JPH10109392A - 化粧材 - Google Patents

化粧材

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JPH10109392A
JPH10109392A JP8283002A JP28300296A JPH10109392A JP H10109392 A JPH10109392 A JP H10109392A JP 8283002 A JP8283002 A JP 8283002A JP 28300296 A JP28300296 A JP 28300296A JP H10109392 A JPH10109392 A JP H10109392A
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resin
coating
top coat
coat layer
layer
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JP8283002A
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Toshitake Kobayashi
利武 小林
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐摩耗性を向上させるためにトップコート層
に球状のアルミナ粒子を添加してなる化粧材は、コーテ
ィング時に装置に加わる負担が大きく、またアルミナ粒
子を添加した塗工組成物は保存時や塗工時にアルミナ粒
子が沈降し易く、塗工液の組成が不均一になって、トッ
プコート層の品質を安定的に製造することが困難である
といった問題があった。 【解決手段】 基材2の表面側に耐摩耗性のトップコー
ト層3を設け、上記トップコート層に耐摩剤含有樹脂ビ
ーズを用いて化粧材1を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は化粧シートや化粧板
等として用いられる耐摩耗性を有する化粧材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、耐摩耗性を有する化粧材とし
て、該化粧材表面側に耐摩耗性の樹脂からなるトップコ
ート層が形成されたものが公知である。上記トップコー
ト層の樹脂としては、熱硬化性樹脂や電離放射線硬化性
樹脂等の硬い樹脂が用いられ、耐摩耗性を向上させるた
めに、該層を厚く形成することが行われていた。しか
し、トップコート層を厚く形成した場合、基材として柔
軟な材質や薄紙などを用いた際に、カールの発生や割れ
が生じ易いという問題があった。
【0003】また、トップコート層の耐摩耗性を向上さ
せるために、ポリカーボネート樹脂から形成した樹脂ビ
ーズ、或いはシリカ等の無機フィラーをバインダー樹脂
に添加した組成物を用いてトップコート層を形成してな
る化粧材が公知である。しかしながらこれらの化粧材
は、耐摩耗性が向上しているがその向上度合いは僅かで
あり、更に優れた耐摩耗性が要望されていた。
【0004】本出願人は、上記欠点を改良するために、
トップコート層に球状アルミナを含有せしめてなる化粧
材を先に提案している(特願平7−158591号)。
この化粧材は、トップコート層の耐摩耗性が著しく改良
され、トップコート層を厚く形成する必要がないといっ
た効果が得られるものであったが、以下の不具合がある
ことが判明した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】トップコート層を塗工
する際、コーティング装置に対する負担が大きい。すな
わち、塗工組成物のアルミナ粒子がコーティング装置の
版やドクター、ポンプなどを摩耗させてしまう。また、
トップコートの塗工組成物において、アルミナ粒子が沈
降し易く、塗工液中で分離して不均一になり、トップコ
ート層の品質管理に手間がかかるという問題があった。
【0006】また、上記化粧材の耐摩耗性を調節するに
は、塗工組成物中の耐摩剤(アルミナ)の添加量、塗工
液の粘度、粒径、あるいは膜厚等を任意に設定すること
で行っていたが、塗工中に塗工液の粘度が変化したりす
るため、一定の品質の化粧材を得るのに手間がかかると
いう問題があった。
【0007】本発明は上記欠点を解決するためのもので
あり、耐摩耗性に優れ、トップコート層を塗工する際の
コーティング時の装置に対する負担が小さく、トップコ
ート層を塗工する際に安定した塗工が可能である化粧材
