JP4214090B2 - オートテンショナ - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの駆動力を補機に伝達する際に使用される無端状のベルトなどに所定の張力を与えるオートテンショナに関する。
自動車などのエンジンには、クランクシャフトの動力を各種の補機に伝達するための無端状のベルトと、このベルトに所定の張力を与えるためのオートテンショナが設けられているものがある。例えば、クランクシャフトに固定されたクランクプーリと補機としてスタータモータの出力軸に固定されたモータプーリとの間にオートテンショナが設けられている場合、ベルトをクランク側で駆動しているときと、スタータモータ側で駆動しているときとでベルトの張力分布が変化する。例えば、エンジンの始動時にスタータモータを駆動するとオートテンショナ付近のベルトの張力が急激に上がってオートテンショナが縮む方向に大きく動作し、その後エンジンが始動したときには前記オートテンショナ付近のベルトの張力が急激に緩むことがある。その結果、オートテンショナがベルトの急激な緩みに追従できなくなって、ベルトがスリップするおそれがある。このため、オートテンショナには、オートテンショナが急激に大きく縮むのを防止するための減衰機構が設けられている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特許文献1及び2に記載のオートテンショナは、いずれもオートテンショナを縮める方向に力が作用したときに、ピストンとシリンダとの環状の隙間からオイルが漏れ出ることによって適度な抵抗を生じて減衰力を発揮するようになっている。
特許第2537547号公報(第1頁、第2図) 特開2003−262258号公報(段落0034〜0044、図2)
しかし、特許文献1及び2に記載の従来のオートテンショナでは、ピストンがシリンダによって案内される構造であるため、ピストンとシリンダとの隙間の設定をその案内のために最適化すると、減衰力設定の要求と合わなくなる場合がある。また、長期間使用すると、ピストンとシリンダとの摺動部分が磨耗して減衰力が変化するおそれもある。
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、減衰力の設定が容易であり、しかも減衰力の経時変化を防止できるオートテンショナを提供することを目的とする。
本発明は、互いに対向する一対の対向部材を有する伸縮可能なテンショナ本体と、一端が前記対向部材の一方に支持され、他端が前記対向部材の他方に支持されて、前記テンショナ本体が伸びる方向に付勢する付勢部材と、前記対向部材の一方に設けられるシリンダと、前記対向部材の他方に設けられて前記シリンダに摺動自在に挿入されるピストンと、前記シリンダ内に設けられて作動流体が充填される作動室と、前記対向部材の一方に設けられるとともに前記シリンダの周囲に形成されて前記作動流体が溜められる貯留室と、前記作動室と前記貯留室とを連通する連通路と、前記連通路を介して前記貯留室から前記作動室への前記作動流体の流れのみを許容する制御弁と、前記シリンダと前記ピストンとの摺動隙間における前記作動流体の漏れを防止するシール部材と、前記ピストンの内部に設けられて前記作動室から前記ピストンの外部へと通じるリーク通路と、を備え、前記付勢部材は、前記シリンダおよび前記ピストンの外側に介装されるとともに前記シリンダ側の一端が前記貯留室内に位置し、前記リーク通路には、前記作動流体の流れ方向に沿って移動可能に支持され且つ前記作動室と前記リーク通路とを連通するオリフィスを有する可動部が設けられ、前記リーク通路の少なくとも一部は、前記可動部の位置に基づいて流路断面積が可変となるように設定されており、前記オリフィスと、前記可動部と前記リーク通路との間のリーク隙間とで前記外部への前記作動流体のリーク量を制限する絞り機構が構成されていることを特徴とする。
