JPH10134958A - 高周波加熱装置 - Google Patents

高周波加熱装置

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JPH10134958A
JPH10134958A JP29142896A JP29142896A JPH10134958A JP H10134958 A JPH10134958 A JP H10134958A JP 29142896 A JP29142896 A JP 29142896A JP 29142896 A JP29142896 A JP 29142896A JP H10134958 A JPH10134958 A JP H10134958A
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radio wave
heating chamber
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、高周波誘電加熱手段と高周波誘導
加熱手段を複合化し、装置全体を扁平構成にしても、高
火力,均一加熱で高速加熱と表面焼き調理を同時に行
い、調理時間を短縮できるようにする。 【解決手段】 加熱皿11の上部に薄型矩形の加熱室1
と下部に電波伝播路Aとを設けて上下キャビティを構成
するとともに、加熱コイル6を包囲する電磁波遮蔽室8
壁の外側部にマグネトロン14と連結した給電口13、
導波管16部を横並びに併設することにより、薄型コン
パクト構成で、設置が自由で使い勝手が良く、機能的に
は高火力,均一加熱作用で、高速加熱、焼き調理を短時
間にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波誘導加熱手
段と、高周波誘電加熱手段とを複合した高周波加熱装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の食生活は、洋食化とともに多様化
し、冷凍,冷蔵等の加工食品が急増している。これらの
加工食品を短時間で再加熱する目的で電子レンジやオー
ブンレンジ等が再び注目を集めている。しかし、オーブ
ンレンジの性能は向上しているものの、焼き機能の火力
不足と、そのため調理時間が長すぎるという課題は、ほ
とんど改善されていないのが現状である。しかし、上記
課題の解決を狙った高周波誘導加熱とマイクロ波による
誘電加熱を複合化した高周波加熱装置には、従来より種
々提案がなされてきた。
【0003】その代表的な従来例として特開昭63−2
25495号公報を図6に示す。図6に示すように、こ
の高周波加熱装置は、加熱室1内に食品aを配置した加
熱皿40を載置する耐熱セラミック材等よりなる仕切板
41と、前記仕切板41上に開閉自在に構成されたドー
ム状の加熱室ドア42と、高周波誘電加熱手段と高周波
誘導加熱手段とで構成されている。高周波誘電加熱手段
は前記加熱室1の下部に設けられた駆動モータ43に連
結された回転アンテナ44を回転しながら、マグネトロ
ン45で発生したマイクロ波を導波管46を介して前記
加熱室1内へ伝播するように構成されている。また、高
周波誘導加熱手段は、前記仕切板41と回転アンテナ4
4の間に、加熱コイル47とその下部に接合した前記磁
束透過用のフェライトコア48とを電波遮蔽用のシール
ドカバー49内に包囲して前記仕切板41の下面に接合
して配置構成されている。前記加熱コイル47は通電さ
れた電流によって高周波磁界を誘発し前記仕切板41上
に設けられた加熱皿40に渦電流を発生して加熱する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
構成では、まず第1に、高周波加熱装置の高さが高い。
即ち、加熱室1を構成する加熱室ドア42の構成は、加
熱室の中央に配置した食品にマイクロ波を効率的に照射
し分布の均一化を図るために、少なくとも中央部の背丈
を高くしたドーム型形状とすることで、マイクロ波のキ
ャビティ空間を大きくする構成となっている。さらに、
駆動モータ43、導波管46、回転アンテナ44および
加熱コイル47、フェライトコア48部等の機能要素部
品をそれぞれ積層状に構成しているため、装置全体の高
さが高くなりキッチン台や食卓上に置くには使い勝手が
悪く、また、大きくて配置に困るだけでなく、違和感が
