JPH0989286A - 空気調和装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱交換器の下方にフィルタ及び凝縮水受容器
を配置した場合でも、装置本体の寸法を増大させること
のない空気調和装置を提供する。 【解決手段】 熱交換器３に結露した凝縮水が熱交換器
３から滴下すると、ドレンパン５側に滴下した凝縮水は
直接ドレンパン５に受容される。また、フィルタ２側に
滴下した凝縮水は各傾斜板６上に落下し、各傾斜板６を
伝ってドレンパン５に案内される。従って、ドレンパン
５を熱交換器３の下面よりも小さくすることができ、ド
レンパン５の存在しないスペースにフィルタ２を収容す
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は一般家屋やオフィス
ビル等の冷房を行う空気調和装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えばファンコイルユニットのよ
うに、奥行き寸法を小さく形成された装置本体を備え、
装置本体の下部に設けた空気吸入口から吸入した空気を
冷媒ガスや冷水を循環する熱交換器によって冷却し、冷
却した空気を装置本体の上部から吐出するようにしたも
のが知られている。この場合、装置本体の空気吸入口に
はフィルタが設けられ、このフィルタによって吸入空気
中の塵埃を捕捉するようになっている。また、熱交換器
の下方にはドレンパンが設けられ、熱交換器から滴下す
る凝縮水をドレンパンによって受容するようになってい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ドレン
パンは熱交換器から滴下する凝縮水を受容する関係上、
幅及び奥行き寸法が熱交換器よりも大きく形成されてい
るため、空気吸入口を装置本体の下面に設けてフィルタ
をドレンパンの下方に配置した場合には、少なくともド
レンパンの前後に空気を流通させる隙間を確保しなけれ
ばならず、これにより装置本体の奥行き寸法が大きくな
るという問題点があった。また、空気吸入口を装置本体
の前面に設けてフィルタを熱交換器とドレンパンとの間
に配置した場合には、凝縮水が付着しないようにフィル
タを装置本体の前面側に寄せて縦向きに配置しなければ
ならず、これにより装置本体の高さ寸法が大きくなると
いう問題点があった。

【０００４】本発明は前記問題点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、熱交換器の下方にフ
ィルタ及び凝縮水受容器を配置した場合でも、装置本体
の寸法を増大させることのない空気調和装置を提供する
ことにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、請求項１では、装置本体の下部に設けた空
気吸入口に臨むフィルタと、装置本体内に吸入された空
気を冷却する熱交換器と、熱交換器から滴下した凝縮水
を受容する凝縮水受容器とを備えた空気調和装置におい
て、前記熱交換器の下方にフィルタ及び凝縮水受容器を
互いに装置本体の前後方向に配置し、フィルタの周囲に
は熱交換器から滴下した凝縮水を凝縮水受容器に案内す
る通気性の案内部材を設けている。これにより、凝縮水
受容器側に滴下した凝縮水は直接凝縮水受容器に受容さ
れ、フィルタ側に滴下した凝縮水は案内部材上に落下
し、案内部材に案内されて凝縮水受容器に受容されるこ
とから、凝縮水受容器を熱交換器の下面よりも小さくす
ることができ、凝縮水受容器の存在しないスペースにフ
ィルタを収容することができる。

【０００６】また、請求項２では、請求項１記載の空気
調和装置において、前記案内部材を凝縮水受容器側に向
かって下り傾斜をなす互いに間隔をおいた複数の傾斜板
によって形成している。これにより、請求項１の作用を
有するとともに、各傾斜板に落下した凝縮水は各傾斜板
を伝って凝縮水受容器に案内され、吸入空気は各傾斜板
の間を流通する。

【０００７】

【発明の実施の形態】図１乃至図６は本発明の一実施形
態を示すもので、図１は空気調和装置の斜視図、図２は
その要部側面断面図、図３はその平面断面図、図４は熱
交換器の部分拡大斜視図、図５は空気調和装置の概略正
面図、図６はその概略側面図である。

