JPH10134355A - 光記録方法 - Google Patents

光記録方法

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JPH10134355A
JPH10134355A JP9240840A JP24084097A JPH10134355A JP H10134355 A JPH10134355 A JP H10134355A JP 9240840 A JP9240840 A JP 9240840A JP 24084097 A JP24084097 A JP 24084097A JP H10134355 A JPH10134355 A JP H10134355A
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recording
test
beam intensity
optical
intensity
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JP9240840A
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Hiroyuki Matsumoto
広行 松本
Koichiro Ishii
浩一郎 石井
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】テスト記録に要する時間を短縮する。 【解決手段】光記録媒体に情報を記録する光記録方法に
おいて、テスト記録により記録ビーム強度を求める際、
前回または以前に行ったテスト記録により求めた記録ビ
ーム強度値を含んで記録ビーム強度範囲を設定し、前記
強度範囲から記録ビーム強度を選択してテスト記録を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光記録方法に関す
るものであり、特に、記録時のビーム強度を求める方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高密度、大容量、高いアクセス速
度、並びに高い記録及び再生速度を含めた種々の要求を
満足する光学的記録再生方法、それに使用される記録装
置、再生装置及び記録媒体が普及している。光学的記録
再生方法には、熱による孔開け、相変化、光磁気等の原
理を用いた多数の種類がある。このうち、情報を記録し
た後、消去することができ、再び新たな情報を記録する
ことが繰り返し何度も可能である相変化や光磁気による
方法は、コンピュータの外部メモリーや民生用オーディ
オ機器向けに広く応用されてきている。
【0003】最近まで光記録再生方法では、記録済みの
媒体に消去動作なしに新たな情報を記録するオーバーラ
イトは不可能とされていた。しかし、照射する光ビーム
の強度を記録すべき2値化情報に応じて変調するだけ
で、オーバーライトが可能な光記録方法、それに使用さ
れるオーバーライト可能な光記録媒体、及びそれに使用
されるオーバーライト可能な記録装置が提案された。
【0004】これを光磁気記録を例に簡単に説明する。
なお、この方法は複数国に特許出願され、このうち米国
では特許登録された(特開昭62−175948号=DE3,619,61
8A1=USP 5,239,524 )。以下、この発明を「基本発
明」と引用する。基本発明に使用されるオーバーライト
可能な光磁気記録媒体は記憶する層として、垂直磁気異
方性(perpendicular magnetic layer or layers) を有
する多層の磁性層を有する。これらの磁性層は、例えば
非晶質のTbFe、TbFeCo、GdFe、GdFeCo、DyFe、DyFeCo等
からなり、「基本的に垂直磁化可能な磁性薄膜からなる
記録及び再生層として機能する層(以下、メモリー層ま
たはM層という)と、同じく垂直磁化可能な磁性薄膜か
らなる記録補助層(以下、記録層またはW層という)と
を含む構成となっている。W層は、M層に比べて室温に
おいて低い保磁力Hc と高いキュリー点Tc を持つ。ま
た、両層は交換結合(exchange-coupled) しており、か
つ、室温でM層の磁化の向きは変えないでW層の磁化の
みを所定の向きに向けておくことができるオーバーライ
ト可能な多層光磁気記録媒体」である。なお、M層とW
層はそれ自体多層膜から構成されていてもよく、場合に
より、M層とW層の間に中間層が存在していてもよい。
