JPH10140346A - プラズマスパッタ装置 - Google Patents
プラズマスパッタ装置Info
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- JPH10140346A JPH10140346A JP30175396A JP30175396A JPH10140346A JP H10140346 A JPH10140346 A JP H10140346A JP 30175396 A JP30175396 A JP 30175396A JP 30175396 A JP30175396 A JP 30175396A JP H10140346 A JPH10140346 A JP H10140346A
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Abstract
方式のプラズマスパッタ装置を提供すること。 【解決手段】 本発明は、真空チャンバ10内に誘導結
合プラズマを発生させるプラズマスパッタ装置におい
て、前記誘導結合プラズマを発生すべく真空チャンバ1
0内に配置された略円筒形の一巻き型のコイル26と、
コイル26に高周波電力を印加する高周波電源34とを
備えたことを特徴とする。この構成を2極スパッタ装置
に適用した場合、コイル26はペディスタル18とター
ゲット16との間に配置されるが、このコイル26は略
円筒形であるので、シールドとしても機能する。これに
よりコイル26の内径を十分に小さくすることが可能と
なり、真空チャンバ10の中央部分のプラズマ密度を高
め、そこを通過するスパッタ原子のイオン化率を改善す
ることができる。
Description
装置に関し、特に誘導結合プラズマ(ICP)方式のス
パッタ装置に関するものである。
プラズマの高密度化という要請がある。かかる高密度プ
ラズマ技術の一つとしてICP方式が研究されている。
ICP方式のスパッタ装置としては、図5に示すよう
に、一般的な直流2極又は高周波2極スパッタ装置の真
空チャンバ2内にコイル4を設け、このコイル4に高周
波電力を印加することで高密度プラズマを生成するもの
が考えられる。
スパッタ装置においては、コイル4に印加された高周波
によって生じる誘導電界の作用により、プラズマ密度が
コイル近傍ほど高くなる傾向がある。これに対して、ス
パッタプロセスでは、プラズマ密度を均一にすることが
求められる。また、高アスペクト比のホール等を確実に
埋めるためには、スパッタ原子をイオン化しスパッタ原
子に異方性を持たせるという手段があるが、その場合、
特に被処理基板6の中心上方領域のイオン化率を高める
ことが必要となる。このような事情から、コイル4の内
径を可能な限り小さくして、被処理基板6の近傍にコイ
ル4を配置することが好ましいと考えられる。
た場合、従来のコイル4は銅製であったため、当該コイ
ル4への金属膜の付着や再スパッタによる発塵等が問題
となる。この問題はコイル4の内側に適当なシールドを
設けることで解決され得るが、シールドの存在によりコ
イル4の内径が大きくなってしまう。
きる新規なICP方式のプラズマスパッタ装置を提供す
ることにある。
に、本発明は、真空チャンバ内に誘導結合プラズマを発
生させるプラズマスパッタ装置において、前記誘導結合
プラズマを発生すべく真空チャンバ内に配置された略円
筒形の一巻き型のコイルと、前記コイルに高周波電力を
印加する高周波電源とを備えたことを特徴としている。
合、前記コイルは基板支持手段とターゲットとの間に配
置されるが、このコイルは略円筒形であるので、シール
ドを兼用させることが可能となり、コイルの内径を十分
に小さくすることが可能となる。
料から構成し、或は、コイルの少なくとも内周面を成膜
材料と同一の材料で被覆することで、スパッタ原子の付
着や再スパッタによる発塵等の問題を抑制することがで
きる。
合、コイルに負の電位を与えることで、コイル自体をタ
ーゲットとして用いることが可能となる。プラズマはコ
イルの内周面近傍に生成され、その位置で維持される傾
向があるため、コイルからのスパッタ原子のイオン化率
が向上される。基板支持手段は陽極となるため、イオン
化されたスパッタ原子は異方性をもって支持手段上の基
