JPH10146936A - 生分解性チャック付き袋 - Google Patents

生分解性チャック付き袋

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JPH10146936A
JPH10146936A JP30513196A JP30513196A JPH10146936A JP H10146936 A JPH10146936 A JP H10146936A JP 30513196 A JP30513196 A JP 30513196A JP 30513196 A JP30513196 A JP 30513196A JP H10146936 A JPH10146936 A JP H10146936A
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JP
Japan
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film
aliphatic polyester
bag
biodegradable
chuck
Prior art date
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Pending
Application number
JP30513196A
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English (en)
Inventor
Jun Takagi
潤 高木
Shigenori Terada
滋憲 寺田
Masahisa Yokota
昌久 横田
Kenichi Gomi
賢一 五味
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NITTO PACK KK
Mitsubishi Plastics Inc
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
NITTO PACK KK
Showa Denko KK
Mitsubishi Plastics Inc
Showa Highpolymer Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W90/00Enabling technologies or technologies with a potential or indirect contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02W90/10Bio-packaging, e.g. packing containers made from renewable resources or bio-plastics

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  • Bag Frames (AREA)
  • Wrappers (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 生分解性を有しながら、ヒートシール性およ
び透明性に優れたチャック付きの袋を得ることを目的と
する。 【解決手段】 生分解性チャック付き袋は、ポリ乳酸系
重合体と一般式(1)の基本構造を有し数平均分子量が
3万〜15万の脂肪族ポリエステルまたは一般式(1)
の基本構造を有し分子内にウレタン結合を含む数平均分
子量が3万〜15万の脂肪族ポリエステルとからなる内
層フィルムと、ポリ乳酸系重合体からなる延伸した外層
フィルムとを有し、かつ、内層フィルムに一般式(1)
の基本構造を有する脂肪族ポリエステルまたは一般式
(1)の基本構造を有し分子内にウレタン結合を含む数
平均分子量が3万〜15万の脂肪族ポリエステルを主成
分とするチャックを設けてある。 【化4】 但し、式中、R1およびR2は、炭素原子数2〜10の
アルキレン基、シクロ環またはシクロアルキレン基であ
り、nは重合度である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はチャックにより開閉
可能であり、かつ、生分解性を有するチャック付き袋に
関する。
【0002】
【従来の技術】食品保存用袋を典型的な例とした一般包
装材用途をはじめ、漁業用、農業用、建築用、医療用な
