JPH1013999A - 音場制御装置 - Google Patents

音場制御装置

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JPH1013999A
JPH1013999A JP8158609A JP15860996A JPH1013999A JP H1013999 A JPH1013999 A JP H1013999A JP 8158609 A JP8158609 A JP 8158609A JP 15860996 A JP15860996 A JP 15860996A JP H1013999 A JPH1013999 A JP H1013999A
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JP
Japan
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sound
digital
signal
audio signal
speaker
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JP8158609A
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Inventor
Toshihito Sawai
利仁 澤井
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Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成の簡略化された音場制御装置を提供する
こと。 【解決手段】 右チャネルおよび左チャネルの基本音の
各デジタル音響信号は、音響信号処理部24に与えられ
る。音響信号処理部24は、与えられた各デジタル音響
信号に対して信号処理を行い、センタスピーカSCが再
生する高域のデジタル音響信号と、ウーハWOが再生す
る低域のデジタル音響信号とを含むデジタル音響信号を
出力する。このデジタル音響信号は、1つのD/A変換
器27SWによってアナログ音響信号に変換される。ア
ナログ音響信号は、第1遮断周波数、たとえば200H
zを有するアナログLPF29を介してウーハWOで音
響化される。またアナログ音響信号は、第2遮断周波
数、たとえば300Hzを有するアナログHPF28を
介してセンタスピーカSCで音響化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆるデジタル
シグナルプロセッサなどを用いて構成される室内または
車載用の音響再生装置として好適に用いられる音場制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来の音場制御装置1の電気的
構成を示すブロック図である。従来から特に車載用の音
響再生装置において、ラジオ受信機や磁気テープ再生装
置などのアナログ音響信号源2およびコンパクトディス
ク再生装置などのデジタル音響信号源3のいずれかから
与えられる音響信号を基本音として、この基本音の音響
信号に初期反射音や残響音の音響信号を付加して臨場感
のある音響再生を行う音場制御装置1が用いられてい
る。
【0003】自動車の車室内において、運転席側ドア4
Rには、右前方チャネルのスピーカFRが設けられ、助
手席側ドア4Lには左前方チャネルのスピーカFLが設
けられる。運転席、助手席の前方に配置されているイン
ストゥルメントパネル5の中央部には、センタスピーカ
SCが設けられている。運転席、助手席の後方に配置さ
れているリアトレイ6には、右後方チャネルRRとウー
ハWOと、左後方チャネルRLとが設けられる。
【0004】アナログ音響信号源2からは、右チャネル
および左チャネルのアナログ音響信号がそれぞれ導出さ
れる。これらのアナログ音響信号は、アナログ/デジタ
ル変換器7R,7Lで、それぞれデジタル音響信号に変
換されて音響信号処理部8に与えられる。またデジタル
音響信号源3からも同様に、右チャネルおよび左チャネ
ルのデジタル音響信号が導出され、これらの信号は音響
信号処理部8に与えられる。
【0005】音響信号処理部8は、いわゆるデジタルシ
