JPH0993052A - 多入力差動増幅回路 - Google Patents

多入力差動増幅回路

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JPH0993052A
JPH0993052A JP24630595A JP24630595A JPH0993052A JP H0993052 A JPH0993052 A JP H0993052A JP 24630595 A JP24630595 A JP 24630595A JP 24630595 A JP24630595 A JP 24630595A JP H0993052 A JPH0993052 A JP H0993052A
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JP
Japan
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input
differential amplifier
amplifier circuit
terminal
circuit
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Application number
JP24630595A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Tachimori
央 日月
Tetsuji Tanaka
哲司 田中
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイナミックレンジを広げることができ、回
路規模の縮小、低消費電力化を図れる多入力差動増幅回
路を実現する。 【解決手段】 差動対を構成するpMOSトランジスタ
PT10,PT11および差動対を構成するpMOSトラン
ジスタPT20,PT21にバイアス部11のpMOSトラ
ンジスタPT1 と共にカレントミラー回路を構成するp
MOSトランジスタPT01,PT02によって、それぞれ
差動対毎に別個に電流を供給する。差動増幅部12aの
出力信号がpMOSトランジスタPT2 ,PT3 によっ
て構成されたソースフォロワ部13を介して、pMOS
トランジスタPT4 、nMOSトランジスタNT3 、抵
抗素子R10および容量素子C10によって構成されたプッ
シュプル出力部14に入力され、反転され、出力端子T
OUT に出力される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2対以上の正と負
の入力端子を有する多入力差動増幅回路に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来の多入力差動増幅回路、たとえば、
MOS型4端子入力差動増幅回路を例として、従来の技
術について説明する。図10はMOS型4端子入力差動
増幅回路10の回路図である。図10に示すように、こ
の差動増幅回路はバイアス部11、差動増幅部12、ソ
ースフォロワ部13およびプッシュプル出力部14から
構成されている。図10において、PT0 ,PT1 ,P
2 ,PT3 ,PT4 ,PT10,PT11,PT20,PT
21はpチャネルMOS(以下pMOSという)トランジ
スタ、NT1 ,NT2 ,NT3 はnチャネルMOS(以
下nMOSという)トランジスタ、CUR1 は電流源、
10は抵抗素子、C10は容量素子、T10,T11,T20
21は入力端子、TOUT は出力端子をそれぞれ示してい
る。また、15と16はそれぞれ電源電圧VDDおよび電
源電圧VSSの供給線を示している。
【0003】図10に示す4端子入力差動増幅回路10
においては、pMOSトランジスタPT0 ,PT1 ,P
2 がカレントミラー回路を構成し、また、nMOSト
ランジスタNT1 ,NT2 もカレントミラー回路を構成
している。
【0004】pMOSトランジスタPT1 のソースが電
源電圧VDDの供給線15に接続され、pMOSトランジ
スタPT1 のゲートとドレインが接続され、これらの接
続点によりノードND1 が構成されている。ノードND
1 と電源電圧VSSの供給線16との間に、電流源CUR
1 が接続されている。pMOSトランジスタPT1 およ
び電流源CUR1 によって、バイアス部11が構成され
ている。
【0005】pMOSトランジスタPT0 のソースが電
源電圧VDDの供給線15に接続されている。そして、p
MOSトランジスタPT0 のゲートがノードND1 に接
続され、バイアス部11のpMOSトランジスタPT1
と共にカレントミラー回路が構成され、pMOSトラン
ジスタPT0 のドレインに電流源CUR1 の電流I1
応じた電流が供給される。
【0006】pMOSトランジスタPT10,PT11,P
20,PT21のソース同士が接続され、これらの接続点
によりノードND2 が構成されている。ノードND2
pMOSトランジスタPT0 のドレインと接続されてい
る。pMOSトランジスタPT11,PT21のドレイン同
士が接続され、これらの接続点によりノードND3 が構
成されている。ノードND3 にnMOSトランジスタN
1 のドレインが接続されている。また、pMOSトラ
ンジスタPT10,PT20のドレイン同士が接続され、こ
れらの接続点によりノードND4 が構成されている。ノ
ードND4 にnMOSトランジスタNT2 のドレインが
接続されている。さらに、nMOSトランジスタN
1 ,NT2 のゲートがノードND3 に接続され、ソー
スが電源電圧VSSの供給線16に接続されている。pM
OSトランジスタPT10,PT20,PT11,PT21のゲ
ートがそれぞれ入力端子T10,T20,T11,T21に接続
されている。上述した素子およびそれらの接続により、
回路の差動増幅部12が構成されている。なお、pMO
SトランジスタPT10,PT20,PT11,PT21の基板
ノードはソースノードND2 に接続されているが、電源
電圧VDDの供給線16に接続しても良い。
【0007】pMOSトランジスタPT2 のソースが電
源電圧VDDの供給線15に接続されている。そして、p
MOSトランジスタPT2 のゲートがノードND1 に接
続され、バイアス部11のpMOSトランジスタPT1
と共にカレントミラー回路が構成され、pMOSトラン
ジスタPT2 のドレインに電流源CUR1 の電流I1
応じた電流が供給される。pMOSトランジスタPT2
のドレインがpMOSトランジスタPT3 のソースと接
続され、これらの接続点によりノードND5 が構成され
ている。pMOSトランジスタPT3 のゲートがノード
ND4 に接続され、pMOSトランジスタPT3 のドレ
インが電源電圧VSSの供給線16に接続されている。p
MOSトランジスタPT2 およびpMOSトランジスタ
PT3 によって、ソースフォロワ部13が構成されてい
る。
【0008】pMOSトランジスタPT4 のソースが電
源電圧VDDの供給線15に接続され、一方、nMOSト
ランジスタNT3 のソースが電源電圧VSSの供給線16
に接続されている。また、pMOSトランジスタPT4
のドレインがnMOSトランジスタNT3 のドレインと
接続され、これらの接続点によりノードND6 が構成さ
れている。pMOSトランジスタPT4 のゲートがノー
ドND5 に接続され、nMOSトランジスタNT3 のゲ
