JPH0998728A - 水中油型乳化食品の製造方法 - Google Patents

水中油型乳化食品の製造方法

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JPH0998728A
JPH0998728A JP7258401A JP25840195A JPH0998728A JP H0998728 A JPH0998728 A JP H0998728A JP 7258401 A JP7258401 A JP 7258401A JP 25840195 A JP25840195 A JP 25840195A JP H0998728 A JPH0998728 A JP H0998728A
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JP7258401A
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Shinichi Numano
新一 沼野
Hirohiko Murata
浩彦 村田
Kenji Ikeda
憲司 池田
Hiroshige Kono
博繁 河野
Hiroshi Okamura
博 岡村
Yutaka Yoshida
豊 吉田
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Asahi Denka Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】酢ないし酢酸を使用して保存性を確保しなが
ら、使用時に中和することによって酢酸からくる刺激的
臭気と酸味を全く感じなくした水中油型乳化食品の製造
方法を提供する。 【構成】対水酢酸濃度0.5〜5.0重量%の酢ないし
酢酸を含有する水相を用い、該水相と油相とを乳化させ
て製造した水中油型乳化物に、使用時に、クエン酸塩、
酒石酸塩、乳酸塩及びリンゴ酸塩からなる群より選ばれ
た一種又は二種以上の有機酸塩を添加し、PH5〜7に
中和する水中油型乳化食品の製造方法である。純酢酸重
量に対する有機酸塩重量の比率は、1:0.05〜6.
0が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水中油型乳化食品、詳
しくは酢ないし酢酸を使用して保存性を確保しながら、
使用時に中和することによって酢酸からくる刺激的臭気
と酸味を全く感じなくした水中油型乳化食品の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】酢は、食品のpH値を下げ、微生物の繁
殖を抑制し、風味や食品のテクスチャーを変えるため、
すなわち食品の保存と風味や芳香を高める目的で、古来
からすし飯、シメサバ、マリネ、酢漬けなどの調理に、
またマヨネーズ、ドレッシング、ケチャップ、ウスター
ソースなどの食品加工に、調味料、保存料として使用さ
れてきた。酢の主成分である酢酸は微生物の繁殖を抑制
し、これを減少させる機能をもち、その抑制効果は、有
機酸の中でも一際優れており、低濃度であっても、食品
中のサルモネラ菌、ブドウ状球菌、腸炎ビブリオ菌、エ
ルシニア菌、カンピロバクター菌などの菌を経時的に減
少させる性質を有する。そして、酢酸の濃度が高いほど
速効性があり、菌を減少させる速度が早い。濃度が低い
とこの菌を減少させる速度は遅いが、いずれにしても生
菌数を減少させる性質を有するため、酢酸を添加した食
品は保存性がよくなり、日持ちがよくなる。
【0003】このように酢や酢酸は食品の安価で且つ安
全な保存料として有用であるが、その反面、酢や酢酸を
配合した食品は、酢や酢酸からくる刺激的臭気を伴う独
特な酸味(酢酸酸味)を帯びるのが難点で、自ずと使用
対象の食品が限られて来る。近年、加工食品の分野で要
求される風味、保存性は高度に進化してきている。マヨ
ネーズにみるごとく酢を使用することで保存性は確保さ
れるが、使用した酢からくる刺激的臭気を伴う酸味は、
風味上拭いがたいものとなる。マヨネーズの場合は、こ
のことが逆にマヨネーズ風味を確立させているので差し
支えないが、酢酸酸味が要求されない例えばフルーツ風
