JPH101449A - シクロアルカノールとシクロアルカノンの製造法 - Google Patents

シクロアルカノールとシクロアルカノンの製造法

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JPH101449A
JPH101449A JP8153751A JP15375196A JPH101449A JP H101449 A JPH101449 A JP H101449A JP 8153751 A JP8153751 A JP 8153751A JP 15375196 A JP15375196 A JP 15375196A JP H101449 A JPH101449 A JP H101449A
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carbon atoms
cycloalkyl
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iodide
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JP8153751A
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Nobuyuki Kuroda
信行 黒田
Mitsuo Yamanaka
光男 山中
Takahito Nakamura
隆人 中村
Tetsuo Shimano
哲郎 島野
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、シクロアルキルハイドロパーオキ
サイドを含有する溶液にコバルト化合物を添加して、シ
クロアルキルハイドロパーオキサイドを分解することに
よってシクロアルカノールとシクロアルカノンを製造す
る方法において、多量の触媒を用いることなく、シクロ
アルカノールとシクロアルカノンを高い反応速度でかつ
高い收率で製造できる方法を提供することを課題とす
る。 【解決手段】 本発明の課題は、シクロアルキルハイド
ロパーオキサイドを含有する溶液に、コバルト化合物と
4級塩とを添加して、シクロアルキルハイドロパーオキ
サイドを分解することを特徴とするシクロアルカノール
とシクロアルカノンの製造法によって達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シクロアルキルハイド
ロパーオキサイドを高い反応速度で分解して、シクロア
ルカノールとシクロアルカノンを高收率で製造する方法
に関する。シクロアルカノール及びシクロアルカノン
は、ナイロン等のポリアミド系高分子用モノマーの製造
原料、化学品の合成中間体及び有機溶剤などとして非常
に有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】シクロアルキルハイドロパーオキサイド
を含有する溶液にコバルト化合物などを添加してシクロ
アルキルハイドロパーオキサイドを分解することによっ
て、シクロアルカノールとシクロアルカノンを製造する
方法としては、例えば、コバルトのナフテン酸塩を使用
する方法〔工業化学雑誌, 73, 2388(197
0)〕が知られている。しかし、この方法では、十分な
反応速度を得るために反応温度を高く保つ必要があるこ
とから、熱による副反応によってシクロアルカノールと
シクロアルカノンの損失が起こるという問題が存在して
いる。
【0003】また、担体物質に固定されたフタロシアニ
ン又はポルフィリン構造にコバルト等の金属が結合して
いる有機金属錯体を使用する方法(特開平2−1648
36号公報)や、コバルト等とある種のイソインドリン
とからなる金属錯体を使用する方法(特開昭63−15
6735号公報)も知られているが、いずれの方法にお
いても触媒を多量に用いなければならず、また配位子が
熱的に必ずしも安定ではなく、しかも高価であるという
問題がある。更に、ゼオライトに担持させた酸化コバル
トを使用する方法(特開昭58−219132号公報)
も知られているが、この方法では、十分な反応速度を得
るために極めて多量の触媒を使用している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、シクロアル
キルハイドロパーオキサイドを含有する溶液にコバルト
化合物を添加し、シクロアルキルハイドロパーオキサイ
ドを分解することによってシクロアルカノールとシクロ
アルカノンを製造する方法において、触媒を多量に用い
ることなく、シクロアルカノールとシクロアルカノンを
高い反応速度でかつ高い收率で製造できる方法を提供す
ることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、シクロ
アルキルハイドロパーオキサイドを含有する溶液に、コ
バルト化合物と、一般式(I)又は(II)で表される4
級塩とを添加して、シクロアルキルハイドロパーオキサ
イドを分解することを特徴とするシクロアルカノールと
シクロアルカノンの製造法によって達成される。
【0006】
【化3】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 は、置換基を有してい
