JPH10100952A - 農作業機 - Google Patents

農作業機

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Publication number
JPH10100952A
JPH10100952A JP25701896A JP25701896A JPH10100952A JP H10100952 A JPH10100952 A JP H10100952A JP 25701896 A JP25701896 A JP 25701896A JP 25701896 A JP25701896 A JP 25701896A JP H10100952 A JPH10100952 A JP H10100952A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wheel
crawler
outer peripheral
wheels
drive
Prior art date
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Pending
Application number
JP25701896A
Other languages
English (en)
Inventor
Takanobu Shimada
孝信 嶋田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yanmar Co Ltd
Yanmar Agribusiness Co Ltd
Original Assignee
Seirei Industry Co Ltd
Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Seirei Industry Co Ltd, Yanmar Agricultural Equipment Co Ltd filed Critical Seirei Industry Co Ltd
Priority to JP25701896A priority Critical patent/JPH10100952A/ja
Publication of JPH10100952A publication Critical patent/JPH10100952A/ja
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  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 履帯の接地面の凹凸によって履帯が上下方向
の振動を受けても、その振動が駆動輪等を介して機体に
伝播されず、乗り心地が良好で、機体の直進性に優れた
農作業機を提供すること。 【解決手段】 走行フレーム(2L,2R) の前端部に駆動輪
(10L,10R) を取付けるとともに、走行フレーム(2L,2R)
の後端部に遊動輪(11L,11R) を取付け、駆動輪(10L,10
R) と遊動輪(11L,11R) との間に履帯(12L,12R) を巻回
してなるクローラ式走行部(1L,1R) を具備する農作業機
において、駆動輪(10L,10R) の外周部にフランジ(10b,1
0b) を形成し、同フランジ(10b,10b) の外周面に履帯(1
2L,12R)の内周面を当接させ、しかも、同フランジ(10b,
10b) の外周面と履帯(12L,12R)の内周面との間に振動吸
収体(12b,12b) を介在させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、クローラ式走行部を
具備する農作業機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、走行フレームの前端部に駆動輪を
取付けるとともに、走行フレームの後端部に遊動輪を取
付け、さらに、走行フレームの中途部に転輪を軸支する
イコライザを揺動自在に軸支し、駆動輪と遊動輪との間
に履帯を巻回してなるクローラ式走行部を具備する農作
業機においては、駆動輪の外周部にフランジを一体形成
するとともに、同フランジの外周面に履帯の芯金の内周
面を当接させて、駆動軸に履帯を連動連結していた。
【0003】また、遊動軸と遊動輪や、イコライザの転
輪軸と転輪とを直結させて、各軸と各輪とを連動連結し
ていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
クローラ式走行部を具備する農作業機にあっては、クロ
ーラの接地面の凹凸により、クローラが上下方向の振動
を受け、その振動が駆動輪を介して駆動軸に伝播し、さ
らには、機体に振動が伝播するため、農作業機の乗り心
地が悪く、また、左右のクローラが受ける振動の差異に
より直進性が悪かった。
【0005】しかも、機体の振動により、機体上のエン
ジン、ミッション等の各種装置の破損を招くことがあっ
た。
【0006】さらに、駆動輪に形成したフランジの外周
面と履帯の芯金の内周面とを金属同士で当接させていた
ため、走行時の騒音の原因となっていた。
【0007】特に、上記問題点は、農作業機を高速で走
行させる場合に顕著に現れる。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、走行
フレームの一端部に駆動輪を取付けるとともに、走行フ
レームの他端部に遊動輪を取付け、駆動輪と遊動輪との
間に、弾性体に平板状の芯金を埋設して構成した履帯を
巻回してなるクローラ式走行部を具備する農作業機にお
いて、駆動輪の外周部に履帯と係合する係合突起を形成
するとともに、同係合突起の基端に円筒状のフランジを
形成し、同フランジの外周面に当接する履帯の踏面を弾
性体により形成することとしている。
【0009】また、駆動輪を、駆動軸と連動連結した内
周側駆動輪と、フランジを形成した外周側駆動輪とに分
割構成し、内周側駆動輪と外周側駆動輪との間に間隙を
形成し、同間隙に複数の振動吸収体を円周方向に沿って
等間隔に配設し、しかも、内周側駆動輪の外周面及び外