どの幅広い用途で透明性とヒートシール性に優れ、か
つ、繰り返し開閉可能なチャックを有するプラスチック
フィルムが要求されている。
【0003】透明性は、通常、光線透過率によって表さ
れており、透過率が高いものほど透明性に優れている。
透明性に優れたフィルムは、内容物を外側から見ること
ができるので、包装材料として好んで使用される。
【0004】ヒートシールとは、加熱バーや加熱板ある
いは加熱ロール等を用いてフィルムを重ね合わせ、その
接触部を熱と圧力で接合する方法をいい、ヒートシール
性に優れたフィルムとは、いわゆる「ヒートシール」す
る際に、所望する接着強度を安定して得られる温度範囲
が広いフィルムをいう。ヒートシール性に優れたフィル
ムは、ヒートシールにより各種のフィルム加工製品を簡
便に得ることができる。
【0005】袋の口部分に繰り返し開閉可能なチャック
を有すると、袋内のものを何度も出し入れできるので、
便利がよい。特に、食品等を保存、貯蔵しておき、必要
なときに少量ずつ使用するための袋等には最適である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のプラ
スチックフィルム製品は、自然環境中で長期にわたって
安定であり、しかも嵩比重が小さいため、廃棄物埋め立
て地の短命化を促進したり、自然の景観や野生動植物の
生活環境を損なうといった問題点が指摘されていた。近
年においては、環境問題に関する高まりから、プラスチ
ック加工品が自然環境中に棄却された場合、経時的に分
解・消失するような、自然環境に悪影響を及ぼさないプ
ラスチック製品が求められている。土壌中や水中で、加
水分解や生分解により、徐々に崩壊・分解が進行し最終
的に微生物の作用により無害な分解物となる、生分解性
プラスチック材料が研究されている。しかし現在のとこ
ろ、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレ
フタレート等と同等のヒートシール性および透明性を得
ることができるような優れた生分解性プラスチックはま
だ得られてはいない。
【0007】一方、チャック付き袋の場合、環境保護の
見地からはチャックも生分解性プラスチックでなければ
意味がない。チャックが繰り返し開閉可能であるために
は、チャックに柔軟性が必要である。そこで問題となる
のが、透明性およびヒートシール性に優れたフィルムと
柔軟性のあるチャックとの適性である。現在研究中の生
分解性プラスチックでは、適性に問題があり、チャック
と袋とを直接溶着することができなかった。一方、適性
を重視して柔軟性のあるチャックとそのチャックと適性
のあるフィルムとを溶着させると、袋の透明度が低下し
てしまった。
【0008】そこで、本発明の目的は、生分解性を有し
ながら、ヒートシール性および透明性に優れ、かつ、繰
り返し開閉可能なチャックを有する生分解性フィルムの
袋を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の生分解性チャッ
ク付き袋は、ポリ乳酸系重合体と一般式(1)の基本構
造を有し数平均分子量が3万〜15万の脂肪族ポリエス
テル、または、ポリ乳酸系重合体と一般式(1)の基本
構造を有し分子内にウレタン結合を含む数平均分子量が
3万〜15万の脂肪族ポリエステルとからなる内層フィ
ルムと、ポリ乳酸系重合体からなる延伸した外層フィル
ムとを有し、かつ、内層フィルムに一般式(1)の基本
構造を有する脂肪族ポリエステルまたは一般式(1)の
基本構造を有し分子内にウレタン結合を含む数平均分子
量が3万〜15万の脂肪族ポリエステルを主成分とする
チャックを設けたことを特徴とする。
【0010】
【化2】
【0011】但し、式中、R1およびR2は、炭素原子
数2〜10のアルキレン基、シクロ環またはシクロアル
キレン基であり、nは重合度である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の生分解性チャック付き袋
は、内層フィルムと外層フィルムとからなる構成であ
り、内層フィルムにチャックが設けられている。この内
層フィルムは、ポリ乳酸系重合体および脂肪族ポリエス
テルを有する生分解性フィルムである。
【0013】本発明に用いられるポリ乳酸系重合体は、
ポリ乳酸または乳酸と他のヒドロキシカルボン酸との共
重合体、もしくはこれらの組成物であり、本発明の効果
を阻害しない範囲で他の高分子材料を混入することがで
きる。また、フィルムの物性および加工性を調製する目
