JPH10132874A - 周波数測定装置 - Google Patents
周波数測定装置Info
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- JPH10132874A JPH10132874A JP30703096A JP30703096A JPH10132874A JP H10132874 A JPH10132874 A JP H10132874A JP 30703096 A JP30703096 A JP 30703096A JP 30703096 A JP30703096 A JP 30703096A JP H10132874 A JPH10132874 A JP H10132874A
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Abstract
確かつ容易に測定し得る周波数測定装置を提供すること
を主目的とする。 【解決手段】 測定対象である入力信号に含まれる不要
成分を除去するローパスフィルタ回路2を備え、ローパ
スフィルタ回路2の出力信号を波形整形することにより
生成したパルス信号に基づいて入力信号の基本波周波数
を測定可能に構成されている周波数測定装置1におい
て、ローパスフィルタ回路2の出力信号と入力信号とを
乗算する乗算回路3と、乗算回路3の乗算信号を積分す
ることにより制御電圧を生成する積分回路5とを備え、
ローパスフィルタ回路2は、制御電圧に応じてカットオ
フ周波数を可変可能に構成されている。
Description
関し、詳しくは、被測定信号に含まれる高調波成分やノ
イズなどの不要成分を除去した後に被測定信号の基本波
周波数を測定可能に構成された周波数測定装置に関する
ものである。
示す周波数カウンタ31(以下、「第1の周波数カウン
タ」ともいう)が従来から知られている。この周波数カ
ウンタ31は、複数のローパスフィルタLPF1〜LP
Fn(以下、区別しないときは、「ローパスフィルタL
PF」という)と、切替スイッチ32と、コンパレータ
6と、周期計測用カウンタ7と、コンパレータ6のマイ
ナス入力部に接続され出力電圧を可変可能な基準電源9
とを備えている。ここで、ローパスフィルタLPF1〜
LPFnは、例えば、コイルとコンデンサとからなるL
C型フィルタを1段または多段に接続してそれぞれ構成
されており、図外のプローブを介して入力した被測定信
号である入力信号に重畳している高調波成分やノイズを
除去する。また、切替スイッチ32は、ローパスフィル
タLPF1〜LPFnのいずれか1つを切り替えて選択
することにより、選択したローパスフィルタLPFを介
して入力信号をコンパレータ6に出力する。コンパレー
タ6は、ローパスフィルタLPFから出力された信号波
形を整形するためのものであって、入力信号の電圧値が
基準電源9の基準電圧を超えているときに矩形波である
パルス信号を出力する。また、周期計測用カウンタ7
は、コンパレータ6から出力されるパルス信号の数をカ
ウントすることにより、入力信号の基本波周波数の周期
を演算する。
について説明する。まず測定者は、入力信号の基本波成
分が通過し、かつ高調波成分が除去されるように予測し
て、切替スイッチ32を切り替えることにより、ローパ
スフィルタLPFを選択する。次いで、ローパスフィル
タLPFから出力される入力信号の信号レベルが基準電
圧を横切ることによってコンパレータ6からパルス信号
が出力されるように、基準電源9の基準電圧を調整す
る。この状態に設定されると、周波数カウンタ31内で
は、周期計測用カウンタ7が、図4(a)に示すゲート
信号SGの1周期内において、コンパレータ6から出力
されるパルス信号SP(同図(b)参照)の数をカウン
トすることにより、パルス信号SPの周期を演算する。
この後、周期計測用カウンタ7は、パルス信号SPの周
期に基づいて、入力信号の基本波周波数を図外の表示器
に表示する。このように、この従来の周波数カウンタ3
1では、測定者が、入力信号の基本波周波数を予測して
ローパスフィルタLPFを選択することにより、入力信
号の基本波周波数を測定することができるようになって
いる。
変換器およびDSP(Digital Signal Processor)を接
