JPH10105877A - 信号機パラメータ設定装置 - Google Patents

信号機パラメータ設定装置

Info

Publication number
JPH10105877A
JPH10105877A JP25822796A JP25822796A JPH10105877A JP H10105877 A JPH10105877 A JP H10105877A JP 25822796 A JP25822796 A JP 25822796A JP 25822796 A JP25822796 A JP 25822796A JP H10105877 A JPH10105877 A JP H10105877A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
time
vehicle
traffic
intersection
traffic light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25822796A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Inoue
健士 井上
Takayoshi Yokota
孝義 横田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP25822796A priority Critical patent/JPH10105877A/ja
Publication of JPH10105877A publication Critical patent/JPH10105877A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Traffic Control Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の手法では、ユーザがパラメータを入力し
たり変更したりするには煩雑な作業を要した。また、交
通の円滑化のみを考慮したものであり安全性を考慮した
ものではなかった。 【解決手段】ユーザが結果を見てその場で信号機のパラ
メータを調整できるような車軌跡表示部及び道路パラメ
ータ入出力部を設け、さらに評価値に安全性の指標であ
る安全指標時間を設ける。 【効果】以上の車軌跡表示部及び道路パラメータ入出力
部により、信号機パラメータの設計工程の時間が大幅に
短縮できる。また安全指標時間を設けることにより、得
られた信号機のパラメータによる運用は事故が少なくな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路及び道路網に
おける自動車交通流の監視,管制に利用する信号機のパ
ラメータを設定することに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の信号機パラメータ設定装置は、TR
ANSYT((社)交通工学研究会:“交通信号の手引き”,交
通工学研究会 平成6年7月1版 pp.135−13
7)と呼ばれるソフトウエアを搭載した計算機としての
装置があった。これは、ユーザが道路の各パラメータ
(速度,発生交通,信号機パラメータ)をファイルに書
き、そのファイルを読み込み、車群を予測部と、予測し
た車群により旅行時間と停止回数の線形和で現される評
価関数が小さくなるように繰り返し計算を行う最急降下
法により信号機のパラメータを決定する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例には、以下
の課題があった。まず、評価関数が旅行時間と停止回数
しか考慮していないので、得られた信号機パラメータで
車を走行させた場合車が高速に走っても抑制することが
できなかった。また評価関数に車群を考慮していないの
で、実際の走行では車群が分断される場合があった。こ
こで、車群が分断されることは、車が交差点に到着した
ときに青から赤に変わり、このときドライバーが停止す
るかどうか迷うことになる。このときドライバーは速度
を上げて強引に交差点を通過するかまたは、急に停止し
後続車に追突されやすくなり危険である。
【0004】さらに、道路の各パラメータを入力するこ
とが煩雑であり、また得られた結果をユーザが見てその
場で手直しすることができないという欠点を有してい
た。
【0005】他の本発明の課題は、車が安全に走行でき
る信号機のパラメータを決定することである。
【0006】他の本発明の課題は、道路パラメータの入
力を会話的に行い即時的に変更できるようにし、更に得
られた結果をユーザがその場で判断し容易に修正できる
ようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】車が高速で走ることを抑
制する信号機のパラメータを決定するためには、車群が
交差点に到着すると同時に信号機を青に切り替えるよう
にすればよい。ここで、もし車群が交差点に到着すると
同時に信号機を青に切り替えるならば、設計速度より高
速で走る車は赤信号で止められることになり、旅行時間
が変わらずに停止回数が増えることになり、高速車を抑
止することができる。しかしながら、道路は上り車線と
下り車線があるため、上り下りの両車群が交差点に到着
すると同時に信号機を青に変えることは、必ずしも実現
することができない。このためできるだけ車群の交差点
到着時刻と信号機の青の開始が接近するようにする。こ
のためには、評価値として車群の交差点到着時刻と信号
機の青開始時刻の差の絶対値を、対象交差点での総和を
とった値にし、この値が小さくなるように、最急降下
((社)交通工学研究会編“交通工学ハンドブック”,p
1195)やGA法(人工知能学会研究会資料SIG−
F/F/K/S/I−9202−2(12/3)pp.
19−30“組み合わせ問題とその複雑さ”)を適用し
最適化を行えばよい。
【0008】更に、心理的にドライバーは前方の信号が
赤であるならば速度を上げない傾向がある。このため、
ドライバーが前方の交差点の信号が青に見える時間を少
なくするようにすればよい。具体的には評価値としてド
ライバーが前方の交差点の信号が青に見える時間とし
て、対象交差点での総和をとった値にし、同じくこの値
が小さくなるように、最急降下やGA法を適用し最適化
を行えばよい。また車群に関しても同様に、評価関数に
車群数を考慮すればよい。
【0009】道路パラメータの入力を対話的に行い即時
的に変更できるようにし、更に得られた結果をユーザが
その場で判断し容易に修正できるようにするためには、
車の予想走行軌跡群を即時的に表示する車軌跡表示画面
と、各道路パラメータを表示するパラメータ画面,予想
走行車軌跡群より、旅行時間,停止回数,車群数,高速
抑止の指標となる評価値を表示する評価値画面を用意す
る。ここで、ユーザは即時的なデータを各画面を見て得
る事ができる。更に予想走行軌跡群を示す画面に表示さ
れている交差点の信号機の現示を、マウス等のポインテ
ィングデバイスでユーザが選択と移動を行うことができ
るようにし、その移動を信号機パラメータの位相の変化
に対応させたり、信号機の赤時間の変更に対応させたり
する。また、各道路パラメータを表示する画面におい
て、各パラメータを表示している部分を、ユーザがポイ
