JPH0996705A - 光拡散シート及びそれを使用したエッジライト型面光源並びに液晶表示装置 - Google Patents

光拡散シート及びそれを使用したエッジライト型面光源並びに液晶表示装置

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JPH0996705A
JPH0996705A JP7254036A JP25403695A JPH0996705A JP H0996705 A JPH0996705 A JP H0996705A JP 7254036 A JP7254036 A JP 7254036A JP 25403695 A JP25403695 A JP 25403695A JP H0996705 A JPH0996705 A JP H0996705A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反射光及び透過光ともに高能率を有し、斜入
射光によるコントラスト低下の少ない光拡散シートを提
供する。 【解決手段】 光拡散材として光反射性の鱗片状箔片を
使用し、透明樹脂層中にこの光拡散材を分散させてなる
光拡散層を2層に分けて構成する。そして、観察者側と
反対側の第1の光拡散層10では箔片11の底面の配向
方向が透明樹脂層12の表裏面と平行な方向にピークを
持つような分布とし、観察者側の第2の光拡散層20で
は箔片21の底面の配向分布が前記第1の光拡散層10
よりも透明樹脂層22の表裏面に平行な箔片21の割合
を少なくし、法線方向の箔片21の割合が多い分布にす
る。高い拡散反射率と高い拡散透過率とが両立し、なお
且つ透過率よりも反射率の方が相対的に高くなる。しか
も、視野角外から入る斜入射光の視野角内に反射される
割合が極めて小さくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置等の
非発光型表示装置の裏面に用いられる照明光の半透過型
反射板、液晶表示装置等の非発光型表示装置、広告看
板、各種表示板等の背面光源に用いられる面光源の光拡
散板、映写幕等に有用な光拡散シートに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】半透過性を有し透過光に対してもまた反
射光に対しても拡散作用を有する透過反射兼用の光拡散
シート(半透過型反射板とも呼称される)は、従来専ら
液晶表示装置(LCD)の裏面における外部光の反射板
兼背面光源光の拡散透過板として配置され、LCDを反
射型(日光、室内燈の光を利用)及び透過型(背面光源
の光を利用)の両型式切換可能にするための素子として
用いられてきた。
【0003】このような光拡散シートとしては、複数層
構成の偏光板における接着剤層中に炭酸カルシウム、硫
酸バリウム等の無機質微粉末(粒径0.01〜100μ
m)を含有させたもの(特開昭59−50412号公報
参照)、偏光子を両側から挟持する透光性プラスチック
フィルム上に、酸化チタン、炭酸カルシウム、シリカ等
の微粉末からなる光拡散剤を含む光拡散膜を被膜した半
透過型偏光板(特開昭61−260202号公報参
照)、発泡ポリプロピレンや表面にエンボスを付けたポ
リエステルフィルムからなる半透過型反射フィルム(特
開昭62−226124号公報参照)等が知られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記で挙げた従来の光
拡散シートは、何れも光の拡散反射率と拡散透過率とが
両立しない。すなわち、反射率が高いと透過率が低くな
り、逆に反射率が低いと透過率が高くなる。また、何れ
も斜め入射する不要光(迷光)の一部が面の法線方向近
傍(観察方向)に向けて反射されるので、画像コントラ
ストの低下を来すという問題がある。
【0005】そこで、光拡散材として二酸化チタン被覆
雲母の鱗片状箔片を分散させた塗膜又は接着剤層が検討
されているが、これらは上記のものよりも反射率及び透
過率が向上はするものの、実用的にはなお不十分であ
り、斜め入射光によるコントラスト低下に関しては上記
と同様な問題がある。
【0006】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、反射光及び
透過光ともに高能率を有し、斜入射光によるコントラス
ト低下の少ない光拡散シートを提供し、併せてそれを用
いたエッジライト型面光源及び液晶表示装置を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の光拡散シートは、光拡散材として光反射
性の鱗片状箔片を使用し、透明樹脂層中にこの光拡散材
を分散させてなる光拡散層を2層に分けて構成した。そ
して、観察者側と反対側(裏面と呼称)の第1の光拡散
層では箔片の底面の配向方向が透明樹脂層の表裏面と平
行な方向にピークを持つような分布とし、観察者側(表
面と呼称)の第2の光拡散層では箔片の底面の配向分布