続して構成され、FFT演算によって周波数を求める周
波数カウンタ(以下、「第2の周波数カウンタ」ともい
う)も知られている。この第2の周波数カウンタでは、
まず、ローパスフィルタは、A/D変換器のサンプリン
グによる折り返しノイズの影響を防止するために、アン
チエイリアシングフィルタとして入力信号の高調波やノ
イズを除去する。次いで、A/D変換器が、アナログで
ある入力信号をサンプリングし、サンプリングした電圧
値をアナログ−ディジタル変換することにより数値デー
タを生成する。次に、DSPが、数値データに基づいて
FFT(Fast Fourier Transform )演算を行うことによ
り、入力信号の基本波周波数が演算によって求められて
いる。
来の周波数カウンタには以下の問題点がある。すなわ
ち、第1の周波数カウンタでは、測定者が、入力信号の
基本波周波数を予測してローパスフィルタLPFを選択
しなければならない。この場合、予測した基本波周波数
が誤っていると、ローパスフィルタLPFによって基本
波成分が除去されてしまったり、高調波成分が除去され
なかったりして、周波数が誤って測定されてしまうこと
がある。したがって、測定者は、切替スイッチ32を幾
度となく切り替えて、基本周波数の予測が正しいと確信
を持てるまで周波数測定を行わなければならない。この
ため、第1の周波数カウンタには、測定者が極めて煩雑
な作業を強いられているという問題点がある。
号の基本波周波数が不明な場合や、ローパスフィルタL
PFの選択が正しく行われなかったような場合には、入
力信号の基本波以外の信号の周波数を測定してしまうと
いう問題点もある。具体的に、例えば、GTOサイリス
タ(Gate Turn-off Thyristor )などを使用したPWM
(Pulse Width Modulatin )インバータから負荷に出力
される電圧信号(図5(a)参照)S1の基本波周波数
を測定する場合を例に挙げて、以下に説明する。
来、同図(d)に示す方形波S2と等しい周期を有する
正弦波であり、電圧信号S1は、基本波よりも遙かに高
い周波数のスイッチング信号で基本波をスイッチングし
た信号波形となっている。したがって、コンパレータ6
に入力される信号波形は、本来的には、方形波S2か、
方形波S2に含まれている基本波の高調波成分を除去し
た正弦波でなければならない。この場合、ローパスフィ
ルタLPFが正しく選択されないことに起因して、信号
S1がそのままコンパレータ6に入力され、かつ、基準
電源9の基準電圧が、例えば、同図(a)に示すような
電圧Aに設定されたとすれば、コンパレータ6は、同図
(b)に示すようなパルス信号S3を出力する。また、
コンパレータ6の非反転入力部と反転入力部とを入れ替
えて、基準電源9の基準電圧を同図(a)に示すような
電圧Bに設定したとしても、コンパレータ6は、同図
(c)に示すようなパルス信号S4を出力する。このた
め、基準電源9の基準電圧をどのような電圧に設定した
としても、周期計測用カウンタ7は、入力信号に重畳し
ているスイッチング信号の周波数を計測してしまう。こ
のように、第1の周波数カウンタには、入力信号の基本
周波数がおおよそ分かっている場合には基本波周波数を
測定することはできるが、基本波周波数が不明で、基本
波周波数に最も適したローパスフィルタLPFが選択さ
れなかったときには、他の信号の周波数を誤測定してし
まうことがあるという問題がある。
P、メモリおよびA/D変換器が高価格のため、装置の
コストアップの要因になっているという問題点がある。
特に、高い周波数の測定を可能にする場合には、A/D
変換器のサンプリング周波数を入力信号の周波数よりも
遙かに高い周波数にする必要があり、かかる場合には、
より高性能のA/D変換器が必要となるため、部品費が
さらに上昇する。
のサンプリングを行っている。このため、入力信号の周
波数が不明の場合には、A/D変換器から出力されるサ
ンプリングデータは、入力信号の基本波の整数周期分の
データになるとは限らない。したがって、A/D変換器
から出力されたサンプリングデータを直接FFT演算す
ると、周波数の測定に誤差が生じてしまう。このため、
FFT演算に先立って、例えば、ハニング窓関数処理な
どを行う必要があるが、周波数が不明な入力信号につい
