JPH0981965A - 光記録媒体およびトラッキング方法 - Google Patents

光記録媒体およびトラッキング方法

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JPH0981965A
JPH0981965A JP7264797A JP26479795A JPH0981965A JP H0981965 A JPH0981965 A JP H0981965A JP 7264797 A JP7264797 A JP 7264797A JP 26479795 A JP26479795 A JP 26479795A JP H0981965 A JPH0981965 A JP H0981965A
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JP
Japan
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area
track
guide groove
read
land
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Withdrawn
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JP7264797A
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Inventor
Sho Ito
捷 伊藤
Masashi Yoshihiro
昌史 吉弘
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Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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Publication date
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ランド上にもグルーブ上にも記録を行う高密
度記録光ディスクにおいて、トラック毎にアドレス情報
を備えた記録媒体と、トラッキング方法を提供する。 【構成】 ランド部とグルーブ部に記録を行う光ディス
クで、半径方向にそろったヘッダー部を持ち、グルーブ
トラックのヘッダー部には浅い案内溝があり、かつヘッ
ダー部に記録すべきピットのうち、隣接するトラック間
で同一の配列をなすものは各トラック毎に円周方向にそ
ろえて記録し、異なる配列をなすものは円周方向にずら
し、隣接トラックを空白とする。またヘッダー部をトラ
ッキングする際には、ピット信号がピークとなる時刻に
トラッキング信号を保持し、次のピークが来るまでこの
保持した信号を用いてトラッキングを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高密度の情報記録を可
能とする光記録媒体およびそのトラッキング方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】大容量の情報記録媒体として光ディスク
は広く使われているが、さらに大容量、低コストの記録
媒体への需要が大きくなっている。これまでに記録密度
を高め、容量を増やす努力は成されており、初期の5イ
ンチサイズ光磁気ディスクでは650メガバイトであっ
たユーザ容量が、今では約3倍の2ギガバイトのものが
商品化されている。
【0003】この記録密度の向上は、記録再生装置の光
ヘッド波長の短波長化、ディスクのトラック間隔やデー
タマーク間隔の圧縮、ユーザデータを、記録するための
データマークに変換する変調方式の改良、さらにはデー
タ検出方法をデータマークの位置から、マークのエッジ
に換えるなどの方法で得ている。
【0004】光ディスクにおいては、記録密度の向上は
データマークを読み取る光スポットの大きさに大きく依
存している。光スポットの大きさφは、光ヘッドの光波
長をλ、光ヘッドの絞り込みレンズの開口数をNAとす
ると、φ≒λ/NA。従って、光スポット径を小さくす
るには光波長を短く、NAを大きくすればよいが、半導
