JPH10122346A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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Publication number
JPH10122346A
JPH10122346A JP8280934A JP28093496A JPH10122346A JP H10122346 A JPH10122346 A JP H10122346A JP 8280934 A JP8280934 A JP 8280934A JP 28093496 A JP28093496 A JP 28093496A JP H10122346 A JPH10122346 A JP H10122346A
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JP
Japan
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shift
clutch
speed
control device
automatic transmission
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Withdrawn
Application number
JP8280934A
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English (en)
Inventor
Hirotoshi Ookubo
寛俊 大久保
Yuji Murai
裕司 村井
Hideyuki Aoki
英之 青木
Shinichi Matsui
真一 松井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】変速中にシャダが発生するのを防止する。 【解決手段】スロットル開度θを検出するスロットル開
度センサ50と、車速vを検出する車速センサ51と、
前記スロットル開度θ及び車速vに基づいて変速段を選
択し、選択された変速段に対応する変速信号を発生させ
る変速出力手段81と、前記変速信号に基づいて、少な
くとも第1の変速用クラッチを係脱する油圧制御装置4
0と、変速中にシャダが発生したかどうかを判断するシ
ャダ判断手段82とを有する。そして、前記変速出力手
段81は、変速中にシャダが発生した場合、変速中に第
2の変速用クラッチを係脱させるための変速信号を発生
させる疑似変速出力手段83を備える。第1の変速用ク
ラッチが受ける入力トルク及びイナーシャの変化の一部
を、第2の変速用クラッチに分担させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機の変速
制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動変速機においては、エンジン
によって発生させられた回転を、トルクコンバータを介
して変速装置に伝達し、該変速装置において変速して、
駆動輪に伝達するようになっている。また、前記変速装
置には、複数の歯車要素から成るギヤユニット、及びク
ラッチ、ブレーキ等の摩擦係合要素が配設され、該摩擦
係合要素を係脱し、各歯車要素を選択的に連結すること
によって、所定の変速段が達成される。
【0003】そして、自動変速機制御装置は、スロット
ル開度及び車速が検出されると、あらかじめ設定された
変速マップを参照し、前記スロットル開度及び車速に基
づいて前記所定の変速段を選択する。なお、前記変速マ
ップは、エンジントルク及び燃費を考慮して設定され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の自動変速機においては、変速中に摩擦係合装置が半
係合状態に置かれたときに、シャダが発生し、運転者に
不快感を与えることがある。前記シャダは、スロットル
開度及び車速が前記変速マップ上に存在するシャダ発生
領域に入ったときに、所定の変速が行われると発生す
る。そこで、前記シャダ発生領域において変速が行われ
ないように変速マップを設定することが考えられるが、
前記シャダ発生領域は、自動変速機ごとに、また、エン
ジンごとに異なるので、シャダの発生しない自動変速機
について変速マップを変更するのは得策ではない。
【0005】本発明は、前記従来の自動変速機の問題点
を解決して、変速中にシャダが発生するのを防止するこ
とができる自動変速機の変速制御装置を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の自
動変速機の変速制御装置においては、スロットル開度を
検出するスロットル開度センサと、車速を検出する車速
センサと、前記スロットル開度及び車速に基づいて変速
段を選択し、選択された変速段に対応する変速信号を発
生させる変速出力手段と、前記変速信号に基づいて、少
なくとも第1の変速用クラッチを係脱する油圧制御装置
と、変速中にシャダが発生したかどうかを判断するシャ
ダ判断手段とを有する。
【0007】そして、前記変速出力手段は、変速中にシ
ャダが発生した場合、変速中に第2の変速用クラッチを
係脱させるための変速信号を発生させる疑似変速出力手
段を備える。本発明の他の自動変速機の変速制御装置に
おいては、さらに、前記第2の変速用クラッチは、選択
された変速段より高速側の変速段を達成するための変速
用クラッチである。
【0008】本発明の更に他の自動変速機の変速制御装
置においては、さらに、前記第2の変速用クラッチは、
第1の変速用クラッチの係合が開始されてから設定時間
が経過した後に係合させられる。本発明の更に他の自動
変速機の変速制御装置においては、さらに、選択された
変速段を達成するための変速信号が発生させられた後、
設定時間が経過した後に、選択された変速段より高速側
の変速段を達成するための変速信号が発生させられる。
【0009】本発明の更に他の自動変速機の変速制御装