周側駆動輪の内周面に複数の係合凸部及び係合凹部を円
周方向に沿って等間隔にそれぞれ形成し、駆動輪の回動
に伴い外周側駆動輪に一定以上の回転方向の負荷が掛か
った場合に、係合凸部の回転方向の前方に位置する一側
面と係合凹部の回転方向の前方に位置する一側面とが当
接すべく構成することとしている。
【0010】また、走行フレームの一端部に駆動輪を取
付けるとともに、走行フレームの他端部に遊動輪を取付
け、さらに、走行フレームの中途部に転輪を軸支するイ
コライザを揺動自在に軸支し、駆動輪と遊動輪との間に
履帯を巻回してなるクローラ式走行部を具備する農作業
機において、イコライザの揺動軸とイコライザとの間、
転輪軸と転輪との間、遊動軸と遊動軸との間の少なくと
もいずれか一つに振動吸収体を介在させることとしてい
る。
【0011】また、駆動輪の外周面、遊動輪の外周面、
転輪の外周面の少なくともいずれか一つに振動吸収体を
囲繞させることとしている。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る農作業機は、前後方
向に伸延する走行フレームの前端部に駆動輪を取付ける
とともに、走行フレームの後端部に遊動輪を取付け、さ
らに走行フレームの中途部にイコライザを取付け、駆動
輪と遊動輪との間に履帯を巻回しており、左右側の駆動
輪は、左右一対の走行用油圧モータに連動連結し、駆動
輪と走行用油圧モータとの間に、走行フレームに取付け
た変速装置を介設している。
【0013】駆動輪は、円形平板状の円板と、同円板の
外周先端に形成したフランジとから構成しており、同フ
ランジの外周面には、係合突起を円周方向に間隔を開け
て半径方向に向けてスプロケット状に突設するととも
に、同係合突起の左右両側に係合孔を形成している。
【0014】一方、履帯は、ゴム等の弾性体の内部に金
属製の芯金を埋設して形成しており、同芯金は、平板
と、同平板の中央に穿設した係合孔と、同係合孔の左右
両側に突設した係合突起とから構成している。
【0015】そして、芯金の係合孔にフランジの係合突
起を係合可能とするとともに、フランジの係合孔に芯金
の係合突起を係合可能として、駆動輪の回動により履帯
が回動するようにしている。
【0016】しかも、フランジの外周面に当接する履帯
の踏面を弾性体により形成している。
【0017】従って、履帯が接地面の凹凸によって上下
方向の振動を受けても、その振動は、振動吸収体により
吸収され、駆動輪を介して機体に伝播されず、機体の乗
り心地を良好にするとともに、左右の履帯が受ける振動
の差異によって機体の直進性が妨げられることはなく、
しかも、機体の振動による機体上のエンジン等の各種装
置の破損を未然に防止している。
【0018】さらに、駆動輪と履帯とが弾性体を介して
当接されているため、走行時に発する騒音を小さくして
いる。
【0019】また、本発明に係る農作業機は、駆動輪
を、変速装置と連動連結した内周側駆動輪と、フランジ
を形成した外周側駆動輪とに分割構成し、内周側駆動輪
と外周側駆動輪との間に間隙を円周方向に沿って全周に
亘って形成し、同間隙に複数のゴム等の弾性体からなる
振動吸収体を円周方向に沿って間隔を開けて配設すると
ともに、内周側駆動輪の外周面及び外周側駆動輪の内周
面に複数の係合凸部及び係合凹部を円周方向に沿って間
隔を開けてそれぞれ形成している。
【0020】従って、履帯が接地面の凹凸によって上下
方向の振動を受けても、その振動は、振動吸収体により
吸収され、内周側駆動輪に伝播されないようにしてい
る。
【0021】しかも、各種作業時等に駆動輪の回動に伴
い外周側駆動輪に一定以上の回転方向の負荷が掛かって
も、係合凸部の回転方向の前方に位置する一側面と係合
凹部の回転方向の前方に位置する一側面とが当接状態と
なり、駆動軸の回動を外周側駆動輪に確実に伝達するこ
とができるようにしている。
【0022】また、遊動輪は、走行フレームに遊動輪支
持体を前後方向に摺動自在に取付け、同遊動輪支持体の
先端に軸支持円筒を形成し、同軸支持円筒の内部に円筒
状の振動吸収体を嵌入し、さらに、同振動吸収体の内部
に軸受保持円筒を嵌入し、同軸受保持円筒に遊動輪軸を
回動自在に取付けており、同遊動輪軸の左右両端に一対
の車輪を取付けている。
【0023】そして、振動吸収体は、小径円筒と大径円
筒との間にゴム等の弾性体からなる振動吸収円筒を介在
させて構成している。
【0024】従って、履帯が接地面の凹凸によって上下
方向の振動を受け、車輪が上下方向に振動しても、その
振動は、振動吸収体により吸収され、走行フレームに伝
播されないようにしている。
【0025】車輪は、外周縁部にフランジを形成してお
り、同フランジの外周面に履帯の内周面を当接させてお
り、両面の間には履帯に一体形成した振動吸収体を介在
させている。
【0026】従って、履帯が接地面の凹凸によって上下
方向の振動を受けても、その振動は、振動吸収体により
吸収され、遊動輪に伝播されないようにしている。
【0027】しかも、遊動輪と履帯とが弾性体を介して
当接されているため、走行時に発する騒音を小さくして
いる。
【0028】また、イコライザは、走行フレームの中途
部下面にイコライザ支持体を取付け、同イコライザ支持
体にイコライザ本体を揺動自在に取付け、同イコライザ
本体の前後端部に前後一対の転輪を回動自在に取付けて
いる。
【0029】イコライザ本体の上部中央には、揺動軸が
左右幅方向に向けて突設しており、同揺動軸はイコライ
ザ支持体に形成したイコライザ支持円筒(52a) に振動吸
収体を介して支持されている。同振動吸収体は、小径円
筒と大径円筒との間にゴム等の弾性体からなる振動吸収
円筒を介在させて構成している。
【0030】従って、履帯が接地面の凹凸によって上下
方向の振動を受け、転輪が上下方向に振動しても、その
振動は、振動吸収体により吸収され、走行フレームに伝
播されないようにしている。
【0031】また、イコライザは、イコライザ本体に転
輪支持円筒を形成し、同転輪支持円筒の内部に円筒状の
振動吸収体を嵌入し、さらに、同振動吸収体の内部に軸