ンティングデバイス選択でき更に値を変更できるように
し、その変更を即時的に車の予想走行軌跡群に反映させ
表示の更新を行い、更に旅行時間,停止回数,交通量,
車群数,高速抑止の指標となる評価値を表示する画面を
更新するように行うことにより達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に好適な実施例を図
面を参照して説明する。
【0011】図1は本発明の一実施例に係る信号機パラ
メータ設定装置の構成図である。まず信号機パラメータ
設定装置の構成とおおまかな処理の流れを説明する。
【0012】信号機パラメータ設定装置は、キーボー
ド,ディスプレイ,マウス等のポインティングデバイス
を持つパソコン,ワークステーション,大型計算機上で
実行されるプログラムで、評価値表示部11,車軌跡表
示部12,パラメータ入出力部13,最適化設定部1
4,道路パラメータ記憶部15,交通需要記憶部16,
信号機パラメータ記憶部17,車軌跡予測部18,評価
部19,最適化部10から構成される。この各部はプロ
グラムとして計算機のメモリ上で動く。また評価値表示
部11,車軌跡表示部12,パラメータ入出力部13,
最適化設定部は計算機のディスプレイに表示される。ま
た以下に述べるユーザの選択とは、装置に付属のマウ
ス,ライトペン,トラックボール,ペン,タッチパネル
等のポインティングデバイスを用いて画面上の特定の領
域にそのデバイスの先端(先端部分の位置を示す矢印は
ディスプレイに表示されている)を移動し、そのポイン
ティングデバイスのボタンを押すことである。また、こ
こで信号機パラメータ設定装置は、道路パラメータ記憶
部15に記憶されている各道路の長さ,道路のレーン
数,車頭間隔時間,停止間隔距離,交通需要記憶部に記
憶されている交通需要,各交差点毎の右左率,信号機パ
ラメータ記憶部に記憶されている各信号機の周期(以下
サイクルと呼ぶ),青時間,右折現示時間,信号機の位
相(以下オフセットと呼ぶ)を元に、車軌跡予測部18
で車がどう走行するかの予測を行い、車軌跡表示部12
に表示する。また最適化部10では、まずステップ1で
信号機パラメータ記憶部17の信号機パラメータを元に
車軌跡予測部18で車軌跡を計算する。次にステップ2
で、車軌跡予測部18で計算された車軌跡を元に、評価
部19で評価関数を計算し、評価値が小さくなるならば
信号機パラメータの値を変更する。このステップ1から
ステップ2までの計算を信号機パラメータの値が終了条
件となるまで繰り返す最急降下法((社)交通工学研究会
編“交通工学ハンドブック",p1195)により信号
機パラメータを設定する。また最急降下法の代わりに遺
伝的アルゴリズム(以下GA,人工知能学会研究会資料
SIG−F/F/K/S/I−9202−2(12/
3)pp.19−30“組み合わせ問題とその複雑
さ”)やシミュレーティッドアニーリング法(以下S
A,電気情報通信学会技術報告 CAS 86−19
2,pp.233−38“高速アニールド・シミュレー
ション法FASTによる配置改良”)を使用してもよい
(GA及びSAの詳しい説明は後述する)。ここで、終
了条件は最適化設定部14でユーザが対話的に決める
(この決めかたは最適化設定部14で説明する)。
【0013】次に各部,装置の詳細な構成,処理及び機
能について説明する。
【0014】評価値表示部11は、車軌跡予測部18で
予測された車軌跡を元に、車の旅行時間,停止回数,車
群状態,リンク毎の平均車群数,信号機が青に変わって
から車群が到着するまでの時間を元に計算される安全指
標時間,交通量を上り,下り車線毎に表示する。この表
示例を図2を用いて説明を行う。上り下り別に旅行時間
21,停止回数22(1台当たりの平均),車群数23
(1道路当たりの平均),安全指標時間(車群の交差点到
着時刻と信号機の青開始時刻の差の絶対値を、対象交差
点での総和をとった値と、ドライバーが前方の交差点が
青に見える時間の線形和),総交通量(信号機の周期の
間に流入した交通量)を表示する。ここで、総交通量は
ユーザが5分当たりの交通量や1時間当たりの交通量の
単位に変えることができる(この変更方法パラメータ入
出力部13で説明する)。
【0015】また、評価値表示部11は信号機パラメー
タを最適化行う際の評価部で計算する評価値の変遷を表
示する。この表示例を図3を用いて説明する。ここで図
3は、横軸に最適化を行う回数,縦軸に評価関数の値を
プロットした例である。最適化が最急降下またはSAの
場合には画面の回数を最急降下(またはSA)の更新回
数とし、最適化がGAの場合には画面の回数を世代数と
する。更に31に示すように、定期的に評価関数の値を
変遷グラフで表示しユーザに最適化の効果がわかるよう
にする。ここで、回数が表示領域を超えた場合、現在の
回数を32の右端に合わせて、左端33を現在の試行回
数から表示領域を引いた回数の時の評価関数をプロット
する。また評価関数だけでなく、旅行時間,停止回数,
車群数,安全指標時間,交通量の変遷もユーザの指定に
より表示できるようにする。
【0016】車軌跡表示部12は、車軌跡予測部で計算
した各車の時間位置の軌跡を表示し、更に交差点の信号
機の現示の状態を重ね書きする。また信号現示の部分を
ユーザが選択し移動を行うことにより、その交差点の信
号機のオフセットを変更することができ、その変更は直
ちに信号機パラメータ記憶部17に記憶されている信号
機のオフセットや青時間を更新し、その変更結果を元に
車群予測部で18車軌跡を計算し車軌跡表示部12に車
軌跡を表示する。また、交差点の位置を示す名称、また
は番号が車軌跡の下部にあり、その部分をユーザが選択
することによりその交差点の情報をパラメータ入出力部
で表示することができる。この例を図4で説明する。こ
の図4では横軸が位置を示し、縦軸が時間を示す。41
は上り方向に向かう車の走行軌跡の予測である。42は
下り方向に向かう車の走行軌跡の予測である。43は交
差点の位置とその交差点の名称を示し、44の縦のライ
ンはその交差点の信号機の赤信号を示す。この44の縦
のラインは2本の線となっており、左の線が上り方向に
進む車から見える赤で、右の線は下り方向に進む車から
見える赤に対応する。ここで、交差点の名称の部分をユ
ーザが選択すると、45のように選択された交差点がユ
ーザにわかるように表示され、その対応する交差点の情
報が図5のように示される(図5の詳細な説明はパラメ
ータ入出力部13で行う)。
【0017】ここで、もし、図4中の信号機を示すライ
ンである44をユーザがポインティングデバイスで選択
すると、この44が縦方向に移動できるようになってお
り、ユーザが44の選択を終了すると移動に応じたオフ
セットを更新し、その結果を反映させる。ここで、この
オフセットの変更例を図6で説明する。まず対象の交差
点の信号を選択する。このときマウスで選択する場合に
は、図6(a)に示すようにその部分にマウスの矢印6
1を移動させ、そこで左ボタンを押し、その左ボタンを
押したまま矢印を移動させる。そこで図6(b)に示す
ようにマウスの矢印62目標の移動を行ったときに左ボ
タンをはなす。この移動量63がその交差点のオフセッ
トの変更量となり、直ちにその結果を反映した車の軌跡
を計算し図6(c)のように表示を行う。ここで選択を
行う場合にはマウスの左ボタンではなく、右ボタンであ