また、W層を初期化するための初期化層がW層に隣接し
て設けられていてもよい。
【0005】そして、情報をM層(場合によりW層に
も)における基板に垂直な方向(「A向き」とする)の
磁化を有するマークとその反対方向(「逆A向き」とす
る)の磁化を有するマークにより記録する。この媒体
は、W層が交換結合力や磁界手段(例えば初期補助磁界
Hini. )によって、その磁化の向きを一方向に揃えるこ
とができる。しかも、そのとき、M層の磁化の向きは反
転せず、更に、一旦一方向に揃えられたW層の磁化の向
きは、M層からの交換結合力を受けても反転せず、逆に
M層の磁化の向きは、一方向に揃えられたW層からの交
換結合力を受けても反転しない。
【0006】基本発明の記録方法では、記録媒体は記録
前までにW層の磁化の向きだけが一方向に揃えられるよ
うにし、その後、2値化情報に従いパルス変調されたビ
ームを媒体に照射する。ビームの強度は、高レベルPH
と低レベルPL の2値に制御され、これはパルスの高レ
ベルと低レベルに相当する。低レベルは、再生時に媒体
を照射する再生レベルPR よりも高い。既に知られてい
るように、記録をしない時にも、例えば媒体における所
定の記録場所をアクセスするためにビームを「非常な低
レベル」で照射することが一般的である。この非常な低
レベルも、再生レベルPR と同一又は近似のレベルであ
る。
【0007】低レベルのビームを媒体に照射した場合に
媒体が達する温度においては、W層の磁化の向きは変わ
らず、M層の磁化の向きは、M層とW層との間に磁壁が
存在しない状態の向きになる。これを低温プロセスとい
い、このプロセスが起こる温度領域を低温プロセス温度
TL という。一方、高レベルのビームを媒体に照射した
場合に媒体が達する更に高い温度においては、W層の磁
化の向きは記録磁界の方向に倣い、M層の磁化の向き
は、M層とW層との間に磁壁が存在しない状態の向きに
なる。これを高温プロセスといい、このプロセスが起こ
る温度領域を高温プロセス温度TH という。
【0008】ビームの照射後は、高レベルのビーム照射
によって記録磁界の方向に倣ったW層の磁化は、交換結
合力または磁界手段の働きにより、再び磁界手段の向き
に倣う。従って、交換結合力の向きないし磁界手段の磁
化の向きと記録磁界の向きを逆にしておけば、既に記録
されているM層に、新たな記録が繰り返し記録(即ち、
オーバーライト)できるのである。これが光変調オーバ
ーライト光磁気記録の原理である。
【0009】以上説明した内容を、若干表現を換えれ
ば、高レベルのビーム照射によって記録マークを形成
し、低レベルのビーム照射によって記録マークを消去す
ることで、新しい情報を古い情報の上にオーバーライト
(重ね書き)するとも言える。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光記録媒体
に記録を行う際には、記録マークの形状を最適化するこ
とが望ましい。さもないと、記録した情報を再生する場
合に、再生信号の形に乱れが生じて情報を正確に再生す
ることができない。即ち、データ誤りとなる恐れがあ
る。
【0011】記録マークの形状を最適化するには、記録
する光記録媒体に固有の記録感度に基づいて最適な記録
ビーム強度を設定して記録を行う必要がある。しかし、
光記録媒体の記録感度には温度依存性があるので、記録
を行う時点の温度における光記録媒体の記録感度を知
り、それに応じた記録ビーム強度に制御することが必要
となる。そのために、従来、光記録媒体の記録装置で
は、一定時間毎に光記録媒体に所定の記録ビーム強度範
囲から選択した複数レベルの記録ビーム強度によりテス
ト記録を行うことにより、それぞれの時点における光記
録媒体の最適記録ビーム強度を求め、その値を設定する
ことにより、環境温度の変化に対応している。
【0012】しかし、比較的長い時間を要するテスト記
録を、一定時間毎に毎回同じ手順で繰り返し行うと、テ
スト記録全体に要する時間が大きくなり、実質的なデー
タ転送速度が低くなるという問題点がある。また、既に
説明した、光強度変調によるオーバーライト記録の場合
には、少なくとも高レベルと低レベルの2値の記録パワ
ーを、それぞれ独立に設定する必要があるため、テスト
記録により多くの時間を要する。このため、オーバーラ
イト記録をすることによりデータ転送を高速化しても、
テスト記録に要する時間は長くなるために、本来のオー
バーライト記録の効果が十分に発揮されないという問題
点がある。