体レーザの短波長化には時間がかかり、NAを大きくす
ることは、光ディスクの他の特性に大きく依存するた
め、困難である。
【0005】そこで更なる記録密度向上のため、従来の
光ディスクにおいては隣合う案内溝間のランド部にのみ
記録していたデータを、案内溝(グルーブ)部にも記録
する方法が、特公昭63−57859号公報に提案され
ている。ランド−グルーブ記録においては、記録再生に
使用する光スポット径と、トラックピッチ、案内溝深さ
を適切に選ぶと、隣接するトラックに記録されているデ
ータマークからの影響を小さく出来、クロストークによ
るデータの再生誤りを無視出来ることが、特開平5−2
82705号公報に示されている。
【0006】ランド−グルーブ記録法光ディスクの断面
を図2に示す。ディスク基板16には案内溝1およびラ
ンド2が形成され、その上に記録膜17が付けられてい
る。記録膜は穴あけ型のライトワンス膜、相変化膜、光
磁気膜いずれでもよい。案内溝1とランド2の幅はほぼ
等しくすると良い結果が得られる。溝の深さは、記録再
生光ヘッドの基板内の波長の6分の1が良いが、記録膜
の種類、記録マーク15の大きさにも依存し、10分の
1から4分の1までの範囲で選択することが出来る。記
録再生用光スポット14の大きさは、ランド幅よりは大
きく、その2倍よりは小さい必要がある。光ヘッドをラ
ンド上に位置付けるかグルーブ上に位置付けるかは、ト
ラッキング信号の極性を反転させて行う。
【0007】このランド−グルーブ記録法で、従来の光
ディスクで用いられているデータ再生専用情報を、隣接
するトラック間でのクロストークを生じないようにラン
ド、グルーブ各トラック上にピットとして設ける方法が
特公平6−1562号公報に提案されており、それを図
3に示す。
【0008】ピット18および19の深さdは等しく、
ランドとグルーブの高さの差hのほぼ倍になるように選
ぶ。ピットへの光の入射部の媒体の屈折率をnとする
と、ランド、グルーブトラックの隣接するピットの有効
レベル差を、約λ/(8n)とするのが好ましい。 図
3に示されるように、この場合、ディスク面は、ランド
面2、4、グルーブ面1、3、ランド部ピット底面2
0、グルーブ部ピット底面21の4つの高さの異なる面
が必要になる。現在、光ディスクはホトレジスト原盤を
元に、これから金型を作り、この金型を用いて樹脂を成
形し、ディスク基板を作っている。ランド、グルーブ、
ピットはホトレジストにこれらのパターンを露光し、現
像して作る。ランド−グルーブ記録においては、少なく
ともランド面2とグルーブ面1は平坦である必要があ
る。これらは原盤のホトレジスト表面とホトレジストを
塗布する原盤基板面でつくれる。しかし、さらにグルー
ブ面3より深いピット面21をこれに加えて作るのは現
在用いられている原盤作製プロセスでは困難な問題があ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで、グルーブ面と
同一深さの底面を持つピットでアドレス、タイミングマ
ーク等のヘッダー情報を再生専用領域(ヘッダー領域)
に作る方法が特開平6−111480号公報に提案され
ている。図4にそれを示す。この方法では、ヘッダー情
報は、トラック上に設けられた、グルーブのないヘッダ
ー領域にピット列11として設けられる。ピット列11
は、トラックとトラックの境界線上に設けられ、隣合う
一組のランドトラック2、グルーブトラック1で共通に
使用される。こうすれば光スポット径より大きい2トラ
ック間隔でピット列11が存在するために、隣接するピ
ット列からのクロストークなしでピット列から情報を再
生可能なはずである。記録マーク15を記録または再生
するために、トラック1または2の上を走ってきた記録
再生用光ヘッドは、ヘッダー領域に進行するとトラック
中心からオフセットしたピット列をよむために、トラッ
キング動作を解除され、ピットのオフセット量に対応す
るオフセット電圧を与えられ、ピット中心上を通過す
る。通過後、再びトラッキング動作に切り替えられ、ト
ラック中心をたどる。
【0010】あるいはこのようなオフセット動作をさせ
ないで、そのままトラック中心を走り、クロストークで
ピット信号を読み取ることも出来る。現在光ヘッドのい
