JPH10122671A - 太陽熱集熱器用防汚性透明カバー - Google Patents

太陽熱集熱器用防汚性透明カバー

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JPH10122671A
JPH10122671A JP8299442A JP29944296A JPH10122671A JP H10122671 A JPH10122671 A JP H10122671A JP 8299442 A JP8299442 A JP 8299442A JP 29944296 A JP29944296 A JP 29944296A JP H10122671 A JPH10122671 A JP H10122671A
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JP
Japan
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heat collector
solar heat
silicone
water
transparent cover
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JP8299442A
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Mitsuyoshi Machida
町田  光義
Makoto Hayakawa
信 早川
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Toto Ltd
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Toto Ltd
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    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24SSOLAR HEAT COLLECTORS; SOLAR HEAT SYSTEMS
    • F24S40/00Safety or protection arrangements of solar heat collectors; Preventing malfunction of solar heat collectors
    • F24S40/40Preventing corrosion; Protecting against dirt or contamination
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24SSOLAR HEAT COLLECTORS; SOLAR HEAT SYSTEMS
    • F24S60/00Arrangements for storing heat collected by solar heat collectors
    • F24S60/30Arrangements for storing heat collected by solar heat collectors storing heat in liquids
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24SSOLAR HEAT COLLECTORS; SOLAR HEAT SYSTEMS
    • F24S80/00Details, accessories or component parts of solar heat collectors not provided for in groups F24S10/00-F24S70/00
    • F24S80/50Elements for transmitting incoming solar rays and preventing outgoing heat radiation; Transparent coverings
    • F24S80/52Elements for transmitting incoming solar rays and preventing outgoing heat radiation; Transparent coverings characterised by the material
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 太陽熱集熱器の透明カバ−の汚れを防止し、
太陽熱集熱器の集熱効率を長期間にわたり高く維持す
る。 【解決手段】 太陽熱集熱器の透明カバ−の表面に、光
触媒性酸化物粒子とシリコ−ンと撥水性フッ素樹脂とを
含有する実質的に透明な表面層が形成されている、或い
は光触媒性酸化物粒子と無定型シリカと撥水性フッ素樹
脂とを含有する実質的に透明な表面層が形成されている
ようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽熱利用温水器
のような太陽熱集熱器に係り、より詳しくは、太陽熱集
熱器用の透明カバーに関する。
【0002】
【従来の技術】太陽熱集熱器の集熱体は透明カバーによ
って覆われている。日本工業規格は、太陽熱集熱器の透
明カバーをポリカーボネート、ガラス(普通板ガラス、
フロート板ガラス、磨き板ガラス、又は強化ガラス)、
ガラス繊維強化ポリエステル、又はそれらと同等以上の