【0013】本発明は、上記問題点の解決し、テスト記
録に要する時間を短縮し、実質的にデータ転送速度の速
い光記録方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点の解決のため、テスト記録を行う際、前回または以前
に行ったテスト記録により求めた記録ビーム強度値を含
んだ比較的狭い範囲の記録ビーム強度範囲を設定し、そ
の強度範囲から記録ビーム強度を選択してテスト記録を
行うことで、テスト記録に要する時間を大幅に短縮でき
ることを見出し本発明をなすに至った。
【0015】本発明は、光記録媒体に情報を記録する光
記録方法において、テスト記録により記録ビーム強度を
求める際、前回または以前に行ったテスト記録により求
めた記録ビーム強度値を含んで記録ビーム強度範囲を設
定し、前記強度範囲から記録ビーム強度を選択してテス
ト記録を行うことを特徴とする。
【0016】また、記録ビーム強度範囲は、前回または
以前に行ったテスト記録により求めた記録ビーム強度値
を中心値とする強度範囲であってもよい。また、本発明
は、光記録媒体に情報を記録する光記録方法において、
テスト記録により記録ビーム強度を求める際、前回行っ
たテスト記録により求めた記録ビーム強度値を含んで記
録ビーム強度範囲を設定し、前記強度範囲から記録ビー
ム強度を選択してテスト記録を行うことを特徴とする。
【0017】また、記録ビーム強度は、前回または以前
に行ったテスト記録により求めた記録ビーム強度値を初
期値として、徐々に初期値からの偏差が大きくなるよう
に順次設定してテスト記録を行ってもよい。また、本発
明は、光記録媒体に情報を記録する光記録方法におい
て、光記録媒体を交換した後、テスト記録により新たな
光記録媒体の記録ビーム強度を求める際、前回または以
前に行ったテスト記録により求めた記録ビーム強度値を
含んで記録ビーム強度範囲を設定し、前記強度範囲から
記録ビーム強度を選択してテスト記録を行うことを特徴
とする。
【0018】また、光記録媒体は、記録ビーム強度を少
なくとも高レベルと低レベルの2値以上に変調すること
によってオーバーライト記録を行う光記録媒体であって
もよい。また、本発明は、記録媒体に光を照射すること
によって情報を記録する光記録方法において、照射する
光強度を順次変えながら、前記記録媒体に対してテスト
記録を行ない、前記テスト記録の結果から媒体への正常
な記録が可能な適正光強度を求め、前記適正光強度に関
する情報を、前記記録媒体あるいは記録装置の所定の箇
所に保持し、次のテスト記録を行なう際に、保持された
前記適正光強度に関する情報を基にした光強度でテスト
記録を行なうことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施例に用いる光
記録装置の構成図である。同図において、光記録装置1
aは、光ディスク2を回転させる駆動モータ3と、集光
されたレーザービーム4をディスク面上に照射し情報の
記録、再生、消去を行う光ヘッド5を備えている。光ヘ
ッド5は図示を省略した粗動モータによってディスク半
径方向に移動可能であり、情報の記録、再生、消去を行
なう半径方向の位置を変えることができる。
【0020】変調回路6は、光ディスク2にテスト記録
を行うときのレーザービーム4の光強度をテストパター
ンに応じて変調させる。メモリ7は、テスト記録時に記
録する複数のテストパターンデータを記憶している。温
度センサ8は、光記録装置1a内または光ディスク2の
温度を検出し、検出結果を制御回路10に出力する。再
生回路9は、光ヘッド5からの再生信号をデータとして
復元し、制御回路10aへ送る。テスト記録時に光ディ
スク2に記録されるテストパターンは、再生回路9によ
って再生される。
【0021】制御回路10は、この再生回路9によって
得られた再生情報に基づいてそれぞれのテスト記録領域
に応じた記録条件を求める。また、制御回路10は、温
度センサ8からの信号を入力し、温度に所定値以上の変
化があった場合は、メモリ7からテストパターンデータ
を読み出し、変調回路6にそのテストパターンデータを
送ることにより、テスト記録動作を開始させる。演算回
路11は、この制御回路10によって求められた記録条
件をもとに情報を記録する際の全記録領域における最適
な光強度を算出する。
【0022】図2は、本実施例で用いる光記録装置の別
の構成例を示す図である。図2の光記録装置1bは、図
1の装置1aの温度センサ8の代わりに、タイマ12を