前記本発明では、ピストンの内部に減衰力を発生させる機構を設けて、ピストンとシリンダとの案内の設定と、減衰力の設定とを独立して設定できるので、減衰力の設定を容易に最適化でき、しかも減衰力が経時的に変化することがない。
また、前記リーク通路には、前記作動流体の流れ方向に沿って移動可能に支持される可動部が設けられ、前記可動部と前記リーク通路との間のリーク隙間により前記絞り機構が構成されていてもよい。
このように構成すると、可動部の周囲とリーク通路との間に形成されるリーク隙間を狭く設定することにより作動流体のリーク量を制限できるようになり、減衰力の設定が可能になる。
また、前記リーク通路の少なくとも一部は、前記可動部の位置に基づいて流路断面積が可変となるように構成してもよい。
一般に、テンショナ本体の伸縮速度が速くなると減衰力を発生させる絞り機構が変化しない限り減衰力が速度の3乗で増加すると言われている。つまり、テンショナ本体の伸縮速度が速くなると、テンショナ本体が縮み難くなる。したがって、可動部の位置に基づいて流路断面積を変化させることにより、リーク量を変化させることができるので、テンショナ本体の伸縮速度に応じて適切な減衰力の設定が可能になる。
また、前記リーク通路には、前記作動流体の流れ方向に沿って移動可能に支持され且つ前記作動室と前記リーク通路とを連通するオリフィスを有する可動部が設けられ、前記リーク通路の少なくとも一部は、前記可動部の位置に基づいて流路断面積が可変となるように設定されており、前記オリフィスと、前記可動部と前記リーク通路との間のリーク隙間とで前記絞り機構が構成されていてもよい。
このように構成すると、オリフィスとリーク隙間とで作動流体のリーク量を制限できるようになるので、減衰力の設定が可能になる。
前記リーク通路には、前記外部から前記作動室への逆流を防止する逆止弁が設けられている構成にしてもよい。
これにより、空気の混入を防止できるようになるので、減衰力を安定して発生させることができる。
例えば、前記逆止弁は、前記リーク通路の前記外部に通じる出口に前記ピストンの外周面に沿って形成される溝と、前記溝に嵌合可能なリング状の弾性弁とで構成されている。
このように構成すると、弾性弁によって作動流体の流速を抑えながら作動流体を排出できるので、減衰力を確実に発揮できるようになる。しかも、外部からは空気の混入を防止できるので減衰力が損なわれることもない。
また、前記リーク通路は、前記外部に通じる一端が前記シリンダの内壁に対向している構成にしてもよい。
このように構成すると、ピストンとシリンダとの間に作動流体が溜まる空間を形成できるので、空気の混入を防止できるようになり、減衰力が損なわれることがない。
本発明によれば、減衰力の設定を容易に最適化でき、しかも減衰力の経時変化をし難くできるようになる。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のオートテンショナを示す断面図であり、(a)は、全体の内部構造を示す断面図、(b)は、リーク通路を示す拡大断面図である。
図1(a)に示すように、オートテンショナ1Aには、一対の対向部材3,4と連結部材5を有する金属製のテンショナ本体2が設けられている。対向部材3は、有底円筒状の凹部3sを有し、その中心に凹部3sよりも小径の円筒状のシリンダ7が設けられている。対向部材4は、凹部3sとは上下逆の有底円筒状の凹部4sを有し、その中心に凹部4sよりも小径の円柱状のピストン10が設けられている。ピストン10は、金属製でシリンダ7内に摺動自在に挿入可能となっている。さらに詳述すると、ピストン10は、対向部材4側に位置する基部10bがシリンダ7の内径よりも十分に小さい径で形成されて、先部10aのみがシリンダ7の内壁7aと摺動するようになっている。
連結部材5は、円筒形状であり、中央部に蛇腹形状の伸縮部5aが形成され、伸縮部5aの下部の円筒部5bが対向部材3の外周面に、上部の円筒部5cが対向部材4の外周面にそれぞれ嵌合するように構成されている。