てかかる処理を行うことは極めて困難である。
A/D変換器によるサンプリングの際に生じた量子化誤
差によって、FFT演算における周波数演算精度が低下
するため、高精度の周波数測定が困難であるという問題
点もある。
ものであり、測定対象である入力信号の基本波周波数を
正確かつ容易に測定し得る周波数測定装置を提供するこ
とを主目的とする。
求項1記載の周波数測定装置は、測定対象である入力信
号に含まれる不要成分を除去するローパスフィルタ回路
を備え、ローパスフィルタ回路の出力信号を波形整形す
ることにより生成したパルス信号に基づいて入力信号の
基本波周波数を測定可能に構成されている周波数測定装
置において、ローパスフィルタ回路の出力信号と入力信
号とを乗算する乗算回路と、乗算回路の乗算信号を積分
することにより制御電圧を生成する積分回路とを備え、
ローパスフィルタ回路は、制御電圧に応じてカットオフ
周波数を可変可能に構成されていることを特徴とする。
なお、ここで、乗算信号とは、乗算回路から出力された
乗算信号を含むだけでなく、その乗算信号の位相を反転
した乗算信号も含む概念である。また、制御電圧とは、
積分回路によって積分された積分信号そのものを含むだ
けでなく、その積分信号の位相を反転することによって
生成した信号も含む概念である。
ーパスフィルタ回路内に入った後、所定の位相分遅れて
乗算回路の一方の入力部に出力される。一方、入力信号
は、乗算回路の他方の入力部にも直接入力される。この
場合、乗算回路は、両信号を互いに乗算した乗算信号を
積分回路に出力する。次いで、積分回路が、乗算信号を
積分することにより生成した制御電圧をローパスフィル
タ回路に出力する。この場合、ローパスフィルタ回路で
は、例えば、制御電圧の電圧値が上昇するとカットオフ
周波数が高くなり、制御電圧の電圧値が低下するとカッ
トオフ周波数が低くなるというように、制御電圧の電圧
値に応じてカットオフ周波数が変化する。このため、ロ
ーパスフィルタ回路、乗算回路および積分回路を含むフ
ィードバックループが形成される。
の電圧値の平均値が0Vのときに、積分回路の積分値が
0Vとなり、これにより、ループの系が安定する。この
場合、乗算信号の電圧値の平均値が常に0Vになるため
には、乗算回路に入力した2つの信号が互いに直交する
場合に限られる。したがって、入力信号の基本波が所定
の角速度を有する正弦波とし、ローパスフィルタの次数
を2次とすれば、ローパスフィルタ回路の出力信号の位
相は、ローパスフィルタ回路のカットオフ周波数の変化
によって、入力信号の基本波に対して位相が90°遅ら
せられる。ここで、入力信号の基本波がローパスフィル
タを通過する際に位相が90°遅れるということは、ロ
ーパスフィルタのカットオフ周波数が、基本波周波数と
等しいことを意味する。このため、この周波数測定装置
では、ローパスフィルタ回路のカットオフ周波数が入力
信号の基本波周波数と等しい周波数に自動的に設定され
る。これにより、測定者に何ら煩雑な作業を強いること
なく、入力信号の基本波周波数が正確に測定可能とな
る。
1記載の周波数測定装置において、ローパスフィルタ回
路は、制御電圧に応じて抵抗値が変化する電圧可変抵抗
素子、および固定容量のコンデンサを含む回路網と、回
路網の出力信号を増幅すると共に増幅した信号を回路網
に帰還させる演算増幅器とを備えて構成されたアクティ
ブフィルタであることを特徴とする。
てカットオフ周波数が変化する回路であればよく、ディ
ジタル回路やアナログ回路で構成することが可能であ
る。この周波数測定装置では、演算増幅器を用いたアナ
ログ回路で構成されている。したがって、カットオフ周
波数が制御電圧の変化に瞬時に追従する。このため、簡
易な構成でありながら、極めて迅速な周波数測定が可能
となる。
1または2記載の周波数測定装置において、ローパスフ
ィルタ回路の後段に接続され、制御電圧に対するカット
オフ周波数の変化特性がローパスフィルタ回路とほぼ等
しい他のローパスフィルタ回路を備えていることを特徴
とする。
が入力信号の基本波周波数に等しいローパスフィルタ回
路を通過したとしても、依然として、ある程度のレベル
の高調波成分やノイズ成分を含んでいる。この周波数測
定装置では、他のローパスフィルタ回路のカットオフ周
