JPH0996790A - 液晶電気光学素子 - Google Patents

液晶電気光学素子

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JPH0996790A
JPH0996790A JP25330295A JP25330295A JPH0996790A JP H0996790 A JPH0996790 A JP H0996790A JP 25330295 A JP25330295 A JP 25330295A JP 25330295 A JP25330295 A JP 25330295A JP H0996790 A JPH0996790 A JP H0996790A
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optical element
voltage
crystal layer
electro
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JP25330295A
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English (en)
Inventor
Yasuharu Tanaka
康晴 田中
Masahito Ishikawa
正仁 石川
Masumi Okamoto
ますみ 岡本
Nobuko Fukuoka
暢子 福岡
Toshihiro Ninomiya
利博 二ノ宮
Takeshi Oyama
毅 大山
Norihiro Yoshida
典弘 吉田
Masahito Shoji
雅人 庄子
Hitoshi Hado
仁 羽藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 piセルを用いた液晶電気光学素子の液晶分
子をすみやかにベンド配列にしその状態を安定に保つこ
とが難しいという問題を解決し、大容量で高精細な表示
に実用できる新規な高速応答の液晶電気光学素子を提案
する。 【解決手段】 液晶層は電圧無印加時(図1(a))に
は液晶分子が互いに略平行状態で配列しているので、電
圧無印加時(図1(a))の液晶層の配向状態から、液
晶電気光学素子が動作する第1の電圧印加時(図1
(b))の液晶層の配向状態に移動する時間が高速でか
つ配列が安定な液晶電気光学素子を用いることができ
る。また、第1の電圧印加時(図1(b))の液晶層の
状態はpiセルに於けるベンド配列と似た状態であるの
で、この状態を表示のオフ時として液晶駆動電圧を変化
させて表示した場合piセルと同等の高速な応答速度が
得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶電気光学素子に
係わり、特に高速応答の液晶電気光学素子に関する。
【0002】
【従来の技術】高速応答が得られる液晶電気光学素子と
して、OCBモードが注目を集めている。これは、図2
(a)に示すように、ねじれていないスプレイ配列のネ
マティック液晶層36に電圧を印加してベンド配列34
として,このベンド配列を維持する印加電圧範囲内で液
晶分子のチルト状態を印加電圧値により制御し、液晶層
における位相差を電圧により制御する複屈折効果型の液
晶表示モードである。この液晶をベンド配列させた液晶
セル35はπセル(piセル)と呼ばれており、以前よ
り高速応答であることが知られていた。(例えば、斉
藤、他:第5回液晶討論会講演予稿集,pp166-169,1979
年。あるいは、特許公開公報;特開55−14231
6。あるいは、P.Boss,et al.;SID'83 DIGEST,pp30-31,
(1983)。あるいは、特許公告公報;特公平6−5646
4など。) 図4に示すように、OCBモードはこのpiセル35に
2軸性複屈折フィルムである光学異方層31を付加した
液晶電気光学素子36であり、その応答速度は、OCB
モードに関する文献によれば、数msという必要かつ十
分な値が得られることが報告されている。尚、piセル
に光学異方層を付加した液晶電気光学素子としては、こ
の他にも例えば特開昭63−23133や、特開平6−
294962、特開平7−49509に記載されてい
る。
【0003】このようにpiセルを利用したOCBモー
ドは、応答速度の点では非常に優れている。しかしなが
ら、piセルを実用化する場合には以下のような問題点
がある。
【0004】piセルは、スプレイ状態で配向したねじ
れのない水平配向の液晶に電圧を印加してベンド配列に
転移させた状態を表示のオフ時としている。このスプレ
イからベンドへの転移に時間がかかるという問題があ
る。発明者らによる追試実験によれば、セルギャップが
約10μmのLCDにおいて転移のために10Vの電圧
を印加した場合でも、場合によっては完全に転移が終了
するまで1時間以上かかるという場合もあった。この転
移時間を短縮するためには、転移のために印加する電圧
を大きくすればよいが、これは駆動電圧の最大値を増加
させることになり、好ましくない。特に、前記OCBモ
ードを容量の多い表示に適用しようとすると、OCBモ
ードの電気光学特性があまり急峻でないことから、アク
ティブ素子を用いた駆動が必要となり、特にその表示容
量がきわめて多い場合、TFT素子を用いることが望ま
しくなる。この場合、液晶の駆動電圧の最大値はあまり
