JPH10103311A - 油圧シリンダ - Google Patents

油圧シリンダ

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JPH10103311A
JPH10103311A JP27292196A JP27292196A JPH10103311A JP H10103311 A JPH10103311 A JP H10103311A JP 27292196 A JP27292196 A JP 27292196A JP 27292196 A JP27292196 A JP 27292196A JP H10103311 A JPH10103311 A JP H10103311A
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cushion
head cover
cylinder
piston
hydraulic cylinder
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Tomohiko Yasuoka
友彦 安岡
Akinori Ro
明徳 盧
Mitsuhiro Yoshimoto
光宏 吉本
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    • F15FLUID-PRESSURE ACTUATORS; HYDRAULICS OR PNEUMATICS IN GENERAL
    • F15BSYSTEMS ACTING BY MEANS OF FLUIDS IN GENERAL; FLUID-PRESSURE ACTUATORS, e.g. SERVOMOTORS; DETAILS OF FLUID-PRESSURE SYSTEMS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F15B15/00Fluid-actuated devices for displacing a member from one position to another; Gearing associated therewith
    • F15B15/20Other details, e.g. assembly with regulating devices
    • F15B15/22Other details, e.g. assembly with regulating devices for accelerating or decelerating the stroke
    • F15B15/222Other details, e.g. assembly with regulating devices for accelerating or decelerating the stroke having a piston with a piston extension or piston recess which throttles the main fluid outlet as the piston approaches its end position

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 油圧シリンダのストロークエンドでのクッシ
ョン機構として最良のクッション特性を持たせることが
でき、しかもクッション部材とその嵌入部との間の摩耗
の低減を図る。 【構成】 油圧シリンダ20のロッド側のクッション機
構は、クッションリング21がヘッドカバー22内に嵌
入した時に、ロッド側チャンバ4bがクッション室とな
るように機能させ、クッション室から作動油タンクへの
流路を絞ることによりクッション圧を発生させるが、ク
ッションリング21とヘッドカバー22との間に油通路
23を形成することにより絞り流路を形成し、クッショ
ンリング21とヘッドカバー22との間の摺動部分の潤
滑性を向上させると共に、摺動部を冷却するために、ヘ
ッドカバー22の内面に先端部からクッションリング2
1のストロークエンドを越える位置までの部位に螺旋溝
24を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧ショベルのフ
ロント作業機構の駆動手段等として用いられる油圧シリ
ンダに関するものであり、特に油圧シリンダのストロー
クエンドでの衝撃を吸収するクッション機構の構造に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】油圧ショベル等の建設機械においては、