るトラックがランドトラックなのかグルーブトラックな
のかの判別は、両者でトラッキング信号の極性が異なる
ので、初めにどちらのトラックを記録再生装置が選択し
たかを調べることで区別できる。
【0011】しかしこの方法ではヘッダー領域での光ヘ
ッドのトラッキングが問題になる。ヘッダー部には2ト
ラック間隔のピットしかなく、しかもピットがランドト
ラックとグルーブトラックのトラック境界上にあるため
に、ピットからは光ヘッドをピット上に位置付けする信
号もトラック中心に位置付けする信号も得られない。い
ずれのトラックの中心に位置付けするにも、いったんト
ラッキング信号を、光ヘッドがヘッダー部に入る直前の
値に保持あるいは0にして、オフセットを与えるかその
ままにし、ヘッダー部を通過後、再びトラッキング信号
を取り入れ、動作させる方法を取る。これは、ヘッダー
部では光ヘッドを固定することであり、振動などの外乱
が入り、ヘッドあるいはディスクが動いた場合、ヘッダ
ー部の長さは長いため、光ヘッドはトラック中心からは
ずれ、正しくヘッダー信号の再生ができなくなる問題が
ある。
【0012】さらに別のヘッダー構成が特開平6−89
473に提案されている。図5にそれを示す。ヘッダー
ピット203はランドトラック202、グルーブトラッ
ク201両方に付ける。グルーブトラックにおいてはト
ラック間のグルーブのない領域102にピットを設け
る。ランドトラックにおいては、上記のグルーブのない
領域にはピットは設けず、円周方向にずらして、両側に
グルーブがある領域103にヘッダーピットを設ける。
こうすることでグルーブトラック、ランドトラック各々
のピット上において、記録領域と同じ極性のトラッキン
グ信号を得ることが可能である。またピットはディスク
半径方向の隣接トラックには存在しないので、再生時に
クロストークの混入がない。
【0013】しかしながら、この方法にあっては、ピッ
トに隣接する隣のトラックの部分には、データを記録す
ることは出来ない。これは記録したデータを再生すると
きにピットがクロストークとして信号に混入するためで
ある。このためにピットに隣接するトラック部分は空白
領域としなければならない。ヘッダーの大きさは、たと
えば130mm、2GBISO規格光磁気ディスクのユ
ーザ容量512バイトタイプでは、67バイトある。さ
らに67バイトを空白領域としてとらなければならない
ため、その分ユーザのメモリー容量が少なくなる問題が
ある。また射出成形でディスク基板を作る場合に、転写
不良を生ずる可能性が高い。
【0014】本発明の第1の目的は、上記の問題点を解
決し、信頼性の高い高密度大容量光ディスクを提供する
ことにある。
【0015】さらに、本発明の第2の目的は、上記高密
度大容量光ディスクのトラッキング方法を提供すること
にある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、らせん状または同心円状の案内溝と案内
溝間のランドを有し、情報が案内溝部およびランド部双
方に記録され、案内溝トラック、ランドトラックは円周
方向に分割された記録領域構造を成し、各記録領域構造
が再生専用領域と記録再生領域から成り、再生専用領域
が半径方向にブロック状にそろった配列をなす光記録媒
体において、案内溝トラックにおいては再生専用領域に
案内溝を有し、ランドトラックにおいては再生専用領域
に案内溝を有しないことを特徴としている。
【0017】また、前記再生専用領域の案内溝深さは、
記録再生領域の案内溝深さより浅くすることが望まし
い。
【0018】また、再生専用領域においては情報はピッ
トパターンとして記録され、ランド面からのピット深さ
が記録再生領域の案内溝深さと同一でとすることが望ま
しい。
【0019】また、再生専用領域に記録する再生専用情
報ピットの位置を、半径方向に隣接したトラック間で同
一となる再生専用情報ピットは円周方向に同一の位置に
設け、トラック毎に異なる再生専用情報ピットは円周方
向に位置をずらして隣接するトラック間で隣合わないよ
うにすることが望ましい。
【0020】さらに、上記目的を達成するため、本発明
は、らせん状または同心円状の案内溝と案内溝間のラン
ドを有し、情報が案内溝部およびランド部双方に記録さ
れ、案内溝トラック、ランドトラックは円周方向に分割