品質を有する材料で形成することを推奨している(JI
S、A4111)。長期間の使用により、太陽熱集熱器
用の透明カバーは煤塵で汚れ、光透過率が低下するの
で、太陽熱集熱器は集熱効率が低下する。近年では環境
汚染に伴い透明カバーの汚れが顕著になっている。そこ
で、太陽熱集熱器用の透明カバーを定期的に又は必要に
応じて清掃するのが望ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、太陽熱
集熱器は屋根に設置されるので、そのカバーの清掃は容
易ではない。そこで、本発明では、カバー表面が汚れに
くい太陽熱集熱器用の透明カバーを提供することを目的
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記課題を
解決すべく、太陽熱集熱器用の透明カバーの表面に、光
触媒性酸化物粒子とシリコーンと撥水性フッ素樹脂とを
含有する実質的に透明な表面層が形成されていることを
特徴とする太陽熱集熱器用防汚性透明カバーを備えた太
陽電池を提供する。このような構成にすることにより、
光触媒を光励起したときに、光触媒作用によりシリコー
ン分子中のケイ素原子に結合した有機基が少なくとも部
分的に水酸基に置換されて親水性を呈するようになり、
シリコーンが外気に露出した親水性を呈する部分と、撥
水性フッ素樹脂が外気に露出した撥水性を呈する部分の
双方が表面に微視的に分散された構造となる。さらに、
光触媒が存在することにより、光触媒の光励起に応じて
シリコーン分子中のケイ素原子に結合した有機基が少な
くとも部分的に水酸基に置換されたシリコーンは恒久的
に親水性を維持するので、上記親水性を呈する部分と撥
水性を呈する部分の双方が表面に微視的に分散された構
造は維持される。このような構造では、親水性表面と撥
水性表面が隣接するため、親水性表面になじみやすい親
水性の付着物は隣接する撥水性部分になじまない。逆に
撥水性表面になじみやすい疎水性の付着物は隣接する親
水性部分になじまない。そのため、親水性付着物も、疎
水性付着物も部材表面に固着されることはなく、表面は
清浄な状態に維持される。
【0005】また、本発明では、太陽熱集熱器用の透明
カバーの表面に、光触媒性酸化物粒子と無定型シリカと
撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に透明な表面層が
形成されていることを特徴とする太陽熱集熱器用防汚性
透明カバーを提供する。このような構成にすることによ
り、表面層中の無定型シリカが外気に露出した親水性を
呈する部分と、撥水性フッ素樹脂が外気に露出した撥水
性を呈する部分の双方が表面に微視的に分散された構造
となる。さらに、光触媒が存在することにより、光触媒
の光励起に応じて無定型シリカは恒久的に親水性を維持
するので、上記親水性を呈する部分と撥水性を呈する部
分の双方が表面に微視的に分散された構造は維持され
る。このような構造では、親水性表面と撥水性表面が隣
接するため、親水性表面になじみやすい親水性の付着物
は隣接する撥水性部分になじまない。逆に撥水性表面に
なじみやすい疎水性の付着物は隣接する親水性部分にな
じまない。そのため、親水性付着物も、疎水性付着物も
部材表面に固着されることはなく、表面は清浄な状態に
維持される。
【0006】
【発明の実施の形態】図1は本発明の太陽熱集熱器の一
実施例である。太陽熱集熱器10は自然循環型のもの
で、複数の集熱体12と貯湯槽14を備え、集熱体12
は透明カバー16によって覆われている。図示した実施
例では太陽熱集熱器10は自然循環型のものであるが、
本発明は汲み置き型の太陽熱集熱器にも適用することが
できる。透明カバー16は、ポリカーボネートやガラス
繊維強化ポリエステルのようなプラスチック、又はガラ
スにより形成することができる。
【0007】次に、透明カバー16の表面構造について
説明する。本発明の一態様においては、図2に示すよう
に、保護カバー20の表面には、光触媒粒子と、シリコ
ーンと、撥水性フッ素樹脂を含む表面層が形成されてい
る。図2に光触媒を光励起することの可能な光が照射さ
れると、外気に露出したシリコーンの少なくとも一部
が、光触媒作用によりシリコーン分子中のケイ素原子に
結合した有機基が少なくとも部分的に水酸基に置換され
て親水性を呈するようになり、シリコーンが外気に露出
した親水性を呈する部分と、撥水性フッ素樹脂が外気に
露出した撥水性を呈する部分の双方が表面に微視的に分
散された構造となる。さらに、光触媒が存在することに
より、光触媒の光励起に応じて無定型シリカは恒久的に
親水性を維持するので、上記親水性を呈する部分と撥水
性を呈する部分の双方が表面に微視的に分散された構造
は維持される。このような構造になることにより、親水
性付着物も、疎水性付着物も部材表面に固着されること
はなく、表面は清浄な状態に維持される。
【0008】本発明の他の態様においては、図3に示す
ように、保護カバー20の表面には、光触媒粒子と、無
定型シリカと、撥水性フッ素樹脂を含む表面層が形成さ
れている。このような構成にすることにより、表面層中
の無定型シリカが外気に露出した親水性を呈する部分
と、撥水性フッ素樹脂が外気に露出した撥水性を呈する
部分の双方が表面に微視的に分散された構造となる。さ
らに、光触媒が存在することにより、光触媒の光励起に
応じて無定型シリカは恒久的に親水性を維持するので、
上記親水性を呈する部分と撥水性を呈する部分の双方が
表面に微視的に分散された構造は維持される。このよう