が前記第1の光拡散層よりも透明樹脂層の表裏面に平行
な箔片の割合が少なく、該表裏面と直交する方向(光拡
散シートの法線方向)の箔片の割合が多い分布とした。
【0008】上記のように構成された請求項1の光拡散
シートでは、表面からの入射光に対して、図1に示すよ
うに、観察に有効な法線方向近傍(通常、法線を中心と
する30〜60°)から第2の光拡散層20に入射する
光線のうちの一部、例えばL6 は底面が斜め方向を向い
た箔片21bで反射されて観察に有効な角度外に逸脱す
るか乃至は減衰するものの、大部分はL1 やL3 のよう
に直接、或いはL2 のように法線方向に配向した底面を
持つ箔片21aで反射されて第1の光拡散層10にまで
達する。そして、第1の光拡散層10内の底面が光反射
シート表裏面と平行な方向に配向した箔片11で鏡面反
射され、L1 やL3 のように直接、或いはL2 のように
第2の光拡散層20内の法線方向に配向した箔片21a
で反射されつつ、観察者側(表面)に反射光として出力
する。またその際、法線方向に配向した箔片21aでの
反射により、反射光の出射角分布は所定の範囲に集約さ
れる。そのため、有効利用される反射光の比率が高くな
って高反射率が得られる。また、観察に有効な角度(視
野角と呼称)からずれた斜め方向からの迷光L4 は、法
線方向に配向した箔片21aでの多重反射で減衰するか
乃至は視野角外に逸脱する。従って、迷光が視野角内に
入って画像のコントラストが低下するのを防止する。
【0009】一方、裏面から拡散光が入射する場合につ
いて見ると、図2に示すように、入射光線は斜入射光成
分が多いため、一般に入射角の大きい光線はL7 のよう
に底面が光反射シート表裏面に平行な箔片11に多重反
射されつつも第1の光拡散層10を透過して第2の光拡
散層20内に侵入する。そして、法線方向に配向した箔
片21aで多重反射されて出射角分布を集約されつつ出
射する。また、一部の特に入射角の小さい光線の中には
8 のように箔片11で反射され、光拡散シート表面か
ら出射しないものも存在する。或いは、L9 のように第
2の光拡散層20内の底面が斜めに配向した箔片21b
によって視野角外に逸脱したり減衰するものもあるがこ
れらは一部分である。故に、裏面側から表面側に出射さ
れる光線も多く存在し、透過率も高く保たれる。しかも
出射光は視野角内に集約されるので透過光の利用率も高
い。即ち、少ない光量でも明るくなる。
【0010】なお、反射率と透過率とを比較した場合、
一般に反射率の方が高めとなる。この点は、図1と図2
における箔片による反射光と透過光の多重反射数を比べ
れば直観的にも明白である。
【0011】ところで、LCD裏面の半透過型光拡散板
のような用途で反射光を利用する場合は、周辺環境下に
存在する限られた制御不能な光をそのまま利用するため
利用率はできるだけ高いことが必要である。一方、透過
光を利用する場合は、予め設計された光源からの光を一
定条件のもとで効率的に光拡散シートまで入力すること
が可能なため、多少は光拡散シートでの利用率が低くて
も光源の設計で補うことが可能である。従って、相対的
に反射率の方が透過率よりも優先される本発明の光拡散
シートの特性は実用上もむしろ好ましいと言える。
【0012】ここで、箔片の底面の配向している方向
は、三次元空間内における面の傾斜方向として定義す
る。具体的には、図3のように基準となるべき光拡散層
(光拡散シート)の表面又は裏面と平行な平面をxy平
面とするように直交座標系(xyz)をとり、箔片底面
の方程式をΦ(x,y,z)とする。なお、底面は箔片
の表面と裏面との両方に存在するが、箔片が薄くまた底
面がほぼ完全な平面のときは表底面、裏底面ともに平行
と考えてよく、底面の配向方向は両底面とも同一とな
る。そこで、以下の説明ではΦは図3の表側底面である
として話を進める。この底面の勾配ベクトル gradΦ=(∂Φ/∂x,∂Φ/∂y,∂Φ/∂z) で配向方向を定義する。ポテンシャルの一般論で良く知
られるように、重力場中で箔片の表底面に水を注いだ
時、水の流れ落ちる方向がgradΦベクトル方向とな
る。そして、箔片の配向方向は個々の箔片によって異な
るので、光拡散層の中に分散する多数の鱗片状箔片は三
次元空間内の方位角(θ,φ)に対して分布を持つ。従
って箔片の配向状態は個々の箔片の配向方向のgrad
Φの三次元空間内での確率密度関数f(θ,φ)で表現
される。ここで、f(θ,φ)は極座標(球座標)表示
である。なお、直交座標と極座標との関係は図3及び図
4に示すようである。
【0013】三次元極座標(γ,θ,φ)のγ座標を方
位角(θ,φ)方向の確率密度分布に当てはめ、f
(θ,φ)の曲面を元の直交座標(xy平面が光拡散層
の表裏面に平行)にプロットしたのが図5である。この
曲面f(θ,φ)の形で箔片の配向方向の分布を把握で
きる。なお、図5(a)は第1の光拡散層の箔片配向分
布を、また図5(b)は第2の光拡散層の箔片配向分布