っても構わない。またマウスの代わりに、他のポインテ
ィングデバイスでも構わない。また、ここでマウスで青
時間の変更を行うこともできる。この変更を図22で説
明する。まずマウスで対象となる交差点の赤信号の部分
(上りか下りのどちらか)を選択する。このとき、図2
2(a)のように、対象となる赤信号の始めと終わりに
正方形が表示される。ここで、マウスを赤信号の始めの
部分221へ移動する。このとき、マウスの右ボタンを
押しながら移動すると、その部分の赤信号の時間が伸び
縮みする。ここで目標の赤時間となるようにマウスを移
動し図22(b)となったとき、マウスのボタンを離
す。この変化量222が赤時間の変化量となる。この赤
時間の変化を反映し、直ちに信号機パラメータ記憶部1
5の青時間を変更した赤時間より計算し変更を行い、そ
の青時間に対し車軌跡を車軌跡予測部18で計算し最描
画する。この図が図22(c)に対応する。
【0018】パラメータ入出力部13を図5で説明す
る。パラメータ入出力部は交差点名称501を表示し、
その交差点の信号機の定数を表示する。また交通需要5
02と道路の定数503、及び車軌跡予測部18で計算
された車軌跡群より仮想的な感知器情報504を表示す
る。
【0019】ここで、信号機の定数は周期511(サイ
クル),位相512(オフセット),信号機時差時間5
13(上り方向と下り方向の信号機の青時間の開始のず
れ),信号機が連動子機の場合連動させる交差点名51
4と、上り下り別の青時間515,上り下り別の右折現
示時間516を表示する。
【0020】次に交通需要502の部分の具体的な表示
を図21で説明する。この交通需要502は当該交差点
を211とした。211に流入する道路からの上り下り
別の流入交通量,脇道から211の流出道路への上り下
り別の脇道流入交通量と、211に流入する道路から脇
道へ流出する上り下り別の流出交通量を表示する。ここ
で、さらに211に流入する道路の飽和交通量(信号機
の青時間を車頭間隔時間で割った値)を表示する。ここ
での流入交通量,脇道流入交通量,飽和交通量の単位
は、図5の選択単位時間507の値とする。
【0021】次に道路の定数502の部分の具体的な表
示を図20(a)で説明する。ここで対象となる道路を
当該交差点を201としたときの上り側の道路とする。
すなわち、上り道路を202とし、下り道路を203と
する。ここで表示される定数は、系統速度(法定速度に
合わせる),車頭間隔時間(追縦走行時の車の先頭から
後続車の先頭までの間隔時間。約2秒),停止間隔距離
(約7m),発進遅れ(信号機が赤から青に変わってか
ら車が実際に走り出す遅れ時間。約2秒),車線数,道
路長であり、この値をそれぞれ上り下り別に表示する。
ここで道路長は上り下りの値は同じとし、また発進遅れ
は、選択交差点201における値である。
【0022】次に、仮想感知情報504の具体的な表示
を図20(b)で説明する。ここで、対象となる道路は
該交差点を201としたときの上り側の道路である。す
なわち、上り道路を202とし、下り道路を203とす
る。ここで表示する情報は、仮想的な感知情報である交
通量,脇道から流入する交通量,平均速度,占有率を上
り下り車線毎に計算し表示する。
【0023】また、交通量は単位時間を、サイクル,5
分,1時間と可変にできるようにし507のボタンを押
すことで変更する。更に流出交通は505のボタンによ
り、流出率と交通量の2通りを選択できるようにする。
この変更は、もし交通量の単位時間を変更する際には5
07の部分にポインティングデバイスを移動しそこで、
マウスを押すと単位が“5分”から“1時間”と変更さ
れる。さらにマウスを押すと“1時間”から“サイク
ル”と変わり、更にもう一度押すと“サイクル”から
“5分”と変わる。もし、流出交通を変更する際には、
505の部分にマウスを移動し、そこでマウスを押すと
選択単位時間が“台/選択単位時間”から“%”と変更
される。もう一度マウスを押すと“%”から“台/選択
単位時間”となる。
【0024】またオフセットは絶対オフセットと相対オ
フセットの2通り選択できるようにする(この変更方法
は図12で後述する)。
【0025】ここで、各数値のボックスはユーザがポイ
ンティングデバイスで選択し、数値を変えることができ
る。ここで、数値の変更はキーボードで行う。ポインテ
ィングデバイスで選択された画面の数字は色の白黒が反
転する。この数字の反転が行われた後にキーボードから
数値を入力する。この数値の入力後に、図5の下方の設
定ボタン509または、ポインティングデバイスの左ボ
タン、またはキーボードの改行キーを押すことにより、
その項目の定数が変更され、道路パラメータ記憶部1
5,交通需要記憶部16,信号機パラメータ記憶部17
に記憶されている値を変更し、その後その値を元に車軌
跡予測部18で車軌跡を計算し車軌跡表示部12,評価
値表示部11を書き直す。
【0026】最適化設定部14は、最適化のための評価
関数を定義するかまたは、最適化の手法を指定したり、
最適化の開始,最適化の処理を途中で打ち切る機能を持
つ。この指定はユーザが行う。ここで、評価関数の一例
としては、以下の数1で現されるものがある。
【0027】
【数1】 評価関数=a×旅行時間+b×停止回数+c×車群数+d×安全指標時間 +e×(交通需要−交通量) …(数1) a,b,c,d,e:正の定数 ここでのa,b,c,d,eをユーザが指定し値を決め
る。この設定の表示画面を図7でマウスで操作した場合
の説明をする。この場合71の数値画面をマウスで選択
する。たとえば停止回数の係数71をマウスで選択す
る。このとき、選択された数値の白黒が反転する。この
数字の反転が行われた後にキーボードから数値を入力す
る。この数値の入力後に、図7の下方の設定ボタン72
または、マウスの左ボタン、またはキーボードの改行キ
ーを押すことにより、その項目の定数が変更され、評価
関数が変更される。ここで、値の入力を間違えた場合に
は、図7の下方にある取り消しボタン73をマウスで押
すことにより、値が元に戻る。またこの図7(a)の画
面は、図7(b)の下方にある評価関数ボタン74を選
択することにより出現する。また図7(a)の画面は設
定ボタン72を選択することにより消える。
【0028】また最適化の手法を選択する場合には、図
7の75の最適化手法の部分をポインティングデバイス
で選択する。このとき、最急降下法,GA法,SA法が
表示されるので、ユーザがこのいずれかの手法をポイン
ティングデバイスで移動しポインティングデバイスのボ
タンを押す。
【0029】さらに、上り車線下り車線の優先度を変え
たい場合には、76の優先度を選択する。このとき、上
り下りの優先の比率が表示されるので、ユーザがこのい
ずれかの比率をポインティングデバイスで選択する。こ
こでもし選択比率がx:yの場合には、最適化に使用さ
れる評価関数は数1の評価関数を用い数2となる。
【0030】
【数2】
【0031】さらに、モデルを変更することができる。
このモデルの変更は77の部分を選択する。このとき、
閑散モデルと過飽和モデルの2通りがあり、ユーザが選
択するようになっている。ここで、閑散モデルとは、脇
道からの流入,流出がないとし、更に、車が停止すると
きの停止幅を0とし、高速に車軌跡の計算を行うことが
できる。また過飽和モデルとは、脇道の流入,流出があ