高くすることができず、おおよそ6V以下であることが
望ましい。従って転移時間短縮のため印加電圧を増加さ
せることは、実用上好ましくない。前述の文献の中で特
開平7−49509は、その作用効果として駆動電圧を
低減しTFT−LCDへの適用を可能にしているが、転
移時間に関しては不十分である。
【0005】転移時間を短縮する別の方法としては、液
晶のプレチルト角を大きくする方法がある。そもそもプ
レチルト角が低い場合、実用的な駆動電圧の範囲内での
電圧では、スプレイからベンドへの転移が起きないこと
が多く、OCBモードでは数度のプレチルト角に設定さ
れている。しかし、このOCBモードは複屈折を利用し
たLCDであるため、均一な表示を得るためには液晶セ
ルのリタデーション(実効的なΔnd)を高精度に制御
する必要がある。プレチルト角の変化は前述のΔnの実
効的な値に影響するため高精度な制御が必要となり、プ
レチルト角のムラは表示ムラとなって現れる。ところ
で、プレチルト角は高いほど高精度で制御することが困
難となる。この為、もともと数度の高プレチルト角に設
定されているものを、更に大きくすることは実用的では
ない。
【0006】この他転移時間を短縮する方法としては、
セルギャップを大きくすること、液晶組成物の弾性定数
比をベンドになり易いように選ぶことという方法があ
る。しかし、セルギャップを大きくすることは、応答速
度が遅くなる、駆動電圧が高くなるなどの問題がある。
また、液晶組成物の弾性定数については、他の物性値と
の関係があり、選択の自由度が少ない。更に一旦スプレ
イからベンドに転移した後でも、駆動電圧を下げすぎる
とまたスプレイ状態に転移してしまう場合もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、OC
BモードのLCDあるいはpiセルを用いたLCDで
は、液晶分子をすみやかにベンド配列にし、その状態を
安定に保つことが難しいというという問題がある。ま
た、ベンド配列を得るためには通常数度以上のプレチル
ト角が必要であるが、均一な高プレチルトを精度良く制
御することは難しい。本発明は、これらの問題点を解決
し、大容量で高精細な表示に実用できる新規な高速応答
LCDを提案することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶電気光学素
子は、一主面に電極が形成された2枚の基板が前記一主
面が対向するように平行配置され、2枚の基板間にネマ
ティック液晶層が挟持された液晶セルと、この液晶セル
を挟持するように配置された2枚の偏光板とを有してい
る。そして、この液晶層は、液晶層の液晶分子のうち2
枚の基板の一方の基板に接する複数の液晶分子からなる
第1の液晶層領域と、液晶層の液晶分子のうち2枚の基
板の他方の基板に接する複数の液晶分子からなる第2の
液晶層領域と、液晶層の液晶分子のうち第1の液晶層領
域と第2の液晶層領域とに挟まれた複数の液晶分子から
なる第3の液晶層領域とからなり、極への電圧無印加時
では、第3の液晶層領域の複数の液晶分子は互いに略平
行で、かつ一方の基板から他方の基板に向かって基板の
面内方向でねじれて配列し、電極への第1の電圧印加時
では、第3の液晶層領域の複数の液晶分子のうち一部の
液晶分子はその傾きが基板の法線方向と略平行に配列
し、電極への第2の電圧印加時では、前記第3の液晶層
領域の複数の液晶分子はその傾きが基板の法線方向と略
平行に配列していることを特徴とする。
【0009】本発明の液晶層の配列状態を図1を用いて
説明する。図1は、本発明の液晶電気光学素子の液晶セ
ルの概略図であり、液晶セル21は2枚の基板1、2の
基板間に液晶層9を挟持したものである。
【0010】この液晶層9は複数の液晶分子からなり、
この液晶層9は、2枚の基板の一方の基板、例えば図1
における符号1で示される基板に接する複数の液晶分子
9cからなる第1の液晶層領域Aと、2枚の基板の他方
の基板、例えば図1における符号2に示される基板に接
する複数の液晶分子9c′からなる第2の液晶層領域B
と、第1の液晶層領域と第2の液晶層領域とに挟まれた
複数の液晶分子からなる第3の液晶層領域Cとからな
る。そして、図1(a)は電圧を電極への電圧無印加時
の液晶分子の配列を示し、図1(b)は電極への第1の
電圧印加状態を示し、図1(c)は電極への第2の電圧
印加状態を示す。
【0011】図1(a)に示すように、電極への電圧無
印加時では、第3の液晶層領域Cの複数の液晶分子は互
いに略平行で、かつ一方の基板から他方の基板に向かっ
て前記基板の面内方向でねじれて配列している。図1
(b)に示すように、電極への第1の電圧印加時では、
第3の液晶層領域Cの複数の液晶分子のうち一部の液晶
分子9aの傾きが基板の法線方向と略平行に配列してい
る。この第1の電圧印加時とは、閾値電圧以上で液晶分
子が基板の法線方向と略平行、すなわち液晶分子が立ち
上がり始めた液晶セルのリタデーションの印加電圧によ
る変化が急激である状態より更に、液晶への印加電圧を
更に大きくした時である。図1(c)に示すように、電
極への第2の電圧印加時では、第3の液晶層領域の複数
の液晶分子9a、9bの傾きが基板の法線方向と略平行
に配列している。この第2の電圧印加時は、第1の電圧
印加時よりも更に電圧をかけた状態であり、このとき第
3の液晶層領域の液晶分子9a、9bが前記基板の法線