置においては、さらに、前記第2の変速用クラッチは、
出力回転数と入力回転数との比が設定値に達したときに
解放される。本発明の更に他の自動変速機の変速制御装
置においては、さらに、前記第2の変速用クラッチを解
放するための変速信号は、出力回転数と入力回転数との
比が設定値に達したときに発生させられる。
【0010】本発明の更に他の自動変速機の変速制御装
置においては、さらに、主変速機及び副変速機を備えた
変速装置を有する。そして、第1の変速用クラッチは副
変速機に、第2の変速用クラッチは主変速機にそれぞれ
配設される。本発明の更に他の自動変速機の変速制御装
置においては、さらに、変速中にブレーキ信号が発生し
たかどうかを判断するブレーキ信号判断手段と、変速中
にブレーキ信号が発生した場合に、前記シャダ判断手段
による判断結果を解除する判断結果解除手段とを有す
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。図2は本発明の
実施の形態における自動変速機の概略図、図3は本発明
の実施の形態における自動変速機の動作を示す図であ
る。図に示すように、エンジン10によって発生させら
れた回転は、出力軸11を介してトルクコンバータ12
に伝達される。該トルクコンバータ12はエンジン10
の回転を、油を介して出力軸14に伝達するが、車速が
設定値以上になると、ロックアップクラッチL/Cが係
合させられ、出力軸14に直接伝達することができるよ
うになっている。
【0012】該出力軸14には、前進4段後進1段の変
速を行う変速装置16が接続される。該変速装置16
は、前進3段後進1段の変速を行う主変速機18及びア
ンダドライブの副変速機19を備える。そして、前記主
変速機18の回転は、カウンタドライブギヤ21及びカ
ウンタドリブンギヤ22を介して副変速機19に伝達さ
れ、該副変速機19の出力軸23の回転は、出力ギヤ2
4及びリングギヤ25を介してディファレンシャル装置
26に伝達される。
【0013】該ディファレンシャル装置26において
は、前記出力ギヤ24及びリングギヤ25を介して伝達
された回転が差動され、差動された回転が左右の駆動軸
27、28を介して図示しない駆動輪に伝達される。な
お、前記出力ギヤ24に隣接させて図示しないパーキン
グギヤが配設される。前記主変速機18は、第1のプラ
ネタリギヤユニット31及び第2のプラネタリギヤユニ
ット32を有するとともに、前記第1のプラネタリギヤ
ユニット31及び第2のプラネタリギヤユニット32の
各要素間においてトルクの伝達を選択的に行うために、
第1クラッチC1、第2クラッチC2、第1ブレーキB
1、第2ブレーキB2、第3ブレーキB3及びワンウェ
イクラッチF1、F2を有する。なお、前記第2クラッ
チC2は第2の変速用クラッチを構成する。
【0014】前記第1のプラネタリギヤユニット31
は、互いに並列に配設された第3ブレーキB3及びワン
ウェイクラッチF2を介して駆動装置ケース34と連結
されたリングギヤR1 、前記出力軸14に外嵌(かん)
されるとともに、回転自在に支持されたサンギヤ軸36
に形成されたサンギヤS1 、前記カウンタドライブギヤ
21と連結されたキャリヤCR1 、並びに前記リングギ
ヤR1 とサンギヤS1 との間において噛(し)合させら
れるとともに、前記キャリヤCR1 によって回転自在に
支持されたピニオンP1A、P1Bから成る。
【0015】そして、前記サンギヤ軸36は前記第2ク
ラッチC2を介して出力軸14と連結される。また、サ
ンギヤ軸36は第1ブレーキB1を介して駆動装置ケー
ス34と連結されるとともに、直列に配設されたワンウ
ェイクラッチF1及び第2ブレーキB2を介して駆動装
置ケース34と連結される。一方、前記第2のプラネタ
リギヤユニット32は、前記第1クラッチC1を介して
出力軸14と連結されたリングギヤR2 、前記サンギヤ
軸36にサンギヤS 1 と一体に形成されたサンギヤ
2 、前記キャリヤCR1 と連結されたキャリヤC
2 、及び前記リングギヤR2 とサンギヤS2 との間に
おいて噛合させられ、キャリヤCR2 によって回転自在
に支持されるとともに、前記ピニオンP1Bと一体に形成
されたピニオンP2 から成る。
【0016】そして、前記カウンタドライブギヤ21
は、副変速機19に配設されたカウンタドリブンギヤ2
2と噛合させられ、主変速機18において変速された回
転を副変速機19に伝達する。該副変速機19は、第3
のプラネタリギヤユニット38を有するとともに、該第
3のプラネタリギヤユニット38の各要素間においてト
ルクの伝達を選択的に行うために、第3クラッチC3、
第4ブレーキB4及びワンウェイクラッチF3を有す
る。なお、前記第3クラッチC3は第1の変速用クラッ
チを構成する。
【0017】前記第3のプラネタリギヤユニット38
は、カウンタドリブンギヤ22と連結されたリングギヤ
3 、前記出力軸23に回転自在に外嵌されたサンギヤ
軸39に形成されたサンギヤS3 、前記出力軸23に固
定されたキャリヤCR3 、及び前記リングギヤR3 とサ
ンギヤS3 との間において噛合させられるとともに、前
記キャリヤCR3 によって回転自在に支持されたピニオ
ンP3 から成る。
【0018】次に、前記構成の自動変速機の動作につい
て説明する。図3において、C1は第1クラッチ、C2
は第2クラッチ、C3は第3クラッチ、B1は第1ブレ
ーキ、B2は第2ブレーキ、B3は第3ブレーキ、B4
は第4ブレーキ、F1〜F3はワンウェイクラッチであ
る。また、Pはパーキングレンジを、Rは後進走行レン
ジを、Nはニュートラルレンジを、Dは前進走行レンジ
を、1STは1速の変速段を、2NDは2速の変速段
を、3RDは3速の変速段を、4THは4速の変速段を
示す。
【0019】そして、○は第1クラッチC1、第2クラ
ッチC2、第3クラッチC3、第1ブレーキB1、第2
ブレーキB2、第3ブレーキB3及び第4ブレーキB4
が係合させられた状態を、ワンウェイクラッチF1〜F
3がロックした状態を示す。また、×は第1クラッチC