り、車が停止するとき停止間隔距離を空けて停止するた
め、高精度な車軌跡を計算できる。ここで、過飽和モデ
ルを選択したとき、上り下りを図4のように一緒に表示
すると見づらいので、図8のように上りと下りの車軌跡
を分けて表示しても良い。但し、この図8の画面のと
き、オフセットの変更をポインティングデバイスで行う
際には、上り画面か下り画面かのどちらかの交差点のオ
フセットを変更すると(例えば上り)、その反対の画面
(ここでは下り)に対応するオフセットも連動する。ま
た赤信号は上り下り別に変更される。また上り下りのど
ちらかの画面の交差点を選択すると、その交差点が図5
に表示される。すなわち、図5としては上り下りの交差
点の区別はなく、図8には両方の交差点の部分の文字が
強調される。
【0032】ここで、過飽和モデルでは、1サイクル分
の発生では過渡現象が終わらない場合がある。このた
め、計算するサイクルをユーザが指定できるようにす
る。具体的には図7の78として示される。この部分を
ポインティングデバイスで選択すると数値の白黒が反転
するのでここでキーボードで数値を入力し、改行キーか
またはポインティングデバイスのボタンを押すか、図7
(b)の画面の下方にある設定ボタンにポインティング
デバイスを移動しポインティングデバイスのボタンを押
すことにより値が変わる。このサイクル数は、モデルが
過飽和の場合にのみ適用される。ここでまた、図8の車
軌跡が表示範囲に収まらない場合があるので、ユーザが
この車軌跡を縦方向にスクロールできるようにする。
【0033】また最適化の開始と停止は図17により行
われる。この図17の説明は後述する。
【0034】道路パラメータ記憶部15は道路のパラメ
ータである、各交差点間の速度,車頭間隔,停止間隔,
発進遅れ,車線数,道路長を記憶する。この記憶方法と
して、図9の例がある。まず、図9(a)の道路ネット
ワークを考える。ここで交差点名“交差点A”91のテ
ーブルの例を説明する。この交差点の記憶テーブルは図
9(b)となる。ここでこのテーブルは、速度,車頭間
隔,停止間隔,発進遅れ,車線数,道路長を上り下り別
に記憶する。ここで上りに対応する道路は、交差点91
の上流の上り側の道路92で、下りに対応する道路は、
交差点91の下流の下り側の道路93である。このよう
なテーブルをすべての交差点について用意する。ここ
で、図9(a)で右端の交差点の右側の道路94と95
が定義されてない。この道路94のパラメータは、94
の上流の道路96のパラメータと同じ値とし、道路95
のパラメータは、95の下流の道路97のパラメータと
同じ値とする。このテーブルとすることにより、図5で
定義される交差点情報画面の選択交差点名に対応する速
度,車頭間隔,停止間隔,発進遅れ,車線数,道路長が
記憶される。この記憶部は実際には計算機のメモリかま
たは外部記憶装置に記憶される。
【0035】交通需要記憶部16は各交差点の流入交
通,脇道流入交通,脇道流出交通率を記憶する。この記
憶方法として図10の例がある。ここで、図9(a)の
道路ネットワークの91の交差点に関する交通需要記憶
部は図10のテーブルとして記憶される。ここで、図1
0のテーブルの流入交通量とは、選択交差点91に流入
する道路に入る5分当たりの交通量である。また脇道流
入交通量とは、選択交差点91の下流に当たる道路に、
選択交差点91に接続されている脇道の道路から流入す
る5分間当たりの交通量である。また脇道流出交通率と
は、選択交差点91の上流側の道路から選択交差点91
に接続されている脇道の道路へ抜ける交通量と流入交通
量の比を%で示したものである。これは、図21中の選
択交差点と各道路の関係図211に対応する。また交通
量単位は、図5に表示する交通量の単位を示し、流出単
位は図5に表示する脇道流出交通量の単位(%か台/選
択時間)を示す。ここで、図5に表示するときには交通
量単位と流出単位を参照し、値を換算し表示する。この
記憶部は実際には計算機のメモリかまたは外部記憶装置
に記憶される。
【0036】信号パラメータ記憶部17は、各交差点に
設置されている信号機の周期,青時間,右折現時時間,
時差時間,位相(オフセット),信号機の連動状態を記
憶する。ここで、青時間は図9(a)の例では、例えば
91の交差点では道路92と93から見える方向の青時
間、すなわち幹線方向の青時間を示す。右折現時も同じ
く幹線方向から見える青時間を示す。図11は図9
(a)の道路ネットワークにおける、選択交差点91の
信号パラメータを記憶するテーブルである。ここで11
1の連動子機交差点とは、当該交差点が連動子機(親機
と同期して動く信号機)の場合に親機のある交差点の名
称を記憶する。この場合には無しなので、この交差点は
連動子機では無い。またサイクル112は、信号機の周
期を示す。ここで、道路ネットワークにある交差点の周
期は同一であるとする。オフセット113はオフセット
の秒数を示す。ここで、オフセットは信号機の幹線方向
(上りを基準とする)の現示が青になる時間が、基準時
間に対し何秒遅れるかを示す。この基準時間が、全交差
点が同一の場合には、絶対オフセット,上流側の交差点
である場合には相対オフセットと呼ぶ。また絶対オフセ
ットで、基準時間となる交差点が指定される場合と指定
されない場合がある。ここである交差点が基準時間とな
る場合には、その交差点のオフセットは0秒となる。こ
こで、図11のテーブルの例では、オフセット形式11
5は、絶対オフセットで、交差点Fの交差点のオフセッ
トが0秒であることを意味する。時差時間114とは上
りの青開始時間に比べ下りの青開始時間が何秒遅れるか
を示したものである。この場合には時差時間が0秒なの
で上りと下りが同時に青になる。次に青時間を説明す
る。上りの青時間は、図9(a)の道路ネットワークで
は、92の道路から見た信号現示の青の時間であり、下
りの青時間は、98の道路から見た信号現示の青の時間
である。ここで黄色時間の表示は無いが、青に続く黄色
の時間は通常青の時間に含めることにする。次に右折現
示を説明する。上りの右折現示は、図9(a)の道路ネ
ットワークでは、92の道路から見た信号現示の右折現
示の時間であり、下りの右折現示時間は、98の道路か
ら見た信号現示の右折現示の時間である。ここで、右折
現示に続く黄色の時間は通常右折現示の時間に含めるこ
とにする。この記憶部は実際には計算機のメモリかまた
は外部記憶装置に記憶される。またオフセット形式の変
更は図12の画面で切り替える。まず相対絶対のオフセ
ットを切り替える場合には、121の部分をマウス等の
ポインティングデバイスで選択する。このとき、図12
(b)の様に絶対と相対の2つの項目が表示される。つ
ぎにポインティングデバイスで選択したい項目に移動を
かけそこで選択を解除する。例えば、相対を選択し解除
するとオフセット形式の画面のオフセットの項目は、相
対になる。基準交差点も同様にポインティングデバイス
で選択すると、交差点名と“無し”が表示される。ここ
で、交差点名を選択し選択を解除すると、その交差点が
基準となり、オフセット形式の画面の基準交差点にその
選択した交差点名が表示される。また、“無し”を選択
すると、基準交差点はなくなる。ここで、交差点名はポ
インティングデバイスで選択し、そのときポインティン
グデバイスで現在の交差点名をマウスまたはポインティ