グナルプロセッサで構成される。入力部9からの聴取者
の入力操作に応答して、音響信号処理部8の演算処理動
作を制御する制御装置10が設けられる。音響信号処理
部8は、アナログ音響信号源2およびデジタル音響信号
源3のいずれかからデジタル音響信号が与えられると、
制御装置10からの制御信号に応答して演算処理を行
う。
【0006】音響信号処理部8からは、演算処理が行わ
れた右前方、右後方、左前方および左後方の各チャネル
のデジタル音響信号と、センタスピーカSCへのデジタ
ル音響信号と、ウーハWOへのデジタル音響信号とがそ
れぞれ導出される。これらのデジタル音響信号は、それ
ぞれデジタル/アナログ変換器(以下、D/A変換器と
称する)11FR,11RR;11FL,11RL;1
1SC,11WOで、変換された後、電力増幅器12F
R,12RR;12FL,12RL;12SC,12W
Oで増幅された後、対応する各チャネルのスピーカF
R,RR;FL,RL;SC,WOとに与えられて音響
化される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来の音場制御
装置では、音響信号制御部7は、6つの各チャネルに対
するデジタル音響信号を出力する。これによって、従来
の音場制御装置には、6つのD/A変換器11FR,1
1RR;11FL,11RL;11SC,11WOが設
けれており、D/A変換器は高価であるので、コスト高
になっている。また6つのD/A変換器を設けること
で、音場制御装置1全体の回路規模が増大している。
【0008】本発明の目的は、デジタル/アナログ変換
器を低減し、アナログLPFおよびアナログHPFを用
いて、構成が簡略化された音場制御装置を提供すること
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、聴取空間の聴
取位置に関して右前方に設けられる右前方スピーカと、
聴取空間の聴取位置に関して左前方に設けられる左前方
スピーカと、前記右スピーカと前記左スピーカとの中央
部近傍に設けられるセンタスピーカと、聴取空間に臨ん
で設けられるウーハと、前記右前方スピーカおよび前記
左前方スピーカに、右チャネルおよび左チャネルの基本
音の各デジタル音響信号をそれぞれ出力する音響信号源
と、前記音響信号源からの右チャネルおよび左チャネル
の各デジタル音響信号を第1遮断周波数で遮断する第1
ローパスフィルタと、前記音響信号源からの右チャネル
および左チャネルの各デジタル音響信号を、第1遮断周
波数を超える第2遮断周波数で遮断する第1ハイパスフ
ィルタと、前記第1ハイパスフィルタからの出力に応答
して、聴取位置の正面方向に音像を定位させる演算処理
および臨場感を与える効果音信号を作成する演算処理の
少なくともいずれか一方の演算処理する処理手段と、前
記第1ローパスフィルタからの出力と、前記処理手段か
らの出力とを加算する加算器と、前記加算器の出力が与
えられ、前記加算器からのデジタル音響信号をアナログ
音響信号に変換するデジタル/アナログ変換器と、前記
デジタル/アナログ変換器からのアナログ音響信号を前
記第1遮断周波数で遮断して前記ウーハに出力する第2
ローパスフィルタと、前記デジタル/アナログ変換器か
らのアナログ音響信号を前記第2遮断周波数で遮断して
前記センタスピーカに出力する第2ハイパスフィルタと
を含むことを特徴とする音場制御装置である。 本発明に従えば、音響信号源からの右チャネルおよび左
チャネルの基本音のデジタル音響信号は、各チャネルに
対応する右前方スピーカおよび左前方スピーカに出力さ
れる。右前方スピーカおよび左前方スピーカは、与えら
れる各チャネルのデジタル音響信号を音響化する。また
両チャネルの基本音の各デジタル音響信号は、第1ロー
パスフィルタおよび第2ハイパスフィルタに与えられ
る。第1ローパスフィルタでは、与えられるデジタル音
響信号を、演算処理して第1遮断周波数、たとえば20
0Hzで遮断し、加算器に出力する。第1ハイパスフィ
ルタでは、与えられるデジタル音響信号を、演算処理し
て第2遮断周波数、たとえば300Hzで遮断し、処理
手段に出力する。 処理手段は、第1ハイパスフィルタからの出力に応答し
て、以下に述べる第1処理および第2処理の少なくとも