前記テンショナ本体2内には、付勢部材6が設けられている。この付勢部材6は、金属材料などで形成されたコイル状のバネであり、シリンダ7及びピストン10の外側に介装されている。また、付勢部材6は、一端が対向部材3に支持され、他端が対向部材4に支持されて、対向部材3と対向部材4とを互いに離間する方向へ付勢している。
これにより、本実施形態では、シリンダ7の内壁7aとピストン10の先部10aとで囲まれる部分が作動室8となり、シリンダ7の外壁7bと対向部材3の凹部3sとで囲まれる部分が貯留室9となっている。また、作動室8と貯留室9とは、その底部において連通路13を介して連通されている。そして、作動室8と貯留室9と連通路13には、それぞれ作動流体としてのオイルQが注入されている。
ピストン10の先部10aは、その外周面10a1に溝部11が周方向に沿って全周に形成され、溝部11内にゴムなどの弾性材で形成されたOリング状のシール部材12が介装されている。このシール部材12によりオイルQがシリンダ7の内壁7aとピストン10との間の摺動隙間14から漏れ出ないようになっている。
シリンダ7の底部には、制御弁15が設けられている。この制御弁15は、例えば、球状の弁部材15aと、コイルスプリング15bと、支持部材15cとで構成されている。弁部材15aは、シリンダ7の底面に形成された前記連通路13に通じる貫通孔7cが開口する位置に設けられ、コイルスプリング15bの弾性力によって貫通孔7cを塞ぐ方向に付勢されている。コイルスプリング15bは、その一端がシリンダ7に固定されたL字型の支持部材15cに支持されている。前記制御弁15により、貯留室9から作動室8への方向に対してはオイルQの流れが許容され、作動室8から貯留室9への方向に対してはオイルQが流れないようになっている。
前記ピストン10には、リーク通路20Aが形成されている。リーク通路20Aは、作動室8からピストン10の外部へと貫通する穴である。このリーク通路20Aは、図1(b)に示すように、図示上方向に向けて先細り形状の導入路21と、上方向に向けて垂直に延びる中間路22と、側方に延びる排出路23とで構成されている。前記のように導入路21の形状を円錐状に設定することによって、作動室8のオイルQを取り込み易くしている。中間路22は、ピストン10の先部10aと基部10bとの境界より若干上方まで延びて形成されている。排出路23は、中間路22の上端部から側方へ延びて、その出口23aがシリンダ7の内壁7aと対面している。なお、本実施形態では、排出路23が1本のみ形成された場合を図示して説明しているが、これに限定されるものではなく、排出路23が複数本設けられていてもよい。
図1(b)に示すように、前記リーク通路20Aには、絞り部材30が設けられている。この絞り部材30は、金属などの部材で形成され、中間路22の下端の固定部22aに嵌め込まれている。また、絞り部材30は、その中心に上下方向に延びるオリフィス30aと、オリフィス30aの下端に上方に向けて先細り形状となる円錐路30bと、オリフィス30aの上端に上方に向けて拡開する形状となる円錐路30cとが形成されている。なお、前記オリフィス30aによって本実施形態の絞り機構30A(図1(a)参照)が構成されている。
次に、第1実施形態のオートテンショナ1Aの動作について説明する。なお、このオートテンショナ1Aは、例えば、対向部材3が下側に、対向部材4が上側となるように設置される。また、このオートテンショナ1Aは、対向部材3,4の一方を固定にして、他方を可動にして使用されるが、対向部材3,4のいずれを固定側または可動側にするかは、ベルトの配置に応じて適宜変更できる。
ベルトの張力が大きくなってテンショナ本体2が縮められると、ピストン10がシリンダ7内に押し込まれるが、このとき、作動室8に充填されているオイルQは、制御弁15によって貯留室9へ流れずさらにシリンダ7とピストン10との摺動隙間14がシール部材12によってシールされているため、リーク通路20A内へ移動しようとする。リーク通路20A内では、オイルQがオリフィス30aを通ることによってその流量が大きく制限されて抵抗が生じるので、テンショナ本体2は、ゆっくりと収縮する。