1、第2クラッチC2、第3クラッチC3、第1ブレー
キB1、第2ブレーキB2、第3ブレーキB3及び第4
ブレーキB4が解放された状態を、ワンウェイクラッチ
F1〜F3がフリーの状態を示す。なお、(○)はエン
ジンブレーキ時に第3ブレーキB3が係合させられた状
態を示す。
【0020】前進走行レンジの1速時においては、第1
クラッチC1及び第4ブレーキB4が係合させられ、ワ
ンウェイクラッチF2、F3がロックさせられる。そし
て、出力軸14の回転は第1クラッチC1を介してリン
グギヤR2 に伝達され、この状態でワンウェイクラッチ
F2によってリングギヤR1 の回転が阻止されているの
で、キャリヤCR2 の回転はサンギヤS2 を空転させな
がら大幅に減速させられてカウンタドライブギヤ21に
伝達される。
【0021】該カウンタドライブギヤ21からカウンタ
ドリブンギヤ22に伝達された回転は、リングギヤR3
に伝達されるが、第4ブレーキB4によってサンギヤS
3 の回転が阻止されているので、キャリヤCR3 の回転
は更に減速させられて出力軸23に伝達される。また、
前進走行レンジの2速時においては、第1クラッチC
1、第1ブレーキB1、第2ブレーキB2及び第4ブレ
ーキB4が係合させられ、ワンウェイクラッチF1、F
3がロックさせられる。そして、出力軸14の回転は第
1クラッチC1を介してリングギヤR2 に伝達され、か
つ、第2ブレーキB2及びワンウェイクラッチF1によ
ってサンギヤS2 の回転が阻止されているので、リング
ギヤR2 の回転は減速させられてキャリヤCR2 に伝達
され、該キャリヤCR2 の回転はリングギヤR1 を空転
させながらカウンタドライブギヤ21に伝達される。
【0022】該カウンタドライブギヤ21からカウンタ
ドリブンギヤ22に伝達された回転は、リングギヤR3
に伝達されるが、第4ブレーキB4によってサンギヤS
3 の回転が阻止されているので、キャリヤCR3 の回転
は減速させられて出力軸23に伝達される。次に、前進
走行レンジの3速時においては、第1クラッチC1、第
3クラッチC3、第1ブレーキB1及び第2ブレーキB
2が係合させられ、ワンウェイクラッチF1がロックさ
せられる。そして、出力軸14の回転は、第1クラッチ
C1を介してリングギヤR2 に伝達され、かつ、第2ブ
レーキB2及びワンウェイクラッチF1によってサンギ
ヤS2 の回転が阻止されているので、リングギヤR2
回転は減速させられてキャリヤCR2 に伝達され、該キ
ャリヤCR2 の回転はリングギヤR1 を空転させながら
カウンタドライブギヤ21に伝達される。
【0023】該カウンタドライブギヤ21からカウンタ
ドリブンギヤ22に伝達された回転は、リングギヤR3
に伝達されるが、第3クラッチC3によってキャリヤC
3とサンギヤS3 との相対的な回転が阻止されている
ので、第3のプラネタリギヤユニット38が直結状態に
なる。したがって、カウンタドリブンギヤ22の回転は
出力軸23にそのまま伝達される。
【0024】次に、前進走行レンジの4速時において
は、第1クラッチC1、第2クラッチC2、第3クラッ
チC3及び第2ブレーキB2が係合させられる。そし
て、出力軸14の回転は、第1クラッチC1を介してリ
ングギヤR2 に伝達されるとともに、第2クラッチC2
を介してサンギヤS2 に伝達され、第1のプラネタリギ
ヤユニット31及び第2のプラネタリギヤユニット32
が直結状態になる。したがって、出力軸14の回転はカ
ウンタドライブギヤ21にそのまま伝達される。
【0025】該カウンタドライブギヤ21からカウンタ
ドリブンギヤ22に伝達された回転は、リングギヤR3
に伝達されるが、第3クラッチC3によってキャリヤC
3とサンギヤS3 との相対的な回転が阻止されている
ので、第3のプラネタリギヤユニット38が直結状態に
なる。したがって、カウンタドリブンギヤ22の回転は
出力軸23にそのまま伝達される。
【0026】ところで、前記自動変速機には、第1クラ
ッチC1、第2クラッチC2、第3クラッチC3、第1
ブレーキB1、第2ブレーキB2、第3ブレーキB3及
び第4ブレーキB4を係脱して各変速段を達成するため
に油圧制御装置40及び自動変速機制御装置(ECU)
41が配設される。該自動変速機制御装置41には、シ
フトポジションセンサ45、油温センサ46、入力回転
数センサ47、ブレーキセンサ48、出力回転数センサ
49、スロットル開度センサ50、車速センサ51、シ
フトモードスイッチ52及び図示しないエンジン回転数
センサがそれぞれ接続される。
【0027】そして、前記シフトポジションセンサ45
は、ニュートラルスタートスイッチから成り、前記シフ
トポジションセンサ45によって、図示しないシフトレ
バーのシフトポジション、すなわち、選択されたレンジ
を検出する。また、油温センサ46は油圧制御装置40
内の油温を、入力回転数センサ47は入力回転数、すな
わち出力軸14の回転数を、ブレーキセンサ48は図示
しないブレーキペダルの踏込みを、出力回転数センサ4
9は出力回転数、すなわち、出力軸23の回転数を、ス
ロットル開度センサ50はスロットル開度を、車速セン
サ51は車速をそれぞれ検出する。
【0028】さらに、シフトモードスイッチ52は、運
転者が選択したパワーモード、エコノミーモード等の走
行モードを、エンジン回転数センサはエンジン10の回
転数をそれぞれ検出する。前記構成の自動変速機におい
て、図3に示すように、前記第1クラッチC1、第2ク
ラッチC2、第3クラッチC3、第1ブレーキB1、第
2ブレーキB2、第3ブレーキB3及び第4ブレーキB
4を選択的に係脱することによって、各変速段を達成す
ることができるが、運転者が図示しないアクセルペダル
を踏み込んでスロットル開度を変えたり、車速が変化し
たりすると、他の変速段が達成され、1速から2速への
1−2変速、2速から1速への2−1変速、2速から3
速への2−3変速、3速から2速への3−2変速、3速
から4速への3−4変速、4速から3速への4−3変速
が行われる。
【0029】そして、例えば、2−3変速が行われる