ングデバイスの右ボタンを押しながら選択し、交差点名
が白黒反転したならば、そこでキーボードから交差点名
を入力し、キーボードの改行キーを押してもよい。
【0037】また、信号機の無い交差点(例えば車線が
変わる部分)は、赤時間を0とし、交差点として表現す
る。
【0038】車軌跡予測部18は、道路パラメータ記憶
部15,交通需要記憶部16,信号パラメータ記憶部1
7に記憶されているテーブルを参照し、図5のような車
の走行軌跡を計算する。この走行軌跡の計算方法を図1
3で説明する。ここで車の速度は0か走行速度Vの2値
とする。まず車の速度が0からVに移るタイミング(加
速と、車の速度がVから0に移るタイミング(停止))を
説明する。ここで、車は発生から消滅まで計算し、発生
地点の位置と時間,停止と加速時の位置と時間,消滅地
点の位置と時間を記憶する。ここで、消滅とは定義して
いる道路以外の道路に車が移動する瞬間のことをいう。
次に走る車の停止は図13に示すように、前方との車の
距離が停止間隔距離になる瞬間とする。また加速は、前
方との車の車頭間隔時間となる瞬間とする。但し、前方
が信号機で現示が赤の場合、停止のタイミングは交差点
にくるまでとし、加速のタイミングは信号機の現時が青
になり発進遅れ時間経た瞬間とする。また、信号現示が
赤のとき発生交通量に応じて脇道から車を発生させる。
ここで、モデルが閑散モデルの場合、停止間隔距離を0
とし、脇道流入交通量をなくす。ここでVはその道路に
対応する、図5に示される速度502で定義される。こ
こで、車の幹線の発生地点が指定された時間になるまで
計算する。
【0039】また、以上の方法でなくとも速度を連続値
として、図14で定義される車の車間距離と速度の関係
に従い、車の速度を決めてもよい。
【0040】評価部19は、車軌跡予測部で計算された
車の走行軌跡群を元に計算した、旅行時間,停止回数,
車群数,安全指標時間,交通量を計算し、さらに数1で
定義される評価関数を計算する。更にその上り下り別の
評価関数に、最適化設定部14で定義した優先度の比を
考慮した数2の値を計算する。
【0041】ここで、旅行時間,停止回数は道路毎に1
台当たりの平均値として計算する。車群数は、車頭間隔
時間より離れた場合を車群の区切りとし上り下り別に道
路別の車群数の総和を求め、その値を道路数で割った値
とする。
【0042】安全指標時間は以下のよう余裕時間と見通
し時間を元に計算する。まず余裕時間の定義を説明す
る。余裕時間とは、車群が青信号の開始にどれだけ近い
かの指標であり、この時間が小さいほど、車が高速で走
った場合、停止回数が多くなる。まず車が信号機で止め
られない場合には、信号機が青になり赤に変わるまでの
間で、当該交差点に一番早く到着した車の時刻から信号
機が青になった時刻を引いた時間を余裕時間とする。も
し車が信号機の赤で止められるなら、信号機に一番近い
車が止められた時間を余裕時間とする。もし、車群が2
つ以上に別れていた場合それぞれの車群についての余裕
時間を求める。そして、総合の余裕時間をそれぞれの車
群の余裕時間の総和とする。例えば、図15(a)の場
合には、車群が1つなので151の部分の時間が余裕時
間となる。図15(b)の場合には、車群が1つである
が赤信号で車が止められているので、152の部分が余
裕時間となる。図15(c)の場合には車群が2つで、
さらに信号機で片方の車群が分断されている。このとき
には、信号機で止まらない車群についての余裕時間15
3と、分断される車群については途中の車が停止してい
る時間154の両方の和を余裕時間とする。図15
(d)の場合には、車群が2つで片方の車群が信号機で
止められているので、信号機で止まらない車群について
の余裕時間155と、信号機で止められた車群について
は先頭車両の停止時間156の和を余裕時間とする。そ
れぞれの交差点での余裕時間を計算し交差点当たりの平
均余裕時間を求める。
【0043】次に見通し時間についての定義を説明す
る。見通し時間とは、前方の2つの信号機が連続で青に
見える時間を示し、心理的にこの時間が長いとドライバ
ーが速度を上げ、この時間が短いと速度を抑制する傾向
がある。この見通し時間は図16で示される、2つの連
続した信号機が青に見える時間161で示される。ここ
で、このままの時間161を見通し時間としてもよい
が、数3のように規格化してもよい。
【0044】
【数3】
【0045】この数3を採用することにより、交差点間
の短い道路における見通し時間の重みが小さくなり、近
い距離の信号機同士は連動しても見通し時間にあまり影
響がなくなる。この見通し時間を上り下り別に道路ごと
の値を計算し平均見通し時間を求める。
【0046】次に安全指標時間を平均余裕時間と平均見
通し時間の線形和とする。ここで、単純に足しあわせて
もよい。また線形和で計算するときの係数はユーザが指
定できるようにする。
【0047】最適化部10はGA,SA、または最急降
下法を用い評価部19で計算した値が小さくなるように
繰り返し計算を行う。ここで、繰り返し計算(最適化)
の始まりと中断(停止)はユーザが介入することができ
る。この介入方法を図17の画面で説明する。最適化の
設定を行った後、図17の最適化開始ボタン171をポ
インティングデバイスで押し選択すると最適化を開始す
る。また図17の最適化中断ボタン172を押すことに
より中断する。ここで、最適化の途中では、SA法と最
急降下法の場合にはオフセットの更新回数が、GA法の
場合には世代数が図17の173に表示される。また現
在選択している最適化手法とモデルがそれぞれ図17の
174と175に表示される。ここで最適化の途中で
は、定期的に最新のオフセットの値に対する評価値、及
び車軌跡が更新され、更新結果が図2の評価値表示画面
と図4の車軌跡図に表示される。この更新のタイミング
は最適化回数171が100回毎に変える例がある。ま
た、各評価値と評価関数の値の回数に対する値の変遷グ
ラフ図3が表示される。ここで、最適化を行っていない
ときには、図17の詳細設定ボタン176を押すことに
より図7の最適化手法の設定画面が出て最適化手法や評
価関数の変更の設定ができる。
【0048】ここで、最適化とは数2の値ができるだけ
小さくなる各交差点のオフセットを求めることである。
ここで、定式化を以下の様にする。上りよりI番目の交
差点の絶対オフセットの値をxI とする(i=1,…,
n n:交差点数)。ここで、このオフセットを1番よ
り順に並べたものをオフセットパターンと呼びこれをx
と書く(x=(x1,…,xn))。そして、数2で現さ
れる式を、オフセットパターンxに対する関数と見做
し、f(x)と書く。ここで最適化とは、f(x)をできる
だけ小さくするx(オフセットパターン)を求めること
である。この最適化手法に、最急降下法,SA法,GA
法がある。以下この手法について説明する。
【0049】まず最急降下法について説明する。最急降
下法は最急勾配法とも呼ばれ、(社)交通工学研究会編
“交通工学ハンドブック”,p1195に見られる手法
である。これはf(x)の勾配の一番大きい方向に下るこ
とによりf(x)の値を小さくする。この計算の手順を図
18で説明する。まずステップ181でxの初期値を決
める。実際には現在のオフセットの値を使用する。次に
ステップ182で、f(x)の勾配∇fを求める。この勾
