JP2011128173A - Memsアクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】少なくとも一方向の寸法を小さくすることができる、レーザ光等の2次元走査が可能なMEMSアクチュエータを提供することを目的とする。
【解決手段】第1軸線X周りに揺動する第1可動部21を支持する第1固定部22、23が積層された第2軸線Y周りに揺動する第2可動部31を支持する第2固定部32、33を、第2可動部31の内側に配置、又は、第2可動部31の狭小部分312Aと連結して配置することで、第1可動部21の法線方向から見たときのMEMSアクチュエータ1の寸法を小さくすることを可能としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いて作製される、レーザ光等の2次元走査が可能なMEMSアクチュエータに関する。
2次元走査が可能なMEMSアクチュエータとして、特許文献1及び2に記載のように、半導体基板から構成されたジンバル構造の基材部を備えたものが知られている。
図11は、特許文献1に記載のMEMSアクチュエータ100の構成を示す図である。図11に示すように、特許文献1のジンバル構造の基材部110は、第1可動部111と、第2可動部112と、固定部113(以下、「第2固定部113」という)と、第1支持部114と、第2支持部115とを備えている。第1可動部111は、レーザ光等の反射面として機能する。第2可動部112は、第1可動部111を囲うように第1可動部111の外側に配置されている。第2固定部113は、第2可動部112を囲うように第2可動部112の外側に配置されている。第1支持部114は、第2可動部112に対して第1可動部111を、基材部110が存在する平面内に含まれた第1軸線(図11の一点鎖線Rで示す軸線)周りに揺動可能に支持している。第2支持部115は、第2固定部113に対して第2可動部112を、基材部110が存在する平面内に含まれ、且つ、第1軸線Rと直交する第2軸線(図11の一点鎖線Sで示す軸線)周りに揺動可能に支持している。
以上に説明した特許文献1に記載のMEMSアクチュエータ100において、第1可動部111を第1軸線R周りに揺動させ、第2可動部112を第2軸線S周りに揺動させると、第1可動部111は、第1軸線Rと第2軸線Sとの2つの軸線周りに揺動する。従って、特許文献1に記載のMEMSアクチュエータ100は、レーザ光等の2次元走査をすることができる。
一方、図12は、特許文献2に記載のMEMSアクチュエータ200の構成を示す図である。図12に示すように、特許文献2のジンバル構造の基材部210においては、第2可動部212の破線Pで示した部位に第1固定部216が積層され、第1可動部211が、第1支持部214によって、第1固定部216に対して第1軸線周りに揺動可能に支持されている。この点が、特許文献1のジンバル構造の基材部110と異なっている。特許文献2に記載のMEMSアクチュエータ200においても、第1可動部211を第1軸線周りに揺動させ、第2可動部212を第2軸線周りに揺動させると、第1可動部211は、第1軸線と第2軸線との2つの軸線周りに揺動する。従って、特許文献2に記載のMEMSアクチュエータ200も、レーザ光等の2次元走査をすることができる。
このような2次元走査が可能なMEMSアクチュエータは、レーザ光を走査するレーザ光走査装置の部品として用いられている。レーザ光走査装置においては、光源又は光源からの光を反射面に導くための光学系が反射面の法線方向に、該反射面に対して離間して設けられる。このため、レーザ光走査装置においては、反射面の法線方向の寸法が必然的に大きくなる。また、特許文献1及び2に記載のMEMSアクチュエータは、第2固定部が第2可動部の外側に配置されているため、反射面となる第1可動部の法線方向と直交する第1軸線方向、及び、第2軸線方向の寸法が必然的に大きくなる。このため、特許文献1及び2に記載のMEMSアクチュエータが用いられたレーザ光走査装置は、反射面の法線方向だけでなく、該法線方向と直交する第1軸線方向、及び、第2軸線方向の何れの方向においても、寸法が必然的に大きくなる。
特開平8−322227号 特開2004−198648号
レーザ光走査装置を昨今の携帯電話等の薄型又は小型の機器に実装して、プロジェクター等として使用する場合を考えると、前述のレーザ光走査装置では、反射面の法線方向、第1軸線方向、及び、第2軸線方向の何れの方向においても寸法が大きくなるため、薄型又は小型の機器に充分に対応できないという問題がある。レーザ光走査装置を薄型又は小型の機器に充分に対応させるためには、どのような配置で取り付けるかに依存するものの、レーザ光走査装置の少なくとも一方向の寸法については、小さくすることが望ましい。換言すれば、MEMSアクチュエータの第1軸線方向及び第2軸線方向の少なくとも何れか一方の寸法を小さくすることが望ましい。
そこで、本発明は、少なくとも一方向の寸法を小さくすることができるMEMSアクチュエータを提供することを目的とする。
本発明は、第1の手段として、第1基板と、前記第1基板の片面に積層される第2基板とを備え、前記第1基板は、第1固定部と、第1可動部と、前記第1固定部に対して前記第1可動部を第1軸線周りに揺動可能に支持する第1支持部とを有し、前記第2基板は、前記第1固定部が積層され、内側に空間部が形成された第2可動部と、前記空間部に配置される第2固定部と、前記第2固定部に対して前記第2可動部を前記第1軸線と方向が異なる第2軸線周りに揺動可能に支持する第2支持部とを有することを特徴とするMEMSアクチュエータを提供する。
