JPH10138412A - 積層体およびそれを使用した包装用容器 - Google Patents
積層体およびそれを使用した包装用容器Info
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- JPH10138412A JPH10138412A JP8316877A JP31687796A JPH10138412A JP H10138412 A JPH10138412 A JP H10138412A JP 8316877 A JP8316877 A JP 8316877A JP 31687796 A JP31687796 A JP 31687796A JP H10138412 A JPH10138412 A JP H10138412A
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Abstract
護適性を有すると共に環境公害等の問題のない包装用積
層体およびそれを使用した包装用容器を提供することで
ある。 【解決手段】 外側から内側に向かって、少なくとも、
基材フィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化
物層、ポリアミド系樹脂層、およびヒ−トシ−ル性樹脂
層を順次に積層したことを特徴とする積層体、または、
基材フィルム、ポリアミド系樹脂層、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体のケン化物層、およびヒ−トシ−ル性樹脂
層を積層したことを特徴とする積層体、およびそれらを
使用した包装用容器に関するものである。
Description
を使用した包装用容器に関し、更に詳しくは、優れたガ
スバリア−性を有する包装用積層体およびそれを使用し
た包装用容器に関するものである。
入を防止して内容物の品質の劣化を阻止すべく、ガスバ
リア−性を有する素材を、その層構成中に含む種々の包
装用材料およびそれを使用した包装用容器が提案されて
いる。その代表的なものとして、例えば、ポリ塩化ビニ
リデン系樹脂層、あるいはエチレン−酢酸ビニル共重合
体のケン化物層を、ガスバリア−性樹脂層として含む包
装材料およびそれを使用した包装用容器が知られてる。
これらのものは、外部からの酸素等のガスの進入を防止
して内容物の劣化、変質等を阻止し、所望どおりのガス
バリア−性の効果を発揮して、食料品、液体飲料、医薬
製品、化粧品、化学製品、その他等の種々の物品の充填
包装に使用されているものである。
リア−性樹脂層として、上記のようなポリ塩化ビニリデ
ン系樹脂層、あるいはエチレン−酢酸ビニル共重合体の
ケン化物層を含む包装材料およびそれを使用した包装用
容器においては、ガスバリア−性を有するという観点に
おいては、満足し得るものではあるかも知れないが、他
の点においては、充分に満足し得ないこともあるもので
ある。例えば、ガスバリア−性樹脂層としてのポリ塩化
ビニリデン系樹脂層を含む包装材料およびそれを使用し
た包装用容器においては、包装用容器として使用後、ゴ
ミとして廃棄処理するときに種々の問題点がある。例え
ば、使用後、回収して再使用することを試みても、積層
体を構成する各素材を個々に分離して回収し、再利用す
ることは実質的に困難であり、また、焼却処理するにし
ても、ポリ塩化ビニリデン系樹脂が分解して、塩素等の
有毒ガスを発生するという問題点があり、いずれにして
も、近年、ガスバリア−性素材として、塩素系の材料を
使用することは敬遠され勝ちであるのが実状である。ま
た、ガスバリア−性樹脂層としてのエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体のケン化物層を含む包装材料およびそれを使
用した包装用容器においては、上記のポリ塩化ビニリデ
ン系樹脂のような環境公害等の問題点は少ないが、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体のケン化物自身の持つ特性と
して、高湿度下でガスバリア−性が低下するという問題
点がある。このために、例えば、鰹節、菓子等の、いわ
ゆる、乾き物等の充填包装においては、比較的に問題は
少ないが、液体製品を充填包装する場合には、内側から
の水分等の進入により、エチレン−酢酸ビニル共重合体
のケン化物層が、その優れたガスバリア−性の効果を奏
し得ないという問題点がある。また、例えば、軟包装袋
の場合には、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物
層が耐熱性に劣ることからヒ−トシ−ル部の厚さが薄く
なる、いわゆる、シ−ルやせが生じるという問題点があ
り、更に、ゲ−ベルトップ型液体用紙容器のような場合
には、容器内面からホットエア−を作用して加熱シ−ル
して底部あるいは頂部を形成するする際に、エチレン−
酢酸ビニル共重合体のケン化物層が耐熱性に劣ることか
ら、ピンホ−ル等を発生するという問題点もある。そこ
で本発明は、優れたガスバリア−性を発揮し、更に、耐
熱性等にも優れて内容物の保護適性を有すると共に環境
公害等の問題のない包装用積層体およびそれを使用した
包装用容器を提供することである。
な問題点を解決すべく種々研究した結果、ガスバリア−
性素材として、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化
物をそまま使用し、かつ、これに、耐熱性、接着性等に
富むポリアミド系樹脂を組み合わせることに着目し、ま
ず、外側から内側に向かって、少なくとも、基材フィル
ム、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物層、ポリ
アミド系樹脂層、およびヒ−トシ−ル性樹脂層を順次に
積層し、あるいは、基材フィルム、ポリアミド系樹脂
層、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物層、およ
びヒ−トシ−ル性樹脂層を順次に積層して積層体を製造