波数も、前段に配置されたローパスフィルタ回路のカッ
トオフ周波数と自動的にほぼ等しくなる。このため、他
のローパスフィルタ回路が、入力信号に含まれている高
調波成分やノイズ成分をさらに除去する。この場合、他
のローパスフィルタ回路を、前段に配置されているロー
パスフィルタ回路よりも高次のフィルタに構成すること
もでき、かかる場合は、入力信号の高調波成分やノイズ
成分をより除去することができる。また、複数の他のロ
ーパスフィルタ回路を直列接続することにより、入力信
号の高調波成分などをさらに除去することができる。
明に係る周波数測定装置を適用した実施の形態について
説明する。なお、従来の周波数カウンタ31と同一の構
成要素については同一の符号を付して詳細説明を省略す
る。
波数カウンタを構成することもでき、また電力計や電流
計に内蔵されて周波数測定部として機能することもでき
るようになっている。周波数測定装置1は、本発明にお
けるローパスフィルタ回路に相当する第1ローパスフィ
ルタ2、乗算器3、本発明における他のローパスフィル
タ回路に相当する第2ローパスフィルタ4、本発明にお
ける積分回路に相当する積分器5、コンパレータ6、周
期計測用カウンタ7および表示部8を備えている。
が不明の被測定信号を入力信号として入力した場合、第
1ローパスフィルタ2、乗算器3および積分器5から形
成されるフィードバックループ内のフィードバック制御
により、第1ローパスフィルタ2のカットオフ周波数が
自動的に基本波周波数と等しい周波数に設定される。こ
れにより、入力信号の高調波成分やノイズ成分が除去さ
れた後、周期計測用カウンタ7によって周期が計測され
ると共に計測された周期に基づいて基本波周波数が表示
部8に表示されるようになっている。
いて詳述する。
S(Voltage Controlled Voltage Sorrce )型ローパス
フィルタで構成されている。第1ローパスフィルタ2
は、抵抗値が制御電圧Vcの変化に瞬時に追従して変化
する電圧可変抵抗素子11,12、コンデンサ13,1
4、演算増幅器15、および抵抗16,17を備えて構
成されている。ここで、電圧可変抵抗素子11,12と
しては、制御電圧Vcの電圧値に応じて抵抗値が変化す
るものであればよく、MOS−FETや、電子ボリュー
ム、およびLEDとCdS光電素子とを組み合わせたフ
ォトカップラなどを用いることができる。本実施形態で
は、電圧可変抵抗素子11,12として、Nチャンネル
型FETを用いた例について説明する。また、この第1
ローパスフィルタ2では、制御電圧Vcの電圧値が正の
方向に変化すると、例えば、電圧可変抵抗素子11とし
てのFETのVGSが正の方向に(例えば、負の所定の電
圧から0Vに向かって)変化し、そのソース−ドレイン
間の抵抗値が小さくなる結果、そのカットオフ周波数が
高くなるように予め規定されている。なお、両電圧可変
抵抗素子11,12は、制御電圧Vcに対する抵抗値の
変化特性が互いに同一に構成されている。
構成されており、第1ローパスフィルタ2から出力され
た出力信号と入力信号とを互いに乗算することにより生
成した乗算信号を積分器5に出力する。
フィルタ2と同一に構成されている。なお、第1ローパ
スフィルタ2の構成要素に対応する各構成要素について
は同一の符号を付して詳細説明を省略する。積分器5
は、オペアンプ21、コンデンサ22および抵抗23,
24を備えて構成され、乗算器3から出力された乗算信
号を位相反転すると共に積分し、電圧値が−Va〜+V
aの範囲内の積分信号を制御電圧Vcとして出力する。
この場合、積分器5は、抵抗24を介して制御電圧Vc
を出力することにより、電圧可変抵抗素子11,11,
12,12に必要な電流を供給または流れ込ませる定電
圧源として機能し、抵抗24による降下電圧と電圧可変
抵抗素子11,11,12,12に入力される制御電圧
Vcとを所定の電圧値になるように制御する。
いることができ、周期計測用カウンタ7に内蔵の表示コ
ントロール部によって制御されて、計測した周波数を表
示する。
ついて、図2を参照しつつ説明する。
ータの出力交流信号(同図(a)参照)が入力信号とし
て入力されたものとする。この場合、入力信号A(t)
は、下記の式で表される基本波成分と、その高調波成