第1の手段として提供されるMEMSアクチュエータにおいては、第2固定部は、第2可動部の内側に形成された空間部に配置されている。即ち、第2固定部は、第2可動部の内側に配置されている。このように、第2固定部が第2可動部の内側に配置されるので、第1の手段として提供されるMEMSアクチュエータは、第1可動部の法線方向から見たときにおける寸法を小さくすることが可能である。このため、第1の手段として提供されるMEMSアクチュエータを、例えば、レーザ光走査装置に用いると、該レーザ光走査装置の第1可動部の法線方向と直交する方向の寸法を小さくすることができる。従って、第1の手段として提供されるMEMSアクチュエータを用いたレーザ光走査装置は、薄型又は小型の機器への実装に適する。
本発明は、第2の手段として、第1基板と、前記第1基板の片面に積層される第2基板とを備え、前記第1基板は、第1固定部と、第1可動部と、前記第1固定部に対して前記第1可動部を第1軸線周りに揺動可能に支持する第1支持部とを有し、前記第2基板は、前記第1固定部が積層され、且つ、前記第1軸線と直交する方向の幅が狭まった狭小部分を具備する第2可動部と、第2固定部と、前記狭小部分と前記第2固定部とを連結し、前記第2固定部に対して前記第2可動部を前記第1軸線と方向が異なる第2軸線周りに揺動可能に支持する第2支持部とを有することを特徴とするMEMSアクチュエータを提供する。
第2の手段として提供されるMEMSアクチュエータにおいては、第2固定部は、第2可動部の狭小部分と連結されている。よって、第2可動部に狭小部分を形成することによって生まれた空間部に、第2固定部を配置することができる。このような空間部に、第2固定部を配置できるので、第2の手段として提供されるMEMSアクチュエータは、第1可動部の法線方向から見たときにおける寸法を小さくすることが可能である。このため、第2の手段として提供されるMEMSアクチュエータを、例えば、レーザ光走査装置に用いると、該レーザ光走査装置の第1可動部の法線方向と直交する方向の寸法を小さくすることができる。従って、第2の手段として提供されるMEMSアクチュエータを用いたレーザ光走査装置は、薄型又は小型の機器への実装に適する。
また、第1の手段及び第2の手段として提供されるMEMSアクチュエータの具体的な構成として、前記第1可動部に敷設される第1コイルと、前記第1可動部の法線方向から見て、前記第1可動部と異なる前記第2可動部の部位に敷設される第2コイルと、前記第1可動部の法線方向に前記第1可動部に対して離間して配置され、前記第1コイルに磁界を及ぼして、前記第1コイルに前記第1可動部の法線方向の電磁力を発生させることによって、前記第1可動部を前記第1軸線周りに揺動させる第1磁界発生手段と、前記第1軸線方向に前記第2可動部に対して離間して配置され、前記第2コイルに磁界を及ぼして、前記第2コイルに前記第2可動部の法線方向の電磁力を発生させることによって、前記第2可動部を前記第2軸線周りに揺動させる第2磁界発生手段とを備える構成を挙げることができる。
かかる構成においては、第1コイルに発生する電磁力によって、第1可動部が第1軸線周りに揺動し、第2コイルに発生する電磁力によって、第2可動部が第2軸線周りに揺動する。第1コイルに電磁力を発生させる第1磁界発生手段は、第1可動部の法線方向に第1可動部に対して離間して配置されている。第2コイルに電磁力を発生させる第2磁界発生手段は、第1軸線方向に第2可動部に対して離間して配置されている。よって、かかる構成によれば、第1可動部の揺動を電磁力により行うMEMSアクチュエータの第2軸線方向の寸法を小さくすることができる。このため、かかる構成のMEMSアクチュエータを、例えば、レーザ光走査装置に用いると、該レーザ光走査装置の第2軸線方向の寸法を小さくすることができる。従って、かかる構成のMEMSアクチュエータを用いたレーザ光走査装置は、薄型又は小型の機器への実装に適する。
また、第1の手段及び第2の手段として提供されるMEMSアクチュエータの具体的な構成として前記第1可動部に敷設される第1コイルと、前記第1可動部の法線方向から見て、前記第1可動部と異なる前記第2可動部の部位に敷設される第2コイルと、前記第1可動部の法線方向に前記第1可動部に対して離間して配置され、前記第1コイルに磁界を及ぼして、前記第1コイルに前記第1可動部の法線方向の電磁力を発生させることによって、前記第1可動部を前記第1軸線周りに揺動させる第1磁界発生手段と、前記第2可動部の法線方向に前記第2可動部に対して離間して配置され、前記第2コイルに磁界を及ぼして、前記第2コイルに前記第2可動部の法線方向の電磁力を発生させることによって、前記第2可動部を前記第2軸線周りに揺動させる第2磁界発生手段とを備える構成を挙げることができる。
かかる構成においては、前述の構成と同様に、第1コイルに発生する電磁力によって、第1可動部が第1軸線周りに揺動し、第2コイルに発生する電磁力によって、第2可動部が第2軸線周りに揺動する。第1コイルに電磁力を発生させる第1磁界発生手段は、第1可動部の法線方向に第1可動部に対して離間して配置されている。第2コイルに電磁力を発生させる第2磁界発生手段は、第2可動部の法線方向に第2コイルに対して離間して配置されている。よって、かかる構成によれば、第1可動部の揺動を電磁力により行うMEMSアクチュエータの第1軸線方向及び第2軸線方向の両方向の寸法を小さくすることができる。このため、かかる構成のMEMSアクチュエータを、例えば、レーザ光走査装置に用いると、該レーザ光走査装置の第1軸線方向及び第2軸線方向の両方向の寸法を小さくすることができる。従って、かかる構成のMEMSアクチュエータを用いたレーザ光走査装置は、薄型又は小型の機器への実装により一層適する。
