JPH10129201A - 防汚性ホイール - Google Patents

防汚性ホイール

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JPH10129201A
JPH10129201A JP8302447A JP30244796A JPH10129201A JP H10129201 A JPH10129201 A JP H10129201A JP 8302447 A JP8302447 A JP 8302447A JP 30244796 A JP30244796 A JP 30244796A JP H10129201 A JPH10129201 A JP H10129201A
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JP
Japan
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water
photocatalyst
repellent
silicon
exposed
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Application number
JP8302447A
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English (en)
Inventor
Mitsuyoshi Machida
町田  光義
Makoto Hayakawa
信 早川
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 煤塵や排気ガスなどの燃焼生成物による汚れ
等に対して清浄性を維持するホイ−ルの提供。 【解決手段】 基材表面に、光触媒粒子とシリコ−ンと
撥水性フッ素樹脂、或いは光触媒粒子と無定型シリカと
撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形成されている
ことを特徴とする防汚性ホイ−ル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防汚性ホイールに
関する。
【0002】
【従来の技術】自動車やオートバイのホイールは、煤塵
や排気ガスなどの燃焼生成物による汚れや油汚れにより
汚れやすい。しかも、ホイールの清掃は重労働であり、
時間もかかる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明では、
汚れにくいホイールを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記課題を
解決すべく、基材表面に、光触媒粒子とシリコーンと撥
水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形成されているこ
とを特徴とする防汚性ホイールを提供する。このような
構成にすることにより、光触媒を光励起したときに、光
触媒作用によりシリコーン分子中のケイ素原子に結合し
た有機基が少なくとも部分的に水酸基に置換されて親水
性を呈するようになり、シリコーンが外気に露出した親
水性を呈する部分と、撥水性フッ素樹脂が外気に露出し
た撥水性を呈する部分の双方が表面に微視的に分散され
た構造となる。さらに、光触媒が存在することにより、
光触媒の光励起に応じてシリコーン分子中のケイ素原子
に結合した有機基が少なくとも部分的に水酸基に置換さ
れたシリコーンは恒久的に親水性を維持するので、上記
親水性を呈する部分と撥水性を呈する部分の双方が表面
に微視的に分散された構造は維持される。このような構
造では、親水性表面と撥水性表面が隣接するため、親水
性表面になじみやすい親水性の付着物は隣接する撥水性
部分になじまない。逆に撥水性表面になじみやすい疎水
性の付着物は隣接する親水性部分になじまない。そのた
め、親水性付着物も、疎水性付着物も部材表面に固着さ
れることはなく、表面は清浄な状態に維持される。
【0005】また、本発明では、基材表面に、光触媒粒
子と無定型シリカと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面
層が形成されていることを特徴とする防汚性ホイールを
提供する。このような構成にすることにより、表面層中
の無定型シリカが外気に露出した親水性を呈する部分
と、撥水性フッ素樹脂が外気に露出した撥水性を呈する
部分の双方が表面に微視的に分散された構造となる。さ
らに、光触媒が存在することにより、光触媒の光励起に
応じて無定型シリカは恒久的に親水性を維持するので、
上記親水性を呈する部分と撥水性を呈する部分の双方が
表面に微視的に分散された構造は維持される。このよう
な構造では、親水性表面と撥水性表面が隣接するため、
親水性表面になじみやすい親水性の付着物は隣接する撥
水性部分になじまない。逆に撥水性表面になじみやすい
疎水性の付着物は隣接する親水性部分になじまない。そ
のため、親水性付着物も、疎水性付着物も部材表面に固
着されることはなく、表面は清浄な状態に維持される。
【0006】
【発明の実施の形態】次に、本発明の具体的な表面構造
について説明する。本発明の一態様においては、図1に
示すように、ホイール基材の表面に光触媒粒子と、シリ
コーンと、撥水性フッ素樹脂を含む表面層が形成されて
いる。図1に光触媒を光励起することの可能な光が照射
されると、外気に露出したシリコーンの少なくとも一部
が、光触媒作用によりシリコーン分子中のケイ素原子に
結合した有機基が少なくとも部分的に水酸基に置換され
