JPH10133103A - 広角写真レンズ - Google Patents

広角写真レンズ

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JPH10133103A
JPH10133103A JP8303665A JP30366596A JPH10133103A JP H10133103 A JPH10133103 A JP H10133103A JP 8303665 A JP8303665 A JP 8303665A JP 30366596 A JP30366596 A JP 30366596A JP H10133103 A JPH10133103 A JP H10133103A
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JP
Japan
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lens
refractive power
image side
curvature
negative
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JP8303665A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Shimizu
義之 清水
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】画角が100度程度以上に達し、しかもアタッ
チメントサイズが焦点距離の3.5倍程度以下である小
型軽量の広角写真レンズを得る。 【構成】像側に凹面を向けた負屈折力の第1レンズL1
と、物体側に凸面を有し正屈折力の第2レンズL2と、
第2レンズL2に接合され屈折力の絶対値のより大きな
面を像側に有し負屈折力の第3レンズL3と、第3レン
ズL3に接合され屈折力のより大きな面を物体側に有し
正屈折力の第4レンズL4と、両凸形状の第5レンズL5
と、第5レンズL5に接合され負屈折力の第6レンズL6
と、虹彩絞りと、複数枚のレンズとを有し、第1レンズ
1の凹面は、円錐定数κが−0.3<κ<0.3の非
球面で且つ凹面の曲率は光軸から離隔するに従って単調
に減少し、更に所要の条件を満たす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回転鏡を有する一眼レ
フレックスカメラ用としても使用することができ、長大
なバックフォーカスを持つ小型軽量の広角写真レンズに
関する。
【0002】
【従来の技術】一眼レフカメラ用の広角写真レンズとし
ては、例えば特開平5−45581号公報に開示された
ものなどが既に知られているが、いずれもレンズの容積
が大きく、アタッチメントサイズについていえば、画角
が100度程度のものは焦点距離の4倍より小さい例は
少ない。また画角が110度あるいはそれ以上のレンズ
では、アタッチメントサイズは焦点距離の4.5倍から
5倍程度である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の広角写真レ
ンズは、画角が十分に広いときにはアタッチメントサイ
ズが著しく大きくなり、またアタッチメントサイズが小
さいときには画角が必ずしも十分に広いとはいえない。
したがって本発明は、画角が100度程度以上に達し、
しかも第1レンズの口径を小さく保ち、且つ第1レンズ
の第1面の曲率を小さく保つことによって、アタッチメ
ントサイズが焦点距離の3.5倍程度以下である小型軽
量の広角写真レンズを得ることを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を達成
するためになされたものであり、すなわち、物体側から
順に、像側に凹面を向けたメニスカス形状で負屈折力の
第1レンズL1と、物体側に凸面を有し正屈折力の第2
レンズL2と、該第2レンズL2に接合され屈折力の絶対
値のより大きな面を像側に有し負屈折力の第3レンズL
3と、該第3レンズL3に接合され屈折力のより大きな面
を物体側に有し正屈折力の第4レンズL4と、両凸形状
の第5レンズL5と、該第5レンズL5に接合され負屈折
力の第6レンズL6と、虹彩絞りと、複数枚のレンズと
を有し、第1レンズL1の像側の前記凹面の形状は、x
をレンズ面の頂点から測った光軸方向の距離とし、yを
光軸からの高さとし、rをレンズ面の頂点での曲率半径
とし、κを円錐定数とし、c4、c6、‥‥を非球面係数
として、 なる数式にて表示したとき、 −0.3<κ<0.3 ‥‥(1) であり、且つ前記凹面の曲率は光軸から離隔するに従っ
て単調に減少し、前記第3レンズL3と第4レンズL4
の屈折率をそれぞれn3とn4とし、該第3レンズL3
第4レンズL4との境界面の曲率半径をr5とし、全系の
焦点距離をfとし、前記虹彩絞りよりも像側に位置する
すべての負レンズの屈折率の平均値とすべての正レンズ
の屈折率の平均値とをそれぞれniとnrとし、前記第1
レンズL1の像側レンズ面から第6レンズL6の像側レン
ズ面までの距離をDとしたとき、 0<n4−n3<0.15 ‥‥(2) 0.2<r5/f<0.7 ‥‥(3) 0.15<ni−nr ‥‥(4) 2.75<D/f<3.5 ‥‥(5) となるように形成した広角写真レンズである。