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)基材の
表面側に耐摩耗性のトップコート層が設けられている化
粧材であって、トップコート層に耐摩剤含有樹脂ビーズ
を用いたことを特徴とする化粧材、(2)耐摩剤含有樹
脂ビーズの耐摩剤として球状アルミナを用い、該樹脂ビ
ーズの平均粒径が10〜100μmである上記(1)記
載の化粧材、(3)耐摩剤含有樹脂ビーズの樹脂がアク
リル系樹脂である上記(1)又は(2)記載の化粧材、
を要旨とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づき説明
する。図1に示すように本発明化粧材1は、基材2の表
面側にトップコート層3が設けられてなる化粧材におい
て、該トップコート層3に耐摩剤含有樹脂ビーズ5を用
いたものである。尚、基材2とトップコート層3の間に
は印刷層4を設けることができる。
【0010】本発明において用いる耐摩剤含有樹脂ビー
ズ5は、図3に示すようにバインダー樹脂52中に、耐
摩剤5として上記バインダー樹脂よりも硬度の高い粒子
を含有せしめて、粒子状に形成した樹脂ビーズである。
耐摩剤含有樹脂ビーズにおいて耐摩剤のビーズ中の分散
状態は、図3に示すように、耐摩剤51が樹脂ビーズ5
の樹脂52中に均一に分散していてもよいが、図4に示
すように樹脂ビーズ5の表面側のみに付着して樹脂ビー
ズ5の内部に耐摩剤51が存在しない状態であってもよ
い。少なくとも耐摩剤含有樹脂ビーズの表面に耐摩剤が
存在していればよい。
【0011】上記耐摩剤は、バインダー樹脂よりも硬度
の高い粒子であれば特に限定されないが、通常、無機粒
子が用いられる。耐摩剤51は、具体的にはアルミナ、
シリカ、炭酸カルシウム等を用いることができる。耐摩
剤は、硬度が良好なことからアルミナが好ましい。耐摩
剤含有樹脂ビーズ5における耐摩剤51の含有量は、樹
脂ビーズ全体に対して0.1〜70重量%の範囲が好ま
しく、特に好ましくは30〜50重量%である。また、
バインダー樹脂としては、アクリル、ウレタン、ポリエ
ステル、尿素樹脂等が用いられる。バインダー樹脂はア
クリル系樹脂が耐摩性の点から好ましい。
【0012】耐摩剤含有樹脂ビーズ5の粒子径は平均粒
径が10〜100μmであるのが好ましく、より好まし
くは10〜30μmである。また、耐摩剤51の粒子径
は2μm以上であるのが好ましく、特に好ましくは3〜
5μmである。
【0013】またトップコート層3の厚みは、図1に示
すように耐摩剤含有樹脂ビーズ5の粒径より薄くても、
あるいは図2に示すように耐摩剤含有樹脂ビーズ5の粒
径より厚く形成してもいずれでもよい。
【0014】耐摩剤含有樹脂ビーズ5において、耐摩剤
51と樹脂ビーズ5の粒径との関係は、耐摩剤の粒径
(A)と樹脂ビーズの粒径(B)との比A:B=1:3
〜1:100の範囲が好ましい。上記Bが3未満では粒
子として成立しない。また、Bが100を超えると、耐
摩性で充分な特性を発揮できない。より好ましいA:B
は1:4〜1:20である。
【0015】トップコート層3において、耐摩剤含有樹
脂ビーズ5の添加量(バインダー樹脂に対する重量%)
は、バインダー樹脂に対して5〜50重量%の範囲が好
ましい。耐摩剤含有樹脂ビーズの添加量が5重量%未満
では十分な耐摩性が得られず、50重量%を超えると樹
脂がペースト状となり使用不可である。より好ましい耐
摩剤含有樹脂ビーズのトップコート層3への添加量は1
0〜30重量%である。
【0016】本発明化粧材においてトップコート層3を
形成するには、以下の手段が用いられる。トップコー
ト層の組成物中へ耐摩剤含有樹脂ビーズを混合した塗工
組成物を塗工して樹脂を硬化させる。耐摩剤を含有し
ない樹脂組成物を塗工した後該樹脂が未硬化の状態で耐
摩剤含有樹脂ビーズを塗工面の表面に付着させた後に硬
化させる。
【0017】上記のの手段のように耐摩剤含有樹脂ビ
ーズを未硬化の樹脂塗工面上に付着させた場合、耐摩剤
含有樹脂ビーズの耐摩剤は該樹脂ビーズ表面に露出して
いるため、バインダー樹脂の塗工面に対する食いつきが
良好である。また、このようにトップコート層の樹脂を
塗工した後に耐摩剤を表面に付着させる場合は、トップ
コート層に耐摩耗性を付与すると同時に、トップコート
層の表面をマット化することが可能であり、トップター
ト層表面の艶を任意に調節することができる。
【0018】トップコート層3のバインダー樹脂は、電