用いている。タイマ12は、所定時間経過ごとに制御回
路10に信号を出力する。制御回路10は、タイマ12
からの所定時間経過を示す信号を受けると、メモリ7か
らテストパターンデータを読み出し、変調回路6にその
テストパターンデータを送ることにより、テスト記録動
作を開始させる。その他の動作は、図1の光記録装置1
aと同様である。
【0023】本実施例では、光を照射することによって
情報を記録する記録媒体の中でも光強度を多値に変調す
る記録方法を用いるダイレクトオーバーライト可能な光
磁気記録媒体を例として説明を行う。ダイレクトオーバ
ーライトでは低パワーと高パワーのレーザービームを照
射する。低パワーのレーザービームの照射によって古い
情報を消去し同時に新たに記録すべき情報に応じて変調
された高パワーのレーザービームの照射によって新しい
情報を記録する。特に、低パワーは十分でない(低すぎ
る)場合には古い情報が消去されず、新しい情報が正し
く記録されないという事態が発生する。テスト記録とは
記録するための最適なパワーあるいは許容される記録パ
ワーを求める工程であるため、正しいパワーが得られな
い場合には信頼性を低下させる原因となる。
【0024】まお、光ディスク2としては、光磁気媒体
に限らず、ダイレクトオーバーライト可能な相変化媒体
を用いてもよい。本実施例で用いられる光ディスク2
は、ゾーンと呼ばれる概ね同心円状の複数の領域に区分
けされており、ゾーンによって記録周波数が異なる。外
側のゾーンほど記録周波数が高い。これらのゾーン毎に
テスト記録を行い、情報を記録する際の最適な光強度が
決定される。そのため、光ディスク2の記録可能な領域
には、記録条件を決定するために各ゾーンごとにテスト
記録領域が設けられている。
【0025】図3は、本実施例の光記録方法の手順を示
すフローチャートである。本実施例で用いる光ディスク
2の所定の領域には、あらかじめ各ゾーンにおける標準
的な記録ビーム強度(標準記録ビーム強度)に関する情
報が記録されている。また、光ディスク2の各ゾーンに
は、テスト記録領域が設けられる。この光磁気ディスク
を記録装置1aあるいは1bに装着して、スピンドルモ
ータ3によって光ディスク2を回転させる。そして、光
ヘッド5を半径方向へ移動させることによって、光ビー
ム4の照射位置を前記所定の領域へと移動させ、標準記
録ビーム強度の情報を読み込む。これは、光ヘッド5、
再生回路9を用いて読み込むことができる。
【0026】光ディスク2の所定の領域には、標準記録
ビーム強度の情報の代わりにディスクの種別等の情報を
記録しておいてもよい。そのディスクの種別等の情報を
読み出し、その情報に応じて標準記録ビーム強度を設定
してもよい。次に、光ヘッド5を半径方向に移動させ
て、光ビーム4の照射位置をテスト記録領域に移動させ
る。制御回路10は、メモリ7からテストパターンのデ
ータを読み出す(図3ステップ201)。そのテストパ
ターンを変調回路6に送るとともに、テスト記録時のビ
ーム強度(記録パワー)を設定する(図3ステップ20
2)。そして、各ゾーンに設けられた記録領域で、ビー
ム強度を変えながらテストパターンをそれぞれのテスト
記録領域に複数回記録する制御を行なう(図3ステップ
203)。
【0027】このときのビーム強度の変え方は以下に基
づく。図4は、ビーム強度の変化のさせ方を示す図であ
る。まず、最初に、標準記録ビーム強度(符号(1)で
示す強度)に設定してテストパターンに記録を行なう。
以降は、標準記録ビーム強度(1)を中心値として、そ
れより大きい強度、小さい強度に交互に設定して記録す
る。強度(2)(3)(4)・・・(8)(9)の順
に、徐々に標準記録ビーム強度から離れた強度へと変え
ていく。
【0028】各テスト記録領域に、上記のようにビーム
強度を変えて記録する。記録したら、光ヘッド5を再び
テスト記録領域に移動させ、記録したテストパターンを
再生する。再生信号は、再生回路9を介して制御回路1
0へ送られ、制御回路10で、そのテスト記録領域の属
するゾーンにおける最適記録ビーム強度を求める(図3
ステップ205)。
【0029】ここで、最適記録ビーム強度と判断するに
は幾通りかの方法がある。例えば第1に、記録されたテ
ストパターンを再生した再生信号から復調したテストパ
ターンと、記録したテストパターンと再生信号とを比較
する。すると、最適記録ビーム強度から偏るにつれて、
記録が適正に行われなくなるため、光ディスク2に記録
されるマークの形状が最適でなくなり、再生信号が不正