【0005】広角レンズは、模式的に、物体側に負の屈
折力を持つ前群を配し、像側に正の屈折力を持つ後群を
配したものであり、虹彩絞りは通常後群に含まれる。こ
のような構成は、焦点距離に比してバックフォーカスが
大きくなること、ペッツバール和が負になること、負の
歪曲収差や内方コマ収差が発生すること、などの傾向を
持つ。これらは主として負屈折力の前群の作用であり、
したがって前群の屈折力がより大きいほどこれらの性質
は顕著となる。画角やバックフォーカスが比較的小さい
ために、前群の屈折力があまり大きくない場合には、こ
れらの性質はレンズ設計上全体的に利点として作用させ
ることが可能である。しかし画角が100度を超え、焦
点距離の2倍以上の長大なバックフォーカスが必要な場
合には、前群の屈折力が相対的に大きくなり、このため
像面の正方向への湾曲や、大きな負の歪曲収差などが発
生し、上に述べた傾向が設計上不利な性質として表れる
こととなる。
【0006】これらの欠点のうち、像面の正方向への湾
曲は、前後両レンズ群の間隔をより大きくすることで改
善される。なぜならば、焦点距離に対するバックフォー
カスの比率を一定に保ちつつ前後両群の間隔をより大き
くすると、前群の負屈折力はより小さくなるのに対し
て、後群の正屈折力の変化は比較的小さく、相対的に正
屈折力を持つ後群の性質が強調されるからである。した
がって両群の間隔が充分に大きければ、レンズ系全体の
像面の性質やコマ収差は後群のみの場合とほぼ同じとみ
なせ、従来技術の簡単な応用によって広角写真レンズを
実現することができる。しかるに前後両群の間隔を離隔
することによって、像面の湾曲を補正することはできる
ものの、このとき前群に必要な有効径が大きくなってし
まい、小型軽量な広角写真レンズを実現することはでき
ない。なぜなら虹彩絞りが後群に含まれるので、前後両
群の間隔を離隔しても全系の入射瞳と後群との相対的な
位置はあまり変化せず、したがって前群と入射瞳との間
隔が前後両群の間隔に応じて離隔することになるからで
ある。これが、広角写真レンズのアタッチメントサイズ
が大きくなりがちな原因である。
【0007】他方歪曲収差は、理想像と実際に作られた
像との高さの比率で表されるものである。負の歪曲収差
の補正は、前後両群の間隔を大きくし、レンズの有効径
を大きくすること、すなわち上に述べた像面湾曲を補正
するための手段では、直接的には改善されない。なぜな
ら前群の有効径の増大と共に入射瞳の位置も後退し、主
光線が前群を通過する高さは相対的にあまり変化せず、
したがって発生する歪曲収差の値もあまり大きくは変化
しないからである。但し像面湾曲やコマ収差の補正に関
する負担が軽減された結果、歪曲収差の補正がより容易
となり、したがってレンズ容積が大きいことは、歪曲収
差の補正にも間接的に有利に作用する。
【0008】以上が広角写真レンズの一般的な構成と収
差の傾向である。しかして本発明では、負の歪曲収差の
補正のために、第1レンズL1を像側に凹面を向けた負
メニスカスレンズとし、且つ像側の凹面r2を放物面に
近い非球面としている。このように形成した理由は、回
転放物面などの非球面は、球面に比べて負の歪曲収差や
内方コマ収差の発生が少ないからであり、また凹面を像
側に向けた形状としたのは、主光線を最小偏角に近い状
態で第1レンズL1を通過させて、負の歪曲収差の発生
をより少なく抑えるためである。次にこの非球面r2
円錐定数κは、−0.3以下であると双曲面の性質が強
くなり、光軸付近とレンズ周辺部との屈折力の差が大き
くなりすぎて、負側への像面の極端な倒れが発生する。
また0.3以上であると、球面に近い性質を持ち歪曲収
差の補正が充分にできない。それ故本発明では、円錐定
数κを条件式(1)の範囲内としている。また(a)式
における4次以上の補正項の定数c4、c6、‥‥は必ず
しも0である必要はないが、非球面r2の曲率は、負の
歪曲収差や内方コマ収差の発生を防ぐために、光軸から
の距離の増大に伴って単調に減少させている。尚、条件
式(1)の下限を−0.2、上限を0.2とすると、更
に良い結果が得られる。
【0009】また本発明では球面収差およびコマ収差の
乱れを補正するために、第2、第3及び第4レンズ
2,L3及びL4を互いに接合し、更に条件式(2)と
(3)とを満たすように形成している。両条件式を満た
すことにより、第3レンズL3と第4レンズL4との境界
面は、その曲率半径r5に比して小さい正の屈折力を持
つこととなる。このような面は、高次の負の球面収差を
発生させ、特にマージナルレイの球面収差を負に補正
し、球面収差を負に補正し、球面収差およびコマ収差を
良好にする作用がある。もし、条件式(2)の下限を下
まわると、球面収差が正方向に過大となり、好ましくな
い。また、条件式(2)の上限を上まわると、球面収差
の補正状態が悪くなり、また、ペッツバール和に対して
も不利になる。条件式(3)の下限を下まわった場合
は、レンズの曲率半径が小さくなり過ぎて、設計及び製
造が不能となる。また、条件式(3)の上限を上まわる
と、高次の収差に対する補正能力が減り、好ましくな
い。ここで、条件式(2)の上限を0.12とすると、
更に良い結果が得られる。条件式(3)の下限を0.