子線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等の電離放射線硬化
型樹脂、又は熱硬化性樹脂(常温硬化型樹脂、二液反応
硬化型樹脂を含む)等の従来公知の化粧材のトップコー
ト層に用いられる樹脂が利用できる。
【0019】電離放射線硬化型樹脂は、具体的には、分
子中に重合性不飽和結合または、エポキシ基を有するプ
レポリマー、オリゴマー、及び/又はモノマーを適宜混
合した、電離放射線により硬化可能な組成物が用いられ
る。尚、電離放射線とは、電磁波または荷電粒子線のう
ち分子を重合或いは架橋し得るエネルギー量子を有する
ものを意味し、通常紫外線または電子線が用いられる。
【0020】上記プレポリマー、オリゴマーとしては、
不飽和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物等の不飽
和ポリエステル類、ポリエステルメタクリレート、ポリ
エーテルメタクリレート、ポリオールメタクリレート、
メラミンメタクリレート等のメタクリレート類、ポリエ
ステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタン
アクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリオール
アクリレート、メラミンアクリレート等のアクリレー
ト、カチオン重合型エポキシ化合物等が挙げられる。
【0021】またモノマーとしては、スチレン、αメチ
ルスチレン等のスチレン系モノマー、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸メト
キシエチル、アクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸ブ
チル、アクリル酸メトキシブチル、アクリル酸フェニル
等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸
メトキシエチル、メタクリル酸エトキシメチル、メタク
リル酸フェニル、メタクリル酸ラウリル等のメタクリル
酸エステル類、アクリル酸−2−(N、N−ジエチルア
ミノ)エチル、メメタクリル酸−2−(N、N−ジメチ
ルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N、N−ジベン
ジルアミノ)メチル、アクリル酸−2−(N、N−ジエ
チルアミノ)プロピル等の不飽和置酸の置換アミノアル
コールエステル類、アクリルアミド、メタクリルアミド
等の不飽和カルボン酸アミド、エチレングリコールジア
クリレート、プロピレングリコールジアクリレート、プ
ロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリ
コールジアクリレート、1,6ヘキサンジオールジアク
リレート、トリエチレングリコールジアクリレート等の
化合物、ジプロピレングリコールジアクリレート、エチ
レングリコールジアクリレート、プロピレングリコール
ジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレ
ート等の多官能性化合物、及び/又は、分子中に2個以
上のチオール基を有するポリチオール化合物、例えばト
リメチロールプロパントリチオグリコレート、トリメチ
ロールプロパントリチオプロピレート、ペンタエリスリ
トールテトラチオグリコール等が挙げられる。
【0022】紫外線を照射して硬化させる場合には、光
重合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン
類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミノキシ
ムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、
チオキサントン類、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スル
ホニウム塩、メタロセン、又、光重合促進剤(増感剤)
としてn−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n
−ブチルホスフィン等を添加する。
【0023】トップコート層のバインダー樹脂として用
いる熱硬化性樹脂は、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジア
リルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、
不飽和ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂(2液
型ポリウレタンも含む)、エポキシ樹脂、アミノアルキ
ッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリ
シロキサン樹脂等がある。これらに必要に応じて架橋
剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤等を添加して用
いる。上記の硬化剤として通常、イソシアネート又は有
機スルホン酸塩が不飽和ポリエステル系樹脂やポリウレ
タン系樹脂に、アミンがエポキシ樹脂に、メチルエチル
ケトンパーオキサイド等の過酸化物やアゾイソブチルニ
トリル等のラジカル開始剤が不飽和ポリエステル等によ
く使用される。
【0024】上記のイソシアネートは、2価以上の脂肪
族又は芳香族イソシアネートを使用できるが、熱変色防
止、耐候性の点から脂肪族イソシアネートが望ましい。
具体的なイソシアネートとしてトリレンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。
【0025】上記2液型ポリウレタンとしては、その分
子構造中に水酸基を平均して2個以上有するポリオール
化合物からなる第1液と、ポリイソシアネート化合物か
らなる第2液とを、水酸基とイソシアネート基の当量比
が0.7〜1.5になるように配合したものが挙げられ
る。
【0026】上記エポキシ樹脂としては、その分子構造
中にエポキシ基を平均2個以上有するエポキシ樹脂とエ
ポキシ基と反応する活性水素を1分子中に3個以上有す
るモノ−、またはポリ−アミンとをエポキシ樹脂のエポ
キシ当量とモノ、またはポリアミンの活性水素当量の比
が、0.7〜1.5になるように配合したものが挙げら
れる。
【0027】トップコート層3には、上記の樹脂及び耐
摩剤含有樹脂ビーズ以外の添加剤を含有せしめてもよ
い。例えば耐セロテープ性及び耐汚染性を向上させるた
めに、シリコーン系、フッ素系添加剤を0.1〜10重
量%の範囲で添加することができる。
【0028】基材2は紙、プラスチック、金属、木材等
が用いられ、形状はシート状、板状、表面に凹凸を有す
るものや、立体形状を有するもの等のいずれでもよい。
基材2は、シート状のものを使用する場合は、厚さ5〜
200μmのものが好ましく用いられる。
【0029】基材2に用いる紙は、薄葉紙、クラフト
紙、チタン紙、リンター紙、板紙、石膏ボード紙、紙に
ポリ塩化ビニル樹脂をゾル塗工又はドライラミネートし
たいわゆるビニル壁紙原反、上質紙、コート紙、アート
紙、硫酸紙、グラシン紙、パーチメント紙、パラフィン
紙、和紙、また紙類似シートとして、硝子繊維、石綿、
チタン酸カリウム繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、炭
素繊維等の無機質繊維、ポリエステル、ビニロン等の有
機樹脂等を用いた織布又は不織布等が挙げれる。
【0030】また基材2に用いられるプラスチックシー
トは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペン
テン等のポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン、ポリビニルアルコール、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エ
チレン−ビニルアルコール共重合体、ビニロン等のビニ
ル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート、ポリエチレンナフタレート−イソフタ
レート共重合体等のポリエステル樹脂、ポリメタアクリ
ル酸メチル、ポリメタアクリル酸エチル、ポリアクリル
酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系樹脂、
ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド、三酢酸セル
ロース、セロファン等のセルロース系樹脂、ポリスチレ
ン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリイミド等
の合成樹脂フィルム、又はシートの単層体又は積層体が