ートがノードND4 に接続されている。ノードND6
ノードND4 との間に、位相補償用の抵抗素子R10およ
び容量素子C10が直列に接続され、さらに、ノードND
6 に出力端子TOUT が接続されている。上記の素子およ
びそれらの接続によって、プッシュプル出力部14が構
成されている。
【0009】以下、図10を参照しながら、4端子入力
差動増幅回路10の動作について説明する。この4端子
入力差動増幅回路10には、最大4つの信号が同時に入
力できる。4つの入力端子の内、T10とT11,T20とT
21がそれぞれ差動入力端子になっている。そして、差動
増幅部12において、差動入力端子T10とT11に入力さ
れた信号の差が取り出され、ノードND4 に出力され、
同様に、差動入力端子T20とT21に入力された信号の差
が取り出され、ノードND4 に出力される。
【0010】ソースフォロワ部13において、ノードN
4 に現れた信号がノードND5 、すなわちpMOSト
ランジスタPT3 のソースに出力される。これによっ
て、ノードND5 とノードND4 とに同相の信号が現れ
る。
【0011】さらに、ノードND4 に現れた信号がプッ
シュプル出力部14を構成するnMOSトランジスタN
3 のゲートに入力され、ノードND5 に現れた信号が
プッシュプル出力部14を構成するpMOSトランジス
タPT4 のゲートにそれぞれ入力される。これによっ
て、プッシュプル出力部14において、ノードND6
入力されたノードND4 およびノードND5 の信号の反
転された信号が現れ、出力端子TOUT に出力される。ま
た、プッシュプル出力部14において、ノードND4
ノードND6 との間に直列に接続された抵抗素子R10
よび容量素子C10により、前段のソースフォロワ部13
および前々段の差動増幅部12に発生された信号の位相
ひずみが補償される。
【0012】以上、図10に示す4端子入力差動増幅回
路10の動作原理について説明を行った。この差動増幅
回路10により、それぞれ差動入力端子を構成する入力
端子T10,T11、またT20,T21に入力された信号の差
が取り出され、その差動増幅回路の反転出力のさらに反
転された信号が出力端子TOUT に出力される。出力端子
OUT に対して、T10,T20は同相入力端子、T11,T
21は反転入力端子である。このような構成における出力
端子TOUT の出力電圧VOUT は、次式で与えられる。
【数1】 VOUT =g(V10−V11+V20−V21) …(1) ここで、V10,V11,V20,V21はそれぞれ入力端子T
10,T11,T20,T21への微小振幅の入力電圧、gは演
算増幅回路全体のゲインを示している。
【0013】図11は二つのトランスコンダクタンス・
アンプおよび他の素子によって構成されたバイポーラ型
4端子入力演算増幅回路の回路図を示している。図10
に示す4端子入力差動増幅回路10とは異なるが、この
バイポーラ型4端子入力演算増幅回路も従来の多入力差
動増幅回路の一例である。
【0014】図11において、1と2は利得gm のトラ
ンスコンダクタンス・アンプ、3は出力バッファ、
C ,CC は抵抗素子と容量素子、TX1,TX2はトラン
スコンダクタンス・アンプ1の差動入力端子、TY1,T
Y2はトランスコンダクタンス・アンプ2の差動入力端
子、TOUT は出力端子をそれぞれ示している。図11に
示すように、並列に接続されているトランスコンダクタ
ンス・アンプ1とトランスコンダクタンス・アンプ2は
電圧−電流変換部を構成し、並列に接続されている抵抗
素子RC と容量素子CC は高インピーダンスZを持つ電
流−電圧変換部を構成している。
【0015】ここで、トランスコンダクタンス・アンプ
1の差動入力端子TX1,TX2に入力された電圧がそれぞ
れVX1,VX2とし、トランスコンダクタンス・アンプ2
の差動入力端子TY1,TY2に入力された電圧がそれぞれ
Y1,VY2とすると、トランスコンダクタンス・アンプ
1およびトランスコンダクタンス・アンプ2の出力端子
に次式に示す電流IX ,IY が得られる。
【数2】 IX =gm (VX1−VX2) IY =gm (VY1−VY2) …(2)
【0016】並列に接続されている抵抗素子RC と容量
素子CC によって構成されている電流−電圧変換部のイ
ンピーダンスZが次式に与えられる。
【数3】 Z=RC /(1+j2πfRC ・CC ) …(3)
【0017】電圧−電流変換部において、トランスコン
ダクタンス・アンプ1と2によって出力された電流
X ,IY の和電流(IX +IY )が電流−電圧変換部
で電圧に変換され、次段の出力バッファ3に入力され
る。出力バッファの利得が、たとえば+1とすると、出
力端子TOUT に現れる出力電圧VOUT が次式のように与
えられる。
【数4】 VOUT =Z(IX +IY ) =gm ・Z(VX1−VX2+VY1−VY2) …(4)
【0018】すなわち、式(4)のgm ・Zはこのバイ
ポーラ型4端子入力演算増幅回路の開ループ・ゲインと
なり、この開ループ・ゲインはきわめて大きな値であ
る。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来例の多入力差動増幅回路では、ダイナミックレンジが
狭かったり、高精度が得にくいなどの問題がある。
【0020】図12は図10に示した4端子入力差動増
幅回路10によって構成された1/2ゲインの非反転増
幅器の回路図およびその入出力特性を示している。図1
2に示すように、演算増幅器10の4つの入力端子
10,T11,T20,T 21の内、T11とT21が出力端子T
OUT に接続され、入力端子T20がアナログ・グランド電
位AGNDに接地され、入力端子T10に電圧VINが印加
される。
【0021】図12(b)は上記の接続における4端子
入力演算増幅器の入出力特性を示している。この図から
わかるように、4端子入力差動増幅回路10によって構
成された1/2ゲインの非反転増幅器において、ゲイン
が1/2を満足するダイナミックレンジが非常に狭い。
【0022】次いで、図10に示す4端子入力差動増幅
回路のような従来の多入力差動増幅回路のダイナミック
レンジが狭い原因について考察する。多入力差動増幅回
路のダイナミックレンジが狭い原因を理解しやすくする
ため、まず、通常の2端子入力差動増幅回路のダイナミ
ックレンジについて説明する。
【0023】図13は通常の2端子入力差動増幅回路1
0dの回路図である。図示のように、2端子入力差動増
幅回路10dはバイアス部11、差動増幅部12d、ソ
ースフォロワ部13およびプッシュプル出力部14によ
って構成されている。そして、この2端子入力差動増幅
回路10dにおいて、差動増幅部12dを除いて、バイ
アス部11、ソースフォロワ部13およびプッシュプル
出力部14は図10に示した4端子入力差動増幅回路の
形態と同様であるため、ここでその詳細について、説明
を省略する。また、回路の同様な構成部分を図10と同
じ符号を用いて表記する。
【0024】図13に示すように、2端子入力差動増幅
回路10dの差動増幅部12dはカレントミラー回路を
構成するpMOSトランジスタPT0 、差動入力素子を
構成するpMOSトランジスタPT10、PT11、また、
カレントミラー回路を構成するnMOSトランジスタN
1 、NT2 によって構成されている。pMOSトラン
ジスタPT10、PT11のゲートが、それぞれ入力端子T
10、T 11に接続されている。