味の酸性水中油型乳化食品においては酢や酢酸は、その
特長ゆえに保存料に用いることができなかった。このよ
うに、従来酢や酢酸を配合して保存性を高めた酸性水中
油型乳化食品は限られた用途にしか適用できなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、酢ないし酢
酸を配合することによって保存性を高めながら、使用時
には中和して酢や酢酸の風味、酸味を舌に感じさせない
水中油型乳化食品を提供することを目的とする。また本
発明は、物流又は保管時は酢又は酢酸により殺菌状態を
保持し、使用時に中和して酸味を消して、極めて広範囲
な風味付けを可能にし、その用途を飛躍的に拡大できる
水中油型乳化食品を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、食品に配
合する各種の有機酸について、その酸味を検討した過程
において、食品中の酢や酢酸を有機酸塩で中和した場
合、中和後の風味に異和感を生ずが、有機酸塩の中には
酢や酢酸を中和しても風味に異和感を生じない有機酸塩
があることを知見した。本発明はこの知見にもとづいて
完成されたものであり、酢ないし酢酸を、クエン酸塩、
酒石酸塩、乳酸塩及びリンゴ酸塩からなる群より選ばれ
た一種又は二種以上の有機酸塩で最終的に中和する水中
油型乳化食品の製造方法である。
【0006】すなわち本発明は、対水酢酸濃度が0.5
〜5.0重量%になるように酢ないし酢酸を添加配合し
た水相と油相とを乳化させて水中油型乳化物を生成さ
せ、使用時に、該水中油型乳化物にクエン酸塩、酒石酸
塩、乳酸塩及びリンゴ酸塩からなる群より選ばれた一種
又は二種以上の有機酸塩を添加してPH5〜7に中和す
ることを特徴とする水中油型乳化食品の製造方法であ
る。
【0007】本発明の水中油型乳化食品は、基本的には
水相と油相を乳化したものである。本発明は、この水中
油型乳化食品について、酢ないし酢酸を添加した水相を
用いて油相を乳化した酸性水中油型乳化物を、使用時に
クエン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩及びリンゴ酸塩からなる
群より選ばれた一種又は二種以上の有機酸塩で中和した
ものである。この中和によって酢酸臭や酢酸味を感じな
くすることができる。上記の乳化に当って酢ないし酢酸
は水相に配合する。この水相には後述するように、更に
乳化剤、所望とする調味料、デンプン、蛋白質、増粘
剤、糖類などを配合してもよい。
【0008】本発明で用いる酢ないし酢酸は、一般に食
品に採用されているもので、特に酢が好ましく用いられ
る。酢は、酢酸を主体とする揮発性、不揮発性の有機酸
類、それに糖類、アミノ酸類、エステル類を含み芳香と
うま味をもった液体で、醸造酢と合成酢に分類される。
醸造酢は穀物や果実などを原料として酢酸発酵させたも
ので、米酢、りんご酢、ぶどう酢などがある。また、合
成酢は氷酢酸を原料とするものである。本発明は醸造
酢、合成酢いずれも用いられる。本発明で用いる有機酸
塩は、クエン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩又はリンゴ酸塩で
ある。塩はナトリウム塩、カリウム塩が用いられるが、
ナトリウム塩が好ましい。本発明では、酢ないし酢酸
は、水相に、対水酢酸濃度が0.5〜5.0重量%、好
ましくは0.5〜1.6重量%になるように添加配合す
る。0.5重量%未満であると保存効果がなく、5.0
重量%を超えると風味上好ましくない。チーズ、脱脂粉
乳、全脂粉乳など乳蛋白質を多く含む原料を使用する際
は、対水酢酸濃度を高くし、蛋白質よりデンプンの方が
多い系では対水酢酸濃度を低くするのが好ましい。
【0009】本発明においては、水中油型に乳化するた
め乳化剤としては、卵黄が最も好ましい。卵黄としては
生卵黄の他に加塩卵黄、加糖卵黄、加熱変性卵黄、冷凍
変性卵黄などが用いられる。また豚の膵臓から抽出した
トリプシン、植物を起源とするパパイン、ブロメライ
ン、ペプシンなどを用いて部分加水分解した卵黄も用い
ることができる。また、これらの卵黄の他に、リゾホス
ファチドを使用することもできる。このリゾホスファチ
ドは、大豆、ナタネ、小麦等の植物脂質或いは卵黄等の