方向とほぼ平行に配列している状態、すなわち液晶が立
ち上がった状態となる。
【0012】また、本発明の液晶電気光学素子は、第1
の電圧印加時を前記液晶電気光学素子の表示のオフ時と
し、更に第1の電圧印加時と第2の電圧印加時の間で表
示を行うすることを特徴とする。これは、第1の電圧印
加時の液晶の配列状態と第1の電圧印加時よりさらに電
圧を印加した時、例えば第2の電圧印加時の液晶の配列
状態の液晶の配列による液晶層の複屈折が異なることを
利用して、表示を行うものである。この第1の電圧印加
時の液晶層の状態は、piセルに於けるベンド配列と似
た状態になっており、この状態を表示のオフ時として液
晶駆動電圧を変化させた場合、piセルと同等の高速な
応答速度が得られる。更に、電圧無印加時には第3の液
晶層領域の複数の液晶分子は互いに略平行で配列してい
るので、電圧無印加時の液晶層の配向状態から第1の電
圧印加時の液晶層の配向状態に移動する時間が、例え
ば、200ms以下となりOCBモードと比較して格段
に早くなる。またそればかりでなく、OCBモードと比
べて、プレチルト角が低くても安定した配向状態が得ら
れる。piセルの場合、液晶の分子配列の変化はスプレ
イからベンドへ不連続に転移するが、本発明の液晶電気
光学素子では連続した変化になっており、この為、pi
セルに於ける前述のような転移の問題がなく、piセル
に於けるベンド配列と似た状態を安定に保つことが容易
となる。また、安定した配向が得られるため、セルギャ
ップや液晶組成物の物性値への制限がpiセルよりも少
なく、設計および材料選択の自由度が高いという利点も
ある。この結果、高速応答の液晶電気光学素子を実現す
ることができる。
【0013】表1に本発明の液晶電気光学素子、従来の
OCBモード、従来のTNモードのTFT液晶表示素子
(以下、TFT−LCD)の各々の応答速度及び電圧無
印加時の液晶層の配向状態から表示のオフ時に対応する
液晶の配向状態になるまでの移動速度(以下、移動速
度)について示す。
【0014】
【表1】
【0015】表1に示すように、TFT−LCDは2値
表示での応答速度は30ms程度が得られるが、階調表
示時の階調間の応答速度を調べると、電圧が印加されて
いない状態で白となるノーマリホワイトモードのTFT
−LCDにおいては、特に白に近い階調間および白と白
に近い階調間でのスイッチング(以下、階調間の応答速
度とする)が2値表示の場合に比べて著しく遅く100
msである。これに対し、OCBモード、本発明の液晶
電気光学素子の2値表示及び階調間の応答速度は5ms
と高速応答が得られた。更に、本発明の液晶電気光学素
子、従来のOCBモードの移動速度を比較するとOCB
モードでは30分以上たっても表示のオフ時に対応する
液晶の配向状態に移動しないのに対し、本発明の液晶電
気光学素子は200ms以下と速い移動が得られた。
【0016】また、本発明の液晶電気光学素子は、図1
(b)に示すように、第1の電圧印加時における前記第
3の液晶層領域Cの基板の法線方向と略平行に配列した
液晶分子9aを中心にして、2枚の基板間に挟持された
液晶層9の厚さ方向に、液晶分子9bのように、2枚の
各々の基板1、2に向かって段階的に液晶分子の傾きが
変化していることを特徴とする。
【0017】また、本発明の液晶電気光学素子は、第1
の電圧印加時における前記第3の液晶層領域Cの基板の
法線方向と略平行に配列した液晶分子9aが液晶層の厚
さ方向における第3の液晶層領域の中央部に位置してい
ることを特徴とする。
【0018】また、本発明の液晶電気光学素子は、上記
液晶電気光学素子の液晶のねじれ角θが180°である
ことを特徴とする。図1(a)は電圧を印加していない
場合の液晶分子の配列を示し、2枚の基板は対向したと
きに同じ方向となるよう配向処理されており、基板表面
での液晶分子は基板に対して概略水平になっており、基
板表面の配向処理と液晶組成物に添加されたカイラル剤
によって、ネマチック液晶はセル内全面にわたって同じ
方向に180゜ねじれて配向している。この場合、液晶
に添加するカイラル剤の量は、液晶のらせんピッチを
p、セルギャップをdとした時に、 0.25<d/p
<0.5とするのが適当であり、望ましくは安定したね
じれ配向が得られる限りにおいて、pの値はなるべく大
きい方がよい。この場合、電圧無印加時の配向状態はス
プレイ配向となっているOCBモードと異なり、液晶分
子が互いに略平行である。この状態で印加電圧を大きく
してゆくと、閾値電圧以上で基板の法線方向とほぼ平行
に配列しようとする、すなわち液晶分子が立ち上がり始
める。尚、この状態では液晶セルのリタデーションの印
加電圧による変化が急激であり、この状態で液晶セルを
偏光板で挟み、複屈折モードの液晶電気光学素子として
動作させることができるが、これはねじれ角180゜の
STN−LCDに相当する。これに対して本発明の液晶
電気光学素子は、液晶への印加電圧を更に大きくして、
第1の電圧印加時に、第3の液晶層領域Cの一部の液晶
表示素子が前記基板の法線方向とほぼ平行の状態、すな
わち液晶が立ち上がった状態になっている。この状態で
は、液晶分子のねじれは液晶分子が立ち上がった部分が
主にねじれており、基板表面の近くの液晶分子があまり
立ち上がっていない第1及び第2の液晶層領域A,Bで
はねじれは少ない。この結果、この180゜ねじれの液