【0025】図14(a)は図13に示す2端子入力差
動増幅回路10dを用いて構成されたボルテージフォロ
ワ回路である。図14(a)に示すように2端子入力差
動増幅回路10dの2つの入力端子T 10、T11の内、T
11が出力端子TOUT に接続され、入力端子T10に電圧V
INが印加される。上記接続において入力電圧VINと出力
端子TOUT の電圧VOUT が同じ電圧値となる入力電圧範
囲を2端子入力差動増幅回路10dのダイナミッックレ
ンジという。図14(b)は上記接続における2端子入
力差動増幅回路10dの入出力特性の例を示している。
本例のダイナミックレンジは約0.3Vから4.5Vの
電圧範囲である。
【0026】図15(a)は図14(a)の接続におけ
る2端子入力差動増幅回路の差動増幅回路12dの部分
における内部電圧を入力電圧VINを横軸として詳しく示
したものである。2端子入力差動増幅回路では、出力端
子TOUT から反転入力端子T11にネガティブフィードバ
ックをかけて使用する場合がほとんどであり、その場合
には、同相入力端子T10と反転入力端子T11の間には仮
想接地が成り立ち、反転入力端子T11の電圧は同相入力
端子T10の電圧と等しくなり、
【数5】 VT10 ≒VT11 …(5) すなわち、
【数6】 VOUT ≒VIN …(6) となる。
【0027】図15(a)に示すように入力電圧VIN
SSあるいはVDDにVthの範囲で近くなった場合には、
電流を流せなくなって正常に動作しなくなったトランジ
スタが回路中に存在するようになり、すなわち、VOUT
≠VINとなる。このように、VOUT ≒VINが成り立つ範
囲、すなわち、ダイナミックレンジは、2端子入力差動
増幅回路が正常に動作する入力電圧範囲を示す重要な特
性であり、できるだけ広い入力電圧範囲で成り立つこと
が望ましい。
【0028】図15(a)に示すように差動増幅部12
dの出力ノードND3 の電圧は、入力電圧VINが変わっ
てもほとんど変化しない。これは、ソースフォロワ部1
3とプッシュプル出力部14の合わせた増幅率をgsp
すると、差動増幅部12dの出力ノードND3 の電圧変
化は、VOUT (≒VIN)の電圧変化の1/gspになるた
めである。ソースフォロワ部13とプッシュプル出力部
14の合わせた増幅率gspは普通、20dB〜40d、
すなわち数十倍〜数百倍の値が用いられている。
【0029】図15(a)に示すように差動増幅部12
dの差動入力トランジスタPT10、PT11のソースノー
ドND2 の電圧は、入力電圧VINの変化に対してレベル
がシフトした形で変化する。これは、pMOSトランジ
スタPT10、PT11のゲートT10、T11を入力端子と
し、pMOSトランジスタPT0 を定電流源とし、ノー
ドND2 を出力端子としたOR型のソースフォロワ回路
を考えた場合にその出力電圧の特性として説明できる。
【0030】図15(b)にボルテージフォロワ接続に
おける2端子入力差動増幅回路の差動増幅回路12dの
部分における各トランジスタに流れる電流を、入力電圧
INを横軸として示す。pMOSトランジスタPT0
流れる電流は、バイアス部のpMOSトランジスタPT
1 のドレイン電流、すなわち電流源CUR1 の電流I1
に応じた電流I 0 である。ただし、入力電圧VIN(≒V
OUT )が電源電圧VDDに近づくと、電流I0 すなわち差
動増幅回路に流れる電流はpMOSトランジスタP
10、PT11のゲート電圧によって制限されて減少す
る。nMOSトランジスタNT1 、NT2 に流れる電流
は、この2つのトランジスタがカレントミラー回路を構
成しているため、ほとんど同じ電流値となり
【数7】 INT1 ≒INT2 ≒I0 /2 …(7) となる。また、pMOSトランジスタPT10、PT11
流れる電流は、それぞれnMOSトランジスタNT2
NT1 に流れる電流に等しく、結局
【数8】 IPT10≒IPT11≒I0 /2 …(8) となる。
【0031】図15(a)に示された入力電圧VINから
差動入力トランジスタのソースノードND2 までのレベ
ルシフト量、すなわちpMOSトランジスタPT10ある
いはPT11のゲートソース間電位VGSPT10(≒
GSPT11)は、pMOSトランジスタの飽和領域の電流
式から求められる。
【数9】 IPT10=(1/2)×β×(VGSPT10−Vth2 …(9) ただし、β=(μ/COX)×(Weff /Leff )。ここ
で、μはキャリア移動度、COXは単位面積あたりゲート
酸化膜の容量をそれぞれ示している。さらに、Vth、W
eff 、Leff はそれぞれpMOSトランジスタPT10
よびPT11のしきい値電圧、Weff は実行チャネル幅、
eff は実行チャネル長をそれぞれ示している。式
(8)と式(9)により、次式が求まる。
【数10】 VGSPT10=Vth−(I0 /β)1/2 …(10) ここでは、VGSPT10およびVthは、負の値である。
【0032】さて、上記の2端子入力差動増幅回路のダ
イナミックレンジの説明と比較をしながら従来の図10
に示す4端子入力差動増幅回路のような多入力差動増幅
回路のダイナミックレンジが狭い原因について考察す
る。先に、2端子入力差動増幅回路における仮想接地
(VT10 ≒VT11 )とダイナミックレンジについて順を
追って説明したが、多入力差動増幅回路における仮想接
地に相当する関係とダイナミックレンジに相当する入出
力特性について説明する。
【0033】図10に示したような多入力差動増幅回路
においては、同相入力端子、反転入力端子が各々複数個
あるため2端子入力差動増幅回路の場合とは異なり同相
側の総合した入力と反転側の総合した入力のバランスと
なる。
【0034】ここで、図10に示す4端子入力差動増幅
回路10の差動増幅部12において、pMOSトランジ
スタPT10、PT11、PT20、PT21は同様の特性を持
つものとする。また、これらのpMOSトランジスタの
実効チャネル幅および実効チャネル長をそれぞれWeff
およびLeff とし、さらに、これらのpMOSトランジ
スタのしきい値電圧をVthとし、ソース電圧をVS とす
る。また、入力端子T 10、T11、T20、T21には、それ
ぞれVT10 、VT11 、VT20 、VT21 の電圧が印加され
るものとする。
【0035】図10の4端子入力差動増幅回路10にネ
ガティブフィードバックをかけて使用する場合、2端子
入力差動増幅回路における仮想接地(VT10 ≒VT11
に相当する関係として、同相入力端子側に印加された入
力電圧の和は、反転入力端子側に印加された入力電圧の
和に等しくなるのが多入力差動増幅回路の特性として必
要である。すなわち、次の関係ができるだけ広い入力電
圧範囲に対して成り立つことが望まれる。
【数11】 VT10 +VT20 ≒VT11 +VT21 …(11) また、このことは、2端子入力差動増幅回路がVT10
T11 の入力条件下で動作すれば良いのに対し、多入力
差動増幅回路はVT10 ≠VT11 ≠VT20 ≠VT2 1 によう
な各入力電圧が異なる条件下でも動作しなければならな
いことが要求される。
【0036】図12(a)の接続においては、 VT10 =VIN、VT20 =VAGND、VT11 =VT21 =VOUT なので式(11)により
【数12】 VOUT ≒(1/2)×(VIN+VAGND) …(12) となる。ここで、
