JPH10133511A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH10133511A
JPH10133511A JP30408796A JP30408796A JPH10133511A JP H10133511 A JPH10133511 A JP H10133511A JP 30408796 A JP30408796 A JP 30408796A JP 30408796 A JP30408796 A JP 30408796A JP H10133511 A JPH10133511 A JP H10133511A
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  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬質ローラとの確実で安定した接触状態を得
ることが可能であるとともに、取扱い性に優れ、しかも
小型化可能な画像形成装置を提供する。 【解決手段】 外周面に感光層が形成された可撓性を有
する薄肉円筒状の像担持体110を、その内径よりも小
さな外径を有し、像担持体の内方に配置された剛性の円
筒部材140上に支持部材120で支持する。少なくと
も帯電ローラ210は、像担持体と接触して像担持体の
内周面が円筒部材の外周面と当接するまで像担持体を内
方に撓ませ、かつ像担持体の周速と同一の周速度で回転
する硬質ローラで構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真技術を用
いて画像を形成するプリンター、ファクシミリ、複写機
等の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真技術を用いた画像形成
装置は、外周面に感光層を有する感光体と、この感光体
の外周面を一様に帯電させる帯電手段と、この帯電手段
により一様に帯電させられた外周面を選択的に露光して
静電潜像を形成する露光手段と、この露光手段により形
成された静電潜像に現像剤であるトナーを付与して可視
像(トナー像)とする現像手段と、この現像手段により
現像されたトナー像を用紙等の転写媒体に転写させる転
写手段とを有している。
【0003】感光体としては、外周面に感光層が形成さ
れた硬質の感光体ドラムと、表面に感光層が形成された
可撓性を有する感光体ベルトとが一般に知られている。
【0004】また、帯電手段、現像手段、および転写手
段としては、それぞれ、前記感光体の表面に接触させる
ローラ状のものが知られており、そのローラとしては、
硬質のものと軟質ゴムからなるものとが知られている。
【0005】感光体として硬質の感光体ドラムを用い、
またこれに接触させるローラとしても硬質のものを用い
る場合には、感光体ドラムおよび硬質ローラを高精度に
製造するには自ずと限界があり、必ず誤差が生ずるか
ら、両者を均一に接触させることは困難である。両者が
均一に接触しないと、局部的に隙間が生じて帯電むら、
現像むら、転写むらが生じたり、必要以上に強く圧接さ
れて感光ドラムや硬質ローラに傷がついたりするという
問題が生ずる。
【0006】したがって、感光体とこれに接触させるロ
ーラとを両者とも硬質のもので構成するということは通
常行なわれておらず、感光体として硬質の感光体ドラム
を用いる場合には、ローラを軟質ゴムで構成する、ロー
ラとして硬質のものを用いる場合には、感光体として可
撓性を有する感光体ベルトを用いる、ということが行な
われている。
【0007】しかしながら、感光体に接触させるローラ
を軟質ゴムで構成した場合には、次のような問題があっ
た。
【0008】感光体に接触させる帯電ローラ等をゴムロ
ーラで構成する場合には、これに導電性を付与するため
に、カーボン等の導電性粒子を分散させるということが
行なわれるが、カーボン分散度のムラやバラツキでゴム
硬度が変化し、ローラ表面における硬度がばらつくため
に、感光体に対する良好な密着状態が得られなくなると
いう問題があった。
【0009】逆に、感光体に対する良好な密着状態を得
るべく、カーボンの分散量を小さくすると、導電性にバ
ラツキが生じ、帯電むらの原因になるという問題があっ
た。
【0010】また、柔軟性を高めるために、配合剤とし
て可塑剤を加えたものを用いると、長期間の使用や使用
環境によって、可塑剤が表面に滲み出してくる場合があ
り、この可塑剤が感光体に付着して感光体中の光導電材
料が変性したり、ローラに感光体が張り付いて感光体表
面が剥がれてしまうという問題があった。
【0011】このような問題は、ローラとして硬質のも
のを用い、感光体として可撓性を有する感光体ベルトを
用いることにより解決することができる。
【0012】しかしながら、感光体として感光体ベルト
を用いた場合には、これを支持するために少なくとも2
本の支持ローラが必要なために、構造が複雑になるばか
りでなく装置が大型化してしまうという問題があった。
【0013】以上のような問題を全て解決しようとした
ものとして、従来、特公平4−69383号(特開昭5
9−192260号)公報記載の感光体ドラムが知られ
ている。
【0014】この特公平4−69383号公報記載の感
光体ドラムを、図8〜図10に示す。
【0015】この感光体ドラム1は、回転軸2と、この
回転軸2に支持され、かつフリー状態で円筒状をなす弾
性変形可能な弾性材料層3と、この弾性材料層3のまわ
りに装着された外側層4とを有している。外側層4は、
弾性変形可能な感光体支持層5と、この支持層5の表面
に支持された感光層6とを有している。弾性材料層3
は、回転軸2と外側層4との間に、実質的に隙間を形成
することなく充填されている。
【0016】このような感光ドラム1は、弾性変形可能
な外側層4と、弾性材料層3とを有しているため、その
表面に外力が加えられると、この表面は弾性変形するこ
とが可能である。
【0017】図8において、7は帯電チャージャ、10
は現像ローラ、13は転写チャージャである。
【0018】画像形成時には、感光体ドラム1が図8に
おける時計方向に回転駆動され、帯電チャージャ7によ
ってドラム1の感光層6が所定の極性に帯電される。こ
の帯電部分に光8が照射されることによりドラム1上に
静電潜像が形成される。この潜像は、図中矢印方向に回
転する現像ローラ10に担持されるトナーにより現像さ
れて可視像化され、転写チャージャ13によって転写紙
12に転写される。
【0019】なお、図8において、14は分離チャージ
ャ、15はクリーニングブレード、16は除電チャージ
ャである。
【0020】以上のような構成によれば、感光ドラム1
の表面が弾性変形可能であるため、現像ローラ10を感
光体ドラム1に押し付け、感光ドラム1の表面をその半
径方向に弾性変形させることができる。このため、感光
ドラム1および現像ローラ10の周面がその中心軸線に
対し多少偏心し、あるいはこれらの外径に多少製造上の
バラツキがあったり、また、現像ローラ10の少なくと
も表面が剛体からできていても、ドラム表面や現像ロー
ラに傷を付けるといった不都合を伴うことなく、現像ロ
ーラ10上のトナーを感光体ドラム1に従来よりも確実
かつ安定した状態で接触させることができ、現像ローラ
10上のトナーと、ドラム1の表面とに大きな間隙がで
きることによる可視像の画質低下を抑制することができ
る。
【0021】すなわち、この感光ドラム1によれば、硬
質の現像ローラを用いても、感光ドラムや現像ローラに
傷がつくということがなく、また、装置の大型化も防止
することができる。
【0022】なお、この感光ドラムと同様な感光ドラム
は、特開昭58−90655号公報にも開示されてい
る。
【0023】一方、特開昭58−86550号公報に
は、軽量化および誘導渦電流の発生防止を図る目的で、
図11に示すように、電鋳法によって作成した厚さ0.