いずれか一方を行う。第1処理は、右チャネルの基本音
のデジタル音響信号を音響化する右前方スピーカと、左
チャネルの基本音のデジタル音響信号を音響化する左前
方スピーカと、聴取位置との関係に基づいて、聴取位置
の聴取者の正面方向に音像を定位させる処理である。第
2処理は、第1ハイパスフィルタからのデジタル音響信
号に応答して、初期反射音などの効果音信号を生成する
処理である。 加算器は、第1ローパスフィルタからの出力と、処理手
段からの出力とを加算してデジタル/アナログ変換器に
出力する。加算器からのデジタル音響信号は、デジタル
/アナログ変換器で、アナログ音響信号に変換される。
変換されたアナログ音響信号は、第2ローパスフィルタ
と第2ハイパスフィルタとに出力される。第2ローパス
フィルタは、与えられたアナログ音響信号を第1遮断周
波数で遮断する。このアナログ音響信号は、ウーハに与
えられて音響化される。また第2ハイパスフィルタは、
与えられたアナログ音響信号を第2遮断周波数で遮断す
る。このアナログ音響信号は、センタスピーカに与えら
れて音響化される。したがって簡易な構成のローパスフ
ィルタおよびハイパスフィルタが増加するが、複雑で回
路規模の大きいデジタル/アナログ変換器を1つ減少す
ることができるので、コストを低減することができ、回
路規模を縮小することができる。
【0010】また本発明は、音響信号源からの右チャネ
ルおよび左チャネルの各デジタル音響信号を、聴取空間
の周波数特性に応じた音圧レベルに信号処理するレベル
処理手段を備えることを特徴とする。 本発明に従えば、レベル処理手段は、自動車の車室など
の聴取空間に応じて定められる基準音圧レベルに関し
て、たとえば平均化されるように、音響信号源からの右
チャネルおよび左チャネルの各デジタル音響信号の音圧
レベルを所定レベルに低減する信号処理を行う。したが
って聴取空間の周波数特性に応じて信号処理が行われる
ので、臨場感のある音響を再生する音場を作成すること
ができる。
【0011】また本発明は、前記聴取空間の聴取位置に
関して右後方に設けられる右後方スピーカと、前記聴取
空間の聴取位置に関して左後方に設けられる左後方スピ
ーカと、前記音響信号源からの右チャネルおよび左チャ
ネルの各デジタル音響信号に応答して、効果音信号を生
成し、その効果音信号を前記右チャネルおよび左チャネ
ルのデジタル音響信号に加算して、前記右後方スピーカ
および左後方スピーカにそれぞれ出力する効果音生成手
段とを備えることを特徴とする。 本発明に従えば、効果音生成手段は、聴取空間に対して
臨場感を与える残響音などの効果音信号を作成する。効
果音信号は、音響信号源からの右チャネルおよび左チャ
ネルの基本音のデジタル音響信号に基づいて、演算処理
することによって作成される。作成された効果音信号
は、音響信号源からの右チャネルおよび左チャネルの基
本音のデジタル音響信号にそれぞれ加算され、各チャネ
ルに対応する右後方スピーカおよび左後方スピーカにそ
れぞれ出力される。したがって聴取位置の後方からも効
果音を含んだ音響が再生されるので、より臨場感の有る
音場を再生することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
ある音場制御装置13の電気的構成を示すブロック図で
ある。自動車の車室14内において、運転席15および
助手席16の前方にはインストゥルメントパネル17が
設置される。そのインストゥルメントパネル17の中央
部近傍には、後述するセンタスピーカSCが設けられ
る。また運転席15の右前方にある右ドア18Rには、
右前方チャネルのスピーカFRが設けられ、助手席16
の左前方にある左ドア18Lには、左前方チャネルのス
ピーカFLが設けられる。またさらに運転席15と助手
席16の後方に設けれるリアトレイ19上には、右後方
チャネルのスピーカRRと、ウーハWOと、左後方チャ
ネルRLとが設けられている。右前方、右後方、左前
方、左後方に設置される各スピーカFR,RR;FL,
RLは、たとえば200Hz〜20kHzの周波数帯域
のアナログ音響信号を音響化するフルレンジスピーカで
構成される。
【0013】磁気テープ再生装置などのアナログ音響信