された記録領域構造を成し、各記録領域構造が再生専用
領域と記録再生領域から成り、再生専用領域が半径方向
にブロック状にそろった配列をなす光記録媒体であっ
て、案内溝トラックにおいては再生専用領域に案内溝を
有し、ランドトラックにおいては再生専用領域に案内溝
がなく、再生専用領域の案内溝深さが記録再生領域の案
内溝深さより浅く、再生専用領域においては情報はピッ
トパターンとして記録され、ランド面からのピット深さ
が記録再生領域の案内溝深さと同一であり、再生専用領
域に記録する再生専用情報ピットの位置を、半径方向に
隣接したトラック間で同一となる再生専用情報ピットは
円周方向に同一の位置に設け、トラック毎に異なる再生
専用情報ピットは円周方向に位置をずらして隣接するト
ラック間で隣合わないようにした光記録媒体のトラッキ
ング方法において、再生専用領域をトラッキングする場
合に再生信号波形の内、ピットとピットの中間に対応す
る再生信号波形のピーク値を検出し、このピーク値を検
出した時刻にトラッキング信号を検出し、次にピーク値
を検出する時刻までこのトラッキング信号を維持し、こ
れを用いて光ヘッドのトラッキングを行うことを特徴と
している。
【0021】
【作用】本発明の光記録媒体は、グルーブトラックのヘ
ッダー領域にもグルーブが形成されているため、ヘッダ
ー領域においても記録領域と同じ極性のトラッキング信
号を得ることができ、さらに溝を記録領域より浅くする
ことで、ピットからも十分な大きさの信号が得られる。
【0022】さらに、本発明の光記録媒体では、ヘッダ
ー領域がディスクの半径方向にそろっているため、ディ
スク基板を射出成形法によりプラスチックで作製する際
に、パターンの転写不良がなく、トラック全体を有効に
利用できる。
【0023】本発明の光記録媒体に本発明のトラッキン
グ方法を用いることにより、ヘッダー部のトラッキング
信号はさらに大きくなるため、アドレス信号の検出精度
を上げることが出来る。
【0024】
【実施例】図1に本発明の一実施例を示す。1、3、5
は案内溝でグルーブトラックを構成する。2、4はラン
ドであり、ランドトラックを構成する。それぞれのトラ
ックはらせん状あるいは同心円状になっている。溝とラ
ンドの幅はほぼ等しくされる。トラックは複数個のセク
ターに分割され、セクターの先頭に再生専用のヘッダー
領域がある。ヘッダー領域であることを示すマーク、そ
の領域の番地を示すアドレス信号、アドレス信号を検出
するためのタイミング生成用クロック信号などがピット
で構成されている。セクターは半径方向に全トラックで
そろった扇状になっているか半径方向にゾーンを区切っ
て、各ゾーン内で半径方向にそろった扇状をなしてい
る。
【0025】本発明では、ヘッダー領域のグルーブトラ
ックには溝6、8、10が形成されている。ヘッダー領
域のランドトラックには溝がなく、ランド7、9となっ
ている。トラック間隔は、高密度記録のために光スポッ
ト14の径より狭く、その2分の1よりは大きく選ばれ
る。ヘッダー情報には各セクターで共通なものと、セク
ターによって異なるもの、例えばアドレス、があり、こ
れに対応して、ピットも各セクター共通な配列のもの
と、セクターごとに異なる配列を持つものがある。本発
明では、各セクターで共通配列のピット11、例えばヘ
ッダーの開始を示すセクターマーク、クロック信号を表
すVFOピット、はそのまま領域1の各トラックに設け
る。このばあい、隣のトラックのピットがクロストーク
として再生信号に入るが、円周方向に同一配列のため、
再生信号の振幅が増すだけで、ジッタにはならない。こ
のため信号対ノイズ比(S/N比)が大きくなりエラー
が減少する。
【0026】セクターごとに異なる配列を持つピットは
領域2に設け、さらにランドトラックとグルーブトラッ
クで位置をずらし、グルーブトラックでは領域Aにピッ
ト12を、ランドトラックでは領域Bにピット13を設
ける。このように位置をずらして隣あうトラックにピッ
トを存在させないことにより、大きな径の光スポットに
対してもクロストークなしにアドレス信号の検出、再生
が出来る。このようにするとヘッダー領域で必要になる
余分な領域は、領域A(または領域B)のみで済む。ア
ドレス部の長さは、たとえば、130mm、2GBIS