01〜2mmの非磁性金属からなる無端ベルトをドラム
基体31とし、このドラム基体31の上に像担持層(光
導電性物質層)32を形成し、ドラム基体31の両端を
円板状の端板33で支持したドラム状像担持体部材が開
示されている。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】上述した特公平4−6
9383号公報記載の感光体ドラム1(図8〜図10参
照)は、回転軸2と外側層4との間に、弾性材料層3
を、実質的に隙間を形成することなく充填した構成であ
るため、次のような問題を有している。
【0025】すなわち、このような感光体ドラム1を製
造する方法としては、 (1)先ず、感光層支持層5上に感光層6を形成した外
側層4を作製し、次いで、軸2と外側層4とを所定間隔
になるように配置し、軸2と外側層4との空間に、加熱
された弾性材料を流し込んで弾性材料層3を形成するこ
とにより製造する方法 (2)先ず、軸2と感光体支持層5とを所定間隔になる
ように配置して軸2と感光体支持層5との空間に、加熱
された弾性材料を流し込んで弾性材料層3を形成し、次
いで、感光層支持層5上に感光層6を形成することによ
り製造する方法 (3)外側層4の内径よりも多少大きな外径を有する筒
状弾性部材を作製し、この筒状弾性部材を、径方向に圧
縮した状態で外側層4内に挿入することによって弾性材
料層3を形成することにより製造する方法が考えられ
る。
【0026】しかし、上記(1)の方法では、外側層4
の表面に感光層6が形成された状態で、外側層4の内部
に、加熱した弾性材料を流し込むという作業が行なわれ
ることとなるから、熱等によって感光体特性が劣化する
という問題がある。また、感光層6の表面に傷が付いた
り、異物(弾性材料等の異物)が付着するおそれがあ
る。
【0027】上記(2)の方法では、弾性材料層3が形
成された後に感光層6が形成されることとなるから、感
光層塗工時の洗浄液や塗工液によって弾性材料層3の膨
潤、溶解、あるいは硬化が生じ、その結果、弾性材料層
としての機能が低下するおそれがある。
【0028】したがって、上記(1)(2)の方法では
所望の感光体ドラム1を得ることが極めて困難である。
【0029】また、上記(3)の方法では、筒状弾性部
材が圧縮状態から解放されて外側層4に向け膨張する過
程で、不均一に膨張するおそれがある。このため、軸2
と外側層4との同軸度が損なわれ、感光体ドラム1が回
転した際の振れが非常に大きくなるおそれがある。画像
形成装置においては、感光体の周囲に、感光体と当接す
る帯電手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段等
の当接部材が配置されるため、感光体の振れが大きくな
ると、感光体と当接部材との接触状態が不安定になり、
画像ムラが発生するという問題が生じる。
【0030】一方、特開昭58−86550号公報に開
示されたドラム状像担持体部材(図11参照)は、その
ドラム基体31の厚さが0.01〜2mmと薄手のもの
であるため、その中央部分をオペレータが誤って押圧し
てしまうと破損してしまうという問題がある。この種の
像担持体は通常、交換部品であるため、その取扱いによ
って破損するおそれがあると、交換作業が極めて行ない
難くなってしまう。
【0031】本発明の目的は以上のような問題を解決
し、硬質ローラとの確実で安定した接触状態を得ること
が可能であるとともに、取扱い性に優れ、しかも小型化
可能な画像形成装置を提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の画像形成装置は、外周面に感光層が形成され
た可撓性を有する薄肉円筒状の像担持体と、この像担持
体の両端部を支持する一対の支持部材と、前記像担持体
の内径よりも小さな外径を有し、像担持体の内方に配置
された剛性の円筒部材と、前記像担持体の外周面を一様
に帯電させる帯電手段と、この帯電手段により一様に帯
電させられた外周面を選択的に露光して静電潜像を形成
する露光手段と、この露光手段により形成された静電潜
像を現像する現像手段と、この現像手段により現像され
た像を転写媒体に転写させる転写手段とを備え、前記円
筒部材は、その外周面と前記像担持体の内周面との間
に、像担持体の許容変形量よりも小さな間隔を隔てて配
置されているとともに、前記帯電手段、現像手段、転写
手段のうちの少なくとも一つの手段は、前記像担持体と
接触して像担持体の内周面が前記円筒部材の外周面と当
接するまで像担持体を内方に撓ませ、かつ像担持体の周
速と同一の周速度で回転する硬質ローラで構成されてい
ることを特徴とする。
【0033】
【作用効果】本発明の画像形成装置によれば次のような
作用効果が得られる。
【0034】(a)外周面に感光層が形成された像担持
体と、この像担持体の外周面を一様に帯電させる帯電手
段と、この帯電手段により一様に帯電させられた外周面
を選択的に露光して静電潜像を形成する露光手段と、こ
の露光手段により形成された静電潜像を現像する現像手
段と、この現像手段により現像された像を転写媒体に転
写させる転写手段とを備えているので、上記像担持体上
に像を形成し、あるいは担持させて画像を形成すること
ができる。
【0035】(b)像担持体は、可撓性を有する薄肉円
筒状であり、その両端部が一対の支持部材によって支持
された構成となっているので、像担持体は、支持部材に
よって支持されていない中央部分が内方に変形可能であ
る。
【0036】したがって、この像担持体の中央部分は、
いわば疑似軟質材として利用することが可能であるた
め、これに当接される帯電手段等が硬質ローラであって
も、確実で安定した接触状態を得ることができ、確実に