号源20からは、左チャネルのアナログ音響信号と右チ
ャネルのアナログ音響信号とが導出される。これらの両
チャネルの基本音の各アナログ音響信号は、アナログ/
デジタル(以下、A/Dと称する)変換器21R,21
Lで、基本音のデジタル音響信号にそれぞれ変換され
る。またコンパクトディスク再生装置などのデジタル音
響信号源22からは、右チャネルおよび左チャネルの基
本音の各デジタル音響信号が導出される。スイッチ30
がアナログ音響信号源20を選択する場合は、A/D変
換器21R,21Lからの基本音の各デジタル音響信号
が音響信号処理部24に与えられる。スイッチ30がデ
ジタル音響信号源22を選択する場合は、デジタル音響
信号源22から導出される右チャネルおよび左チャネル
の基本音のデジタル音響信号が音響信号処理部24に与
えられる。またアナログ音響信号源20と、デジタル音
響信号源22と、A/D変換器21R,21Lと、スイ
ッチ30とは、デジタル音響信号を導出する音響信号源
と考えることができる。
【0014】音響信号処理部24は、いわゆるデジタル
シグナルプロセッサなどで実現される。また入力部25
からの聴取者の入力操作に応答して、音響信号処理部2
4を制御する制御装置26が設けられる。制御装置26
は、制御信号を出力して音響信号処理部24を制御す
る。制御装置26に制御されて、音響信号処理部24
は、音響信号源からの右チャネルおよび左チャネルの基
本音の各デジタル音響信号に基づいて、反射音および残
響音などを含む効果音信号が作成される。作成された効
果音信号は、音響信号源からの両チャネルの基本音の各
デジタル音響信号に加算される。また音響信号処理部2
4は、制御装置に制御されて、与えられた両チャネルの
基本音の各デジタル音響信号の音圧レベルの処理も行
う。
【0015】音響信号処理部24からは、右前方、右後
方、左前方、左後方の各チャネルの上述の処理が行われ
たデジタル音響信号が導出される。この各チャネルのデ
ジタル音響信号は、それぞれデジタル/アナログ(以
下、D/Aと称する)変換器23FR,23RR;23
FL,23RLでアナログ音響信号に変換された後、電
力増幅器27FR,27RR;27FL,27RLで増
幅された後、対応する各スピーカFR,RR;FL,R
Lに与えられて音響化される。
【0016】また音響信号処理部24からは、前述の各
チャネルのデジタル音響信号とは別に、センタスピーカ
SCおよびウーハWOの2つのスピーカに対して1つの
デジタル音響信号が導出される。このデジタル音響信号
は、D/A変換器23SWでアナログ音響信号に変換さ
れた後、アナログハイパスフィルタ(以下、HPFと称
する)28およびアナログローパスフィルタ(以下、L
PFと称する)29によって、それぞれ濾波される。
【0017】アナログLPF29は、図示しないコンデ
ンサおよび抵抗などで形成される。アナログLPF29
は、D/A変換器23SWで変換されたアナログ音響信
号の後述する200Hzの第1遮断周波数以下の周波数
成分を濾波する。濾波されたアナログ音響信号は、電力
増幅器27WOによって増幅された後、ウーハWOに与
えられて音響化される。このウーハWOに与えられる低
域の音響信号は指向性がない。したがって指向性のない
低域の音響信号を再生するウーハWOは、車室14に臨
む位置であればどの位置に設置されても良い。
【0018】アナログHPF28は、図示しないコンデ
ンサおよび抵抗などで形成される。アナログHPF28
は、D/A変換器23SWで変換されたアナログ音響信
号の後述する第2遮断周波数、たとえば300Hz以上
の周波数成分を濾波する。濾波されたアナログ音響信号
は、電力増幅器27SCによって増幅され、センタスピ
ーカSCに与えられて音響化される。
【0019】図2は、音響信号処理部24の内部の電気
的構成を示すブロック図である。音響信号処理部24
は、フロント処理部31と、リア処理部32と、デジタ
ルHPF33と、センタ処理部34と、デジタルLPF
35とを含んで構成される。音響信号処理部24には、
前述したように、アナログ音響信号源21およびデジタ
ル音響信号源22のいずれか一方から右チャネルおよび
左チャネルの基本音のデジタル音響信号とが与えられ
る。