晶セルの、液晶層の中央付近の液晶分子が立ち上がった
状態における液晶の分子配列は、piセルに於けるベン
ド配列と似た状態になっている。そしてこの状態で液晶
駆動電圧を変化させた場合、piセルと同等の高速な応
答速度が得られる。またそればかりでなく、プレチルト
角が低くても安定した配向状態が得られる。piセルの
場合、液晶の分子配列の変化はスプレイからベンドへ不
連続に転移するが、本発明の液晶電気光学素子では連続
した変化になっており、この為、piセルに於ける前述
のような転移の問題がない。また、安定した配向が得ら
れるため、セルギャップや液晶組成物の物性値への制限
がpiセルよりも少なく、設計および材料選択の自由度
が高いという利点もある。この結果、高速応答の液晶電
気光学素子を実現することができる。
【0019】また、本発明の液晶電気光学素子は、液晶
のねじれ角θが90°<θ<180°または180°<
θ<270°であることを特徴とする。この場合におい
ても、ねじれ角が180°の時と同様に高速応答が得ら
れる。しかし、バックフロー効果を考えた場合、ねじれ
角が180°及びその前後である175°〜185°で
あることが最も望ましい。ここで、バックフロ−効果に
ついて説明する。例えば電圧がかかっている時の中央近
傍のやや立ち上がった液晶分子は、電圧を切ることによ
り基板付近の寝ている状態の液晶分子に引き戻される。
しかし、中央付近の立ち上がった部分の液晶分子は、中
央近傍の液晶分子によって寝た状態になるのを妨げら
れ、戻りが遅くなる。これをバックフロー効果という。
ベンド配列の場合、このバックフロー効果は無くなる
が、液晶が180°ねじれた状態を除いたねじれ状態が
生じた場合、このバックフロー効果が発生する。
【0020】また、本発明の液晶電気光学素子は、液晶
のねじれ角が、略90°または略270°であり、かつ
液晶のプレチルト角が前記2枚の基板で異なることを特
徴とする。この場合、ねじれ角θが、90°または27
0°の場合、液晶層の中央付近の液晶分子が立ち上がっ
た状態の領域では、二枚の基板表面での液晶分子のプレ
チルト角が等しい場合、液晶層の上半分と下半分でのリ
タデーションの大きさが等しくなり、しかもその方向が
互いにほぼ90度となっている。この為セル全体として
のリタデーションはセルの上半分と下半分が互いに補償
する関係となる。このため、印加電圧を変化させて液晶
分子を駆動しても光学応答を変化させることができな
い。この場合は2枚の基板のプレチルト角の大きさを変
えればよい。このようなセル全体としてのリタデーショ
ンがセルの上半分と下半分が互いに補償する関係となる
ねじれ角90°または270°の場合、そしてこのよう
な関係となる傾向の強いねじれ角90°を除く85°〜
95°、ねじれ角270°を除く265°〜275°の
場合に、2枚の基板のプレチルト角の大きさを変えるこ
とは有効である。また、液晶のねじれ角θが、略180
°または90°<θ<180°または180°<θ<2
70°の場合にも2枚の基板のプレチルト角の大きさを
変えてもよい。
【0021】また、本発明の液晶電気光学素子は、液晶
のプレチルト角が0.3°〜10°であることを特徴と
する。プレチルト角が0.3°より小さいと、液晶のね
じれが逆になるリバースツイストが発生する可能性があ
り好ましくない。また、プレチルト角が10°より大き
いと、液晶セルのリタデーションが小さくなり、そのた
めセルギャップを大きくとる必要がある。そうすると、
応答速度が遅くなり好ましくない。また、180°<θ
<270°、略270°のようにねじれ角が大きい場
合、リバースツイストが発生するのを防止するためプレ
チルト角が3°以上であることが望ましい。
【0022】また、本発明の液晶電気光学素子は、液晶
セルと偏光板の間に少なくとも1枚の光学異方層を配置
していることを特徴とする。本発明の液晶電気光学素子
の液晶セルの動作領域に於ける実効的なリタデーション
を適切に設定し、また偏光板と液晶セルの間に適当な光
学異方層を配置することで、光学補償を行い、白黒の液
晶シャッタを得ることができる。用いる光学異方層とし
ては、ポリカーボネートやポリアリレート等の樹脂を一
軸あるいは二軸延伸して作成した位相差フィルムや、法
線方向に負の位相差を持った光学異方性などが挙げられ
る。その他にいわゆるコレステリック液晶ポリマーのよ
うな光軸がねじれた光学異方層を用いることで、液晶セ
ルのねじれ成分を補償することも可能である。また、こ
れらの光学異方層を2つ以上組み合わせて用いること
で、より完全な補償を行うことができる。更に、カラー
フィルタと組み合わせることで、フルカラー表示のLC
Dを実現することも可能である。
【0023】また、本発明の液晶電気光学素子は、2枚
の偏光板の各々の光学軸が直交していることを特徴とす
る。この場合、光学異方層である補償板を変えることに
より、ノ−マリホワイト表示(電圧を高くしていくと、
透過率が減少。以下、NW)とノーマリーブラック表示
(電圧を高くしていくと透過率が増加。以下、NB)を
行う。具体的には、第1の電圧印加時の時の液晶セルの
リタデーションを補償するような補償板を使えばNB、
第2の電圧印加時の液晶セルのリタデーションを補償す
るような補償板を使えばNWとなる。ここで、補償する
とは液晶セルと補償板の合計のリタデーションが±0に
なるようにすることであり、この場合2枚の偏光板が直