挙げられる。また、金属箔として用いられる金属は、ア
ルミニウム、ステンレス鋼、鉄、銅等が挙げられる。
【0031】基材2に用いる板は、木材単板、木材合
板、パーチクルボード、MDF(中密度繊維板)等の木
質板、石膏板、石膏スラグ板等の石膏系板、珪酸カルシ
ウム板、石綿スレート板、軽量発泡コンクリート板、中
空押出セメント板等のセメント板、パルプセメント板、
石綿セメント板、木片セメント板等の繊維セメント板、
陶器、磁気、せっ器、土器、硝子、琺瑯等のセラミック
ス板、鉄板、亜鉛メッキ鋼板、ポリ塩化ビニルゾル塗工
鋼板、アルミニウム板、銅板等の金属板、ポリオレフィ
ン樹脂板、アクリル樹脂板、ABS板、ポリカーボネー
ト板等の熱可塑性樹脂板、フェノール樹脂板、尿素樹脂
板、不飽和ポリエステル樹脂板、ポリウレタン樹脂板、
エポキシ樹脂板、メラミン樹脂板等の熱硬化性樹脂板、
フェノール樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、
ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ジア
リルフタレート樹脂等の樹脂を、硝子繊維不織布、布
帛、紙、その他の各種繊維質基材に含浸硬化して複合化
したいわゆるFRP板等の樹脂板が挙げられる。
【0032】基材2は上記各種基材の2種以上を接着
剤、熱融着等の公知の手段により積層した複合基材を用
いてもよい。
【0033】本発明化粧材は、化粧シート、化粧板、化
粧鋼板等として、例えば建築物の床面、壁面、天井等の
内装、家具ならびに各種キャビネット、などの表面装飾
用材料として用いられ、特に耐摩耗性を要求される用途
に最適に用いることができる。
【0034】
【実施例】
実施例1 含浸紙(興人製:GF−606)の表面に、HATイン
キ(インクテック製)を用いてベタ層及び絵柄層を順次
グラビア印刷して印刷紙を得た。ポリエーテル系電子線
硬化型樹脂(三洋化成工業製)に下記の耐摩剤含有樹脂
ビーズを20重量%分散したトップコート層組成物を、
上記印刷紙の印刷面上にグラビアリバース方式で塗工し
(塗布量20g/m2 )、電子線(175KV、5Mr
ad)を照射し硬化させて化粧紙を得た。 〔耐摩剤含有樹脂ビーズ(平均粒径:25μm)〕 ・アクリル樹脂 70重量% ・アルミナ(平均粒径5μm) 30重量% 得られた化粧紙についてJIS K−6902に準じ、
研磨紙S−42を用いて耐摩耗性試験を行った結果を表
1に示す。
【0035】実施例2 厚み0.1mmのポリ塩化ビニル樹脂シート(理研ビニ
ル製:23phr)の表面に化X(昭和インク製)を用
いて絵柄をグラビア印刷して印刷シートを得た。該印刷
シートの印刷面上に、ポリエステル系の紫外線硬化型樹
脂(インクテック製)に実施例1で用いた耐摩剤含有樹
脂ビーズを20重量%分散した組成物をグラビアリバー
ス方式で塗工し(塗布量20g/m2 )紫外線照射によ
り硬化させて化粧シートを得た。実施例1同様に得られ
た化粧シートの耐摩耗性及び耐スクラッチ性の試験を行
った結果を表1に示す。
【0036】実施例3 鋼板上に絵柄をグラビア印刷し、該印刷面上に、ポリエ
ーテル系の電子線硬化型樹脂(三洋化成工業製)に実施
例1で用いた樹脂ビーズを分散した組成物をシルク印刷
方式で塗工し(塗布量20g/m2 )、電子線を照射し
て硬化させて、トンネル内装等に使用可能な耐摩鋼板を
得た。
【0037】実施例4 印刷を施した鋼板上に電子線硬化型樹脂をグラビアコー
トし(塗布量20g/m2 )、該塗布面上に実施例1で
用いた樹脂ビーズをエアースプレー方式で吹きつけて付
着させた後、電子線を照射して硬化させて化粧材を得
た。得られた化粧材は表面がマット化されたものであっ
た。。
【0038】実施例5 薄紙(三興製:FIX−30)の表面にHATインキ
(インクテック製)を用いたベタ印刷層と、HAインキ
(インクテック製)を用いた絵柄印刷層を設け、該印刷
層の表面に、イソシアネートを用いた2液反応型のDA
ISEC用インキに実施例1と同じ樹脂ビーズ(平均粒
径15μm)を20重量%分散させた組成物をグラビア
方式で塗工して(塗布量12g/m)、70℃で72時
間養生、硬化させて化粧材を得た。
【0039】比較例1 厚さ0.1mmのポリ塩化ビニル樹脂の表面に化X(昭
和インク製)を用いてグラビア印刷し絵柄層を形成し、
該絵柄層の上から紫外線硬化性樹脂(インクテック製)
に平均粒径20μmのシリカを約20重量%分散させた