板に入射する。
るためには、コイルの外側に複数の磁石を配置し、マグ
ネトロン型とすることが好適である。エロージョンを一
様化するために、これらの磁石はコイルの中心軸線を中
心として回転駆動されてもよい。
じる誘導電界が弱い場合には、補助コイルとして、螺旋
状のコイルを略円筒形コイルを囲うようにして配設し、
直列に接続してもよい。
のスパッタ装置の第1実施形態を概略的に示したもので
ある。図示のスパッタ装置はチタン(Ti)膜成膜用の
ものであり、真空チャンバ10を構成するステンレス鋼
製のチャンバ本体12と、その上部開口部に絶縁リング
14を介して配置されたTi製のターゲット16とを備
えている。チャンバ本体12の内部には、ターゲット1
6と同軸に基板支持手段たるペディスタル18が配置さ
れている。ペディスタル18は、その上面で被処理基板
である半導体ウェハ20を支持するよう構成されてい
る。また、ペディスタル18は導電性材料から成り、好
ましくは、Tiスパッタプロセスに対して融和性の高い
Tiから作られている。このペディスタル18は、リフ
ト機構22により、スパッタプロセスが行われるプロセ
ス位置(図1において実線で示す位置)と、その下方の
非プロセス位置(図1において二点鎖線で示す位置)と
の間で上下動可能となっている。
0内には、スパッタプロセスに利用されるプラズマを発
生するためのICPユニット24が配設されている。I
CPユニット24は、図2に明示するように、略円筒形
のコイル26と、このコイル26を囲むように配置され
た螺旋状のコイル28とから構成されている。
材料、すなわちTiから作られており、外観は略円筒体
であるが、軸線方向に沿って入れられたスリット30に
より1回巻きコイルとして機能するようになっている。
このコイル26は、ターゲット16及びペディスタル1
8の共通軸線と同軸に配置され、その内径は可能な限り
小さくされている。また、コイル26は、ターゲット1
6の近傍からプロセス位置のペディスタル18の近傍ま
で延びており、スパッタ原子からチャンバ本体12等を
保護するためのシールドとしても機能するよう構成され
ている。なお、図1において、符号32はコイル26で
は保護することができない下部部分を保護するためのシ
ールドを示している。一方、外側のコイル28は、良導
体、例えば銅製のチューブを適当回数、螺旋状に巻いて
成るものであり、略円筒形のコイル26、及び、高周波
電源34と整合回路36に直列に接続されている。
負端子が接続され、ペディスタルに18は高周波電源4
0が整合回路42を介して接続されている。更に、チャ
ンバ本体12には、プロセスガスの供給手段としてのA
rガス供給源と、真空チャンバ10内を減圧するための
真空ポンプとが接続されている。
半導体ウェハ20の表面にTiを成膜する場合、まず、
真空ポンプを作動させて真空チャンバ10内を所定の真
空度まで減圧した後、Arガス供給源から所定流量でA
rガスを真空チャンバ10内に導入する。次いで、ペデ
ィスタル18の上面に半導体ウェハ20を載置し、ペデ
ィスタル18を上昇させてプロセス位置に配置する。
定周波数(例えば2.0MHz)の高周波電力をコイル
26,28に印加すると、これらのコイル26,28に
より囲まれた領域には高周波誘導磁場による誘導電界が
生じる。この誘導電界により当該領域に存在する電子が
加速され、これによってArガスの高密度プラズマが生
成される。
ット16及びペディスタル18間に所定周波数(例えば
1.8MHz)の高周波電力を印加すると共に、直流電
源38をオンにしてターゲット16に負のバイアスをか
けると、プラズマ中の正のArイオンが、負に電荷して
いるターゲット16を衝撃する。Arイオンがターゲッ
ト16に衝突すると、ターゲット16からスパッタ原
子、すなわちTi粒子がはじき出される。
り生成された高密度プラズマ中を通過する間にイオン化
され、陽極であるペディスタル18に向い、その上に載
置されている半導体ウェハ20上に異方性をもって堆積
される。この作用については従来構成と同様であるが、
前述したように、プラズマ生成領域を画する略円筒形の
コイル26はシールドを兼ねているため、シールドが不