し、次に、該積層体を使用して製袋ないし製函して包装
用容器を製造し、而して、該包装用容器内に種々の内容
物を充填包装したところ、エチレン−酢酸ビニル共重合
体のケン化物の耐熱性、接着性等を改良し得ることがで
き、これにより、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン
化物が本来的に有しているガスバリア−性を損なうこと
なく、かつ、耐熱性等に富み、更に、包装用容器として
使用後、燃焼ゴミとして簡単に廃棄処理することができ
る包装用積層体およびこれを使用した包装用容器を見出
して本発明を完成したものである。
て、少なくとも、基材フィルム、エチレン−酢酸ビニル
共重合体のケン化物層、ポリアミド系樹脂層、およびヒ
−トシ−ル性樹脂層を順次に積層したこと、あるいは、
少なくとも、基材フィルム、ポリアミド系樹脂層、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体のケン化物層、およびヒ−ト
シ−ル性樹脂層を順次に積層したことを特徴とする積層
体、およびそれらを使用して製袋または製函してなる包
装用容器に関するものである。
詳しく説明する。本発明にかかる積層体、および包装用
容器についてその具体例を例示し図面を用いて説明する
と、図1、図2、図3および図4は、本発明にかかる積
層体の層構成を示す概略的断面図であり、図5、図6
は、本発明にかかる包装用容器の一例を示す斜視図であ
る。
1に示すように、外側から内側に向かって、少なくと
も、基材フィルム1、エチレン−酢酸ビニル共重合体の
ケン化物層2、ポリアミド系樹脂層3、およびヒ−トシ
−ル性樹脂層4を順次に積層した構成からなる積層体
A、または、図2に示すように、外側から内側に向かっ
て、少なくとも、基材フィルム1、ポリアミド系樹脂層
3、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物層2、お
よびヒ−トシ−ル性樹脂層4を順次に積層した構成から
なる積層体B等を挙げることができる。更に、本発明に
おいては、本発明にかかる積層体としては、図3に示す
ように、上記の図1に示す積層体Aを構成する基材フィ
ルム1の他方の面に、更に、ヒ−トシ−ル性樹脂層4a
を積層した構成からなる積層体A1 、または、図4に示
すように、上記の図2に示す積層体Bを構成する基材フ
ィルム1の他方の面に、更に、ヒ−トシ−ル性樹脂層4
aを積層した構成からなる積層体B1 等を挙げることが
できる。なお、本発明において、図1および図3に示す
積層体A、A1 の場合、ポリアミド系樹脂層が内容物側
に位置していることから、高湿性下においてバリア−性
が低下するというエチレン−酢酸ビニル共重合体のケン
化物層のバリア−性の低下を防止することができるとい
う利点を有する。また、本発明において、上記の例示に
かかる積層体は、その二三の例を挙げたものであり、こ
れによって、本発明にかかる積層体は限定されるもので
はなく、例えば、その使用目的、用途、包装用容器の種
類、その他等によって、任意の設計し、種々の形態の積
層構造を取り得るものである。
説明すると、まず、本発明にかかる包装用容器が軟包装
袋である場合について、例えば、上記の図1に示す積層
体Aを使用して製造する例で説明すると、図3に示すよ
うに、まず、上記で製造した積層体Aを2枚用意し、該
積層体A、Aのヒ−トシ−ル性樹脂層4、4の面を対向
させて重ね合わせ、次いでその外周端部の周辺部をヒ−
トシ−ルして、その3辺にシ−ル部5、5、5を形成し
て包装用袋を製造し、次いで未シ−ル部の1辺の開口部
から内容物6を充填し、しかる後未シ−ル部の1辺をヒ
−トシ−ルしてその1辺にシ−ル部7を形成して、本発
明にかかる包装用袋を使用して充填包装した包装製品B
を製造することができるものである。
かる包装用容器が紙容器である場合について、上記の図
3に示す積層体A1 を使用して製造する例で説明する
と、図6に示すように、該積層体A1 を使用して、所定
形状の紙容器を製造する罫線加工した紙容器用ブランク
板を打ち抜き、次いで該ブランク板の端縁を重ね合わ
せ、その重合端部の内面側にあるヒ−トシ−ル性樹脂層
4と、外面側のヒ−トシ−ル性樹脂層4aとを溶着して
溶着部8を形成してスリ−ブ9を製造する。次に、本発
明においては、上記のようにして製造したスリ−ブ9を
充填機に装着し、その底部部分を所定の罫線に沿って折
り込み熱風処理により熱融着して、底部10を形成して
包装用容器を製造し、次いで、該包装用容器の頂部の開
口部から内容物6を充填し、しかる後その頂部部分を所
定の罫線に沿って折り込んで熱風処理により熱融着し
て、例えば、ゲ−ベルトップ型の形状をした頂部11を
形成して、本発明にかかる包装用容器を使用して充填包
装した包装製品Cを製造することができるものである。
容器の一例を例示したに過ぎないものであり、これによ
って本発明は限定されるものではない。勿論、本発明に
おいては、上記の図2、図4等に示す本発明にかかる積
層体を使用して、上記と同様にして、本発明にかかる包
装用容器を製造することがてきる。また、本発明におい
て、本発明にかかる積層体を使用して包装用容器として
の紙容器を製函する場合には、本発明にかかる積層体を
構成する基材フィルムとして、紙基材を使用し、その上
に、更に、ヒ−トシ−ル製樹脂層を設け、その外側層と
内側層とのヒ−トシ−ル性樹脂層を対向させ、これをヒ
−トシ−ルしてスリ−ブを製造することが望ましい。
体を使用して包装用容器としての軟包装袋を製袋する製
袋方法として、本発明にかかる積層体を、その内層の面
を対向させて折り曲げるか、あるいはその二枚を重ね合
わせ、更にその外周の周辺端部を、例えば、側面シ−ル
型、二方シ−ル型、三方シ−ル型、四方シ−ル型、封筒
貼りシ−ル型、合掌貼りシ−ル型(ピロ−シ−ル型)、
ひだ付シ−ル型、平底シ−ル型、角底シ−ル型、その他
等のヒ−トシ−ル形態によりヒ−トシ−ルして、種々の
形態の軟包装袋を製造することができる。その他、例え