的で可塑剤、滑り剤、無機フィラー、紫外線吸収剤など
の添加剤、改質剤を添加することも可能である。
【0014】乳酸としては、L−乳酸、D−乳酸が挙げ
られ、ヒドロキシカルボン酸としてはグリコール酸、3
−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキ
シ吉草酸、4−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプ
ロン酸などが代表的に挙げられる。
【0015】重合法は、縮合重合法、開環重合法など、
公知の方法を採用することが可能であり、さらには、分
子量の増大を図る目的で少量の鎖延長剤、例えばジイソ
シアネート化合物、ジエポキシ化合物、酸無水物、酸ク
ロライドなどを使用してもよい。重合体の重量平均分子
量としては、60,000〜1,000,000の範囲
が好ましく、かかる範囲を下まわると実用性がほとんど
発現されず、上まわると溶融粘度が高くなりすぎ成形加
工性に劣る等の問題を生じる。
【0016】一般式(1)で表される基本構造を有する
脂肪族ポリエステルは、アルキレンとエステル結合を基
本骨格として持つものであり、生分解性に実質影響を与
えない範囲で、ウレタン結合、アミド結合、エーテル結
合等を導入することもできる。特に、イソシアネート化
合物を用い、主鎖にウレタン結合を導入し分子量をジャ
ンプアップすることができる。
【0017】
【化3】
【0018】式中、R1およびR2は炭素原子数2〜1
0のアルキレン基、シクロ環基またはシクロアルキレン
基である。また、nは脂肪族ポリエステルの数平均分子
量が3万〜15万となるのに必要な重合度を表す。本発
明においては、この基本構造以外にアミド結合、ウレタ
ン結合、カーボネート結合またはα−ヒドロキシカルボ
ン酸が含まれていてもよい。
【0019】一般式(1)で表される基本構造を有する
脂肪族ポリエステルは、脂肪族ジオールと脂肪族ジカル
ボン酸とを縮合して得られる。
【0020】脂肪族ジオールとしては、エチレングリコ
ール、1, 4−ブタンジオール、および1, 4−シクロ
ヘキサンジメタノール等が挙げられ、脂肪族ジカルボン
酸としては、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバ
シン酸およびドデカン二酸等が代表的に挙げられる。こ
れらの中からそれぞれ1種類以上を選んで縮合重合した
後、必要に応じてイソシアネート化合物で重量平均分子
量を50,000以上にジャンプアップした重合体は、
通常、融点(Tm)が60〜120℃であり、ポリエチ
レンと同様な基本物性を持っていて、本発明に好ましく
用いることができる。
【0021】一般式(1)で表される脂肪族ポリエステ
ルの製造方法は、特開平5−70566号および同5−
70574号に開示されている。また、ウレタン結合に
より重量平均分子量が増加された。一般式(1)で表さ
れる脂肪族ポリエステルは、特開平5−287043号
に開示されている。さらに、詳細には、1, 4−ブタン
ジオールとコハク酸/アジピン酸との共縮合体は特開平
5−70575号に、また、1, 4−ブタンジオールと
コハク酸との縮合体は特開平4−189822号および
同6−170941号に開示されている。
【0022】なお、本発明において、本発明の効果を損
ねない範囲で他の生分解性プラスチックを含んでもよ
い。
【0023】ポリ乳酸系重合体と一般式(1)で表され
る脂肪族ポリエステルからなるフィルムは以下のように
して形成される。ポリ乳酸系重合体および一般式(1)
で表される脂肪族ポリエステルを同一の押し出し機にそ
れぞれ原料として投入した後、口金から押し出して直接
フィルムを作製するか、あるいは、両者を予めブレンド
しておいてからフィルムを作製する。いずれも、分解に
よる分子量の低下を考慮しなければならないが、均一に
混合させるには後者を選択するほうがよい。
【0024】後者の場合について具体的に説明すると、
ポリ乳酸系重合体と一般式(1)で表される脂肪族ポリ
エステルとをドライブレンド法でブレンドしてからフィ
ルムを作製するか、または、混合溶融した後にストラン
ド形状に押し出してペレットを作製してから、得られた
ペレットを再度押し出し機に投入した後に、口金から押
し出してフィルムを作製する。
【0025】ポリ乳酸系重合体および一般式(1)で表
される脂肪族ポリエステルは、十分に乾燥し水分を除去