フロント作業機構を駆動するために、ブームシリンダ、
アームシリンダ及びバケットシリンダ等の油圧シリンダ
が装着される。フロント作業機構には極めて大きな荷重
が作用することから、油圧シリンダのストロークエンド
で剛体的に停止させると、極めて大きな衝撃が作用する
ことになる。従って、この衝撃を吸収するために油圧を
利用したクッション機構を備えている。そこで、従来技
術による油圧シリンダの構成を図8乃至図11に示す。
【0003】まず、図8及び図9において、1は油圧シ
リンダを示し、この油圧シリンダ1はシリンダチューブ
2を有し、このシリンダチューブ2の一端側は閉塞して
おり、他端側は開口しており、この開口側端部にはヘッ
ドカバー3が装着されている。これらシリンダチューブ
2とヘッドカバー3とでシリンダ4が形成される。そし
て、シリンダ4内には、ボトム側チャンバ4aとロッド
側チャンバ4bとに区画形成するピストン5が摺動可能
に装着されている。ピストン5にはピストンロッド5a
が連結され、さらにピストンロッド5aはヘッドカバー
3から外部に導出されている。また、ボトム側チャンバ
4a及びロッド側チャンバ4bには、それぞれ圧油の給
排を行うための油道6,7が穿設されている。ボトム側
の油道6はシリンダチューブ2の閉塞側端部に形成さ
れ、またロッド側の油道7はヘッドカバー3に形成され
ている。
【0004】以上の構成を有する油圧シリンダ1は、例
えばそのピストンロッド5aの先端に設けた取付部8を
上部旋回体のフレームに連結し、シリンダチューブ2の
端部に形成した取付部9をブームに連結すると、このブ
ームを俯仰動作させるブームシリンダとして用いること
ができる。ピストンロッド5aが、シリンダ4内に進入
する油圧シリンダ1の縮小時と、シリンダ4から突出す
る油圧シリンダ1の伸長時との双方のストロークエンド
近傍で衝撃を油圧の作用により吸収するクッション機構
を備えている。
【0005】縮小時のクッション機構は、シリンダチュ
ーブ2の閉塞側端部に嵌入部としてのボス孔10を設け
て、油道6をこのボス孔10に開口させると共に、ピス
トン5の端部からボス孔10に僅かな隙間で挿嵌される
外径を有するクッション部材として機能する突出部11
を設ける構成としている。これによって、ピストンロッ
ド5aがシリンダ4内に進入して、縮小する方向にピス
トン5が変位して、そのストロークエンド近傍に至る
と、突出部11がボス孔10に嵌入するようになり、こ
の時にボトム側チャンバ4aから油道6への流路が制限
されるために、ボトム側チャンバ4a内に圧力が生じる
ことになり、しかもこの圧力は突出部11のボス孔10
への進入長さに応じて増大する。この圧力がクッション
圧となって、ピストン5を減速させて、衝撃を吸収す
る。
【0006】一方、伸長側のクッション機構におけるク
ッション部材としては、クッションリング12が用いら
れる。このクッションリング12はピストンロッド5a
のピストン5への連結部に嵌合して設けられている。ヘ
ッドカバー3の先端部がシリンダチューブ2の開口側端
部の内部に挿嵌されているので、ロッド側チャンバ4b
が段差形状となり、このヘッドカバー3のシリンダチュ
ーブ2への挿嵌部分が嵌入部となる。そして、クッショ
ンリング12の外径はヘッドカバー3の内径より僅かに
小さくなっている。また、油道7は、ヘッドカバー3に
おいて、クッションリング12の嵌合部よりピストンロ
ッド5aの伸長方向の前方側の部位に開口している。従
って、ピストンロッド5aが伸長する方向にピストン5
が変位した時に、そのストロークエンド近傍で、クッシ
ョンリング12がヘッドカバー3に嵌入を開始して、流
路が絞られることになり、ロッド側チャンバ4bの圧力
が上昇して、クッション圧が発生する。これにより、ク
ッションストロークが開始し、ストロークエンドになる
と、クッションリング12は所定の嵌合長でヘッドカバ
ー3に嵌合される。
【0007】而して、図9に示したように、油圧シリン
ダ1における油道6を油圧ポンプPに接続し、油道7を
作動油タンクTと接続する状態にすると、ボトム側チャ
ンバ4aには油圧ポンプPからの圧油が供給されて、内
部の圧力が上昇して、ピストン5に作用する圧力によっ
て、このピストン5がシリンダ4内をヘッドカバー3側
に向けて摺動変位し、ピストンロッド5aを伸長させ
る。これに対して、ロッド側チャンバ4bは作動油タン
クTに接続されているから、このロッド側チャンバ4b
内の作動油はピストンロッド5aとヘッドカバー3との
間を通って油道7から作動油タンクTに還流する。
【0008】図10に示したように、ピストンロッド5
aの伸長ストロークエンド近傍になると、クッションリ
ング12がヘッドカバー3内に嵌入する。この結果、ロ