【数13】 vin=VIN−VAGNDout =VOUT −VAGND …(13) と置き直して、式(12)をアナログ・グランドAGN
Dを基準とする電圧の式に直すと、次式のようになる。
【数14】 vout =vin/2 …(14)
【0037】しかしながら、従来の多入力差動増幅回路
では式(12)の関係を十分実用的な範囲で満足するこ
とはできなかった。
【0038】図16(a)に図12(a)の接続におけ
る従来の4端子入力差動増幅回路の差動増幅部12のお
ける内部電圧を入力電圧VINを横軸として詳しく示す。
また、そのときの各トランジスタに流れる電流を図16
(b)に示す。式(12)の特性が得られるのは、VIN
≒VAGND(=2.5V)の付近の極く狭い入力電圧範囲
である。
【0039】このことは各入力トランジスタのゲートソ
ース間電圧と電流の関係からも導くことができる。pM
OSトランジスタPT10に流れる電流をI0 とすると、
カレントミラー回路を構成するnMOSトランジスタN
1 、NT2 に流れる電流はI0 /2となる。したがっ
て、pMOSトランジスタPT10、PT20、PT11、P
21に流れる電流をそれぞれIPT10、IPT20、IPT11
PT21とすると
【数15】 IPT10+IPT20=I0 /2 IPT11+IPT21=I0 /2 …(15) となる。
【0040】ここで、各トランジスタが飽和領域で動作
している範囲においては、それぞれのトランジスタに対
して式(9)と同じような電流の式が成り立つから、式
(15)により
【数16】 (β/2)×(VIN−VS −Vth2 +(β/2)×(VAGND−VS −Vth2 =I0 /2 (β/2)×(VOUT −VS −Vth2 ×2=I0 /2 …(16) となる。ここで、 vin =VIN−VAGNDout =VOUT −VAGNDS =VS +Vth−VAGND k =I0 /2β と置き直して、式(16)をアナログ・グランドAGN
Dを基準とする電圧に対して解くと、次式が得られる。
【0041】
【数17】 vout =(vin/2)−k1/2 +{k−(vin/2)2 1/2 S =(vin/2)+{k−(vin/2)2 1/2 …(17)
【0042】さて、pMOSトランジスタPT10に流れ
る電流は、次式で与えられる。
【数18】 IPT10=(β/2)×(VIN−VS −Vth2 =(β/2)×(vin−vS 2 =(β/2)×〔(vin/2)−{k−(vin/2)2 1/2 2 …(18) 式(18)をvinで微分すると、次式のようになる。
【0043】
【数19】 dIPT10/dvin =(β/2)×〔vin/2−{k−(vin/2)2 1/2 〕 ×〔1+(vin/2)/{k−(vin/2)2 1/2 〕 …(19) vin=0(VIN=VAGND)のときの電流IPT10のvin
対する傾きをmとすると、式(19)により、次式が得
られる。
【数20】 m=dIPT10/dvin=−(1/2)(I0 ・β/2)1/2 …(20) pMOSトランジスタPT10に流れる電流IPT10は、v
in=0のときの値I0/4を中心として±I0 /4変化
する。したがって、ΔV=(−I0 /4)/mとする
と、次式のようになる。
【数21】 ΔV=(I0 /2β)1/2 …(21) ほぼVAGND−ΔV<VIN<VAGND+ΔVの入力電圧範囲
で式(17)は成り立つが、この範囲内においても、式
(14)の関係を満たすのはその一部の範囲だけであ
る。
【0044】VIN<VAGND−ΔVの入力電圧範囲では、
入力トランジスタの共通のソースとなっているノードN
2 の電圧VS はほとんどVINを入力としたソースフォ
ロワ回路の出力電圧として決まってしまい、ゲートにV
AGNDが入力されるpMOSトランジスタPT20に電流が
流れなくなってしまう。式(15)において、IPT20
0とすると、次式のようになる。
【数22】 vout =vin+(21/2 −1)k1/2 S =vin+(2k)1/2 …(22)
【0045】VIN>VAGND+ΔVの入力電圧範囲では、
入力トランジスタの共通のソースとなっているノードN
2 の電圧VS はほとんどVAGNDを入力としたソースフ
ォロワ回路の出力電圧として決まってしまい、ゲートに
INが入力されるpMOSトランジスタPT10には電流
が流れなくなってしまう。式(15)において、IPT10
=0とすると、次式のようになる。
【数23】 vout =(21/2 −1)k1/2 S =(2k)1/2 …(23)
【0046】また、図11に示すバイポーラ型4端子入
力演算増幅回路においては、高抵抗素子を用いて電流を
電圧に変換するため、精度の良い抵抗素子を必要とする
か、あるいは補正する回路または他の補正手段が必要で
ある。
【0047】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、ダイナミックレンジを広げるこ
とができ、回路規模の縮小、低消費電力化を図れる多入
力差動増幅回路を提供することにある。
【0048】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、少なくとも2対以上の正負入力端子を有
する差動増幅部を備えた多入力差動増幅回路であって、
上記差動増幅部の各差動対がそれぞれ異なる電流源に接
続され、各差動対毎に個別に電流が供給される。
【0049】また、本発明では、上記差動増幅部は、ゲ
ートが差動入力端子をなす少なくとも2対以上の金属絶
縁膜半導体トランジスタにより構成され、各トランジス
タ対のソース同士の接続点が上記電流源に接続され、正
側入力素子を構成する各トランジスタのドレイン同士が
共通のノードに接続され、負側入力素子を構成する各ト
ランジスタのドレイン同士が他の共通のノードに接続さ
れている。
【0050】また、本発明では、上記各電流源が電源と
各差動対のソース同士の接続点との間に接続された金属
絶縁膜半導体トランジスタにより構成され、差動入力素
子と電流源を構成する金属絶縁膜半導体トランジスタの
コンダクタンスが差動対毎に異なるように設定されてい
る。
【0051】本発明によれば、差動増幅部において、各
差動入力対毎に電流が供給される。これにより、差動増
幅回路のダイナミックレンジが広くなる。
【0052】また、差動増幅部において、各差動入力対
ごとに差動入力素子としての金属絶縁膜半導体トランジ
スタおよび定電流を供給する金属絶縁膜半導体トランジ
スタのコンダクタンスを異なるように設定され、各入力
端子に入力された信号に対して重み付けが行われる。こ
れにより、ゲインが1より小さい任意の値の非反転増幅
器を構成することが可能である。
【0053】また、本発明では、上記各入力端子への入
力を切り換えるスイッチ回路を有する。
【0054】さらに、アナログスイッチにより各差動入
力対に入力信号またはそのレベルを切り換えることによ
り、たとえば、ゲインが1/2、1、2など可変に設定
でき、また反転および非反転が切り換えられる増幅器を
構成することが可能である。
【0055】
【発明の実施の形態】第1実施形態 図1は、本発明に係る多入力差動増幅回路の第1の実施
形態を示す回路図である。図1はMOS型4端子入力差
動増幅回路10aの回路図である。図1において、PT
01,PT02,PT1 ,PT2 ,PT3 ,PT4 ,P
10,PT11,PT20,PT21はpMOSトランジス
タ、NT1 ,NT2 ,NT3 はnMOSトランジスタ、