3、上限を0.6とすると、更に良い結果が得られる。
【0010】また、レンズ全系の像面を良好な状態に保
つために、条件式(4)を満足することが好ましい。条
件式(4)は、ペッツバール和を正方向にもっていく作
用がある。一般にペッツバール和は、各レンズの1/n
fの和で表される(n:屈折率、f:焦点距離)。これ
により、nが小さいと、1/nfが大きくなり、nが大
きいと1/nfが小さくなることがわかる。このことを
用いて、虹彩絞りよりも像側に置かれたレンズのうち、
正レンズの屈折率を比較的小とし、負レンズの屈折率を
より大きくすると、大きな正のペッツバール和を発生さ
せることができる。また、このとき、各レンズの屈折力
の絶対値をより大きくすることがより好ましい。もし、
条件式(4)の下限を越えると、ペッツバール和が負と
なりすぎて像面の正方向の湾曲を発生させるか、または
ペッツバール和をより正とするために各レンズの曲率半
径が小さくなりすぎて、球面収差やコマ収差が大きく発
生してしまう。また、条件式(4)の下限を0.2とす
れば、更に良い結果が得られる。
【0011】次に条件式(5)について説明する。条件
式(5)は、第1レンズL1の像側の面から第6レンズ
6の像側の面までの距離Dを規定するものであり、D
はサジタル像面の、画角の増大に伴う負から正への湾曲
の補正に関係する。条件式(5)の下限を越えてDの値
がより小さいと、最大画角付近でのサジタル像面がより
大きく正方向に湾曲する。これを防ぐためにDを大きく
すると、ぺッツバール和が負に向い、画角の小さい領域
でのサジタル像面が正方向に移動するとともに、サジタ
ル像面の正方向への高次の湾曲を補正する傾向をもつの
で、結果的により良好な補正状況となる。しかし条件式
(5)の上限を越えほどにDの値を増大すると、結果的
に第1レンズL1の有効直径の増大を招くから、レンズ
系の小型化の目的とは逆行する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して説明する。図1は本発明による広角写真レンズの第
1実施例のレンズ構成図を示す。なお第2及び第3実施
例については、その諸元については表2及び表3に示す
ように第1実施例と異なるものの、レンズの構成自体は
第1実施例と同様のため、第2及び第3実施例のレンズ
構成図は省略した。いずれの実施例も6群11枚のレン
ズよりなり、焦点距離100、Fナンバー3.5、画角
110度の広角写真レンズである。
【0013】各実施例は、物体側から順に、像側に凹面
を向けたメニスカス形状で負屈折力の第1レンズL
1と、物体側に凸面を有し正屈折力の第2レンズL2と、
第2レンズL2に接合され屈折力の絶対値のより大きな
面を像側に有し負屈折力の第3レンズL3と、第3レン
ズL3に接合され屈折力のより大きな面を物体側に有し
正屈折力の第4レンズL4と、両凸形状の第5レンズL5
と、第5レンズL5に接合され負屈折力の第6レンズL6
と、第6レンズL6との間に虹彩絞りSを介して配置さ
れ屈折力のより大きな面を像側に有し正屈折力の第7レ
ンズL7と、第7レンズL7に接合され屈折力の絶対値の
より大きな面を物体側に有し負屈折力の第8レンズL8
と、像側に凹面を有し負屈折力の第9レンズL9と、第
9レンズL9に接合され像側に凸面を有し正屈折力の第
10レンズL10と、正屈折力の第11レンズL11とを有
する。各実施例とも内焦式の写真レンズである。すなわ
ち虹彩絞りSは第6レンズL6に対して不動であり、虹
彩絞りSよりも像側に位置するすべてのレンズL7〜L
11が、近距離物体への合焦に際して光軸に沿って一体に
移動する。
【0014】以下の表1、表2及び表3に、それぞれ第
1、第2及び第3実施例のレンズ諸元を掲げる。各表
中、第1カラムは物体側からのレンズ面の番号、第2カ
ラムはレンズ面の曲率半径r、第3カラムはレンズ面間
隔d、第4カラムは屈折率n、第5カラムはアッベ数ν
のd線(λ=587.6nm)に対する値、第6カラム
はレンズ番号を表す。このうちレンズ面番号に*印を付
したレンズ面r2は非球面を示し、その円錐定数κは各
実施例とも0.05である。また(a)式における4次
以上の補正項の定数c4、c6、‥‥は各実施例とも0で
あり、したがって非球面r2の曲率は光軸からの距離の
増大に伴って単調に減少している。また以下の表4に、
各実施例の条件式(1)〜(5)の対応値を示す。
【0015】