てもよい、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜1
2のシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基
又は炭素数6〜8のアリール基を表し、Aは窒素原子又
はリン原子を表し、Xはハロゲン原子を表す。)
【0007】
【化4】 (式中、R5 は、置換基を有していてもよい、炭素数1
〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル
基、炭素数7〜12のアラルキル基又は炭素数6〜8の
アリール基を表し、Xはハロゲン原子を表す。)
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳しく説明する。
シクロアルキルハイドロパーオキサイドとしては、シク
ロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロ
オクタン、シクロノナン、シクロデカン、シクロドデカ
ン、シクロペンタデカン、シクロヘキサデカン等の炭素
数5〜20のシクロアルカンのハイドロパーオキサイド
が用いられる。
【0009】シクロアルキルハイドロパーオキサイド
は、通常、遷移金属のようなシクロアルキルハイドロパ
ーオキサイドの分解を促進する物質の非存在下、反応温
度が120〜180℃、反応圧が1〜20気圧の条件で
シクロアルカンを空気等の分子状酸素と液相接触反応さ
せることによって得ることができる。本発明では、シク
ロアルキルハイドロパーオキサイドを含有する溶液とし
て、上記のシクロアルカンの酸化反応液から蒸留又は抽
出により分離されたシクロアルキルハイドロパーオキサ
イドを原料のシクロアルカン又はベンゼン、トルエン等
の溶媒で希釈又は溶解して用いてもよい。また、この酸
化反応液をそのまま又は濃縮して用いても、シクロアル
キルハイドロパーオキサイドを効率よく分解してシクロ
アルカノールとシクロアルカノンを製造することができ
る。なお、シクロアルキルハイドロパーオキサイドは、
シクロアルキルハイドロパーオキサイドを含有する溶液
に通常0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重
量%含まれる。
【0010】シクロアルカンの酸化反応液をそのまま又
は濃縮して使用する場合は、シクロアルキルハイドロパ
ーオキサイドから目的物が直接生成する以外に、かなり
の量で残存しているシクロアルカンとシクロアルキルハ
イドロパーオキサイドとが反応してシクロアルカノンと
シクロアルカノールが生成するために、目的物の收率が
高くなるという利点がある。なお、前記の酸化反応液を
使用する場合は、シクロアルキルハイドロパーオキサイ
ドの分解を行う前に、必要に応じて該酸化反応液を水洗
又はアルカリ洗浄して含有されている酸を除去すること
が好ましい。このとき、アルカリとしては、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム等のアルカリ金
属又はアルカリ土類金属の水酸化物や炭酸塩などが用い
られる。
【0011】コバルト化合物としては、(1)塩化コバ
ルト、臭化コバルト等のコバルトのハロゲン化物、
(2)酢酸コバルト、ヘキサン酸コバルト、オクタン酸
コバルト、ステアリン酸コバルト、ナフテン酸コバルト
等のコバルトの有機酸塩、(3)ビス(アセチルアセト
ナト)コバルト、トリス(アセチルアセトナト)コバル
ト、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)コバルト
等のコバルトの錯体などが用いられる。コバルト化合物
の中ではコバルトの有機酸塩が好ましい。なお、上記の
コバルトの錯体は公知の化合物であり、塩化コバルトを
出発原料として容易に合成することができる。
【0012】コバルト化合物の使用量は、反応液中にコ
バルト金属として通常0.01〜250重量ppm、好
ましくは0.1〜150重量ppmである。コバルト化
合物は触媒として用いられ、使用量を多くしても特別な
効果は見られないので、この範囲で使用されることが好
ましい。コバルト化合物は単独で使用されても複数で使
用されてもよく、更にヘテロポリ酸、シリカゲル、アル
ミナ、チタニア、ジルコニア、ゼオライト、カーボン粉
末及び高分子等の担体に担持、吸着又は化学的結合させ
て使用されてもよい。
【0013】本発明では、コバルト化合物に加えて、前
記の一般式(I)で示される4級アンモニウム塩、一般
式(I)で示される4級ホスホニウム塩又は一般式(I
I)で示されるピリジニウム塩を反応液に添加して、シ
クロアルキルハイドロパーオキサイドの分解が行われ
る。一般式(I)、(II)において、R1 、R2
3 、R4 及びR5 は互いに同一であっても異なってい
てもよい。また、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 及び一
般式(II)のピリジン環は、ハロゲン原子、アルキル
基、アルコキシ基、ヒドロキシ基、ホルミル基、カルボ
キシル基、アシル基、シアノ基、スルホン酸基、アミノ