CUR1 は電流源、R10は抵抗素子、C10は容量素子、
10,T11,T20,T21は入力端子、TOUT は出力端子
をそれぞれ示している。また、15と16はそれぞれ電
源電圧VDDおよび電源電圧VSSの供給線を示している。
【0056】図1に示すように、この差動増幅回路はバ
イアス部11、差動増幅部12a、ソースフォロワ部1
3およびプッシュプル出力部14から構成されている。
pMOSトランジスタPT01,PT02,PT1 ,PT2
がカレントミラー回路を構成し、また、nMOSトラン
ジスタNT1 ,NT2 もカレントミラー回路を構成して
いる。
【0057】pMOSトランジスタPT1 のソースが電
源電圧VDDの供給線15に接続され、pMOSトランジ
スタPT1 のゲートとドレインが接続され、これらの接
続点によりノードND1 が構成されている。ノードND
1 と電源電圧VSSの供給線16との間に、電流源CUR
1 が接続されている。pMOSトランジスタPT1 およ
び電流源CUR1 によって、バイアス部11が構成され
ている。
【0058】pMOSトランジスタPT01,PT02のソ
ースが電源電圧VDDの供給線15に接続されている。そ
して、pMOSトランジスタPT01,PT02のゲートが
ノードND1 に接続され、それぞれカレントミラー回路
が構成され、pMOSトランジスタPT01,PT02のド
レインに電流源CUR1 の電流I1 に応じた電流が供給
される。
【0059】pMOSトランジスタPT10,PT11のソ
ース同士が接続され、これらの接続点によりノードND
21が構成され、第1の定電流源としてのpMOSトラン
ジスタPT01のドレインがノードND21に接続されてい
る。pMOSトランジスタPT20,PT21のソース同士
が接続され、これらの接続点によりノードND22が構成
され、第2の定電流源としてのpMOSトランジスタP
02のドレインがノードND22に接続されている。ま
た、pMOSトランジスタPT11,PT21のドレイン同
士が接続され、これらの接続点によりノードND3 が構
成されている。ノードND3 にnMOSトランジスタN
1 のドレインが接続されている。また、pMOSトラ
ンジスタPT10,PT20のドレイン同士が接続され、こ
れらの接続点によりノードND4 が構成されている。ノ
ードND4 にnMOSトランジスタNT2 のドレインが
接続されている。さらに、nMOSトランジスタN
1 ,NT2 のゲートがノードND3 に接続され、ソー
スが電源電圧VSSの供給線16に接続されている。
【0060】pMOSトランジスタPT10,PT20,P
11,PT21のゲートがそれぞれ入力端子T10,T20
11,T21に接続されている。上述した素子およびそれ
らの接続により、回路の差動増幅部12aが構成されて
いる。差動増幅部12aにおいて、pMOSトランジス
タPT10およびpMOSトランジスタPT11が一つの差
動対を構成し、pMOSトランジスタPT01はこの差動
対に電流源CUR1 の電流I1 に応じた電流を供給す
る。また、pMOSトランジスタPT20およびpMOS
トランジスタPT21がもう一つの差動対を構成し、pM
OSトランジスタPT02はこの差動対に電流源CUR1
の電流I1に応じた電流を供給する。nMOSトランジ
スタNT2 およびnMOSトランジスタNT2 がカレン
トミラー回路を構成し、差動増幅部12aの出力負荷を
構成している。
【0061】pMOSトランジスタPT2 のソースが電
源電圧VDDの供給線15に接続されている。そして、p
MOSトランジスタPT2 のゲートがノードND1 に接
続され、バイアス部11のpMOSトランジスタPT1
と共にカレントミラー回路が構成され、pMOSトラン
ジスタPT2 のドレインに電流源CUR1 の電流I1
応じた電流が供給される。pMOSトランジスタPT2
のドレインがpMOSトランジスタPT3 のソースと接
続され、これらの接続点によりノードND5 が構成され
ている。pMOSトランジスタPT3 のゲートがノード
ND4 と接続され、pMOSトランジスタPT3 のドレ
インが電源電圧VSSの供給線16に接続されている。p
MOSトランジスタPT2 およびpMOSトランジスタ
PT3 によって、ソースフォロワ部13が構成されてい
る。
【0062】pMOSトランジスタPT4 のソースが電
源電圧VDDの供給線15に接続され、一方、nMOSト
ランジスタNT3 のソースが電源電圧VSSの供給線16
に接続されている。また、pMOSトランジスタPT4
のドレインがnMOSトランジスタNT3 のドレインと
接続され、これらの接続点によりノードND6 が構成さ
れている。pMOSトランジスタPT4 のゲートがノー
ドND5 に接続され、nMOSトランジスタNT3 のゲ
ートがノードND4 と接続されている。ノードND6
ノードND4 との間に、抵抗素子R10と容量素子C10
直列に接続され、さらに、ノードND6 に出力端子T
OUT が接続されている。上記の素子およびそれらの接続
によって、差動増幅回路のプッシュプル出力部14が構
成されている。
【0063】以下、上記の構成において、図1に示す4
端子入力差動増幅回路の動作について説明する。この4
端子入力差動増幅回路には、最大4つの信号が同時に入
力できる。4つの入力端子の内、T10とT11,T20とT
21がそれぞれ差動入力端子になっている。そして、回路
の差動増幅部12aにおいて、差動入力端子T10とT11
に入力された信号の差が取り出され、ノードND4 に出
力され、同様に、差動入力端子T 20とT21に入力された
信号の差が取り出され、ノードND4 に出力される。
【0064】ソースフォロワ部13において、ノードN
4 に現れた信号がノードND5 、すなわちpMOSト
ランジスタPT3 のソースに出力される。これによっ
て、ノードND5 とノードND4 とに同相の信号が現れ
る。
【0065】さらに、ノードND4 に現れた信号がプッ
シュプル出力部14を構成するnMOSトランジスタN
3 のゲートに入力され、ノードND5 に現れた信号が
プッシュプル出力部14を構成するpMOSトランジス
タPT4 のゲートにそれぞれ入力される。これによっ
て、プッシュプル出力部14において、ノードND6
入力されたノードND4 およびノードND5 の信号の反
転された信号が現れ、出力端子TOUT に出力される。ま
た、プッシュプル出力部14において、ノードND4
ノードND6 との間に位相補償用の抵抗素子R10と容量
素子C10が直列に接続され、前段のソースフォロワ部1
3および前々段の差動増幅部12aに発生された信号の
位相ひずみを補償する。
【0066】以上、図1に示す4端子入力差動増幅回路
の動作原理について説明を行った。この4端子入力差動
増幅回路により、それぞれ差動入力端子を構成する入力
端子T10,T11、またT20,T21に入力された信号の差
が取り出され、さらにプッシュプル出力部14におい
て、反転された後、出力端子TOUT に出力される。出力
端子TOUT の出力に対して、入力端子T10、T20への入
力は同相入力となり、入力端子T11、T21への入力は反
転入力となる。演算増幅回路全体のゲインをgとし、入
力端子T10、T11、T20、T21への微小振幅入力を
10、V11、V 20、V21とすると、出力VOUT は次式の
ようになる。
【数24】 VOUT =g(V10−V11+V20−V21) …(24)