配はf(x)のxに関する微分を使用する。次にステップ
183でf(x+∇f×ε)を計算し、もしf(x+∇f
×ε)が小さくなるなら、xの値をx+∇f×εと更新
する(ε:微少正定数)。このステップ182とステッ
プ183を、終了条件を満たすまで繰り返す(このステ
ップ182からステップ183を1回の更新と呼ぶ)。
この終了条件とは、ユーザが図17の最適化中断ボタン
172を押すかまたは、f(x+∇f×ε)の値とf(x)
の値に変化がなくなるまでとする。ここで勾配を求める
ことが困難な場合や微分が不安定な場合、ステップ18
2,183の代わりに、図18(b)に示す方法を使用
してもよい。まず184で、xを各要素方向にδだけ動
かしたときのf(x)の値をそれぞれ求める。次に185
で、その中で一番値の小さくなる場合の要素番号を求め
る(この番号をk。次に186で、xを要素kにδだけ
動かすように更新する)。
【0050】次にSA法について説明する。SA法は、
電気情報通信学会技術報告 CAS86−192,p
p.233−38“高速アニールド・シミュレーション
法FASTによる配置改良”に見られる方法で、最急降下法
がローカルミニマムに陥りやすく、解の性質が良くない
という欠点を補う方法である。この方法は、確率的に値
の大きくなる方向へのオフセットパターンxの更新を許
すことにより、ローカルミニマムから脱出でき、更に無
限回の試行により最小値を求めることができる。この方
法を図19で説明する。まずステップ191でxの初期
化を行う。この初期値は乱数で決めたり、現在のオフセ
ットパターンとする方法がある。次にステップ192で
温度定数Tの初期化を行う。この初期値としては100
/f(xの初期値)とする方法がある。次にステップ1
93で、ランダムベクトルδxを求める。ここで、δx
のベクトルの絶対値は小さな値とし、各成分は乱数で決
める。次にステップ194で、数4の値を求める
【0051】
【数4】
【0052】この数4の値の確率によりxを更新するか
しないかを決める。ここで更新するならばxをx+δx
とする。次にステップ195で、温度定数Tの値を小さ
くする。この方法としては、最近の100回程度の値の
移動平均を見てf(x)の値に変化が見られなくなった場
合、1−Δの値をかける(Δ:非常に小さな正定数)。こ
のステップ193からステップ195までを終了条件ま
で繰り返す(このステップ193からステップ195ま
でを1回の更新と呼ぶ)。この終了条件としては、ユー
ザが図17の最適化中断ボタン172を押す場合とす
る。
【0053】最後にGA法について説明する。GA法
は、人工知能学会研究会資料SIG−F/F/K/S/
I−9202−2(12/3)pp.19−30“組み
合わせ問題とその複雑さ”に見られる方法である。この
方法は生物の遺伝子の交配を摸擬した方法である。この
方法を図20で説明する。まずステップ201で、m個
のオフセットパターンX1,…,Xmを用意する。このm
個のオフセットパターンの決めかたとして、全て乱数で
決める方法や、1つだけ現在のオフセットパターンをコ
ピーし残りを乱数で決める方法がある。次にステップ2
02で、m個のオフセットパターンから新たにM個のオ
フセットパターンを作り出す交叉を行う。この方法とし
てランダムに2つのオフセットパターンY,Zを選択
し、次に各成分毎にランダムでZかYの成分を選択し新
たなオフセットパターンの成分とする方法や、ZとYの
各成分の内分点を新たなオフセットパターンの内分点と
する方法がある。次にステップ203で、突然変異を行
う。この方法として、新たにできたM個のオフセットパ
ターンの各要素に非常に小さな確率で、乱数で決めた値
を加える。次にステップ204で淘汰を行う。この方法
としては、各M個のオフセットパターンに対する関数値
f(X1),…,f(XM)を求め値の小さいものm個を残す
か、または値の小さいものほど残る確率を大きくしm個
を残す。このステップ202から204を終了条件とな
るまで繰り返す(このステップ202から204を1世
代と呼ぶ)。この終了条件としては、ユーザが図17の
最適化中断ボタン172を押す場合とする。
【0054】
【発明の効果】車群の交差点到着時刻と信号機の青が接
近するようになり、さらにドライバーが前方の交差点が
青に見える時間が少なくなることにより、ドライバーが
車の速度を上げないような効果がある。
【0055】また車の予想走行軌跡群を即時的に表示す
る車軌跡表示画面と、各道路パラメータを表示するパラ
メータ画面,予想走行車軌跡群より、旅行時間,停止回
数,車群数,高速抑止の指標となる評価値を表示する評
価値画面を用意する。ここで、ユーザは即時的なデータ
を各画面を見て得る事ができる。更に予想走行軌跡群を
示す画面に表示されている交差点の信号機の現示を、マ
ウス等のポインティングデバイスでユーザが選択と移動
を行うことができるようにすることにより、パラメータ
入力時間の短縮化ができ更に信号機のパラメータの全体
の設定工程時間を短縮化できる効果がある
【図面の簡単な説明】
【図1】信号機パラメータ設定装置の概要を表す図であ
る。
【図2】評価値表示部を表す図である。
【図3】評価関数遷移画面を表す図である。
【図4】車軌跡表示部を表す図である。
【図5】パラメータ入出力部を表す図である。
【図6】オフセットの移動例を表す図である。
【図7】最適化設定部を表す図である。
【図8】過飽和時の車軌跡表示を表す図である。
【図9】道路パラメータ記憶部を表す図である。
【図10】交通需要記憶部を表す図である。
【図11】信号機パラメータ記憶部を表す図である。
【図12】オフセット形式の画面を表す図である。
【図13】車の停止と加速を表す図である。
【図14】車の速度特性を表す図である。
【図15】余裕時間の説明を表す図である。
【図16】見通し時間の説明を表す図である。
【図17】最適化開始中断画面を表す図である。
【図18】最急降下法のアルゴリズムを表す図である。
【図19】SA法のアルゴリズムを表す図である。
【図20】パラメータ入出力部の詳細画面を表す図であ
る。
【図21】交通需要表示部の詳細を表す図である。
【図22】赤時間の変更を表す図である。
【符号の説明】
10…最適化部、11…評価値表示部、12…車軌跡表
示部、13…パラメータ入出力部、14…最適化設定
部、15…道路パラメータ記憶部、16…交通需要記憶
部、17…信号機パラメータ記憶部、18…車軌跡予測
部、19…評価部、21…旅行時間、22…停止回数、
23…車群、24…安全指標時間、25…総交通量、3
1…評価値、32…回数、33…端の評価値、41…上
り車走行軌跡、42…下り車走行軌跡、43,501…
交差点名、44…赤信号、45,201,211…選択
交差点、61,221…ポインティングデバイス、62
…ポインティングデバイスの移動後、63…移動量、7
1…停止回数の係数、72,509…設定ボタン、73
…取り消しボタン、74…評価関数設定ボタン、75,
77,175…モデル表示部、76…上り下り優先度表
示部、78…計算サイクル表示部、91…交差点A、9
2…交差点Aの上り流入道路、93…交差点Aの下り流
出道路、94…上り未定義道路、95…下り未定義道
路、96…交差点Gに対する上り道路、97…交差点G
に対する下り道路、98…交差点Aの下り流入道路、1