を表示している。即ち、第1の光拡散層内の箔片は、図
5(a)に示す如くxy面内即ち当該光拡散層表裏面の
方向に箔片の配向の分布がピークを持ち、また第2の光
拡散層内の箔片は、図5(b)に示す如く第1の光拡散
層に比べてxy平面内での分布(確率密度)がより少な
く、z軸方向即ち当該光拡散層の法線方向の箔片配向分
布がより多くなっている。
【0014】なお、確率密度関数を表す曲面f(θ,
φ)は必ずしも第1の光拡散層と第2の光拡散層とが互
いにピーク方向を直交させる必要はない。両方の光拡散
層の間で相対的に第2の光拡散層の方がxy平面方向の
確率密度がより低くなっていればよい。また、図5のf
(θ,φ)は代表例を模式的に図示したもので、必ずし
も回転楕円体になっている必要はない。さらに、xy平
面内での分布は、図5(a)のように非対称(b1 >a
1 )であっても、或いは図5(b)のように対称(b2
=a2 )であってもよい。
【0015】また、同様の目的を達成するため、請求項
2の光拡散シートは、前記第1の光拡散層の裏面にもう
一層光拡散層を設けたものであり、この第3の光拡散層
として透過光を等方的乃至は略等方的に拡散透過するも
のを使用している。請求項1の光拡散シートでは、もし
裏面からの入射光が光拡散シートに垂直方向に近い光線
(入射角≒0)のみからなる平行光束の場合、図6のよ
うに殆ど全ての光線が第1の光拡散層10内の箔片11
で反射されてしまい透過光が利用不能となる。ところ
が、請求項2の光拡散シートでは、第1の光拡散層10
の裏面(光源側)に平行光束が入射しても、図7のよう
に第3の光拡散層30で拡散光に変換されるため、結局
図2の場合と同様に効率良く拡散透過光が得られる。
【0016】
【発明の実施形態の形態】図8(a),(b)はそれぞ
れ本発明の実施形態としての光拡散シートを示す断面図
である。
【0017】図示のように、光拡散シートA,Bは第1
の光拡散層10とその上に積層された第2の光拡散層2
0とからなる。第1の光拡散層10は、透明樹脂層12
中に光反射性の鱗片状箔片11が分散されてなり、且つ
該箔片11の底面の配向角度分布の確率密度関数が該透
明樹脂層12の表裏面に平行な方向にピークを持つ。ま
た第2の光拡散層20は、第1の光拡散層上に積層され
た透明樹脂層22中に光反射性の鱗片状箔片21が分散
されてなり、且つ該箔片21の底面の配向角度分布の確
率密度関数が前記第1の光拡散層10中の箔片11に比
べて透明樹脂層22の表裏面に平行方向の値がより小で
ある。そして、光拡散シートAの方が光拡散シートBよ
りも箔片配向分布のピークが鋭くなっている。
【0018】上記の透明樹脂12,22としては、鱗片
状箔片11,21を内部に分散したまま固体皮膜が形成
でき、十分に高い透明度を有するものであれば基本的に
は何を使用してもよい。例えば、ポリメチル(メタ)ア
クリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリブ
チル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレー
ト・ブチル(メタ)アクリレート共重合体等のアクリル
樹脂(但し(メタ)アクリルとはアクリル又はメタアク
リルの意味)、ポリスチレン、スチレン・アクリロニト
リル共重合体等のスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート等の熱可塑性ポ
リエステル、ポリカーボネート、塩化ビニル・酢酸ビニ
ル共重合体等の熱可塑性樹脂が使用できる。また、分子
中にエチレン性不飽和基、カチオン重合性不飽和基又は
チオール基を1個以上有するプレポリマー、或いは単量
体を紫外線、電子線等の電離放射線で架橋硬化させた所
謂「電離放射線硬化型樹脂」も使用できる。エチレン性
不飽和基を有するプレポリマーとしては、ウレタン(メ
タ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレー
ト、エポキシ(メタ)アクリレート等のプレポリマー、
エチレン性不飽和基を有する単量体としては、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等がある。カ
チオン重合性不飽和基を有するプレポリマー又は単量体
としては、エポキシ系化合物のプレポリマー又は単量体
がある。また、ウレタン樹脂、熱硬化型アクリル樹脂、
熱硬化型エポキシ樹脂、熱硬化型ポリエステル等の熱硬
化性樹脂も使用できる。これらの樹脂は単独で、或いは
2種以上混合して用いる。
【0019】上記の鱗片状箔片11,21は光反射性を
有する物質からなる。この物質としては、透明樹脂1
2,22と異なる屈折率を有し、且つ透明樹脂12,2
2との界面で光を反射し得る物質を選択する。各種の透
明樹脂12,22に対して汎用性があるものとしては、
雲母、二酸化チタン被膜雲母、酸化鉄被覆雲母、酸塩化
ビスマス、炭酸カルシウム(方解石等)、硫酸バリウ