動物脂質のジアシルフォスファチドに豚の膵液や蛇毒中
のフォスフォリパーゼA−2、または細菌などのフォス
フォリパーゼA−1を作用させて加水分解し、発生した
脂肪酸をアセトンで除去し、精製するなど既知の方法で
得られる。これらの使用量は5〜15重量%とするのが
好ましい。5重量%未満であると乳化が不安定となるの
で好ましくなく、15重量%を超えると風味と物性の点
で好ましくない。
【0010】また、水相には微量の食塩、グルタミン酸
ソーダ、砂糖、香辛料などの調味料、アラニン、セリ
ン、グリシン、アスパラギン酸、プロリン、リジンなど
のアミノ酸を調味緩衝剤として添加してもよい。また、
本発明では調味料に微量の食塩(塩分)を用いてもよい
が、極力控えるのがよく、使用するにしても、中和前の
乳化物の0.2重量%以下の配合量になるようにするの
が好ましい。0.2重量%以上であると中和後の塩味が
増幅され、過剰になり好ましくない。更に、乳化安定剤
及びボデーとして、α化化工澱粉、キサンタンガム等の
多糖類、耐酸性蛋白質、糖類などを添加配合して乳化の
安定性とボデー感を向上させてもよい。更に、呈味付与
のため、牛乳、生クリーム、チーズなどの乳製品、リン
ゴ、イチゴ、パインなどの果汁、コーヒー、チョコレー
トなどの嗜好品を加えて呈味性水中油型乳化食品を調製
することもできる。
【0011】本発明において、油相に用いる油脂として
は、大豆油、ナタネ油、コーン油、綿実油、パーム油、
ヤシ油、パーム核油、魚油、ラード、乳脂等の動植物性
油脂及びそれらの硬化油又は分別油など適宜に使用する
ことができ、また、固体脂と液体油などと混合した配合
油も使用できる。
【0012】本発明の水中油型状乳化食品は、上記の水
相と上記の油相とを常法で乳化し、必要により均質化し
て調製する。均質化には、通常使用されているコロイド
ミルでもよいが、ホモジナイザーを使用して行うのが好
ましい。水中油型乳化物の油相:水相は3:97〜6
0:40、好ましくは9:91〜45:55となるよう
調整する。乳化温度は使用する油脂の種類によって異な
るが、固形脂の場合の乳化温度は40〜80℃で行う。
乳化温度は高い方が安定性を増し、好ましくは50〜7
0℃である。乳化後は好ましくは急冷により冷却する。
油脂の種類、油脂量、蛋白質、デンプン質、糖類などを
適宜選択することで、洋菓子用のホイップクリーム、カ
スタードクリーム、製パン用の練り込みクリーム、菓子
パン用のフラワーペーストをはじめベシャメルソース、
濃縮乳などのほかコーヒー、ココア、オレンジ、アップ
ルなどの飲料も得られる。
【0013】本発明において上記のごとくして得た水中
油型乳化物は、酢ないし酢酸を配合してあるので、抗菌
作用が優れており、特別に殺菌や超高温の滅菌を行わな
くても、また特に保存料を使用しなくても、保存性のよ
い状態で保管、流通することができる。そして使用時
に、クエン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩及びリンゴ酸塩から
なる群より選ばれた一種又は二種以上の有機酸塩を添加
してPH5〜7に中和する。この中和によって、酢酸か
らくる刺激的臭気と酸味を全く感じなくすることができ
る。ここで使用時とは、最終使用時すなわち消費者に供
する時点、或いは上記の水中油型乳化物を素材とし後述
するような加工食品を調製するときなど必要使用時であ
る。
【0014】本発明においては、上記の中和に当って
は、有機酸塩は食品に添加配合した純酢酸重量1に対
し、重量で、クエン酸塩の場合は0.05〜5、好まし
くは0.1〜2、更に好ましくは0.2〜0.4であ
る。酒石酸塩場合は0.1〜6、好ましくは0.2〜
3、更に好ましくは0.2〜0.6である。乳酸塩の場
合は0.1〜6、好ましくは0.2〜3、更に好ましく
は0.2〜0.6である。また、リンゴ酸塩の場合は
0.1〜6、好ましくは0.2〜3、更に好ましくは
0.2〜0.6である。上記の有機酸塩を2種以上組み
合わせて用いてもよい。本発明に使用する有機酸塩は、
精製されたものを使用してもよいし、微生物発酵による
培養液をそのまま、もしくはろ過、殺菌して使用しても
よい。上記の配合量より少ないと酢の風味を消すことが