像担持体上に像を形成し、あるいは像を担持させること
ができる。
【0037】この発明の画像形成装置では、帯電手段、
現像手段、転写手段のうちの少なくとも一つの手段は、
像担持体と接触して像担持体の内周面が前記円筒部材の
外周面と当接するまで像担持体を内方に撓ませる硬質ロ
ーラで構成されているので、少なくとも硬質ローラで構
成されている手段については、像担持体と硬質ローラと
を確実かつ安定した状態で接触させることができる。
【0038】硬質ローラが、像担持体と接触して像担持
体の内周面が前記円筒部材の外周面と当接するまで像担
持体を内方に撓ませると、像担持体は、硬質ローラと円
筒部材との間に挟まれた状態となる。このような状態に
おいては、像担持体が硬質ローラに対して適度な圧接力
で確実かつ安定した状態で接触することとなる。
【0039】しかも、硬質ローラは、像担持体の周速と
同一の周速度で回転するので、硬質ローラと像担持体と
の接触部においては両者間に相対速度差が生じない。し
たがって、接触部における摩擦が発生せず、これによる
振動挙動も生じないため、安定した接触回転が得られる
こととなる。
【0040】(c)像担持体は、その内方に円筒部材が
配置され、像担持体の両端部が一対の支持部材で支持さ
れる構成であり、前述した特公平4−69383号公報
記載の感光体ドラム1(図8〜図10参照)のように弾
性材料層を充填する必要がないから、簡単に製造するこ
とが可能である。
【0041】(d)像担持体の内方には、剛性の円筒部
材が、その外周面と像担持体の内周面との間に像担持体
の許容変形量より小さな間隔を隔てて配置されているか
ら、例えば像担持体の交換作業時等にオペレータが誤っ
て像担持体の中央部を強く押圧したとしても、像担持体
は破損にいたる前に円筒部材によって支持されることと
なるため破損しない。したがって、この画像形成装置
は、前述した特開昭58−86550号公報に開示され
たドラム状像担持体部材(図11参照)に比べて取扱い
性に優れている。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0043】図1は本発明に係る画像形成装置の一実施
の形態の要部を示す模式図、図2は図1におけるII−
II断面図である。
【0044】これらの図において、100は感光体ユニ
ットであり、図示しない適宜の駆動手段によって図1の
矢印方向(時計方向)に回転駆動されるようになってい
る。
【0045】感光体ユニット100は、像担持体110
と、この像担持体110の両端部111,111を支持
する一対の支持部材120,120と、像担持体110
の内径よりも小さな外径を有し、像担持体110の内方
に配置された円筒部材140とを備えている。
【0046】像担持体110は、可撓性を有する薄肉円
筒状に形成されており、可撓性を有する基材の表面(外
周面)に感光層を形成することにより構成されている。
例えば、基材としては、電鋳法にて作製したニッケルシ
ームレス管を用いることができる。感光層は、いわゆる
OPC(有機感光体)をディッピング法で形成すること
ができる。このような像担持体110の可撓性すなわち
柔軟さは、基材の厚みと径とを調整することにより決定
することが可能であるから、使用される画像形成装置に
応じて適宜設定することが可能である。例えば、基材厚
み20〜200μm、基材直径10〜300mmの範囲
で、後述する許容変形量δ2が20〜500μm程度と
なるように適宜設定する。なお、OPCは主として樹脂
からなるので、可撓性の面では優れるが、基材との密着
性を確保し、レーザー光の干渉対策を施すために、基材
とOPCとの間に下引き層を形成することが望ましい。
下引き層としては、酸化亜鉛、酸化チタン等のレーザー
光を吸収可能な粒子をナイロン樹脂等の樹脂に分散させ
た層が好適である。
【0047】支持部材120は、固着部材121と、ス
ペーサ130とを備えている。これら固着部材121,
スペーサ130は円筒部材140の外周面に円環状に配
置され、円筒部材140と像担持体110との間に介装
されている。
【0048】この実施の形態において、固着部材121
は導電性接着剤、例えば、エポキシ系、シアノ系、アク
リル系の樹脂接着剤に導電性粒子を分散させた導電性接
着剤で構成されている。なお、導電性粒子としては、金
属(銀、アルミ等)、カーボン等を用いることができ
る。
【0049】図3は主としてスペーサ130の一例を示
す模式図で、図(a1)は像担持体110が装着される
前の状態を示す正断面図、図(a2)は図(a1)の部
分左側面図、図(a3)は作用説明図、図(b1)は像
担持体110が装着された後の状態を示す正断面図、図
(b2)は図(b1)の部分左側面図、図(c)は像担
持体110が装着された後の状態を示す左側面である。
【0050】これらの図に示すように、この実施の形態
におけるスペーサ130は、円筒部材140の外周面1
45に固着される薄リング状の基部131と、この基部
131の外周面に突設された弾性突起132とを備えて
いる。基部131は、例えば金属または合成樹脂で構成
され、弾性突起132は、例えばシリコンゴムで構成さ
れている。弾性突起132は、図(c)に示すように、
基部131の円周方向に等間隔で多数(図では12個)
設けられている。図(a2)に示すように、基部131
の外径Rfは像担持体110の内径Raよりも小さく設
定されており、像担持体110が装着される前の弾性突
起132の先端を結んだ円の半径(像担持体110の中
心から弾性突起132の先端までの距離)Reは像担持
体110の内径Raよりも大きく設定されている。な
お、基部131の厚さは100μm程度、弾性突起13