受保持円筒を嵌入し、同軸受保持円筒に転輪軸を回動自
在に取付けており、同転輪軸の左右両端に一対の車輪を
取付けている。
【0032】そして、振動吸収体は、小径円筒と大径円
筒との間にゴム等の弾性体からなる振動吸収円筒を介在
させて構成している。
【0033】従って、履帯が接地面の凹凸によって上下
方向の振動を受け、車輪が上下方向に振動しても、その
振動は、振動吸収体により吸収され、走行フレームに伝
播されないようにしている。
【0034】また、転輪の外周面にはゴム等の弾性体か
らなる振動吸収体を全周に亘って取付けており、同振動
吸収体によっても、履帯が接地面の凹凸によって受ける
上下方向の振動を吸収するようにしている。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例について添付図面を参
照して詳細に説明する。
【0036】図1は、本発明に係る農作業機としての農
業用トラクタを示した図であり、農業用トラクタAは、
後方にロータリ耕耘作業装置(図示せず)等の各種作業
装置を三点リンク式の昇降・揺動機構Bにより昇降・揺
動自在に連結して、各種作業装置による作業が行えるよ
うにしている。
【0037】農業用トラクタAは、図1〜図3に示すよ
うに、左右一対のクローラ式の走行部1L,1R の走行フレ
ーム2L,2R 間に、機体フレーム3を横架し、同機体フレ
ーム3上の前部にエンジンE等の原動機部4を設ける一
方、後部に運転部5と作動油タンク6と燃料タンク7と
を配設している。図中、8はフロントウエイト、9はバ
ッテリー、78は運転部5の底部に配設したアクセルペタ
ル、79は運転部5に配設した副変速レバー、80はフロン
トコラム81に突設した操作ハンドルである。
【0038】左右側の走行部1L,1R は、それぞれ前後方
向に伸延する走行フレーム2L,2R の前端部に駆動輪10L,
10R を取付けるとともに、走行フレーム2L,2R の後端部
に遊動輪11L,11R を取付け、さらに走行フレーム2L,2R
の中途部にイコライザ13を取付け、駆動輪10L,10R と遊
動輪11L,11R との間に履帯12L,12R を巻回している。
【0039】尚、走行フレーム2L,2R の後端部に駆動輪
10L,10R を取付け、走行フレーム2L,2R の前端部に遊動
輪11L,11R を取付けてもよい。
【0040】左右側の駆動輪10L,10R は、図2及び図10
に示すように、左右一対の走行用油圧モータML,MR に連
動連結しており、駆動輪10L,10R と走行用油圧モータM
L,MRとの間には、走行フレーム2L,2R に取付けた変速装
置14L,14R を介設している。
【0041】なお、図10に示すように、走行フレーム2L
の先端に平面視略コ字状の支持体2bを形成し、同支持体
2bに変速装置14L を取付けており、走行フレーム2Lに切
欠部2aを形成して駆動輪10L と干渉しないようにしてい
る。
【0042】次に、駆動輪10L,10R 及び変速装置14L,14
R の構成について具体的に説明する。尚、駆動輪10L,10
R 及び変速装置14L,14R は左右一対となっているため、
左側の駆動輪10L 及び変速装置14L について説明する。
【0043】駆動輪10L は、図4に示すように、円形平
板状の円板10a と、同円板10a の外周先端に形成したフ
ランジ10b とから構成しており、後述する変速装置14L
の回動ケーシング14b の外周側面に円板10a の内周基端
を取付けている。
【0044】フランジ10b の外周面10e には、係合突起
10d を円周方向に間隔を開けて半径方向に向けてスプロ
ケット状に突設するとともに、同係合突起10d の左右両
側に係合孔10c,10c を形成している。
【0045】一方、履帯12L は、ゴム等の弾性体の内部
に金属製の芯金15を埋設して形成しており、同芯金15
は、平板15a と、同平板15a の中央に穿設した係合孔15
c と、同係合孔15c の左右両側に突設した係合突起15b,
15b とから構成している。
【0046】そして、芯金15の係合孔15c にフランジ10
b の係合突起10d を係合可能とするとともに、フランジ
10b の係合孔10c,10c に芯金15の係合突起15b,15b を係
合可能として、駆動輪10L の回動により履帯12L が回動
するようにしている。
【0047】しかも、フランジ10b の外周面10e に当接
する履帯12L2の踏面12a を弾性体12b により形成してい
る。
【0048】従って、履帯12L が接地面の凹凸によって
上下方向の振動を受けても、その振動は、弾性体12b に
より吸収され、駆動輪10L に伝播されない。尚、右側の
駆動輪10R にも、上記と同様に、履帯12R の接地面の凹
凸による振動が伝播されない。
【0049】そのため、履帯12L,12R の接地面の凹凸に
よって履帯12L,12R が上下方向の振動を受けても、その
振動が駆動輪10L,10R 等を介して機体に伝播されず、農
業用トラクタAの乗り心地を良好にするとともに、左右
の履帯12L,12R が受ける振動の差異によって機体の直進
性が妨げられることはなく、しかも、機体の振動による
機体上のエンジンE等の各種装置の破損を未然に防止す
ることができる。
【0050】さらに、駆動輪10L,10R と履帯12L,12R と
が弾性体を介して当接されているため、走行時に発する
騒音を小さくすることができる。
【0051】また、駆動輪10L,10R を図11及び図12に示
す構成とすることによっても、機体の振動を吸収でき、
上述した効果が得られる。
【0052】すなわち、図11及び図12に示すように、駆
動輪10L を、変速装置14L と連動連結した内周側駆動輪
85と、フランジ86a を形成した外周側駆動輪86とに分割
構成し、内周側駆動輪85と外周側駆動輪86との間に間隙
91を円周方向に沿って全周に亘って形成し、同間隙91に
4個のゴム等の弾性体からなる振動吸収体88を円周方向
に沿って間隔を開けて配設するとともに、内周側駆動輪