交となるので黒になる。つまり、補償板の法線方向から
見た場合のリタデーションが小さければNW、大きけれ
ばNBとなる。
【0024】また、本発明の他の液晶電気光学素子は、
2枚の偏光板の各々の光学軸が平行であることを特徴と
する。この場合、光学異方層である補償板を変えること
により、ノ−マリホワイト表示(電圧を高くしていく
と、透過率が減少。以下、NW)とノーマリーブラック
表示(電圧を高くしていくと透過率が増加。以下、N
B)を行う。具体的には、第1の電圧印加時の時の液晶
セルのリタデーションを補償するような補償板を使えば
NW、第2の電圧印加時の液晶セルのリタデーションを
補償するような補償板を使えばNBとなる。ここで、補
償するとは液晶セルと補償板の合計のリタデーションが
±0になるようにすることであり、この場合2枚の偏光
板が平行となるので白になる。
【0025】2枚の偏光板が直交する時と平行な時とを
比較した場合、どちらでも表示可能であるが、良好なコ
ントラスト比を得るためには良い黒を得るすなわち透過
率が低いことが必要となるので、偏光板が直交状態であ
ることが好ましい。これは、偏光板が平行状態で黒の場
合は、波長分散の影響が出るためである。偏光板が平行
状態では、コントラスト比は低下すると考えられるが、
透過率を高くしやすい。
【0026】また、偏光板が直交する時のNW,NBを
比較すると、液晶セルのリタデーションが小さい状態で
黒をだすNWの方が、温度により液晶セルのリタデーシ
ョンが変化したとき変化量の絶対値が小さいため、温度
特性の点で有利となる。
【0027】また、偏光板の光学軸を、2枚の基板の各
々の配向処理方向のなす角を2等分する2等分線から4
5°傾いた方向に設定することを特徴とする。これは、
2枚の偏光板を直交に配置した時でも平行に配置した時
でも、このように設定することにより最大透過率を得る
ことができる。例えば、2枚の偏光板が直交の時を例に
あげると透過率は以下の式1で表される。
【0028】
【数1】 (ここで、T:透過率、α:偏光板の光学軸と液晶セル
の屈折率楕円体の軸のなす角、△n:液晶の屈折率異方
性、d:セルギャップ、λ:光の波長) 液晶セルの屈折率楕円体の軸は、配向処理方向のなす角
を2等分する2等分線の方向となる。Tはsin2(2
α)とsin2(π・△n・d/λ)との積である。s
in2(2α)はαで決まる定数で1〜0の値をとる。
一方、sin2(π・△n・d/λ)も0〜1の値をと
り、これは印加電圧で変化する。従って、最大透過率は
sin2(2α)で決まり、その値は1となる。よっ
て、sin2(2α)=1となるのは2α=π/2…の
時となり、α=45°の時となる。 すなわち、偏光板
の光学軸を、2枚の基板の各々の配向処理方向のなす角
を2等分する2等分線から45°傾いた方向に設定する
ことにより最大透過率を得ることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下本発明の液晶電気光学素子、
例えば、液晶表示素子を用いて、一実施例を詳細に説明
する。 (実施例1)本発明の液晶電気光学素子の構造を図3を
用いて説明する。
【0030】図3に示すように、本発明の液晶電気光学
素子22は、ガラス基板1の一主面に電極4が形成され
たアレイ基板11とガラス基板2の一主面上に電極6が
形成された対向基板12の2枚の基板を主面が対向する
ように配置し、2枚の基板間にネマティック液晶層9が
挟持された液晶セル21を、2枚の偏光板10の間に配
置している。
【0031】図3に示すようにアレイ基板11は、ガラ
ス基板1上にマトリクス状に複数の信号線(図示せず)
および複数の走査線(図示せず)が配設され、これらの
交点に対応してアモルファスシリコンのTFT3とこの
TFTに接続して形成された画素電極4が形成されてお
り、これらの上に配向膜5が形成されている。一方、対
向基板12は、ガラス基板2上にアレイ基板11の各画
素電極に対応して赤、緑、青の三原色からなるカラーフ
ィルタ8と、これら各色のカラーフルタ8を区画するよ
うに形成されたブラックマトリクス7が形成され、これ
らの上にベタのITO電極6、配向膜5が順次形成され
ている。
【0032】この液晶電気光学素子22の液晶層9は複
数の液晶分子からなり、この液晶層9は、2枚の基板の
一方の基板1に接する複数の液晶分子9cからなる第1
の液晶層領域Aと、2枚の基板の他方の基板2に示され
る基板に接する複数の液晶分子9c′からなる第2の液
晶層領域Bと、第1の液晶層領域と第2の液晶層領域と
に挟まれた複数の液晶分子からなる第3の液晶層領域C
とからなる。そして、図1(a)は電圧を電極への電圧
無印加時の液晶分子の配列を示し、図1(b)は電極へ
の第1の電圧印加状態を示し、図1(c)は電極への第
2の電圧印加状態を示す。
【0033】図1(a)に示すように、電極への電圧無
印加時では、第3の液晶層領域Cの複数の液晶分子は互
いに略平行で、かつ一方の基板から他方の基板に向かっ
て前記基板の面内方向で180°ねじれて配列してい
る。図1(b)に示すように、電極への第1の電圧印加
時では、第3の液晶層領域Cの複数の液晶分子のうち第
3の液晶層領域Cの中央部の液晶分子9aの傾きが基板
の法線方向と略平行に配列し、液晶分子9aを中心にし
て、2枚の基板間に挟持された液晶層9の厚さ方向に、