ッド側チャンバ4bから油道7への流路がクッションリ
ング12とヘッドカバー3との径差分の流路断面積とな
って流路が絞られる。そして、作動油タンクTへの戻り
油の流量が減少するから、ロッド側チャンバ4b内には
クッション圧が生じるクッション室となる。図11に示
した状態がピストンロッド5aの伸長方向のストローク
エンドであるが、ピストン5が図10の状態から図11
の状態にまで変位する間がクッションストローク区間と
なり、このクッションストローク区間において、クッシ
ョンリング12とヘッドカバー3との嵌合長が長くなる
と、その分だけ戻り油の絞り流路が長くなるから、クッ
ション室におけるクッション圧が上昇することになっ
て、ストロークエンドに至るまでに油圧シリンダ1に作
用する荷重が吸収される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、クッション
ストローク直前の段階からクッションストローク区間に
入ると、クッション室が形成されて、圧力が発生する
が、このクッション圧は緩やかに上昇する方が動きが円
滑になる。クッションストローク区間の前後でクッショ
ン圧が急激に変化すると、衝撃が発生して、油圧シリン
ダの動作の安定性が失われと共に、シール部材等の部材
に悪影響を与えることになる。また、油圧シリンダに最
大荷重が作用した時にも、クッションストローク区間内
でクッション圧により全荷重を確実に吸収する必要があ
る。クッションストローク区間で有効に荷重を吸収しき
れないと、ストロークエンドでピストンがヘッドカバー
やシリンダチューブに衝突してしまい、油圧シリンダを
構成する各部材を損傷させたり、振動が発生したりする
ことになる。
【0010】前述した従来技術のように、クッションリ
ングとヘッドカバーとの間の嵌合による流路の絞りでク
ッション圧を生じさせる構成とした場合において、極め
て大きい荷重を有効に吸収しようとすると、このクッシ
ョンリングとヘッドカバーとの嵌合部の隙間を極めて小
さくしなければならない。嵌合部の隙間を極小にした場
合には、クッションストローク区間に入ると、クッショ
ン圧が急激に上昇することになってしまうという問題が
ある。また、油圧シリンダの作動中に振動等が作用し
て、この振動による影響がクッションリングとヘッドカ
バーとの嵌合部に及ぶと、クッションリングが部分的に
ヘッドカバーに接触して、油膜切れが生じて摩耗が促進
されたり、焼き付きが生じたりする等、その間の摺動性
が低下することになるし、さらにクッションリングの軸
芯とヘッドカバーの軸芯とにずれが生じる結果、流路の
形状が変化して、クッション特性が変化する等といった
問題点もある。
【0011】本発明は以上の点に鑑みてなされたもので
あって、その目的とするところは、クッション機構とし
て最良のクッション特性を持たせることができ、しかも
クッション部材とその嵌入部との間の摩耗の低減を図る
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、シリンダ内に、ピストンロッドを連
結したピストンを摺動可能に装着することによって、こ
のシリンダ内を2室に区画形成し、ピストンの少なくと
も一側の端面にクッション部材を連結すると共に、シリ
ンダ側には、ピストンがストロークエンド近傍に変位し
た時にクッション部材が嵌入する嵌入部を形成して、ク
ッション部材の嵌入部への嵌入時に、シリンダ内の戻り
油の流出流路を絞ることによって、所定のクッション圧
を発生させるように構成したものであって、前記クッシ
ョン部材の外周面と前記嵌入部の内周面との一方には油
通路を形成し、また他方には螺旋溝を形成し、これら油
通路または螺旋溝のうち少なくとも一方をクッション部
材と嵌入部との嵌入位置が最も通路断面積が大きくなる
ように流路断面積を変化させる構成としたことをその特
徴とするものである。
【0013】前述したクッション機構はボトム側及びロ
ッド側のいずれにも設けることができるが、例えばロッ
ド側クッション機構としては、シリンダチューブのピス
トンロッドの導出側に設けたヘッドカバーを嵌入部とし
て機能させ、またクッション部材はピストンロッドのピ
ストンへの連結部に設けたクッションリングから構成す
ることができる。そして、この場合には、油通路はクッ
ションリングに、螺旋溝はヘッドカバー内面に形成する
構成とすることができる。油通路は、前記クッション部
材と嵌入部との嵌入部の位置から軸線方向に向けて連続
的に浅くなる傾斜形状とすることができる。一方、螺旋
溝は、全長にわたって1回転分以上形成するのが好まし
い。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、油圧シリ
