JPH06350215A - 銅回路を有する窒化アルミニウム基板 - Google Patents

銅回路を有する窒化アルミニウム基板

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JPH06350215A
JPH06350215A JP5138253A JP13825393A JPH06350215A JP H06350215 A JPH06350215 A JP H06350215A JP 5138253 A JP5138253 A JP 5138253A JP 13825393 A JP13825393 A JP 13825393A JP H06350215 A JPH06350215 A JP H06350215A
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JP
Japan
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copper
copper plate
aluminum nitride
nitride substrate
circuit
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Pending
Application number
JP5138253A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiko Tsujimura
好彦 辻村
Yoshiyuki Nakamura
美幸 中村
Katsunori Terano
克典 寺野
Koichi Uchino
紘一 内野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 窒化アルミニウム基板や接合法あるいは回路
構造の大幅な変更をすることなく、熱衝撃や熱履歴に対
する耐久性を充分に向上させた銅回路を有する窒化アル
ミニウム基板の提供。 【構成】 銅回路部分のビッカース硬度(Hv)が55
以下であることを特徴とする銅回路を有する窒化アルミ
ニウム基板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子部品のパワーモジ
ュール等に使用される銅回路を有する窒化アルミニウム
基板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ロボットやモーター等の産業機器
の高性能化に伴い、大電力・高能率インバーター等大電
力モジュールの変遷が進んでおり、半導体素子から発生
する熱も増加の一途をたどっている。この熱を効率よく
放散するため、大電力モジュール基板では従来より様々
な方法が取られてきた。特に最近では、良好な熱伝導を
有するセラミック基板を利用することができるようにな
ったため、基板上に銅板などの金属板を接合し、回路を
形成後、そのままあるいはメッキ等の処理を施してから
半導体素子を実装する構造も採用されつつある。
【0003】金属とセラミックスを接合する方法には種
々あるが、回路基板の製造という点からは、Mo-Mn 法、
活性金属ろう付け法、硫化銅法、DBC法、銅メタライ
ズ法などがあげられる。特に大電力モジュール基板で
は、従来のアルミナに変わって高熱伝導性の窒化アルミ
ニウム基板が注目されており、銅板の接合方法として
は、銅板と窒化アルミニウム基板との間に活性金属を含
むろう材(以下、単に「ろう材」という)を介在させ、
加熱処理して接合体とする活性金属ろう付け法(例えば
特開昭60-177634 号公報)や表面を酸化処理した窒化ア
ルミニウム基板と銅板を銅の融点以下でCu-Oの共晶温度
以上で加熱接合するDBC法(例えば特開昭56-163093
号公報)などが用いられている。
【0004】活性金属ろう付け法は、DBC法に比べて
以下の利点がある。 (1)上記接合体を得るための処理温度が低いので、窒
化アルミニウム基板と銅板の熱膨張差によって生じる残
留応力が小さい。 (2)ろう材が延性金属であるので、ヒートショックや
ヒートサイクルに対して耐久性が大である。
【0005】しかしながら、活性金属ろう付け法を用い
ても、ヒートショックやヒートサイクルなどの熱衝撃や
熱履歴に対する耐久性が十分であるとはいえず新しい技
術の提案が待たれていた。そこで、熱衝撃による熱応力
の原因である銅とセラミックスとの熱膨張率の差を小さ
くするために、熱膨張率の大きい銅板のかわりにクラッ
ド材を用いる検討があるが、電気伝導度が低下してしま
い実用化までには至っていない。