2の高さは、図(b1)(b2)に示すように像担持体
110が装着された状態で同じく100μm程度であ
る。弾性突起132は、例えば、シリコン系ゴム塗料を
基部131の表面に印刷することにより形成することが
可能である。
【0051】像担持体110は、これを円筒部材140
にかぶせた後(円筒部材140を像担持体110に挿入
した後)、その両端部111と円筒部材140の外周面
との間に接着剤121を注入することによって円筒部材
140上に固着される。
【0052】この際、スペーサ130は、次のように作
用する。
【0053】像担持体110を図(a1)に矢印X1で
示すように円筒部材140にかぶせる(円筒部材140
を像担持体110に挿入する)過程で、スペーサ130
の先端は像担持体110の内面と接触して矢印X1方向
に押され、図(a3)に示すように一時的に矢印X1方
向に変形する。
【0054】その後、円筒部材140が像担持体110
に完全に挿入され、矢印X1方向に作用する外力がなく
なると、スペーサ130は、それ自身の弾性力(復原
力)によって像担持体110を図(b1)に示すように
矢印X2方向に多少押し戻しつつ同図に示すように押し
つぶされた状態となり、それ自身の弾性によって内方か
ら像担持体110を支持することとなる。
【0055】ここで、弾性突起132は、図(c)に示
すように、基部131の円周方向に等間隔で多数設けら
れているので、弾性突起132の弾性力(復原力)fc
が像担持体110に対してほぼ均一に作用することとな
り、結果として、図(b2)に示すように、像担持体1
10は、円筒部材140との間隔Sがほぼ均一となる状
態(すなわち略真円状態)で円筒部材140上に装着さ
れることとなる。このような状態で像担持体110の両
端部111と円筒部材140の外周面との間に接着剤1
21(図2参照)が注入されて像担持体110が円筒部
材140上に固着される。
【0056】円筒部材140の外周面145と像担持体
110の内周面113との間の間隔Sは、像担持体11
0の許容変形量、すなわち像担持体110を内方に変形
させたときに破壊にいたる変形量δ2(図2参照)より
も小さく設定されている。
【0057】図2に示すように、円筒部材140は、そ
の両端部141,141が、それぞれ円板状の側板14
2,143に固定されている。円筒部材140および側
板142,143は、極めて変形しにくい金属あるいは
合成樹脂等の高剛性材で構成されている。合成樹脂で構
成する場合には、これにアルミニウム、ニッケル、銅等
の金属を蒸着し、あるいはメッキ等で導電層を形成する
か、または、樹脂中に、カーボン等の導電材を入れて導
電性を付与する。
【0058】円筒部材140と側板142,143との
固定は適宜の手段、例えば接着、圧入、圧着等によって
行なうことができる。側板142,143には、軸14
2a,143aが一体的に設けられており、これら軸1
42a,143aが装置のフレームFに回転可能に支持
されている。146,146はベアリングである。一方
の軸143aには歯車144が固定されており、この歯
車144とベアリング146との間には、ガタつき防止
のための圧縮バネ147が設けられている。
【0059】以上のようにして、感光体ユニット100
はフレームFに回転可能に支持されており、図示しない
適宜の駆動手段によって図1矢印方向(時計方向)に回
転駆動されるようになっている。
【0060】図1に示すように、感光体ユニット100
の回りには、その回転方向に沿って、帯電手段210、
露光手段220、現像手段230、転写手段240、ク
リーニング手段250、および除電手段260が配置さ
れている。
【0061】帯電手段210は、像担持体110の外周
面に当接して回転する、硬質の高抵抗樹脂ローラ、また
は、表面に高抵抗層をもつ金属ローラで構成されてお
り、感光体ユニット100の像担持体110の外周面を
一様に帯電させるようになっている。
【0062】露光手段220は、レーザー光Lで像担持
体110の外周面を走査することにより、像担持体11
0上に静電潜像を形成するようになっている。
【0063】現像手段230は、像担持体110の外周
面に当接して回転し、像担持体110の外周面にトナー
を付着させてトナー像を形成する硬質の現像ローラ23
1と、この現像ローラ231に供給されるトナーが収容
されたトナー貯留室232とを備えている。現像ローラ
231は、表面を粗面化した金属ローラ、または、硬質
の樹脂ローラで構成されている。
【0064】転写手段240は、硬質の高抵抗樹脂ロー
ラ、または、表面に高抵抗層をもつ金属ローラで構成さ
れており、像担持体110上のトナー像を転写媒体(用
紙等の記録媒体あるいは中間転写ベルト)Tに転写させ
るようになっている。
【0065】クリーニング手段250は、像担持体11
0の外周面に当接し、転写手段240によりトナー像が
転写された後に像担持体110の外周面に残存している
残留トナーを掻き落として除去するクリーニング部材と
してのクリーニングブレード251と、このブレード2
51によって掻き落とされたトナーを回収するトナー回
収室252とを有している。
【0066】除電手段260は除電ランプで構成されて
おり、像担持体110の表面に一様に光を照射すること
により、その表面の除電を行なうようになっている。
【0067】以上のような各手段のうち、帯電ローラ2
10、および転写ローラ240は、いずれも、像担持体
110と接触して像担持体110の内周面113が円筒
部材140の外周面145と当接するまで像担持体11
0を内方に撓ませ、かつ像担持体110の周速と同一の
周速度で回転するようになっている。このように帯電位
置および転写位置においては、像担持体110の内周面