ンダのロッド側におけるクッション機構として構成した
場合につき、本発明の実施の一形態について説明する。
なお、以下の説明においては、前述した従来技術のもの
と同一または均等な部材については同一の符号を付し
て、その詳細な説明は省略する。
【0015】而して、図1に示したように、油圧シリン
ダ20としては、シリンダチューブ2内にピストン5が
摺動可能に装着され、このピストン5にはピストンロッ
ド5aが連結されている点については、前述した従来技
術のものと格別の差異はない。また、この油圧シリンダ
20は、図示は省略するが、シリンダチューブ2の閉塞
側の端部にボス孔10が設けられ、ピストン5の先端に
は、このボス孔10内に挿嵌される突出部11を備えた
ボトム側クッション機構を有する点についても同様であ
る。
【0016】ところで、ロッド側のクッション機構とし
ては、ピストンロッド5aにおけるピストン5の連結部
にクッションリング21を嵌合・固定させて設け、この
クッションリング21がクッション部材となる。また、
シリンダチューブ2の開口側端部にはシリンダチューブ
2と共にシリンダを構成するヘッドカバー22が連結し
て設けられ、このヘッドカバー22により、ロッド側チ
ャンバ4bは段差形状となり、従ってヘッドカバー22
がクッションリング21を嵌入させる嵌入部として機能
する。そして、クッションリング21がヘッドカバー2
2内に嵌入すると、ロッド側チャンバ4bは、シリンダ
チューブ2、ピストン5及びヘッドカバー22の端面
と、クッションリング4の外周面との間に形成される環
状となり、クッション室として機能する。そして、この
クッション室から作動油タンクへの流路を絞ることによ
りクッション圧を発生させ、このクッション圧によりク
ッション機能を発揮させている点についても、前述した
従来技術のものと基本的には差異はない。
【0017】然るに、図2及び図3から明らかなよう
に、クッション室内でクッション圧を発生させるため
に、クッションリング21とヘッドカバー22との間に
油通路23を形成している。油通路23はクッションリ
ング21の外周面に1乃至複数箇所設けられるもので
(図面においては2箇所設けている。)、この油通路2
3は絞り流路として、実質的にクッション機能を発揮さ
せることになる。従って、クッション室が形成された後
のピストン5のヘッドカバー22側への変位ストローク
がクッションストローク区間となり、この間に生じるク
ッション圧は、主として、油通路23の通路断面積と、
クッションリング21のヘッドカバー22への嵌合長に
よる絞り流路により定まる。
【0018】そこで、所要のクッション圧を作用させる
ために、クッションリング21に形成された油通路23
は、ヘッドカバー22への対向端部側が最も深く、しか
もその幅も最も広くなし、ピストン5への連結部側に向
けて連続的に浅く、かつ幅が狭くなるような傾斜面の形
状となっている。従って、クッションリング21がヘッ
ドカバー22内に進入すればする程、絞り流路の断面積
が小さくなる。しかも、この油通路23の長さは、実質
的にクッションリング21をヘッドカバー22に嵌合さ
せた時に、その大半に及ぶものであり、油通路23はス
トロークエンドの直近位置で閉塞されることになる。
【0019】以上のように、クッション圧は主に油通路
23による絞り流路に基づいて定まるようにしており、
クッションリング21とヘッドカバー22との間には、
実質的な流路が形成されないようにしている。このため
に、クッションリング21の外径寸法と、ヘッドカバー
22の内径寸法との差を極めて小さくする。このよう
に、クッションリング21とヘッドカバー22との間を
実質的な隙間をなくした上で、その間の摺動部分の潤滑
性を向上させると共に、摺動部を冷却するために、ヘッ
ドカバー22の内面に先端部からクッションリング21
のストロークエンドを越える位置までの部位に螺旋溝2
4を形成している。この螺旋溝24は、その全長にわた
って均一な幅及び深さを有し、またそのピッチは、その
始端位置から終端位置までの間に、少なくとも1回転乃
至それ以上となっている。そして、螺旋溝24の始端位
置から終端位置までのヘッドカバー22における軸線方
向の長さは、クッションリング21の軸線方向の長さよ
り長くなっている。ここで、クッション室の内外で差圧
が生じると、螺旋溝24を介しても、クッション室から
の作動油の流出があるから、螺旋溝24の流路断面積を
ある程度の大きくすれば、この螺旋溝24も絞り流路と
して機能する。
【0020】ボトム側チャンバ4aが油道6を介して油
圧ポンプからの圧油が供給され、ロッド側チャンバ4b