液晶分子9bのように、2枚の各々の基板1、2に向か
って段階的に液晶分子の傾きが変化している。図1
(c)に示すように、電極への第2の電圧印加時では、
第3の液晶層領域の複数の液晶分子9a、9bの傾きが
基板の法線方向と略平行に配列している。この第2の電
圧印加時は、第1の電圧印加時よりも更に電圧をかけた
状態であり、このとき第3の液晶層領域の液晶分子9
a、9bが前記基板の法線方向とほぼ平行に配列してい
る状態、すなわち液晶が立ち上がった状態となる。
【0034】次に、製造方法および表示方法について説
明する。ガラス基板1上にアモルファスシリコンのTF
T3と走査線(図示せず)であるゲート線、信号線(図
示せず)、画素電極4を形成した、画素数が縦480、
横640×3画素のアレイ基板1を形成した。
【0035】次に、ガラス基板2上にアレイ基板11の
各画素電極に対応して赤、緑、青の三原色からなるカラ
ーフィルタ8と、これら各色のカラーフルタ8を区画す
るように形成されたブラックマトリクス7とを形成し、
この上にベタのITO電極6を形成して対向基板12を
形成した。これら2枚のアレイ基板11、対向基板12
上に各々配向膜5としてオプトマーAL-1051 ((株)日
本合成ゴム製。プレチルト角約1゜)を80nmの厚さに塗
布・形成した。ここで、画素ピッチは縦0.33mm、横0.11
mmである。
【0036】続いて前記配向膜を、走査線に平行かつ、
二枚の基板11、12上の各々の電極4、6が対向する
ように二枚の基板を配置したときに二枚の基板のラビン
グ方向が互いに平行になるような方向にラビングした。
【0037】次に、アレイ基板11上にスペーサ(図示
せず)として直径9.5 μm の球状微粒子であるミクロパ
ールSP((株)積水ファインケミカル製)を一方の基
板の主面に80個/mm 2の密度で散布した。もう一方の対
向基板12の有効表示領域の周辺部をエポキシ樹脂の接
着剤(図示せず)としてXN-21 (三井東圧化学株式会社
製)を、液晶注入のための開口部を除いてスクリーン印
刷方によって塗布した。その後、アレイ基板と対向基板
を前記配向膜どうしを対向させた状態で重ね合わせ、加
圧しながら加熱して接着し、セルギャップが9.5 μm の
液晶セルを作製した。
【0038】そしてこの液晶セルに液晶組成物9として
ZLI-1132(E.Merck 社製。Δn=0.14)にカイラル剤と
してS811(E.Merck 社製)を添加したものを真空注入法
により注入し、注入後液晶の注入口を紫外線硬化樹脂UV
-1000 ((株)ソニーケミカル製)にて封止した。この
時、カイラル剤の濃度は、液晶のらせんピッチが約35μ
m となるように調整した。この液晶セルに偏光板10と
してG1220DU ((株)日東電工製)を、光学軸がラビン
グ方向に対して45゜でかつ互いに直交するように貼り
付けた。
【0039】得られた液晶電気光学素子は、電極への電
圧無印加時では、第3の液晶層領域Cの複数の液晶分子
は互いに略平行で、かつ一方の基板から他方の基板に向
かって前記基板の面内方向で180°ねじれて配列して
いる。第1の電圧印加時では、第3の液晶層領域Cの複
数の液晶分子のうち第3の液晶層領域Cの中央部の液晶
分子9aの傾きが基板の法線方向と略平行に配列し、液
晶分子9aを中心にして、2枚の基板間に挟持された液
晶層9の厚さ方向に、液晶分子9bのように、2枚の各
々の基板1、2に向かって段階的に液晶分子の傾きが変
化している。第2の電圧印加時では、第3の液晶層領域
の複数の液晶分子9a、9bの傾きが基板の法線方向と
略平行に配列している。この第1の電圧印加時と前記第
2の電圧印加時の間で駆動して表示を行った。本実施例
の場合、第1の電圧印加は2V、第2の電圧印加は8V
で表示を行った。
【0040】そして、液晶セルの実効的なリタデーショ
ンがおおよそ0.26μm となる電圧を駆動電圧の最小値と
して使用したところ、駆動電圧に対して透過率が単調に
減少する電気光学特性が得られ、正面でのコントラスト
比は100以上が得られた。
【0041】また、応答速度は階調間での差はほとんど
無く、約5ms と高速であり、動きのある画像を表示して
も輪郭がぼやけることなど無く良好な表示が得られた。
また、電圧無印加状態から第1の電圧印加状態までの時
間も200ms以下と高速であった。
【0042】(比較例1)実施例1における液晶組成物
にカイラル剤を添加しないものを使用して、実施例1と
同一の部材と条件でTFT−LCDを作製した。こうし
て得られた液晶電気光学素子は電圧無印加時の配向状態
は、ねじれのないスプレイの水平配向であった。この液
晶電気光学素子を駆動してみたが、スプレイからベンド
への転移が起こらず、piセルとしての動作が得られな
かった。
【0043】(比較例2)比較例1に示したTFT−L
CDの配向膜をSE-5211 (日産化学工業株式会社製。プ
レチルト角約5゜)に変えて作製した。このTFT−L
CDを駆動したところ、スプレイからベンドへの転移は
生じたが、30分経過しても全面が転移しきらなかっ
た。
【0044】(実施例2)図4に示すように、実施例1
に示した液晶電気光学素子の液晶セル(図4の35に相
当)と偏光板10との間に、リタデーションの値が約90
nmのポリカーボネート製の光学異方層31である2軸位
相差フィルム((株)日東電工製)を、フイルムの屈折