85の外周面及び外周側駆動輪86の内周面に4個の係合凸
部89及び係合凹部90を円周方向に沿って間隔を開けてそ
れぞれ形成している。図中、85a は内周側駆動輪85の外
周先端に形成した段付凹部であり、87はカバーであり、
段付凹部85a とカバー87により振動吸収体88を挟持して
いる。
【0053】上記構成により、履帯12L が接地面の凹凸
によって上下方向の振動を受けても、その振動は、振動
吸収体88により吸収され、内周側駆動輪85に伝播されな
い。
【0054】しかも、各種作業時等に駆動輪10L の回動
に伴い外周側駆動輪86に一定以上の回転方向の負荷が掛
かっても、係合凸部89の回転方向の前方に位置する一側
面と係合凹部90の回転方向の前方に位置する一側面とが
当接状態となり、駆動軸20の回動を外周側駆動輪86に確
実に伝達することができるようにしている。
【0055】変速装置14L は、図4に示すように、走行
フレーム2Lに取付けた固定ケーシング14a と、同固定ケ
ーシング14a に回動自在に取付けた回動ケーシング14b
と、両ケーシング14a,14b 内に配設した変速機構16及び
減速機構17とから構成しており、接手部18を介して走行
用油圧モータMLに連動連結している。19は多板式ブレー
キ装置である。
【0056】左右側の走行用油圧モータML,MR は、斜軸
型アキシャルプランジャモータを用いており、図3及び
図4に示すように、機体内側上方に向けて傾斜させて配
置している。
【0057】そのため、車高を高くすることができ、走
行部1L,1R の沈下量が多くなる水分を多く含む軟湿田に
おいても、機体を円滑に走行させることができるととも
に、左右走行部1L,1R 間の圃場に盛り上がりがあって
も、機体底部に衝突するのを防止でき、機体の破損を未
然に防止することができる。
【0058】変速機構16は、図4に示すように、低速側
の動力伝達経路と高速側の動力伝達経路とを切り換える
ことができるように次のように構成している。
【0059】すなわち、固定ケーシング14a に駆動軸20
及び従動軸21を平行状態にしてそれぞれ回動自在に配設
し、駆動軸20の先端に走行用油圧モータMLを連動連結し
ている。
【0060】駆動軸20の外周面には、低速側駆動平歯車
22及び高速側駆動平歯車24を高速側クラッチ36を介して
取付けており、低速側駆動平歯車22は駆動軸20にスプラ
イン嵌合され、高速側駆動平歯車24は駆動軸20に軸受3
4,34 を介して回動自在に遊嵌されている。
【0061】一方、従動軸21の外周面には、低速側従動
平歯車23及び高速側従動平歯車25aを低速側クラッチ37
を介して取付けており、低速側従動平歯車23は従動軸21
に軸受35,35 を介して回動自在に遊嵌され、高速側従動
平歯車25a は低速側クラッチ37のクラッチ本体25と一体
的に形成されており、同クラッチ本体25が従動軸21にス
プライン嵌合されている。
【0062】そして、小径の低速側駆動平歯車22と大径
の低速側従動平歯車23とを噛合させるとともに、大径の
高速側駆動平歯車24と小径の高速側従動平歯車25a とを
噛合させている。
【0063】高速側クラッチ36は、低速側駆動平歯車22
にクラッチ本体32を取付け、同クラッチ本体32に多板26
a を取付ける一方、高速側駆動平歯車24に多板26b を前
記多板26a と対向状態にして取付けており、通常におい
ては、スプリング27がピストン28を付勢して、両多板26
a,26b 間に隙間が形成され、駆動軸20が回動しても高速
側駆動平歯車24は回動しないが、運転部5に配設した副
変速レバー79の操作によって油路33a 内に油圧を掛ける
ことによりスプリング27の付勢に抗してピストン28を押
圧することにより、多板26a と多板26b とが当接状態と
なり駆動軸20が回動すると高速側駆動平歯車24も回動す
る。
【0064】低速側クラッチ37は、低速側従動平歯車23
に多板29b を取付ける一方、クラッチ本体25に多板29a
を前記多板29b と対向状態にして取付けており、通常に
おいては、スプリング30がピストン31を付勢して、両多
板29a,29b 間に隙間が形成され、従動軸21が回動しても
クラッチ本体25に一体的に形成された高速側従動平歯車
25a は回動しないが、運転部5に配設した副変速レバー
79の操作によって油路33a 内に油圧を掛けることにより
スプリング30の付勢に抗してピストン31を押圧すること
により、多板29a と多板29b とが当接状態となり従動軸
21が回動すると高速側従動平歯車25a も回動する。
【0065】上記構成により、変速機構16は、通常にお
いては、すなわち、副変速レバー79を最低速側に設定し
て、油路33a 及び油路33b に油圧を掛けない状態におい
ては、走行用油圧モータML→駆動軸20→低速側駆動平歯
車22→低速側従動平歯車23→多板29a,29b →クラッチ本
体25→従動軸21からなる低速側の動力伝達経路により動
力が伝達され、一方、副変速レバー79を最高速側に設定
して、油路33a 及び油路33b に油圧を掛けた状態におい
ては、走行用油圧モータML→駆動軸20→クラッチ本体32
→多板26a,26b →高速側駆動平歯車24→高速側従動平歯
車25a →従動軸21からなる高速側の動力伝達経路により
動力が伝達される。
【0066】従って、エンジン始動直後等の低速走行時
には、高トルクで機体を走行させることができるととも
に、機体後方に各種作業装置を連結して、同装置による
作業を円滑に行うことができ、しかも、変速操作によ
り、機体を高速走行させることができる。
【0067】減速機構17は、前記従動軸21に回動軸43を
連動連結し、同回動軸43の先端外周面に太陽歯車43a を
形成し、同太陽歯車43a に遊星歯車38を噛合し、同遊星
歯車38に内歯車14c を噛合しており、同内歯車14c は回
動ケーシング14b の内周側面に形成されている。図中、
42は固定ケーシング14a に固着した遊星歯車固定体であ