O規格光磁気ディスクのユーザ容量512バイトタイプ
では、ヘッダー部長さ67バイトに対して、13バイト
であり、1/5に過ぎない。余分に必要となる領域Aの
長さは13バイトで済み、ディスク全体から見ると無視
できる量である。
【0027】さらに本発明の構成にすると、記録領域と
再生専用のヘッダー領域とが円周方向ではっきり分離す
るため、記録マークとピットとのクロストークが全くな
いため、記録データの再生エラーも少なくなる。
【0028】さらに本発明の構成にすると、記録領域と
再生専用のヘッダー領域とが円周方向ではっきり分離
し、ヘッダー領域は半径方向に整列するため、ディスク
基板を、射出成形で作る際に問題となる、転写ずれによ
るピットパターンの記録再生領域への写り込みがなくな
り、成形が容易になり、基板の生産性が向上する利点が
ある。
【0029】図6(a)〜(d)にグルーブ、ピット深
さと各種信号の関係を示す。ピット深さ、グルーブ深さ
と信号の関係は、”光ディスク技術”、尾上守夫監修、
1989、ラジオ技術社、などに述べられている。図1
の点線A−A’を光スポットが横断したときのグルーブ
深さと広く用いられているプッシュプル方式トラッキン
グ信号Ippの関係は図(a)の実線A、点線C−C’
を光が横断したときは点線Cのようになる。両者で差が
あるのは、ヘッダー部の溝幅を記録再生領域のグルーブ
に較べ狭い場合を示したためで、光スポットの大きさと
溝幅の相対的な比率で信号の大きさは変化する。いずれ
にしても光スポットが見た実効グルーブ深さが、光スポ
ット波長λの1/8のときにIppは最大となる。
【0030】図(b)はピット深さとピット信号Ipの
関係で、実効ピット深さがλ/4の時にIpは最大とな
る。ヘッダー部には浅いグルーブがあるため、実効ピッ
ト深さはグルーブの分だけ浅くなる。
【0031】図(c)はランド−グル−ブ記録方式の場
合の、グルーブ深さと隣接するトラックからのクロスト
ークの関係を示す。図(d)はランドまたはグルーブに
記録したマークからの再生信号Iとグルーブの深さの関
係を示す。
【0032】これらの図からグルーブ、ピットの深さを
選定する。ランド−グル−ブ記録方式の場合、まずクロ
ストーク量を押さえねばならないので、グルーブ深さは
図(c)の矢印で示す範囲、λ/10〜λ/4.5が適
当となる。記録マークの大きさが小さければ、クロスト
ークの量が減るため、このカーブは下がり、その分グル
ーブ深さの使用可能範囲がさらに広がる。トラッキング
信号は最大値の半分までは許容できるとすれば、図
(a)から、グルーブ深さはλ/24〜5λ/24とな
る。図(b)のピット深さはランドトラックではグルー
ブ深さと同じだが、グルーブトラックでは、浅溝が存在
するため、グルーブ深さから浅溝深さを引いたものとな
る。従って、グルーブ深さがλ/4に近く浅溝が浅いほ
うが信号が大きくなる。図(d)の記録再生信号の場合
はグルーブが浅いほど信号が大きくなるが溝幅が広いた
めに落ちこみは小さい。
【0033】図(a)、(c)、(d)からは、グルー
ブ深さはλ/10〜λ/5が適当な範囲となる。グルー
ブ深さをλ/5、浅溝深さをλ/24とすると、ヘッダ
ー領域のピット信号強さは図(b)の矢印で示される値
となる。ランドトラックでは浅溝による影響はグルーブ
トラックより小さい。
【0034】図1の点線B−B’に沿って光スポットが
トラックを横断する場合はピット11の存在のため、ピ
ット部からの反射光量が小さくなるために、トラッキン
グ信号Ippは図6(a)の一点鎖線Bのように非常に
小さくなる問題がある。しかし浅くとも溝が存在するた
めに、信号の極性が反転することはない。溝がなければ
極性が反転し、光ヘッドは隣のトラックへ移そうとする
力が光ヘッドに働き、光ヘッドはトラック中心からずれ
ることになり、最悪の場合別のトラックへ飛ぶことにな
る。しかし溝があっても図1の点線D−D’に沿って光
ヘッドが動く場合は、ランドトラック上ではトラッキン
グ信号の極性が反転する可能性が高い。したがって、一
点鎖線Eに沿って光スポットが円周方向に動くと、ピッ
トを通過する度に、トラッキング信号は小さくなった
り、逆極性になって光ヘッドをトラックからずらそうと
する。
【0035】図7の(a)〜(c)にこの様子を示す。