した後、押し出し機で溶融する。ポリ乳酸は、L−乳酸
構造とD−乳酸構造の組成比によって融点が変化するこ
と、および両者の混合の割合を考慮して適宜溶融押し出
し温度を選択する。約100〜250℃の温度範囲が通
常選ばれる。
【0026】ポリ乳酸系重合体と一般式(1)で表され
る脂肪族ポリエステルとの混合の割合は、重合比で7
5:25〜20:80の範囲にすることが好ましい。ポ
リ乳酸系重合体の割合が75%を越えると、得られるフ
ィルムはポリ乳酸に由来する硬さともろさのため、割れ
や裂けが生じやすく、実用上扱いにくいものとなる。一
方、ポリ乳酸系重合体の割合が20%を下まわると透明
性が劣る。通常、光線透過率が65%以上、好ましく
は、75%以上であると、透明感が高いフィルムとな
る。
【0027】本発明の生分解性チャック付き袋を構成す
る外層フィルムは支持層となり、ポリ乳酸系重合体から
なる延伸フィルムである。外層フィルムに用いられるポ
リ乳酸系重合体としては、上述したものと同様なポリ乳
酸系重合体を用いることができる。
【0028】ポリ乳酸系フィルムを延伸するにはロール
式あるいはテンター式のフラット延伸機やチューブラー
式延伸機などを用いる。延伸温度はポリ乳酸系重合体の
ガラス転移温度から結晶化温度の範囲内で、延伸倍率は
少なくとも1軸方向に6倍以下の範囲内で、フィルムの
配向度を考慮しながら選択する。熱収縮を抑えたいとき
は、結晶性を有するポリ乳酸系フィルムを使用し、延伸
後のフィルムの結晶化温度から融点までの範囲内で、フ
ィルムを数秒以上熱処理する。
【0029】延伸フィルムの融点は、未延伸フィルムで
あるヒートシール層の低温側の融点より高いことが好ま
しい。融点を高くすることにより、シール作業時に支持
層が溶融してシール条件の設定が容易となる。具体的に
は、延伸フィルムの融点(Tm)が120℃以上である
ことが好ましい。
【0030】また、ポリL−乳酸ホモ重合体の融点(T
m)は195℃であり、D−乳酸、グリコール酸、6−
ヒドロキシカプロン酸等の共重合成分が増えるに従って
融点(Tm)は低下する。このため実際的には、上述し
た延伸フィルムの融点(Tm)は100℃以上、195
℃以下である。
【0031】支持層となる延伸フィルムは融点をもつ。
融点を有さない非晶性フィルムは熱固定ができないので
耐熱温度はガラス転移点以下となってしまう。ポリ乳酸
系重合体の非晶性フィルムでは、耐熱温度が60℃以下
となってしまい、支持層として使用できない。
【0032】本発明に係わる生分解性フィルムは、接着
剤により外層フィルムと内層フィルムを貼り合わせる方
法、適温にある2つのフィルムを熱板やロールで熱圧着
する方法、巻き出した一方のフィルムに、他方のフィル
ムを構成する材料を押し出してコーティングする方法等
により得られる。
【0033】上述した方法の中では、接着剤を用いるド
ライラミあるいはウェットラミ法が簡便である。接着剤
としては、ビニル系、アクリル系、ポリアミド系、ポリ
エステル系、ゴム系、ウレタン系、エポキシ系等が一般
的である。更に、接着剤も生分解性にする場合には、で
んぷん、アミロース、アミロペクチン等の多糖類や、
膠、ゼラチン、カゼイン、ゼイン、コラーゲン等の蛋白
質類やポリペプチド類、未加硫天然ゴム、あるいは脂肪
族ポリエステルや脂肪族ポリエステルを主成分とするウ
レタン等が好ましい。
【0034】本発明においては、ガスバリア機能や水蒸
気透過機能等を有する層を用途に応じて設けることがで
きる。例えば、内層と外層との間にガスバリア機能を有
する層を設けた積層フィルムとすれば、生分解性、透明
性、ヒートシール性等の他に、ガスバリア性も有する積
層フィルムとすることができる。
【0035】本発明の生分解性チャック付き袋には、開
閉自由なチャックが袋の内層に設けられている。かかる
チャックは、前記一般式(1)で表される基本構造を有
する脂肪族ポリエステルを主成分とする。かかる脂肪族
ポリエステルとしては、前述したものと同様の脂肪族ポ
リエステルを用いることができる。
【0036】かかるチャックを内層に設ける方法として
は、内層である未延伸フィルム上に、チャックの凸状部
と凹状部を押し出して溶融接着する方法、チャックを未
延伸フィルムにヒートシールする方法、接着剤を用いる
方法等が挙げられる。接着剤としては、上述したものと
同様の接着剤を用いることができる。
【0037】
【実施例】以下、実施例を用いて説明するが、本発明は