り、同遊星歯車固定体42に遊星歯車38を軸受39を介して
遊嵌している。また、40は遊星歯車押さえ体、41は軸
受、47は連結体である。
【0068】上記構成により、減速機構17は、変速機構
16の従動軸21の回動を、遊星歯車38を介して回動ケーシ
ング14b に減速しながら伝達するようにしている。
【0069】上述したように、変速機構16及び減速機構
17を変速装置14L,14R 内に収容配設しているため、低速
走行及び高速走行の切り換えが可能で有りながら、装置
の小型軽量化を図ることができる。
【0070】回動ケーシング14b は、円筒状の外周壁14
i の外側端面に外側壁14g を覆設するとともに、外周壁
14i の内側端面に中央に円形状の開口14f を有するリン
グ形状の内側壁14e を形成し、一方、固定ケーシング14
a の一端に凸状接続部14d を前記従動軸21を中心にして
円筒状に突設している。そして、同凸状接続部14d に前
記開口14f をシール部材44を介して回動自在に遊嵌して
いる。
【0071】シール部材44は、前記凸状接続部14d の外
周側方に周壁14h を全周に亘って形成し、同周壁14h の
内周面にシールリング45a を全周に亘って当接させると
ともに、同シールリング45a を押さえリング46a により
押圧し、一方、回動ケーシング14b の内側壁14e の開口
14f の内周面にシールリング45b を全周に亘って当接さ
せるとともに、同シールリング45b を押さえリング46b
により押圧し、そして、両押さえリング46a,46b を当接
させて構成している。
【0072】上記構成により、回動ケーシング14b は、
固定ケーシング14a の凸状接続部14d の外周を円滑に回
動でき、また、回動ケーシング14b 内の潤滑油が外部に
漏れることはない。
【0073】しかも、内側壁14e を外周壁14i の内側端
面より中心方向、すなわち、回動ケーシング14b の回動
中心である回動軸43に向けて伸延させて形成するととも
に開口14f を形成し、同開口14f にシール部材44を設け
ることにより、シール部材44の半径を可及的に小径とし
ているため、シール部材44への泥等の浸入を防止できる
とともに、シール部材44の取付位置における回動ケーシ
ング14b の周速度が小さくなり、発熱を抑制することが
でき、回動ケーシング14b (駆動輪10L )を高速で回動
させることができ、従って、機体を高速で走行させるこ
とができる。
【0074】また、変速機構16及び減速機構17は、図5
に示す構成とすることもできる。
【0075】すなわち、走行用油圧モータMLに連動連結
した駆動軸20の先端に駆動平歯車64を取付け、同駆動
平歯車64に複数のクラッチ70,70 を取付けており、同
クラッチ70は、低速側多板71a と、同低速側多板71a を
押圧するピストン73a と、高速側多板72a と、同高速側
多板72a を押圧するピストン73b と、両ピストン73a,73
bの後端をそれぞれ連結する連結体74と、同連結体74を
駆動平歯車64に揺動自在に枢支する軸体75とからなり、
通常においては、スプリング76によりピストン73aが低
速側多板71a に付勢されており、副変速レバー79を操作
して油路77に油圧を掛けることによりピストン73b が高
速側多板72a を押圧するように構成している。
【0076】低速側多板71a に対向する位置には、多板
71b を配設し、同多板71b は駆動軸20の中途に遊嵌した
小径の低速側中間平歯車65に取付け、同低速側中間平歯
車65に低速側遊星歯車66を噛合し、同低速側遊星歯車66
に内歯車14c を噛合しており、同内歯車14c は回動ケー
シング14b の内周側面に形成している。図中、75は軸受
である。
【0077】一方、高速側多板72a に対向する位置に
は、多板72b を配設し、同多板72b は駆動軸20の中途に
遊嵌した大径の回動体67に取付け、同回動体67に、駆動
軸20の中途に遊嵌した高速側中間平歯車68を噛合し、同
高速側中間平歯車68に高速側遊星歯車69を噛合し、同高
速側遊星歯車69に内歯車14c を噛合している。図中、7
6' は軸受である。
【0078】上記構成により、通常においては、すなわ
ち、副変速レバー79を最低速側に設定して、油路77に油
圧を掛けない状態においては、走行用油圧モータML→駆
動軸20→駆動平歯車64→低速側多板71a →多板71b →低
速側中間平歯車65→低速側遊星歯車66→内歯車14c から
なる低速側の動力伝達経路により動力が伝達され、一
方、副変速レバー79を最高速側に設定して、油路77に油
圧を掛けた状態においては、走行用油圧モータML→駆動
軸20→駆動平歯車64→高速側多板72a →多板72b→回動
体67→高速側中間平歯車68→高速側遊星歯車69→内歯車
14c からなる高速側の動力伝達経路により動力が伝達さ
れる。
【0079】次に、遊動輪11L,11R の構造について具体
的に説明する。尚、左右側の遊動輪11L,11R は同様な構
造となっているため、左側の遊動輪11L の構造について
説明する。
【0080】遊動輪11L は、走行フレーム2Lに遊動輪支
持体58を前後方向に摺動自在に取付け、同遊動輪支持体
58の先端に遊動輪支持円筒58a を形成し、同遊動輪支持
円筒58a の内部に円筒状の振動吸収体60を嵌入し、さら
に、同振動吸収体60の内部に軸受保持円筒62を嵌入し、
同軸受保持円筒62に遊動輪軸61を軸受63を介して回動自
在に取付けており、同遊動輪軸61の左右両端に一対の車
輪57,57 を取付けている。図中、63' は支持枠体、64'
は取付体である。
【0081】振動吸収体60は、小径円筒60b と大径円筒
60c との間にゴム等の弾性体からなる振動吸収円筒60a
を介在させて構成している。
【0082】従って、履帯12L が接地面の凹凸によって
上下方向の振動を受け、車輪57,57が上下方向に振動し
ても、その振動は、振動吸収体60により吸収され、走行
フレーム2Lに伝播されない。