【0020】フロント処理部31は、入力部25の出力
に応答して制御装置26が作成する制御信号に基づい
て、制御される。入力部25では、車室14内の音が、
図示しないマイクロホンによって検出されたデジタル信
号として取り込まれる。制御装置26の制御信号は、こ
のデジタル信号に基づいて作成される。フロント処理部
31は、制御装置26からの制御信号に応答し、予め設
定される基準音圧レベルに関して、平均化されるように
音響信号源からの右チャネルおよび左チャネルの基本音
の各デジタル音響信号の音圧レベルを所定レベルだけ低
減させる。これによって、車室14内において、音響化
される音響信号の中域の周波数の音圧レベルをほぼ一定
レベルにすることができるので、臨場感のある音響を再
生する音場を作成することができる。また予め設定され
る基準音圧レベルは、入力部25によって聴取者に設定
されても良い。
【0021】リア処理部32は、音響信号源の右チャネ
ルおよび左チャネルの基本音の各デジタル音響信号に基
づいて、残響音などの効果音信号を作成する。リア処理
部32において、両チャネルの基本音の各デジタル音響
信号が与えられると、右チャネルおよび左チャネルの基
本音の各デジタル音響信号は、図示しない遅延回路によ
って一定時間だけ遅延された後、予め定める係数が乗算
されて、図示しない加算器に帰還され、各デジタル音響
信号に加算される。これによって、一定時間経過ごとに
乗算した係数ずつ減衰する残響音の効果音信号が作成さ
れる。この効果音信号は、両チャネルの基本音のデジタ
ル音響信号に付加されてD/A変換器23RR,23R
Lに出力される。効果音信号が付加された両チャネルデ
ジタル音響信号は、D/A変換器23RR,23RLで
それぞれアナログ音響信号に変換され、電力増幅器27
RR,27RLで増幅されて、右後方のスピーカRRお
よび左後方のスピーカRLで音響化される。効果音信号
は、両チャネルの基本音のデジタル音響信号に基づいて
作成された初期反射音を含んでもよい。また後部スピー
カを省略した実施の他の形態では、効果音信号を作成す
るリア処理部32を省略してもよい。
【0022】加算器36は、音響信号源からの両チャネ
ルの基本音のデジタル制御信号を加算して、デジタルL
PF35に出力する。デジタルLPF35は、上述のア
ナログLPF29の第1遮断周波数、たとえば200H
zと同一の遮断周波数を有する。このデジタルLPF3
5は、与えられたデジタル音響信号に基づいて、演算処
理して第1遮断周波数、たとえば200Hz以下の周波
数成分を含むデジタル音響信号を加算器37に与える。
また加算器36の代わりにデジタルLPFをさらに1つ
形成して、右チャネルおよび左チャネルの基本音のデジ
タル音響信号がそれぞれ与えられる構成にしても良い。
【0023】デジタルHPF33Rでは、音響信号源か
らの右チャネルの基本音のデジタル音響信号が与えられ
る。デジタルHPF33Lも同様に、音響信号源からの
左チャネルの基本音のデジタル音響信号が与えられる。
これらのデジタルHPF33R,33Lは、上述のアナ
ログHPF28の第2遮断周波数と同一の遮断周波数を
有する。これらのデジタルHPF33R,33Lは、与
えられたデジタル音響信号に基づいて、演算処理して第
2遮断周波数、たとえば300Hz以上の周波数成分を
濾波し、濾波されたデジタル音響信号をセンタ処理部3
4に与える。
【0024】センタ処理部34では、デジタルHPF3
3R,33Lで濾波された両チャネルの基本音の各デジ
タル音響信号が与えられる。センタ処理部34では、与
えられた右チャネルおよび左チャネルの基本音の各デジ
タル音響信号に基づいて、後述する第1処理および第2
処理の少なくともいずれか一方が行われる。
【0025】第1処理は、入力部25から入力される運
転席15および助手席16の乗車状態に基づいて、音像
を聴取者の正面方向に定位させる処理である。これは、
右チャネルおよび左チャネルの基本音の各デジタル音響
信号を、図示しない減衰器によって一定量だけ減衰し、
位相器によって位相を変更することによって行われる。
【0026】第2処理は、右チャネルおよび左チャネル
の基本音のデジタル音響信号に基づいて、初期反射音な
どの効果音信号を作成する処理である。右チャネルおよ