【０００８】同図に示す空気調和装置１は、薄型に形成
された装置本体１と、装置本体１内に吸入される空気か
ら塵埃等を除去するフィルタ２と、装置本体１内に吸入
された空気を冷却する熱交換器３と、熱交換器３に室内
を流通する送風機４と、熱交換器３に結露した凝縮水を
受容するドレンパン５と、熱交換器３から滴下した凝縮
水をドレンパン５に案内する複数の傾斜板６とを備えて
いる。

【０００９】装置本体１は室内機１の背面、両側面及び
上部を覆うように形成され、上部には斜め上方に臨む空
気吐出口１ａが設けられ、下部には前方に臨む空気吸入
口１ｂが設けられている。

【００１０】フィルタ２は熱交換器３の下方に設けら
れ、装置本体１内の空気吸入口１ｂに臨んで配置されて
いる。フィルタ２には板状の濾過材２ａがフィルタ２の
厚さ方向に屈曲して収容されており、フィルタ２の空気
吸入面積に対して濾過材２ａの表面積が大きくなるよう
に構成されている。

【００１１】熱交換器３は装置本体１の前面側に配置さ
れ、その前面は室内側に臨む伝熱面を形成している。熱
交換器３は偏平状に形成された計４本の熱媒体流通管３
ａを有し、各熱媒体流通管３ａは図４に示すように内部
に互いに平行に延びる多数の流路３ａ′を備え、幅広方
向の端面を突き合わせた状態で上下方向に積み重ねるこ
とによって一枚の板状に形成されている。また、各熱媒
体流通管３ａの両端はそれぞれ一対のヘッダー３ｂに接
続され、一方のヘッダー３ｂの上部には熱媒体流入口３
ｃが、その下部には熱媒体流出口３ｄがそれぞれ設けら
れている。即ち、熱媒体流入口３ｃ及び熱媒体流出口３
ｄは図示しない冷水循環回路に接続され、図３に示すよ
うに熱媒体流入口３ｃから流入した冷水が上方の熱媒体
流通管３ａから順に下方の熱媒体流通管３ａまで熱交換
器３内を蛇行状に流通した後、熱媒体流出口３ｄから流
出するようになっている。また、各熱媒体流通管３ａの
背面側には波形に屈曲した伝熱フィン３ｅが設けられ、
伝熱フィン３ｅの配置された空間、即ち波形に形成され
た伝熱フィン３ｅで囲まれた空間によって空気流通路３
ｆが形成されている。

【００１２】送風機４は熱交換器３の上方に配置され、
クロスフローファン（貫流送風機）によって構成されて
いる。即ち、送風機４は室内機１の幅方向に筒状に延び
る計２つの羽根車４ａと、各羽根車４ａの間に配置され
たモータ４ｂとからなり、モータ４ｂの回転軸は各羽根
車４ａに同軸状に連結されている。また、送風機４は装
置本体１の一側面に設けられたスイッチ４ｃをオンにす
るとモータ４ｂが回転して作動するようになっており、
送風機４の作動により室内側の空気が装置本体１の下部
から強制的に吸入され、空気流通路３ｆを通って装置本
体１の空気吐出口１ａから吹出されるようになってい
る。

【００１３】ドレンパン５は熱交換器３の下方に設けら
れ、装置本体１内の背面側に配置されている。

【００１４】各傾斜板６はドレンパン５に向かって下り
傾斜をなし、フィルタ２の上方からドレンパン５の前端
縁に亘って互いに段違いに設けられている。この場合、
各傾斜板６は互いに端部同士が上下方向に間隔をおいて
重なり合うように配置されており、空気吸入口１ｂから
吸入された空気が各傾斜板６の間を流通するようになっ
ている。