本発明は、少なくとも一方向の寸法を小さくすることができるMEMSアクチュエータを提供することができる。
図1は、本実施形態に係るMEMSアクチュエータ1が備える第1基板2及び第2基板3の全体斜視図である。図1に示すように、第2基板3は、第1基板2の片面に積層されている。尚、以下においては、説明の便宜上、第1基板2及び第2基板3の法線方向のうち第1基板2側を上方向とし、第2基板3側を下方向とする。図2は、第1基板2及び第2基板3の分解斜視図である。
図2に示すように、第1基板2は、第1可動部21と、第1固定部22、23と、第1支持部24、25とを備える。第1可動部21と、第1固定部22、23と、第1支持部24、25とは、それぞれ、一点鎖線Xで示す第1基板2が含まれる平面内に位置する第1軸線上に配置されている。第1可動部21は、第1基板2の第1軸線X方向の中央部に配置されている。第1可動部21は、円板状に形成されている。第1固定部22、23のうち、第1固定部22は、第1軸線X方向の一方側に第1可動部21に対して離間して配置され、第1固定部23は、第1軸線X方向の他方側に第1可動部21に対して離間して配置されている。第1支持部24、25のうち、第1支持部24は、第1固定部22に対して第1可動部21を第1軸線X周りに揺動可能に支持する。この第1支持部24は、第1可動部21の第1軸線X方向の一方側の端部と、第1固定部22とに接続されている。また、第1支持部25は、第1固定部23に対して第1可動部21を第1軸線X周りに揺動可能に支持する。この第1支持部25は、第1可動部21の第1軸線X方向の他方側の端部と第1固定部23とに接続されている。
以上のような構成の第1基板2において、第1可動部21の上面に、第1コイル5が敷設されている。この第1コイル5は、第1可動部21の中央部を除いた部分において、渦状に敷設されている。第1コイル5が敷設されていない第1可動部21の上面の中央部において、レーザ光等を反射させることができる。また、第1コイル5上には、レーザ光等を反射させるためのミラーを形成してもよい。このようなミラーを形成することで、第1コイル5が敷設されても、第1可動部21においてレーザ光等を反射させることができる。尚、第1コイル5は、第1可動部21の下面、又は、上下両面に敷設されてもよい。また、第1固定部22には電極51が、第1固定部23には電極52が形成されている。第1支持部24には、第1固定部22に形成された電極51と第1コイル5の一端部とを接続する導線膜53が、第1支持部25には、第1固定部23に形成された電極52と第1コイル5の他端部とを接続する導線膜54が形成されている。
図2に示すように、第2基板3は、第2可動部31と、第2固定部32、33と、第2支持部34とを備える。第2可動部31は、第1固定部22、23が上面に積層され、内側に空間部311が形成されている。第2可動部31と第1固定部22、23とはスペーサ4を介して積層されている。スペーサ4を介して積層されることにより、第1基板2と第2基板3との間に、第1基板2の第1可動部21が揺動する空間を確保することができる。尚、スペーサ4は、第1基板2又は第2基板3の何れかと一体的に形成されたものであってもよい。第2固定部32、33は、第2可動部31の内側に形成された空間部311に配置されている。第2支持部34は、第2固定部32、33に対して第2可動部31を図2の一点鎖線Yで示す第2軸線周りに揺動可能に支持する。この第2軸線Yは、第2基板3が含まれる平面内に位置し、第1可動部21の法線方向から見て第1軸線Xと直交する軸線である。また、第2支持部34は、長手方向が第1軸線X方向に向けられた接続部35を介して第2固定部32、33と接続されている。
このような第2基板3の上面には、第1基板2の第1固定部22に形成された電極51に接続される電極36と、第1基板2の第1固定部23に形成された電極52に接続される電極37とが形成されている。第1固定部22、23に形成された電極51、52と第2基板3の上面に形成された電極36、37との接続は、ワイヤボンディングや、第1可動部21の法線方向にスペーサ4を貫通する貫通電極を設けることによって行うことができる。第2基板3の上面に形成される電極36、37は、それぞれ交流電源に接続される。よって、電極51、52を介して電極36、37と接続される第1コイル5には、交流電流を流すことができる。
また、第2基板3の第2可動部31の下面には、第2コイルが敷設されている。図3は、第2基板3の下面図である。第2コイルは、図3に示すように、外コイル61と内コイル62、63とから構成されている。外コイル61は、第2軸線Yを跨ぎ、空間部311を囲うように空間部311の外側に敷設されている。この外コイル61が敷設される部位は、第1可動部21の下方の部位と、第1可動部21の下方の部位に対して第1軸線X方向の一方側及び他方側の部位とに跨っている。一方、内コイル62、63は、外コイル61の内側に敷設されている。内コイル62は、第2軸線Yに対して第1軸線X方向の一方側に敷設されている。内コイル63は、第2軸線Yに対して第1軸線X方向の他方側に敷設されている。内コイル62、63の敷設される部位は、第1可動部21の下方の部位に対して、第1軸線X方向にずれている。尚、第2コイルは、第2可動部31の上面、又は、上下両面に配置されてもよい。また、第2コイルは、外コイル61のみ、又は、内コイル62、63のみで構成されてもよい。