また、前記とは逆にベルトの張力が低下してテンショナ本体2に作用する力が低下すると、テンショナ本体2は、付勢部材6の弾性復帰力によって迅速に伸張する。テンショナ本体2が伸張すると、作動室8内の圧力が低下するので、制御弁15に設けられた弁部材15aがコイルスプリング15bの付勢力に反発しながら移動(上昇)して、貫通孔7cが開放する。これにより、貯留室9内のオイルQが連通路13を通って作動室8内に入り込んでくる。
なお、テンショナ本体2の収縮時には、作動室8からリーク通路20Aを通ってピストン10の外部に排出されたオイルQがシリンダ7の上部に形成された挿通穴7dとピストン10との間に形成された隙間を通って貯留室9へ上方から流れ込むようになっている。
よって、本実施形態のオートテンショナ1Aでは、絞り機構30Aによって減衰力が発揮されてゆっくりと縮むので、その直後にテンショナ本体2が大きく伸張したとしても、ベルトに緩みが発生することがなく、ベルトがスリップするのを確実に防止できる。また、本実施形態では、ピストン10の内部に減衰力を得るための機構を設けているので、減衰力の設定が容易になり、しかも減衰力の経時変化を防止できる。
また、本実施形態では、図1(b)に示すように、リーク通路20Aの一端にピストン10の外部に通じる出口23aがシリンダ7の内壁7aと対面する位置に形成されているので、シリンダ7の内壁7aとピストン10の基部10bとの間の環状の空間SにオイルQを溜めておくことができる。その結果、ピストン10の外部からリーク通路20Aを通って作動室8に空気が混入するのを防止できるようになり、減衰力が損なわれるのを防止できる。
(第2実施形態)
図2は、第2実施形態のオートテンショナを示す断面図であり、(a)は全体の内部構造を示す断面図、(b)はリーク通路を示す拡大断面図である。なお、第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。また、第3実施形態以降についても同様である。
このオートテンショナ1Bは、第1実施形態のオートテンショナ1Aのリーク通路20A及び絞り部材30に替えてリーク通路20B及び絞り部材31を設けた構成である。
図2(b)に示すように、リーク通路20Bは、導入路21と中間路24と貫通路25とで構成されている。中間路24は、長手方向の中央部が側方に膨らむ膨出路24aが形成されている。貫通路25は、一端が膨出路24aと接続され、他端の出口25aがシリンダ7の内壁7aに対向するように斜め上方に延びるように形成されている。
また、前記リーク通路20Bには、絞り部材31が設けられている。この絞り部材31は、例えば金属製で棒状に形成されたものであり、膨出路24aの上側に位置する凹部24bに嵌合するように前記リーク通路20B内に挿入されている(図2(a)参照)。膨出路24aの下側に位置する通路24cの内径寸法をR1とし、絞り部材31の外径寸法をR2とすると、R1がR2よりも若干大きく設定され、リーク通路20B(通路24c)と絞り部材31との間に隙間S1が形成されるようになっている。この隙間S1が、本実施形態での絞り機構30B(図2(a)参照)として機能している。
よって、第2実施形態のオートテンショナ1Bでは、ベルトの張力が大きくなったときにテンショナ本体2が縮められる方向に力が作用すると、リーク通路20B内に取り込まれたオイルQは、隙間S1、膨出路24a、そして排出路25を通ってピストン10の外部に排出されることによって減衰力が発揮される。また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、空間S内にオイルQが溜まるので、ピストン10の外部からリーク通路20B内に空気が混入するのを防止できる。
(第3実施形態)