【0083】車輪57は、外周縁部にフランジ57a を形成
しており、同フランジ57a の外周面57b に当接する履帯
12L の踏面12a を弾性体12b により形成している。
【0084】従って、履帯12L が接地面の凹凸によって
上下方向の振動を受けても、その振動は、弾性体12b に
より吸収され、遊動輪11L に伝播されない。尚、右側の
遊動輪11R にも、上記と同様に、履帯12R の接地面の凹
凸による振動が伝播されない。
【0085】しかも、遊動輪11L,11R と履帯12L,12R と
が弾性体を介して当接されているため、走行時に発する
騒音を小さくすることができる。
【0086】また、図6に示すように、遊動輪支持体58
は、中途部において先端部に向けて横幅を狭めた矩形箱
型に形成されており、その先端左右両側に車輪を取付け
ている。
【0087】従って、従来の二股状に形成した場合に比
べ、遊動輪支持体58の横幅を大きくできるため、遊動輪
支持体58の剛性を大きくでき、破損を未然に防止するこ
とができるとともに、遊動輪支持体58の先端部に泥等が
浸入するのを防止することができる。
【0088】また、図6及び図13に示すように、遊動輪
支持円筒58a の外周面下部には、後部履帯外れ防止ガイ
ド59を下方に向けて取付けており、同後部履帯外れ防止
ガイド59は、ガイド部59a を前方に向けて伸延させて形
成している。図中、58b は取付体である。
【0089】次に、イコライザ13の構造について具体的
に説明する。
【0090】イコライザ13は、図7〜図9に示すよう
に、走行フレーム2Lの中途部下面にイコライザ支持体52
を取付け、同イコライザ支持体52にイコライザ本体49を
揺動自在に取付け、同イコライザ本体49の前後端部に前
後一対の転輪48,48 を回動自在に取付けるとともに、図
13に示すように、イコライザ本体49の中央部に中途部履
帯外れ防止ガイド51を下方に向けて取付けており、同中
途部履帯外れ防止ガイド51は、前後ガイド部51a,51b を
前後方向に向けて伸延させて形成し、同後ガイド部51b
の先端と前記後部履帯外れ防止ガイド59のガイド部59a
の先端とを近接させている。図中、50は転輪48の転輪軸
である。
【0091】イコライザ本体49の上部中央には、揺動軸
53が左右幅方向に向けて突設しており、同揺動軸53は、
イコライザ支持体52に形成したイコライザ支持円筒52a
に振動吸収体54を介して支持されている。同振動吸収体
54は、小径円筒54b と大径円筒54c との間にゴム等の弾
性体からなる振動吸収円筒54a を介在させて構成してい
る。図中、55は振動吸収体押さえ体、56は軸カバーであ
る。
【0092】従って、履帯12L が接地面の凹凸によって
上下方向の振動を受け、転輪48,48が上下方向に振動し
ても、その振動は、振動吸収体54により吸収され、走行
フレーム2Lに伝播されない。
【0093】また、図13に示すように、中途部履帯外れ
防止ガイド51の後ガイド部51b の先端と前記後部履帯外
れ防止ガイド59のガイド部59a の先端とを近接させてい
るため、履帯12L が外れてしまうのを未然かつ確実に防
止することができる。
【0094】イコライザ13は、イコライザ本体49に転輪
支持円筒49a を形成し、同転輪支持円筒49a の内部に円
筒状の振動吸収体82を嵌入し、さらに、同振動吸収体82
の内部に軸受保持円筒83を嵌入し、同軸受保持円筒83に
転輪軸50を軸受84,84 を介して回動自在に取付けてお
り、同転輪軸50の左右両端に一対の転輪48,48 を取付け
ている。
【0095】振動吸収体82は、小径円筒82b と大径円筒
82c との間にゴム等の弾性体からなる振動吸収円筒82a
を介在させて構成している。
【0096】従って、履帯12L が接地面の凹凸によって
上下方向の振動を受け、転輪48,48が上下方向に振動し
ても、その振動は、振動吸収体82により吸収され、走行
フレーム2Lに伝播されない。
【0097】また、転輪48の外周面にはゴム等の弾性体
からなる振動吸収体48a を全周に亘って取付けている。
尚、駆動輪(10L,10R) 、遊動輪(11L,11R) の外周面にも
同様に振動吸収体48a を全周に亘って取付けることもで
きる。
【0098】そして、同振動吸収体48a によっても、履
帯12L が接地面の凹凸によって受ける上下方向の振動を
吸収することができる。
【0099】次に、図14において油圧回路Kについて説
明する。油圧回路Kは、油圧タンクTにHST油圧回路
190 を接続し、同HST油圧回路190 に左側走行部駆動
用油圧回路191 と右側走行部駆動用油圧回路192 とをそ
れぞれ接続している。
【0100】そして、HST油圧回路190 にはエンジン
Eに連動連結した一対の可変流量制御ポンプPL,PR を設
け、同可変流量制御ポンプPL,PR に作業装置リフト用油
圧ポンプP1を連動連結し、同作業装置リフト用油圧ポン
プP1に、作業機昇降用油圧回路193 を接続している。
【0101】また、可変流量制御ポンプPL,PR にはチャ
ージポンプP2を連動連結し、同チャージポンプP2に、左
右側走行部駆動用油圧回路191,192 にそれぞれ設けたブ
レーキ装置195,196 をパイロット油路235 を介して接続
し、同パイロット油路235 の中途部にパイロット油路切
換バルブ194 を取付けている。197 はバイアス作動切替
弁である。
【0102】ブレーキ装置195,196 は、それぞれシリン
ダ195a,196a 内にスプリング195b,196b により伸張方向
に付勢されたピストンロッド195c,196c を設け、各ピス
トンロッド195c,196c の先端に圧接体195d,196d を取付
けて、各圧接体195d,196d を各走行部1L,1R の駆動輪10
L,10R に取付けたブレーキ装置本体195e,196e に接離自
在としている。
【0103】このようにして、各シリンダ195a,196a 内
にパイロット油を供給することにより、スプリング195