【0006】本発明者らは、以上のような問題点を解決
するためにさらに検討を重ねた結果、銅板を窒化アルミ
ニウム基板に接合させる前に、銅板を400〜600℃
程度の温度で熱処理するなどして銅板の機械的性質すな
わちビッカース硬度(Hv)を55以下に変化させれば
熱衝撃や熱履歴に対する充分な耐久性を持った銅回路を
有する窒化アルミニウム基板を製造することができるこ
とを見いだし、本発明を完成させたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、銅
回路部分のビッカース硬度(Hv)が55以下であるこ
とを特徴とする銅回路を有する窒化アルミニウム基板で
ある。
【0008】以下、さらに詳しく本発明について説明す
ると、本発明で使用される窒化アル窒化アルミニウム基
板は、ホットプレス法、常圧焼結法等の常法によって製
造されたもので十分であり、また、その際に使用される
窒化アルミニウム粉末についても特別なものである必要
はなく、金属Al直接窒化法、アルミナ還元窒化法、気
相法等で製造されたものが使用される。窒化アルミニウ
ム基板の焼結密度としては、機械的強度及び電気特性の
点から、相対密度95%以上であることが望ましい。
【0009】窒化アルミニウム基板に銅回路を形成させ
る方法としては、窒化アルミニウム基板と銅板との接合
体をエッチングして銅回路を形成させる方法、銅板から
打ち抜かれた銅回路パターンを窒化アルミニウム基板に
接合する方法等によって形成させることでき、これらの
際における銅板又は銅回路パターンと窒化アルミニウム
基板との接合方法としては、活性金属ろう付け法やDB
C法等を採用することができる。
【0010】活性金属ろう付け法におけるろう材の金属
成分は、常法に従い、銀と銅を主成分とし、溶融時の窒
化アルミニウム基板との濡れ性を確保するために活性金
属を副成分とする。この活性金属成分は、窒化アルミニ
ウム基板と反応して酸化物や窒化物を生成させ、それら
の生成物がろう材と窒化アルミニウム基板との結合を強
固なものにする。活性金属の具体例をあげれば、チタ
ン、ジルコニウム、ハフニウム、ニオブ、タンタル、バ
ナジウムやこれらの化合物である。これらの活性金属の
酸化物は銅の酸化物よりも安定であることが多いため、
活性金属成分が銅板表面を還元することによってそれを
清浄化し、ろう材と銅板がよく濡れるようになる。それ
によって、ろう材と銅板は相互に拡散し強い接合層が形
成される。
【0011】本発明は、このような銅回路を有する窒化
アルミニウム基板において、その銅回路をビッカース硬
度(Hv)55以下の銅板を用いて形成させたことが大
きな特徴である。ビッカース硬度(Hv)55以下の銅
板を得るための具体的な手段は焼なましであり、その条
件は、窒素、アルゴン、真空等の非酸化性雰囲気下、3
00〜600℃特に400〜500℃程度の温度で2〜
4時間特に2〜3時間程度保持することが望ましい。処
理温度が低すぎたり保持時間が短かったりすると焼なま
しの効果を得ることができず、また、処理温度が高すぎ
たり保持時間が長すぎると機械的性質が強くなってしま
い不適当となる。焼なましされる銅板としては、無酸素
銅板が一般的であるが、タフピッチ銅板等のようにある
程度不純物を含んだものであってもよい。
【0012】
【作用】活性金属ろう付け法においては、銅板又は銅回
路パターンと窒化アルミニウム基板との接合温度は80
0〜1000℃程度であるが、比較的短時間で上記反応
が起こるので、銅の結晶粒子が焼なましによって成長す
るよりも、ろう材の金属成分と速く反応してしまうの
で、冷却後の銅には焼なましによる機械的性質の改善効
果は付与されず、ビッカース硬度(Hv)はかなり大き
いままの状態にある。このような状態の銅板又は銅回路
パターンが窒化アルミニウム基板と接合されると、常温
までの冷却時や熱衝撃試験時において、銅板又は銅回路
パターンと窒化アルミニウム基板との熱膨張率の差によ
る熱応力が大きくなるため、延性の小さい窒化アルミニ
ウム基板に大きなダメージを与えてしまう。
【0013】一方、DBC法の場合は、その接合温度は
1000℃以上であり、活性金属ろう付け法よりも高温
となるので逆に銅の結晶粒子が成長しすぎてしまい、ビ
ッカース硬度(Hv)を55以下にする効果、すなわち
窒化アルミニウム基板との熱膨張率の差による熱応力を
緩和する効果は期待できなくなる。この傾向は、無酸素
銅板よりも、近年、好ましく使用されている酸素等を多
く含んだタフピッチ銅板に多く見受けられる。
【0014】これに対し、本発明のように、銅回路をあ
らかじめ焼なまし等の処理を行ってビッカース硬度(H