と、2速時に第1クラッチC1、第1ブレーキB1、第
2ブレーキB2及び第4ブレーキB4が係合させられて
いたのに対して、3速になると、第1クラッチC1、第
3クラッチC3、第1ブレーキB1及び第2ブレーキB
2が係合させられることになる。すなわち、2−3変速
においては、第4ブレーキB4が解放されるとともに、
第3クラッチC3が係合させられる。
【0030】ところで、2−3変速を行うと、前記第3
クラッチC3が半係合状態に置かれたときに、シャダが
発生し、運転者に不快感を与えることがある。そこで、
本発明の自動変速機の変速制御装置においては、変速中
にシャダが発生したときに他のクラッチとして、第2ク
ラッチC2を一時的に係合するようにしている。
【0031】図1は本発明の実施の形態における自動変
速機の変速制御装置のブロック図、図4は本発明の実施
の形態における油圧制御装置の概略図、図5は本発明の
実施の形態における通常走行モード時の自動変速機の変
速制御装置のタイムチャート、図6は本発明の実施の形
態におけるシャダ発生防止モード時の自動変速機の変速
制御装置のタイムチャート、図7は本発明の実施の形態
におけるアキュムレータ圧のタイムチャート、図8は本
発明の実施の形態における入力回転数のタイムチャート
である。
【0032】図1において、40は油圧制御装置、41
は自動変速機制御装置であり、該自動変速機制御装置4
1に、シフトポジションセンサ45、油温センサ46、
入力回転数センサ47、ブレーキセンサ48、出力回転
数センサ49、スロットル開度センサ50、車速センサ
51、シフトモードスイッチ52及び図示しないエンジ
ン回転数センサがそれぞれ接続され、前記シフトポジシ
ョンセンサ45はシフトポジション信号SG1を、油温
センサ46は油圧制御装置40内の油温tm を、入力回
転数センサ47は入力回転数Ni を、ブレーキセンサ4
8はブレーキ信号SG3を、出力回転数センサ49は出
力回転数No を、スロットル開度センサ50はスロット
ル開度θを、車速センサ51は車速vを、シフトモード
スイッチ52はシフトモード信号SG2を、エンジン回
転数センサはエンジン回転数をそれぞれ自動変速機制御
装置41に送る。
【0033】また、55は前記自動変速機制御装置41
に接続されたメモリ55であり、該メモリ55内に変速
マップ56が格納される。該変速マップ56には、パワ
ーモードが選択されたときの各変速用の変速線及びエコ
ノミーモードが選択されたときの各変速用の変速線が設
定され、スロットル開度θ又は車速vが各変速線を越え
て変化したときに、変速が行われるようになっている。
なお、前記変速マップ56上には、エコノミーモード又
はパワーモードで走行中に2−3変速が行われたときに
シャダが発生するシャダ発生領域が存在する。
【0034】そして、前記油圧制御装置40は、第1ソ
レノイドバルブ61、第2ソレノイドバルブ62、リニ
アソレノイドバルブ64等を有し、前記自動変速機制御
装置41は、第1ソレノイドバルブ61のソレノイドS
1、第2ソレノイドバルブ62のソレノイドS2及びリ
ニアソレノイドバルブ64のソレノイドSLに接続さ
れ、各ソレノイドS1、S2に各駆動信号SG4、SG
5を、ソレノイドSLに制御信号SG7をそれぞれ送
る。
【0035】なお、前記駆動信号SG4、SG5によっ
て、1速時にソレノイドS2が、2速時にソレノイドS
1、S2が、3速時にソレノイドS1がそれぞれオンに
され、4速時にソレノイドS1、S2がオフにされる。
また、図4に示すように、前記第2ソレノイドバルブ6
2は、油路L−1を介して2−3シフトバルブ66に接
続され、自動変速機制御装置41からの駆動信号SG5
を受けて閉鎖され、油路L−1に信号油圧を発生させ、
前記2−3シフトバルブ66を切り換える。
【0036】そして、該2−3シフトバルブ66とC−
3アキュームバルブ67とが油路L−2を介して、前記
C−3アキュームバルブ67と第3クラッチC3(図
2)の油圧サーボC−3とが油路L−3を介してそれぞ
れ接続され、前記2−3シフトバルブ66の切換えに伴
って油圧サーボC−3に油圧PC3が供給され、前記第3
クラッチC3が係合させられる。
【0037】また、前記第1ソレノイドバルブ61は、
油路L−11を介して3−4シフトバルブ91に接続さ
れ、自動変速機制御装置41からの駆動信号SG4を受
けて閉鎖され、油路L−11に信号油圧を発生させ、前
記3−4シフトバルブ91を切り換える。そして、該3
−4シフトバルブ91とC−2アキュームバルブ92と
が油路L−12を介して、前記C−2アキュームバルブ
92と第2クラッチC2の油圧サーボC−2とが油路L
−13を介してそれぞれ接続され、前記3−4シフトバ
ルブ91の切換えに伴って油圧サーボC−2に油圧PC2
が供給され、前記第2クラッチC2が係合させられる。
【0038】一方、前記リニアソレノイドバルブ64と
プライマリレギュレータバルブ72とが油路L−4を介
して、前記リニアソレノイドバルブ64とアキュムレー
タコントロールバルブ73とが油路L−5を介してそれ
ぞれ接続されるとともに、前記アキュムレータコントロ
ールバルブ73とアキュムレータ74、93とが油路L
−7を介して接続される。
【0039】そして、自動変速機制御装置41からの制
御信号SG7を受けて開度が制御され、油路L−4、L
−5に変速用のスロットル圧PTHを発生させ、該スロッ
トル圧PTHをプライマリレギュレータバルブ72及びア
キュムレータコントロールバルブ73に送る。また、前
記プライマリレギュレータバルブ72は、前記スロット
ル圧PTHを受けて図示しない油圧源からの油圧を調整
し、油路L−6にライン圧PL を発生させ、前記アキュ
ムレータコントロールバルブ73は前記スロットル圧P
TH及びライン圧PL を受け、該ライン圧PL をスロット
ル圧PTHに基づいて調整し、油路L−7にアキュムレー
タ圧を発生させる。
【0040】該アキュムレータ圧は、前記アキュムレー
タ74、93に背圧として供給される。前記構成の自動
変速機の変速制御装置において、運転者が図示しないシ