【0067】次いで、上記の4端子入力差動増幅回路の
ダイナミックレンジについて考察する。ここで、差動増
幅部12aにおいて、pMOSトランジスタPT10,P
11,PT20,PT21は同様な特性を持つものとする。
また、これらのpMOSトランジスタの実効チャネル幅
および実効チャネル長をそれぞれWeff およびLeff
し、さらに、これらのpMOSトランジスタのしきい値
電圧をVthとする。また、pMOSトランジスタPT10
およびpMOSトランジスタPT11により構成された差
動対のソース電圧をVS1とし、pMOSトランジスタP
20およびpMOSトランジスタPT21により構成され
た差動対のソース電圧をVS2とする。
【0068】図2(a)は図1に示す4端子入力差動増
幅回路を用いて構成された1/2ゲインの非反転演算増
幅回路の一例を示す回路図である。図2(b)はこの1
/2ゲインの非反転演算増幅回路の入出力特性を示すグ
ラフである。
【0069】図2(a)に示すように、4端子入力演算
増幅器10aの4つの入力端子T10,T11,T20,T21
の内、T11とT21が出力端子TOUT に接続され、入力端
子T 20がアナログ・グランド電位AGNDに接地され
る。入力端子T10に電圧VINが印加される。
【0070】図2(b)は上記の接続における4端子入
力演算増幅器の入出力特性を示している。従来の4端子
入力演算増幅器10によって構成された1/2ゲインの
非反転増幅器の入出力特性を示す図12(b)と比べて
みると、本発明の4端子入力演算増幅器10aにより構
成された1/2ゲインの非反転増幅器において、ゲイン
が1/2を満足するダイナミックレンジが大幅に改善さ
れたことがわかる。
【0071】このことは各入力トランジスタのゲートソ
ース間電圧と電流の関係からも導くことができる。差動
増幅部12aの定電流源となるpMOSトランジスタP
01およびpMOSトランジスタPT02に流れる電流を
0 /2とする。カレントミラー回路を構成するnMO
SトランジスタNT1 、NT2 に流れる電流もI0 /2
となる。したがって、pMOSトランジスタPT10、P
20、PT11、PT21に流れる電流をそれぞれIPT10
PT20、IPT11、IPT21とすると
【数25】 IPT10+IPT11=I0 /2 IPT20+IPT21=I0 /2 IPT10+IPT20=I0 /2 IPT11+IPT21=I0 /2 …(25) となる。式(25)より、次式のようになる。
【数26】 IPT10=IPT21PT11=IPT20 …(26)
【0072】ここで、各トランジスタが飽和領域で動作
している範囲においては、それぞれのトランジスタに対
して式(9)と同じような電流の式が成り立つから、式
(25)により、次式が求まる。
【数27】 (β/2)×(VIN−VS1−Vth2 +(β/2)×(VOUT −VS1−Vth2 =I0 /2…(27)
【数28】 (β/2)×(VAGND−VS2−Vth2 +(β/2)×(VOUT −VS2−Vth2 =I0 /2…(28) 式(26)により、次式が求まる。
【数29】 (β/2)×(VIN−VS1−Vth2 =(β/2)×(VOUT −VS2−Vth2 …(29)
【数30】 (β/2)×(VOUT −VS1−Vth2 =(β/2)×(VAGND−VS2−Vth2 …(30)
【0073】ここで、 vin =VIN−VAGNDout =VOUT −VAGNDS1=VS1+Vth−VAGNDS2=VS2+Vth−VAGND k =I0 /2β と置き直して、式(27)と式(30)をアナログ・グ
ランドAGNDを基準とする電圧に対して解くと、
【数31】 vout =vin/2 …(31)
【数32】 vS1=(3/4)×vin+{(k/2)−(vin/4)2 1/2 …(32)
【数33】 vS2=(1/4)×vin+{(k/2)−(vin/4)2 1/2 …(33) となる。式(32)および式(33)により、次式が得
られる。
【数34】 vS1−vS2=vin/2 …(34)
【0074】式(31)は4端子入力差動増幅回路に必
要な特性とした式(14)と同じであり、従来の4端子
差動増幅回路10では実現できなかった入出力特性を本
発明により得られたことは明らかである。
【0075】図3(a)に図2(a)の接続における4
端子入力差動増幅回路10aの差動増幅部12における
内部電圧を入力電圧VINを横軸として詳しく示す。ま
た、そのときの各トランジスタに流れる電流を図3
(b)に示す。
【0076】さて、pMOSトランジスタPT10に流れ
る電流は、
【数35】 IPT10=(β/2)×(VIN−VS1−Vth2 =(β/2)×(vin−vS12 =(β/2) ×〔(vin/4)−{(k/2)−(vin/4)2 1/2 2 …(35) となる。式(35)をvinで微分すると、次式が求ま
る。
【数36】 dIPT10/dvin =(β/4)×〔(vin/4)−{(k/2)−(vin/4)2 1/2 〕 ×〔1+(vin/4)/{(k/2)−(vin/4)2 1/2 〕 …(36) vin=0(VIN=VAGND)のときの電流IPT10のvin
対する傾きをmとすると、式(36)により、次式が得
られる。
【数37】 m=dIPT10/dvin=−(1/8)(I0 ・β)1/2 …(37)
【0077】pMOSトランジスタPT10に流れる電流
PT10は、vin=0のときの値I0/4を中心として±
0 /4変化する。したがって、ΔV=(−I0 /4)
/mとすると、次式のようになる。
【数38】 ΔV=2(I0 /β)1/2 …(38) ほぼVAGND−ΔV<VIN<VAGND+ΔVの入力電圧範囲
で式(31)は成り立ち、かつ、この範囲内においては
ほぼ全領域に対して式(14)の関係を満たしている。
式(21)と式(38)を比較すると、ΔVの値が2
・21/2 倍大きくなっていることがわかる。
【0078】図3(a)に示した本例においては、V
AGND−1.2V<VIN<VAGND+1.2Vの入力電圧範
囲であり、十分実用的なものである。また、先に述べた
4端子入力差動増幅回路10aについての説明が、十分
満足できるものであることも明らかであろう。
【0079】以上説明したように、本第一の実施形態に
よれば、差動対を構成するpMOSトランジスタP
10,PT11および差動対を構成するpMOSトランジ
スタPT 20,PT21にバイアス部11のpMOSトラン
ジスタPT1 と共にカレントミラー回路を構成するpM
OSトランジスタPT01,PT02によって、それぞれ別
個に電流を供給するようにしたので、ダイナミックレン
ジが改善されたMOS型4端子入力差動増幅回路を実現
でき、ひいては、回路規模を縮小でき、低消費電力化を
図れる利点がある。
【0080】第2実施形態 図4は本発明に係る多端子入力差動増幅回路の第2の実
施形態を示す回路図である。図4はMOS型6端子入力
差動増幅回路10bの回路図である。図示のように、6
端子入力差動増幅回路10bはバイアス部11、差動増
幅部12b、ソースフォロワ部13およびプッシュプル
出力部14によって構成されている。そして、この6端
子入力差動増幅回路10bにおいて、差動増幅部12b
を除いて、バイアス部11、ソースフォロワ部13部お
よびプッシュプル出力部14は図1に示した本発明の第
一の実施形態と同様であるため、ここでその詳細につい