これらに限定されるものではない。なお、数平均分子量
は以下のようにして測定した。
【0038】東ソー(株)製ゲルパーミエーションクロ
マトグラフィーHLC−8120GPCに、(株)島津
製作所製クロマトカラムShim−Packシリーズの
GPC−800CPを装着し、溶媒クロロホルム、溶液
濃度0.2wt/vol%、溶液注入量200μl、溶
媒流量1.0ml/分、溶媒温度40℃で測定を行い、
ポリスチレン換算で、数平均分子量を算出した。用いた
標準ポリスチレンの重量平均分子量は、2, 000, 0
00、670, 000、110, 000、35, 00
0、10, 000、4, 000、600である。
【0039】(実施例1)ポリ乳酸としてラクティ10
12((株)島津製作所製)を単軸押出機にてTダイか
ら押し出した後、キャスティングロールで急冷して、1
40μmの未延伸シートを得た。得られた未延伸シート
を長手方向に75℃で2.3倍にロール延伸し、次いで
テンターで、軸方向に温度70℃で2.5倍に延伸し
た。引き続き熱処理を、テンターの熱処理ゾーンで温度
が130℃、時間は25秒行って、20μmの二軸に延
伸したポリ乳酸系重合体のフィルムを得た。
【0040】上述したラクティ1012と、分子内に少
量のウレタン結合とを含む一般式(1)に表される化合
物として、1,4−ブタンジオールとコハク酸/アジピ
ン酸との共縮合体である、数平均分子量が約11万のビ
オノーレ#3001(昭和高分子(株)製)とを50:
50の割合で混合溶融した後、ほぼ200℃でストラン
ド形状に押し出してペレットを作製した。得られたペレ
ットを単軸押出機にて押し出し、ポリ乳酸系重合体と一
般式(1)の基本構造を有する脂肪族ポリエステルを主
成分とする、厚さ40μmの未延伸フィルムを作製し
た。
【0041】上述した二種類のフィルムの一方の面を2
4W/m2 /分の条件でコロナ表面処理を行った。延伸
したポリ乳酸系重合体フィルムに、ポリウレタン系溶剤
型接着剤を厚さ約1μmとなるように塗布した後、この
塗布面と未延伸フィルムの表面処理を施した面とを向か
い合わせにして、ローラーで圧着して二種類のフィルム
を貼り合わせた。更に、70℃に設定した乾燥炉に数秒
間通して乾燥した後、40℃で3日間エージングを行
い、本発明の生分解性チャック付き袋の構成要素である
ラミネートフィルムを製造した。
【0042】本発明の生分解性チャック付き袋に使用さ
れるチャックの凸状部と凹状部は、上述したビオノーレ
#3001を押出機にて押し出すことにより得られた。
チャックの凸状部と凹状部はそれぞれ、ラミネートフィ
ルムの未延伸フィルム側のフィルム幅方向の相対する位
置に、110℃の温度で5秒間かけて、ヒートシールさ
れた。次いで、フィルムを切断した後、フィルム中心部
で折り曲げ、チャックを設けていない端部を120℃で
3秒間ヒートシールして、本発明の生分解性チャック付
き袋を得た。
【0043】得られた生分解性チャック付き袋は、外層
がポリ乳酸系重合体からなる延伸フィルムであり、内層
がポリ乳酸系重合体と一般式(1)で表される化合物と
からなる未延伸フィルムであり、チャックが一般式
(1)で表される化合物とからなる。
【0044】得られた生分解性チャック付き袋は透明で
あり、繰り返しチャックの開閉を行っても、チャックが
内層から剥がれることがなく、またチャックに割れが生
じなかった。
【0045】(実施例2)一般式(1)で表される化合
物として、1, 4−ブタンジオールとコハク酸の縮合体
である数平均分子量が約10.7万のビオノーレ#10
01(昭和高分子(株)製)を使用し、ラクティ101
2とビオノーレ#1001とを30:70の割合で混合
した以外は実施例1と同様にして、生分解性チャック付
き袋を作製した。得られた生分解性チャック付き袋は透
明であり、繰り返しチャックの開閉を行っても、チャッ
クが内層から剥がれることがなく、またチャックに割れ
が生じなかった。
【0046】(実施例3)内層フィルムに用いられる一
般式(1)で表される脂肪族ポリエステルとして、1,
4−ブタンジオールとコハク酸の縮合体にウレタン結合
を含まない数平均分子量が約4万の脂肪族ポリエステル
を使用した以外は実施例1と同様にして、生分解性チャ
ック付き袋を作製した。得られた生分解性チャック付き
袋は透明であり、繰り返しチャックの開閉を行っても、
チャックが内層から剥がれることがなく、またチャック
に割れが生じなかった。
【0047】(実施例4)チャックに用いられる一般式