確となる。そのため、記録パターンと再生信号から復調
したパターンが一致しなくなる。
【0030】また、オーバーライト光記録の場合には、
最適記録ビーム強度から偏るにつれて、オーバーライト
する前の記録マークが完全に消えずにオーバーライト後
も残ることで、記録パターンと再生信号から復調したパ
ターンが一致しなくなる。即ち、いずれにしてもデータ
誤り(エラー)として検出される。そこで、最適記録ビ
ーム強度は、エラーが検出されないビーム強度範囲の中
心値とする。
【0031】第2は、テストパターン記録時に、情報の
記録に用いるマークのうち、最短マークの繰り返しに続
いて最長マークを繰り返すパターンを記録した後再生
し、最短マークの繰り返しに対応する再生信号レベルの
レベル中心と、最長マークの繰り返しに対応する再生信
号レベルのレベル中心の差、即ちオフセット量を検出す
る。そして、オフセット量がゼロとなるような記録ビー
ム強度を最適記録ビーム強度とする。
【0032】以上説明した第1や第2の方法により、各
記録ゾーン毎に最適記録ビーム強度を設定し、記録装置
内の記憶装置(たとえばメモリ7)に記憶する。なお、
テスト記録は、記録ゾーン毎に行うことが望ましいが、
多くの記録ゾーンを持つ光ディスクでは、全てのゾーン
でテスト記録を行うことは時間がかかり過ぎる。そこ
で、いくつかの記録ゾーンでテスト記録を行い、その結
果によりテスト記録を行わないゾーンにおける最適記録
ビーム強度を推定してもよい。
【0033】以後、記録装置は、求められた最適記録ビ
ーム強度にて、記録動作を行なう。あるいは再生動作を
行なう(図3ステップ206)。次に、環境温度の変化
に対応するために、所定時間を経過する毎に(記録装置
1bを用いる場合)、あるいは、環境温度を測定し所定
の変化量を検出した時点で(記録装置1aを用いる場
合、図3ステップ207)、再度テスト記録を行う。こ
の際、前回行ったテスト記録により求めた最適記録ビー
ム強度をもとにしてテスト記録を行なう際のビーム強度
を決める。そこで、前回求めた最適記録ビーム強度のデ
ータを読み出す(図3ステップ208)。そして、その
データをもとにしてテスト記録のビーム強度を設定する
(図3ステップ209)。この際、テスト記録を行う際
のビーム強度の変え方は、前述の図18で説明した初回
のテスト記録のときほど広い範囲で変える必要はない。
前回の最適値を中心にその値の近傍のみカバーする記録
ビーム強度範囲を設定し、その強度範囲の中から記録ビ
ーム強度を等間隔に選択すればよい。
【0034】このようにして設定したビーム強度で再び
テスト記録を行う(図3ステップ210)。そして、前
回と同様にして、最適記録ビーム強度を求める(図3ス
テップ211)。求めた最適記録ビーム強度は、メモリ
7に記憶する。前回より、狭い範囲のビーム強度でテス
ト記録を行なえばよいので、記録する回数を減らすこと
ができ、1回のテスト記録に要する時間が大幅に短縮さ
れる。そして、全体としてデータ転送速度が上がる。
【0035】この方法でテスト記録が確実に行われる理
由は次のように考えられる。即ち、環境温度の変化によ
る光ディスクの記録感度の変動は、複数の光ディスクに
おける記録感度や複数の記録装置における記録ビーム強
度バラツキに比べて充分小さい。このため、新たなテス
ト記録によって求まる最適記録ビーム強度が、前回の最
適記録ビーム強度の近傍にある確率は極めて高い。従っ
て、前回行ったテスト記録により求めた最適記録ビーム
強度をテスト記録を行う際のビーム強度の中心値(初期
値)として、この値の近傍のみカバーする記録ビーム強
度範囲を設定すれば、その中に新たな最適記録ビーム強
度が極めて高い確率で存在することになる。即ち、この
方法でテスト記録が問題なくできる。
【0036】なお、テスト記録の際、記録ビーム強度を
変化させる方法としては、図4に示したように、前回の
テスト記録による最適記録ビーム強度を中心値として、
これより大きい側と小さい側の値を交互に、かつ、徐々
に大きく振れるように変化させると、前回の最適記録ビ
ーム強度からその近傍を順番にテスト記録していくこと
になり、効率よく最適記録ビーム強度を求めることが可
能である。
【0037】また、テスト記録に初期値(中心値)とし
て用いるのは、前回のみならず、それより以前、例えば
2回あるいは3回前に行ったテスト記録により求めた最
適記録ビーム強度であっても、本発明の目的を充分満た
すことが可能である。また、光強度変調オーバーライト
