JPH10154866A - セラミックス回路基板の製造方法 - Google Patents

セラミックス回路基板の製造方法

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JPH10154866A
JPH10154866A JP8310983A JP31098396A JPH10154866A JP H10154866 A JPH10154866 A JP H10154866A JP 8310983 A JP8310983 A JP 8310983A JP 31098396 A JP31098396 A JP 31098396A JP H10154866 A JPH10154866 A JP H10154866A
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Masao Yokochi
正雄 横地
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23FNON-MECHANICAL REMOVAL OF METALLIC MATERIAL FROM SURFACE; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL; MULTI-STEP PROCESSES FOR SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL INVOLVING AT LEAST ONE PROCESS PROVIDED FOR IN CLASS C23 AND AT LEAST ONE PROCESS COVERED BY SUBCLASS C21D OR C22F OR CLASS C25
    • C23F1/00Etching metallic material by chemical means
    • C23F1/10Etching compositions
    • C23F1/14Aqueous compositions
    • C23F1/32Alkaline compositions
    • C23F1/38Alkaline compositions for etching refractory metals

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  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 活性金属を含むロウ材を用いてセラミックス
基板と金属板とを接合した後、エッチング法により回路
パターンを形成する回路基板の製造において、エッチン
グ後に露出した不要ロウ材を、回路部の金属板の溶解を
抑制しながら除去して、回路パターンの寸法精度を維持
する。 【解決手段】 不要ロウ材の除去を、フッ化アンモニ
ウムと過酸化水素とを含む水溶液を用いて20〜40℃で処
理する第1処理と、アルカリと過酸化水素とを含む水
溶液を用いて20〜40℃で処理する第2処理、とにより行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大電力用の半導体
デバイスであるパワー半導体モジュール(以下、パワー
モジュールという)等に使用されるセラミックス回路基
板の製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、活性
金属を含むロウ材を用いてセラミックス基板に金属板を
接合した後、エッチングにより回路パターンを形成する
回路基板の製造方法において、不要ロウ材の除去処理に
特徴のある方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、モーターや無停電電源装置のコン
トロールに用いるインバータ等のパワーモジュールの大
電力化、高性能化が進展し、基板からの発熱量も増加の
一途をたどっている。そのため、発生する多量の熱を効
率よく放散させるため、セラミックス基板の使用が増え
ている。また、セラミックス基板の材質も、従来のアル
ミナ基板から、熱伝導率の高い窒化アルミニウム基板の
使用割合が多くなっている。
【0003】パワーモジュール用のセラミックス基板の
回路形成は、予めパンチングやエッチングで回路形成さ
れた金属板 (例、銅板) をセラミックス基板に接合する
方法か、セラミックス基板に金属板 (例、銅板) を接合
した後、樹脂質のレジストを所望の回路パターン状に印
刷し、レジストで被覆されていない不要部分(非回路
部)の金属板をエッチングにより除去する方法により一
般に行われる。後者の方法を、以下ではエッチング法と
いう。