図(a)の一点鎖線Fに沿ってランドトラックを光スポ
ットが移動したときのピット信号Ip、トラッキング信
号Ippを図(b)、図(c)に示す。光スポット14
が記録再生領域のランド2からヘッダー領域のランド7
に入ると、隣接トラックの溝6、8の幅が狭くなるため
に光スポットの溝にかかる面積が減り、溝が浅くなるた
め回折の影響が減って、ピット信号は大きくなる。しか
しピットにさしかかると、ピットによる回折で信号は大
きく減少する。この減少分をピットの再生に用いる。減
少の程度は隣接トラックに同じピットが並んでいるとき
が最大となる。光スポットの隣接トラックにのみピット
がある場合にも、回折が生じて信号は減少する。しかし
適当なレベルSを選び、レベル以下に達した部分を取り
だすことで再生信号を検出することが出来る。
【0036】しかしこれは、あくまでも光スポットのト
ラッキングが正確に行われ、トラック上を光スポットが
正確に辿った場合である。トラッキング信号は図(c)
のようにピット信号同様ピット上で小さくなる。、ラン
ドトラックの場合はさらに隣接するトラックにピットが
ない場合にランドトラックのピット上で図のように極性
が反転することもある。これはピットの大きさに依存す
る。極性を反転させるピットの数が少なく、まばらに分
布している場合は、光ヘッドの慣性で光ヘッド自身はほ
とんど動かずにすむが、反転させるピットが連続して分
布している場合はそうはいかず、光ヘッドに隣のトラッ
クへ向かう力を与え、トラック中心からのずれを生じる
ことになる。
【0037】これに対し、ピット信号のうちピットとピ
ットの間の信号がピークになる時刻にトラッキング信号
も大きくなり、極性も反転しないことに着目すれば、次
のピット信号がピークになる時刻までトラッキング信号
ピーク値を保持し、これを使ってトラッキングすること
で、ピットでトラッキング信号の極性が反転する場合で
も安定したトラッキングが可能となる。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ラ
ンド部、グルーブ部双方に記録する光ディスクにおい
て、グルーブトラックの再生専用領域に案内溝を設ける
ことにより、溝がない場合に較べトラッキング信号の極
性が反転する機会を著しく低減し、安定なトラッキング
を行うことが可能となる。このためトラック番地の読み
誤りを減少させ、信頼性の高い記録再生が出来る効果が
ある。
【0039】さらに再生専用領域内の溝を浅くすること
により、再生専用領域内の溝上、ランド上に設けたピッ
トからの信号の大きさを必要十分なレベルに確保するこ
とが出来る。
【0040】ランド面からのピット深さを、記録再生領
域の案内溝深さと同一としたことで、従来の原盤ディス
ク製造プロセスで本発明の原盤を容易に作製することが
出来る効果がある。また再生専用領域に記録する再生専
用情報ピットの位置を、隣接したトラック間で同一とな
る再生専用情報ピットは円周方向に同一の位置に設け、
トラック毎に異なる再生専用情報ピットは円周方向に位
置をずらし、隣接するトラック間で隣合わないようにす
ることで隣接するトラックからのクロストークを低減出
来、信頼性の高い記録再生が出来る効果がある。
【0041】さらに本発明によれば、再生専用領域をト
ラッキングする場合に、再生信号波形の内、ピットとピ
ットの中間に対応するピット信号のピーク値を検出し、
このピーク値を検出した時刻にトラッキング信号を検出
し、次にピーク値を検出する時刻までこのトラッキング
信号を維持し、これを用いて光ヘッドのトラッキングを
行うことで、たとえピット上のトラッキング信号の極性
が反対で、そのようなピットが連続して並んでいても、
安定したトラッキング信号を得ることが出来、信頼性の
高い記録再生が可能となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ディスクヘッダー部を示す概略構成
図である。
【図2】従来のランドグルーブ記録光ディスクの概念を
示す説明図である。
【図3】従来のランドグルーブ記録光ディスクのピット
の構造を示す説明図である。
【図4】従来のランドグルーブ記録光ディスクのヘッダ
ーピットの配置を示す説明図である。