分と、スイッチング信号とを含んでいるが、ここでは、
スイッチング信号は基本波周波数に比較して極めて高い
周波数であるため、基本波成分およびその高調波成分に
ついてのみ考えるもとする。この場合、入力信号A(t)
は、下記の式で表される。なお、「an」は各成分の振
幅値を示す。
(t) に含まれる所定の成分を除去し、下記の式で表さ
れる信号B(t) を出力する。なお、同式において、
「θ」は、第1ローパスフィルタ2を通過する際の位相
遅れを示し、「bn」は、第1ローパスフィルタ2を通過
した後の各成分の振幅値を示す。
3のX入力部およびY入力部に、入力信号A(t) および
信号B(t) がそれぞれ入力される。乗算器3は、両信号
を互いに乗算し、同図(c)に示す乗算信号Z(t) を積
分器5に出力する。この場合、乗算信号Z(t) は、下記
の式で表される。 Z(t) =A(t) ・B(t) ・・・・・・・・・・・・・式
相反転すると共に積分することにより、下記の式で表
される積分信号C(t) を出力する。
3および積分器5を含むフィードバックループでは、乗
算器3から出力された乗算信号Z(t) の電圧値の平均値
が0Vのときに、積分器5の積分値が0Vとなり、これ
により、ループの系が安定する。この場合、乗算信号Z
(t) の電圧値の平均値が0Vになるためには、乗算器3
に入力した入力信号A(t) と、第1ローパスフィルタ2
から出力された信号B(t) とが互いに直交する場合に限
られる。したがって、入力信号A(t) は、2次のローパ
スフィルタである第1ローパスフィルタ2によって位相
θが90°遅らせられる。これが正しいことは、以下の
理由によって説明できる。
遅れるとすると、乗算信号Z(t) は、下記の式で表さ
れる。
および複数の高調波と、信号B(t)の基本波および複数
の高調波との互いの積となるため、乗算信号Z(t) は下
記の式で表される。 Z(t)=(a1・cosωt+a2・cos2ωt+・・・)× (b1・sinωt+b2・sin2ωt+・・・) =(a1・b1・cosωt・sinωt +a1・b2・cosωt・sinωt+・・+ a2・b1・cos2ωt・sinωt+a2・b2・cos2ωt・sin2ωt+・・)・・式
式によれば、乗算信号Z(t) には、基本波成分と、基本
波の高調波成分のみが含まれている。この場合、積分器
5が入力信号A(t) の基本波の1周期Tの時間で乗算信
号Z(t) を積分するとすれば、各高調波成分は、各々の
周期の整数倍の時間でそれぞれ積分されることになる。
したがって、式を時間0〜時間Tまで積分した積分値
は0Vとなる。これにより、フィードバックループの系
が安定する。なお、積分器5は、実際には、基本波の1
周期Tよりも極めて長い時間で積分を行っているが、か
かる場合であっても、積分値は0Vとなる。 Z(t)=[a1・b1・{sin(ωt+ωt) +sin(ωt−ωt) }/2+ a1・b2・{sin(2ωt+ωt) +sin(2ωt−ωt) }/2+・・+ a2・b1・{sin(ωt+2ωt) +sin(ωt−2ωt) }/2+ a2・b2・{sin(2ωt+2ωt)+sin(2ωt−2ωt)}/2+・・]・・式
ーパスフィルタ2を通過する際に位相が90°遅れると
いうことは、第1ローパスフィルタ2のカットオフ周波
数が、基本波周波数と等しいことを意味する。このた
め、この周波数測定装置1では、第1ローパスフィルタ
2のカットオフ周波数が入力信号A(t) の基本波周波数
と等しい周波数に自動的に設定される。これにより、第
1ローパスフィルタ2から出力される信号B(t) に含ま
れる高調波成分、および基本波周波数よりも極めて高い
周波数であるスイッチング信号が除去される。
ルタ4に入力され、高調波成分がさらに除去されて、同
図(d)に示すような正弦波D(t) となり、コンパレー
タ6の非反転入力部に入力される。コンパレータ6は、
反転入力部に設定されている基準電圧Vref と信号D
(t) の電圧値とを比較して、信号D(t) の電圧値が基準
電圧Vref を超えているときに、同図(f)に示すパル
ス信号SPを出力する。次いで、周期計測用カウンタ7
が、ゲート信号SG(図4(a)参照)の1周期内に入
力されるパルス信号SPの数をカウントすることによ