な構造になることにより、親水性付着物も、疎水性付着
物も部材表面に固着されることはなく、表面は清浄な状
態に維持される。
【0009】光触媒とは、その結晶の伝導帯と価電子帯
との間のエネルギーギャップよりも大きなエネルギー
(すなわち短い波長)の光(励起光)を照射したとき
に、価電子帯中の電子の励起(光励起)が生じて、伝導
電子と正孔を生成しうる物質をいい、光触媒性酸化物に
は、例えば、アナターゼ型酸化チタン、ルチル型酸化チ
タン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化第二鉄、三酸化二ビスマ
ス、三酸化タングステン、チタン酸ストロンチウム等の
酸化物が好適に利用できる。
【0010】太陽電池10が可視光帯域にピーク感度を
有する場合には、紫外線によって光励起されるようなバ
ンドギャップエネルギーを有する光触媒を採択するのが
好ましい。そうすれば、光触媒層22が可視光帯域の光
を吸収することがないので、太陽電池の良好な感度を確
保することができる。紫外線によって光励起可能な光触
媒としては、アナターゼ型酸化チタン(励起波長387
nm)、酸化亜鉛(励起波長387nm)、チタン酸ス
トロンチウム(励起波長387nm)、酸化錫(励起波
長344nm)、ルチル型酸化チタン(励起波長413
nm)を挙げることができる。
【0011】光触媒の光励起に用いる光源は、日中は太
陽の照射に晒されるので、太陽光が利用できる。また、
夜間は道路照明等を光源として利用できる。光触媒の光
励起により、基材表面が高度に親水化されるためには、
励起光の照度は0.001mW/cm2以上あればよい
が、0.01mW/cm2以上だと好ましく、0.1m
W/cm2以上だとより好ましい。
【0012】シリコーンには、平均組成式 RpSiO(4-p)/2 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、pは0<p<2を満足する数
である)で表される樹脂が利用できる。
【0013】撥水性フッ素樹脂には、ポリテトラフルオ
ロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリヘ
キサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレンコポリマー等が好適に利用でき
る。
【0014】表面層の膜厚は、0.4μm以下にするの
が好ましい。そうすれば、光の乱反射による白濁を防止
することができ、表面層は実質的に透明となる。さら
に、表面層の膜厚を、0.2μm以下にすると一層好ま
しい。そうすれば、光の干渉による表面層の発色を防止
することができる。また、表面層が薄ければ薄いほどそ
の透明度は向上する。更に、膜厚を薄くすれば、表面層
の耐摩耗性が向上する。
【0015】表面層には、Ag、Cu、Znのような金
属を添加することができる。前記金属を添加した表面層
は、表面に付着した細菌や黴を暗所でも死滅させること
ができる。
【0016】表面層にはPt、Pd、Ru、Rh、I
r、Osのような白金族金属を添加することができる。
前記金属を添加した表面層は、光触媒の酸化還元活性を
増強でき、有機物汚れの分解性、有害気体や悪臭の分解
性を向上させることができる。
【0017】次に、基材表面に、光触媒性酸化物粒子と
シリコーンと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形
成されている防汚性部材の製法について説明する。この
場合の製法は、基本的には、基材表面にコーティング組
成物を塗布し、硬化させることによる。
【0018】ここでコーティング組成物は、光触媒粒
子、撥水性フッ素樹脂の他にシリコーンの前駆体を必須
構成要件とし、その他に水、エタノール、プロパノール
等の溶媒や、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、マレイン酸等の
シリコーンの前駆体の加水分解を促進する触媒や、トリ
ブチルアミン、ヘキシルアミンなどの塩基性化合物類、
アルミニウムトリイソプロポキシド、テトライソプロピ
ルチタネートなどの酸性化合物類等のシリコーンの前駆
体を硬化させる触媒や、シランカップリング剤等のコー
ティング液の分散性を向上させる界面活性剤などを添加
してもよい。
【0019】ここでシリコーンの前駆体としては、平均
組成式 RpSiXq(4-p-q)/2 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、p及びqは0<p<2、0<
q<4を満足する数である)で表されるシロキサンから
なる塗膜形成要素、又は一般式 RpSiX4-p (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、又は、一価の有機基と水素基から選ばれた
2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、又
は、ハロゲン原子であり、pは1または2である)で表
される加水分解性シラン誘導体からなる塗膜形成要素、
が好適に利用できる。
【0020】ここで上記加水分解性シラン誘導体からな
る塗膜形成要素としては、メチルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラ
ン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキ
シシラン、エチルトリブトキシシラン、フェニルトリメ
トキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニル
トリプロポキシシラン、フェニルトリブトキシシラン、
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラ
ン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシ
シラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキ
シシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジブ
トキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェ
ニルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジプロポ
キシシラン、フェニルメチルジブトキシシラン、n−プ
ロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシ
シラン、n−プロピルトリプロポキシシラン、n−プロ
ピルトリブトキシシラン、γ−グリコキシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン等が好適に利用できる。
【0021】また、上記シロキサンからなる塗膜形成要
素としては、上記加水分解性シラン誘導体の部分加水分
解及び脱水縮重合、又は上記加水分解性シラン誘導体の
部分加水分解物と、テトラメトキシシラン、テトラエト
キシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシ
シラン、ジエトキシジメトキシシラン等の部分加水分解
物との脱水縮重合等で作製することができる。
【0022】上記コーティング組成物の塗布方法として
は、スプレーコーティング法、ディップコーティング
法、フローコーティング法、スピンコーティング法、ロ
ールコーティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法
が好適に利用できる。硬化方法としては、熱処理、室温
放置、紫外線照射等により重合させて行うことができ
る。
【0023】次に、基材表面に、光触媒粒子と無定型シ
リカと撥水性フッ素樹脂とを含有する表面層が形成され
ている防汚性部材の製法について説明する。この場合の
製法は、基本的には、基材表面にコーティング組成物を
塗布し、硬化させることによる。
【0024】ここでコーティング組成物は、光触媒粒
子、撥水性フッ素樹脂の他にシリカ粒子又はシリカの前
駆体を必須構成要件とし、その他に水、エタノール、プ
ロパノール等の溶媒や、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、マレ
イン酸等のシリカの前駆体の加水分解を促進する触媒
や、トリブチルアミン、ヘキシルアミンなどの塩基性化
合物類、アルミニウムトリイソプロポキシド、テトライ
ソプロピルチタネートなどの酸性化合物類等のシリカの
前駆体を硬化させる触媒や、シランカップリング剤等の
コーティング液の分散性を向上させる界面活性剤などを
添加してもよい。
【0025】ここでシリコーンの前駆体としては、平均
組成式 SiXq(4-q)/2 (式中、Xはアルコキシ基、又は、ハロゲン原子であ
り、qは0<q<4を満足する数である)で表されるシ
リケートからなる塗膜形成要素、又は一般式 SiX4 (式中、Rは一価の有機基の1種若しくは2種以上から
なる官能基、、又は、一価の有機基と水素基から選ばれ
た2種以上からなる官能基であり、Xはアルコキシ基、
又は、ハロゲン原子である)で表される4官能加水分解
性シラン誘導体からなる塗膜形成要素等が好適に利用で
きる。
【0026】ここで上記4官能加水分解性シラン誘導体
からなる塗膜形成要素としては、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、
テトラブトキシシラン、ジエトキシジメトキシシラン等
が好適に利用できる。
【0027】また、上記シリケートからなる塗膜形成要
素としては、上記4官能加水分解性シラン誘導体の部分
加水分解及び脱水縮重合等で作製することができる。
【0028】上記コーティング組成物の塗布方法として
は、スプレーコーティング法、ディップコーティング
法、フローコーティング法、スピンコーティング法、ロ
ールコーティング法、刷毛塗り、スポンジ塗り等の方法
が好適に利用できる。硬化方法としては、熱処理、室温
放置、紫外線照射等により重合させて行うことができ
る。
【0029】
【実施例】
参考例.アナターゼ型酸化チタンゾル(日産化学、TA
−15、硝酸解膠型、pH=1)と、シリカゾル(日本
合成ゴム、グラスカA液、pH=4)と、メチルトリメ
トキシシラン(日本合成ゴム、グラスカB液)とエタノ
ールを混合し、2〜3分撹拌して得たコーティング液
を、スプレーコーティング法にて10cm四角のソーダ
ライムガラス基材上に塗布し、200℃で15分熱処理
して、アナターゼ型酸化チタン粒子11重量部、シリカ
6重量部、シリコーン5重量部からなる表面層を形成し
た#1試料を得た。#1試料の水との接触角は85゜で
あった。ここで水との接触角は接触角測定器(協和界面