組成物を塗工し(塗布量15g/m2 )紫外線を照射し
て硬化させ化粧シートを得た。得られた化粧シートの耐
摩耗性及び耐スクラッチ性について実施例2と同様に試
験した結果を表1に示す。
【0040】
【表1】 〔耐スクラッチ性試験方法〕 ・ホフマンスクラッチテスター(BYK Garder
Inc.製試験装置)を用い、荷重25gから25g
ステップで500gまでテストし、印刷層が削られた荷
重の1つ前の荷重を終点とした。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明化粧材は、ト
ップコート層に耐摩剤含有樹脂ビーズを用いたことによ
り、従来のアルミナ等の無機フィラーを直接添加したト
ップコート層と比較して、コーティング時の装置の負担
が小さく、耐摩耗性も良好な化粧材が得られる。また、
耐摩剤含有樹脂ビーズは無機フィラーと比較してトップ
コート層の樹脂に対するなじみが良好であり、塗工組成
物の樹脂ビーズが沈降する性質は無機フィラーよりもは
るかに小さい。その結果、塗工中にトップコート層塗工
物中の組成が変化して品質が不安定となる虞れがなく、
塗工組成物が均一なためトップコート層の品質を管理す
るのが容易である。
【0042】また、耐摩剤含有樹脂ビーズは、耐摩剤の
含有量を変化させることにより、任意の耐摩耗性が得ら
れる。従って、従来はトップコート層の組成物中の無機
フィラーの添加量を変化させたり、トップコート層の膜
厚を変化させるといった複雑な操作により、耐摩耗性を
コントロールしていたが、本発明ではトップコート層の
樹脂ビーズ含有量及びトップコート層の膜厚を一定にし
た状態で、耐摩耗性を変化させることが可能であり、用
途に応じ種々の耐摩耗性を有する化粧材を容易に製造で
きる。
【0043】またトップコート層に用いる耐摩剤含有樹
脂ビーズは、アルミナフィラーなどと比較して、樹脂塗
膜中に添加した場合に塗膜硬度を上昇させずに耐摩耗性
を向上させる効果を有する。従って、加工性に優れた化
粧シート等を容易に得ることができる。また耐摩剤含有
樹脂ビーズは、表面に耐摩剤の突起を有するため、塗膜
に対してしっかりと保持されるため、球状のアルミナ粒
子などを直接トップコート層に添加する場合と比較し
て、耐摩剤の含有量を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明化粧材の1例を示す要部縦断面図であ
る。
【図2】本発明化粧材の他の例を示す要部縦断面図であ
る。
【図3】耐摩剤含有樹脂ビーズの1例を示す断面図であ
る。
【図4】耐摩剤含有樹脂ビーズの他の例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 化粧材 2 基材 3 トップコート層 5 耐摩剤含有樹脂ビーズ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の表面側に耐摩耗性のトップコート
    層が設けられている化粧材であって、トップコート層に
    耐摩剤含有樹脂ビーズを用いたことを特徴とする化粧
    材。
  2. 【請求項2】 耐摩剤含有樹脂ビーズの耐摩剤として球
    状アルミナを用い、該樹脂ビーズの平均粒径が10〜1
    00μmである請求項1記載の化粧材。
  3. 【請求項3】 耐摩剤含有樹脂ビーズの樹脂がアクリル
    系樹脂である請求項1又は2記載の化粧材。
JP8283002A 1996-10-04 1996-10-04 化粧材 Pending JPH10109392A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009096179A (ja) * 2007-09-27 2009-05-07 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シート
JP2017074003A (ja) * 2015-10-14 2017-04-20 大日本印刷株式会社 害虫滑落性積層フィルムおよび捕虫器

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009096179A (ja) * 2007-09-27 2009-05-07 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シート
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