を油道7から作動油タンクに連通させると、ピストン5
がヘッドカバー22側に摺動変位し、ピストンロッド5
aが伸長する。そして、このピストンロッド5aの伸長
ストロークエンド近傍にまで変位すると、クッションリ
ング21がヘッドカバー22に嵌合され、この時にロッ
ド側チャンバ4bにおけるピストン5とヘッドカバー2
2の端部との間にクッション室が形成され、ピストン5
のそれ以降のストロークはクッションストローク区間と
なる。このクッション室は完全に封鎖された空間ではな
く、クッションリング21に形成した油通路23がクッ
ション室からの戻り油の流路となり、また螺旋溝24も
戻り油の流路となる。従って、これら油通路23及び螺
旋溝24からなる流路全体の流路断面積は、クッション
ストローク区間に入る前の段階と比較して遥かに小さく
なるから、クッション室内に背圧が発生して、ピストン
5の動きが減速される。
【0021】ここで、クッションストローク区間の初期
においては、油通路23の流路断面積は比較的大きくな
っているから、クッション室内のクッション圧はあまり
大きくはなく、従って緩やかに減速が開始することにな
り、クッションストロークへの移行時に衝撃が発生する
ことはない。そして、クッションストロークが進むに応
じて油通路23の流路断面積が減少して行くと共に、ク
ッションリング21の嵌合長が長くなり、油通路23及
び螺旋溝24の流路の長さが長くなるので、クッション
圧が急カーブを描くように増大して、ピストンロッド5
aに作用する荷重を有効に吸収しながら、クッションス
トロークエンドに至る。この間に、ピストンロッド5a
に作用する全荷重の吸収が行われる。従って、このクッ
ション特性は、図4の線図に示したようになる。この特
性線図における略三角形状の部分の面積がクッションス
トローク全体での吸収エネルギを示している。
【0022】而して、クッションリング21のヘッドカ
バー22への嵌合部分の隙間により絞り流路を構成する
のではなく、所定の形状を有する油通路23及び螺旋溝
24で絞り流路を形成しているから、油圧シリンダ20
に振動が生じたりしても、絞り流路の形状が安定し、ク
ッション特性が変化するようなことはない。
【0023】そして、クッションリング21とヘッドカ
バー22との間に殆ど隙間をなくしているが、ヘッドカ
バー22には螺旋溝24が形成されているから、この螺
旋溝24内の作動油がその間に浸透するようになって、
嵌合部分のほぼ全体にわたって潤滑膜が形成される。従
って、クッションリング21とヘッドカバー22との間
の摺動が円滑に行われる。しかも、螺旋溝24内では、
クッション室側から流出する戻り油により、クッション
リング21とヘッドカバー22との摺動部を冷却する機
能も発揮する。また、螺旋溝24が流路となることか
ら、クッションリング21とヘッドカバー22との間に
入り込んだ異物や摩耗粉等を排出する機能も発揮する。
この結果、クッションリング21とヘッドカバー22と
の摺動が極めて円滑に行われ、全体としての油圧シリン
ダ20の寿命が長くなる。
【0024】さらに、ピストン5のストロークエンドの
位置において、螺旋溝24の一端は油道7が導入される
部位に開口し、他端はピストン5の端面側に開口する状
態となっており、このために油道7側を油圧ポンプに接
続し、油道6を作動油タンクに接続して、ピストンロッ
ド5aを縮小させる方向に作動させる際に、まずこの螺
旋溝24内に圧油が流れて、ピストン5を押動して、こ
のピストン5の端面をヘッドカバー22から離間させる
ことになるから、速やかに圧油が供給されて、ロッド側
チャンバ4bが形成されることになる。従って、ピスト
ン5のストロークエンドの位置からの戻り動作を迅速に
行わせることができる。
【0025】ところで、クッション特性は、油通路及び
螺旋溝の形状により自由に設定できる。螺旋溝は、その
本来の機能としては、クッションリングとヘッドカバー
との間の摺動面を潤滑するためのものであるから、油通
路の流路断面積より遥かに小さい流路断面積に構成する
ことができる。この場合には、螺旋溝は実質的に絞り流
路を構成しない。しかしながら、この螺旋溝の流路断面
積を大きくすれば、絞り流路として実質的な機能を果た
すことになり、この場合には螺旋溝におけるヘッドカバ
ーの先端側の部位の流路断面積を広くすることにより、
クッションストロークの開始時における衝撃発生防止機
能を発揮させることができる。
【0026】また、例えば、図5に示したように、クッ
ションリング30に設けた油通路31の幅(または深
さ)を直線的に変化させるのではなく、端部側から奥側
に向けて曲線的に狭くなる変化を持たせるようにするこ
ともできる。このように構成すれば、クッションストロ