【表1】 r d n νd 1 943.08121 11.10930 1.694000 56.3 L1 2* 60.61101 53.58602 3 250.30551 139.84643 1.672700 32.2 L2 4 -139.40859 6.53488 1.804109 46.5 L3 5 43.13674 43.13021 1.869940 39.8 L4 6 412.00458 0.65349 7 134.96488 34.63486 1.518601 70.0 L5 8 -52.63846 13.39650 1.804109 46.5 L6 9 -140.42804 3.92093 10 (虹彩絞り) 29.40697 11 -898.37609 28.42673 1.563840 60.7 L7 12 -53.80167 13.06976 1.804109 46.5 L8 13 -96.28492 0.65349 14 -328.41693 52.27904 1.869940 39.8 L9 15 166.97272 37.90230 1.487490 70.4 L10 16 -148.88417 0.65349 17 -2966.87473 24.83254 1.622801 57.0 L11 18 -265.31613 246.70154
【0016】
【表2】 r d n νd 1 947.62418 11.11111 1.694000 56.3 L1 2* 60.43961 53.58817 3 260.97753 151.65896 1.672700 32.2 L2 4 -120.22511 3.26797 1.804109 46.5 L3 5 42.81490 42.48366 1.869940 39.8 L4 6 641.99207 0.65359 7 157.71210 35.09020 1.487490 70.4 L5 8 -51.44098 11.11111 1.804109 46.5 L6 9 -122.46844 3.26797 10 (虹彩絞り) 26.14380 11 -1053.76745 26.85477 1.563840 60.7 L7 12 -52.81569 13.07190 1.804109 46.5 L8 13 -90.04125 0.65359 14 -311.24473 51.08883 1.869940 39.8 L9 15 149.73877 37.90850 1.487490 70.4 L10 16 -149.45158 0.65359 17 -2455.42388 24.83660 1.622801 57.0 L11 18 -285.06721 248.62147
【0017】
【表3】 r d n νd 1 1029.18588 11.11 1.694000 56.3 L1 2* 60.64699 53.58817 3 218.48732 137.23150 1.672700 32.2 L2 4 -155.16307 3.26797 1.804109 46.5 L3 5 43.13725 42.48366 1.869940 39.8 L4 6 355.02915 0.65359 7 127.92562 34.77399 1.518601 70.0 L5 8 -53.34314 13.08497 1.804109 46.5 L6 9 -144.65366 5.55556 10 (虹彩絞り) 27.12418 11 -729.27830 29.42575 1.563840 60.7 L7 12 -51.85562 13.07190 1.804109 46.5 L8 13 -93.82869 0.65359 14 -264.27085 52.28758 1.869940 39.8 L9 15 186.99078 37.90850 1.487490 70.4 L10 16 -143.90340 0.65359 17 7426.58359 19.60784 1.622801 57.0 L11 18 -259.04726 246.92293
【0018】
【表4】 実施例番号 1 2 3 (1)κ 0.05 0.05 0.05 (2)n4−n3 0.066 0.066 0.066 (3)r5/f 0.43 0.43 0.43 (4)ni−nr 0.28 0.28 0.28 (5)D/f 2.92 2.98 2.85
【0019】図2、図3及び図4に、それぞれ第1、第
2及び第3実施例の球面収差と非点収差と歪曲収差を示
す。各図中、(A)は無限遠撮影時の諸収差を示し、
(B)は約1/15倍撮影時の諸収差を示す。この
(B)は虹彩絞りS以降のレンズL7〜L11を約6.5
前進させて合焦した状態である。各図中FNOはFナン
バー、Yは像高を表す。また非点収差図中、破線Mはメ
リジオナル像面を表し、実線Sはサジタル像面を表す。
【0020】各収差図より明らかなように、各実施例と
もに諸収差が良好に補正されていることが判る。また、
上記各実施例は、第1レンズL1の直径を270程度に
とどめることができる。すなわち本発明は、前述のレン