b,196b の付勢に抗してピストンロッド195c,196c を短
縮作動させて、圧接体195d,196d をブレーキ装置本体19
5e,196e より離隔状態にして非ブレーキ作動状態となす
ことができる。
【0104】また、各シリンダ195a,196a 内よりパイロ
ット油を排出することにより、スプリング195b,196b の
付勢力によりピストンロッド195c,196c を伸張作動させ
て、圧接体195d,196d をブレーキ装置本体195e,196e に
圧接状態にしてブレーキ作動状態となすことができる。
【0105】また、パイロット油路235 の中途部には、
パイロット油路切換バルブ194 を介して分岐パイロット
油路237 を接続している。そして、分岐パイロット油路
237は、先端を二股状に分岐させて分岐油路237a,237b
を形成する一方、一対の可変流量制御ポンプPL,PR にそ
れぞれ斜板角制御手段236L,236R を設け、各斜板角制御
手段236L,236R に上記分岐油路237a,237b を接続してい
る。
【0106】また、一対の可変流量制御ポンプPL,PR に
は、左右側の走行用油圧モータML,MR を閉回路油路248,
249 を介して接続しており、同左右側の走行用油圧モー
タML,MR には斜板201,202 がそれぞれ設けられ、同斜板
201,202 は、図3に示す運転部5に配設したアクセルペ
タル78に連動連結している。
【0107】そして、副変速レバー79を最高速側に設定
した場合には、両斜板201,202 の傾斜角度を最減速側に
固定し、後述する可変流量制御ポンプPL,PR の斜板198,
199により変速可能にする一方、副変速レバー79を高速
走行モード側にした場合には、アクセルペタル78の回動
操作に応じて両斜板201,202 の傾斜角度を変更可能とし
ている。
【0108】そのため、低速走行時においては、高トル
クで機体を走行させることができ、機体後方に各種作業
装置を連結して、同装置による作業を円滑に行うことが
できる。
【0109】一方、高速走行時においては、アクセルペ
タル78の回動操作により、機体の進行速度を変更させる
ことができるため、通常の乗用車と同様の踏込み操作感
覚で操作することができ、迅速かつ円滑な操作が可能と
なり、安全性を良好に確保することができる。
【0110】また、可変流量制御ポンプPL,PR には、斜
板198,199 がそれぞれ設けられており、斜板198,199 は
斜板角制御手段236L,236R にそれぞれ設けた斜板角制御
部材238L,238R により傾斜角度が変更自在となってい
る。そして、操作ハンドル81及び変速レバーの操作に応
じて、一対の傾斜角制御部材238L,238R を作動させ、各
傾斜角制御部材238L,238R が一対の可変流量制御ポンプ
PL,PR の傾斜角を制御して、機体を前進、旋回、後進さ
せるようにしている。
【0111】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0112】(1) 請求項1記載の本発明では、駆動輪の
外周部に履帯と係合する係合突起を形成するとともに、
同係合突起の基端に円筒状のフランジを形成し、同フラ
ンジの外周面に当接する履帯の踏面を弾性体により形成
しているため、履帯の接地面の凹凸によって履帯が上下
方向の振動を受けても、その振動が駆動輪等を介して機
体に伝播されず、農作業機の乗り心地を良好にするとと
もに、左右の履帯が受ける振動の差異により機体の直進
性が妨げられることはなく、しかも、機体の振動による
機体上のエンジン等の各種装置の破損を未然に防止する
ことができる。
【0113】また、走行時に発する騒音を小さくするこ
とができる。
【0114】(2) 請求項2記載の本発明では、駆動輪
を、駆動軸と連動連結した内周側駆動輪と、フランジを
形成した外周側駆動輪とに分割構成し、内周側駆動輪と
外周側駆動輪との間に間隙を形成し、同間隙に複数の振
動吸収体を円周方向に沿って等間隔に配設し、しかも、
内周側駆動輪の外周面及び外周側駆動輪の内周面に複数
の係合凸部及び係合凹部を円周方向に沿って等間隔にそ
れぞれ形成しているため、履帯が接地面の凹凸によって
上下方向の振動を受けても、その振動は、振動吸収体に
より吸収され、内周側駆動輪に伝播されず、上記請求項
1記載の本発明と同様に、乗り心地が良好で、かつ、機
体の直進性に優れた農作業機とすることができる。
【0115】しかも、各種作業時等に駆動輪の回動に伴
い外周側駆動輪に一定以上の回転方向の負荷が掛かって
も、係合凸部の回転方向の前方に位置する一側面と係合
凹部の回転方向の前方に位置する一側面とが当接状態と
なり、駆動軸の回動を外周側駆動輪に確実に伝達するこ
とができる。
【0116】(3) 請求項3記載の本発明では、イコライ
ザの揺動軸と同揺動軸を支持するイコライザ支持円筒と
の間、転輪軸と同転輪軸を支持する転輪支持円筒との
間、遊動輪軸と同遊動輪軸を支持する遊動輪支持円筒と
の間の少なくともいずれか一つに振動吸収体を介在させ
ているため、履帯の接地面の凹凸によって履帯が上下方
向の振動を受けても、その振動が転輪や遊動輪を介して
機体に伝播されず、上記請求項1記載の本発明と同様
に、乗り心地が良好で、かつ、機体の直進性に優れた農
作業機とすることができる。
【0117】(4) 請求項4記載の本発明では、駆動輪の
外周面、遊動輪の外周面、転輪の外周面の少なくともい
ずれか一つに振動吸収体を全周に亘って取付けているた
め、履帯の接地面の凹凸によって履帯が上下方向の振動
を受けても、その振動が駆動輪等を介して機体に伝播さ
れず、簡単な構成でありながら、上記請求項1記載の本
発明と同様に、乗り心地が良好で、かつ、機体の直進性
に優れた農作業機とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る農作業機としての農業用トラクタ
の左側面図。
【図2】同平面図。
【図3】同正面図。
【図4】変速装置の一部切欠正面図。
【図5】他の変速装置の一部切欠正面図。
【図6】遊動輪の一部切欠平面図。