要な分だけコイル26の内径を小さくすることができ
る。その結果、半導体ウェハ20の中央部の上方領域に
おけるプラズマも高密度化することが可能となり、従来
においては不十分であった中央部のTi粒子のイオン化
率が高められる。これはTi粒子の半導体ウェハ20へ
の異方性を増し、底部カバレッジを改善することとな
る。
ーナマグネトロンタイプであり、ターゲット16の上方
に複数の磁石44が配設されている。これらの磁石44
により形成される磁界は、電子にターゲット16の表面
(下面)に沿ってトロコイド運動を行わせ、ターゲット
16の近傍にプラズマを閉じ込めるよう作用する。これ
によっても、中央部におけるTi粒子のイオン化率が改
善される。
周面にTi粒子が付着するが、コイル26はターゲット
16と同一の材料から作られているため、Ti粒子の付
着性は良好である。また、コイル26上で再スパッタが
生じても、その再スパッタ原子は汚染粒子とはならず
に、成膜材料として半導体ウェハ20上に堆積される。
タ装置の第2実施形態を概略的に示している。この実施
形態は、ICPユニット24におけるTi製の略円筒形
コイル26をターゲットとしても利用しようとするもの
である。このために、コイル26には、高周波電源34
の他に、負の電位を与えるべく直流電源46の負端子が
接続されている。
シールド48が設けられている。このシールド48はT
i製又は導電性のプレートにTiを被覆したものであ
り、切換えスイッチ50によりグラウンド又は直流電源
52の負端子のいずれかに接続されるようになってい
る。
の磁石54が周方向に沿って等間隔に配置されている。
これらの磁石54は、ICPユニット24により発生さ
れたプラズマを磁界によってコイル26の内周面近傍に
閉じ込めるためのものである。なお、図示実施形態で
は、磁石54はチャンバ本体12の内壁面に固着されて
いるが、チャンバ本体12の外側に配置してもよく、ま
た、周方向に回転駆動するようにしてもよい。その他の
構成については、図1のものと同様であり、同一又は相
当部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略す
る。
場合は、前述の第1実施形態と同様に、真空チャンバ1
0内を所定の真空度まで減圧し、Arガスを真空チャン
バ10内に導入すると共に、半導体ウェハ20が載置さ
れたペディスタル18をプロセス位置に配置する。そし
て、高周波電源34をオンにして高周波電力をコイル2
6,28に印加し、コイル26の内側に高密度プラズマ
を発生させる。この発生した高密度プラズマはICP方
式の特性としてコイル26の内周面近傍に集まる傾向が
あるが、周囲の磁石54により形成される磁界の作用に
よって、コイル近傍での閉込め性は更に向上される。
6もオンとし、コイル26に負の電位を与えると、コイ
ル26の内周面近傍に存するプラズマ中のArイオンが
コイル26の内周面を叩き、Ti粒子をスパッタする。
前述したように、コイル26の近傍ではプラズマが高密
度で閉じ込められているため、スパッタ率は極めて高く
なる。また、コイル26からスパッタされたTi粒子
は、そのほぼ全てがコイル近傍の高密度プラズマ中を通
過するため、非常に高い割合でイオン化される。この
際、真空チャンバ10内の圧力を適度に上昇させると
(数十mTorr〜百mTorr)、イオン化が更に促
進され、且つ、真空チャンバ10の中央部にもTi粒子
が散乱していくため、好適である。
ド48とペディスタル18との間に高周波電力を印加す
ると、イオン化されたTi粒子は陽極であるペディスタ
ル18上の半導体ウェハ20に異方性をもって堆積され
る。また、切換えスイッチ50を切り換えてシールド4
8に負の電位を与えると、シールド48の下面でもスパ
ッタ現象が生じ、Ti粒子がシールド48の下面からも
放出される。これにより、半導体ウェハ20の上方領域
におけるTi粒子の分布を制御することが可能となる。
細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない
ことはいうまでもない。例えば、上記実施形態では、ペ
ディスタル18とターゲット16又はシールド48との
間に高周波を印加しているが、直流電圧を印加するよう