【図5】従来のランドグルーブ記録光ディスクのヘッダ
ーピットの他の配列方法を示す説明図である。
【図6】ランドグルーブ記録光ディスクの信号とピット
深さ、グルーブ深さとの関係を示す説明図である。
【図7】本発明のランドグルーブ光ディスクのヘッダー
部のピット信号、トラッキング信号を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1、3、5 案内溝 2、4 ランド 6、8、10 ヘッダー部案内溝 7、9 ヘッダー部ランド 11、12、13 ピット 14 光スポット 15 記録マーク
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 11/10 506 9075−5D G11B 11/10 506L 511 9075−5D 511D

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 らせん状または同心円状の案内溝と案内
    溝間のランドを有し、情報が案内溝部およびランド部双
    方に記録され、案内溝トラック、ランドトラックは円周
    方向に分割された記録領域構造を成し、各記録領域構造
    が再生専用領域と記録再生領域から成り、再生専用領域
    が半径方向にブロック状にそろった配列をなす光記録媒
    体において、案内溝トラックにおいては再生専用領域に
    案内溝を有し、ランドトラックにおいては再生専用領域
    に案内溝を有しないことを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】 再生専用領域の案内溝深さが記録再生領
    域の案内溝深さより浅いことを特徴とする請求項1記載
    の光記録媒体。
  3. 【請求項3】 再生専用領域においては情報はピットパ
    ターンとして記録され、ランド面からのピット深さが記
    録再生領域の案内溝深さと同一であることを特徴とする
    請求項2記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】 再生専用領域に記録する再生専用情報ピ
    ットの位置を、半径方向に隣接したトラック間で同一と
    なる再生専用情報ピットは円周方向に同一の位置に設
    け、トラック毎に異なる再生専用情報ピットは円周方向
    に位置をずらして隣接するトラック間で隣合わないよう
    にしたことを特徴とする請求項3の光記録媒体。
  5. 【請求項5】 らせん状または同心円状の案内溝と案内
    溝間のランドを有し、情報が案内溝部およびランド部双
    方に記録され、案内溝トラック、ランドトラックは円周
    方向に分割された記録領域構造を成し、各記録領域構造
    が再生専用領域と記録再生領域から成り、再生専用領域
    が半径方向にブロック状にそろった配列をなす光記録媒
    体であって、案内溝トラックにおいては再生専用領域に
    案内溝を有し、ランドトラックにおいては再生専用領域
    に案内溝がなく、再生専用領域の案内溝深さが記録再生
    領域の案内溝深さより浅く、再生専用領域においては情
    報はピットパターンとして記録され、ランド面からのピ
    ット深さが記録再生領域の案内溝深さと同一であり、再
    生専用領域に記録する再生専用情報ピットの位置を、半
    径方向に隣接したトラック間で同一となる再生専用情報
    ピットは円周方向に同一の位置に設け、トラック毎に異
    なる再生専用情報ピットは円周方向に位置をずらして隣
    接するトラック間で隣合わないようにした光記録媒体の
    トラッキング方法において、再生専用領域をトラッキン
    グする場合に再生信号波形の内、ピットとピットの中間
    に対応する再生信号波形のピーク値を検出し、このピー
    ク値を検出した時刻にトラッキング信号を検出し、次に
    ピーク値を検出する時刻までこのトラッキング信号を維
    持し、これを用いて光ヘッドのトラッキングを行うこと
    を特徴とするトラッキング方法。
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