ム、真珠貝殻、硝子、アルミニウム、錫、真鍮、金、
銀、表面に金属蒸着した樹脂等がある。この箔片の形状
としては、偏平な円柱、三角柱、四角柱、六角柱等の多
角柱、各種の不定形状、木の葉状、魚鱗状等の何れでも
よく、一般に側面と表裏両底面とからなる。天然の結晶
形や劈開形を利用してもよく、或いは人工的に所定形状
に成形加工してもよい。
【0020】箔片11,21の粒径は、差し渡しの大き
さ(外接円の直径、最長対角線長等で評価)が1〜20
0μmであることが好ましい。より好ましくは10〜1
50μmである。小さ過ぎると光の反射率、斜光線の遮
蔽効果、出射光の収束性が低下する。逆に大き過ぎると
輝点が目立ち、また出射光の均一性が低下する。そし
て、箔片の相対的な粒径サイズは第1と第2の光拡散層
で同じとするか、或いは第1の光拡散層10では小さ
く、第2の光拡散層20では大きくすることが、高透過
率と高反射率との両立、斜光線の遮蔽、出射光線の収束
性の点で好ましい。その比率としては、(第2の光拡散
層内の箔片粒径)/(第1の光拡散層内の箔片粒径)=
1〜5が好ましい。また、透明樹脂12,22に対する
添加量は0.1〜70重量%が好ましい。添加量は第1
と第2の光拡散層とで同量とするか、或いは第1に比べ
て第2の光拡散層の方をより少なくするのが好ましい。
【0021】具体的には、第1の光拡散層10は、厚み
を1〜15μm、添加する箔片12の粒径を1〜70μ
m、その添加量を5〜70重量%とし、また第2の光拡
散層20は、厚みを10〜500μm、添加する箔片の
粒径を10〜200μm、その添加量を0.1〜70重
量%とするのがよい。なお、第1の光拡散層内での箔片
を層に平行な方向に配向させて尚且つ層厚を大きくする
場合は、層厚を小さくした薄層を多層積層することで第
1の光拡散層を形成するのが好ましい。
【0022】第1及び第2の光拡散層の成膜は、塗工、
キャスティング法、キャレンダー法、押出法等の公知の
方法で行う。また、1つの光拡散層にもう1層光拡散層
を積層する方法としては、熱融着、塗工、溶融押出塗工
等の公知の方法がある。
【0023】光拡散層を塗工により成膜する場合、塗工
条件によって箔片の配向角度分布を制御し得る。透明樹
脂液に箔片を分散させてなる塗工液を使用して、被塗工
基材と塗工ヘッドとの間に剪断応力が加わる塗工法、例
えば、グラビアロールコート、ロールコート、ナイフコ
ート、コンマコート、ワイヤーバーコート等により塗布
する。第1の光拡散層を成膜する場合は、箔片の粒径に
比べて塗膜の厚さを比較的小さくして塗布する。する
と、図9(a)に示す如く、塗工ヘッド31と基材32
間の箔片33には、塗工ヘッド31との直接接触により
或いは透明樹脂液34の速度勾配に基づく剪断応力によ
り、箔片33は強制的に透明樹脂液34の塗膜表裏面に
平行な方向に偶力〔F〕を受けて配向する(〔F〕はベ
クトル量を示す)。特に、(箔片厚み)<(塗膜厚)<
(箔片粒径)が好ましい。また、第2の光拡散層を成膜
する場合は、箔片の粒径に比べて塗膜の厚みを比較的大
きくする。すると、図9(b)に示す如く、偶力〔F〕
で塗膜表裏面に対して底面が平行に配向するものは表面
付近の一部の箔片33のみであり、それ以外(より基材
32に近い方)の箔片33は剪断応力の影響を受けず無
配向のままである。また表面近傍の一旦配向した箔片3
3も塗膜内の対流等によって配向が乱れやすいため無配
向性が強くなる。即ち、底面が塗膜の法線方向に配向す
る箔片33の割合が図9(a)の場合に比べて高くな
る。また、スプレーコート等の塗膜厚み方向に速度勾配
及び剪断応力を生じない塗工法を用いると無配向性が一
層強まる。特に、(塗膜厚)>(箔片粒径)が好まし
い。
【0024】より高い比率で箔片の底面を塗膜の法線方
向に配向させた第2の光拡散層を得るには、図10に示
すように、磁性体からなる箔片41(例えば、酸化第二
鉄(α型又はγ型)、バリウムフェライト、パーマロ
イ、ALNICO、鉄、コバルト、ニッケル等)を用
い、透明樹脂42が未硬化状態のうちに磁石43により
法線方向に磁場〔H〕をかけるようにする。磁性体箔片
41の磁化容易軸が底面内に存在するものを選べば、磁
場中で受ける偶力〔F〕により箔片41は底面が法線方
向に高い比率で揃って配向する。磁場は永久磁石、電磁
石のいずれを用いて形成してもよい。
【0025】光拡散層を延伸法で形成するには、透明樹
脂層中に箔片を分散して成膜固形化した後、一軸又は二
軸方向に透明樹脂層を延伸して内部の箔片を延伸方向に
配向させる。
【0026】図11に箔片が光拡散層内でランダムに配
向している場合(無配向)の場合の光学的挙動を示す。
図11(a)は表面側から入射光を入れた場合であり、
光線L12やL13のように裏面へ到達した光線は、そのま
ま素通りしてしまい、表面へは反射する機会はない。一
方、表面に反射してくるのはL14やL15のような場合で
あるが、このうちL14のように多数の箔片で多重反射し