113と円筒部材140の外周面145とが接触するか
ら、両者間の摩擦係数は、できるだけ小さくしておくこ
とが望ましい。帯電ローラ210は、図1に示すように
モータ212で(直接または歯車等を介して)駆動され
て像担持体110の周速と同一の周速度で回転し、転写
ローラ240は、像担持体110との接触により(転写
媒体Tがある場合には転写媒体Tを介した接触によ
り)、像担持体110に従動して像担持体110の周速
と同一の周速度で回転するようになっている。なお、帯
電ローラ210は、その軸211が図示しない一対の軸
受部材で回転可能に支持され、かつ図示しない公知の付
勢手段(例えばバネ)で円筒部材140に向けて付勢さ
れている。転写ローラ240の支持構造および付勢構造
も同様である。
【0068】現像ローラ231は、像担持体110の内
周面113が円筒部材140の外周面145に当接しな
いように像担持体110を内方に撓ませて像担持体11
0に接触している。ローラ当接部位における像担持体1
10の内側に撓んだ内周面113と円筒部材140の外
周面145との間隙をS1で示してある。現像ローラ2
31の軸233は、一対の軸受部材234,234で回
転可能に支持されており、この軸受部材234が、像担
持体110の両側において円筒部材140の外周面14
5に回転可能に当接していることによって、現像ローラ
231と円筒部材140との間隔が規制されている。な
お、現像ローラ231は、その軸233が図示しない付
勢手段により円筒部材140に向けて付勢されている。
また、現像ローラ231は、軸233が図示しない駆動
手段で駆動されることにより、回転駆動されるようにな
っている。現像ローラ231の回転速度は、その周速が
像担持体110の周速と同一となるようにしても良い
し、異なるように(通常は増速)しても良い。
【0069】クリーニング手段250のクリーニングブ
レード251は、像担持体110の内周面113が円筒
部材140の外周面145に当接するまで像担持体11
0を押圧してその外周面のトナーを除去するようになっ
ている。このクリーニング位置においては、像担持体1
10の内周面113と円筒部材140の外周面145と
が接触するから、両者間の摩擦係数は、できるだけ小さ
くしておくことが望ましい。
【0070】以上のような画像形成装置による画像形成
動作は次の通りである。
【0071】図示しない駆動手段によって感光体ユニッ
ト100が回転駆動され、これによって像担持体110
も回転駆動される。
【0072】その過程において、像担持体110は、先
ず除電手段260によって除電された後、帯電手段21
0によって一様に帯電させられる。
【0073】次いで、露光手段220によりレーザー光
Lが照射されることで像担持体110上に静電潜像が形
成され、この静電潜像は現像手段230で現像されてト
ナー像となる。
【0074】このトナー像は、転写ローラ240と像担
持体110との間に供給される転写媒体Tに転写ローラ
240によって転写される。
【0075】この際、完全に転写されることなく像担持
体110の表面に残留したトナーは、クリーニング手段
250のクリーニングブレード251によって掻き落と
される。
【0076】その後、像担持体110は、再び除電手段
260によって除電され、次の画像形成がなされる。
【0077】以上のような画像形成装置によれば、次の
ような作用効果が得られる。
【0078】(a)像担持体110は、可撓性を有する
薄肉円筒状であり、その両端部111が一対の支持部材
120,120によって支持された構成となっているの
で、像担持体110は、支持部材120によって支持さ
れていない中央部分114が内方に変形可能である。
【0079】したがって、この像担持体110の中央部
分114は、いわば疑似軟質材として利用することが可
能であるため、これに当接される帯電手段等が硬質ロー
ラであっても、確実で安定した接触状態を得ることがで
き、確実に像担持体110上に像を形成し、あるいは像
を担持させることができる。
【0080】この点について、図4〜図7を参照して詳
しく説明する。
【0081】図4は、像担持体110に対して硬質ロー
ラ200を軽く当接させた状態を示している。なお、説
明を分かりやすくするために、完全に円柱形とはなって
いない硬質ローラの例として、逆クラウン形状のローラ
200を用いている。
【0082】像担持体110は、その両端部111が前
述した一対の支持部材120,120によって支持され
ているが、図の煩雑を避けるために図示していない。
【0083】図4に示すように、硬質ローラ200を軽
く当接させただけでは、その両端201,201のみが
像担持体110に接触するだけであり、中央部202は
接触しない。したがって、このような状態では、良好な
帯電状態、現像状態、転写状態等は得られない。
【0084】図5は、硬質ローラ200を、図4に示し
た状態からさらに像担持体110に向けて、硬質ローラ
のクラウン量δ3(図4参照)よりも大きな量δ4だけ
押圧した場合の像担持体110の変形状態を有限要素法
にて解析し、像担持体の変形量を倍率50倍にして示し
たワイヤーフレームの斜視図である。像担持体110は
軸対称変形するので、図の煩雑を避けるために半分だけ
示してある。
【0085】図6は、図5における矢印X方向からみた
図である。図7は図6におけるa断面、b断面、c断
面、およびd断面における像担持体110の外周面を図
5における矢印Z方向から見て重ね合わせて示した図
で、図中実線aはa断面、破線bはb断面、一点鎖線c
はc断面、二点鎖線dはd断面における像担持体110
の外周面をそれぞれ示している。
【0086】図5〜図7から明らかなように、クラウン