【0004】セラミックス基板と金属板との接合方法と
しては多くの方法が知られているが、メタライズ層を介
することなく直接接合する方法として、活性金属ロウ付
け法と、金属板が銅板である場合に適用されるDBC(d
irect bond copper)法とがあり、これらの方法はパワー
モジュール用のセラミックス基板の回路形成にも利用さ
れている。
【0005】活性金属ロウ付け法は活性金属 (例、Ti、
Zr、Hf等) を含むロウ材を介在させて加熱接合する方法
である。DBC法は、窒化アルミニウム基板の場合、表
面を酸化処理した基板と銅板を、銅の融点以下、Cu-Oの
共晶温度以上の温度に加熱して、ロウ材を用いずに接合
する方法である。活性金属ロウ付け法の方が、DBC法
に比べて、接合温度が低く、基板と金属板の熱膨張率
差 (この差は窒化アルミニウム基板ではアルミナ基板よ
り大きくなる) による残留応力が小さい、ロウ材が延
性金属であるので熱衝撃に強く、熱サイクルを受けた場
合の耐久性が向上する、という点で有利である。
【0006】前述したエッチング法では、金属板が銅板
または銅合金板である場合、金属板のエッチングには塩
化第2鉄溶液や塩化第2銅溶液が一般に使用される。こ
うして不要部分 (非回路部) の金属板をエッチングによ
り除去すると、金属板をセラミックス基板にロウ付けし
た場合には、金属板が除去された非回路部の表面には、
ロウ付けに用いたロウ材が露出する。ロウ材は金属質で
導電性であり、非回路部にこれが残ると短絡の原因とな
るので、非回路部からは不要ロウ材を実質的に完全に除
去する必要がある。また、エッチング後に残った回路部
の金属板の上には、絶縁性物質であるレジストが付着し
ているので、このレジストも適当な処理(例、有機溶剤
またはアルカリ水溶液を用いた剥離処理) により除去す
る。
【0007】不要ロウ材の除去方法としては、フッ化水
素酸を用いる方法、ハロゲン化アンモニウム (例、フッ
化アンモニウム) の水溶液を用いる方法 (特開平4−32
2491号公報) 、フッ素化合物 (例、フッ化アンモニウ
ム) と過酸化水素とを含むが、無機酸を含まない水溶液
を用いる方法 (特開平7−235750号公報) 、ハロゲン化
アンモニウム (例、フッ化アンモニウム) 水溶液による
第1処理と無機酸 (例、硫酸または硝酸) と過酸化水素
とを含む水溶液による第2処理とを行う方法 (特開平7
−326827号公報) などが知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、フッ化水素酸
単独では、不要ロウ材の除去に高温処理が必要となって
危険性が高い。ハロゲン化アンモニウム水溶液では、処
理を高温で行っても不要ロウ材の除去効果が十分ではな
い。フッ素化合物と過酸化水素のみを含む水溶液では、
不要ロウ材を十分に除去するのに、5〜10%以上のフッ
素化合物と2〜5%以上の過酸化水素を含有する水溶液
が必要で、かつ50〜60℃という比較的高温でエッチング
を行う必要がある。ハロゲン化アンモニウム水溶液によ
る第1処理と、無機酸および過酸化水素を含む水溶液に
よる第2処理を行う方法も、やはり第1および第2の両
処理とも50〜60℃という高温で行わないと、良好なロウ
材の除去結果が得られない。
【0009】このように高温で不要ロウ材を除去する
と、処理液がロウ材に加えて回路部の金属板をもエッチ
ング (溶解) してしまい (この現象をサイドエッチとも
いう)、回路パターンの寸法精度を維持することが難し
いという問題がある。特に、上記の2段処理法の場合、
無機酸および過酸化水素を含む水溶液による第2処理に
おける銅の溶解力が大きく、回路パターンの寸法精度が
著しく悪化する。
【0010】本発明の目的は、活性金属を含むロウ材を
用いてセラミックス基板と金属板とを接合した後、エッ
チング法により回路パターンを形成する回路基板の製造
方法において、回路パターンの寸法精度を維持するた
め、回路部の金属板の溶解が少ない組成および温度で不
要ロウ材を実質的に完全に除去できる方法を提供するこ
とである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、最初にフ
ッ化アンモニウムと過酸化水素とを含む水溶液、次にア
ルカリと過酸化水素とを含む水溶液を用いて処理する
と、40℃以下の低温で不要ロウ材を効率よく除去できる
ことを見出した。
【0012】ここに、本発明は、活性金属を含むロウ材
を用いてセラミックス基板に金属板を接合する工程、接
合した金属板の不要部分をエッチングにより除去して所
定の回路パターンを形成する工程、および非回路部の不
要ロウ材を除去する工程、を含むセラミックス回路基板
の製造方法において、不要ロウ材の除去工程が、フッ