フトレバーを操作して前進走行レンジを選択し、図示し
ないアクセルペダルを所定量踏み込むと、車両が発進さ
せられる。
【0041】そして、例えば、エコノミーモードが選択
され、車両が2速で走行させられているときに、運転者
が前記アクセルペダルを踏み込み、スロットル開度θ又
は車速vが変速マップ56の各変速線を越えると、自動
変速機制御装置41の変速出力手段81は、スロットル
開度θ及び車速vを読み込み、変速マップ56を参照し
て3速を選択し、2−3変速の変速信号を発生させて駆
動信号SG5を発生させ、ソレノイドS2をオフにして
第2ソレノイドバルブ62を閉鎖する。
【0042】その結果、2−3シフトバルブ66が切り
換えられ、油圧サーボC−3に油圧PC3が供給されて第
3クラッチC3が係合させられ、図5に示すように、2
−3変速を行うことができる。なお、2−3変速の変速
信号が発生させられてから2−3変速が終了した後、所
定時間が経過するまでの間、ライン圧PL が適正化さ
れ、変速ショックが発生するのが抑制される。
【0043】また、前記変速出力手段81は、図示しな
い油圧マップを参照して制御信号SG7を発生させ、前
記リニアソレノイドバルブ64によって2−3変速用の
スロットル圧PTHを発生させる。そして、該スロットル
圧PTHに基づいて2−3変速用のアキュムレータ圧が発
生させられ、該アキュムレータ圧がアキュムレータ74
に供給されるので、油圧サーボC−3に急激に油圧PC3
が供給されるのを防止することができ、第3クラッチC
3の係合に伴って変速ショックが発生するのを防止する
ことができる。
【0044】また、自動変速機制御装置41は、入力回
転数Ni 及び出力回転数No を読み込み、出力回転数N
o と入力回転数Ni との比γ γ=No /Ni を計算し、該比γが第1の設定値に達すると、変速が終
了したと判断し、前記スロットル圧PTHを通常の圧力に
復帰させる。
【0045】なお、図5に示すTO は出力トルク、NE
はエンジン回転数である。ところで、2−3変速を行う
と、第3クラッチC3が半係合状態に置かれたときに、
シャダが発生し、運転者に不快感を与えることがある。
そこで、前記自動変速機制御装置41のシャダ判断手段
82は、変速中の入力回転数Ni 又は出力回転数No
変動に基づいてシャダが発生したかどうかを判断し、例
えば、フラグを立てることによって前記判断結果を記憶
しておく。そして、次に2−3変速が行われるときに、
前回の2−3変速時にシャダが発生したと判断された場
合、前記変速出力手段81の疑似変速出力手段83は、
前記フラグによって判断結果を知り、選択された3速よ
り高速側の4速が選択されたときに係合させられる第2
クラッチC2を係合させる。
【0046】そのために、前記疑似変速出力手段83
は、2−3変速の変速信号を発生させて駆動信号SG5
を発生させ、ソレノイドS2をオフにして第2ソレノイ
ドバルブ62を閉鎖する。その結果、2−3シフトバル
ブ66が切り換えられ、油圧サーボC−3に油圧PC3
供給されて第3クラッチC3の係合が開始され、図6に
示すように、2−3変速を開始する。このとき、図示し
ないタイマによって計時を開始し、設定時間Δtが経過
すると、3−4変速の変速信号を発生させて駆動信号S
G4を発生させ、ソレノイドS1をオフにして第1ソレ
ノイドバルブ61を閉鎖する。その結果、3−4シフト
バルブ91が切り換えられ、油圧サーボC−2に油圧P
C2が供給されて第2クラッチC2が係合させられ、3−
4変速を開始する。
【0047】続いて、疑似変速出力手段83は、4−3
変速の変速信号を発生させて駆動信号SG4を停止さ
せ、ソレノイドS1をオンにして第2ソレノイドバルブ
62を開放するとともに、駆動信号SG4を継続して発
生させる。その結果、3−4シフトバルブ91が切り換
えられ、油圧サーボC−2の油圧PC2がドレーンされ
て、第3クラッチC3を係合させた状態のままで第2ク
ラッチC2が解放され、4−3変速を行う。なお、2−
3変速の変速信号が発生させられてから4−3変速が終
了した後、所定時間が経過するまでの間、ライン圧PL
が適正化され、変速ショックが発生するのが抑制され
る。
【0048】ところで、3−4変速が完全に終了した後
に、4−3変速を行うと、第2クラッチC2の係合及び
解放により不快な変速フィーリングが発生してしまう。
そこで、3−4変速が完全に終了する前の所定のタイミ
ングで、4−3変速を開始するようにしている。そのた
めに、前記比γが3速時の値よりx〔%〕(例えば、約
50〔%〕)手前の第2の設定値α以上になったとき
に、4−3変速の変速信号を発生させて駆動信号SG4
を停止させ、駆動信号SG5だけを発生させるようにし
ている。
【0049】この場合、図8に示すように、前記比γが
第2の設定値αに達してから第2クラッチC2を解放す
ることになるので、前記比γの変化を第2クラッチC2
に分担させることができる。さらに、前記比γが3速時
の値を超えず、第2クラッチC2が解放された後、滑ら
かに3速時の値に向かうことになる。したがって、2−
3変速を行うに当たり、前記比γは設定値αに達するま
で3速時の値にならず、設定値αに達した後、3速時の
値になるので、第2クラッチC2の係合に伴い、不快な
変速フィーリングが発生するのを防止することができ
る。
【0050】また、前記2−3変速及び3−4変速を行
うに当たり、2速から4速に飛び変速を行うと、第2ク
ラッチC2及び第3クラッチC3がいずれも係合させら
れることになるが、第2クラッチC2が第3クラッチC
3より早く係合させられると、不快な変速フィーリング
が発生してしまう。そこで、第3クラッチC3を係合さ
せてから第2クラッチC2を係合させるために、一旦
(いったん)2−3変速を行い、設定時間Δt(例え
ば、0.1秒)が経過した後、3−4変速を行うように
している。そのために、前記油圧PC2、PC3は、図7に
示すタイミングで、油圧サーボC−2、C−3にそれぞ
れ供給される。したがって、第3クラッチC3の係合に