図3は、第3実施形態のオートテンショナを示す断面図であり、(a)は全体の内部構造を示す断面図、(b)はリーク通路の全体を示す拡大断面図である。
図3(a),(b)に示すように、オートテンショナ1Cは、絞り機構30Cと逆止弁40Aとを組み合わせた実施形態である。絞り機構30Cは、第1実施形態の絞り機構30Aと同様であり、図3(b)に示すようにオリフィス30aを有する絞り部材30が中間路22の下端の固定部22aに嵌め込まれている。逆止弁40Aは、球形状の弁55とコイル状のバネ56とを有し、中間路22の前記絞り部材30の上部に形成された収納路22b内に設けられている。弁55は、絞り部材30の円錐路30cの上部に配置され、収納路22b内に支持されたバネ56によって弁55が円錐路30cに当接する方向に付勢されている。
したがって、第3実施形態のオートテンショナ1Cでは、テンショナ本体2が縮められてリーク通路20C内に流入したオイルQがオリフィス30aを通ることにより、抵抗が発生して減衰力が得られる。そして、オイルQの圧力によって弁55がバネ56の弾性力に反発しながら持ち上げられて、ピストン10の外部へと流れる。また、本実施形態では、弁55によってリーク通路20Cの流路を閉じることができるので、作動室8への空気の混入を防止することができ、安定した減衰力特性を得ることができる。
(第4実施形態)
図4は、第4実施形態のオートテンショナを示す断面図であり、(a)は全体の内部構造を示す断面図、(b)はリーク通路の出口部分を示す拡大断面図である。
図4(a)に示すように、このオートテンショナ1Dは、第1実施形態のオートテンショナ1Aの絞り機構30Aに別の逆止弁40Bを追加した構成である。オートテンショナ1Dにおけるリーク通路20Dは、導入路21と中間路26と排出路27,27とを有し、中間路26が垂直上方にシリンダ7の外側まで長く延びるとともに排出路27,27が中間路26の上端に位置する形状である。なお、排出路27は、2本に限定されるものではなく、1本であっても3本以上でもよい。
図4(b)に示すように、逆止弁40Bは、溝10sと弾性弁54とで構成されている。溝10sは、前記排出路27,27の出口27a,27aにピストン10の外周面10cに沿って形成される断面V字状に形成されている。弾性弁54は、ゴムなどの弾性変形可能な部材で、溝10sに嵌合可能なオーリング状に形成されている。
この実施形態のオートテンショナ1Dでは、絞り機構30A(オリフィス30a)により減衰力が発揮されるとともに、逆止弁40BによってもオイルQの流速低下作用によって減衰力が発揮される。また、逆止弁40Bを設けることにより、ピストン10の外部からの空気の混入やオイルQの逆流を防止できる。
(第5実施形態)
図5は、第5実施形態のオートテンショナを示す断面図であり、(a)は全体の内部構造を示す断面図、(b)はリーク通路の全体を示す拡大断面図である。
(コメント:図6,7の実施形態で流路断面積を可変としていますので、この実施形態では流路断面積を一定としました。)
図5(b)に示すように、このオートテンショナ1Eは、リーク通路20E内に可動部41が支持される構成である。リーク通路20Eは、可動部41が収められる収納路22cが形成され、この収納路22cの下端に可動部41の直径よりも開口寸法の小さい貫通孔22c1が形成されている。可動部41は、収納路22cに設けられたコイルバネ42の弾性復帰力によって貫通孔22c1を閉じる方向に付勢されている。
第5実施形態のオートテンショナ1Eでは、可動部41とリーク通路20Eとの間のリーク隙間D1(図5(b)参照)により、本実施形態の絞り機構30Dが構成されている。また、本実施形態では、リーク隙間D1(流路断面積)が一定となるように前記収納路22cの形状が設定されている。なお、流路断面積とは、可動部41の移動方向(上下方向)に直交する水平面で切断したときに形成される、可動部41とリーク通路20Eとの間に形成されるオイルQが流れる隙間である。なお、第6実施形態以降の実施形態についても同様とする。