化アンモニウムと過酸化水素とを含む水溶液を用いて20
〜40℃で処理する第1処理と、アルカリと過酸化水素
とを含む水溶液を用いて20〜40℃で処理する第2処理、
とからなることを特徴とする、セラミックス回路基板の
製造方法である。
【0013】本発明において、不要ロウ材とは、非回路
部 (即ち、回路パターンの間) に存在するロウ材を意味
する。この非回路部は、金属板がエッチングで除去され
てロウ材が露出した部分と、最初から金属板が接合され
ずにロウ材が露出していた部分の両方を含む。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明において、セラミックス基
板の材質は特に制限されず、窒化ケイ素、窒化アルミニ
ウム、窒化ホウ素、アルミナ、さらにはこれらの成分を
含む複合系材料 (例、ムライト、コーディエライト等)
から選ばれた少なくとも1種を主成分とするものでよ
い。好ましいのはアルミナ基板および窒化アルミニウム
基板であり、特にパワーモジュール用基板としては窒化
アルミニウム基板が最適である。厚み、形状、基板の製
造方法 (焼結助剤の使用の有無や種類等) は特に制限さ
れない。
【0015】回路は、セラミックス基板の片面または両
面に形成することができる。回路を片面だけに形成する
場合には、基板の裏面側 (回路形成を行わない側) に
は、ヒートシンクを取り付けるための放熱用金属板を設
けてもよい。この金属板も、以下に説明するロウ材を用
いて、回路形成用の金属板と同時にセラミックス基板に
接合することができる。
【0016】回路形成のためにセラミックス基板に接合
させる金属板としては、Cu、Ni、Al、およびこれらの合
金等が利用されるが、パワーモジュール用基板の場合に
は銅板、中でもロウ付けの場合には無酸素銅板が最適で
ある。この金属板の厚みは通常は 0.1〜1.0 mm、好まし
くは 0.2〜0.6 mmである。
【0017】セラミックス基板に接合する金属板は、回
路が全く形成されておらず、全体が同一厚みを有するベ
タ金属板でよいが、非回路部分を予め不完全にエッチン
グして、回路部分より肉厚を薄くした、ハーフエッチ金
属板も使用できる。
【0018】本発明の方法では、セラミックス基板と金
属板との接合は活性金属ロウ付け法により、活性金属を
含むロウ材を用いて行う。このロウ材の活性金属として
は、セラミックス基板と反応してロウ材の濡れ性が確保
されれば特に制限されないが、好ましいのはTi、Zr、H
f、およびこれらを主成分とする合金、および加熱によ
り分解してこれらの活性金属を生ずる金属化合物 (これ
らは活性金属の前駆体であるが、本発明では活性金属に
含める) である。加熱すると水素を放出して金属に変換
される活性金属の前駆体としては、水素化チタン (Ti
H2) および水素化ジルコニウム (ZrH2) がある。
【0019】ロウ材の活性金属以外の金属成分として
は、Ni、Cu、Ag、またはAgとCuもしくはNiとの合金、Cu
とSnとの合金、AgとCuとSnとの合金等が利用できるが、
融点の低いAg−Cu合金、特に共晶組成のAg72重量%/Cu
28重量%付近の合金組成のものが好ましい。活性金属を
含むロウ材の具体的な合金系としては、Ag−Cu−Ti、Ag
−Cu−Zr、Ag−Cu−Ti−Sn、Cu−Zr−Sn、Ag−Cu−Hfな
どが挙げられる。
【0020】ロウ材には、活性金属以外の金属100 重量
部に対して 0.5〜40重量部の活性金属 (前駆体の場合に
は金属としての量) を含有させる。ロウ材は、これらの
金属成分に加えて、有機溶媒 (例、セロソルブ類、テル
ピネオール等) と、場合により有機結合剤 (例、セルロ
ース誘導体、アクリル樹脂等) とを含有させたペースト
状で一般に使用される。ロウ材は、さらに少量のセラミ
ックス粉末を含有することもできる。
【0021】ロウ材による接合は、ロウ材をセラミック
ス基板と金属板の一方または両方に塗布した後、ロウ材
が融解し、かつロウ材中の活性金属がセラミックス基板
と反応する温度に加熱することにより行われる。塗布
は、ロール塗布、スクリーン印刷などにより行うことが
できる。加熱は、不活性ガス雰囲気中または真空中で行
うことが好ましい。加熱温度は、ロウ材の主成分が共晶
組成付近のAg−Cu合金の場合で、 800〜850 ℃程度であ
る。この加熱により、ロウ材の活性金属は、セラミック
ス基板と反応して、その窒化物または酸化物を生じ、そ
れにより溶融したロウ材のセラミックス基板に対する濡
れ性が確保される。
【0022】こうしてセラミックス基板に接合した金属
板の不要部分をエッチングして、金属板に所定の回路パ
ターンを形成する。このエッチングによる回路パターン
の形成は、従来と同様にレジストを所定の回路パターン