ある等の問題が多かった。
【0005】第2に高周波誘導加熱手段において、加熱
コイル47と磁気遮蔽用フェライトコア48とをシール
ドカバー49で包囲する構成は、マイクロ波で加熱コイ
ル47やフェライトコア48が加熱され損傷しないよう
にマイクロ波を遮蔽するためのものであるが、マイクロ
波を遮蔽しようとしてシールドカバー49の遮蔽性能を
上げると高周波磁界も遮蔽して誘導加熱の効率が低下
し、双方とも火力不足になるという非常に困難な問題が
あった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためのもので、加熱室を矩形断面の薄型にすると
ともに、主たる電波伝播空間である加熱室に対向する下
部即ち機械室内に位置する電磁波遮蔽室内部にも電波伝
播空間を設け、前記加熱室と、機械室の境界壁を形成す
る仕切板の上下にマイクロ波の電波伝播空間(以下キャ
ビティと記す)を形成するとともに、仕切板上に載置し
た誘電材料よりなる加熱皿の底面に金属材料よりなる環
状の加熱板を設けて加熱板の中心孔および外周に電波伝
播路を構成して、前記上下キャビティ空間の間をマイク
ロ波が自由に伝播させる通路を形成したものである。ま
た高周波誘導加熱手段と高周波誘電加熱手段との配列を
積層状にせず横並びに併設したことにより機械室の高さ
を低く薄型扁平構成にしたものである。
【0007】本発明によれば、加熱装置が薄型化できる
ので、キッチン台や食卓に置いてもコンパクトで違和感
がなく、使い勝手も良くなった。さらに、加熱室は薄型
扁平構成であるにも拘らずマイクロ波は、上下のキャビ
ティ間を加熱板の中心孔および外周に形成される電波伝
播路を通じて伝播するので、全体として大きなキャビテ
ィ空間を形成することになり、加熱する食品の負荷の大
きさ,形状,種類に拘らず効率的な加熱が可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、矩形断面の加熱室に設
けられた加熱室ドアと、前記加熱室下部に設けられた機
械室と、前記機械室の略中央部分に耐熱誘電材料からな
る仕切板を設けかつ、仕切板上に載置した耐熱誘電材料
からなる加熱皿と、前記加熱皿の底面の表面または裏面
に装着した金属材料よりなる環状の加熱板と、前記仕切
板の下面に絶縁配置された加熱コイルと、前記加熱コイ
ルの外側面および底面と非磁性電気良導体材料で凹状に
構成された電磁波遮蔽室の内壁面との間に一定以上の隙
間を有して形成された電波伝播路Aと、マイクロ波を発
生するマグネトロンとそのマグネトロンから発生したマ
イクロ波を導く導波管を横並びに併設した機械室の上板
の一部に設けられた給電口から直接前記加熱室内にマイ
クロ波が供給される構成とした。
【0009】そして、加熱装置全体が、扁平薄型で小型
化にできたので置き場が小さくなり、低くなったので違
和感なく、使い勝手も良くなった。特に機能的には、上
下キャビティ,電波伝播路の構成,誘電材料よりなる加
熱皿、および環状の加熱板等の組み合わせによってマイ
クロ波は、加熱室内を効率的に反射伝播でき、その結果
加熱効率が向上し、急速加熱と均一加熱が可能となっ
た。
【0010】また、加熱コイルの外側面と、前記電磁波
遮蔽室の内壁面との間に設けた電波伝播路Aの隙間寸法
を少なくとも10mm以上、50mm以下に保持する構
成とした。
【0011】そして、加熱コイルの下部にフェライトコ
アを付設せずとも、例えば、電波伝播路の隙間寸法を2
5mm以上確保すれば約80%の高効率の高周波誘導加
熱特性を確保できる。さらに当然のことながらフェライ
トコアを付設していないのでフェライトコアがマイクロ
波を吸収して発熱損傷,特性劣化することもない。
【0012】また、耐熱誘電材料よりなる加熱皿の表面
または、裏面のどちらか一方に金属材料よりなる複数個
で環状の加熱板を一定隙間即ち環状の電波伝播路Bを有
して幾重にも同心的に装着し、前記加熱コイルの中心
と、前記環状の加熱板の中心とが略一致するよう配置す
る構成とした。
【0013】そして、加熱皿の上下に構成されたキャビ
ティと、電波伝播路Aに加えて、前記加熱皿の底面表裏
に設けられた環状の電波伝播路Bの組み合わせによっ
て、マイクロ波は加熱皿を軸としてキャビティ,電波伝
播路A、および環状の電波伝播路B間を効率的に反射伝