率が大きい方向をラビング方向に直交するように配置し
た。なお、図4はOCBモードの液晶表示素子を表すも
のであり、この図のpiセル35の代わりに実施例1の
液晶電気光学素子の液晶セルを置き換えたものと考えれ
ば良い。
【0045】この液晶電気光学素子の印加電圧と透過率
の関係を表すVT特性を図5に示す。表示は図5の印加
電圧が2Vの時を第1の電圧印加時すなわち、表示のオ
フ時とし、印加電圧が4.8Vの時を第2の電圧印加時
とし、この第1の電圧印加時と第2の電圧印加時の間で
表示を行った。
【0046】この液晶電気光学素子は、実施例1に比べ
て駆動電圧の最大値(すなわち第2の電圧)が4.8V
に低減され、かつコントラスト比、視角特性も改善し
た。 (実施例3)実施例1と同様に、対角3インチ、縦22
0画素、横640画素、画素配置がデルタ配列の液晶電
気光学素子を作製した。但しここではラビング方向を走
査線方向に対してアレイ基板11、対向基板12ともに
それぞれで15゜ずらして、液晶が150゜ツイストす
るようにした。また、液晶に添加したカイラル剤の濃度
は、らせんピッチが約40μm となるように調整した。ま
た、液晶のプレチルト角は1゜とした。偏光板の光学軸
の方向は走査線に対して45゜かつ2枚の偏光板が互い
に直交となるようにした。本実施例の場合、第1の電圧
印加は2V、第2の電圧印加は8Vで表示を行った。
【0047】この液晶電気光学素子は、応答速度は階調
間での差はほとんど無く、約5ms と高速であり、動きの
ある画像を表示しても輪郭がぼやけることなど無く良好
な表示が得られた。また、電圧無印加状態から第1の電
圧印加状態までの時間も200ms以下と高速であっ
た。
【0048】得られた液晶電気光学素子をビデオプロジ
ェクタのライトバルブとして用いてTV画像を表示した
ところ、動きの激しい画像のビデオソフトを表示しても
輪郭がぼやけることなく良好な画質が得られた。
【0049】(実施例4)実施例3と同様の液晶電気光
学素子を、ラビング方向を走査線に対して15゜実施例
3の場合とは逆方向にずらして、液晶が210゜ツイス
トするようにし、配向膜には前述のSE-5211 を用いて作
製した。また、液晶のらせんピッチは約30μm となるよ
うにし、液晶のプレチルト角は4゜とした。本実施例の
場合、第1の電圧印加は2V、第2の電圧印加は4.6
Vで表示を行った。
【0050】こうして得られた液晶電気光学素子の液晶
セルと偏光板の間に実施例2と同様な位相差板を付加し
たところ、位相差板がない場合に比べて駆動電圧を4.
6Vに低減することができた。
【0051】(実施例5)実施例3と同様の液晶電気光
学素子を、アレイ基板11、対向基板12の2枚の基板
上のそれぞれの配向膜5の材料を、アレイ基板11側は
AL-1051 、対向基板12側にはSE-5211 というように変
えて作製した。これにより、アレイ基板11側のプレチ
ルト角を1゜、対向基板12側のプレチルト角を5゜と
した。ラビング方向は走査線に対して45゜とし、液晶
が90゜ねじれるようにした。また、セルギャップは約
12μm 、液晶のらせんピッチは約100 μm となるように
調整した結果、応答速度が約20msの液晶電気光学素子が
得られた。
【0052】(実施例6)実施例5のTFT−LCD
の、液晶セルと偏光板の間にリタデーションが約30nmの
光学異方層である位相差板をその屈折率楕円の長軸が走
査線に対して直角となるように配置したところ、コント
ラスト比が15%向上した。
【0053】本発明の液晶電気光学素子は、パソコン、
ワープロ等に用いる液晶表示素子やビデオプロジェクタ
のライトバルブ、3D−TVに使用するメガネに用いる
高速液晶シャッタへ応用することができる。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、液晶層は電圧無印加時
には液晶分子が互いに略平行状態で配列しているので、
電圧無印加時の液晶層の配向状態から、液晶電気光学素
子が動作する第1の電圧印加時の液晶層の配向状態に移
動する時間が高速でかつ配列が安定な液晶電気光学素子
を用いることができる。
【0055】また、第1の電圧印加時の液晶層の状態
は、piセルに於けるベンド配列と似た状態になってお
り、この状態を表示のオフ時として液晶駆動電圧を変化
させた場合、piセルと同等の高速な応答速度が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の一実施例である液晶電気光学素
子の縦断面図で、液晶分子の電圧無印加状態の配列を示
す。 (b)本発明の一実施例である液晶電気光学素子の縦断
面図で、液晶分子の第1の電圧印加状態の配列を示す。
は第1の電圧印加状態、(c)は第2の電圧印加状態を
示している。
【図2】(a)従来のpiセルの縦断面図で、液晶分子
の電圧無印加状態の配列を示す。 (b)従来のpiセルの縦断面図で、液晶分子の電圧印
加状態の配列を示す。
【図3】本発明の一実施例である液晶電気光学素子の縦
断面図。
【図4】OCBモードのLCDの構成を示す斜視図。
【図5】本発明の一実施例である液晶電気光学素子の表
示領域を説明するVT特性を示す図。
【符号の説明】