よって、第5実施形態のオートテンショナ1Eでは、テンショナ本体2が縮められてオイルQがリーク通路20E内に流入すると、オイルQの圧力によって可動部41がコイルバネ42の付勢力に反発しながら持ち上げられる。その結果、オイルQがリーク隙間D1を通ることで減衰力が発揮されるようになる。また、本実施形態では、可動部41が逆止弁と同様な機能も発揮できるので、部品点数を減らして製造コストを下げることが可能になる。
(第6実施形態)
図6は、第6実施形態のオートテンショナを示す断面図であり、(a)は全体の内部構造を示す断面図、(b)はリーク通路の一部を示す拡大断面図である。
このオートテンショナ1Fには、リーク通路20F内に球状の可動部41が設けられている。可動部41は、リーク通路20Fの中間路26の下端に形成された収納路26b内に設けられ、収納路26b内に支持されたコイルバネ42によって下方へ付勢されている。また、可動部41は、収納路26bの下端に設けられた係止ピン35に当接して、可動部41がそれ以上下方に位置しないように規制されている。また、収納路26bは、その上部に可動部41の移動方向に平行な垂直面26b1が形成され、そして下部に下方に向けて径が徐々に小さくなる傾斜面26b2が形成されている。
第6実施形態では、前記傾斜面26bを形成することにより、リーク通路20Fと可動部41とで形成されるリーク隙間D2(流路断面積)が可動部41の位置に基づいて変化するようになっている。このリーク隙間D2が、本実施形態の絞り機構30Eとして機能している。
よって、本実施形態のオートテンショナ1Fでは、テンショナ本体2が縮められたときに、作動室8内のオイルQが係止ピン35の両側から侵入してリーク隙間D2を通ることによって減衰力が発揮される。さらに、作動室8内の圧力が高まってオイルQの押圧力によって可動部41が上方へ押圧されると、リーク隙間D2(流路断面積)が拡大してオイルQのリーク通路20F内へのリーク量を増やすことができる。
したがって、テンショナ本体2が高速で伸縮したときに、減衰力の急激な増加すなわちオートテンショナ1Fの追従性の低下を防止して、オートテンショナ1Fに対して伸縮速度に対する適切な減衰力設定が可能になる。
また、第6実施形態では、絞り機構30Eとは別に、リーク通路20Fに逆止弁40Bを設けているので、ピストン10の外部から空気が混入するのを防止でき、安定した減衰力を得ることが可能になる。
(第7実施形態)
図7は、第7実施形態のオートテンショナを示す断面図であり、(a)は全体の内部構造を示す断面図、(b)はリーク通路の一部を示す拡大断面図、(c)は(b)のA−A線の断面図である。
このオートテンショナ1Gは、図6に示すオートテンショナ1Fのリーク通路20Fに替えてリーク通路20Gに変更した実施形態である。リーク通路20Gは、垂直面26c1と傾斜面26c2,26c2とを有する収納路26cが形成されている。垂直面26c1は、前記リーク通路20Fの垂直面26b1と同じである。傾斜面26c2は、図7(c)に示すように、可動部41に対向する部分が対となって下方に向けて深さ寸法が浅くなるように形成されている。つまり、リーク通路20Gと可動部41との間のリーク隙間D3(流路断面積)が、可動部41の上方への移動に応じて拡大するようになっている。なお、前記リーク隙間D3が、本実施形態の絞り機構30Fとして機能している。
第7実施形態のオートテンショナ1Gでは、第6実施形態と同様に、テンショナ本体2の伸縮速度に応じて適切な減衰力設定が可能になる。
(第8実施形態)
図8は、第8実施形態のオートテンショナを示す断面図であり、(a)は全体の内部構造を示す断面図、(b)はリーク通路の一部を示す拡大断面図である。
このオートテンショナ1Hには、リーク通路20H内に別の形状の可動部51が設けられている。なお、本実施形態での可動部51は、図6及び図7における球状の可動部32と機能は同じである。