11,514…連動子機交差点、112,511…サイ
クル、113,512…オフセット、114,513…
時差時間、115…オフセット形式、116,515…
青時間、117…右折現示時間、121…オフセット形
式表示部、161…見通し時間、171…最適化開始ボ
タン、172…最適化中断ボタン、173…最適化回
数、174…最適化手法表示部、176…詳細設定画面
設定ボタン、202…上り道路、203…下り道路、2
22…移動後のポインティングデバイス、223…ポイ
ンティングデバイスの移動量、502…交通需要表示
部、503…道路パラメータ表示部、504…仮想感知
情報表示部、505…分岐単位設定ボタン、506…分
岐単位表示部、507…選択単位設定ボタン、508…
選択単位表示部、516…右折現示時間。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車の時間位置軌跡と信号機の現示の状態を
    同時に示した画面において、ユーザが信号機の現示をポ
    インティングデバイスで選択し移動させることにより信
    号機の位相、または青時間を変えることができ、その値
    を反映し車の位置時間軌跡を再計算し車軌跡と信号機の
    現示の状態を再描画することを特徴とする信号機パラメ
    ータ設定装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、車の走行の結果により
    車の旅行時間,停止回数,車群状態,リンク毎の平均車
    群数,信号機が青に変わってから車群が到着するまでの
    時間を元に計算される安全指標時間及び交通量を表示す
    る評価値表示部を付加し、ユーザが見て各評価値が小さ
    くなるように信号機のパラメータ,速度,発生交通の値
    を操作するかまたは車軌跡表示の部分を調整することを
    特徴とする信号機パラメータ設定装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、信号機パラメ
    ータを調整する際の設定及び評価関数の定義を行う最適
    化設定部,車軌跡より評価関数を計算する評価部,評価
    部により計算される評価関数を元に信号機パラメータを
    調整する最適化部を付加し、ユーザが最適化設定部で定
    義し評価部で計算される車の旅行時間,停止回数,車群
    状態,リンク毎の平均車群数,安全指標時間で現される
    評価関数を、最適化部で最適な状態にするように信号機
    パラメータを更新し信号機のタイミングを設定すること
    を特徴とする信号機パラメータ設定装置。
  4. 【請求項4】請求項2または3における安全指標時間と
    して、信号機が青になる開始時刻と車群が交差点に到着
    する時間の差の絶対値を用い、この値を小さくすること
    により、停止時間が短くかつ、車群と信号機の青の開始
    が接近することにより、車群が高速で走行した場合に停
    止回数が増えるような信号機のタイミングを設定するこ
    とを特徴とする信号機パラメータ設定装置。
  5. 【請求項5】請求項2または3における安全指標時間に
    おいて、ある交差点に車が到着したときに次の交差点の
    信号現示が赤に見えるようにしドライバーが心理的に車
    の速度をあげないようにするため安全指標時間を、ドラ
    イバーが次の交差点の信号機と次の次の交差点の信号機
    が同時に青に見える時間とすることを特徴とする信号機
    パラメータ設定装置。
  6. 【請求項6】請求項2または3におけるリンク毎の平均
    車群数の計算を、車の発生間隔と予め設定した間隔時間
    の大きな値より車の間隔が広がった場合に別の車群とみ
    なし計算することを特徴とする信号機パラメータ設定装
    置。
  7. 【請求項7】請求項2または3において、車の位置時間
    の軌跡を表示する車軌跡表示の交差点の位置にその交差
    点の名称または番号を表示し、その表示されている部分
    をユーザが選択することにより、その交差点とその交差
    点に接続される道路の名称,発生交通量,流出交通量,
    速度,車の走行時の車頭の間隔である車頭間隔時間,車
    が停止する場合の停止間隔距離,車線数,信号機の赤時
    間,右折現時時間,青時間,周期,位相,連動状態を表
    示でき、更にその表示画面の各項目を変更することによ
    り、新たに車の位置時間の再計算を行い表示することを
    特徴とする信号機パラメータ設定装置。
  8. 【請求項8】請求項2における、車軌跡計算の結果によ
    り計算した車の旅行時間,停止回数,車群状態,リンク
    毎の平均車群数,余裕時間で現される評価関数を最適な
    状態にするように信号機パラメータを更新する方法とし
    て、与えられた信号機パラメータにより車軌跡を予測し
    評価関数を計算するステップ1,評価関数が小さく(評
    価関数の定義により大きくなる)なる傾向にあるなら信
    号機パラメータを更新するステップ2からなり、ステッ
    プ1からステップ2までを評価関数の値が一定になるま
    で繰り返すかまたは、毎回計算される評価関数の値の変
    遷を表示しユーザがその値を見て停止できることかまた
    は、ユーザがステップ1からステップ2までの繰り返し
    計算の途中での車軌跡表示の部分の信号機の部分を選択
    し信号機の位相を変化させ途中で信号機のパラメータを
    変更することができることを特徴とする信号機パラメー
    タ設定装置。
JP25822796A 1996-09-30 1996-09-30 信号機パラメータ設定装置 Pending JPH10105877A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25822796A JPH10105877A (ja) 1996-09-30 1996-09-30 信号機パラメータ設定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25822796A JPH10105877A (ja) 1996-09-30 1996-09-30 信号機パラメータ設定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10105877A true JPH10105877A (ja) 1998-04-24

Family

ID=17317290

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25822796A Pending JPH10105877A (ja) 1996-09-30 1996-09-30 信号機パラメータ設定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10105877A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003016582A (ja) * 2001-07-03 2003-01-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 信号制御装置および方法