び左チャネルの各デジタル音響信号は、図示しない複数
の遅延回路によって一定時間ずつ遅延される。各遅延回
路の出力に、予め定める係数がそれぞれ乗算される。乗
算された複数のデジタル音響信号は、図示しない加算器
によって全て加算される。これによって、右チャネルお
よび左チャネルの基本音のデジタル音響信号が出力され
た後、一定時間経過するたびに初期反射音を出力する効
果音信号が作成される。初期反射音のレベルは、乗算さ
れる係数によって定められる。またこの効果音信号は、
残響音などの効果音を含んでもよい。センタ処理部34
は、これらの2つの処理が行われたデジタル音響信号を
加算器37に出力する。加算器37では、センタ処理部
34からのデジタル音響信号と、デジタルLPF35か
らのデジタル音響信号とが加算される。加算されたデジ
タル音響信号は、D/A変換器23SWに出力される。
【0027】図3は、デジタルLPF35およびアナロ
グLPF29と、デジタルHPF33R,33Lおよび
アナログHPF28との周波数特性を示す図である。縦
軸はゲイン(dB)を示し、横軸は周波数(Hz)を示
す。曲線41は、デジタルLPF35およびアナログL
PF29の周波数特性を示す。曲線42は、デジタルH
PF33R,33LおよびアナログHPF28の周波数
特性を示す。
【0028】デジタルLPF35と、アナログLPF2
9とは、同一の周波数特性を有し、曲線41に示される
ように、200Hz以下の通過域を有する。デジタルL
PF35およびアナログLPF29は、200Hzの第
1遮断周波数で、与えられる音響信号を濾波する。この
濾波された音響信号はウーハWOに与えられ、音響化さ
れることによって、臨場感のある音場が形成される。
【0029】デジタルHPF33R,33Lと、アナロ
グHPF28とは、同一の周波数特性を有し、曲線42
に示されるように、300Hz以上の通過域を有する。
デジタルLPF35およびアナログLPF29は、30
0Hzの第2遮断周波数で、与えられる音響信号を濾波
する。この濾波された音響信号はセンタスピーカSCに
与えられ、音響化される。
【0030】上述のように、デジタルHPF33R,3
3LおよびアナログHPF28の第2遮断周波数は、デ
ジタルLPF35およびアナログLPFの第1遮断周波
数より大きい値である。これによって、音響信号処理部
24からは、デジタルLPF35で濾波されたデジタル
音響信号と、デジタルHPF33R,33Lで濾波され
センタ処理部34で処理されたデジタル音響信号とが、
加算器37で加算されたデジタル音響信号が出力され
る。このデジタル音響信号が1つのA/D変換器SWで
アナログ音響信号に変換されても、アナログHPF28
およびアナログLPF29が構成されることによって、
センタ処理部34で処理されたデジタル音響信号に対す
るアナログ音響信号はセンタスピーカSCに与えられ、
デジタルLPF35で濾波されたデジタル音響信号に対
するアナログ音響信号はウーハWOに与えられる。
【0031】したがって第1遮断周波数以下のアナログ
音響信号はウーハWOで音響化されるので、低域の音が
再生された臨場感の有る音場を形成することができる。
また処理されたデジタル音響信号に対応する第2遮断周
波数以上のアナログ音響信号が、センタスピーカSCに
よって音響化されるので、聴取者の正面方向に音像が定
位される。さらにセンタスピーカSCによって、初期反
射音などの効果音が音響化され、臨場感のある音場が形
成される。
【0032】上述のように本発明によれば、簡易な構成
のアナログLPF29およびアナログHPF28が増加
するが、複雑で回路規模の大きいD/A変換器23SW
を1つにすることができるので、従来技術と比較してコ
ストを低減することができ、回路規模を縮小することが
できる。また簡易な構成の音場制御装置13で、臨場感
のある音響を再生する音場を提供することができる。
【0033】図4は、本発明の実施の他の形態である音
場制御装置の室内52の聴取空間の簡略化した図であ
る。本実施の他の形態でも、前述の本発明の実施の一形
態である音場制御装置13が用いられる。
【0034】室内52の聴取位置53は、前述の実施の
一形態である車室14内の聴取位置と異なり、一般に室