り、入力信号A(t)の基本波周波数が計測される。
変化した場合について補足説明する。なお、最初に基本
波周波数が1kHzの信号が入力されており、その後
に、基本波周波数が2kHzの信号が入力された場合を
例に挙げて説明する。
状態で、基本波周波数が1kHzから2kHzに変化す
ると、第1ローパスフィルタ2は、入力信号A(t) に対
して、所定の角度で位相遅れを生じさせる。位相遅れし
た入力信号A(t) は、乗算器3のY入力部に入力され
る。次いで、乗算器3が、位相遅れした入力信号A(t)
と、元の入力信号A(t) とを互いに乗算する。この例で
は、元の入力信号A(t)に対して、第1ローパスフィル
タ2の出力信号の位相が遅れているため、乗算器3は、
負側にオフセットされた乗算信号Z(t) を出力する。
相反転すると共に、積分するため、制御信号Vcは、正
の方向に変化する。このため、第1ローパスフィルタ2
のカットオフ周波数が高くなり、カットオフ周波数が2
kHzに達したときに、フィードバックループの系が安
定する。この状態では、乗算信号Z(t) の電圧値の平均
値が0Vになるため、ループの系は安定状態を維持す
る。このように、この周波数測定装置1では、入力信号
の基本波周波数が変化したときには、第1ローパスフィ
ルタ2のカットオフ周波数が自動的に変化するため、周
期計測用カウンタ7が正確な周波数測定を行うことがで
きる。
定装置1によれば、入力信号A(t)に高調波成分やノイ
ズ成分が重畳している場合であっても、第1ローパスフ
ィルタ2および第2ローパスフィルタ4の各々のカット
オフ周波数が入力信号A(t)の基本波周波数と等しい周
波数に自動的に設定されるため、測定者は、何ら煩雑な
作業を行うことなく、周波数を正確に測定することがで
きる。また、第1ローパスフィルタ2および第2ローパ
スフィルタ4のカットオフ周波数が制御電圧Vcの変化
に瞬時に追従して変化するため、この周波数測定装置1
では、極めて迅速に周波数測定を行うことができる。
器3の乗算信号Z(t) の位相を反転すると共に積分して
いるが、本発明は、これに限定されない。例えば、積分
器5は、乗算信号Z(t) の位相を反転することなく積分
し、積分信号の位相を反転させる極性反転回路を積分器
5の後段に配置して構成してもよい。また、電圧可変抵
抗素子11の制御電圧Vcに対する抵抗値の変化特性が
本実施形態で示した特性と逆の場合には、積分器5は、
乗算信号Z(t) の位相を反転することなく積分すればよ
い。
ルタ2として、VCVS型のアクティブフィルタを使用
する例について説明したが、本発明は、これに限らず、
状態変数型フィルタ、バイクワット型フィルタおよび多
重帰還型フィルタなど種々の形式のフィルタ回路を使用
することができる。
定装置によれば、ローパスフィルタ回路、乗算回路およ
び積分回路を含むフィードバックループ内では制御電圧
に応じてローパスフィルタ回路のカットオフ周波数が変
化し、ローパスフィルタ回路のカットオフ周波数が基本
波周波数と等しいときにループの系が安定する。この結
果、ローパスフィルタ回路のカットオフ周波数を入力信
号の基本波周波数と等しい周波数に自動的に設定するこ
とができ、これにより、測定者は、入力信号の基本波周
波数を正確かつ容易に測定することができる。
れば、ローパスフィルタ回路が演算増幅器を用いたアナ
ログ回路で構成されているため、カットオフ周波数の変
化が制御電圧の変化に瞬時に追従し、これにより、簡易
な構成でありながら、極めて迅速に周波数測定を行うこ
とができる。
よれば、他のローパスフィルタ回路が前段に配置された
ローパスフィルタ回路のカットオフ周波数と自動的にほ
ぼ等しくなり、ローパスフィルタ回路の出力信号に含ま
れている高調波成分やノイズ成分をさらに除去すること
ができる。この結果、より正確な周波数測定を行うこと
ができる。
路図である。
は乗算器に入力される入力信号および第1ローパスフィ
ルタの出力信号の信号波形図であり、(c)は乗算器か
ら出力される乗算信号の信号波形図であり、(d)は第
2ローパスフィルタから出力される信号の信号波形図で
あり、(e)は(a)〜(d)における位相を示す図で
あり、(f)はパルス信号の信号波形図である。
(b)はパルス信号の信号波形図である。