また、第2基板3の第2固定部32、33の下面には、電極40、41がそれぞれ形成されている。第2固定部32の下面に形成された電極40は、外コイル61の一端部と内コイル62の一端部621と内コイル63の一端部631とに電気的に接続されている。第2固定部33の下面に形成された電極41は、外コイル61の他端部と内コイル62の他端部622と内コイル63の他端部632とに電気的に接続されている。図3に示すように、外コイル61と内コイル62、63とは、電流が同一周りの向きになるように、電極40、41に接続されている。この電極40、41は、それぞれ交流電源に接続される。よって、電極40、41と接続される外コイル61及び内コイル62、63には、交流電流を流すことができる。
以上のような構成の第1基板2及び第2基板3を備えるMEMSアクチュエータ1は、第1基板2及び第2基板3の他、第1磁界発生手段と、第2磁界発生手段と、ヨークとを備える。図4は、MEMSアクチュエータ1の全体斜視図である。図5は、MEMSアクチュエータ1の分解斜視図である(但し、図5においては、ヨークを省略している。)。尚、第1基板2及び第2基板3は、図示しない筐体等によって支持されている。
図5に示すように、第1磁界発生手段7は、第1可動部21の法線方向に第1可動部21に対して離間して配置されている。本実施形態においては、第1磁界発生手段7は、第2基板3の下方に配置されている。図6は、図4のA−A端面図である。第1磁界発生手段7は、図6に示すように、第1コイル5に磁界を及ぼして、第1コイル5に第1可動部21の法線方向の電磁力Fを発生させることによって、第1可動部21を第1軸線X周りに揺動させる。本実施形態においては、第1磁界発生手段7は、第2軸線Y方向の磁界を第1コイル5に及ぼす。また、本実施形態では、第1磁界発生手段7は、磁極が第2軸線Y方向において異なっている。また、第1磁界発生手段7としては、例えば、永久磁石や、電磁石などを使用することができる。尚、第1磁界発生手段7として電磁石を使用する場合は、電磁石を構成する部品のうち、少なくともコイルが第1可動部21の法線方向に第1可動部21に対して離間して配置されていればよい。
次に、第2磁界発生手段について説明する。図7は、図4のB−B端面図である。図7に示すように第2磁界発生手段81、82は、第2可動部31の法線方向に第2可動部31に対して離間した位置に配置されている。本実施形態においては、第2磁界発生手段81、82は、第2基板3より下方に配置されている。さらに、本実施形態では、第2磁界発生手段81は、第1磁界発生手段7に対して第1軸線X方向の一方側に配置され、第2磁界発生手段82は、第1磁界発生手段7に対して第1軸線X方向の他方側に配置されている。
図7に示すように、第2磁界発生手段81は、外コイル61の第2軸線Yに対して第1軸線X方向の一方側の部分(以下、「外コイル61の一方部」という)61aと内コイル62とに磁界を及ぼして、外コイル61の一方部61aと内コイル62とに第2可動部31の法線方向の電磁力Fを生じさせる。尚、本実施形態においては、第2磁界発生手段81は、B−B端面においては第1軸線X方向の磁界を外コイル61の一方部61aと内コイル62とに及ぼす。また、第2磁界発生手段81は、内コイル62の第1軸線X方向の一方側の部分(以下、「内コイル62の一方部」という)62aと外コイル61の一方部61aとに、第1軸線X方向の他方側の向き(図7においては右方向)の磁界を及ぼす。また、第2磁界発生手段81は、内コイル62の第1軸線X方向の他方側の部分(以下、「内コイル62の他方部」という)62bに第1軸線X方向の一方側の向き(図7においては左方向)の磁界を及ぼす。
第2磁界発生手段82は、外コイル61の第2軸線Yに対して第1軸線X方向の他方側の部分(以下、「外コイル61の他方部」という)61bと内コイル63とに磁界を及ぼして、外コイル61の他方部61bと内コイル63とに第2可動部31の法線方向の電磁力を生じさせる。尚、本実施形態においては、第2磁界発生手段82は、B−B端面においては第1軸線X方向の磁界を外コイル61の他方部61bと内コイル63とに及ぼす。また、第2磁界発生手段82は、内コイル63の第1軸線X方向の他方側の部分(以下、「内コイル63の他方部」という)63bと、外コイル61の他方部61bとに第1軸線X方向の他方側の向き(図7においては右方向)の磁界を及ぼす。また、第2磁界発生手段82は、内コイル63の第1軸線X方向の一方側の部分(以下、「内コイル63の一方部」という)63aに第1軸線X方向の一方側の向き(図7においては左方向)の磁界を及ぼす。
本実施形態では、第2磁界発生手段81、82の磁極は、第1可動部21の法線方向において異なっている。さらに、第2磁界発生手段81と第2磁界発生手段82とにおいて、磁極の位置関係が反転している。
第2磁界発生手段81、82としては、例えば永久磁石や、電磁石などを使用することができる。尚、第2磁界発生手段81、82として電磁石を使用する場合は、電磁石を構成する部品のうち、少なくともコイルが第2可動部31の法線方向に第2可動部31に対して離間して配置されていればよい。
ヨークは、第1ヨーク91、第2ヨーク92、第3ヨーク93とから構成されている。図6に示すように、第1ヨーク91は、第1磁界発生手段7の側面に接し、第1コイル5が含まれる平面近傍まで延出されている。このように、第1コイル5が含まれる平面近傍まで延出されていることで、第1コイル5に及ぶ磁界の磁束密度が高くなり、第1コイル5に大きな電磁力Fを発生させることができる。
第2ヨーク92は、第2磁界発生手段81の下面に接し、外コイル61と内コイル62とが含まれる平面近傍まで延出されている。また、第3ヨーク93は、第2磁界発生手段82の下面に接し、外コイル61と内コイル63とが含まれる平面近傍まで延出されている。このように、外コイル61と内コイル62、63とが含まれる平面近傍まで延出されていることで、外コイル61と内コイル62、63とに及ぶ磁界の磁束密度が高くなり、外コイル61と内コイル62、63とに大きな電磁力Fを発生させることができる。