たものは減衰が大きく、また反射角も大きく、視野角外
のものが多くなる。またL15は一回反射のため減衰は少
ないが確率的には図示の如く反射角の大きいものが多く
なる。したがって、通常の観察者の視野角内に戻ってく
る反射光量は図1に示す第2の光拡散層20よりも少な
い。また、表面から入る斜入射光はL16のように視野角
内に反射されるものも一部存在する(勿論、図1のL4
のように視野角内から除去されるものも一部存在はする
が)。従って、斜入射光の遮断効果も図1に比べて落ち
る。図11(b)は裏面から入射光(拡散光)を入れた
場合であるが、箔片の向きがランダムなため、L18やL
19のように表面に拡散光として透過するものもあるが少
数であり、むしろL17のように入射側に戻ってしまう光
線が多くなる。表面側に透過した光線もL19のように多
重反射の回数が多くなるため、図2に比べて減衰が多
い。従って、図2に示す第1の光拡散層10に比べると
透過光量が少ない。
【0027】図12に第1の光拡散層のみの場合の光学
的挙動を示す。図12(a)は表面からの入射光につい
てである。視野角内の法線方向近傍の入射光について
は、大半の光線はL20やL21のように視野角内に反射さ
れて戻ってくるため、反射率は図1と同様に高い。ま
た、斜入射光はL23のように視野角内から除外されるも
のの外、L22のように視野角内に反射されるものもあ
り、その遮断効果は図1に比べて低い。図12(b)は
裏面からの入射光についてである。図12(a)と同様
の原理で大半の光線は反射される。従って透過率は低
い。
【0028】図13に第2の光拡散層のみの場合の光学
的挙動を示す。図13(a)は表面からの入射光につい
てである。ほとんどの光線はL28のように透過し、しか
も透過光はもはや何物にも反射されることはない。故
に、反射率は低い。斜入射光線はL29のように視野角外
に反射し除去され、その遮断効果は大きい。図13
(b)は裏面からの入射光の場合である。L29の如く大
半の光線は多少拡散されつつ透過する。従って透過率は
図2同様高い。
【0029】図8に示す光拡散シートA,Bにおける第
1の光拡散層の裏面に第3の光拡散層を設ける場合、そ
の光拡散層としては、従来の通常の光拡散透過シートを
用いればよい。例えば、ポリエチレンテレフタレート、
アクリル、ポリカーボネート等の樹脂シートに、サンド
ブラスト加工、エンボス加工、シリカ等の光拡散剤粒子
の練り込み等により光拡散透過性を付与したものであ
る。そして、厚みは10〜1000μm程度、ヘイズは
70〜90程度であればよい。
【0030】図8に示す光拡散シートA,Bを各種面光
源の表面に、第2の光拡散層20が観察者側に、また第
1の光拡散層10が光源側に向くように積層することに
より、周囲が暗い時に面光源を点燈すると、該光拡散シ
ートの特性により、適度な視野角内に均一な分布の拡散
光を出力し得る。また、周囲が明るい時に面光源を消燈
すると、日光、電燈光等の外来光のうち所定の視野角内
の光を高反射率で視野角内に反射するため、反射光によ
って面光源表面は明るく見える。よって、明所及び暗所
のいずれでも明るい表面を得られ、且つ電源は必要時の
み(明所のみ)消費すれば済むのでエネルギー効率も良
好である。
【0031】面光源としては、図14に示すような直下
型、図15に示すようなエッジライト型、或いは図16
に示すような電場発光体(EL)のいずれでも良い。
【0032】図14の直下型面光源では、点光源52と
して発光ダイオード(LED)、白熱電球等が、或いは
点光源の代わりに線光源として蛍光燈等が用いられる。
筐体53(ハウジング)の内面は金属鏡面、白色塗装等
により高反射率の反射面53aに仕上げる。図示の構造
では光源自体の光拡散性が不十分のため第3の光拡散層
30を用いることが好ましい。
【0033】図15のエッジライト型面光源では、光源
61は図示のような線光源の他に、点光源でも良いこと
は図14の場合と同様である。透光性平板からなる導光
体62には、硝子等のセラミックス、アクリル、ポリカ
ーボネート等の樹脂を用いる。その形状は図示の如き直
方体の他に、厚みが光源61から遠ざかるに連れて薄く
なる断面楔型等の公知の形状でもよい。導光体62裏面
の光反射層は、通常は図示の如くドット(円、多角
形)、縞状等の部分的パターン状の拡散反射層63とそ
の裏面の鏡面反射層64の構成とする。光源61から遠
ざかるほど拡散反射層63の被覆面積率を大にすること
により、出力面内の輝度分布を光源61からの距離に依
らず一定化することができる。線(又は点)光源61の
周囲には金属板等からなる反射鏡65を設け、光源光を
効率良く導光体62の側端面から導光板62内に入力さ
せる。なお光源61は図示の如く導光体62の1側端面
のみの他、2、3、或いは4側端面に設けてもよい。そ
して、光拡散シートは、第1の光拡散層10が導光体6
2側を向くように載置する。また、出力光の拡散角を広
くしたり或いは光拡散反射性パターンの不可視性をより