基、アミド基などの置換基を有していても差し支えな
い。Xは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン
原子を表す。
【0014】一般式(I)で示される4級塩(4級アン
モニウム塩)としては、アンモニウムブロマイド及びア
ンモニウムアイオダイドが挙げられる。即ち、Aが窒素
原子でXが臭素原子である4級塩(アンモニウムブロマ
イド)としては、例えば、テトラメチルアンモニウムブ
ロマイド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テト
ラプロピルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアン
モニウムブロマイド、テトラペンチルアンモニウムブロ
マイド、テトラヘキシルアンモニウムブロマイド、テト
ラヘプチルアンモニウムブロマイド、テトラオクチルア
ンモニウムブロマイド、テトラデシルアンモニウムブロ
マイド、テトラヘキサデシルアンモニウムブロマイド、
テトラオクタデシルアンモニウムブロマイドや、トリメ
チル(ミスチル)アンモニウムブロマイド、トリメチル
(セチル)アンモニウムブロマイド、トリメチル(ドデ
シル)アンモニウムブロマイド、トリメチル(オクタデ
シル)アンモニウムブロマイド、トリメチル(3−ブロ
モプロピル)アンモニウムブロマイド、トリエチル(メ
チル)アンモニウムブロマイド、トリエチル(ヘキシ
ル)アンモニウムブロマイド、トリエチル(3−ブロモ
プロピル)アンモニウムブロマイド、トリオクチル(メ
チル)アンモニウムブロマイドや、ジメチル(ジオクチ
ル)アンモニウムブロマイド、ジメチル(ジドデシル)
アンモニウムブロマイド、ジメチル(ジテトラデシル)
アンモニウムブロマイド、ジメチル(ジヘキサデシル)
アンモニウムブロマイド、ジメチル(エチル)(ドデシ
ル)アンモニウムブロマイド、ジメチル(エチル)(セ
チル)アンモニウムブロマイドや、フェニルトリメチル
アンモニウムブロマイドや、ベンジルトリメチルアンモ
ニウムブロマイド、ベンジルトリエチルアンモニウムブ
ロマイド、ベンジルトリブチルアンモニウムブロマイ
ド、ベンジル(ジメチル)(ドデシル)アンモニウムブ
ロマイドが挙げられる。
【0015】また、Aが窒素原子でXがヨウ素原子であ
る4級塩(アンモニウムアイオダイド)としては、例え
ば、テトラメチルアンモニウムアイオダイド、テトラエ
チルアンモニウムアイオダイド、テトラプロピルアンモ
ニウムアイオダイド、テトラブチルアンモニウムアイオ
ダイド、テトラペンチルアンモニウムアイオダイドや、
フェニルトリメチルアンモニウムアイオダイドや、ベン
ジルトリメチルアンモニウムアイオダイド、ベンジルト
リブチルアンモニウムアイオダイドが挙げられる。
【0016】一般式(I)で示される4級塩(4級ホス
ホニウム塩)としては、ホスホニウムブロマイド、ホス
ホニウムアイオダイド及びホスホニウムクロライドが挙
げられる。即ち、Aがリン原子でXが臭素原子である4
級塩(ホスホニウムブロマイド)としては、例えば、テ
トラメチルホスホニウムブロマイド、テトラエチルホス
ホニウムブロマイド、テトラブチルホスホニウムブロマ
イドや、テトラフェニルホスホニウムブロマイドや、ト
リブチル(ヘキサデシル)ホスホニウムブロマイドや、
トリフェニル(メチル)ホスホニウムブロマイド、トリ
フェニル(エチル)ホスホニウムブロマイド、トリフェ
ニル(プロピル)ホスホニウムブロマイド、トリフェニ
ル(ブチル)ホスホニウムブロマイド、トリフェニル
(ペンチル)ホスホニウムブロマイド、トリフェニル
(ステアリル)ホスホニウムブロマイド、トリフェニル
(シクロプロピル)ホスホニウムブロマイド、トリフェ
ニル(ブロモメチル)ホスホニウムブロマイド、トリフ
ェニル(メトキシメチル)ホスホニウムブロマイド、ト
リフェニル(2−ヒドロキシエチル)ホスホニウムブロ
マイド、トリフェニル(3−ブロモプロピル)ホスホニ
ウムブロマイド、トリフェニル(3−ブロモブチル)ホ
スホニウムブロマイド、トリフェニル(4−カルボキシ
ブチル)ホスホニウムブロマイドや、トリフェニル(ベ
ンジル)ホスホニウムブロマイド、トリフェニル(4−
エトキシベンジル)ホスホニウムブロマイドが挙げられ
る。
【0017】Aがリン原子でXがヨウ素原子である4級
塩(ホスホニウムアイオダイド)としては、例えば、テ
トラエチルホスホニウムアイオダイドや、テトラフェニ
ルホスホニウムアイオダイドや、トリフェニル(メチ
ル)ホスホニウムアイオダイド、トリフェニル(エチ
ル)ホスホニウムアイオダイド、トリフェニル(プロピ
ル)ホスホニウムアイオダイドや、ジフェニル(ジベン
ジル)ホスホニウムアイオダイドが挙げられる。また、
Aがリン原子でXが塩素素原子である4級塩(アンモニ
ウムクロライド)としては、例えば、テトラフェニルホ
スホニウムクロライドが挙げられる。
【0018】一般式(II)で示される4級塩(4級ピリ
ジニウム塩)としては、ピリジニウムブロマイド及びピ
リジニウムアイオダイドが挙げられる。即ち、Xが臭素
原子である4級塩(ピリジニウムブロマイド)として
は、例えば、1−メチルピリジニウムブロマイド、1−
エチルピリジニウムブロマイド、1−セチルピリジニウ