ば、自立性包装袋(スタンディングパウチ)等も可能で
ある。上記において、ヒ−トシ−ルの方法としては、例
えば、バ−シ−ル、回転ロ−ルシ−ル、ベルトシ−ル、
インパルスシ−ル、高周波シ−ル、超音波シ−ル等の公
知の方法で行うことができる。次にまた、本発明にかか
る包装用容器としての紙容器としては、例えば、本発明
にかかる積層体を使用して、これから所望の紙容器を製
造するブランク板を製造し、しかる後該ブランク板を使
用して底部、頭部等を製函して、例えば、上記のゲ−ベ
ルトップ型に代えて、ブリックトップ型の液体用紙容器
等を製造することができる。
明にかかる積層体、および包装用容器を構成する材料に
ついて説明すると、まず、本発明にかかる積層体を構成
する基材フィルムとしては、包装用容器としての基本素
材となることから、機械的、物理的、化学的、その他等
において優れた性質を有し、特に、強度を有して強靱で
あり、かつ耐熱性を有する樹脂のフィルムないしシ−ト
を使用することができ、具体的には、例えば、ポリエス
テル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、
ポリオレフィン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリ
アセタ−ル系樹脂、フッ素系樹脂、その他等の強靱な樹
脂のフィルムないしシ−ト、その他等を使用することが
できる。而して、上記の樹脂のフィルムないしシ−トと
しては、未延伸フィルム、あるいは一軸方向または二軸
方向に延伸した延伸フィルム等のいずれのものでも使用
することができる。そのフィルムの厚さとしては、5μ
mないし100μm位、好ましくは、10μmないし5
0μm位が望ましい。なお、本発明においては、上記の
ような基材フィルムには、例えば、文字、図形、記号、
絵柄、模様等の所望の印刷絵柄を通常の印刷法で表刷り
印刷あるいは裏刷り印刷等が施されていてもよい。ま
た、上記のような基材フィルムにおいて、例えば、ポリ
オレフィン系樹脂、またはポリエステル系樹脂等のよう
に、それ自身がヒ−トシ−ル性を有する場合には、それ
を利用して、本発明にかかる包装用容器を製造すること
ができる。而して、本発明においては、基材フィルムと
して、上記のような樹脂のフィルムないしシ−トを使用
する場合は、主に、軟包装袋を構成する包装用積層体、
あるいは包装用容器としての軟包装袋等を製造すること
ができるものである。
を構成する材料としては、例えば、紙層を構成する各種
の紙基材を使用することができ、かかる場合には、紙容
器形成用積層体、および各種の紙容器を製造することが
できる。具体的には、本発明において、紙基材として
は、賦型性、耐屈曲性、剛性等を持たせるものであり、
例えば、強サイズ性の晒または未晒の紙基材、あるいは
純白ロ−ル紙、クラフト紙、板紙、加工紙等の紙基材、
その他等を使用することができる。上記において、紙層
を構成する紙基材としては、坪量約80〜600g/m
2位のもの、好ましくは、坪量約100〜450g/m
2 位のものを使用することが望ましい。勿論、本発明に
おいては、紙層を構成する紙基材と、上記に挙げた基材
フィルムとしての各種の樹脂のフィルムないしシ−ト等
を併用して使用することができる。例えば、本発明にお
いて、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂ある
いはポリアミド系樹脂のフィルムないしシ−トと上記の
ような紙基材とを併用して積層体を構成し、該積層体を
使用して紙容器を製造する場合、該積層体を充填包装機
にかけて底部あるいは頂部等を密封するに際して、熱風
等で加熱する場合、ピンホ−ル等の発生を防止するとい
う利点を有するものである。
エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物層としては、
エチレンの含有率が25〜50モル%位であるエチレン
と酢酸ビニルとの共重合体を完全ケン化し、ケン化度8
0〜98モル%位であり、ガスバリア−性に富むエチレ
ン−ビニルアルコ−ル共重合体からなるフィルムないし
シ−トを使用することができる。而して、そのフィルム
ないしシ−トとしては、未延伸、あるいは1ないし2軸
方向に延伸した延伸フィルム等のいずれでもよく、ま
た、その厚さとしては、5〜20μm位、好ましくは、
7〜15μm位のものが望ましい。
ポリアミド系樹脂層としては、例えば、6ナイロン、6
6ナイロン、610ナイロン、612ナイロン、11ナ
イロン、12ナイロン、メタキシレンジアミンと2塩基
酸との縮合によるポリアミド樹脂等の各種のポリアミド
系樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができ
る。而して、上記のフィルムないしシ−トとしては、未
延伸フィルム、あるいは一軸方向または二軸方向に延伸
した延伸フィルム等のいずれのものでも使用することが
でき、また、そのフィルムの厚さとしては、5μmない
し100μm位、好ましくは、10μmないし30μm
位が望ましい。
ヒ−トシ−ル性樹脂層としては、熱によって溶融し相互
に融着し得るものであればよく、例えば、低密度ポリエ
チレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線
状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アク
リル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合
体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタ
クリル酸メチル共重合体、エチレン−プロピレン共重合
体、メチルペンテンポリマ−、ポリブテンポリマ−、エ
チレン−アクリル酸共重合体またはエチレン−メタクリ
ル酸共重合体等のエチレン−不飽和カルボン酸共重合体
を変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル
系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル
系樹脂、その他等の樹脂のフィルムないしシ−トを使用
することができる。而して、上記のフィルムないしシ−
トは、その樹脂を含む組成物によるコ−ティング膜の状
態で使用することができる。その膜もしくはフィルムな
いしシ−トの厚さとしては、5μmないし300μm
位、好ましくは、10μmないし100μm位が望まし
い。ところで、本発明においては、上記のようなヒ−ト
シ−ル性樹脂層は、積層体を構成する最外層とにも設け
ることができ、而して、積層体の最内層面どうし、ある
いは積層体の最内層面と最外層面どうしを重ね合わせ
て、その重合面の端部をヒ−トシ−ルしてシ−ル部を形
成することによって、本発明にかかる包装用容器を製造
するものである。
トシ−ル性樹脂層として、メタロセン触媒を用いて重合
したエチレン−α・オレフィン共重合体のフィルムない
しシ−トを同様に使用することができる。具体的には、
メタロセン触媒を用いて重合したエチレン−α・オレフ
ィン共重合体のフィルムないしシ−トとしては、例え
ば、二塩化ジルコノセンとメチルアルモキサンの組み合
わせによる触媒等のメタロセン錯体とアルモキサンとの
組み合わせによる触媒、すなわち、メタロセン触媒を使
用して重合してなるエチレン−α・オレフィン共重合体
のフィルムないしシ−トを使用することができる。メタ
ロセン触媒は、現行の触媒が、活性点が不均一でマルチ
サイト触媒と呼ばれているのに対し、活性点が均一であ
ることからシングルサイト触媒とも呼ばれているもので
ある。具体的には、三菱化学株式会社製の商品名「カ−
ネル」、三井石油化学工業株式会社製の商品名「エボリ
ュ−」、米国、エクソン・ケミカル(EXXON CH
EMICAL)社製の商品名「エクザクト(EXAC
T)」、米国、ダウ・ケミカル(DOW CHEMIC
AL)社製の商品名「アフィニティ−(AFFINIT
Y)、商品名「エンゲ−ジ(ENGAGE)」等のメタ
ロセン触媒を用いて重合したエチレン−α・オレフィン
共重合体のフィルムを使用することができる。而して、
本発明において、上記のエチレン−α・オレフィン共重
合体のフィルムとしては、その樹脂を含む組成物による
コ−ティング膜等の状態で使用することができる。その
膜もしくはフィルムの厚さとしては、5μmないし30
0μm位、好ましくは、10μmないし100μm位が
望ましい。
も化学的にも過酷な条件におかれることから、包装用容
器を構成する包装材料には、厳しい包装適性が要求さ
れ、変形防止強度、落下衝撃強度、耐ピンホ−ル性、耐
熱性、密封性、品質保全性、作業性、衛生性、その他等
の種々の条件が要求され、このために、本発明において
は、上記のような材料の他に、上記のような諸条件を充
足するその他の材料を任意に使用することができ、具体
的には、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチ
レン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、
ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレ
ン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸
またはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマ
−、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢
酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニ
ル−塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系
樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹
脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS系樹
脂)、アクリロニトリル−ブタジェン−スチレン共重合
体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド
系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリビニルアルコ−
ル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、
フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、
ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロ−ス、その他等の公
知の樹脂のフィルムないしシ−トから任意に選択して使
用することができる。その他、例えば、セロハン等のフ
ィルム、合成紙等も使用することができる。本発明にお
いて、上記のフィルムないしシ−トは、未延伸、一軸な
いし二軸方向に延伸されたもの等のいずれのものでも使
用することができる。また、その厚さは、任意である
が、数μmから300μm位の範囲から選択して使用す
ることができる。更に、本発明においては、フィルムな
いしシ−トとしては、押し出し成膜、インフレ−ション
成膜、コ−ティング膜等のいずれの性状の膜でもよい。
なエチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物層に加え
て、必要ならば、更に、バリア−性を有する基材を積層
することもでき、而して、かかるバリア−性を有する基
材を構成する材料としては、太陽光等の光を遮光する性
質、あるいは水蒸気、水、ガス等を透過しない性質等を
有する材料を使用することができ、これは、単体の基材
でもよく、あるいは二種以上の基材を組み合わせてなる
複合基材等であってもよい。具体的には、例えば、水蒸