て親水性を呈するようになり、シリコーンが外気に露出
した親水性を呈する部分と、撥水性フッ素樹脂が外気に
露出した撥水性を呈する部分の双方が表面に微視的に分
散された構造となる。さらに、光触媒が存在することに
より、光触媒の光励起に応じて無定型シリカは恒久的に
親水性を維持するので、上記親水性を呈する部分と撥水
性を呈する部分の双方が表面に微視的に分散された構造
は維持される。このような構造になることにより、親水
性付着物も、疎水性付着物も部材表面に固着されること
はなく、表面は清浄な状態に維持される。
【0007】本発明の他の態様においては、図2に示す
ように、ホイール基材の表面に光触媒粒子と、無定型シ
リカと、撥水性フッ素樹脂を含む表面層が形成されてい
る。このような構成にすることにより、表面層中の無定
型シリカが外気に露出した親水性を呈する部分と、撥水
性フッ素樹脂が外気に露出した撥水性を呈する部分の双
方が表面に微視的に分散された構造となる。さらに、光
触媒が存在することにより、光触媒の光励起に応じて無
定型シリカは恒久的に親水性を維持するので、上記親水
性を呈する部分と撥水性を呈する部分の双方が表面に微
視的に分散された構造は維持される。このような構造に
なることにより、親水性付着物も、疎水性付着物も部材
表面に固着されることはなく、表面は清浄な状態に維持
される。
【0008】ホイール基材には、ポリプロピレン、ウレ
タン等のプラスチック基材又はそのハードコート板、塗
装板;アルミニウム等の金属基材又はそのハードコート
板、塗装板等が好適に利用できる。ホイール基材と表面
層との間には、基材と表面層との密着性向上等の目的で
中間層を設けてもよい。
【0009】光触媒とは、その結晶の伝導帯と価電子帯
との間のエネルギーギャップよりも大きなエネルギー
(すなわち短い波長)の光(励起光)を照射したとき
に、価電子帯中の電子の励起(光励起)が生じて、伝導
電子と正孔を生成しうる物質をいい、光触媒性酸化物に
は、例えば、アナターゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チ
タン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化第二鉄、三酸化二ビスマ
ス、三酸化タングステン、チタン酸ストロンチウム等の
酸化物が好適に利用できる。光触媒の光励起に用いる光
源は、日中は太陽の照射に晒されるので、太陽光が利用
できる。また、夜間は道路照明等を光源として利用でき
る。光触媒の光励起により、基材表面に露出したシリコ
ーン及び無定型シリカが高度に親水化されるためには、
励起光の照度は0.001mW/cm2以上あればよい
が、0.01mW/cm2以上だと好ましく、0.1m
W/cm2以上だとより好ましい。
【0010】シリコーンには、平均組成式 RpSiO(4-p)/2 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、pは0<p<2を満足する数
である)で表される樹脂が利用できる。
【0011】撥水性フッ素樹脂には、ポリテトラフルオ
ロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリヘ
キサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレンコポリマー等が好適に利用でき
る。
【0012】表面層の膜厚は、0.4μm以下にするの
が好ましい。そうすれば、光の乱反射による白濁を防止
することができ、表面層は実質的に透明となる。さら
に、表面層の膜厚を、0.2μm以下にすると一層好ま
しい。そうすれば、光の干渉による表面層の発色を防止
することができる。また、表面層が薄ければ薄いほどそ
の透明度は向上する。更に、膜厚を薄くすれば、表面層
の耐摩耗性が向上する。
【0013】表面層には、Ag、Cu、Znのような金
属を添加することができる。前記金属を添加した表面層
は、表面に付着した細菌や黴を暗所でも死滅させること
ができる。
【0014】表面層にはPt、Pd、Ru、Rh、I
r、Osのような白金族金属を添加することができる。
前記金属を添加した表面層は、光触媒の酸化還元活性を
増強でき、有機物汚れの分解性、有害気体や悪臭の分解
性を向上させることができる。
【0015】次に、基材表面に、光触媒性酸化物粒子と
シリコーンと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形
成されている防汚性部材の製法について説明する。この
場合の製法は、基本的には、基材表面にコーティング組
成物を塗布し、硬化させることによる。
【0016】ここでコーティング組成物は、光触媒粒
子、撥水性フッ素樹脂の他にシリコーンの前駆体を必須
構成要件とし、その他に水、エタノール、プロパノール
等の溶媒や、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、マレイン酸等の
シリコーンの前駆体の加水分解を促進する触媒や、トリ
ブチルアミン、ヘキシルアミンなどの塩基性化合物類、
アルミニウムトリイソプロポキシド、テトライソプロピ
ルチタネートなどの酸性化合物類等のシリコーンの前駆
体を硬化させる触媒や、シランカップリング剤等のコー
ティング液の分散性を向上させる界面活性剤などを添加
してもよい。
【0017】ここでシリコーンの前駆体としては、平均
組成式 RpSiXq(4-p-q)/2 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、p及びqは0<p<2、0<