播できるので、加熱皿上に配置された食品は、効率良
く、かつ高火力で均一な高周波誘電加熱による高速加熱
調理が可能となった。
【0014】また、給電口の開口寸法を少なくとも一般
の200ml用の牛乳瓶または酒徳利等の外形寸法より
大きく、また、前記加熱室ドアの天板と前記給電口に対
向した導波管の底面との高さが少なくとも前記牛乳瓶等
の高さ寸法が収納できるとともに前記導波管の空間部分
に前記マグネトロンのアンテナ部分が突出しないよう
に、前記アンテナ収納部を介して前記マグネトロンを配
置する構成とした。
【0015】そして、加熱室内だけでは、高さのために
配置できない一般家庭で日常的に用いられている200
ml型の牛乳瓶や酒徳利等の背丈の高い容器も、前記導
波管内に配置することで収納可能となる。しかも、導波
管部分は、マイクロ波の電界が最も高い領域にあるため
集中かつ、効果的に加熱できるので加熱室内に置くより
高速加熱が可能である。
【0016】また、前記加熱室ドアの天板内壁面に断熱
部等を介して設けた反射板の内側に高温輻射型の電気ヒ
ータを装着する構成とした。
【0017】そして、反射板と仕切板との高さが、従来
のように加熱室の高さが一般の200ml型の牛乳瓶等
の高さ以下に低く構成されているので、加熱皿上に配置
された食品と電気ヒータとの距離は縮小されて、電気ヒ
ータより照射される高温の赤外線は、食品上部に強力か
つ、効果的に照射されて上面焼き調理が効率良く短時間
に、かつ均一に出来上がるものである。さらに、前記高
周波誘導加熱手段と組み合わせることにより食品の上下
面を効果的に焼く非常に高火力なオーブンレンジが提供
できるものである。
【0018】以下、本発明の実施例について図面を参照
して説明する。 (実施例1)図1は本発明の実施例1の高周波加熱装置
の縦面図である。
【0019】図1において、食品aを収納する加熱室1
は、各機能部品が配置された機械室2の上壁を形成する
金属材料よりなる上板3および耐熱性誘電材料よりなる
仕切板4、前記上板3および仕切板4を、上から囲む断
面矩形で扁平帽子状の加熱室ドア5で構成されている。
6は裸線で断面が平角状または扁平細管状の電気良導体
金属の銅線材よりなる加熱コイルで、縦長部を垂直に配
置し軟質マイカ等の絶縁体(図示なし)をはさんで一定
ピッチで渦巻状に巻回して略ドーナツ状に構成されてい
る。また、前記加熱コイル6は前記仕切板4の下面に接
するように配置され、耐熱誘電材料よりなるコイルケー
ス7で包囲された上、電磁波遮蔽室8の底面上に複数の
支柱9を介して固定されている。前記電磁波遮蔽室8
は、銅またはアルミ等の非磁性電気良導体金属を凹状に
構成したものでその外周部は、前記機械室2の上板3と
電気的に接している。前記加熱コイル6の中心部にはマ
イクロ波が伝播するコイル中空部10を設けている。ま
た前記加熱コイル6は、前記電磁波遮蔽室8内に配置さ
れており、加熱コイル6の底面および外側面と電磁波遮
蔽室8の内壁面との空間、即ち電波伝播路Aが構成され
ている。したがって、前記加熱室1を上部キャビティと
すると、電波伝播路Aは下部マイクロ波キャビティとし
て機能する。11はセラミック等の耐熱誘電材料よりな
る加熱皿で底面の表面もしくは裏面部に磁性金属よりな
る加熱板12(金属膜または薄板)を蒸着,焼成、また
は装着したものである。13はマグネトロン14のアン
テナ15より放射されるマイクロ波を導波管16を介し
て前記加熱室1内に給電する給電口である。この給電口
13は前記電磁波遮蔽室8の外周壁と導波管16が横並
びに併設するように前記機械室2の上板3の一部に設け
られている。17は前記給電口13を開閉する耐熱誘電
材料よりなる取っ手付きの給電口蓋である。また前記導
波管16の空間内に前記マグネトロン14のアンテナ1
5部分が突出しないようにアンテナ収納部18が前記導
波管16の壁面に装着されている。19は前記加熱皿1
1を前記仕切板4の中央部定位置に置くための凹部で、
前記電磁波遮蔽室8上部外周に設けた座部20に耐熱無
機接着剤で装着されている。したがって、仕切板4は回
転せず固定された状態である。21は前記加熱室ドア5
の全周に設けた平面部で前記機械室2の上板3の外周に
配置したチョーク部22とともに加熱室1内に充満する
マイクロ波の漏洩を防止している。23は取手、24は
前記加熱室ドア5の天板3上に複数個設けた通気孔であ