気、水等のバリア−性を有する低密度ポリエチレン、中
密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン
共重合体等の樹脂のフィルムないしシ−ト、あるいは、
珪素酸化物等の無機酸化物の蒸着膜層を有する樹脂のフ
ィルム等のガスバリア−性を有する基材、更にまた、樹
脂に顔料等の着色剤を、その他、所望の添加剤を加えて
混練してフィルム化してなる遮光性を有する各種の着色
樹脂のフィルムないしシ−ト等を使用することができ
る。上記のフィルムないしシ−トの厚さとしては、任意
であるが、通常、5μmないし300μm位、更には、
10μmないし100μm位が望ましい。
の蒸着膜層を構成する無機酸化物としては、例えば、ケ
イ素酸化物(SiOx )、酸化アルミニウム、酸化イン
ジウム、酸化スズ、酸化ジルコニウム等を使用すること
ができる。更に、本発明においては、無機酸化物として
は、一酸化ケイ素と二酸化ケイ素との混合物、あるいは
ケイ素酸化物と酸化アルミニウムとの混合物であっても
よい。而して、本発明において、無機酸化物の薄膜層を
形成する方法としては、イオンビ−ム法、電子ビ−ム法
等の真空蒸着法、スパッタリング法等によって蒸着膜を
構成することによって形成することができる。上記にお
いて、無機酸化物の薄膜層の厚さとしては、十分なバリ
ア−性を得るために、通常、10nm〜200nm位で
あることが好ましく、特に、本発明においては、20〜
150nm位が望ましい。上記において、無機酸化物の
薄膜層の厚さが、150nmを超えると、特に、200
nmを超えると、無機酸化物の薄膜層にクラック等が入
りやすくなり、そりによりバリア−性が低下するという
危険性があると共に、材料コストが高くなるという問題
点であるので好ましくはない。
な材料を使用して、本発明にかかる積層体を製造する方
法について説明すると、かかる方法としては、通常の包
装材料をラミネ−トする方法、例えば、ウエットラミネ
−ション法、ドライラミネ−ション法、無溶剤型ドライ
ラミネ−ション法、押し出しラミネ−ション法、Tダイ
共押し出し成形法、共押し出しラミネ−ション法、イン
フレ−ション法、その他等で行うことができる。而し
て、本発明においては、上記の積層を行う際に、必要な
らば、例えば、コロナ処理、オゾン処理等の前処理をフ
ィルムに施すことができ、また、例えば、イソシアネ−
ト系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン系、ポリブタ
ジェン系、有機チタン系等のアンカ−コ−ティング剤、
あるいはポリウレタン系、ポリアクリル系、ポリエステ
ル系、エポキシ系、ポリ酢酸ビニル系、セルロ−ス系、
その他等のラミネ−ト用接着剤等の公知のアンカ−コ−
ト剤、接着剤等を使用することができる。
おいて、押し出しラミネ−トする際の接着性樹脂層を構
成する押し出し樹脂としては、例えば、ポリエチレン、
エチレン−α・オレフィン共重合体、ポリプロピレン、
ポリブテン、ポリイソブテン、ポエイソブチレン、ポリ
ブタジエン、ポリイソプレン、エチレン−メタクリル酸
共重合体、あるいはエチレン−アクリル酸共重合体等の
エチレンと不飽和カルボン酸との共重合体、あるいはそ
れらを変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂、エチレン
−アクリル酸エチル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、その他等を使用することが
できる。また、本発明において、ドライラミネ−トする
際の接着剤層を構成する接着剤としては、具体的には、
ドライラミネ−ト等において使用される2液硬化型ウレ
タン系接着剤、ポリエステルウレタン系接着剤、ポリエ
−テルウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエス
テル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリ酢酸ビニル系
接着剤、エボキシ系接着剤、ゴム系接着剤、その他等を
使用することができる。
明にかかる積層体、およびそれを使用してなる包装用容
器は、例えば、各種の菓子類等の食料品、牛乳、乳酸菌
飲料、液体ス−プ、果汁飲料、麦茶、緑茶、ウ−ロン
茶、酒類、調味料、医薬品、化粧品、塗料、接着剤、イ
ンキ、現像液、エッチング液、その他等の製品を充填包
装に適用することができるものである。
体的に説明する。 実施例1 厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフ
ィルムの片面に、所望の印刷模様を施し、更に該印刷面
に芳香族エステル系二液硬化型アンカ−コ−ト剤をコ−
ティングし、次いで該コ−ティング面に、エチレン−ビ
ニルアルコ−ル共重合体(エチレン共重合体率32モル
%、ケン化度98モル%)とナイロンMXD6(三菱瓦
斯化学株式会社製、商品名、ポリアミド樹脂)と無水マ
レイン酸変性ポリエチレンと低密度ポリエチレンとを使
用し、その順序で4層共押し出しして、外側から内側に
向かって、下記の構成からなる積層体を製造した。12
μm・二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム層
/印刷層/アンカ−コ−ト層/5μm・エチレン−ビニ
ルアルコ−ル共重合体層/5μm・ナイロンMXD6層
/5μm・無水マレイン酸変性ポリエチレン層/30μ
m・低密度ポリエチレン層
ィルムの片面に、所望の印刷模様を施し、更に該印刷面
に芳香族エステル系二液硬化型アンカ−コ−ト剤をコ−
ティングし、次いで該コ−ティング面に、ナイロンMX
D6(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名、ポリアミド樹
脂)とエチレン−ビニルアルコ−ル共重合体(エチレン
共重合体率32モル%、ケン化度98モル%)と無水マ
レイン酸変性ポリエチレンと低密度ポリエチレンとを使
用し、その順序で4層共押し出しして、外側から内側に