以上に説明したMEMSアクチュエータ1において、第1コイル5に電流が流れると、図6に示すように、第1可動部21の法線方向の電磁力Fが第1コイル5に発生する。第1コイル5の第1軸線Xに対して第2軸線Y方向の一方側の部分と、第1コイル5の第1軸線Xに対して第2軸線Y方向の他方側の部分では、電流が流れる向き反対である。このため、第1コイル5の第2軸線方向の一方側の部分と、第1コイル5の第2軸線Y方向の他方側の部分とでは、発生する電磁力Fの向きが上下反対である。よって、第1コイル5に電流が流れると、第1可動部21は、第1固定部22に対して第1軸線X周りに回動する。よって、第1コイル5に交流電流を流すと、第1コイル5に流れる電流の向きが変化することにより、電磁力の向きも変化するため、第1可動部21が第1軸線X周りに揺動する。
また、外コイル61及び内コイル62、63に電流が流れると、図7に示すように、第2可動部31の法線方向の電磁力Fが外コイル61及び内コイル62、63に発生する。
図7に示すように、外コイル61の一方部61aと内コイル62の一方部62aとにおいては、電流が流れる向き、及び、及ぶ磁界の向きは同一である。よって、外コイル61の一方部61aと、内コイル62の一方部62aとにおいて、同じ向きの電磁力Fが発生する。また、外コイル61の一方部61aと、内コイル62の他方部62bとにおいては、電流が流れる向き、及び、及ぶ磁界の向きは反対である。よって、外コイル61の一方部61aと、内コイル62の他方部62bとにおいて、同じ向きの電磁力Fが発生する。よって、外コイル61の一方部61aと、内コイル62の一方部62aと、内コイル62の他方部62bとにおいて、同じ向きの電磁力Fが発生する。同様の理由により、外コイル61の他方部61bと、内コイル63の一方部63aと、内コイル63の他方部63bとにおいて、同じ向きの電磁力Fが発生する。
外コイル61の一方部61aと、外コイル61の他方部61bとにおいては、電流が流れる向きが反対であり、及ぶ磁界の向きが同一である。よって、外コイル61においては、一方部61aと他方部61bとで、互いに反対向きの電磁力Fが発生する。同様に、内コイル62の一方部62a及び内コイル62の他方部62bと、内コイル63の一方部63a及び内コイル63の他方部63bとで互いに反対向きの電磁力Fが発生する。このように、反対向きの電磁力Fが発生することで、第2可動部31は、第2固定部32に対して第2軸線Y周りに回動する。よって、外コイル61及び内コイル62、63に交流電流を流すと、電流の流れる方向が変化し、電磁力の向きも変化するため、第2可動部31が第2軸線Y周りに揺動する。
第1可動部21は、第2可動部31に積層された第1固定部22、23に対して支持されている。従って、第2可動部31が第2軸線Y周りに揺動すると、第1可動部21も第2軸線Y周りに揺動する。よって、MEMSアクチュエータ1においては、第1可動部21は、第1軸線X及び第2軸線Yの2つの軸線周りに揺動することができる。従って、第1可動部21は、レーザ光等の2次元走査をすることができる。
以上に説明したように、本実施形態に係るMEMSアクチュエータ1においては、第2固定部32、33は、第2可動部31の内側に形成された空間部311に配置されている。即ち、第2固定部32、33は、第2可動部31の内側に配置されている。このように、第2固定部32、33が第2可動部31の内側に配置されるので、本実施形態に係るMEMSアクチュエータ1は、第1可動部21の法線方向から見たときにおける寸法を小さくすることが可能である。このため、本実施形態に係るMEMSアクチュエータ1を、例えば、レーザ光走査装置に用いると、該レーザ光走査装置の第1可動部21の法線方向と直交する方向の寸法を小さくすることができる。従って、本実施形態に係るMEMSアクチュエータ1を用いたレーザ光走査装置は、薄型又は小型の機器への実装に適する。
また、MEMSアクチュエータ1においては、第1磁界発生手段7は、第1可動部21の法線方向に第1可動部21に対して離間して配置されている。また、第2磁界発生手段81、82は、第2可動部31の法線方向に第2可動部31に対して離間して配置されている。このように、第1磁界発生手段7、及び、第2磁界発生手段81、82を配置することで、第1可動部21の法線方向から見て第1基板2及び第2基板3の外側に第1磁界発生手段7及び第2磁界発生手段81、82がはみ出すことを防ぐことができる。よって、MEMSアクチュエータ1によれば、第1軸線X方向及び第2軸線Y方向の両方向の寸法が小さい電磁駆動型のMEMSアクチュエータを実現することができる。よって、本実施形態に係るMEMSアクチュエータ1によれば、薄型又は小型の機器への実装に適する電磁駆動型のレーザ光走査装置を提供することができる。
また、MEMSアクチュエータ1においては、第1磁界発生手段7と第2磁界発生手段81、82とが第2基板3の下方に配置されている。よって、第1基板3の上方から、レーザ光等を第1可動部21に照射してレーザ光等を走査する際に、第1磁界発生手段7と第2磁界発生手段81、82とがレーザ光等の走査を妨げることがない。