q<4を満足する数である)で表されるシロキサンから
なる塗膜形成要素、又は一般式 RpSiX4-p (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、pは1または2である)で表
される加水分解性シラン誘導体からなる塗膜形成要素、
が好適に利用できる。
【0018】ここで上記加水分解性シラン誘導体からな
る塗膜形成要素としては、メチルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラ
ン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキ
シシラン、エチルトリブトキシシラン、フェニルトリメ
トキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニル
トリプロポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシ
シラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキ
シシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジブ
トキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェ
ニルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジプロポ
キシシラン、フェニルメチルジブトキシシラン、n−プ
ロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシ
シラン、n−プロピルトリプロポキシシラン、n−プロ
ピルトリブトキシシラン、γ−グリコキシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン等が好適に利用できる。
【0019】また、上記シロキサンからなる塗膜形成要
素としては、上記加水分解性シラン誘導体の部分加水分
解及び脱水縮重合、又は上記加水分解性シラン誘導体の
部分加水分解物と、テトラメトキシシラン、テトラエト
キシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシ
シラン、ジエトキシジメトキシシラン等の部分加水分解
物との脱水縮重合等で作製することができる。
【0020】上記コーティング組成物の塗布方法として
は、スプレーコーティング法、ディップコーティング
法、フローコーティング法、スピンコーティング法、ロ
ールコーティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法
が好適に利用できる。尚、硬化方法としては、熱処理、
室温放置、紫外線照射等により重合させて行うことがで
きる。
【0021】次に、基材表面に、光触媒粒子と無定型シ
リカと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形成され
ている防汚性部材の製法について説明する。この場合の
製法は、基本的には、基材表面にコーティング組成物を
塗布し、硬化させることによる。
【0022】ここでコーティング組成物は、光触媒粒
子、撥水性フッ素樹脂の他にシリカ粒子又はシリカの前
駆体を必須構成要件とし、その他に水、エタノール、プ
ロパノール等の溶媒や、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、マレ
イン酸等のシリカの前駆体の加水分解を促進する触媒
や、トリブチルアミン、ヘキシルアミンなどの塩基性化
合物類、アルミニウムトリイソプロポキシド、テトライ
ソプロピルチタネートなどの酸性化合物類等のシリカの
前駆体を硬化させる触媒や、シランカップリング剤等の
コーティング液の分散性を向上させる界面活性剤などを
添加してもよい。
【0023】ここでシリコーンの前駆体としては、平均
組成式 SiXq(4-q)/2 (式中、Xはアルコキシ基、又は、ハロゲン原子であ
り、qは0<q<4を満足する数である)で表されるシ
リケートからなる塗膜形成要素、又は一般式 SiX4 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子である)で表される4官能加水分解性
シラン誘導体からなる塗膜形成要素等が好適に利用でき
る。
【0024】ここで上記4官能加水分解性シラン誘導体
からなる塗膜形成要素としては、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、
テトラブトキシシラン、ジエトキシジメトキシシラン等
が好適に利用できる。
【0025】また、上記シリケートからなる塗膜形成要
素としては、上記4官能加水分解性シラン誘導体の部分
加水分解及び脱水縮重合等で作製することができる。
【0026】上記コーティング組成物の塗布方法として
は、スプレーコーティング法、ディップコーティング
法、フローコーティング法、スピンコーティング法、ロ
ールコーティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法
が好適に利用できる。尚、硬化方法としては、熱処理、
室温放置、紫外線照射等により重合させて行うことがで
きる。
【0027】
【実施例】
参考例.アナターゼ型酸化チタンゾル(日産化学、TA
−15、硝酸解膠型、pH=1)と、シリカゾル(日本
合成ゴム、グラスカA液、pH=4)と、メチルトリメ