v)を55以下とした銅板を用いて形成させれば、上記
の熱応力を緩和することができるものである。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例と比較例をあげて具体
的に説明する。
【0016】実施例1〜4 比較例1〜4 銀粉末72重量部、銅粉末28重量部、ジルコニウム粉末30
重量部及びテルピネオール15重量部と有機結合剤として
ポリイソブチルメタアクリレートのトルエン溶液を固形
分で1.5 重量部を混練してろう材ペーストを調整した。
このろう材ペーストを60mm×30mm×0.65mmt の窒化アル
ミニウム基板の両面にスクリーン印刷によって全面塗布
した。その際の塗布量(乾燥後)は 6〜8mg/cm2 であ
る。
【0017】ろう材ペーストの塗布された窒化アルミニ
ウム基板の両面に、あらかじめ種々の温度及び保持時間
で熱処理を行ってビッカース硬度(Hv)を変化させた
60mm×30mm×0.25mmt の銅板を接触配置してから炉に投
入し、 1×10-5Torrの高真空中、900 ℃で30分加熱した
後、2 ℃/分の降温速度で冷却して銅板と窒化アルミニ
ウム基板との接合体を製造した。
【0018】次いで、この接合体の銅板上にUV硬化タ
イプのエッチングレジストをスクリーン印刷にて回路パ
ターンに塗布後、塩化第2銅溶液を用いてエッチング処
理を行って銅板不要部分を溶解除去し、さらにエッチン
グレジストを 5%苛性ソーダ溶液で剥離した。このエッ
チング処理後の接合体には、銅回路パターン間に残留不
要ろう材や活性金属成分と窒化アルミニウム基板との反
応物があるので、それらを60℃、10%フッ化アンモニウ
ム溶液に10分間浸漬して除去した。
【0019】これら一連の処理を経て得られた銅回路を
有する窒化アルミニウム基板について、ヒートサイクル
(熱衝撃)試験を行った。ヒートサイクル試験条件は、
気中、 -40℃×30分保持後、25℃×10分間放置、さらに
125℃×30分保持後、25℃×10分間放置を 1サイクルと
して行った。そして、50サイクル毎に状態を観察し、銅
回路が剥離した回数を測定した。それらの結果を表1に
示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、窒化アルミニウム基板
や接合法あるいは回路構造の大幅な変更をすることな
く、熱衝撃や熱履歴に対する耐久性を充分に向上させた
銅回路を有する窒化アルミニウム基板を製造することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内野 紘一 福岡県大牟田市新開町1 電気化学工業株 式会社大牟田工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅回路部分のビッカース硬度(Hv)が
    55以下であることを特徴とする銅回路を有する窒化ア
    ルミニウム基板。
JP5138253A 1993-06-10 1993-06-10 銅回路を有する窒化アルミニウム基板 Pending JPH06350215A (ja)

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JP5138253A Pending JPH06350215A (ja) 1993-06-10 1993-06-10 銅回路を有する窒化アルミニウム基板

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006282417A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Dowa Mining Co Ltd 金属−セラミックス接合基板
JP2011199315A (ja) * 2011-06-17 2011-10-06 Dowa Holdings Co Ltd 金属−セラミックス接合基板

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006282417A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Dowa Mining Co Ltd 金属−セラミックス接合基板
JP2011199315A (ja) * 2011-06-17 2011-10-06 Dowa Holdings Co Ltd 金属−セラミックス接合基板

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