て、説明を省略する。また、回路の同様な構成部分を図
1と同じ符号を用いて表記する。
【0081】図4に示すように、6端子入力差動増幅回
路10bの差動増幅部12bはカレントミラー回路を構
成するpMOSトランジスタPT01,PT02,PT03
差動入力素子を構成するpMOSトランジスタPT10
PT20,PT30,PT11,PT21,PT31、また、カレ
ントミラー回路を構成するnMOSトランジスタN
1 ,NT2 によって構成されている。
【0082】pMOSトランジスタPT01,PT02,P
03のソースが電源電圧VDDの供給線15に接続され、
ゲートがバイアス部11のノードND1 に接続されてい
る。pMOSトランジスタPT10およびpMOSトラン
ジスタPT11のソースが接続され、pMOSトランジス
タPT01のドレインに接続され、ノードND21を構成す
る。pMOSトランジスタPT20およびpMOSトラン
ジスタPT21のソースが接続され、pMOSトランジス
タPT02のドレインに接続され、ノードND22を構成す
る。pMOSトランジスタPT30およびpMOSトラン
ジスタPT31のソースが接続され、pMOSトランジス
タPT03のドレインに接続され、ノードND23を構成す
る。
【0083】pMOSトランジスタPT10,PT20,P
30のドレインが接続され、ノードND4 が構成され、
pMOSトランジスタPT11,PT21,PT31のドレイ
ンが接続され、ノードND3 が構成されている。nMO
SトランジスタNT1 とnMOSトランジスタNT2
ゲートが接続され、ノードND3 に接続され、nMOS
トランジスタNT1 とnMOSトランジスタNT2 のド
レインがそれぞれノードND3 、ノードND4 に接続さ
れている。さらに、nMOSトランジスタNT1 ,NT
2 のソースが電源電圧VSSの供給線16に接続されてい
る。nMOSトランジスタNT1 ,NT2 によってカレ
ントミラー回路が構成され、差動増幅部12bの出力負
荷を構成する。
【0084】pMOSトランジスタPT10,PT11のゲ
ートが入力端子T10,T11に接続され、第一の差動入力
端子を構成し、pMOSトランジスタPT20,PT21
ゲートが入力端子T20,T21に接続され、第二の差動入
力対を構成し、pMOSトランジスタPT30,PT31
ゲートが入力端子T30,T31に接続され、第三の差動入
力対を構成する。
【0085】各入力端子に入力された信号が差動増幅部
12bによって、信号の差が取り出され、差動増幅部1
2bのノードND4 に出力される。そして、ノードND
4 に出力された差動増幅部12bの出力信号が、後段の
ソースフォロワ部13およびプッシュプル出力部14を
介して、反転され、出力端子TOUT に出力される。
【0086】図5は上記の6端子入力差動増幅回路10
bによって構成された1/3ゲインの非反転増幅器の回
路図およびその入出力特性を示している。図5(a)は
6端子入力差動増幅回路10bを用いて、1/3ゲイン
の非反転増幅器の回路図である。図示のように、入力端
子T10に電圧VINが入力され、入力端子T20,T30がア
ナログ・グランド電位AGNDに接地され、さらに入力
端子T11,T21,T31が出力端子TOUT に接続されてい
る。図5(b)はこの1/3ゲインの非反転増幅器の入
出力特性を示している。
【0087】本実施形態によれば、MOS型の多入力差
動増幅回路において、入力端子数は4入力に限らず、そ
れ以上にすることが可能である。これによって、たとえ
ば、ゲイン1/3の非反転増幅器を構成することができ
る。さらに、第1の実施形態と同様に、本第2の実施形
態によって、ダイナミックレンジが改善されたMOS型
多入力差動増幅回路を実現できる。
【0088】第3の実施形態 図6は本発明に係る多端子入力差動増幅回路の第3の実
施形態を示す回路図である。図6はMOS型4端子入力
差動増幅回路10cの回路図である。この回路図が図1
に示す4端子入力差動増幅回路10aの回路図と略同で
あるが、差動入力素子を構成するpMOSトランジスタ
PT20a ,PT21a およびそれに定電流を供給するpM
OSトランジスタPT02a のサイズが差動増幅回路10
aとは異なるように設定されている。
【0089】ここで、MOSトランジスタの特性を表す
パラメータβi を(βi =Weff /Leff )と定義す
る。なお、すでに述べたように、Weff およびLeff
それぞれMOSトランジスタの実効チャネル幅および実
効チャネル長とする。
【0090】本第3の実施形態においては、差動増幅部
12cを構成するpMOSトランジスタPT10,P
11,PT20a ,PT21a および定電流を供給するpM
OSトランジスタPT01,PT02a のそれぞれのパラメ
ータβi は以下の条件を満足するように設定されてい
る。
【数39】 βPT10:βPT11:βPT20a :βPT21a =1:1:2:2 βPT01:βPT02a =1:2 …(39)
【0091】すなわち、差動入力素子を構成するMOS
トランジスタおよび定電流を供給するMOSトランジス
タのサイズを差動対ごとに異なるように設定することに
よって、各入力信号に対して重み付けをすることが可能
である。
【0092】図7は上記の1:2重み付けされた4端子
入力差動増幅回路10cを用いて構成された1/3ゲイ
ンの非反転増幅器の回路図およびその入出力特性を示し
ている。図7(a)に示すように、4端子入力差動増幅
回路10cの4つの入力端子の内、T20はアナログ・グ
ランド電位AGNDに接地され、T11,T21が出力端子
ーTOUT に接続され、入力端子T10に電圧VINが印加さ
れる。図7(b)はこの1/3ゲインの非反転増幅器の
入出力特性を示している。
【0093】以上説明したように、本第3の実施形態に
よれば、差動増幅部12cにおいて、差動対ごとにMO
Sトランジスタのサイズを異なるように設定することに
よって、ゲインが1より小さい任意の値に設定できる非
反転増幅器を構成することができる。また、第2の実施
形態と同様に、本第3の実施形態によって、ダイナミッ
クレンジが改善されたMOS型多入力差動増幅回路を実
現できる。
【0094】以上説明した各実施形態においては、各差
動入力素子がpMOSトランジスタにより構成されてい
るが、nMOSトランジスタにより構成できることがい
うまでもない。また、出力負荷がnMOSトランジスタ
を用いたカレントミラー回路によって構成されている
が、カレントミラー回路以外の他の回路で構成すること
も可能である。また、定電流源がバイポーラ型回路によ
って構成されることも可能である。
【0095】さらに、上述した各実施形態において、差
動増幅回路はバイアス部、差動増幅部、ソースフォロワ
部およびプッシュプル出力部によって構成されている
が、プッシュプル出力部を省略して、ソースフォロワ部
によって出力するタイプでも良い。
【0096】以下、上述した第1および第3の実施形態
の4端子入力差動増幅回路10a,10cを用いる二つ
の応用例を図8および図9を用いて説明する。図8は4
端子入力差動増幅回路10aおよびアナログスイッチA
SW1,ASW2,ASW3,ASW4を用いて構成さ
れたゲインが1/2,1,2可変型非反転増幅器の回路
図およびアナログスイッチのオン・オフ状態を示してい
る。図8(a)はゲイン可変型非反転増幅器の回路図を
示し、図8(b)はアナログスイッチASW1,ASW
2,ASW3,ASW4のオン・オフ状態とゲインの関