トキシシラン(日本合成ゴム、グラスカB液)とエタノ
ールを混合し、2〜3分撹拌して得たコーティング液
を、スプレーコーティング法にて10cm四角のソーダ
ライムガラス基材上に塗布し、200℃で15分熱処理
して、アナターゼ型酸化チタン粒子11重量部、シリカ
6重量部、シリコーン5重量部からなる表面層を形成し
た#1試料を得た。#1試料の水との接触角は85゜で
あった。ここで水との接触角は接触角測定器(協和界面
科学、CA−X150)を用い、マイクロシリンジから
水滴を滴下した後30秒後の水との接触角で評価した。
次いで#1試料表面に、紫外線光源(三共電気、ブラッ
クライトブルー(BLB)蛍光灯)を用いて0.3mW
/cm2の紫外線照度で1日照射し、#2試料を得た。
その結果、#2試料の水との接触角は0゜まで親水化さ
れた。次に、#1試料と、#1試料に水銀灯を22.8
mW/cm2の紫外線照度で2時間照射して得た#3試
料夫々の試料表面をラマン分光分析した。その結果、#
1試料表面で認められたメチル基のピークが#3試料で
は認められず、代わりに水酸基のブロードなピークが認
められた。以上のことから、光触媒であるアナターゼ型
酸化チタンの光励起に応じて被膜の表面のシリコーン分
子中のケイ素原子に結合した有機基は、光触媒作用によ
り水酸基に置換されること、及び親水化されることがわ
かる。
【0028】実施例.アナターゼ型酸化チタンゾル(日
産化学、TA−15)と、シリカゾル(日本合成ゴム、
グラスカA液)と、メチルトリメトキシシラン(日本合
成ゴム、グラスカB液)とポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)粒子(ダイキン工業、ルブロンL−5)と
エタノールを混合し、2〜3時間撹拌して得たコーティ
ング液を、スプレーコーティング法にて10cm四角の
アルミニウム基材上に塗布し、200℃で15分熱処理
して、アナターゼ型酸化チタン粒子33重量部、ポリテ
トラフルオロエチレン粒子66重量部、シリカ6重量
部、シリコーン5重量部からなる表面層を形成した#4
試料を得た。#4試料の水との接触角は110゜であっ
た。次いで#4試料表面に、紫外線光源(三共電気、ブ
ラックライトブルー(BLB)蛍光灯)を用いて0.3
mW/cm2の紫外線照度で1日照射し、#5試料を得
た。その結果、#5試料の水との接触角は97.4゜と
さほど変化がなかった。上記参考例より、シリコーンが
外気に露出した部分はシリコーン分子中のケイ素原子に
結合した有機基は、光触媒作用により水酸基に置換さ
れ、親水化されるはずであるから、その分だけ親水化し
て水との接触角が若干減少したと考えられる。すなわ
ち、#5試料表面は、光触媒作用により水酸基に置換さ
れ、親水化されたシリコーンが外気に露出した親水性を
呈する部分と、撥水性フッ素樹脂が外気に露出した撥水
性を呈する部分の双方が表面に微視的に分散された構造
となっていると推定される。
【0029】次に、#5試料及び比較のためウレタン被
覆アルミニウム板を屋外に設置して、堆積物や汚染物に
対する表面の清浄維持性を調べた。堆積物や汚染物に対
する表面の清浄維持性は、建物の屋上の屋根付き部分の
下に図3のように試料を設置し、4か月暴露することに
より行った。その結果、アルミニウム板では多少の汚れ
が観察されたのに対し、#5試料では汚れは観察されな
かった。その様子を4か月暴露前後の色差の変化で調べ
た。ここで色差は色差計(東京電色)を用い、日本工業
規格(JIS)H0201に従い、ΔE*表示を用いて
調べた。その結果、ウレタン被覆アルミニウム板では暴
露前後の色差の変化は5あったのに対し、#5試料では
0.7と小さかった。
【0030】
【発明の効果】本発明では、ホイールにおいて、基材表
面に、光触媒粒子とシリコーンと撥水性フッ素樹脂とを
含有する表面層が形成されているようにする、或いは外
壁用建材基材表面に、光触媒粒子と無定型シリカと撥水
性フッ素樹脂とを含有する表面層が形成されているよう
にすることにより、親水性付着物も、疎水性付着物も部
材表面に固着されることはなく、表面は清浄な状態に維
持されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るホイールの表面構造を示す図。
【図2】本発明に係るホイールの他の表面構造を示す
図。
【図3】本発明の実施例にに係る試験の試料の設置方法
を示す図。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材表面に、光触媒性酸化物粒子とシリ
    コーンと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形成さ
    れていることを特徴とする防汚性ホイール。
  2. 【請求項2】 基材表面に、光触媒性酸化物粒子と無定
    型シリカと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形成
    されていることを特徴とする防汚性ホイール。
JP8302447A 1996-10-28 1996-10-28 防汚性ホイール Pending JPH10129201A (ja)

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JP8302447A JPH10129201A (ja) 1996-10-28 1996-10-28 防汚性ホイール

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