できず、多いと中和により生成する塩によるにが味、え
ぐ味が生じるため好ましくない。
【0015】また中和で、上記の有機酸塩を2種以上組
み合わせて用いる場合の配合割合は、酢酸1に対し、2
種以上組み合わせる上記の有機酸塩の合計が0.05〜
6好ましくは0.1〜3である。有機酸塩を2種以上組
み合わせるものとしては、好ましくはクエン酸塩と酒石
酸塩、乳酸塩とクエン酸塩、乳酸塩とリンゴ酸塩などが
挙げられる。
【0016】しかして、中和に当っての有機酸塩の使用
量が適当であると、酢酸の酸味及び有機酸塩の塩味も異
和感が殆ど無くなる。有機酸塩の使用量をそれより多く
すると、有機酸塩の特有の酸味、塩味が生じる。本発明
では予め中和前の水中油型乳化物の塩分を0.2重量%
以下に調製しておくのが好ましい。有機酸塩の選定で異
和感のない風味が得られる。有機酸塩による水中油型乳
化食品の中和は、pHが5.0以上が好ましく、また好
ましくはpH7.0以下になるように行う。
【0017】また、上記のごとくして調製した中和前の
水中油型乳化物を保管し、使用時に、有機酸塩を添加す
る中和作業と共に果実、茹で卵、コーン、魚卵、パセ
リ、ピクルス、オニオンなどの固形物を混合する作業を
行うと、各種の固形物入りの加工食品が得られる。この
際固形物は、必要に応じ前もって、酢ないし酢酸と、ア
ジピン酸、フマル酸、クエン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩及
びリンゴ酸塩からなる群より選ばれた一種又は二種以上
の有機酸とを含有する溶液に浸漬処理するなどにより菌
数を減少させておくのが好ましい。また、上記の水中油
型乳化食品を乳化後、必要に応じ公知の低温殺菌処理、
HTST処理及びUHT処理のいずれかの処理による殺
菌又は滅菌してもよい。本発明の水中油型乳化食品で
は、従来食品保存料として知られているソルビン酸や安
息香酸などを併用してもよい。特にソルビン酸と併用す
ると、保存効果を一段と増すことができる。また、中和
前の水中油型乳化物を、中和と同時にホイップしてもよ
い。本発明の水中油型乳化物を起泡状態で使用する場合
には、オーバーランが50〜200%となるような状態
で使用するのが好ましい。
【0018】
【実施例】
実施例1 酢酸濃度10重量%の食酢5.0重量部(純酢酸で0.
5重量部)、20重量%加糖した加糖卵黄10重量部、
砂糖20重量部、アラニン1重量部、生クリーム(油分
45重量%)5重量部及び水20.0重量部を混合して
水相を調製した。この水相と大豆サラダ油38.5重量
部とを減圧下で予備乳化した後、コロイドミルで均質化
して酸性の水中油型乳化クリームを作製した。得られた
クリームはpHが4.3であった。1週間常温保管後、
次にクエン酸ソーダ0.5重量部で中和し、食したが風
味は酢酸味がなく良好であった。
【0019】実施例2 実施例1の大豆サラダ油の代りに大豆硬化油(融点32
℃)を使用し、乳化温度65〜67℃で予備乳化した
後、ホモナイザー(200kg/cm2)で均質化後、
急冷し、酸性水中油型乳化ホイップクリームを得た。こ
のクリームを1夜10℃でエージング後、1ヶ月冷所に
保管し、ホイップ時にクエン酸ソーダによる中和とイチ
ゴ果肉を少々添加してイチゴホイップとしたが状態、風
味とも良好であった。
【0020】実施例3 酢酸濃度10重量%の食酢16.0重量部(純酢酸で
1.6重量部)、卵黄のトリプシン加水分解物10重量
部、砂糖20重量部、グリシン3重量部、デンプン5重
量部、カラギナン0.2重量部、バニラフレーバー0.
2重量部及び水36重量部を混合してなる水相と、ナタ
ネ硬化油(融点36℃)70重量%とヤシ油20重量%
と大豆サラダ油10重量%との配合油8重量部からなる
油相とを45℃で予備乳化し、次いでニーダー加熱クッ
キング(80℃、20分間)し、冷却し、中和前の水中
油型乳化のフラワーペーストを作製した。得られたフラ
ワーペーストのpHは4.4であった。このものを常温
で使用先に配送し、使用先でクエン酸ソーダ1.6重量
%で中和した。乳化状態もよく、油の分離も全くなかっ
た。
【0021】実施例4 酢酸濃度10重量%の食酢8.0重量部(純酢酸で0.