内52の中央部に設置される。この聴取位置53の右前
方には右前方スピーカFRが設けられ、左前方には左前
方スピーカFLが設けられる。この右前方スピーカFR
と左前方スピーカFLとの中央部には、センタスピーカ
SCが設けられる。また右後方には右後方スピーカRR
が設けられ、左後方には左後方スピーカRLが設けられ
る。右後方スピーカRRと左後方スピーカRLとの中央
部には、ウーハWOが設けられる。またウーハWOに与
えられる音響信号は、低域であるので指向性がない。し
たがってウーハWOは、室内52に臨む位置であれば、
どこに設けられても良い。
【0035】上述のように室内52では、前述の車室1
4内とは、聴取位置および聴取空間が相違するので、音
響信号制御装置24を制御する制御装置26の制御信号
が相違する。音響信号制御装置24のフロント処理部3
1は、室内52の周波数特性応じて作成される制御信号
に基づいて、設定される基準音圧レベルに関して、平均
化されるように音響信号源からの右チャネルおよび左チ
ャネルの基本音の各デジタル制御信号の音圧レベルを所
定レベルだけ低減させる。これによって、室内52の周
波数特性に適応した音響を再生できる音場を形成するこ
とができる。またリア処理部32およびセンタ処理部3
4によって、残響音、初期反射音などの効果音信号が生
成される。生成された効果音信号を含んだ信号は、右後
方スピーカRRと、左後方スピーカRLと、センタスピ
ーカSCとで音響化される。このようにして、室内52
でも臨場感のある音響を再生できる音場を形成すること
ができる。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、音響信号
制御装置24から出力されたデジタル音響加算信号は、
1つのデジタル/アナログ変換器で、アナログ音響信号
に変換される。変換されたアナログ音響信号は、第2ロ
ーパスフィルタで、第1遮断周波数以下の周波数成分が
濾波され、ウーハに与えられて音響化される。また変換
されたアナログ音響信号は、第2ハイパスフィルタで、
第2遮断周波数以上の周波数成分が濾波され、センタス
ピーカに与えられて音響化される。したがって、従来技
術と比較して簡易な構成のローパスフィルタおよびハイ
パスフィルタが増加するが、複雑で回路規模の大きいデ
ジタル/アナログ変換器を1つ減少することができるの
で、従来技術よりコストを低減することができる。また
複雑で回路規模の大きいデジタル/アナログ変換器を1
つ減少することができるので、回路規模を縮小すること
ができる。さらに回路規模が小さく、低コストの構成で
ある音場制御装置で、聴取位置の聴取者の正面方向に音
像を定位させ、臨場感のある音響を再生する音場を形成
することができる。
【0037】また本発明によれば、レベル処理手段は、
聴取空間の周波数レベルに基づいて設定される基準音圧
レベルに関して、音響信号源からの右チャネルおよび左
チャネルの各デジタル音響信号の音圧レベルを所定レベ
ルに低減する信号処理を行う。したがって、聴取空間の
周波数特性に応じて信号処理が行われるので、聴取空間
に応じて臨場感のある音響を再生する音場を作成するこ
とができる。
【0038】また本発明に従えば、効果音生成手段は、
聴取空間に対して臨場感を与える残響音などの効果音信
号を作成し、効果音信号は音響信号源からの右チャネル
および左チャネルの基本音のデジタル音響信号に加算さ
れ、それぞれ各チャネルに対応する右後方スピーカおよ
び左後方スピーカに出力される。したがって、聴取位置
の後方からも残響音などの効果音を含んだ音響が再生さ
れるので、より臨場感のある音場を作成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である音場制御装置13
の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】音響信号処理部24の内部の電気的構成を示す
ブロック図である。
【図3】デジタルLPF35およびアナログLPF29
と、デジタルHPF33R,33LおよびアナログHP
F28との周波数特性を示す図である。
【図4】本発明の実施の他の形態である音場制御装置5
1の電気的構成を示すブロック図である。