高めるために、第1の光拡散層10と導光体62との間
に、さらに第3の光拡散層を挿入しても良い。
【0034】第1の光拡散層と第2の光拡散層、或いは
第1、第2及び第3の光拡散層を導光体62に形成する
方法としては、導光体62の表面に単にこれらの光拡散
層を載せる方法、導光体62の表面にこれらの光拡散層
を熱プレス、共押出成形等により熱融着させる方法、導
光体62の表面にこれらの光拡散層を公知のドライラミ
ネート法により透明接着剤層を介して接着する方法、或
いは、図6、図7又は図8の光拡散シート自体を導光体
として用いる方法(この場合は、第1又は第3の光拡散
層から光源光を入力)の何れかによる。
【0035】液晶表示装置(LCD)の裏面に本発明の
光拡散シートを、その第2光拡散層が位置するように積
層して使用するとよい。明所では周辺光をLCD裏面の
光拡散シートで反射させ、その反射光を用いることによ
り、背面光源を消燈しても十分明るい画像を観察でき
る。また、斜入射光による画像の白化、コントラスト低
下も抑えられる。一方、暗所では背面光源を点燈するこ
とにより、明るい画像を観察でき、視野角も適正とな
る。LCDとしては、TN型、STN型等各種方式のも
のが使用し得る。LCDへの接着は、熱融着、接着剤や
粘着剤による接着等を用いる。通常は、LCDの裏面偏
光板に接着する場合が多いが、背面光源や透明電極板、
或いは偏光板の保護膜等に接着してもよい。また、LC
Dの他、ECD(エレクトロクロミックディスプレイ)
等の他の非発光型で透過光を変調して画像を形成する方
式の表示装置の裏面に本発明の光拡散シートは適用でき
る。
【0036】図16の面光源としての電場発光体(E
L)71は、通常使用される各種のものが用いられる。
少なくとも表面側を透明電極とした表裏電極の間に蛍光
体層を挟み、必要に応じて湿気等を防ぐための保護層で
EL素子全体を密封する。表裏電極間に直流または交流
電圧(電場)をかけて、蛍光体を発光させて面光源とす
る。蛍光体としてはZnS、SrS、SeS等を母体と
し、これにCu、Mn、、Ce、Eu、Sm、Tb
3 、PrF3 、Cl等を活性剤(発光中心)としてド
ープしたものを用いる。蛍光体はアクリル、ポリビニル
カルバゾール等の誘電体のバインダー中に粉体として分
散させたものを塗工するか、或いは蛍光体自体をスパッ
タリング、蒸着、CVD等により薄膜形成して蛍光体層
とする。透明電極としては、硝子、樹脂等の透明板の蛍
光体側に、酸化錫、酸化インヂウム、ITO等の透明導
電層、Al、Ag等の光反射性導電層を形成したものを
用いる。
【0037】図17に示すものは、微小なレンズ(或い
はプリズム)を一次元方向又は二次元方向に配列してな
るレンズ配列シート81の非レンズ面に、本発明の光拡
散シートを積層したものである。このシートをエッジラ
イト型、直下型、EL等の面光源の表面に載置すること
により、図14〜図16の構成の面光源に比べ、レンズ
配列シート81の作用により、出力光の配光特性を種々
に変調し、用途に応じて所望の配光特性を得る。即ち、
視野角を広げたり、狭めたり、配光特性のピーク方向を
出光面法線と任意の角に直したりできる。また、透過性
反射型共用の映写幕にもなる。レンズまたはプリズム配
列としては、図17の三角柱プリズム線型配列の他に、
円(又は楕円)柱レンチキュラーレンズ、線型フレネル
レンズ等の柱状単位レンズをその稜線方向が互いに平行
になるようにして多数隣接して配列した所謂、線型(1
次元)配列、或いは、蠅の目レンズ等の単位レンズを平
面内で2次元方向(前後左右)に配列した所謂2次元配
列、或いは円環型フレネルレンズ等、各種のものを用途
に応じ選択する。
【0038】本発明の光拡散シートは、映写膜としても
用いられる。また、図17のような構成でも映写幕とし
ても用いられる。即ち、第1(或いは第3)の光拡散層
側から映写光を入射し、第2光拡散層(或いはレンズ配
列シート)側から観察することで、透過型映写幕として
使用できる。また、第2光拡散層(或いはレンズ配列シ
ート)側から映写光を入射し、そして同じ側から観察す
れば、反射型映写幕として使用できる。即ち、同一の映
写幕を、反射型と透過型の何れにも使用でき、何れにお
いても明るい画像(画面)と適度な視野角、そして斜入
射光に対するコントラスト低下防止性能ともに優れた映
写幕となる。
【0039】本発明の光拡散シートは、各種部材への適
用に便利なように、転写シート、或いは粘着シートの形
態にすることもできる。転写シートは、可撓性の支持体
シート(例えば、二軸延伸PET)上に剥離可能に積層
し、さらに該光拡散シート上に接着剤層を形成した構成
からなる。光拡散シートを形成したい基材の表面に転写
シートの接着剤層を当接し、加熱、加圧等により接着力
を発揮させ、接着後に支持体シートのみ剥離除去するこ
とにより、基材の表面に本発明の光拡散シートを積層で
きる。接着剤としては、公知の各種感熱接着型(酢酸ビ
ニル等の熱可塑性樹脂)、粘着剤(アクリル、ゴム等)