記録の場合にも、この方法により効率よく高レベルPH
と低レベルPLの2値の最適記録ビーム強度を求めるこ
とが可能である。
【0038】図5は、光変調オーバーライト記録媒体に
対するテスト記録そ際の、2値の記録ビーム強度の設定
手順(変え方)を示す図である。図5において、X軸は
PHを、Y軸はPL を表わす。前回のテスト記録で求め
られた最適記録ビーム強度の組合わせ(PHD、PLD)を
初期値の組合わせとする(図中(1)で示す中心値)。
2値の組合わせを座標上での位置とすると、(1)
(2)(3)・・・・のように順に変化させていけばよ
い。すなわち、(1)(2)(3)・・・の順に、それ
ぞれのビーム強度の組み合わせでテスト記録を行なって
いく。
【0039】このようにテスト記録を行うことによっ
て、効率よく最適記録ビーム強度の組み合わせを求める
ことが可能である。この場合でも、前回のみならず、そ
れより以前に行ったテスト記録により求めた最適記録ビ
ーム強度であっても、本発明の目的を充分満たすことが
可能であることは言うまでもない。図6は、光磁気ディ
スクのオートチェンジャー装置(ジュークボックスとも
いう)の構成を示す図である。この装置には複数の光磁
気ディスク41がセットされている。そして、複数の光
磁気ディスクドライブ装置42が設置されている。この
光磁気ディスクドライブ装置は、図1あるいは図2の光
記録装置と同様のものが用いられる。そして、電源部及
び制御部45によって制御される搬送部43と搬送機構
44が設けられている。搬送部43は、光磁気ディスク
41のうちの1枚を抜き取って保持する。そして、搬送
部43は搬送機構44によって垂直方向に移動し、光磁
気ディスクドライブ42のうちの1台の位置まで移動
し、その光磁気ディスクドライブ42の挿入口に保持し
ていた光磁気ディスク41を挿入する。
【0040】また、搬送部43は、光磁気ディスクドラ
イブ42のうちの1台の位置まで移動し、その光磁気デ
ィスクドライブ42に挿入されている光磁気ディスクを
抜き出し、その光磁気ディスクがもとからセットされて
いた場所に戻す。このような動作によって、複数の光磁
気ディスクを複数のドライブに搬送したり、光磁気ディ
スクをもとの位置に戻して、他のディスクをドライブに
搬送したりすることができる。
【0041】この装置においては、コンピュータ等の外
部制御機器からの要求に応じて、光磁気ディスクをドラ
イブ装置へ搬送挿入する。そのドライブ装置(光記録装
置)では、ディスクが挿入されると、テスト記録を行い
最適記録ビーム強度を求めた後、それに基づいて記録が
行われ、また、再生ビーム照射により再生が行われる。
【0042】ここで、ドライブ装置(光記録装置)での
最適記録ビーム強度は、各光磁気ディスク間の記録感度
のバラツキと各光磁気ディスクの温度のバラツキに依存
する。この装置の場合には、複数のディスクが同一装置
内にセットされているので、ディスク間の温度バラツキ
は小さい。従って、主に光磁気ディスク間の記録感度の
バラツキに依存する。したがって、ディスクの温度のバ
ラツキが小さいので、オートチェンジャー装置の場合に
は、テスト記録の際の記録ビーム強度範囲の設定を更に
狭くできる。
【0043】たとえば、オートチェンジャー装置内のド
ライブ装置に挿入されていたディスクが交換され、他の
ディスクが挿入された場合、最適記録ビーム強度を求め
るためのテスト記録を行う。このとき、標準記録ビーム
強度を読み出してテスト記録のビーム強度範囲を決める
のではなく、前回のテスト記録で求めた最適記録ビーム
強度の値(すなわち、以前の挿入されていたディスクに
対しての最適記録ビーム強度の値をメモリ7から読み出
し、その値を基にして、テスト記録のビーム強度範囲を
決める。ビーム強度範囲の決め方、最適記録ビーム強度
値の決め方は、前述の2回目以降のテスト記録の場合と
同様な方法で行えばよい。これによって、ディスクが交
換された場合の、テスト記録に要する時間を短縮でき
る。
【0044】したがって、上記実施形態の方法を、オー
トチェンジャー装置に適用することによって、さらにテ
スト記録の時間を短縮することができる。以上説明した
ような光記録方法によれば、テスト記録に要する時間を
短縮することができ、かつ、温度変化等が生じた場合で
も、適切な記録パワーの設定をすることができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
テスト記録に要する時間を短縮し、実質的にデータ転送