リーク通路20Hは、中間路26内の下部に収納路26dが形成されて可動部51が収納されている。収納路26dは、上下方向の中間部分に内径寸法が他よりも小さく形成された首部26d1が形成されている。可動部51は、収納路26dよりも上方に長く延びる棒形状に形成されて中間路26内に移動自在に挿入されている。また、可動部51は、その先部にフランジ51aが形成されているとともに、フランジ51aよりも上側の周面の一部に中間路26の上方へと通じる切欠溝51cが形成されている。さらに、可動部51の下端は、下方に向けて先細り形状となるように構成されている。そして、可動部51は、コイルバネ52が収納路26dとフランジ51aとの間に介装されて、コイルバネ52の弾性復帰力によって下方へ付勢され、中間路26の下端に設けられた係止ピン35に当接するようになっている。これにより、収納路26dに形成された首部26d1の内壁面と可動部51との間には、リーク隙間D4が設定されている。このリーク隙間D4によって、本実施形態の絞り機構30Gが構成されている。
第8実施形態のオートテンショナ1Hでは、テンショナ本体2が縮められると、作動室8内のオイルQが図8(b)の一点鎖線で示すようにリーク隙間D4から切欠溝51cに向かって流れて、リーク通路20Hの上方へと送られる。また、可動部51が上方へ押圧されると、リーク隙間D4(流路断面積)が拡大するので、オイルQのリーク量を増加させることができる。よって、この場合にも第6実施形態や第7実施形態と同様に、テンショナ本体2の伸縮速度に応じて適切な減衰力の設定が可能になる。
(第9実施形態)
図9は、第9実施形態のオートテンショナを示す断面図であり、(a)は全体の内部構造を示す断面図、(b)はリーク通路の一部を示す拡大断面図、(c)は(b)のB−B線の断面図である。
図9(b)に示すように、このオートテンショナ1Iは、可動部61に絞り部として機能するオリフィス61aが設けられた構成である。可動部61は、オリフィス61a及び円錐路61b,61cが第1実施形態でのオリフィス30a及び円錐路30b,30cと同じ形状である。また、可動部61は、収納路26cに設けられたコイルバネ62の弾性復帰力によって下方へ付勢されて、収納路26cの下端に形成された貫通孔26c3の周縁部に当接している。リーク通路20Iは、第7実施形態のリーク通路20Gと同じであり、リーク通路20Iに形成された収納路26c内の対向する部分が切り欠かれて(図9(c)参照)、可動部61の位置に基づいて可動部61と収納路26cとの間のリーク隙間D5(流路断面積)が可変となる形状である。なお、本実施形態では、オリフィス61aとリーク隙間D5の双方により絞り機構30Hが構成されている。
第9実施形態のオートテンショナ1Iでは、オリフィス61aとリーク隙間D5とによって減衰力が発揮されるとともに、可動部61の位置に基づいて流路断面積が可変となることによってオートテンショナ1Iの伸縮速度に応じた適切な減衰力設定が可能になる。さらに、リーク通路20Iには、逆止弁40Bが設けられているので、オートテンショナ1Iが伸張したときにピストン10の外部からの空気の混入を防止でき、安定した減衰力が得られる。
なお、本発明のオートテンショナは、前記した各実施形態に限定されるものではなく、例えば、第6,7,8実施形態のオートテンショナ1F〜1Hにおいて、逆止弁となる機構を設けてもよい。また、可動部32,41の形状は、球に限定されるものではなく、四角、三角、その他の形状であってもよい。