を用いればよい。また粘着シートは、透明な基材シート
(例えば、二軸延伸PET)を間に介するか、又は介さ
ずに直接に、該光拡散シートに粘着剤層を設けた構成か
らなる。さらに必要に応じては、該粘着剤層上に公知の
離型シート(紙)を仮接着してもよい。
【0040】
【実施例】以下、比較例とともに実施例を挙げて説明す
る。
【0041】表1に光拡散シート(実施例、比較例1,
2)の層構成及びそれぞれについての各種評価の測定結
果をに示す。なお、実施例としては第3の光拡散層を設
けた光拡散シートを挙げた。第1及び第2の光拡散層の
みの構成の場合、裏面からの入射光は、第3の光拡散層
の透過光と同様の拡散光を入射させて使用することにな
るため、使用時の特性は実施例の光拡散シートと略同様
となることは明白なので省略し、表1の実施例で第1及
び第2の光拡散層からなる光拡散シートをも代表させる
ことにする。
【0042】
【表1】
【0043】表1における評価項目は次の(1)〜
(3)のようである。
【0044】(1)裏面(第3の光拡散層側)からの入
射光に対する透過率 「Tt」は全光線透過率(%)、「Td」は拡散透過率
(%)で、これらは透過光の明るさを表わしており、こ
の値が大きいほど明るい。「ヘイズ」は層の曇り具合を
表わしており、この値が大きいほど透過光の均一性(出
力面内における均一性、及び視野角内の角度に対する均
一性)が高い。また、裏面の光源のパターンが見えにく
い。これらTt、Td、ヘイズは何れも「JIS−K−
7105」に基づいて測定した。
【0045】(2)表面(第2の光拡散層側)からの入
射光に対する反射率 「Rt」は全光線反射率(%)で、この値が大きいほど
反射光は明るい。これも「JIS−K−7105」に基
づいて測定した。
【0046】(3)表面斜入射光に対する反射率 「G60」は60°入射光に対する鏡面光沢度で、これは
斜入射光の反射による表面の白化、コントラスト低下に
対応する。この値が小さいほど斜入射光の遮断及び反射
防止性能が良好である。これは「JIS−Z−874
1」に基づいて測定した。
【0047】表1における各光拡散層の構成は次の
(1)〜(3)のようである。
【0048】(1)第3の光拡散層 東レ製の「ルミラーX42」(厚さ50μm)を使用し
た。これは、二軸延伸PETに光拡散剤を練り込んでな
る光拡散透過シートであり、その光学特性は、Tt=5
5.7%、Td=51.6%、ヘイズ=92.3、G60
=23.2である。
【0049】(2)第1の光拡散層 第3の光拡散層の上にグラビア印刷法により光反射性箔
片の分散したインキを印刷して形成した。具体的には、
グラビア版として、セル形状が亀甲型で、スクリーン線
数が127線/インチ、版深が50μmのものを使用
し、下記組成のインキを用いて2.6μmの厚さの層を
5層重ね刷りし、総厚(乾燥時)が13μmの光拡散層
を得た。この第1の光拡散層では、略全箔片が層の表裏
面に平行な方向に配向していた(大略、図8(b)に示
す第1の光拡散層10の如し)。
【0050】〔インキの組成〕 顔料:二酸化チタン被覆雲母の鱗片状箔片(粒径(外
接球の直径)の分布が10〜130μm)。添加量は
(顔料)/(バインダー+顔料)=0.62(重量比) バインダー(透明樹脂):塩化ビニル・酢酸ビニル共
重合体、ポリオール、ジイソシアネートの混合物 稀釈溶剤:メチルエチルケトン/トルエン=1/1
(重量比)
【0051】(3)第2の光拡散層 第1(又は第3)の光拡散層の上にコンマコータによ
り、光反射性箔片の分散したインキを塗布して形成し
た。具体的には、前記と同じ組成のインキを用い、1回
のコーティングで15μmの厚さ(乾燥時)の層を得
た。この第2の光拡散層では、箔片が全方向に略均等に
分布していた(大略、図8(b)に示す第2拡散層20
の如し)。
【0052】表1から分かるように、第3と第1の光拡
散層のみからなる光拡散シート(比較例1)では、表面
入射光に対する反射率は高いものの、裏面入射光に対す
る透過率は低く、また斜入射光の反射も押さえられてい
ない。また、第3と第2の光拡散層のみからなる光拡散
シート(比較例2)では、裏面入射光に対する透過率は
高くなるが、その代わりに表面入射光に対する反射率が
低下してしまう。ただし斜入射光の反射は抑制される。
これらに対し、実施例の光拡散シートでは、裏面入射光
の透過率、表面入射光の反射率とも高く、且つ斜入射光
の反射率も低く抑えられている。さらに、ヘイズも9
3.3と高いため、透過光の均一性も良好で裏面の光源
のパターンも目立たない。
【0053】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で、次に記載の効果を奏する。
【0054】請求項1記載の光拡散シートでは、従来は
両立しにくかった高い拡散反射率と高い拡散透過率とが
両立し、なお且つ透過率よりも反射率の方が相対的に高
くなる。しかも、視野角外から入る斜入射光(迷光)の