信号の信号波形図であり、(b)は基準電圧を電圧Aに
設定したときのパルス信号の信号波形図であり、(c)
は基準電圧を電圧Bに設定したときのパルス信号の信号
波形図であり、(d)はPWMインバータから出力され
る電圧信号の基本波と等しい周期の方形波の信号波形図
である。
Claims (3)
- 【請求項1】 測定対象である入力信号に含まれる不要
成分を除去するローパスフィルタ回路を備え、当該ロー
パスフィルタ回路の出力信号を波形整形することにより
生成したパルス信号に基づいて前記入力信号の基本波周
波数を測定可能に構成されている周波数測定装置におい
て、 前記ローパスフィルタ回路の出力信号と前記入力信号と
を乗算する乗算回路と、当該乗算回路の乗算信号を積分
することにより制御電圧を生成する積分回路とを備え、
前記ローパスフィルタ回路は、前記制御電圧に応じてカ
ットオフ周波数を可変可能に構成されていることを特徴
とする周波数測定装置。 - 【請求項2】 前記ローパスフィルタ回路は、前記制御
電圧に応じて抵抗値が変化する電圧可変抵抗素子、およ
び固定容量のコンデンサを含む回路網と、当該回路網の
出力信号を増幅すると共に当該増幅した信号を当該回路
網に帰還させる演算増幅器とを備えて構成されたアクテ
ィブフィルタであることを特徴とする請求項1記載の周
波数測定装置。 - 【請求項3】 前記ローパスフィルタ回路の後段に接続
され、前記制御電圧に対するカットオフ周波数の変化特
性が前記ローパスフィルタ回路とほぼ等しい他のローパ
スフィルタ回路を備えていることを特徴とする請求項1
または2記載の周波数測定装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP30703096A JP3625966B2 (ja) | 1996-11-01 | 1996-11-01 | 周波数測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP30703096A JP3625966B2 (ja) | 1996-11-01 | 1996-11-01 | 周波数測定装置 |
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JPH10132874A true JPH10132874A (ja) | 1998-05-22 |
JP3625966B2 JP3625966B2 (ja) | 2005-03-02 |
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ID=17964196
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JP30703096A Expired - Fee Related JP3625966B2 (ja) | 1996-11-01 | 1996-11-01 | 周波数測定装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3625966B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009250807A (ja) * | 2008-04-07 | 2009-10-29 | Seiko Epson Corp | 周波数測定装置及び測定方法 |
JP2012154656A (ja) * | 2011-01-24 | 2012-08-16 | Hioki Ee Corp | 測定装置および測定方法 |
JP2016109514A (ja) * | 2014-12-04 | 2016-06-20 | 日置電機株式会社 | 測定装置 |
CN111983307A (zh) * | 2019-05-21 | 2020-11-24 | 青岛鼎信通讯科技有限公司 | 一种基于sogi的快速精确的频率检测方法 |
-
1996
- 1996-11-01 JP JP30703096A patent/JP3625966B2/ja not_active Expired - Fee Related
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