量δ3の硬質ローラ200を像担持体110に向けて、
クラウン量δ3よりも大きな量δ4で押圧すると、その
押圧部(いわゆるニップ部)Nにおいて、像担持体11
0は硬質ローラ200の形状に忠実に沿って変形し、ニ
ップ部N全域に亙って硬質ローラ200に確実に接触す
ることとなる。
【0087】これは、像担持体110が可撓性を有する
薄肉円筒状であることによる作用である。薄肉円筒状で
ある像担持体110は、軸方向に直交する平面方向に非
常に大きな可撓性を有しており、逆クラウン形状の硬質
ローラ表面に追従するようにして軸方向に連続的に変形
形状を変えて行く。薄肉円筒の軸方向にも金属の弾性範
囲内で極微小な変形は発生するが、軸方向の剛性は直交
する断面方向の剛性に比べて非常に高く、可撓性にはあ
まり大きく貢献しない。したがって、像担持体の変形
は、軸に直交する断面方向の可撓性によるところが非常
に大きい。これは薄肉円筒特有の変形モードであり、こ
の変形を利用して像担持体を変形させることにより、硬
質なローラの凹凸に追従させ、安定した接触を確保する
ことができる。
【0088】図6および図7を参照し、像担持体の変形
状態について、より詳しく説明すると、図6におけるa
部(像担持体の両端部分(支持部材120で支持されて
いる部分))では、図7に実線aで示すように、像担持
体110は基本的に真円状態に保持されている。
【0089】b部(ローラ200の端部直近)では、図
7に破線bで示すように、最大変形量であるδ4だけ内
方に変形しているが、円周方向におけるb点(ニップ
部)近くのb1点では大きく外側に膨らむように変形し
ている。
【0090】d部はローラ200の中央部であり、像担
持体はδ4−δ3だけ変形しているが、円周方向におけ
るd点近くのd1点では外側に膨らむように変形してい
る。逆に、このd1点から多少離れたd2点では内側に
やや凹むように変形している。
【0091】b部からd部に至る部分ではb部における
変形状態からd部における変形状態へと連続的に変化し
て行く。その一例としてc部での変形状態を一点鎖線c
で示す。c1点はd1点よりもb1点寄りで膨らんでお
り、c2点の凹み量はd2点の凹み量よりも小さい。
【0092】以上からも明らかなように、薄肉円筒状で
ある像担持体110は、軸方向に直交する平面方向に非
常に大きな可撓性を有していて、逆クラウン形状の硬質
ローラの表面に追従するようにして軸方向に連続的に変
形形状を変えて行く。
【0093】なお、以上の説明では、説明を分かりやす
くするために、完全には円柱形とはなっていない硬質ロ
ーラの例として、逆クラウン形状のローラ200を用い
て説明したが、多少の凹凸のあるローラは逆クラウン形
状のローラを複数本連続させたものと同等であり、また
多少のテーパがついたローラは逆クラウン形状(または
クラウン形状)のローラの一部と同等であるから、像担
持体110は、完全には円柱形とはなっていない硬質ロ
ーラ(製造誤差程度の凹凸やテーパを有するローラ)に
対しても良好に確実かつ安定した状態で接触することと
なる。
【0094】この実施の形態の画像形成装置では、帯電
手段210、転写手段240が、像担持体110と接触
して像担持体110の内周面113が円筒部材140の
外周面145と当接するまで像担持体110を内方に撓
ませる硬質ローラで構成されているので、帯電位置およ
び転写位置においては、像担持体110とこれら硬質ロ
ーラ210,240とを確実かつ安定した状態で接触さ
せることができ、確実に像担持体110を帯電させ、あ
るいは像を転写させることができる。
【0095】硬質ローラが、像担持体110と接触して
その内周面113が円筒部材140の外周面145と当
接するまで像担持体110を内方に撓ませると、像担持
体110は、硬質ローラと円筒部材140との間に挟ま
れた状態となる。このような状態においては、像担持体
110が硬質ローラに対して適度な圧接力で良好に確実
かつ安定した状態で接触することとなる。
【0096】(b)硬質ローラである帯電ローラ21
0,転写ローラ240は、像担持体110の周速と同一
の周速度で回転するので、帯電ローラ210,転写ロー
ラ240と像担持体110との接触部すなわち帯電位置
および転写位置においては像担持体110と各ローラ2
10または240との間に相対速度差が生じない。した
がって、接触部における摩擦が発生せず、これによる振
動挙動も生じないため、安定した接触回転が得られるこ
ととなり、安定した帯電動作および転写動作が得られる
こととなる。
【0097】また、上記振動挙動による像担持体の破損
も生じ難くなり、信頼性が向上する。
【0098】なお、現像ローラ231の回転速度を、そ
の周速が像担持体110の周速と異なるようにした場
合、像担持体110は現像ローラ231との接触部にお
いて、現像ローラ231から摩擦力を受けることとなる
が、両者の当接は、像担持体110の内周面113と円
筒部材140の外周面145との間に間隔S1が形成さ
れる程度の当接であるから、像担持体110と現像ロー
ラ231との当接力は小さい。このため、両者間の摩擦
力も小さく、したがって、その変動による振動挙動も小
さくなり、現像ローラ231と像担持体110とは、比
較的安定した状態で接触し、回転することとなる。
【0099】(c)像担持体110は、その内方に円筒
部材140が配置され、像担持体110の両端部11
1,111が一対の支持部材120で支持される構成で
あり、前述した特公平4−69383号公報記載の感光
体ドラム1(図8〜図10参照)のように弾性材料層を
充填する必要がないから、簡単に製造することが可能で
ある。
【0100】(d)像担持体110の内方には、剛性の