係を示す図である。
【0097】図8(a)に示すように、入力端子T10
電圧VINが印加され、入力端子T20がアナログスイッチ
ASW1を介して、アナログ・グランド電位AGNDに
接地される。また、入力端子T10おび入力端子T20の間
にアナログスイッチASW2が接続されている。入力端
子T11がアナログスイッチASW3を介して、アナログ
・グランド電位AGNDに接地され、入力端子T21が出
力端子TOUT と接続されている。さらに入力端子T11
よび入力端子T21の間にアナログスイッチASW4が接
続されている。
【0098】上記の接続において、各アナログスイッチ
のオン・オフ状態と増幅器のゲインの関係を図8(b)
に示している。図示のように、各アナログスイッチのオ
ン・オフ状態を変えることによって、増幅器のゲインが
1/2、1および2の三つに設定することができる。
【0099】図9は1:2に重み付けされた4端子入力
差動増幅回路10cおよびアナログスイッチASW1,
ASW2,ASW3,ASW4を用いて構成されたゲイ
ンが1/2の非反転、反転切り換え可能な増幅器を示し
ている。図9(a)は非反転、反転切り換え可能な増幅
器の回路図を示し、図9(b)はアナログスイッチAS
W1,ASW2,ASW3,ASW4のオン・オフ状態
とゲインの関係を示す図である。
【0100】図9(a)に示すように、入力端子T10
よび入力端子T11がそれぞれアナログスイッチASW
2,ASW4を介して、入力信号VINに接続されてい
る。一方、入力端子T10および入力端子T11がそれぞれ
アナログスイッチASW1,ASW3を介して、アナロ
グ・グランド電位AGNDに接地される。さらに、入力
端子T20がアナログ・グランド電位AGNDに接地さ
れ、入力端子T21が出力端子TOUT と接続されている。
【0101】上記の接続において、各アナログスイッチ
のオン・オフ状態と増幅器のゲインの関係を図9(b)
に示している。図示のように、各アナログスイッチのオ
ン・オフ状態を変えることによって、増幅器がゲイン1
/2の非反転および反転状態に任意に設定することがで
きる。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の多入力差
動増幅回路によれば、差動増幅回路のダイナミックレン
ジが大幅に改善され、かつ高入力インピーダンス回路が
実現できる。これによって、差動増幅回路の回路規模を
縮小でき、低消費電力化を図れる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る4端子入力差動増幅回路の回路図
である。
【図2】4端子入力差動増幅回路を用いた1/2ゲイン
非反転増幅器の回路図および入出力特性を示す図であ
る。
【図3】本発明に係る4端子入力差動増幅回路を用いた
1/2ゲイン非反転増幅回路における入力電圧に対する
各部の電圧および差動増幅部トランジスタの電流を示す
図である。
【図4】本発明に係る6端子入力差動増幅回路の回路図
である。
【図5】6端子入力差動増幅回路を用いた1/3ゲイン
非反転増幅器の回路図および入出力特性を示す図であ
る。
【図6】入力信号1:2重み付けした4端子入力差動増
幅回路の回路図である。
【図7】入力信号1:2重み付けした4端子入力差動増
幅回路を用いた1/3ゲイン非反転増幅器の回路図およ
び入出力特性を示す図である。
【図8】4端子入力差動増幅回路を用いたゲイン可変型
非反転増幅器の回路図およびスイッチ状態とゲインの関
係図である。
【図9】入力信号1:2重み付けした4端子入力差動増
幅回路を用いた非反転、反転切り換え増幅器の回路図お
よびスイッチ状態とゲインの関係図である。
【図10】従来のMOS型4端子入力差動増幅回路の回
路図である。
【図11】従来のバイポーラ型4端子入力演算増幅回路
の回路図である。
【図12】従来のMOS型4端子入力差動増幅回路を用
いた1/2ゲイン非反転増幅器の回路図および入出力特
性を示す図である。
【図13】2端子入力差動増幅回路の回路図である。
【図14】2端子入力差動増幅回路を用いたボルテージ
フォロワ回路の回路図および入出力特性を示す図であ
る。
【図15】2端子入力差動増幅回路を用いたボルテージ
フォロワ回路における入力電圧に対する各部の電圧およ
び差動増幅部トランジスタの電流を示す図である。
【図16】従来のMOS型4端子入力差動増幅回路を用
いた1/2ゲイン非反転増幅回路における入力電圧に対
する各部の電圧および差動増幅部トランジスタの電流を
示す図である。
【符号の説明】
1,2…トランスコンダクタンス・アンプ 3…出力バッファ 10…従来の4端子入力差動増幅回路 10a,10b…本発明の4端子入力差動増幅回路 10c…本発明の6端子入力差動増幅回路 11…バイアス部 12,12a,12b,12c,12d…差動増幅部 13…ソースフォロワ部 14…プッシュプル出力部 15…電源電圧VDDの供給線 16…電源電圧VSSの供給線 PT0 ,PT1 ,PT2 ,PT3 ,PT4 ,PT01,P
02,PT02a ,PT 03…pMOSトランジスタ PT10,PT11,PT20,PT21,PT20a ,P
21a ,PT30,PT31…pMOSトランジスタにより
構成された差動入力素子 NT1 ,NT2 ,NT3 …nMOSトランジスタ CUR1 …電流源 I1 …電流源CUR1 の電流値 R10,RC …抵抗素子 C10,CC …容量素子 T10,T11,T20,T21,T30,T31,TX1,TX2,T
Y1,TY2…入力端子 TOUT …出力端子 ND1 ,ND2 ,ND21,ND22,ND23,ND3 ,N
4 ,ND5 ,ND6…ノード ASW1,ASW2,ASW3,ASW4…アナログス
イッチ AGND…アナログ・グランド電位 gsp…増幅率 μ…キャリア移動度 COX…単位面積当たりゲート酸化膜容量 VDD,VSS…電源電圧

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2対以上の正負入力端子を有
    する差動増幅部を備えた多入力差動増幅回路であって、 上記差動増幅部の各差動対がそれぞれ異なる電流源に接
    続され、各差動対毎に個別に電流が供給される多入力差
    動増幅回路。
  2. 【請求項2】 上記差動増幅部は、ゲートが入力端子を
    なす少なくとも2対以上の金属絶縁膜半導体トランジス
    タにより構成され、各トランジスタ対のソース同士の接
    続点が上記電流源に接続され、正側入力素子を構成する
    各トランジスタのドレイン同士が共通のノードに接続さ
    れ、負側入力素子を構成する各トランジスタのドレイン
    同士が他の共通のノードに接続されている請求項1記載
    の多入力差動増幅回路。
  3. 【請求項3】 上記各電流源が電源と各差動対のソース
    同士の接続点との間に接続された金属絶縁膜半導体トラ
    ンジスタにより構成され、差動入力素子と電流源を構成
    する金属絶縁膜半導体トランジスタのコンダクタンスが
    差動対毎に異なるように設定されている請求項2記載の
    多入力差動増幅回路。
  4. 【請求項4】 上記各入力端子への入力を切り換えるス
    イッチ回路を有する請求項1記載の多入力差動増幅回
    路。
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