向かって、下記の構成からなる積層体を製造した。12
μm・二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルム層
/印刷層/アンカ−コ−ト層/5μm・ナイロンMXD
6層/5μm・エチレン−ビニルアルコ−ル共重合体層
/5μm・無水マレイン酸変性ポリエチレン層/30μ
m・低密度ポリエチレン層
ィルムの片面に、所望の印刷模様を施し、更に該印刷面
に芳香族エステル系二液硬化型アンカ−コ−ト剤をコ−
ティングし、次いで該コ−ティング面に、ナイロンMX
D6(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名、ポリアミド樹
脂)とエチレン−ビニルアルコ−ル共重合体(エチレン
共重合体率32モル%、ケン化度98モル%)とナイロ
ンMXD 6(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名、ポリアミド樹
脂)と無水マレイン酸変性ポリエチレンと低密度ポリエ
チレンとを使用し、その順序で5層共押し出しして、外
側から内側に向かって、下記の構成からなる積層体を製
造した。12μm・二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−
トフィルム層/印刷層/アンカ−コ−ト層/5μm・ナ
イロンMXD6層/5μm・エチレン−ビニルアルコ−
ル共重合体層/5μm・ナイロンMXD6層/5μm・
無水マレイン酸変性ポリエチレン層/30μm・低密度
ポリエチレン層
を押し出しラミネ−トして厚さ20μmの低密度ポリエ
チレン層を形成し、次に該低密度ポリエチレン層面に所
望の印刷模様を施した。次に、上記の紙の他方の面に、
コロナ処理を施すと共に、厚さ40μmの低密度ポリエ
チレンフィルムの片面にもコロナ処理を施し、次いで、
上記の紙のコロナ処理面と低密度ポリエチレンフィルム
のコロナ処理面とを対向させ、その間に、エチレン−ビ
ニルアルコ−ル共重合体(エチレン共重合体率32モル
%、ケン化度98モル%)とナイロンMXD6(三菱瓦
斯化学株式会社製、商品名、ポリアミド樹脂)と無水マ
レイン酸変性ポリエチレンとを使用し、その順序で3層
共押し出しサンドラミネ−トして、外側から内側に向か
って、下記の構成からなる積層体を製造した。印刷層/
20μm・低密度ポリエチレン層/坪量340g/m2
・紙層・コロナ処理/10μm・エチレン−ビニルアル
コ−ル共重合体層/10μm・ナイロンMXD6層/1
0μm・無水マレイン酸変性ポリエチレン層/コロナ処
理・40μm・低密度ポリエチレンフィルム層
を押し出しラミネ−トして厚さ20μmの低密度ポリエ
チレン層を形成し、次に該低密度ポリエチレン層面に所
望の印刷模様を施した。次に、上記の紙の他方の面に、
コロナ処理を施すと共に、厚さ40μmの低密度ポリエ
チレンフィルムの片面にもコロナ処理を施し、次いで、
上記の紙のコロナ処理面と低密度ポリエチレンフィルム
のコロナ処理面とを対向させ、その間に、ナイロンMX
D6(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名、ポリアミド樹
脂)とエチレン−ビニルアルコ−ル共重合体(エチレン
共重合体率32モル%、ケン化度98モル%)と無水マ
レイン酸変性ポリエチレンとを使用し、その順序で3層
共押し出しサンドラミネ−トして、外側から内側に向か
って、下記の構成からなる積層体を製造した。印刷層/
20μm・低密度ポリエチレン層/坪量340g/m2
・紙層・コロナ処理/10μm・ナイロンMXD6層/
10μm・エチレン−ビニルアルコ−ル共重合体層/1
0μm・無水マレイン酸変性ポリエチレン層/コロナ処
理・40μm・低密度ポリエチレンフィルム層
を押し出しラミネ−トして厚さ20μmの低密度ポリエ
チレン層を形成し、次に該低密度ポリエチレン層面に所
望の印刷模様を施した。次に、上記の紙の他方の面に、
コロナ処理を施すと共に、厚さ40μmの低密度ポリエ
チレンフィルムの片面にもコロナ処理を施し、次いで、
上記の紙のコロナ処理面と低密度ポリエチレンフィルム
のコロナ処理面とを対向させ、その間に、ナイロン6
(東レ株式会社製、商品名、ポリアミド樹脂)とエチレ
ン−ビニルアルコ−ル共重合体(エチレン共重合体率3
2モル%、ケン化度98モル%)とナイロン6(東レ株
式会社製、商品名、ポリアミド樹脂)と無水マレイン酸
変性ポリエチレンとを使用し、その順序で4層共押し出
しサンドラミネ−トして、外側から内側に向かって、下
記の構成からなる積層体を製造した。印刷層/20μm
・低密度ポリエチレン層/坪量340g/m2 ・紙層・
コロナ処理/10μm・ナイロン6層/10μm・エチ
レン−ビニルアルコ−ル共重合体層/10μm・ナイロ
ン6層/10μm・無水マレイン酸変性ポリエチレン層
/コロナ処理・40μm・低密度ポリエチレンフィルム
層
を押し出しラミネ−トして厚さ20μmの低密度ポリエ
チレン層を形成し、次に該低密度ポリエチレン層面に所
望の印刷模様を施した。次に、上記の紙の他方の面に、
コロナ処理を施すと共に、厚さ40μmのメタロセン触
媒を使用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合
体のフィルム(三井石油化学工業株式会社製、商品名
エボリュ−)の片面にもコロナ処理を施し、次いで、上
記の紙のコロナ処理面とメタロセン触媒を使用して重合
したエチレン−α・オレフィン共重合体のフィルムのコ
ロナ処理面とを対向させ、その間に、エチレン−ビニル
アルコ−ル共重合体(エチレン共重合体率32モル%、
ケン化度98モル%)とナイロンMXD6(三菱瓦斯化
学株式会社製、商品名、ポリアミド樹脂)と無水マレイ
ン酸変性ポリエチレンとを使用し、その順序で3層共押
し出しサンドラミネ−トして、外側から内側に向かっ
て、下記の構成からなる積層体を製造した。印刷層/2
0μm・低密度ポリエチレン層/坪量340g/m2 ・
紙層・コロナ処理/10μm・エチレン−ビニルアルコ