科学、CA−X150)を用い、マイクロシリンジから
水滴を滴下した後30秒後の水との接触角で評価した。
次いで#1試料表面に、紫外線光源(三共電気、ブラッ
クライトブルー(BLB)蛍光灯)を用いて0.3mW
/cm2の紫外線照度で1日照射し、#2試料を得た。
その結果、#2試料の水との接触角は0゜まで親水化さ
れた。次に、#1試料と、#1試料に水銀灯を22.8
mW/cm2の紫外線照度で2時間照射して得た#3試
料夫々の試料表面をラマン分光分析した。その結果、#
1試料表面で認められたメチル基のピークが#3試料で
は認められず、代わりに水酸基のブロードなピークが認
められた。以上のことから、光触媒であるアナターゼ型
酸化チタンの光励起に応じて被膜の表面のシリコーン分
子中のケイ素原子に結合した有機基は、光触媒作用によ
り水酸基に置換されること、及び親水化されることがわ
かる。
【0030】実施例.アナターゼ型酸化チタンゾル(日
産化学、TA−15)と、シリカゾル(日本合成ゴム、
グラスカA液)と、メチルトリメトキシシラン(日本合
成ゴム、グラスカB液)とポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)粒子(ダイキン工業、ルブロンL−5)と
エタノールを混合し、2〜3時間撹拌して得たコーティ
ング液を、スプレーコーティング法にて10cm角のソ
ーダライムガラス板上に塗布し、200℃で15分熱処
理して、アナターゼ型酸化チタン粒子33重量部、ポリ
テトラフルオロエチレン粒子66重量部、シリカ6重量
部、シリコーン5重量部からなる表面層を形成した#4
試料を得た。#4試料の水との接触角は110゜であっ
た。次いで#4試料表面に、紫外線光源(三共電気、ブ
ラックライトブルー(BLB)蛍光灯)を用いて0.3
mW/cm2の紫外線照度で1日照射し、#5試料を得
た。その結果、#5試料の水との接触角は97.2゜と
さほど変化がなかった。上記参考例より、シリコーンが
外気に露出した部分はシリコーン分子中のケイ素原子に
結合した有機基は、光触媒作用により水酸基に置換さ
れ、親水化されるはずであるから、その分だけ親水化し
て水との接触角が若干減少したと考えられる。すなわ
ち、#5試料表面は、光触媒作用により水酸基に置換さ
れ、親水化されたシリコーンが外気に露出した親水性を
呈する部分と、撥水性フッ素樹脂が外気に露出した撥水
性を呈する部分の双方が表面に微視的に分散された構造
となっていると推定される。
【0031】次に、#5試料及び比較のためソーダライ
ムガラス板を屋外に設置して、堆積物や汚染物に対する
表面の清浄維持性を調べた。堆積物や汚染物に対する表
面の清浄維持性は、建物の屋上の屋根付き部分の下に図
4のように試料を設置し、4か月暴露することにより行
った。その結果、ソーダライムガラス板では多少の汚れ
が観察されたのに対し、#5試料では汚れは観察されな
かった。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、太陽熱集熱器の透明カ
バーが汚れにくくなるので、太陽熱集熱器の集熱効率を
長期間にわたり高く維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽熱集熱器の一部切り欠き斜視図。
【図2】本発明に係る太陽熱集熱器の透明カバーの表面
構造を示す図。
【図3】本発明に係る太陽熱集熱器の透明カバーの表面
構造を示す図。
【図4】本発明の実施例にに係る試験の試料の設置方法
を示す図。
【符号の説明】
10:太陽熱収熱器 16:透明カバー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太陽熱集熱器用の透明カバーであって、
    前記透明カバーの表面に、光触媒性酸化物粒子とシリコ
    ーンと撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に透明な表
    面層が形成されていることを特徴とする太陽熱集熱器用
    防汚性透明カバー。
  2. 【請求項2】 太陽熱集熱器用の透明カバーであって、
    前記透明カバーの表面に、光触媒性酸化物粒子と無定型
    シリカと撥水性フッ素樹脂とを含有する実質的に透明な
    表面層が形成されていることを特徴とする太陽熱集熱器
    用防汚性透明カバー。
JP8299442A 1996-10-23 1996-10-23 太陽熱集熱器用防汚性透明カバー Pending JPH10122671A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0982071A1 (en) * 1998-08-28 2000-03-01 Sony Corporation Photocatalyst excitation apparatus

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EP0982071A1 (en) * 1998-08-28 2000-03-01 Sony Corporation Photocatalyst excitation apparatus
US6324329B1 (en) 1998-08-28 2001-11-27 Sony Corporation Photocatalyst excitation apparatus

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