また、本実施形態に係るMEMSアクチュエータ1においては、ヨークによって、大きな電磁力Fを発生させることができるので、大きな振れ角で、第1可動部21を第1軸線X及び第2軸線Y周りに揺動させることができる。また、本実施形態に係るMEMSアクチュエータ1においては、外コイル61と内コイル62、63とに電磁力Fが発生する。このため、例えば、外コイル61の敷設するスペースが少なく、外コイル61の巻数を多くできない場合であっても、大きい電磁力Fを得ることができ、ひいては、大きな振れ角で、第1可動部21を第2軸線Y周りに揺動させることができる。
第1基板2及び第2基板3として、シリコン製の基板を使用することができる。また、第1基板2として、シリコン製の基板を使用し、第2基板3としてシリコン製の基板よりも剛性の低い樹脂製の基板等を使用することができる。第2基板3として、第1基板2よりも剛性の低い基板を使用すると、第2軸線X周りの揺動周波数を第1軸線X周りの揺動周波数より低くすることが容易にできる。よって、第1軸線X周りの揺動で主走査を実現し、第2軸線Y周りの揺動で副走査を実現することで、インターレス走査や、プログレッシブ走査等の2次元走査を容易に行うことができる。
また、本実施形態に係るMEMSアクチュエータ1は、一つのウエハに第1基板2を複数形成し、他のウエハ上に第2基板3を複数形成した後、この2つのウエハをスペーサ4を挟んで積層して複数のMEMSアクチュエータを形成し、各MEMSアクチュエータを切り離すことで作成してもよい。また、本実施形態に係るMEMSアクチュエータ1は、2つのウエハをスペーサ4を挟んで積層した後、2つのウエハが積層された積層体に複数のMEMSアクチュエータを形成した後、各MEMSアクチュエータを切り離すことで作成してもよい。
本実施形態においては、第1可動部21及び第2可動部31の揺動は、電磁力によって行っているが、これらの駆動は、静電力や、圧電素子を用いて行ってもよい。
以上においては、第1可動部21に第1コイル5を敷設した構成について説明したが、本実施形態に係るMEMSアクチュエータ1は、必ずしもこの構成に限られるものでない。以下、第1可動部21に第1コイル5を敷設しない構成について説明する。本実施形態に係るMEMSアクチュエータ1は、前述のように第2軸線Y周りに第2可動部31を揺動させるだけでなく、第1軸線X周りにも第2可動部31を揺動させることができる場合がある。これは、例えば第1磁界発生手段7の第2軸方向の寸法等によっては、第1磁界発生手段7が発生させる第1コイル5に及ぶ第2軸線Y方向の磁界は、外コイル61の第1可動部21の下方の部分及びその近傍にも及ぶためである。図3に示すように、外コイル61の第2軸線Y方向の一方側の部分61cと外コイル61の第2軸線Y方向の他方側の部分61dとでは、電流が流れる向きが反対である。このため、外コイル61の第2軸線Y方向の一方側の部分61cと他方側の部分61dとでは、上下反対向きの電磁力が発生する。このように、反対向きの電磁力が発生することで、第2可動部31は接続部35を中心にして第2固定部32、33に対して第1軸線X周りに揺動する。よって、本実施形態に係るMEMSアクチュエータ1は、第2可動部31を第1軸線X及び第2軸線Yの2つの軸線周りに揺動させることができる。このように、第2可動部31を第1軸線X及び第2軸線Yの2つの軸線周りに揺動させると、第1可動部21も第1軸線X及び第2軸線Yの2つの軸線周りに揺動する。よって、本実施形態に係るMEMSアクチュエータ1によれば、第1コイル5に発生する電磁力によって第1可動部21を第1軸線X周りに揺動させなくても、第1可動部21を第1軸線X及び第2軸線Yの2つの軸線周りに揺動させることができる。即ち、本実施形態に係るMEMSアクチュエータ1によれば、第1可動部21に第1コイル5を敷設しなくても、第1可動部21を第1軸線X及び第2軸線Yの2つの軸線周りに揺動させることができる。
尚、外コイル61の第2軸線Y方向の一方側の部分61cと他方側の部分61dとに発生する電磁力を大きくするために、第1ヨーク91を外コイル61が含まれる平面近傍まで延出してもよい。このような位置まで延出することで、外コイル61の第2軸線Y方向の一方側の部分61cと他方側の部分61dとに及ぶ磁界の磁束密度が高くなる。このことによって、外コイル61の第2軸線Y方向の一方側の部分61cと他方側の部分61dとに大きな電磁力が発生する。このように、大きな電磁力を発生させることで、大きな振れ角で、第2可動部31、ひいては、第1可動部21を第1軸線X周りに揺動させることができる。
また、第1可動部21は、第1軸部24、25によって、第2可動部31に積層された第1固定部22、23に対して第1軸線X周りに揺動可能に支持されている。前述のように、第2可動部31が第1軸線X及び第2軸線Yの2つの軸線周りに揺動する構成の場合においては、第2可動部31は、接続部35を中心にして第2固定部32、33に対して第1軸線X周りに揺動する。即ち、第1可動部21は、第1軸部24、25、及び、接続部35によって、第2固定部32、33に対して第1軸線X周りに揺動可能に支持されている。よって、第1基板2、第2基板3、及び、スペーサ4からなる構造体の第1軸線X周りの揺動における該構造体の共振周波数で第2可動部31を第2固定部32、33に対して第1軸線X周りに揺動させると、第1可動部21は、第2可動部31よりも大きな振れ角で第1軸線X周りに揺動する。従って、以上のように、第2可動部31を第1軸線X及び第2軸線Yの2つの軸線周りに揺動させることができる場合においては、第2可動部31の第1軸線X周りの揺動の振れ角が小さくても、大きな振れ角で第1可動部21を第1軸線X周りに揺動させることができる。