【図7】イコライザの側面図。
【図8】同一部切欠平面図。
【図9】同一部切欠正面図。
【図10】駆動輪の一部切欠平面図。
【図11】他実施例としての駆動輪の側面図。
【図12】同断面図。
【図13】他実施例としての農業用トラクタの左側面図。
【図14】油圧回路説明図。
【符号の説明】 A 農業用トラクタ ML,MR 走行用油圧モータ 1L,1R 走行部 2L,2R 走行フレーム 3 機体フレーム 10L,10R 駆動輪 10b フランジ 11L,11R 遊動輪 12L,12R 履帯 12b 振動吸収体 13 イコライザ 14L,14R 変速装置 14a 固定ケーシング 14b 回動ケーシング 14e 内側壁 14f 開口 15 芯金 16 変速機構 17 減速機構 20 駆動軸 21 従動軸 36 高速側クラッチ 37 低速側クラッチ 44 シール部材 48 転輪 50 転輪軸 51 中途部履帯外れ防止ガイド 53 揺動軸 54 振動吸収体 57 車輪 57a フランジ 58 遊動輪支持体 59 後部履帯外れ防止ガイド 60 振動吸収体 61 遊動輪軸 70 クラッチ 78 アクセルペタル 79 モード切換スイッチ 82 振動吸収体 85 内周側駆動輪 86 外周側駆動輪 88 振動吸収体 89 係合凸部 90 係合凹部 91 間隙

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行フレーム(2L,2R) の一端部に駆動輪
    (10L,10R) を取付けるとともに、走行フレーム(2L,2R)
    の他端部に遊動輪(11L,11R) を取付け、駆動輪(10L,10
    R) と遊動輪(11L,11R) との間に、弾性体(12b) に平板
    状の芯金(15)を埋設して構成した履帯(12L,12R) を巻回
    してなるクローラ式走行部を具備する農作業機におい
    て、 駆動輪(10L,10R) の外周部に履帯(12L,12R) と係合する
    係合突起(10d,10d) を形成するとともに、同係合突起(1
    0d,10d) の基端に円筒状のフランジ(10b,10b)を形成
    し、同フランジ(10b,10b) の外周面に当接する履帯(12
    L,12R) の踏面(12a) を弾性体(12b) により形成したこ
    とを特徴とする農作業機。
  2. 【請求項2】 走行フレーム(2L,2R) の一端部に駆動輪
    (10L,10R) を取付けるとともに、走行フレーム(2L,2R)
    の他端部に遊動輪(11L,11R) を取付け、駆動輪(10L,10
    R) と遊動輪(11L,11R) との間に履帯(12L,12R) を巻回
    してなるクローラ式走行部を具備する農作業機におい
    て、 駆動輪(10L,10R) を、駆動軸(20)と連動連結した内周側
    駆動輪(85)と、フランジ(86a) を形成した外周側駆動輪
    (86)とに分割構成し、内周側駆動輪(85)と外周側駆動輪
    (86)との間に間隙(91)を形成し、同間隙(91)に複数の振
    動吸収体(88)を円周方向に沿って等間隔に配設し、しか
    も、内周側駆動輪(85)の外周面及び外周側駆動輪(86)の
    内周面に複数の係合凸部(89)及び係合凹部(90)を円周方
    向に沿って等間隔にそれぞれ形成し、駆動輪(10L,10R)
    の回動に伴い外周側駆動輪(86)に一定以上の回転方向の
    負荷が掛かった場合に、係合凸部(89)の回転方向の前方
    に位置する一側面と係合凹部(90)の回転方向の前方に位
    置する一側面とが当接すべく構成したことを特徴とする
    農作業機。
  3. 【請求項3】 走行フレーム(2L,2R) の一端部に駆動輪
    (10L,10R) を取付けるとともに、走行フレーム(2L,2R)
    の他端部に遊動輪(11L,11R) を取付け、さらに、走行フ
    レーム(2L,2R) の中途部に転輪(48)を軸支するイコライ
    ザ(13)を揺動自在に軸支し、駆動輪(10L,10R) と遊動輪
    (11L,11R) との間に履帯(12L,12R) を巻回してなるクロ
    ーラ式走行部を具備する農作業機において、 イコライザ(13)の揺動軸(53)と同揺動軸(53)を支持する
    イコライザ支持円筒(52a) との間、転輪軸(50)と同転輪
    軸(50)を支持する転輪支持円筒(49a) との間、遊動輪軸
    (61)と同遊動輪軸(61)を支持する遊動輪支持円筒(58a)
    との間の少なくともいずれか一つに振動吸収体(54,60,8
    2)を介在させたことを特徴とする農作業機。
  4. 【請求項4】 走行フレーム(2L,2R) の一端部に駆動輪
    (10L,10R) を取付けるとともに、走行フレーム(2L,2R)
    の他端部に遊動輪(11L,11R) を取付け、さらに、走行フ
    レーム(2L,2R) の中途部に転輪(48)を軸支するイコライ
    ザ(13)を揺動自在に軸支し、駆動輪(10L,10R) と遊動輪
    (11L,11R) との間に履帯(12L,12R) を巻回してなるクロ
    ーラ式走行部を具備する農作業機において、 駆動輪(10L,10R) の外周面、遊動輪(11L,11R) の外周
    面、転輪(48)の外周面の少なくともいずれか一つに振動
    吸収体(48a) を全周に亘って取付けたことを特徴とする
    農作業機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015108105A1 (ja) * 2014-01-17 2015-07-23 ヤンマー株式会社 作業車両
WO2021132241A1 (ja) * 2019-12-27 2021-07-01 株式会社クボタ 作業車両

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