(1)で表される脂肪族ポリエステルとして、1, 4−
ブタンジオールとコハク酸の縮合体にウレタン結合を含
む数平均分子量が約15万の脂肪族ポリエステルを使用
した以外は実施例3と同様にして、生分解性チャック付
き袋を作製した。得られた生分解性チャック付き袋は透
明であり、繰り返しチャックの開閉を行っても、チャッ
クが内層から剥がれることがなく、またチャックに割れ
が生じなかった。
【0048】(比較例1)一般式(1)で表される化合
物であるビオノーレ#3001を単軸押出機にて押し出
しながら空気を送り込む、いわゆる、インフレーション
法により厚さ40μmのフィルムを作製した。得られた
フィルムを外層とした以外は、実施例1と同様にして生
分解性チャック付き袋を作製した。繰り返しチャックの
開閉を行っても、チャックの剥がれや割れは生じなかっ
たが、得られたチャック付き袋の曇価は25%であり不
透明であった。
【0049】(比較例2)ポリ乳酸系重合体であるラク
ティ1012を単軸押出機にて押し出して作製したチャ
ックを用いた以外は、実施例1と同様にして生分解性チ
ャック付き袋を作製した。得られた生分解性チャック付
き袋は透明であったが、繰り返しチャックの開閉を行う
と、チャックが内層から剥がれ、また割れが生じた。
【0050】上記実施例および比較例から明らかなよう
に、本発明のチャック付き袋は生分解性を有する材料か
ら構成されていながらも、包装等の袋に要求される透明
性を持ち、かつ、チャックも繰り返し使用が可能であっ
た。他方、比較例のチャック付き袋は生分解性を有する
材料から構成されてはいるが、透明性あるいはチャック
との適合性能が劣る。また、実施例1、2で得られる本
発明のチャック付き袋は、従来知られている非生分解性
であるポリエチレン、ポリプロピレン製のチャック付き
袋と同等の透明性とチャックの性能を有していた。
【0051】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば生分解性を有しながらヒートシール性および透
明性に優れ、かつ、繰り返し開閉可能なチャックを有す
る生分解性フィルムの袋を得ることができる。
【0052】また、要求される機能を有する層を設ける
ことにより、更にガスバリア性や水蒸気透過性にも優れ
た積層フィルムの袋を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B65D 65/46 B65D 65/46 (72)発明者 高木 潤 滋賀県長浜市三ツ矢町5番8号 三菱樹脂 株式会社長浜工場内 (72)発明者 寺田 滋憲 滋賀県長浜市三ツ矢町5番8号 三菱樹脂 株式会社長浜工場内 (72)発明者 横田 昌久 神奈川県横浜市青葉区美しが丘4−21−31 (72)発明者 五味 賢一 東京都中央区日本橋馬喰町1丁目7番19号 ニットーパック株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリ乳酸系重合体と一般式(1)の基本
    構造を有し数平均分子量が3から15万の脂肪族ポリエ
    ステル、または、ポリ乳酸系重合体と一般式(1)の基
    本構造を有し分子内にウレタン結合を含む数平均分子量
    が3万から15万の脂肪族ポリエステルとからなる内層
    フィルムと、ポリ乳酸系重合体からなる延伸した外層フ
    ィルムとを有し、かつ、前記内層フィルムに前記一般式
    (1)の基本構造を有する脂肪族ポリエステルまたは一
    般式(1)の基本構造を有し分子内にウレタン結合を含
    む数平均分子量が3万から15万の脂肪族ポリエステル
    を主成分とするチャックを設けたことを特徴とする生分
    解性チャック付き袋。 【化1】 (式中、R1およびR2は、炭素原子数2〜10のアル
    キレン基、シクロ環またはシクロアルキレン基であり、
    nは重合度である。
JP30513196A 1996-11-15 1996-11-15 生分解性チャック付き袋 Pending JPH10146936A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30513196A JPH10146936A (ja) 1996-11-15 1996-11-15 生分解性チャック付き袋

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