また、第2可動部31を第1軸線X及び第2軸線Yの2つの軸線周りに揺動させる構成として、第2可動部31を第1軸線X周りに揺動させるための電磁力を発生させるコイルと、第2可動部31を第2軸線Y周りに揺動させるための電磁力を発生させるコイルとを第2可動部31に敷設する構成を挙げることができる。この構成の具体例として、図3に示す外コイル61と、内コイル62と、内コイル63とのそれぞれが、互いに電気的に接続されていない状態の構成を挙げることができる。この具体例の場合は、外コイル61が第2可動部31を第1軸線X周りに揺動させるための電磁力を発生させるコイルであり、内コイル62、63が第2可動部31を第2軸線Y周りに揺動させるための電磁力を発生させるコイルである。外コイル61に第2可動部31を第1軸線X周りに揺動させるための電磁力が発生するのは、前述のとおりである。また、内コイル62、63が発生する電磁力により第2可動部31を第2軸線Y周りに揺動させる方法としては、例えば、内コイル62、63に互いに上下反対向きの電磁力が生じるように、電流及び及ぶ磁界を制御する方法を挙げることができる。以上のような構成においても、本実施形態に係るMEMSアクチュエータ1は、第1可動部21に第1コイル5を敷設しなくても、第1可動部21を第1軸線X及び第2軸線Yの2つの軸線周りに揺動させることができる。
また、第2磁界発生手段81、82は、第1軸線X方向に第2可動部31に対して離間して配置されてもよい。第2磁界発生手段81、82をこのように配置しても、第2軸線方向において、第1可動部21の法線方向から見て第1基板2及び第2基板3の外側に第1磁界発生手段7及び第2磁界発生手段81、82がはみ出すことを防ぐことができる。よって、第2磁界発生手段81、82をこのように配置すれば、第2軸線Y方向の寸法が小さい電磁駆動型のMEMSアクチュエータを実現することができる。よって、第2磁界発生手段81、82がこのように配置されたMEMSアクチュエータ1によれば、薄型又は小型の機器への実装に適する電磁駆動型のレーザ光走査装置を提供することができる。
図8は、第2磁界発生手段81、82を、第1軸線X方向に第2可動部31に対して離間して配置した場合の具体例を示し、第2磁界発生手段81、82をこのように配置したときの図4のB−B端面図である。図8に示すように、第2磁界発生手段81は、第1軸線X方向の一方に第2可動部31に対して離間して配置されている。また、第2磁界発生手段82は、第1軸線X方向の他方に第2可動部31に対して離間して配置されている。各第2磁界発生手段81、82は、第2可動部31に対して第1軸線X方向に離間した部位にS極が、第2可動部31に近接した部位にN極が形成されている。各第2磁界発生手段81、82において、S極が形成された部位から、第1基板2の上方及び第2基板3の下方にヨーク9a、9bが延出されている。このように第2磁界発生手段81を配置することによって、外コイル61の一方部61aと内コイル62の一方部62aとに磁界が及び、外コイル61の一方部61aと内コイル62の一方部62aとに第2可動部31の法線方向の電磁力を生じさせることができる。同様に、このように第2磁界発生手段82を配置することによって、外コイル61の他方部61bと内コイル63の他方部63bとに磁界が及び、外コイル61の他方部61bと内コイル63の他方部63bとに第2可動部31の法線方向の電磁力を生じさせることができる。
次に、第1基板2に備えられる第1支持部24、25の変形例、及び、第2基板3に備えられる第2支持部34の変形例について説明する。図9は、本変形例に係る第1支持部24A、25Aを備える第1基板2、及び、本変形例に係る第2支持部341A、342Aを備える第2基板3の全体斜視図である。
図9に示すように、本変形例に係る第1支持部24A、25Aは、第1可動部21側が2つに分かれ、第1可動部21側の2つの部分のそれぞれは、蛇行し、互いに離間した第1可動部21の部位に接続されている。
一方、本変形例に係る第2支持部341Aは、第2可動部31の内側の端部のうち第1軸線Xの一方側の端部と、第2固定部32の第1軸線Xの一方側の端部とを接続している。また、本変形例に係る第2支持部342Aは、第2可動部31の内側の端部のうち第1軸線Xの他方側の端部と、第2固定部32の第1軸線Xの他方側の端部とを接続している。これらの第2支持部341A、342Aは蛇行している。尚、本変形例に係る第2支持部341A、342Aを備える第2基板3においては、図9に示すように、第2固定部32は1つのみであってもよい。
第1基板3と第2基板2との組み合わせは、図1又は図2を参照して前述した実施形態に係る第1基板2と前述した実施形態に係る第2基板3との組み合わせの他、次の3通りの組み合わせの中から任意の1つを採用することができる。1つ目は、本変形例に係る第1支持部24A、25Aを備えた第1基板2と、本変形例に係る第2支持部341A、342Aを備えた第2基板3との組み合わせである。また、2つ目は、前述した実施形態に係る第1支持部24、25を備えた第1基板2と、本変形例に係る第2支持部341A、342Aを備えた第2基板3との組み合わせである。さらに、3つ目は、本変形例に係る第1支持部24A、25Aを備えた第1基板2と、前述した実施形態に係る第2支持部34を備えた第2基板3との組み合わせである。
次に、第2基板の変形例について説明する。図10は、本変形例に係る第2基板3Aの平面図である。図10に示すように、本変形例に係る第2基板3Aは、実施形態に係る第2基板3と同様に、第2可動部31Aと、第2固定部32A、33Aと、第2支持部34Aとを備える。