8重量部)、卵黄のトリプシン加水分解物10重量部、
砂糖20重量部、及び水20重量部を混合して水相を調
製した。この水相を45℃に調整し、一方ナタネ硬化油
(融点36℃)70重量%とヤシ油20重量%と大豆サ
ラダ油10重量%との配合油30重量部からなる油相を
45℃に調整し、この水相と油相とを45℃で予備乳化
し、次いでホモジナイザー(70kg/cm2)で均質
化し、冷却し、水中油型乳化クリームを作製した。得ら
れたクリームのpHは4.4であった。このものを常温
で使用先に配送し、使用先で酒石酸ソーダ2重量部と、
パイン果肉10重量部を加え中和と同時に果肉入りクリ
ームを調製した。
【0022】実施例5 酢酸濃度10重量%の食酢8重量部(純酢酸で0.8重
量部)、10%加塩卵黄のトリプシン加水分解物10重
量部、脱脂粉乳6.5重量部、ロースト小麦粉5.5重
量部、デンプン2.0重量部、グルタミン酸ソーダ0.
3重量部、エコーガム0.3重量部及び水57重量部を
混合して水相を調製し、その温度を45℃に調整した。
一方、ナタネ硬化油(融点36℃)80重量%とヤシ油
20重量%の配合油8重量部からなる油相を45℃に調
整し、上記水相と該油相の両者を予備乳化し、その後コ
ロイドミルで均質化し、酸性水中油型乳化ベシャメルソ
ースのベースを調製した。得られたベシャメルソースベ
ースは、pHが3.6であった。このベシャメルソース
ベースを冷所保管しておき、必要に応じて小分けし、ベ
シャメルソース100重量部に対し乳酸ソーダ2重量部
とチキンコンソメ0.4重量部を混合し、中和と風味付
けを同時に行った。
【0023】
【発明の効果】本発明の水中油型乳化食品は、酢ないし
酢酸を配合した水相を使用して一旦酸性の水中油型乳化
食品をつくり、酢又は酢酸による保存性を確保し、この
状態で保管、流通を行い、しかる後必要使用時に特定の
有機酸塩で中和して酢酸臭や酢酸味をなくしたものであ
る。このように本発明の水中油型乳化食品においては、
中和していない状態での保存性がよいので、乳化後に貯
蔵しておくことが可能である。そのため、各種乳化製品
のベースとなる酸性の水中油型乳化物を調製し、これを
貯蔵しておき、このベースに所望する各種呈味成分を後
からブレンドする際に中和する手法を採用することがで
き、したがって多種多様の商品を少量でも能率よく生産
することができ、またその用途が飛躍的に拡大できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 13/00 B01J 13/00 A (72)発明者 河野 博繁 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内 (72)発明者 岡村 博 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内 (72)発明者 吉田 豊 東京都荒川区東尾久7丁目2番35号 旭電 化工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対水酢酸濃度が0.5〜5.0重量%にな
    るように酢ないし酢酸を添加配合した水相と油相とを乳
    化させて水中油型乳化物を生成させ、使用時に、該水中
    油型乳化物にクエン酸塩、酒石酸塩、乳酸塩及びリンゴ
    酸塩からなる群より選ばれた一種又は二種以上の有機酸
    塩を添加してPH5〜7に中和することを特徴とする水
    中油型乳化食品の製造方法。
  2. 【請求項2】純酢酸に対する、クエン酸塩、酒石酸塩、
    乳酸塩及びリンゴ酸塩からなる群より選ばれた一種又は
    二種以上の有機酸塩の重量比率が、1:0.05〜6.
    0である請求項1記載の水中油型乳化食品の製造方法。
  3. 【請求項3】卵黄又は卵黄加工品を乳化剤として、水相
    と油相とを乳化させたことを特徴とする請求項1又は2
    記載の水中油型乳化食品の製造方法。
JP7258401A 1995-10-05 1995-10-05 水中油型乳化食品の製造方法 Pending JPH0998728A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005115159A1 (en) * 2004-05-26 2005-12-08 Smartfood Technology B.V. Water-in-oil emulsion
JP2008125402A (ja) * 2006-11-20 2008-06-05 Nisshin Foods Kk 卵黄含有ソース、該ソースを用いた複合食品および包装済み食品

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WO2005115159A1 (en) * 2004-05-26 2005-12-08 Smartfood Technology B.V. Water-in-oil emulsion
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