【００１５】以上のように構成された空気調和装置にお
いては、冷水循環回路の冷水が熱交換器３内を流通し、
送風機４によって装置本体１内の空気吸入口１ｂから吸
入された空気が流通し、熱交換器３のよって冷却されて
空気吐出口１ａが吹出される。その際、熱交換器３の熱
媒体流通管３ａや伝熱フィン３ｅに流通空気中の水分が
結露すると、結露した凝縮水は熱交換器３から滴下して
ドレンパン５に受容される。この場合、熱交換器３の下
方にはフィルタ２とドレンパン５が配置されているが、
ドレンパン５側に滴下した凝縮水は直接ドレンパン５に
受容され、フィルタ２側に滴下した凝縮水は各傾斜板６
上に落下し、図２に示すように各傾斜板６を伝ってドレ
ンパン５に案内される。

【００１６】このように、本実施形態に示す空気調和装
置によれば、熱交換器３の下方にフィルタ２及びドレン
パン５を装置本体１の前後方向に配置し、フィルタ２側
に滴下した凝縮水をフィルタ２の周囲に設けた各傾斜板
６によってドレンパン５に案内するようにしたので、ド
レンパン５を熱交換器３の下面よりも小さくすることが
でき、ドレンパン５の存在しないスペースにフィルタ２
を収容することができる。従って、熱交換器３の下方に
フィルタ２及びドレンパン５を配置した場合でも、装置
本体１の寸法を増大させることがなく、小型化に極めて
有利である。

【００１７】図７は本発明の他の実施形態を示す空気調
和装置の要部側面断面図で、前記実施形態と同等の構成
部分には同一の符号を付して示す。

【００１８】同図に示す装置本体１は下面に空気吸入口
１ｃを有し、空気吸入口１ｃにはフィルタ７が設けられ
ている。フィルタ７は前記実施形態と同様、フィルタ７
の厚さ方向に屈曲した板状の濾過材７ａを有し、濾過材
７ａは上下方向の屈曲幅が装置本体１の前面側に向かっ
て徐々に大きくなるように形成されている。

【００１９】このように、装置本体１の下面に空気吸入
口１ｃを設けた場合でも、ドレンパン５を熱交換器３の
下面よりも小さくしてドレンパン５の存在しないスペー
スにフィルタ７を収容することができ、前記実施形態と
同様の効果を得ることができる。

【００２０】尚、前記各実施形態では凝縮水の案内部材
として複数の各傾斜板６を互いに間隔をおいて設けたも
のを示したが、例えば連続した一枚の傾斜板に通気用の
孔を設けたものなど、他の形状のものを用いることもで
きる。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１及び２の
空気調和装置によれば、凝縮水受容器を熱交換器の下面
よりも小さくすることができるので、凝縮水受容器の存
在しないスペースにフィルタを収容することができ、熱
交換器の下方にフィルタ及び凝縮水受容器を配置した場
合でも装置本体の寸法を増大させることがなく、小型化
に極めて有利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態を示す空気調和装置の斜視
図

【図２】空気調和装置の要部側面断面図

【図３】空気調和装置は平面断面図

【図４】熱交換器の部分拡大斜視図

【図５】空気調和装置の概略正面図

【図６】空気調和装置の概略側面図

【図７】本発明の他の実施形態を示す空気調和装置の要
部側面断面図

【符号の説明】

１…装置本体、１ｂ，１ｃ…空気吸入口、２…フィル
タ、３…熱交換器、５…ドレンパン、６…傾斜板、７…
フィルタ。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 装置本体の下部に設けた空気吸入口に臨
   むフィルタと、装置本体内に吸入された空気を冷却する
   熱交換器と、熱交換器から滴下した凝縮水を受容する凝
   縮水受容器とを備えた空気調和装置において、 前記熱交換器の下方にフィルタ及び凝縮水受容器を互い
   に装置本体の前後方向に配置し、 フィルタの周囲には熱交換器から滴下した凝縮水を凝縮
   水受容器に案内する通気性の案内部材を設けたことを特
   徴とする空気調和装置。
2. 【請求項２】 前記案内部材を凝縮水受容器側に向かっ
   て下り傾斜をなす互いに間隔をおいた複数の傾斜板によ
   って形成したことを特徴とする請求項１記載の空気調和
   装置。