【図5】従来の音場制御装置1の電気的構成を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
13 音場制御装置 14 車室 15 運転席 16 助手席 20 アナログ音響信号源 21R,21L A/D変換器 22 デジタル音響信号源 23FR,23RR;23FL,23RL;23SW
D/A変換器 24 音響信号制御装置 26 制御装置 27FR,27RR;27FL,27RL;27SC,
27WO 電力増幅器 28 アナログHPF 29 アナログLPF 31 フロント処理部 32 リア処理部 33R,33L デジタルHPF 34 センタ処理部 35 デジタルLPF 37 加算器 FR 右前方スピーカ RR 右後方スピーカ FL 左前方スピーカ RL 左後方スピーカ SC センタスピーカ WO ウーハ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 聴取空間の聴取位置に関して右前方に設
    けられる右前方スピーカと、 聴取空間の聴取位置に関して左前方に設けられる左前方
    スピーカと、 前記右スピーカと前記左スピーカとの中央部近傍に設け
    られるセンタスピーカと、 聴取空間に臨んで設けられるウーハと、 前記右前方スピーカおよび前記左前方スピーカに、右チ
    ャネルおよび左チャネルの基本音の各デジタル音響信号
    をそれぞれ出力する音響信号源と、 前記音響信号源からの右チャネルおよび左チャネルの各
    デジタル音響信号を第1遮断周波数で遮断する第1ロー
    パスフィルタと、 前記音響信号源からの右チャネルおよび左チャネルの各
    デジタル音響信号を、第1遮断周波数を超える第2遮断
    周波数で遮断する第1ハイパスフィルタと、 前記第1ハイパスフィルタからの出力に応答して、聴取
    位置の正面方向に音像を定位させる演算処理および臨場
    感を与える効果音信号を作成する演算処理の少なくとも
    いずれか一方の演算処理する処理手段と、 前記第1ローパスフィルタからの出力と、前記処理手段
    からの出力とを加算する加算器と、 前記加算器の出力が与えられ、前記加算器からのデジタ
    ル音響信号をアナログ音響信号に変換するデジタル/ア
    ナログ変換器と、 前記デジタル/アナログ変換器からのアナログ音響信号
    を前記第1遮断周波数で遮断して前記ウーハに出力する
    第2ローパスフィルタと、 前記デジタル/アナログ変換器からのアナログ音響信号
    を前記第2遮断周波数で遮断して前記センタスピーカに
    出力する第2ハイパスフィルタとを含むことを特徴とす
    る音場制御装置。
  2. 【請求項2】 前記音響信号源からの右チャネルおよび
    左チャネルの各デジタル音響信号を、聴取空間の周波数
    特性に応じた音圧レベルに信号処理するレベル処理手段
    を備えることを特徴とする請求項1記載の音場制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記聴取空間の聴取位置に関して右後方
    に設けられる右後方スピーカと、 前記聴取空間の聴取位置に関して左後方に設けられる左
    後方スピーカと、 前記音響信号源からの右チャネルおよび左チャネルの各
    デジタル音響信号に応答して、効果音信号を生成し、そ
    の効果音信号を前記右チャネルおよび左チャネルのデジ
    タル音響信号に加算して、前記右後方スピーカおよび左
    後方スピーカにそれぞれ出力する効果音生成手段とを備
    えることを特徴とする請求項1または2記載の音場制御
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010154389A (ja) * 2008-12-26 2010-07-08 Yamaha Corp 帯域分割装置
JP2021130352A (ja) * 2020-02-18 2021-09-09 株式会社デンソーテン スピーカ装置およびスピーカユニット

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