速度の速い光記録方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の光記録方法に用いる光記
録装置の構成を示す図。
【図2】 本発明の実施形態の光記録方法に用いる光記
録装置の別の構成例を示す図。
【図3】 本発明の実施形態の光記録方法を説明するフ
ローチャート。
【図4】 本発明の実施形態の光記録方法における、テ
スト記録時の記録ビーム強度の設定手順を示す説明図。
【図5】 本発明発明の実施形態の光記録方法におけ
る、光変調オーバーライト記録媒体に対するテスト記録
時の2値の記録ビーム強度の設定手順を示す説明図。
【図6】 オートチェンジャー装置の構成を示す図。
【符号の説明】 1a、1b・・光記録装置、2・・光ディスク、3・・
スピンドルモータ、4・・光ビーム、5・・光ヘッド、
6・・変調回路、7・・メモリ、8・・温度センサ、9
・・再生回路、10・・制御回路、11・・演算回路、
12・・タイマー。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光記録媒体に情報を記録する光記録方法に
    おいて、 テスト記録により記録ビーム強度を求める際、前回また
    は以前に行ったテスト記録により求めた記録ビーム強度
    値を含んで記録ビーム強度範囲を設定し、前記強度範囲
    から記録ビーム強度を選択してテスト記録を行うことを
    特徴とする光記録方法。
  2. 【請求項2】記録ビーム強度範囲は、前回または以前に
    行ったテスト記録により求めた記録ビーム強度値を中心
    値とする強度範囲であることを特徴とする請求項1記載
    の光記録方法。
  3. 【請求項3】光記録媒体に情報を記録する光記録方法に
    おいて、 テスト記録により記録ビーム強度を求める際、前回行っ
    たテスト記録により求めた記録ビーム強度値を含んで記
    録ビーム強度範囲を設定し、前記強度範囲から記録ビー
    ム強度を選択してテスト記録を行うことを特徴とする光
    記録方法。
  4. 【請求項4】記録ビーム強度は、前回または以前に行っ
    たテスト記録により求めた記録ビーム強度値を初期値と
    して、徐々に初期値からの偏差が大きくなるように順次
    設定してテスト記録を行うことを特徴とする請求項2記
    載の光記録方法。
  5. 【請求項5】光記録媒体に情報を記録する光記録方法に
    おいて、 光記録媒体を交換した後、テスト記録により新たな光記
    録媒体の記録ビーム強度を求める際、前回または以前に
    行ったテスト記録により求めた記録ビーム強度値を含ん
    で記録ビーム強度範囲を設定し、前記強度範囲から記録
    ビーム強度を選択してテスト記録を行うことを特徴とす
    る光記録方法。
  6. 【請求項6】光記録媒体は、記録ビーム強度を少なくと
    も高レベルと低レベルの2値以上に変調することによっ
    てオーバーライト記録を行う光記録媒体であることを特
    徴とする請求項1記載の光記録方法。
  7. 【請求項7】記録媒体に光を照射することによって情報
    を記録する光記録方法において、 照射する光強度を順次変えながら、前記記録媒体に対し
    てテスト記録を行ない、 前記テスト記録の結果から媒体への正常な記録が可能な
    適正光強度を求め、 前記適正光強度に関する情報を、前記記録媒体あるいは
    記録装置の所定の箇所に保持し、 次のテスト記録を行なう際に、保持された前記適正光強
    度に関する情報を基にした光強度でテスト記録を行なう
    ことを特徴とする光記録方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100659871B1 (ko) * 1999-12-15 2006-12-20 엘지전자 주식회사 광 기록 방법
US7599265B2 (en) 2004-01-05 2009-10-06 Taiyo Yuden Co., Ltd. Recording method, recording apparatus, and signal processing circuit for recording information on optical recording medium

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