1…ガラス基板 2…ガラス基板 3…TFT 4…画素電極 5…配向膜 6…ITO対向電極 7…ブラックマトリクス 8…カラーフィルタ 9…液晶層 9a,9b,9c…液晶分子 10…偏光板 11…アレイ基板 12…対向基板 21…液晶セル 22…液晶電気光学素子 31…光学異方層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福岡 暢子 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 二ノ宮 利博 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 大山 毅 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 吉田 典弘 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 庄子 雅人 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 羽藤 仁 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一主面に電極が形成された2枚の基板が前
    記一主面が対向するように平行配置され、前記2枚の基
    板間にネマティック液晶層が挟持された液晶セルと、前
    記液晶セルを挟持するように配置された2枚の偏光板と
    を有する液晶電気光学素子において、前記液晶層は、前
    記液晶層の液晶分子のうち前記2枚の基板の一方の基板
    に接する複数の液晶分子からなる第1の液晶層領域と、
    前記液晶層の液晶分子のうち前記2枚の基板の他方の基
    板に接する複数の液晶分子からなる第2の液晶層領域
    と、前記液晶層の液晶分子のうち前記第1の液晶層領域
    と前記第2の液晶層領域とに挟まれた複数の液晶分子か
    らなる第3の液晶層領域とからなり、前記電極への電圧
    無印加時では、前記第3の液晶層領域の前記複数の液晶
    分子は互いに略平行で、かつ一方の基板から他方の基板
    に向かって前記基板の面内方向でねじれて配列し、前記
    電極への第1の電圧印加時では、前記第3の液晶層領域
    の前記複数の液晶分子のうち一部の液晶分子はその傾き
    が前記基板の法線方向と略平行に配列し、前記電極への
    第2の電圧印加時では、前記第3の液晶層領域の前記複
    数の液晶分子はその傾きが前記基板の法線方向と略平行
    に配列していることを特徴とする液晶電気光学素子。
  2. 【請求項2】前記第1の電圧印加時を前記液晶電気光学
    素子の表示のオフ時とすることを特徴とする請求項1記
    載の液晶電気光学素子。
  3. 【請求項3】前記第1の電圧印加時と第2の電圧印加時
    の間で表示を行うことを特徴とする請求項1記載の液晶
    電気光学素子。
  4. 【請求項4】前記第1の電圧印加時における前記第3の
    液晶層領域の前記基板の法線方向と略平行に配列した液
    晶分子を中心にして、前記2枚の基板間に挟持された前
    記液晶層の厚さ方向に、前記2枚の各々の基板に向かっ
    て段階的に液晶分子の傾きが変化していることを特徴と
    する請求項1または2記載の液晶電気光学素子。
  5. 【請求項5】前記第1の電圧印加時の前記液晶層の厚さ
    方向における前記第3の液晶層領域の中央部の液晶分子
    の傾きが前記基板の法線方向と略平行に配列しているこ
    とを特徴とする請求項3記載の液晶電気光学素子。
  6. 【請求項6】前記液晶層の液晶のねじれ角θは、180
    °であることを特徴とする請求項1〜5いずれか1つ記
    載の液晶電気光学素子。
  7. 【請求項7】前記液晶層の液晶のねじれ角θは、 90°<θ<180°または180°<θ<270° であることを特徴とする請求項1〜5いずれか1つ記載
    の液晶電気光学素子。
  8. 【請求項8】前記液晶のプレチルト角が前記2枚の基板
    で異なることを特徴とする請求項6または7記載の液晶
    電気光学素子。
  9. 【請求項9】前記液晶層の液晶のねじれ角θは、略90
    °または略270°であり、かつ前記液晶のプレチルト
    角が前記2枚の基板で異なることを特徴とする請求項1
    〜5いずれか1つ記載の液晶電気光学素子。
  10. 【請求項10】前記液晶のプレチルト角が0.3°〜1
    0°であることを特徴とする請求項1〜9いずれか1つ
    記載の液晶電気光学素子。
  11. 【請求項11】前記液晶セルと前記偏光板の間に少なく
    とも1枚の光学異方層を配置した、請求項1〜10いず
    れか1つ記載の液晶電気光学素子。
  12. 【請求項12】前記2枚の偏光板の各々の光学軸が直交
    していることを特徴とする請求項11記載の液晶電気光
    学素子。
  13. 【請求項13】前記2枚の偏光板の各々の光学軸が平行
    であることを特徴とする請求項11記載の液晶電気光学
    素子。
  14. 【請求項14】前記偏光板の光学軸を、前記2枚の基板
    の各々の配向処理方向のなす角を2等分する2等分線か
    ら45°傾いた方向に設定することを特徴とする請求項
    1〜13いずれか1つ記載の液晶電気光学素子。
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