に印刷することにより実施すればよい。
【0023】レジストとしては、熱硬化型または紫外線
硬化型の樹脂を主成分とするものが使用でき、レジスト
の印刷は通常はスクリーン印刷により行う。但し、金属
板がハーフエッチ板である場合には、ロール塗布で回路
部分だけにレジストを塗布することができる。レジスト
を加熱または紫外線照射により硬化させた後、レジスト
で被覆されていない不要部分の金属板をエッチングによ
り除去する。エッチング液としては金属板を溶解できる
液であればよいが、金属板が銅板または銅合金板である
場合には、前述したように、塩化第2鉄または塩化第2
銅を主成分とする水溶液が使用される。
【0024】その後、回路パターンの金属板上に残った
レジストと、金属板が除去された非回路部のセラミック
ス基板上に露出した不要ロウ材とを除去すると、セラミ
ックス回路基板が得られる。
【0025】レジストの除去は、使用したレジストの硬
化膜を溶解または膨潤により剥離することができれば、
処理に用いる材料は特に制限されないが、通常はアルカ
リ水溶液 (例、水酸化ナトリウムもしくはカリウムの水
溶液) が使用される。
【0026】不要ロウ材の除去は、本発明に従って、2
段階の処理により行う。即ち、まずフッ化アンモニウム
と過酸化水素とを含む水溶液(以下、第1処理液ともい
う)を用いた第1処理の後、さらにアルカリと過酸化水
素とを含む水溶液(以下、第2処理液ともいう)を用い
た第2処理を行って、不要ロウ材を除去する。いずれの
処理も、20〜40℃の温度、好ましくは25〜35℃の温度で
行う。
【0027】レジストの除去とロウ材の除去は、いずれ
を先に実施してもよいが、レジストの除去を先に行う方
が、ロウ材を除去する処理液、特に第2処理液の汚れが
少なく、処理液の寿命が長くなるため、好ましい。或い
は、第2処理液はアルカリ性であり、レジストを溶解す
ることができるので、レジストの除去処理を省略し、ロ
ウ材除去の第2処理を、レジストの除去処理も兼ねて、
第1処理で除去し切れなかったロウ材とレジストの両者
を同時に除去するように実施してもよい。
【0028】不要ロウ材を除去するための第1処理液
は、フッ化アンモニウムと過酸化水素とを含有する。好
ましくは、フッ化アンモニウムの濃度は5〜30重量%、
より好ましくは10〜20重量%であり、過酸化水素の濃度
は2〜20重量%、より好ましくは5〜10重量%である。
第1処理液には、銅の溶解を抑制する有機物 (インヒビ
ター) を添加してもよい。フッ化アンモニウムと過酸化
水素とインヒビターとを含有するエッチング液が市販さ
れているので、それを利用して第1処理を行ってもよ
い。
【0029】第1処理では、第1処理液がロウ材やロウ
材に含まれる活性金属 (Ti、Zr等)の反応生成物 (窒化
物、酸化物等) に浸透し、これらを剥離または溶解し易
くする。しかし、処理を低温で行うため、銅はほとんど
溶解しない。
【0030】第1処理液による上記温度範囲での処理で
は、不要ロウ材を完全に除去することは困難であるの
で、本発明では、第2段の処理として、アルカリと過酸
化水素とを含有する第2処理液を用い、やはり20〜40℃
の比較的低温で処理を行い、残るロウ材を完全に除去す
る。アルカリとしては、水酸化ナトリウムなどの水酸化
アルカリ金属より、アンモニア水 (水酸化アンモニウ
ム) の方が好ましい。銅の溶解を抑え、不要ロウ材の除
去効果が良好な範囲として、アンモニア濃度が 0.5〜10
重量%、過酸化水素濃度が2〜15重量%の範囲が好まし
い。より好ましくは、アンモニア濃度が1〜5重量%、
過酸化水素濃度が5〜10重量%である。
【0031】第1段の処理で不要ロウ材が剥離または溶
解し易くなっているため、第2段としてアルカリ性処理
液で処理すると、残渣を残さずに、不要ロウ材を完全に
溶解させることができる。第2処理液には、市販の過酸
化水素分解抑制剤を添加してもよい。
【0032】処理時間は、第1処理液および第2処理液
とも5〜60分、特に15〜45分の範囲が好ましい。この2
段処理により、回路パターンを形成している銅の溶解
を、例えば10μm以下程度に抑えて、不要ロウ材 (セラ
ミックス基板と反応したロウ材も含む) を実質的に完全
に除去することができる。その後、金属板から形成され
た、レジストが剥離された回路面を保護するために、通
常は無電解ニッケルめっきが回路上に施される。
【0033】
【実施例】本発明を実施例により具体的に説明する。実
施例中、部および%は、特に指定のない限り、重量部お
よび重量%である。
【0034】Ag粉末72部およびCu粉末28部に、活性金属
のチタンを加熱により生成する水素化チタン粉末をチタ
ンとして5部、または活性金属のジルコニウム粉末を5
部、添加し、適量のテルピネオールおよびアクリル樹脂