JP2003331386A (ja) * 2002-05-15 2003-11-21 Univ Nihon 信号制御装置、及び、信号制御方法
JP2010244434A (ja) * 2009-04-08 2010-10-28 Toyota Motor Corp 車両走行制御装置および最適走行軌跡生成方法
JP2011221950A (ja) * 2010-04-14 2011-11-04 Toyota Motor Corp 交通情報演算装置
CN103489318A (zh) * 2013-09-04 2014-01-01 河海大学 一种交叉口机动车信号灯设置需求判定方法
CN103903455A (zh) * 2014-04-14 2014-07-02 东南大学 城市道路交通信号控制优化***
JP2016099864A (ja) * 2014-11-25 2016-05-30 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 道路情報統計システム、道路情報統計方法及びコンピュータプログラム
KR20160074074A (ko) * 2014-12-18 2016-06-28 부산대학교 산학협력단 교통 신호주기의 적정성 판별 방법과 장치
JP2021508385A (ja) * 2018-10-16 2021-03-04 ベイジン ディディ インフィニティ テクノロジー アンド ディベロップメント カンパニー リミティッド 車両軌跡データを使用する適応交通制御
CN112669628A (zh) * 2020-12-17 2021-04-16 安徽百诚慧通科技有限公司 一种基于需求-供给双波动的交叉口信号设计方法

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003016582A (ja) * 2001-07-03 2003-01-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 信号制御装置および方法
JP2003331386A (ja) * 2002-05-15 2003-11-21 Univ Nihon 信号制御装置、及び、信号制御方法
JP2010244434A (ja) * 2009-04-08 2010-10-28 Toyota Motor Corp 車両走行制御装置および最適走行軌跡生成方法
JP2011221950A (ja) * 2010-04-14 2011-11-04 Toyota Motor Corp 交通情報演算装置
CN103489318A (zh) * 2013-09-04 2014-01-01 河海大学 一种交叉口机动车信号灯设置需求判定方法
CN103489318B (zh) * 2013-09-04 2015-05-20 河海大学 一种交叉口机动车信号灯设置需求判定方法
CN103903455A (zh) * 2014-04-14 2014-07-02 东南大学 城市道路交通信号控制优化***
CN103903455B (zh) * 2014-04-14 2016-04-13 东南大学 城市道路交通信号控制优化***
JP2016099864A (ja) * 2014-11-25 2016-05-30 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 道路情報統計システム、道路情報統計方法及びコンピュータプログラム
KR20160074074A (ko) * 2014-12-18 2016-06-28 부산대학교 산학협력단 교통 신호주기의 적정성 판별 방법과 장치
JP2021508385A (ja) * 2018-10-16 2021-03-04 ベイジン ディディ インフィニティ テクノロジー アンド ディベロップメント カンパニー リミティッド 車両軌跡データを使用する適応交通制御
CN112669628A (zh) * 2020-12-17 2021-04-16 安徽百诚慧通科技有限公司 一种基于需求-供给双波动的交叉口信号设计方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108225364B (zh) 一种无人驾驶汽车驾驶任务决策***及方法
JP7069103B2 (ja) 運転者を支援する方法、運転者支援システム、およびこのような運転者支援システムを備えた車両
JP6551790B2 (ja) 運転支援方法およびそれを利用した運転支援装置、自動運転制御装置、車両、プログラム
JP3885716B2 (ja) 車両用推奨操作量生成装置
CN107731002B (zh) 自动驾驶***及自动驾驶车辆
JP6551604B2 (ja) 運転制御方法及び運転制御装置
JP2020015489A (ja) 自車両の将来挙動および関連する軌道を決定することにより、自車両の操作者が当該自車両を制御するのを支援する方法およびシステム
JP4361389B2 (ja) 道路交通シミュレーション装置
Dong et al. Route control strategies for autonomous vehicles exiting to off-ramps
WO2018132614A2 (en) Rules-based navigation
US20170052036A1 (en) Movement guidance device and movement guidance method
JPWO2017033215A1 (ja) 渋滞予防システム、渋滞予防方法、及び、記録媒体
CN115503706A (zh) 用于操作车辆的方法、设备和车辆
JPH10105877A (ja) 信号機パラメータ設定装置
Zhu et al. A novel agent-based framework for evaluating pedestrian safety at unsignalized mid-block crosswalks
JP2003228800A (ja) 車両用推奨操作量生成装置
Mladenović et al. Self-organizing control framework for driverless vehicles
JP4231527B2 (ja) 交通シミュレーション装置
US20230281357A1 (en) Generating simulation environments for testing av behaviour
CN112937608A (zh) 一种基于轨迹预测的冰雪环境无人驾驶车辆一体化滚动决策方法、装置及存储介质
JP7362899B2 (ja) 車両の走行支援方法及び走行支援装置
Nakamura et al. A simulation model for the evaluation of weaving capacity
JP2021172264A (ja) 車両の走行支援方法及び走行支援装置
JP7389456B2 (ja) 交通渋滞予防、又は、予防及び緩和方法、制御装置及び制御車両
Balasha et al. MESCOP: A mesoscopic traffic simulation model to evaluate and optimize signal control plans