よって変速装置16のギヤ比の変化が開始されてから設
定時間Δtが経過した後に、第2クラッチC2の係合が
開始されるので、第2クラッチC2の係合による不快な
変速フィーリングが発生するのを防止することができ
る。
【0051】なお、図6に示すTO は出力トルク、NE
はエンジン回転数である。また、前記変速出力手段81
は、前記油圧マップを参照して制御信号SG7を発生さ
せ、前記リニアソレノイドバルブ64によって2−4−
3変速用のスロットル圧PTHを発生させる。そして、該
スロットル圧PTHに基づいて2−4−3変速用のアキュ
ムレータ圧が発生させられ、該アキュムレータ圧がアキ
ュムレータ93に供給されるので、油圧サーボC−2に
急激に油圧PC2が供給されるのを防止することができ、
第2クラッチC2の係合に伴って変速ショックが発生す
るのを防止することができる。
【0052】前記自動変速機制御装置41は、入力回転
数Ni 及び出力回転数No を読み込み、出力回転数No
と入力回転数Ni との比γが第1の設定値に達すると、
変速が終了したと判断し、前記スロットル圧PTHを通常
の圧力に復帰させる。なお、このときの入力回転数Ni
は図8に示すように変化する。このように、前回の2−
3変速時にシャダが発生した場合に、2−4−3変速が
行われ、第2クラッチC2が係合させられるので、2−
3変速に伴い第3クラッチC3が受ける入力トルク及び
イナーシャの変化の一部を、第2クラッチC2に分担さ
せることができる。したがって、その後の2−3変速に
おいて変速中にシャダが発生するのを防止することがで
きる。
【0053】また、選択された3速より高速側の4速を
達成するための第2クラッチC2が係合させられるの
で、エンジン10、変速装置16等の回転を低くするイ
ナーシャの変化を第2クラッチC2及び第3クラッチC
3によって分担することができる。この場合、変速に伴
うエンジン10、主変速機18等のイナーシャの変化
を、副変速機19の第3クラッチC3だけで受けるので
はなく、主変速機18の第2クラッチC2と共に受ける
ことができるので、シャダが発生するのを防止すること
ができる。
【0054】図9は本発明の実施の形態における2−3
変速時に第3クラッチが受ける入力トルクのタイムチャ
ート、図10は本発明の実施の形態における2−4−3
変速時に第3クラッチが受ける入力トルクのタイムチャ
ートである。2−3変速を行うと、第3クラッチC3
(図2)が係合させられるが、このとき、第3クラッチ
C3は、主変速機18から副変速機19のカウンタドリ
ブンギヤ22に入力される入力トルクTを受けることに
なる。
【0055】ここで、エンジントルクが一定であると仮
定すると、2−3変速を行った場合、第3クラッチC3
が受ける入力トルクTは、図9に示すように、第3クラ
ッチC3の係合開始から係合終了まで変化しない。これ
に対して、2−4−3変速を行った場合、前記入力トル
クTは、図10に示すように、第2クラッチC2の係合
開始から係合終了までの第2クラッチ係合領域において
徐々に小さくなり、第2クラッチC2の係合終了から第
3クラッチC3の係合終了まで徐々に大きくなる。
【0056】このように、入力トルクTの一部を第2ク
ラッチC2に分担させることができる。また、2−4−
3変速を行った場合、第2クラッチC2の係合に伴っ
て、エンジン10、トルクコンバータ12、出力軸1
4、リングギヤR1 、R2 、ワンウェイクラッチF2等
のイナーシャの変化の一部を第2クラッチC2に分担さ
せることができる。
【0057】したがって、入力トルクT及びイナーシャ
の変化の一部を、第2クラッチC2が分担する分だけ、
第3クラッチC3が受ける入力トルクT及びイナーシャ
の変化を少なくすることができるので、シャダが発生す
るのを防止することができる。また、本実施の形態にお
いて、前記自動変速機制御装置41の図示しないブレー
キ信号判断手段は、変速中にブレーキ信号SG3(図
1)が発生したかどうかを判断し、前記ブレーキ信号S
G3が発生した場合、自動変速機制御装置41の図示し
ない判断結果解除手段は、シャダ判断手段82による判
断結果を解除する。
【0058】したがって、運転者が図示しないブレーキ
ペダルを踏み込んだときに、制動に伴って出力回転数N
o 又は入力回転数Ni が変動し、シャダ判断手段82
が、シャダが発生したと誤判断することがあっても、次
回の2−3変速時に、変速出力手段81は2−4−3変
速を行わない。その結果、無用に2−4−3変速が行わ
れることがないので、第2クラッチC2の耐久性が低下
することがなくなる。
【0059】次に、前記構成の自動変速機の変速制御装
置の動作についてフローチャートに基づいて説明する。
図11は本発明の実施の形態における自動変速機の変速
制御装置の動作を示すフローチャートである。 ステップS1 エコノミーモード又はパワーモードが選
択されたことを検出する。 ステップS2 スロットル開度θ及び車速vを読み込
む。 ステップS3 2−3変速が行われたかどうかを判断す
る。2−3変速が行われた場合はステップS4に進み、
行われていない場合はステップS2に戻る。 ステップS4 シャダ判断手段82(図1)は前回の2
−3変速時にシャダが検出されたかどうかを判断する。
シャダが検出された場合はステップS10に、検出され
ない場合はステップS5に進む。 ステップS5 変速出力手段81は2−3変速の変速信
号を発生させる。 ステップS6 2−3変速用のスロットル圧PTH(図
4)を発生させる。 ステップS7 入力回転数Ni 及び出力回転数No を読
み込む。 ステップS8 2−3変速が終了したかどうかを判断す
る。2−3変速が終了した場合はステップS9に進み、
終了していない場合はステップS7に戻る。 ステップS9 スロットル圧PTHを復帰させる。 ステップS10 変速出力手段81は2−3変速の変速
信号を発生させる。 ステップS11 設定時間が経過するのを待機する。 ステップS12 変速出力手段81は3−4変速の変速