にしてもよい。
の無垢材から成るものであるが、導電性の略円筒形コイ
ル部材にTiを被覆したものでもよい。勿論、成膜材料
がTi以外のものでも本発明は適用可能である。
ものであり、巻数は適宜設定可能であり、このコイル2
8を省略することも可能である。
シールド機能の確保や異常放電の防止、再デポによるシ
ョート対策等を考慮して種々の形状とすることができ
る。例えば、図4に示すように、スリット30を接線方
向に対して斜めに形成した場合、スリット部分でのシー
ルド効果の低下を抑制できる。
CPユニットのコイルを略円筒形としたため、シールド
としても利用することができる。従って、本発明のIC
Pユニットを真空チャンバ内に設ける場合に、コイルの
内径を相当に小さくすることができ、コイルの内側中央
部でもプラズマの密度を高くすることが可能となる。こ
れにより、従来の2極型スパッタ装置に本発明を適用し
た場合、ターゲット中央部からのスパッタ原子のイオン
化率を向上させることができる。
成し或は成膜材料で被覆した場合には、当該コイルをタ
ーゲットとしても用いることができる。ICP方式で発
生したプラズマはコイルの近傍に集まるため、コイルを
ターゲットとして用いた場合、コイルからスパッタされ
た原子はほぼ全て高密度プラズマ中を通過することとな
り、そのイオン化率は極めて高いものとなる。
る支持手段上の基板に異方性をもって入射するため、本
発明によりイオン化率が向上されると、底部カバレッジ
の改善効果が増大する。これは、半導体デバイスの高集
積化、微細化の進展に対応した有効な技術となるもので
ある。
成し或は成膜材料で被覆した場合には、コイルに対する
スパッタ原子の付着や再スパッタによる発塵等の問題も
生じないという効果がある。
1実施形態を示す概略図である。
トの構成を概略的に示す斜視図である。
2実施形態を示す概略図である。
分平面図である。
す概略図である。
リング、16…ターゲット、18…ペディスタル(支持
手段)、20…半導体ウェハ、22…リフト機構、24
…ICPユニット、26…略円筒形のコイル、28…螺
旋状のコイル、30…スリット、34…高周波電源、3
8…直流電源、40…高周波電源、46…直流電源(バ
イアス手段)、48…シールド、54…磁石。
Claims (8)
- 【請求項1】 真空チャンバ内に誘導結合プラズマを発
生させるプラズマスパッタ装置において、前記誘導結合
プラズマを発生すべく前記真空チャンバ内に配置された
略円筒形の一巻き型のコイルと、前記コイルに高周波電
力を印加する高周波電源とを備えるプラズマスパッタ装
置。 - 【請求項2】 前記コイルが成膜材料と同一の導電性材
料から成る請求項1に記載のプラズマスパッタ装置。 - 【請求項3】 前記コイルの少なくとも内周面が成膜材
料と同一の材料で被覆されている請求項1に記載のプラ
ズマスパッタ装置。 - 【請求項4】 前記真空チャンバ内には、被処理基板を
支持する支持手段と、前記支持手段に対向配置されたタ
ーゲットとが設けられており、前記コイルが前記支持手
段及び前記ターゲットの間に配置されている請求項1〜
3のいずれか1項に記載のプラズマスパッタ装置。 - 【請求項5】 前記コイルに負の電位を与えるバイアス
手段を備える請求項2又は3に記載のプラズマスパッタ
装置。 - 【請求項6】 前記コイルの内周面近傍にプラズマを閉
じ込めるべく前記コイルの外側に配設された複数の磁石
を備える請求項4に記載のプラズマスパッタ装置。 - 【請求項7】 前記磁石が前記コイルの中心軸線を中心
として回転駆動される請求項6に記載のプラズマスパッ
タ装置。 - 【請求項8】 前記コイルを囲むよう配置され、前記コ
イルに直列に接続された螺旋状のコイルを備える請求項
1〜7のいずれか1項に記載のプラズマスパッタ装置。
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1996
- 1996-11-13 JP JP30175396A patent/JP4002317B2/ja not_active Expired - Fee Related
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