る。26は加熱室ドア5の上下開閉用のヒンジである。
なお、高周波電流を発生させるインバータ電源(図示な
し)はマグネトロン14用と、加熱コイル6用とにそれ
ぞれ専用として2個設けるか、または1個備えてマグネ
トロン14と加熱コイル6とを兼用して1個にしても良
いが、複合調理器としては前者の方が、高火力化、料理
のメニュウ展開、および高速調理に対しては合理的であ
る。
【0020】次に作用を説明する。まず、加熱室1内に
配置された加熱皿11上に食材aを載置して、インバー
タ電源(図示なし)に電流を印加すると、マグネトロン
14に高周波電流が供給されてマグネトロン14は、ア
ンテナ15よりマイクロ波を発生する。このマイクロ波
は、導波管16、給電口17を介して加熱室1内に供給
され、矩形断面の加熱室1と、電波伝播路Aで構成され
て機能するいわゆる上下キャビティの空間と、前記加熱
コイル1部のコイル中空部10を介して電波減衰するこ
となく食材aに対して効果的に伝播し照射される。した
がって、加熱室1が扁平薄型構成にもかかわらず食品a
は高効率にかつ均一に加熱昇温し、急速加熱されて加熱
調理させる。
【0021】一方、加熱コイル6にも前記インバータよ
り高周波電流を供給すると、加熱コイル6は高周波磁界
を発生させ加熱皿11の底面全体に、渦電流を誘起させ
て、加熱皿11面は急速かつ高温に昇温され、食材aの
底面を加熱し焦げ目を付ける。また、マイクロ波と電磁
誘導加熱を同時に作動させることも可能で、この場合は
特に食品aの内部加熱と底面の焼き調理が同時に高効
率,高火力で調理が促進されるので、短時間に美味しく
調理できるものである。
【0022】また、構造上については、装置全体が扁平
小型で低い構成であるので、キッチン台や食卓上にも設
置スペースをとらず、違和感もない。特に高さが低いの
で調理作業が容易で使い勝手が良く実用上非常に合理的
になった。
【0023】(実施例2)図2は本発明の実施例2の加
熱コイル6と電磁波遮蔽室8の内壁面との間隔すなわち
電波伝播路Aの隙間と誘導加熱効率の関係を実験的に求
めた結果を図示したものである。
【0024】図2によれば、前記電磁波遮蔽室8の材質
を非磁性の電気良導体材料、例えばアルミニウム等で構
成するとともに、前記した電波伝播路Aの隙間を10m
m以上に保持することにより、加熱コイル6下部に磁束
透過率の高いフェライト等を付設させなくても加熱効率
は、約70%を確保できた。この効率は一般のガスコン
ロの効率45%や、電気コンロまたはハロゲンランプを
利用したハロゲンコンロの加熱効率50〜70%以上の
効率である。しかし、従来の電磁調理器は、誘導加熱だ
けの短機能で使われており、その加熱効率は約60%以
上である。したがって、電磁調理器と同等の加熱効率を
得るためには、前記電波伝播路Aの寸法を15〜25m
m以上を確保するのが良い。これらの寸法は、商品の狙
い,薄型小型化,製造性,価格および品質等によっで決
定されるべきものであり、その効果から判断して実用的
範囲には10mm以上50mm以下にするのが設計上合
理的と考える。なお、前記電磁波遮蔽室8の材質を鉄系
にすれば、前記銅系材料に比べ約20%以上加熱効率は
低下するので、電波伝播路Aの隙間は約倍近くの寸法が
必要であり、機械室2の高さもこれに対応して高くする
必要があり、その分、調理機器本体は大型化してしまい
実用的ではない。
【0025】(実施例3)図3は加熱皿の底面の一部に
装着した加熱板部の要部を示した一部要部断面図であ
る。
【0026】図3によれば、耐熱誘電材料よりなる加熱
皿11底面の表面または、裏面のどちらか一方に金属材
料よりなる複数個で環状の加熱板(金属薄膜または金属
薄板)27を一定間隔を有して幾重にも同心的に装着
(蒸着,焼成または接着等の加工)し、前記加熱コイル
6の中心と、前記環状の加熱板27の中心とが略一致す
るよう配置され、かつ、前記環状の加熱板27とその外
方に位置する加熱板27と間には環状の電波伝播路Bが
複数個設けられている。なお加熱皿11の中心部分には
前記加熱板27を装着しない未処理部28を設けてい
る。
【0027】したがって、仕切板4の上の加熱室1と、
電波伝播路Aで機能する上下キャビティに加えて、前記
加熱皿11の底面表裏に設けられた環状の電波伝播路B
の組み合わせによって、マイクロ波は加熱皿11を軸と