第1実施形態のオートテンショナを示す断面図であり、(a)は全体の内部構造を示す断面図、(b)はリーク通路を示す拡大断面図である。 第2実施形態のオートテンショナを示す断面図であり、(a)は全体の内部構造を示す断面図、(b)はリーク通路を示す拡大断面図である。 第3実施形態のオートテンショナを示す断面図であり、(a)は全体の内部構造を示す断面図、(b)はリーク通路の全体を示す拡大断面図である。 第4実施形態のオートテンショナを示す断面図であり、(a)は全体の内部構造を示す断面図、(b)はリーク通路の出口部分を示す拡大断面図である。 第5実施形態のオートテンショナを示す断面図であり、(a)は全体の内部構造を示す断面図、(b)はリーク通路の全体を示す拡大断面図である。 第6実施形態のオートテンショナを示す断面図であり、(a)は全体の内部構造を示す断面図、(b)はリーク通路の一部を示す拡大断面図である。 第7実施形態のオートテンショナを示す断面図であり、(a)は全体の内部構造を示す断面図、(b)はリーク通路の一部を示す拡大断面図、(c)は(b)のA−A線の断面図である。 第8実施形態のオートテンショナを示す断面図であり、(a)は全体の内部構造を示す断面図、(b)はリーク通路の一部を示す拡大断面図である。 第9実施形態のオートテンショナを示す断面図であり、(a)は全体の内部構造を示す断面図、(b)はリーク通路の一部を示す拡大断面図、(c)は(b)のB−B線の断面図である。
符号の説明
1A〜1I オートテンショナ
2 テンショナ本体
3,4 対向部材
6 付勢部材
7 シリンダ
7a 内壁
8 作動室
9 貯留室
10 ピストン
12 シール部材
13 連通路
14 摺動隙間
15 制御弁
20A〜20I リーク通路
21 導入路
22,24,26 中間路
23,25,27 排出路
23a,25a,27a 出口
30,31 絞り部材
30a オリフィス
30A〜30H 絞り機構
61a オリフィス(絞り部)
D1〜D5 リーク隙間
Q オイル(作動流体)

Claims (4)

  1. 互いに対向する一対の対向部材を有する伸縮可能なテンショナ本体と、一端が前記対向部材の一方に支持され、他端が前記対向部材の他方に支持されて、前記テンショナ本体が伸びる方向に付勢する付勢部材と、前記対向部材の一方に設けられるシリンダと、前記対向部材の他方に設けられて前記シリンダに摺動自在に挿入されるピストンと、前記シリンダ内に設けられて作動流体が充填される作動室と、前記対向部材の一方に設けられるとともに前記シリンダの周囲に形成されて前記作動流体が溜められる貯留室と、前記作動室と前記貯留室とを連通する連通路と、前記連通路を介して前記貯留室から前記作動室への前記作動流体の流れのみを許容する制御弁と、前記シリンダと前記ピストンとの摺動隙間における前記作動流体の漏れを防止するシール部材と、前記ピストンの内部に設けられて前記作動室から前記ピストンの外部へと通じるリーク通路と、を備え、
    前記付勢部材は、前記シリンダおよび前記ピストンの外側に介装されるとともに前記シリンダ側の一端が前記貯留室内に位置し、
    前記リーク通路には、前記作動流体の流れ方向に沿って移動可能に支持され且つ前記作動室と前記リーク通路とを連通するオリフィスを有する可動部が設けられ、前記リーク通路の少なくとも一部は、前記可動部の位置に基づいて流路断面積が可変となるように設定されており、前記オリフィスと、前記可動部と前記リーク通路との間のリーク隙間とで前記外部への前記作動流体のリーク量を制限する絞り機構が構成されていることを特徴とするオートテンショナ。
  2. 前記リーク通路には、前記外部から前記作動室への逆流を防止する逆止弁が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のオートテンショナ。
  3. 前記逆止弁は、前記リーク通路の前記外部に通じる出口に前記ピストンの外周面に沿って形成される溝と、前記溝に嵌合可能なリング状の弾性弁とで構成されていることを特徴とする請求項に記載のオートテンショナ。
  4. 前記リーク通路は、前記外部に通じる一端が前記シリンダの内壁に対向していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のオートテンショナ。
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