ークが進むに応じて、クッション圧が指数関数的に増大
させることができる。さらに、図6に示したように、ク
ッションリング40の油通路41を軸線方向に貫通する
状態に設け、しかもこの油通路41は途中位置が最も狭
く、両端側に向かうに応じて広くなる形状とすれば、図
7に示したように、クッションストロークの初期におい
ては、クッション圧は緩やかに上昇し、中間部分での上
昇度合いが極めて大きくなり、さらに油通路41の最も
狭い部位を過ぎると、クッション圧はほぼ一定になる。
これによって、クッションストロークの開始時には緩や
かな減速となり、中間部分で負荷の大半を吸収でき、し
かもストロークエンドで極端にクッション圧が高くなる
のを防止できる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、クッシ
ョン部材の外周面と嵌入部の内周面との一方には絞り流
路となる油通路を形成すると共に、他方には螺旋状の溝
を形成する構成としたので、油通路の形状を適宜設定す
ることによって、クッションストローク区間の開始直後
にクッション圧が急激に上昇するのを防止できて、緩や
かに減速が開始するようになり、またクッション部材の
嵌入部への進入時にその間の摺動面が螺旋溝内の作動油
により潤滑されて、クッション部材の動きが円滑になる
等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す油圧シリンダの断
面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】クッションリングの外観図である。
【図4】クッション特性線図である。
【図5】クッションリングに設けた油通路の他の例を示
すクッションリングの展開図である。
【図6】クッションリングに設けた油通路のさらに別の
例を示すクッションリングの展開図である。
【図7】図6の油通路を用いた場合のクッション特性線
図である。
【図8】油圧シリンダの外観図である。
【図9】従来技術による油圧シリンダの断面図である。
【図10】図9の油圧シリンダにおけるクッションスト
ロークの開始時を示す作用説明図である。
【図11】図9の油圧シリンダにおけるクッションスト
ロークエンドの状態を示す作用説明図である。
【符号の説明】
2 シリンダチューブ 3 ヘッドカバー 4 シリンダ 4a ボトム側チャンバ 4b ロッド側チャンバ 5 ピストン 5a ピストンロッド 6,7 油道 20 油圧シリンダ 21,30,40 クッションリング 22 ヘッドカバー 23,31,41 油通路 24 螺旋溝

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内に、ピストンロッドを連結し
    たピストンを摺動可能に装着することによって、このシ
    リンダ内を2室に区画形成し、ピストンの少なくとも一
    側の端面にクッション部材を連結すると共に、シリンダ
    側には、ピストンがストロークエンド近傍に変位した時
    にクッション部材が嵌入する嵌入部を形成して、クッシ
    ョン部材の嵌入部への嵌入時に、シリンダ内の戻り油の
    流出流路を絞ることによって、所定のクッション圧を発
    生させるように構成したものにおいて、前記クッション
    部材の外周面と前記嵌入部の内周面との一方には油通路
    を形成し、また他方には螺旋溝を形成し、これら油通路
    または螺旋溝のうち少なくとも一方をクッション部材と
    嵌入部との嵌入位置が最も通路断面積が大きくなるよう
    に流路断面積を変化させる構成としたことを特徴とする
    油圧シリンダ。
  2. 【請求項2】 前記シリンダのピストンロッドの導出側
    にはヘッドカバーを設け、前記クッション部材は前記ピ
    ストンロッドのピストンへの連結部に設けたクッション
    リングから構成し、またヘッドカバーを前記嵌入部とな
    し、さらに前記油通路はクッションリングに、螺旋溝は
    ヘッドカバー内面にそれぞれ形成する構成としたことを
    特徴とする請求項1記載の油圧シリンダ。
  3. 【請求項3】 前記油通路は、前記クッション部材と嵌
    入部との嵌入部の位置から軸線方向に向けて連続的に浅
    くなる傾斜形状とする構成としたことを特徴とする請求
    項1記載の油圧シリンダ。
  4. 【請求項4】 前記螺旋溝は、全長にわたって1回転分
    以上形成する構成としたことを特徴とする請求項1記載
    の油圧シリンダ。
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