ムブロマイドや、1−フェネチルピリジニウムブロマイ
ド、1−フェナシルピリジニウムブロマイド、1−(1
−アダマンチル)ピリジニウムブロマイド、1−(1−
アダマンチル)−4−メチルピリジニウムブロマイドが
挙げられる。
【0019】また、Xがヨウ素原子である4級塩(ピリ
ジニウムアイオダイド)としては、例えば、1−メチル
ピリジニウムアイオダイド、1,2−ジメチルピリジニ
ウムアイオダイド、1,4−ジメチルピリジニウムアイ
オダイドや、4−フェニル−1−プロピルピリジニウム
アイオダイド、1−フェネチル−2−メチル−5−エチ
ルピリジニウムブロマイドが挙げられる。
【0020】一般式(I)又は(II)で表される4級塩
の添加量は、使用されるコバルト化合物に対して通常
0.1〜1000倍モル、好ましくは2〜100倍モル
である。前記の4級塩は単独で使用されてもまた複数で
使用されても差し支えない。
【0021】シクロアルキルハイドロパーオキサイドの
分解は、前記のシクロアルキルハイドロパーオキサイド
を含有する溶液(例えば、シクロアルカンの酸化反応
液)に、触媒としてコバルト化合物を添加し、更に4級
塩を添加して、通常、25〜180℃、好ましくは80
〜160℃の反応温度で、1〜30気圧の反応圧で連続
式又はバッチ式で行われる。また、コバルト化合物と4
級塩とを予め混合した後、この混合物をシクロアルキル
ハイドロパーオキサイドを含有する溶液に添加してシク
ロアルキルハイドロパーオキサイドの分解を行うことも
できる。なお、反応温度が25℃より低くなると反応速
度が遅くなり、180℃より高くなると目的物の收率が
低下してくる。
【0022】前記の分解反応は、反応中に生じる反応熱
を放出して反応温度を適切にコントロールするために、
例えば、還流冷却器及び攪拌装置を備えた反応器で実施
される。このとき、コバルト化合物が反応系で不溶性で
あっても、懸濁床や充填床などで使用することができ
る。
【0023】以上のようにして、シクロペンタノン、シ
クロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノ
ン、シクロノナノン、シクロデカノン、シクロドデカノ
ン、シクロペンタデカノン又はシクロヘキサデカノン等
のシクロアルカノンと、シクロペンタノール、シクロヘ
キサノール、シクロヘプタノール、シクロオクタノー
ル、シクロノナノール、シクロデカノール、シクロドデ
カノール、シクロペンタデカノール又はシクロヘキサデ
カノール等のシクロアルカノールを含むシクロアルキル
ハイドロパーオキサイドの分解反応液が得られる。
【0024】上記のシクロアルカノンとシクロアルカノ
ールを含むシクロアルキルハイドロパーオキサイドの分
解反応液から、必要に応じて、濾過等により触媒が分離
され、更に水又はアルカリ洗浄により酸が除去された
後、蒸留などによってシクロアルカノンとシクロアルカ
ノールが分離精製される。なお、シクロアルカンの酸化
反応液を反応に用いた場合、未反応のシクロアルカンは
蒸留分離されて酸化反応に循環再使用される。
【0025】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて本発明を具
体的に説明する。なお、シクロヘキシルハイドロパーオ
キサイド(CHP)転化率、シクロヘキサノンとシクロ
ヘキサノールの合計收率(ON+OL收率)は、シクロ
ヘキシルハイドロパーオキサイド(CHP)、シクロヘ
キサノン(ON)及びシクロヘキサノール(OL)をガ
スクロマトグラフィーにより分析し、次式により求め
た。
【0026】
【数1】
【0027】
【数2】
【0028】参考例1 〔シクロヘキサンの空気酸化〕還流冷却器、温度計、水
分離器、ガス導入管、攪拌装置及び反応液取出し口を備
えた内容積500mlの耐圧ガラス製オートクレーブに
シクロヘキサン300gを仕込み、攪拌下(800rp
m)、窒素ガスを圧力10kg/cm2 G、流量50l
/hrで通気しながら昇温した。温度が165℃に達し
た後、窒素ガスを空気(圧力10kg/cm2 G、流量
50l/hr)に切り換えて反応を開始した。46分間
反応を行った後、反応液を冷却してガスクロマトグラフ
ィーにより分析したところ、反応液1g当たり、CH
P:0.2700mmol、OL:0.0931mmo
l、ON:0.0919mmolを含むシクロヘキサン
の酸化反応液が得られていた。
【0029】実施例1 〔シクロヘキシルヒドロペルオキシドの分解〕還流冷却
器、温度計、攪拌装置及び反応液取出し口を備えた内容
積50mlの耐圧ガラス製オートクレーブに、上記のシ
クロヘキサンの酸化反応液10gとオクチル酸コバルト
0.291mg(シクロヘキサンの酸化反応液に対して
コバルト金属として5重量ppm)を加えて、更に4級
塩としてテトラブチルアンモニウムブロマイド27.3
mg(コバルト化合物に対して100倍モル)を添加し
た。次いで、この溶液を攪拌しながら120℃に加熱し
て、CHPの分解を30分間行った。反応終了後、反応
液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、C
HPは完全に分解されていて、ON+OL收率は10
9.4%であった。