して上下キャビティ,電波伝播路A、および環状の電波
伝播路B間を効率的に反射伝播できるので、加熱皿11
上に配置された食品aは、解凍から加熱調理まで効率良
く、かつ高火力で均一な高周波誘電加熱による高速加熱
調理が可能となった。
【0028】また、加熱皿11の表面にのみ熱容量の小
さい薄い加熱板27を装着したので、加熱皿11底表面
は、瞬時に温度上昇が期待できるとともに絶対温度も高
くなり、加熱皿11上に置かれた食材aは、短時間に効
率良く焦げ目を付けることができる。さらに、電波伝播
路Bによってマイクロ波は、食材a内部を効果的に加熱
し煮あげる作用も促進され、短時間に美味しく調理でき
るものである。
【0029】(実施例4)図4は、給電口13および導
波管16近傍の要部断面図である。
【0030】図4によれば、給電口13の開口寸法を少
なくとも一般の200ml用の牛乳瓶bまたは酒徳利等
の外形寸法より大きく、また、前記加熱室ドア5の天板
5と前記給電口13に対向した導波管16の底面との高
さが少なくとも前記牛乳瓶b等の全高寸法が収納できる
とともに、前記導波管16の空間部分に前記マグネトロ
ン14のアンテナ15部分が突出しないように、前記ア
ンテナ収納部18を介して前記マグネトロン14を配置
した構成になっている。
【0031】上記構成により装置本体が、扁平構成にな
ったにも拘らず牛乳瓶bや酒徳利およびコップ等の背の
高い小物容器や小物食材が容易に配置できる。また、高
周波の最も強い導波管16内およびその近傍で加熱する
ため高効率で急速加熱が可能である。さらに、導波管1
6内に直接注水し、注水した水を瞬時に沸騰させて、加
熱室1内での蒸し調理を行うこともできるものである。
なお、前記導波管16内に着脱自在に配置される誘電材
のセラミック材または樹脂等よりなる上部が開口した容
器(図示なし)を構成し配置しても良い。この容器の中
に前記の牛乳瓶bや酒徳利等、または加熱液体や小物食
品を配置したり、注入すれば前記導波管16内は汚れに
くく、液漏れもなく、また使い勝手も良くなる。なお、
導波管16内を調理本体の操作前面部に配置することに
より、調理操作が容易にでき、使い勝手が良く、安全で
実用的な加熱調理器を提供できるものである。
【0032】(実施例5)図5は加熱皿に対応した加熱
室ドアの天板に一部に設置した輻射型電気ヒータを設け
た部分の要部断面図である。
【0033】図5によれば、加熱室ドア5の天板の内壁
近傍に赤外線輻射熱等を放射する加熱ヒータ29、例え
ばミラクロンヒータ,石英管ヒータ,またはハロゲンラ
ンプ(ランプ表面に赤外線放射膜等を付着すれば効果
的)等を反射板30、および断熱材31を介して配置し
装着した。
【0034】したがって、加熱皿11内に配置された食
材aに対して前記加熱ヒータ29が近距離に配置されて
いること、前記加熱皿11が加熱されることにより、食
品aは上下両面を効果的に分布良く焼け、焦げ目を短時
間に付けるとともに、内部加熱も前記マイクロ波の誘電
加熱によって素早く煮上げることができ満足いく調理が
できる。さらに、自動制御を組み入れることにより、容
易に自動化もでき洋食,和食ともに調理メニューの展開
を大きく広げることができ多機能調理機器として実用的
な調理器が可能になった。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかのように本発明に
よれば、次のような効果が得られる。
【0036】本発明は、矩形断面で薄い空間の加熱室
と、加熱コイルを内蔵した電磁波遮蔽室部にも電波伝播
路を設けて、仕切板上に載置される加熱皿の上下に上下
キャビティを形成するとともに、電磁波遮蔽室と横並び
に併設したマグネトロンを連結した給電口とにより、加
熱装置が薄型となり、キッチン台や食卓に置きやすくコ
ンパクトで違和感がなく、使い勝手が良くなった。次に
加熱室が薄いにも拘らず、マイクロ波の伝播が効率良く
照射される一方、電磁加熱も加わって、食品に対する内
部加熱と下面の焼き作用が、効率良く、均一に加熱され
るので、急速加熱,急速焼き調理が可能となり、短時間
に美味しい調理が実現できる。
【0037】また、加熱コイルの外側面と、電磁波遮蔽
室の内壁面間に設けた電波伝播路Aの隙間を最小10m
m以上、50mm以下にしたことにより、加熱コイルの
下部にフェライトコアを設けずとも、高効率の高周波誘