信号を発生させる。 ステップS13 2−4−3変速用のスロットル圧PTH
を発生させる。 ステップS14 入力回転数Ni 及び出力回転数No
読み込む。 ステップS15 出力回転数No と入力回転数Ni との
比γが第2の設定値α以上であるかどうかを判断する。
比γが第2の設定値α以上である場合はステップS16
に進み、比γが第2の設定値αより小さい場合はステッ
プS14に戻る。 ステップS16 変速出力手段81は4−3変速の変速
信号を発生させる。 ステップS17 入力回転数Ni 及び出力回転数No
読み込む。 ステップS18 4−3変速が終了したかどうかを判断
する。4−3変速が終了した場合はステップS19に進
み、終了していない場合はステップS17に戻る。 ステップS19 スロットル圧PTHを復帰させる。
【0060】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0061】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、自動変速機の変速制御装置においては、スロット
ル開度を検出するスロットル開度センサと、車速を検出
する車速センサと、前記スロットル開度及び車速に基づ
いて変速段を選択し、選択された変速段に対応する変速
信号を発生させる変速出力手段と、前記変速信号に基づ
いて、少なくとも第1の変速用クラッチを係脱する油圧
制御装置と、変速中にシャダが発生したかどうかを判断
するシャダ判断手段とを有する。
【0062】そして、前記変速出力手段は、変速中にシ
ャダが発生した場合、変速中に第2の変速用クラッチを
係脱させるための変速信号を発生させる疑似変速出力手
段を備える。この場合、変速出力手段が、スロットル開
度及び車速に基づいて変速段を選択し、選択された変速
段に対応する変速信号を発生させると、油圧制御装置
は、前記変速信号に基づいて摩擦係合要素を係脱する。
そして、前回の変速時にシャダが発生すると、疑似変速
出力手段は変速中に第2の変速用クラッチを係脱させ
る。したがって、第1の変速用クラッチが受ける入力ト
ルク及びイナーシャの変化の一部を、第2の変速用クラ
ッチに分担させることができるので、変速中にシャダが
発生するのを防止することができる。
【0063】本発明の他の自動変速機の変速制御装置に
おいては、さらに、前記第2の変速用クラッチは、選択
された変速段より高速側の変速段を達成するための変速
用クラッチである。この場合、選択された変速段より高
速側の変速段を達成するための変速用クラッチが係合さ
せられるので、エンジン、変速装置等の回転を低くする
イナーシャの変化を第1の変速用クラッチ及び第2の変
速用クラッチによって分担することができる。
【0064】本発明の更に他の自動変速機の変速制御装
置においては、さらに、前記第2の変速用クラッチは、
第1の変速用クラッチの係合が開始されてから設定時間
が経過した後に係合させられる。この場合、第1の変速
用クラッチの係合によって変速装置のギヤ比の変化が開
始されてから設定時間が経過した後に、第2の変速用ク
ラッチの係合が開始されるので、第2の変速用クラッチ
の係合による不快な変速フィーリングが発生するのを防
止することができる。
【0065】本発明の更に他の自動変速機の変速制御装
置においては、さらに、選択された変速段を達成するた
めの変速信号が発生させられた後、設定時間が経過した
後に、選択された変速段より高速側の変速段を達成する
ための変速信号が発生させられる。この場合、選択され
た変速段を達成するための変速信号が発生させられた
後、設定時間が経過した後に、選択された変速段より高
速側の変速段を達成するための変速信号が発生させるこ
とによって、第2の変速用クラッチの係合を遅延させる
ことができる。
【0066】本発明の更に他の自動変速機の変速制御装
置においては、さらに、前記第2の変速用クラッチは、
出力回転数と入力回転数との比が設定値に達したときに
解放される。この場合、出力回転数と入力回転数との比
が設定値に達してから第2の変速用クラッチを解放する
ので、前記比の変化を第2の変速用クラッチに分担させ
ることができる。さらに、前記比が、選択された変速段
の値を超えないので、第2の変速用クラッチの係合によ
り不快な変速フィーリングが発生するのを防止すること
ができる。
【0067】本発明の更に他の自動変速機の変速制御装
置においては、さらに、前記第2の変速用クラッチを解
放するための変速信号は、出力回転数と入力回転数との
比が設定値に達したときに発生させられる。この場合、
第2の変速用クラッチを解放するための変速信号を、前
記比が設定値に達したときに発生させられるので、選択
された変速段が達成される前に第2の変速用クラッチを
解放させることができる。
【0068】本発明の更に他の自動変速機の変速制御装
置においては、さらに、主変速機及び副変速機を備えた
変速装置を有する。そして、第1の変速用クラッチは副
変速機に、第2の変速用クラッチは主変速機にそれぞれ
配設される。この場合、変速に伴うエンジン、主変速機
等のイナーシャの変化を、副変速機の第1の変速用クラ
ッチだけで受けるのではなく、主変速機の第2の変速用
クラッチと共に受けることができるので、シャダが発生
するのを防止することができる。
【0069】本発明の更に他の自動変速機の変速制御装
置においては、さらに、変速中にブレーキ信号が発生し
たかどうかを判断するブレーキ信号判断手段と、変速中
にブレーキ信号が発生した場合に、前記シャダ判断手段
による判断結果を解除する判断結果解除手段とを有す
る。この場合、変速中にブレーキ信号が発生すると、前
記判断結果解除手段は、前記シャダ判断手段による判断
結果を解除する。
【0070】したがって、運転者がブレーキペダルを踏
み込んだときに、制動に伴って出力回転数又は入力回転
数が変動し、シャダが発生したと誤判断されても、通常
走行用の変速マップに基づいて変速が行われるので、無
用にシャダ発生防止用の変速マップに基づいて変速が行
われることはない。その結果、出力トルクが低下した