溶液でペースト状にして、ロウ材を調製した。
【0035】このペースト状のロウ材を、37mm×55mm×
厚み0.8 mmの窒化アルミニウム基板の両面の全面に、ス
クリーン印刷機を用いて塗布した。塗布されたロウ材を
大気中140 ℃に5分間加熱して乾燥させた後、両面に37
mm×55mm×厚み0.30mmの銅板を接触配置し、高純度窒素
ガス気流中500 ℃に加熱して脱脂 (有機分の除去) して
から、1×10-5 Torr の高真空中850 ℃で10分間の加熱
を行って、銅板を窒化アルミニウム基板の両面に接合さ
せた。
【0036】得られた接合体の銅板上に、紫外線硬化型
エッチングレジストをスクリーン印刷機により回路パタ
ーンに印刷した後、UV硬化炉で 600〜800 mJ/cm2の紫
外線を照射してレジストを硬化させる作業を片面づつ行
って、両面にレジストパターンを形成した。
【0037】その後、スプレー式エッチング機を使用
し、塩化第2鉄を含有する市販のエッチング液を基板の
銅板表面に45℃で約8分間噴霧することによりエッチン
グを行い、レジストで被覆されていない不要部分 (非回
路部) の銅板を除去し、水洗した。
【0038】次いで、エッチングした基板を40℃の2%
NaOH水溶液中に約3分間浸漬して、エッチングレジスト
を剥離し、水洗した後、回路パターン間に残っている不
要ロウ材を、表1に示す各種条件で浸漬処理した。不要
ロウ材除去の各処理後には水洗を行った。ロウ材の除去
処理が終了した後、基板上の水分をアルコールで置換し
てから、80℃で熱風乾燥した。なお、一部の比較例で
は、銅の溶解が著しかったため、不要ロウ材を除去した
後にエッチングレジストを剥離した。
【0039】こうして得られたセラミックス回路基板の
不要ロウ材の除去状況 (回路間のロウ材の残留状況) を
目視観察した。また、回路部の銅板の厚みを測定し、そ
の溶解厚み (処理前の厚みである300 μmとの差) を求
めた。以上の結果も表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】表1の比較例から分かるように、ロウ材除
去用の処理液がフッ化アンモニウム単独、フッ化水素ア
ンモニウム (即ち、フッ化アンモニウム+フッ化水素
酸) 、またはフッ化アンモニウム+過酸化水素では、処
理温度を60℃と高くしても、不要ロウ材の除去が不完全
であった (試験No.4, 5, 6) 。一方、フッ化水素アンモ
ニウムにさらに過酸化水素を加えた処理液を用いた場
合、25℃での低温処理では処理時間を1時間にしてもロ
ウ材の除去は不完全であり (試験No.7) 、60℃の高温処
理にすると30分間の処理で不要ロウ材の除去は完全であ
ったが、回路部の銅板の溶解が著しくなった (試験No.
8) 。そのため、回路部の銅板上にレジストを残したま
ま、まず60℃×30分の条件で不要ロウ材の除去処理を行
った後、レジストの剥離を実施したところ (試験No.9)
、不要ロウ材は同様に完全に除去できたが、回路部の
銅板の溶解はなお48μmと大きく、サイドエッチにより
回路パターンの寸法精度が低下した。
【0042】これに対し、本発明に従って、フッ化アン
モニウム+過酸化水素の第1処理液とアルカリ (水酸化
アンモニウム) +過酸化水素の第2処理液を用いて低温
で2段処理すると、不要ロウ材を完全に剥離することが
でき、銅板の溶解も10μm以内に抑制することができ
た。従って、本発明の方法により、回路パターンの寸法
精度を実質的に維持したまま、不要ロウ材を除去するこ
とが可能となる。
【0043】
【発明の効果】本発明により、セラミックス基板に形成
した金属回路パターンの溶解をごく少量に抑えたまま、
非回路部に残る不要ロウ材を完全に除去することが可能
となる。その結果、製造されたセラミックス回路基板の
回路パターンの寸法精度が向上し、その信頼性が高ま
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性金属を含むロウ材を用いてセラミッ
    クス基板に金属板を接合する工程、接合した金属板の不
    要部分をエッチングにより除去して所定の回路パターン
    を形成する工程、および非回路部の不要ロウ材を除去す
    る工程、を含むセラミックス回路基板の製造方法におい
    て、不要ロウ材の除去工程が、フッ化アンモニウムと
    過酸化水素とを含む水溶液を用いて20〜40℃で処理する
    第1処理と、アルカリと過酸化水素とを含む水溶液を
    用いて20〜40℃で処理する第2処理、とからなることを
    特徴とする、セラミックス回路基板の製造方法。
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