−ル共重合体層/10μm・ナイロンMXD6層/10
μm・無水マレイン酸変性ポリエチレン層/コロナ処理
・40μm・メタロセン触媒を使用して重合したエチレ
ン−α・オレフィン共重合体のフィルム層
ィルムの片面に、所望の印刷模様を施し、更に該印刷面
に芳香族エステル系二液硬化型アンカ−コ−ト剤をコ−
ティングし、次いで該コ−ティング面に、エチレン−ビ
ニルアルコ−ル共重合体(エチレン共重合体率32モル
%、ケン化度98モル%)と無水マレイン酸変性ポリエ
チレンと低密度ポリエチレンとを使用し、その順序で3
層共押し出しして、外側から内側に向かって、下記の構
成からなる積層体を製造した。12μm・二軸延伸ポリ
エチレンテレフタレ−トフィルム層/印刷層/アンカ−
コ−ト層/5μm・エチレン−ビニルアルコ−ル共重合
体層/5μm・無水マレイン酸変性ポリエチレン層/3
0μm・低密度ポリエチレン層
ィルムの片面に、所望の印刷模様を施し、更に該印刷面
に芳香族エステル系二液硬化型アンカ−コ−ト剤をコ−
ティングし、次いで該コ−ティング面に、ナイロンMX
D6(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名、ポリアミド樹
脂と無水マレイン酸変性ポリエチレンと低密度ポリエチ
レンとを使用し、その順序で3層共押し出しして、外側
から内側に向かって、下記の構成からなる積層体を製造
した。12μm・二軸延伸ポリエチレンテレフタレ−ト
フィルム層/印刷層/アンカ−コ−ト層/5μm・ナイ
ロンMXD6層/5μm・無水マレイン酸変性ポリエチ
レン層/30μm・低密度ポリエチレン層
を押し出しラミネ−トして厚さ20μmの低密度ポリエ
チレン層を形成し、次に該低密度ポリエチレン層面に所
望の印刷模様を施した。次に、上記の紙の他方の面に、
コロナ処理を施すと共に、厚さ40μmの低密度ポリエ
チレンフィルムの片面にもコロナ処理を施し、次いで、
上記の紙のコロナ処理面と低密度ポリエチレンフィルム
のコロナ処理面とを対向させ、その間に、エチレン−ビ
ニルアルコ−ル共重合体(エチレン共重合体率32モル
%、ケン化度98モル%)と無水マレイン酸変性ポリエ
チレンとを使用し、その順序で2層共押し出しサンドラ
ミネ−トして、外側から内側に向かって、下記の構成か
らなる積層体を製造した。印刷層/20μm・低密度ポ
リエチレン層/坪量340g/m2 ・紙層・コロナ処理
/10μm・エチレン−ビニルアルコ−ル共重合体層/
10μm・無水マレイン酸変性ポリエチレン層/コロナ
処理・40μm・低密度ポリエチレンフィルム層
を押し出しラミネ−トして厚さ20μmの低密度ポリエ
チレン層を形成し、次に該低密度ポリエチレン層面に所
望の印刷模様を施した。次に、上記の紙の他方の面に、
コロナ処理を施すと共に、厚さ40μmの低密度ポリエ
チレンフィルムの片面にもコロナ処理を施し、次いで、
上記の紙のコロナ処理面と低密度ポリエチレンフィルム
のコロナ処理面とを対向させ、その間に、ナイロンMX
D6(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名、ポリアミド樹
脂)と無水マレイン酸変性ポリエチレンとを使用し、そ
の順序で2層共押し出しサンドラミネ−トして、外側か
ら内側に向かって、下記の構成からなる積層体を製造し
た。印刷層/20μm・低密度ポリエチレン層/坪量3
40g/m2 ・紙層・コロナ処理/10μm・ナイロン
MXD6層/10μm・無水マレイン酸変性ポリエチレ
ン層/コロナ処理・40μm・低密度ポリエチレンフィ
ルム層
積層体を使用し、実施例1、2、3および比較例1、2
のものについては、図3に示すような軟包装袋を同様に
して製造し、また、実施例4、5、6、7および比較例
3、4のものについては、図4に示すようなゲ−ベルト
ップ型紙容器を同様にして製造して、それぞれ、酸素透
過率、水蒸気透過率、シ−ル時のシ−ルやせ、およびピ
ンホ−ル発生状況を測定した。上記において、酸素透過
率は、米国、モコン社(MOCON社)製の測定機、商
品名、オクストラン(OXTRAN)を使用し、酸素透
過度を23℃の条件にて測定し、次いで1m2 あたりの
値に換算して算出した。また、上記において、水蒸気透
過率は、同じく米国、モコン社(MOCON社)製の測
定機、商品名、パ−マアトラン(PERMATRAN)
を使用して測定し、次いで1m2 あたりの値に換算して
算出した。次に、上記において、シ−ル時のシ−ルやせ
(ヒ−トシ−ル部の厚みが薄くなること)、およびピン
ホ−ル発生状況の測定は、目視により判定した。上記の
実験の結果について下記の表1に示す。
に、実施例1〜7のものは、比較例1〜4のものより
も、いずれも優れていた。
は、ガスバリア−性素材として、エチレン−酢酸ビニル
共重合体のケン化物をそまま使用し、かつ、これに、耐
熱性、接着性等に富むポリアミド系樹脂を組み合わせる
ことに着目し、まず、外側から内側に向かって、少なく
とも、基材フィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体の
ケン化物層、ポリアミド系樹脂層、およびヒ−トシ−ル
性樹脂層を順次に積層し、あるいは、基材フィルム、ポ
リアミド系樹脂層、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケ
ン化物層、およびヒ−トシ−ル性樹脂層を順次に積層し
て積層体を製造し、次に、該積層体を使用して製袋ない
し製函して包装用容器を製造し、而して、該包装用容器
内に種々の内容物を充填包装して、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体のケン化物の耐熱性、接着性等を改良し得る
ことができ、これにより、エチレン−酢酸ビニル共重合
体のケン化物が本来的に有しているガスバリア−性を損
なうことなく、かつ、耐熱性等に富み、更に、包装用容
器として使用後、燃焼ゴミとして簡単に廃棄処理するこ
とができる包装用積層体およびこれを使用した包装用容