ズ系の構成をとり、条件式(1)〜(5)を満足するよ
うに構成することにより、画角が110度に達し、焦点
距離の2.4倍以上の長大なバックフォーカスを持ち、
アタッチメントサイズが焦点距離の3.5倍程度以下で
あり、しかも諸収差が良好に補正された小型軽量の広角
写真レンズを実現している。また第1レンズL1の第2
面として非球面を使用しているために、第1レンズL1
から発生する収差、特に負の歪曲収差やコマ収差が球面
の場合に比して少なくなっている。したがって第2レン
ズL2以降に無理がかからず、虹彩絞りSとそれ以降の
レンズL7〜L11を前進させて近距離撮影時の合焦を行
っても、諸収差の乱れが少ない。
【0021】なお上記第1実施例では、第9レンズL9
と第10レンズL10とが接合されていたが、これらの両
レンズL9,L10として接合されていない場合にも、諸
収差が良好に補正された広角写真レンズを得ることがで
きた。本願明細書に開示した広角写真レンズは、カメラ
用レンズのみならず、TVレンズ、ビデオカメラ用レン
ズ、映画用レンズ等に応用できることは、言うまでもな
い。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、画角
100度程度以上に達し、焦点距離の2.4倍以上の長
大なバックフォーカスを持つ一眼レフレックスカメラ用
としても使うことができ、アタッチメントサイズが焦点
距離の3.5倍程度以下であり、しかも諸収差が良好に
補正された小型軽量の広角写真レンズを得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のレンズ構成図
【図2】第1実施例の(A)無限遠撮影時、及び(B)
約1/15倍撮影時の諸収差図
【図3】第2実施例の(A)無限遠撮影時、及び(B)
約1/15倍撮影時の諸収差図
【図4】第3実施例の(A)無限遠撮影時、及び(B)
約1/15倍撮影時の諸収差図
【符号の説明】
1〜L11…レンズ S…虹彩絞

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物体側から順に、像側に凹面を向けたメニ
    スカス形状で負屈折力の第1レンズL1と、物体側に凸
    面を有し正屈折力の第2レンズL2と、該第2レンズL2
    に接合され屈折力の絶対値のより大きな面を像側に有し
    負屈折力の第3レンズL3と、該第3レンズL3に接合さ
    れ屈折力のより大きな面を物体側に有し正屈折力の第4
    レンズL4と、両凸形状の第5レンズL5と、該第5レン
    ズL5に接合され負屈折力の第6レンズL6と、虹彩絞り
    と、複数枚のレンズとを有し、 第1レンズL1の像側の前記凹面の形状は、xをレンズ
    面の頂点から測った光軸方向の距離とし、yを光軸から
    の高さとし、rをレンズ面の頂点での曲率半径とし、κ
    を円錐定数とし、c4、c6、‥‥を非球面係数として、 なる数式にて表示したとき、 −0.3<κ<0.3 ‥‥(1) であり、且つ前記凹面の曲率は光軸から離隔するに従っ
    て単調に減少し、 前記第3レンズL3と第4レンズL4との屈折率をそれぞ
    れn3とn4とし、該第3レンズL3と第4レンズL4との
    境界面の曲率半径をr5とし、全系の焦点距離をfと
    し、前記虹彩絞りよりも像側に位置するすべての負レン
    ズの屈折率の平均値とすべての正レンズの屈折率の平均
    値とをそれぞれniとnrとし、前記第1レンズL1の像
    側レンズ面から第6レンズL6の像側レンズ面までの距
    離をDとしたとき、 0<n4−n3<0.15 ‥‥(2) 0.2<r5/f<0.7 ‥‥(3) 0.15<ni−nr ‥‥(4) 2.75<D/f<3.5 ‥‥(5) となるように形成した広角写真レンズ。
  2. 【請求項2】虹彩絞りよりも像側に配置した前記複数枚
    のレンズは、虹彩絞り側から順に、屈折力のより大きな
    面を像側に有し正屈折力の第7レンズL7と、該第7レ
    ンズL7に接合され屈折力の絶対値のより大きな面を物
    体側に有し負屈折力の第8レンズL8と、像側に凹面を
    有し負屈折力の第9レンズL9と、該第9レンズL9と接
    合され像側に凸面を有し正屈折力の第10レンズL
    10と、正屈折力の第11レンズL11とである、請求項1
    記載の広角写真レンズ。
  3. 【請求項3】前記虹彩絞りよりも像側に位置するすべて
    のレンズを、光軸に沿って一体に移動可能に配置した、
    請求項1又は2記載の広角写真レンズ。
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