【0030】実施例2〜10 4級塩の種類及び/又は添加量、そしてコバルト化合物
の添加量を表1記載のように変えたほかは、実施例1と
同様にCHPの分解を行って、反応液を分析した。その
結果を表1に示す
【0031】比較例1 テトラブチルアンモニウムブロマイドを添加しなかった
ほかは、実施例1と同様にCHPの分解を行って、反応
液を分析した。その結果、CHP転化率は23.9%
で、ON+OL收率は107.4%であった。
【0032】実施例11〜13 4級塩の種類及び/又は添加量、そしてコバルト化合物
の添加量を表1記載のように変えたほかは、実施例1と
同様にCHPの分解を行って、反応液を分析した。その
結果を表1に示す
【0033】比較例2 テトラブチルアンモニウムブロマイドを添加しなかった
ほかは、実施例11と同様にCHPの分解を行って、反
応液を分析した。その結果、CHP転化率は13.0%
で、ON+OL收率は100.9%であった。実施例1
〜13及び比較例1、2の結果をまとめて表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】実施例14〜19 4級塩の種類及び/又は添加量、そしてコバルト化合物
の添加量を表2記載のように変えたほかは、実施例1と
同様にCHPの分解を行って、反応液を分析した。その
結果を表2に示す
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】本発明により、シクロアルキルハイドロ
パーオキサイドからシクロアルカノールとシクロアルカ
ノンを製造する方法において、触媒を多量に用いること
なく、高い反応速度でかつ高い收率でシクロアルカノー
ルとシクロアルカノンを製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 49/403 8114−4H C07C 49/403 A // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 島野 哲郎 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シクロアルキルハイドロパーオキサイド
    を含有する溶液に、コバルト化合物と、一般式(I)又
    は(II)で表される4級塩とを添加して、シクロアルキ
    ルハイドロパーオキサイドを分解することを特徴とする
    シクロアルカノールとシクロアルカノンの製造法。 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 は、置換基を有してい
    てもよい、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜1
    2のシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基
    又は炭素数6〜8のアリール基を表し、Aは窒素原子又
    はリン原子を表し、Xはハロゲン原子を表す。) 【化2】 (式中、R5 は、置換基を有していてもよい、炭素数1
    〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル
    基、炭素数7〜12のアラルキル基又は炭素数6〜8の
    アリール基を表し、Xはハロゲン原子を表す。)
  2. 【請求項2】 4級塩が、前記の一般式(I)又は(I
    I)で表される、アンモニウムブロマイド、アンモニウ
    ムアイオダイド、ホスホニウムブロマイド、ホスホニウ
    ムアイオダイド、ホスホニウムクロライド、ピリジニウ
    ムブロマイド又はピリジニウムアイオダイドであること
    を特徴とする請求項1記載のシクロアルカノールとシク
    ロアルカノンの製造法。
JP8153751A 1996-06-14 1996-06-14 シクロアルカノールとシクロアルカノンの製造法 Pending JPH101449A (ja)

Priority Applications (1)

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JP8153751A JPH101449A (ja) 1996-06-14 1996-06-14 シクロアルカノールとシクロアルカノンの製造法

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JP8153751A JPH101449A (ja) 1996-06-14 1996-06-14 シクロアルカノールとシクロアルカノンの製造法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007186027A (ja) * 2006-01-12 2007-07-26 Railway Technical Res Inst 車輪の脱線防止及び制動装置
WO2016067844A1 (ja) * 2014-10-31 2016-05-06 宇部興産株式会社 ケトン及び/又はアルコールの製造方法及びそのシステム

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