器を製造し得ることができるというものである。特に、
本発明においては、ポリアミド系樹脂層が耐熱性に優れ
ていることから、加熱シ−ル時のピンホ−ルの発生を阻
止することができるという利点を有するものである。ま
た、本発明においては、内面側のヒ−トシ−ル性樹脂層
を構成する材料として、ポリオレフィン系樹脂を使用す
ることにより、ヒ−トシ−ル性を発現すると共にそれが
水蒸気バリア−性を有することから、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体のケン化物が本来的に有しているガスバリ
ア−性を損なうことなく優れた酸素バリア−性を発現す
るというものである。
面図である。
面図である。
面図である。
面図である。
である。
である。
Claims (6)
- 【請求項1】 外側から内側に向かって、少なくとも、
基材フィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化
物層、ポリアミド系樹脂層、およびヒ−トシ−ル性樹脂
層を順次に積層したことを特徴とする積層体。 - 【請求項2】 外側から内側に向かって、少なくとも、
基材フィルム、ポリアミド系樹脂層、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体のケン化物層、およびヒ−トシ−ル性樹脂
層を順次に積層したことを特徴とする積層体。 - 【請求項3】 基材フィルムの他方の面に、ヒ−トシ−
ル性樹脂層を積層したことを特徴とする上記の請求項1
または2に記載する積層体。 - 【請求項4】 外側から内側に向かって、少なくとも、
基材フィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化
物層、ポリアミド系樹脂層、およびヒ−トシ−ル性樹脂
層を順次に積層した積層体を製袋または製函してなるこ
とを特徴とする包装用容器。 - 【請求項5】 外側から内側に向かって、少なくとも、
基材フィルム、ポリアミド系樹脂層、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体のケン化物層、およびヒ−トシ−ル性樹脂
層を順次に積層した積層体を製袋または製函してなるこ
とを特徴とする包装用容器。 - 【請求項6】 基材フィルムの他方の面に、ヒ−トシ−
ル性樹脂層を積層したことを特徴とする上記の請求項4
または5に記載する包装用容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31687796A JP3938219B2 (ja) | 1996-11-14 | 1996-11-14 | 積層体およびそれを使用した包装用容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31687796A JP3938219B2 (ja) | 1996-11-14 | 1996-11-14 | 積層体およびそれを使用した包装用容器 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10138412A true JPH10138412A (ja) | 1998-05-26 |
JP3938219B2 JP3938219B2 (ja) | 2007-06-27 |
Family
ID=18081915
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31687796A Expired - Fee Related JP3938219B2 (ja) | 1996-11-14 | 1996-11-14 | 積層体およびそれを使用した包装用容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3938219B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005521573A (ja) * | 2002-03-25 | 2005-07-21 | インターナショナル ペーパー カンパニー | ノンホイルバリヤー積層材料 |
JP2005524549A (ja) * | 2002-05-02 | 2005-08-18 | インターナショナル・ペーパー・カンパニー | 飲料を包装するための障壁層構造体 |
JP2007136837A (ja) * | 2005-11-17 | 2007-06-07 | Nihon Tetra Pak Kk | レトルト食品用包装容器及び包装積層材料 |
JP2008087173A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-17 | Toppan Printing Co Ltd | 成型用積層樹脂シート |
-
1996
- 1996-11-14 JP JP31687796A patent/JP3938219B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2005521573A (ja) * | 2002-03-25 | 2005-07-21 | インターナショナル ペーパー カンパニー | ノンホイルバリヤー積層材料 |
JP2005524549A (ja) * | 2002-05-02 | 2005-08-18 | インターナショナル・ペーパー・カンパニー | 飲料を包装するための障壁層構造体 |
JP2007136837A (ja) * | 2005-11-17 | 2007-06-07 | Nihon Tetra Pak Kk | レトルト食品用包装容器及び包装積層材料 |
JP2008087173A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-17 | Toppan Printing Co Ltd | 成型用積層樹脂シート |
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