円筒部材140が、その外周面145と像担持体110
の内周面113との間に像担持体の許容変形量δ2より
小さな間隔Sを隔てて配置されているから、例えば像担
持体110の交換作業時等にオペレータが誤って像担持
体110の中央部114を強く押圧したとしても、像担
持体110は破損にいたる前に円筒部材140によって
支持されることとなるため破損しない。したがって、こ
の画像形成装置は、前述した特開昭58−86550号
公報に開示されたドラム状像担持体部材(図11参照)
に比べて取扱い性に優れている。
【0101】(e)帯電手段210、現像手段231、
転写手段240が、硬質のローラで構成されているの
で、装置の低価格化を図ることが可能である。図8に示
した従来技術のように、帯電手段を帯電チャージャ7で
構成し、転写手段を転写チャージャ13で構成するのに
比べ、これらを金属製のローラで構成することによって
低価格化が可能である。
【0102】また、像担持体110は円筒状であるか
ら、従来のようにベルトを2本のローラで支持する構成
に比べて小型化が可能である。
【0103】(f)クリーニングブレード251は、像
担持体110と接触し、像担持体110の内周面113
が円筒部材140の外周面145に当接するまで像担持
体110を押圧してその外周面の残留トナーを除去する
から、比較的大きな当接力によって、より確実に像担持
体110を綺麗にすることができる。
【0104】(g)帯電手段210、現像手段231、
転写手段240が、軟質ゴムローラではなく、硬質の金
属または合成樹脂製のローラで構成されているので、次
のような作用効果が得られる。
【0105】すなわち、 弾性ゴム層がないので、ゴムに添加する可塑剤がロー
ラの表面に滲み出し、これによって感光体が変性した
り、剥がれたりするという不具合が生じない。
【0106】硬質ローラとして金属ローラを用いた場
合には、湿度の影響を受けないため、帯電、現像、およ
び転写の耐環境特性が安定する。
【0107】ローラ硬度のバラツキが少なく、像担持
体110との安定した接触状態を維持することができ
る。
【0108】硬質ローラとして金属ローラを用いた場
合には、導電性のバラツキがほとんどなくなるため、均
質で安定した帯電特性、現像特性、および転写特性が得
られる。
【0109】硬質の金属または合成樹脂製のローラ
は、研磨等の加工によって凹凸の少ない表面が得られる
ので、像担持体110との密着した接触状態を得ること
ができる。
【0110】
【実施例】以下、具体的な実施例について説明する。
【0111】<像担持体110>像担持体110の基材
は、厚さ50μm、内径85.36mm、長さ400m
mのニッケル電鋳管とした。
【0112】感光層は、上記基材に下引き層を形成し、
厚さ20μmのOPC(有機感光層)をディッピングに
て形成した。
【0113】なお、基材としては、ニッケル電鋳管の
他、ステンレス、鉄鋼、アルミ、真鍮、銅等の合金から
なる薄肉金属パイプを用いることもできる。
【0114】また、基材としては薄肉樹脂パイプの表面
に、感光層からの電荷を移動させるための導電層を形成
したものを用いることもできる。薄肉樹脂パイプは、ポ
リエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、
ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリ
アミド(PA)、ポリフェニレンサルファイド(PP
S)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(P
P)、ポリスチレン(PS)、ナイロン(NY)、等を
押出成形、共押出成形、ブロー成形等で形成することが
でき、導電層は、金属薄層を蒸着、スパッタリング、メ
ッキ等により形成することができる。なお、薄肉樹脂パ
イプに導電性物質を分散させることにより基材に導電性
を持たせても良い。
【0115】<円筒部材140>パイプ状の円筒部材と
して、直径84.91mm、長さ440mm、厚さ2m
mの鋼鉄製中空円筒を用いた。
【0116】円板状の側板142,143は、鋼鉄製の
切削部品で構成した。
【0117】円筒部材140は、これらを圧入、圧着、
接着等で一体に形成した後、防錆のためにニッケルメッ
キを施した。
【0118】なお、円筒部材140は、その全体を切削
加工により成形することもできる。
【0119】また、円筒部材140を合成樹脂で構成す
る場合には、これにアルミニウム、ニッケル、銅等の金
属を蒸着し、あるいはメッキ等で導電層を形成するか、
または、樹脂中に、カーボン等の導電材を入れて導電性
を付与する。
【0120】<支持部材120>スペーサ130は、そ
の基部131として金属テープを用い、この金属テープ
の外周面に、弾性印刷にて弾性突起132を形成した。
【0121】固着部材121として、導電性接着剤を用
いた。
【0122】円筒部材140の外周面145と像担持体
110の内周面113との間の間隔Sは0.225mm
とした。
【0123】<硬質ローラ>硬質ローラは具体的には次
のようにして構成することができる。
【0124】すなわち、硬質のローラ状基体の表面に抵
抗層を設けることによって構成する。
【0125】ローラ状基体としては、アルミニウム、ア
ルミニウム合金、鉄、銅等の金属を、切削、研磨等で、
振れ精度、表面精度を良好に加工する。表面はバフ加
工、ポリッシュ加工、スーパーフィニッシュ加工、ダイ
ヤモンド研削、センタレス研磨等で鏡面仕上げを施す。
【0126】または、合成樹脂例えば、ポリエステル、
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネ
ート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリアミド(P
A)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエ
チレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレ
ン(PS)、ナイロン(NY)、等をローラ状に成形
し、これにアルミニウム、ニッケル、銅等の金属を蒸
着、メッキ等で導電層を形成するか、または、樹脂中
に、カーボン等の導電材を入れ、導電性樹脂として導電
性を付与すれば良い。
【0127】抵抗層は、体積抵抗108〜1014Ωcm
の抵抗性樹脂を厚さ2μm〜1mm位に形成し中高抵抗
の表面層を形成する。抵抗性樹脂としては、ナイロン、
ポリウレタン、ポリエチレン等の薄膜樹脂に、カーボ
ン、アルミニウム、ニッケル等の導電性粒子を分散した
ものを採用することができる。また、ポリビニールアニ
リン等の導電性樹脂やイオン導電性樹脂を用いても良
い。
【0128】以上のような硬質ローラは、ローラ状基体
が硬質なため、鏡面仕上げが可能であり、これに形成さ
れた薄膜の樹脂の表面も極めて平滑である。
【0129】また、表面が薄膜の樹脂であるため、硬度
のバラツキや導電性のバラツキも少ない。
【0130】<像担持体の変形状態を有限要素法にて解
析するために用いた各部材等>図5および図7に示した
像担持体の変形状態を有限要素法にて解析するために用
いた各部材等の諸元は次の通りである。
【0131】 諸元 硬質ローラ200の逆クラウン量δ3 =0.130mm 硬質ローラ200の長さ =223mm 像担持体110の内径 =φ60mm 像担持体の基体 =ニッケル電鋳管 像担持体の基体のヤング率 =21000Kg/mm2 像担持体の基体の厚さ =0.05mm 像担持体の長さ =300mm 硬質ローラの押し付け量δ4 =0.234mm 表示形態 =ワイヤーフレーム 像担持体の変形量倍率 =50倍 使用した有限要素プログラム :プロメカニカ(日本パラメトリック テクノロジー社) 以上、本発明の実施の形態および実施例について説明し
たが、本発明は上記の実施の形態または実施例に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜
変形実施可能である。
【0132】例えば、 (1)上記実施の形態においては、現像ローラ231
は、像担持体110を円筒部材140に当接させないよ
うに構成したが、帯電ローラ210同様、像担持体11
0の内周面113が円筒部材140の外周面145と当
接するまで像担持体110を内方に撓ませる構成とする
ことができる。この場合、現像ローラ231の回転速度
は、その周速が像担持体110の周速と同じになるよう
にすることが望ましい。
【0133】(2)上記実施の形態においては、帯電ロ
ーラ210は、モータ212で駆動するように構成した
が、像担持体110に従動させるようにしても良い。
【0134】
【発明の効果】本発明によれば、硬質ローラとの確実で
安定した接触状態を得ることが可能であるとともに、取
扱い性に優れ、しかも安価かつ小型化可能である。
【0135】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施の形態の要
部を示す模式図。
【図2】図1におけるII−II断面図。
【図3】主としてスペーサ130の一例を示す模式図
で、図(a1)は像担持体110が装着される前の状態
を示す正断面図、図(a2)は図(a1)の部分左側面
図、図(a3)は作用説明図、図(b1)は像担持体1
10が装着された後の状態を示す正断面図、図(b2)
は図(b1)の部分左側面図、図(c)は像担持体11
0が装着された後の状態を示す左側面。
【図4】作用説明図。
【図5】作用説明図。
【図6】作用説明図。
【図7】作用説明図。
【図8】従来技術の説明図。
【図9】従来技術の説明図。
【図10】従来技術の説明図。
【図11】従来技術の説明図。
【符号の説明】
100 感光体ユニット 110 像担持体 111 両端部 113 内周面 120 支持部材 140 円筒部材 145 外周面 210 帯電手段 220 露光手段 230 現像手段 234 間隔規制部材 240 転写手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面に感光層が形成された可撓性を有
    する薄肉円筒状の像担持体と、この像担持体の両端部を
    支持する一対の支持部材と、前記像担持体の内径よりも
    小さな外径を有し、像担持体の内方に配置された剛性の
    円筒部材と、前記像担持体の外周面を一様に帯電させる
    帯電手段と、この帯電手段により一様に帯電させられた
    外周面を選択的に露光して静電潜像を形成する露光手段
    と、この露光手段により形成された静電潜像を現像する
    現像手段と、この現像手段により現像された像を転写媒
    体に転写させる転写手段とを備え、 前記円筒部材は、その外周面と前記像担持体の内周面と
    の間に、像担持体の許容変形量よりも小さな間隔を隔て
    て配置されているとともに、前記帯電手段、現像手段、
    転写手段のうちの少なくとも一つの手段は、前記像担持
    体と接触して像担持体の内周面が前記円筒部材の外周面
    と当接するまで像担持体を内方に撓ませ、かつ像担持体
    の周速と同一の周速度で回転する硬質ローラで構成され
    ていることを特徴とする画像形成装置。
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