り、燃費が悪くなったりすることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における自動変速機の変速
制御装置のブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態における自動変速機の概略
図である。
【図3】本発明の実施の形態における自動変速機の動作
を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態における油圧制御装置の概
略図である。
【図5】本発明の実施の形態における通常走行モード時
の自動変速機の変速制御装置のタイムチャートである。
【図6】本発明の実施の形態におけるシャダ発生防止モ
ード時の自動変速機の変速制御装置のタイムチャートで
ある。
【図7】本発明の実施の形態におけるアキュムレータ圧
のタイムチャートである。
【図8】本発明の実施の形態における入力回転数のタイ
ムチャートである。
【図9】本発明の実施の形態における2−3変速時に第
3クラッチが受ける入力トルクのタイムチャートであ
る。
【図10】本発明の実施の形態における2−4−3変速
時に第3クラッチが受ける入力トルクのタイムチャート
である。
【図11】本発明の実施の形態における自動変速機の変
速制御装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
18 主変速機 19 副変速機 40 油圧制御装置 50 スロットル開度センサ 51 車速センサ 81 変速出力手段 82 シャダ判断手段 83 疑似変速出力手段 C2 第2クラッチ C3 第3クラッチ θ スロットル開度 v 車速 Δt 設定時間 No 出力回転数 Ni 入力回転数 γ 比
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年10月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松井 真一 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スロットル開度を検出するスロットル開
    度センサと、車速を検出する車速センサと、前記スロッ
    トル開度及び車速に基づいて変速段を選択し、選択され
    た変速段に対応する変速信号を発生させる変速出力手段
    と、前記変速信号に基づいて、少なくとも第1の変速用
    クラッチを係脱する油圧制御装置と、変速中にシャダが
    発生したかどうかを判断するシャダ判断手段とを有する
    とともに、前記変速出力手段は、変速中にシャダが発生
    した場合、変速中に第2の変速用クラッチを係脱させる
    ための変速信号を発生させる疑似変速出力手段を備える
    ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の変速用クラッチは、選択され
    た変速段より高速側の変速段を達成するための変速用ク
    ラッチである請求項1に記載の自動変速機の変速制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第2の変速用クラッチは、第1の変
    速用クラッチの係合が開始されてから設定時間が経過し
    た後に係合させられる請求項2に記載の自動変速機の変
    速制御装置。
  4. 【請求項4】 選択された変速段を達成するための変速
    信号が発生させられた後、設定時間が経過した後に、選
    択された変速段より高速側の変速段を達成するための変
    速信号が発生させられる請求項3に記載の自動変速機の
    変速制御装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の変速用クラッチは、出力回転
    数と入力回転数との比が設定値に達したときに解放され
    る請求項2に記載の自動変速機の変速制御装置。
  6. 【請求項6】 前記第2の変速用クラッチを解放するた
    めの変速信号は、出力回転数と入力回転数との比が設定
    値に達したときに発生させられる請求項5に記載の自動
    変速機の変速制御装置。
  7. 【請求項7】 主変速機及び副変速機を備えた変速装置
    を有するとともに、第1の変速用クラッチは副変速機
    に、第2の変速用クラッチは主変速機にそれぞれ配設さ
    れる請求項1〜6のいずれか1項に記載の自動変速機の
    変速制御装置。
  8. 【請求項8】 変速中にブレーキ信号が発生したかどう
    かを判断するブレーキ信号判断手段と、変速中にブレー
    キ信号が発生した場合に、前記シャダ判断手段による判
    断結果を解除する判断結果解除手段とを有する請求項1
    〜7のいずれか1項に記載の自動変速機の変速制御装
    置。
JP8280934A 1996-10-23 1996-10-23 自動変速機の変速制御装置 Withdrawn JPH10122346A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103115146A (zh) * 2013-01-31 2013-05-22 浙江吉利汽车研究院有限公司杭州分公司 一种双离合自动变速器起步控制方法
CN103206528A (zh) * 2013-02-27 2013-07-17 东风汽车有限公司 一种双离合器信号处理***
CN108374886A (zh) * 2017-01-31 2018-08-07 本田技研工业株式会社 控制装置及控制***

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CN108374886A (zh) * 2017-01-31 2018-08-07 本田技研工业株式会社 控制装置及控制***

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