第2可動部31Aは、第1軸線Xと直交する方向の幅が狭まった狭小部分312Aを具備する。この狭小部分312Aの第1軸線Xと直交する方向の幅は、実施形態に係る第2可動部31の幅よりも狭くすることができる。さらに、第2可動部31Aは、この狭小部分312Aの第1軸線X方向の両方に位置する幅広部分313Aを具備する。幅広部分313Aには、第1固定部が積層される。第2固定部32Aは、狭小部分312Aに対して第2軸線Y方向の一方側に配置され、第2固定部33Aは、狭小部分312Aに対して第2軸線Y方向の他方側に配置されている。第2支持部34Aは、狭小部分312Aと第2固定部32A、33Aとを連結し、第2固定部32A、33Aに対して第2可動部31Aを第2軸線Y周りに揺動可能に支持する。このような第2基板3Aの上面には、実施形態に係る第2基板3と同様に各種の電極、及び、第2コイルが敷設される。
以上のように、本変形例に係る第2基板3Aにおいては、第2固定部32A、33Aは、第2可動部31Aの狭小部分312Aと連結されている。よって、第2可動部31Aに狭小部分312Aを形成することによって生まれた空間部に、第2固定部32A、33Aを配置することができる。このような空間部に、第2固定部32A、33Aを配置できるので、本変形例に係る第2基板3Aが用いられたMEMSアクチュエータは、第1可動部の法線方向から見たときにおける寸法を小さくすることが可能である。このため、本変形例に係る第2基板3Aが用いられたMEMSアクチュエータは、実施形態に係るMEMSアクチュエータ1と同様の効果を有する。
図1は、実施形態に係るMEMSアクチュエータが備える第1基板及び第2基板の全体斜視図である。 図2は、第1基板及び第2基板の分解斜視図である。 図3は、第2基板の下面図である。 図4は、実施形態に係るMEMSアクチュエータの全体斜視図である。 図5は、実施形態に係るMEMSアクチュエータの分解斜視図である。但し、ヨークを省略している。 図6は、図4のA−A端面図である。 図7は、図4のB―B端面図である。 図8は、第2磁界発生手段を、第1軸線方向に第2可動部に対して離間して配置したときの実施形態に係るMEMSアクチュエータの図4のB−B端面図である。 図9は、変形例に係る第1支持部を備える第1基板、及び、変形例に係る第2支持部を備える第2基板の全体斜視図である。 図10は、変形例に係る第2基板の平面図である。 図11は、特許文献1に記載のMEMSアクチュエータの構成を示す図である。 図12は、特許文献2に記載のMEMSアクチュエータの構成を示す図である。
符号の説明
1…MEMSアクチュエータ、2…第1基板、3、3A…第2基板、21…第1可動部、22、23…第1固定部、24、24A、25、25A…第1支持部、31、31A…第2可動部、32、32A、33、33A…第2固定部、34、34A、341A、342A…第2支持部

Claims (4)

  1. 第1基板と、前記第1基板の片面に積層される第2基板とを備え、
    前記第1基板は、
    第1固定部と、第1可動部と、前記第1固定部に対して前記第1可動部を第1軸線周りに揺動可能に支持する第1支持部とを有し、
    前記第2基板は、
    前記第1固定部が積層され、内側に空間部が形成された第2可動部と、前記空間部に配置される第2固定部と、前記第2固定部に対して前記第2可動部を前記第1軸線と方向が異なる第2軸線周りに揺動可能に支持する第2支持部とを有することを特徴とするMEMSアクチュエータ。
  2. 第1基板と、前記第1基板の片面に積層される第2基板とを備え、
    前記第1基板は、
    第1固定部と、第1可動部と、前記第1固定部に対して前記第1可動部を第1軸線周りに揺動可能に支持する第1支持部とを有し、
    前記第2基板は、
    前記第1固定部が積層され、且つ、前記第1軸線と直交する方向の幅が狭まった狭小部分を具備する第2可動部と、第2固定部と、前記狭小部分と前記第2固定部とを連結し、前記第2固定部に対して前記第2可動部を前記第1軸線と方向が異なる第2軸線周りに揺動可能に支持する第2支持部とを有することを特徴とするMEMSアクチュエータ。
  3. 前記第1可動部に敷設される第1コイルと、
    前記第1可動部の法線方向から見て、前記第1可動部と異なる前記第2可動部の部位に敷設される第2コイルと、
    前記第1可動部の法線方向に前記第1可動部に対して離間して配置され、前記第1コイルに磁界を及ぼして、前記第1コイルに前記第1可動部の法線方向の電磁力を発生させることによって、前記第1可動部を前記第1軸線周りに揺動させる第1磁界発生手段と、
    前記第1軸線方向に前記第2可動部に対して離間して配置され、前記第2コイルに磁界を及ぼして、前記第2コイルに前記第2可動部の法線方向の電磁力を発生させることによって、前記第2可動部を前記第2軸線周りに揺動させる第2磁界発生手段とを備えることを特徴とする請求項1又2に記載のMEMSアクチュエータ。
  4. 前記第1可動部に敷設される第1コイルと、
    前記第1可動部の法線方向から見て、前記第1可動部と異なる前記第2可動部の部位に敷設される第2コイルと、
    前記第1可動部の法線方向に前記第1可動部に対して離間して配置され、前記第1コイルに磁界を及ぼして、前記第1コイルに前記第1可動部の法線方向の電磁力を発生させることによって、前記第1可動部を前記第1軸線周りに揺動させる第1磁界発生手段と、
    前記第2可動部の法線方向に前記第2可動部に対して離間して配置され、前記第2コイルに磁界を及ぼして、前記第2コイルに前記第2可動部の法線方向の電磁力を発生させることによって、前記第2可動部を前記第2軸線周りに揺動させる第2磁界発生手段とを備えることを特徴とする請求項1又2に記載のMEMSアクチュエータ。
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