導加熱特性が得られ、また、マイクロ波の共存中でも加
熱コイルは、熱損傷,特性劣化もなく、高効率の高周波
誘電・誘導加熱が同時操作でき、調理メニューの拡大と
美味しい調理が短時間にできる。
【0038】また、耐熱誘電材料よりなる加熱皿の表ま
たは裏面のどちらか一方に金属材料よりなる複数環状の
加熱板を幾重にも装着し、加熱コイルの中心と加熱板の
中心とが略一致するよう配置することにより、マイクロ
波は加熱皿上の食品に向かって効率的に反射伝播でき、
かつ、加熱板の熱容量が小さいため、誘導加熱による加
熱皿面の昇温が早く、高温、かつ均一となり高速加熱調
理が可能となった。
【0039】また、導波管に連結した給電口の開口面積
を大きくしたことにより、導波管の底面と加熱室との空
間に、一般の牛乳瓶等の高い小物容器が容易に収納でき
るとともに、導波管部分は、マイクロ波の電界が高いた
め集中かつ、効果的に加熱できるので、加熱室内に置く
より高速加熱が可能である。
【0040】また、前記加熱室ドアの天板内壁面の一部
に高温輻射型の電気ヒータを設けることにより、加熱皿
上に配置された食品と電気ヒータとの距離は縮小され
て、高温の赤外線は、食品上部を強力かつ、効果的に加
熱して上面の焼き調理が短時間で均一に焼ける。また、
高周波誘導加熱手段と組み合わせることにより、上下面
を効果的に焼けより実用的な高火力のオーブンレンジが
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す高周波加熱装置の縦断
面図
【図2】同高周波加熱装置の電波伝播路Aの隙間と高周
波誘導加熱効率の特性を示した特性図
【図3】同高周波加熱装置の加熱皿と加熱板の部分を示
した要部断面図
【図4】同高周波加熱装置の給電口と導波管の部分を示
した要部断面図
【図5】同高周波加熱装置の加熱室ドアの天板部に輻射
型電気ヒータを設けた要部断面図
【図6】従来例の高周波加熱装置の縦断面図
【符号の説明】
1 加熱室 2 機械室 4 仕切板 5 加熱室ドア 6 加熱コイル 8 電磁波遮蔽室 A 電波伝播路 B 電波伝播路 11 加熱皿 12 加熱板 13 給電口 14 マグネトロン 16 導波管

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】矩形断面の加熱室に設けられた加熱室ドア
    と、前記加熱室下部に設けられた機械室と、前記機械室
    の上面略中央部分に耐熱誘電材料からなる仕切板を設け
    かつ、仕切板上に載置した耐熱誘電材料からなる加熱皿
    と、前記加熱皿の底面の表面または裏面に装着した金属
    材料よりなる環状の加熱板と、前記仕切板の下面に絶縁
    配置された加熱コイルと、前記加熱コイルの外側面およ
    び底面と非磁性電気良導体材料よりなる略凹状に構成さ
    れた電磁波遮蔽室の内壁面との間に一定以上の隙間を有
    して形成された電波伝播路Aと、マイクロ波を発生する
    マグネトロンと、発生したマイクロ波を導く導波管を横
    並びに併設し、機械室の上板の一部に設けられた給電口
    から直接前記加熱室内にマイクロ波を給電してなる高周
    波加熱装置。
  2. 【請求項2】電波伝播路Aの隙間寸法を少なくとも10
    mm以上、50mm以下とした請求項1記載の高周波加
    熱装置。
  3. 【請求項3】加熱板は同心円状に配置された複数の加熱
    板からなり、前記加熱板と加熱板との隙間に1個または
    2個以上のリング状の電波伝播路Bを構成してなる請求
    項1または2記載の高周波加熱装置。
  4. 【請求項4】一般の200ml用の牛乳瓶等の容器の外
    形寸法より少なくとも大きく開口して設けた給電口と、
    前記給電口に連設するよう前記機械室内に装着された導
    波管と、前記導波管の底面と前記加熱室ドアの天板との
    高さ領域が少なくとも前記牛乳瓶等の容器長が収納でき
    るようにしてなる請求項1または2または3記載の高周
    波加熱装置。
  5. 【請求項5】前記加熱室ドアの天井内壁面に高温輻射型
    の電気ヒータを設けてなる請求項1または2または3記
    載の高周波加熱装置。
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