視野角内に反射される割合が極めて小さくなる。従っ
て、画像全体が白化したりコントラストが低下したりす
ることがない。
【0055】請求項2記載の光拡散シートでは、裏面か
らの入射光が平行光束の場合に十分高い拡散透過率を得
ることができる。
【0056】請求項3に記載のエッジライト型面光源に
よれば、光源からの光を出光する場合には高能率に高輝
度且つ適切な視野角を有する出力光を得ることができ
る。また光源を消燈した場合、光源の出力面は高拡散反
射率の反射面として機能する。しかも斜入射光の視野角
方向への反射率は極めて低い。従って、この光源を各種
の非発光型表示装置、広告看板等の背面光源として用い
ることにより、明るい場所では周囲の光の反射光を能率
良く利用でき、光源の消費電力なしで明るい画像を観察
できる。また暗い場所では、背面光源の点燈により明る
い画像を観察でき、電力を効率良く利用できる。即ち、
自然光、人工光の両方とも適宜の切り換えで有効に活用
し得る。また、斜入射光による画像のコントラスト低
下、白化が目立たない。
【0057】請求項4に記載の液晶表示装置(LCD)
によれば、明所では周辺光をLCD裏面の光拡散シート
で反射させ、その反射光を用いることにより、背面光源
を消燈しても十分明るい画像を観察できる。また、斜入
射光による画像の白化、コントラスト低下も抑えられ
る。一方、暗所では背面光源を点燈することにより、明
るい画像を観察でき、視野角も適正となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1及び第2の光拡散層からなる光拡散シート
の表面からの入射光に対する光学的挙動を示す説明図で
ある。
【図2】同じく裏面からの拡散光に対する光学的挙動を
示す説明図である。
【図3】箔片の底面の配向方向を規定するために用いる
直交座標系の説明図である。
【図4】同じく極座標の説明図である。
【図5】光拡散層の箔片配向分布をプロットした曲面を
示す直交座標である。
【図6】裏面からの入射光が平行光束の場合の光学的挙
動を示す説明図である。
【図7】第3の光拡散層を設けた場合における裏面から
の入射光が平行光束の場合の光学的挙動を示す説明図で
ある。
【図8】本発明の実施形態としての光拡散シートを示す
断面図である。
【図9】塗工により光拡散層を成膜する様子を示す断面
図である。
【図10】磁性体からなる箔片を使用した場合において
透明樹脂層内の当該箔片を配向させる様子を示す断面図
である。
【図11】箔片が光拡散層内でランダムに配向している
場合の光学的挙動を示す説明図である。
【図12】第1の光拡散層のみの場合の光学的挙動を示
す説明図である。
【図13】第2の光拡散層のみの場合の光学的挙動を示
す説明図である。
【図14】直下型面光源を示す断面図である。
【図15】エッジライト型面光源の一部を示す斜視図で
ある。
【図16】電場発光体を使用した面光源を示す断面図で
ある。
【図17】光拡散シートを設けたレンズ配列シートを示
す斜視図である。
【符号の説明】
10 第1の光拡散層 11 箔片 12 透明樹脂 20 第2の光拡散層 21 箔片 22 透明樹脂 30 第3の光拡散層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明樹脂層中に光反射性の鱗片状箔片が
    分散されてなり、且つ該箔片の底面の配向角度分布の確
    率密度関数が該透明樹脂層の表裏面に平行な方向にピー
    クを持つ第1の光拡散層と、この第1の光拡散層上に積
    層された透明樹脂層中に光反射性の鱗片状箔片が分散さ
    れてなり、且つ該箔片の底面の配向角度分布の確率密度
    関数が前記第1の光拡散層中の箔片に比べて透明樹脂層
    の表裏面に平行方向の値がより小である第2の光拡散層
    とからなることを特徴とする光拡散シート。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光拡散シートにおける
    第1の光拡散層の裏面に、光を等方的乃至は略等方的に
    拡散透過する第3の光拡散層を積層してなることを特徴
    とする光拡散シート。
  3. 【請求項3】 透光性平板からなる導光体と、該導光体
    の裏面に設けられた光反射層と、該導光体の側端面のう
    ちの少なくとも1面以上に隣接して設けられた線光源又
    は点光源と、該導光体の表面に設けられ、前記第1の光
    拡散層が導光体と接する向きで積層された請求項1又は
    2に記載の光拡散シートとからなることを特徴とするエ
    ッジライト型面光源。
  4. 【請求項4】 液晶表示板の裏面に、請求項1又は2に
    記載の光拡散シートがその第2の光拡散層が対向するよ
    うにして積層されてなることを特徴とする液晶表示装
    置。
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