JPH0979935A - 気密検査装置 - Google Patents

気密検査装置

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JPH0979935A
JPH0979935A JP25707995A JP25707995A JPH0979935A JP H0979935 A JPH0979935 A JP H0979935A JP 25707995 A JP25707995 A JP 25707995A JP 25707995 A JP25707995 A JP 25707995A JP H0979935 A JPH0979935 A JP H0979935A
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JP
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pressure
valve
inspection
vacuum
airtightness
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JP25707995A
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Hajime Goto
一 後藤
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気密検査を高精度に行い、試験液等の影響に
よって微少な漏れ量の検出が困難になる等の問題を解消
できるようにする。 【解決手段】 検査治具としての定積槽7に噴射弁1を
気密状態にセットした後に、真空機器9を作動させるこ
とによって定積槽7内の圧力を真空圧状態まで下げる。
そして、圧力センサ20で定積槽7内の圧力が予め決め
た設定値(真空圧)に達したか否かを検出し、定積槽7
内の圧力がこの設定値まで下がった状態では真空機器9
(真空弁11)の作動を停止させると共に、噴射弁1の
流入口3側から噴射弁1内に高圧設定されたエアを供給
する。そして、流入口3側から噴射弁1内に高圧のエア
を一定時間に亘って供給した状態で、圧力センサ20か
ら定積槽7内の圧力値を読込むことにより、定積槽7内
の圧力変化から噴射弁1が気密状態にシールされている
か否かを判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば燃料の噴射
弁や流量制御弁等の検査対象物を出荷時等に気密検査す
るのに用いて好適な気密検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子制御式の燃料噴射装置等に
用いられる噴射弁等は、弁体の開弁時にエンジンの燃焼
室側に向けて噴射口から微小流量の燃料を噴射供給し、
弁体の閉弁時には噴射口からの燃料噴射を遮断(停止)
させ、燃料漏れ等の発生を完全になくすことが要求され
る。
【0003】このため、従来技術にあっては、噴射弁等
の出荷前に行う検査工程において、例えば噴射弁の流入
口側から該噴射弁内に擬似燃料等の試験液を供給し、前
記弁体を開,閉弁させて噴射口から噴射される燃料流量
(試験液の流量)を測定し、必要に応じて適宜に噴射量
の微調整(動的流量調整や静的流量調整等)を行うと共
に、前記弁体を弁座側に着座させた状態で液密性の検査
等を実施するようにしている。そして、これらの検査が
終了した最終工程では、噴射弁等の気密性を検査する気
密検査を行うようにしている。
【0004】即ち、最終工程となる気密検査工程では、
噴射弁の弁体を弁座側に着座させた状態で前記噴射弁の
流入口側から該噴射弁内に高圧のエアを供給すると共
に、流出口となる噴射口側にエア漏れ検査器(例えばリ
ークテスタ)を接続し、予め用意した漏れなしマスタと
噴射弁(検査対象)の噴射口との間に生じる差圧を前記
エア漏れ検査器で読取ることにより、検査対象物となる
噴射弁が前記弁体と弁座との間で気密状態に保持されて
いるか否かを検査するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然るに、上述した従来
技術では、検査対象物となる噴射弁の噴射口(流出口)
側にリークテスタ等のエア漏れ検査器を接続し、噴射弁
内に流入口側から供給した高圧のエアが前記噴射口側か
ら漏洩したか否かを、前記漏れなしマスタ側との差圧に
よって検査しているに過ぎないから、噴射弁等の気密検
査を必ずしも高精度に行うことが難しいという問題があ
る。
【0006】特に、噴射弁等の場合には、気密検査の前
に行う微小流量の検査や液密検査時等に、擬似燃料等の
試験液を噴射弁内に供給しているために、この試験液が
噴射弁内に残留したままの状態で気密検査を実施する
と、試験液の影響によって圧力変動が発生し、微少な漏
れ量の検出が困難になるという問題がある。
【0007】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は気密検査を高精度に行うことが
でき、試験液等の影響によって微少な漏れ量の検出が困
難になる等の問題を解消できるようにした気密検査装置
を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1に記載の発明は、検査対象物用の取付
部を備え密閉容器として形成された検査治具と、該検査
治具の取付部に前記検査対象物をセットした状態で該検
査治具内に真空圧を発生させる真空圧発生手段と、該真
空圧発生手段を停止した状態で前記検査対象物内に外部
から高圧の気体を供給する高圧供給手段と、該高圧供給
手段によって前記検査対象物内に高圧気体を供給する
前,後で、前記検査治具内の圧力をそれぞれ検出する圧
力検出手段と、該圧力検出手段による圧力の検出結果に
基づいて前記検査対象物の気密判定を行う気密判定手段
とからなる構成を採用している。
【0009】また、請求項2に記載の発明では、前記圧
力検出手段によって、前記検査治具内を真空圧に設定し
たときの第1圧力と、前記検査対象物内に高圧の気体を
一定時間供給したときの第2圧力とを検出する構成と
し、さらに該圧力検出手段による第1圧力と第2圧力と
の圧力差に基づき前記検査対象物から検査治具内に漏洩
した気体の漏れ量を算定する演算手段を備える構成とし
ている。
【0010】さらに、請求項3に記載の発明では、前記
検査対象物を、流入口から流出口に向けて液体が流通す
るのを制御する制御弁とし、前記検査治具の取付部には
該制御弁の流出口側を気密状態でセットし、該制御弁の
流入口には前記高圧供給手段を接続する構成としてい
る。
【0011】
【作用】上記構成により、請求項1に記載の発明では、
検査治具の取付部に検査対象物をセットした状態で真空
圧発生手段を作動させて検査治具内を真空圧状態に設定
でき、この状態で圧力検出手段を用いることにより前記
検査治具内の圧力が予め決めた真空圧(設定圧)に達し
たか否かを検出できる。そして、この検査治具内が設定
圧に達すると、前記真空圧発生手段を停止させると共
に、高圧供給手段から前記検査対象物内に高圧の気体を
供給し、この状態で前記検査治具内の圧力を再び検出す
ることにより、前記高圧の気体を供給する前,後で検査
治具内の圧力が変化したか否かを判定でき、気密判定手
段で前記検査対象物の気密判定を正確に行うことができ
る。
【0012】また、請求項2に記載の発明では、前記圧
力検出手段を用いて検査治具内を真空圧に設定したとき
の第1圧力と、前記検査対象物内に高圧の気体を一定時
間供給したときの第2圧力とを検出することにより、演
算手段では圧力検出手段による第1圧力と第2圧力との
圧力差に基づいて前記検査対象物から検査治具内に漏洩
した気体の漏れ量を算定でき、真空圧を用いることによ
って微少な漏れ量の検出を正確に行うことができる。
【0013】さらに、請求項3に記載の発明のように、
流入口から流出口に向けて液体が流通するのを制御する
制御弁を検査対象物とすれば、該制御弁の流出口側を前
記検査治具の取付部に気密状態でセットし、真空圧発生
手段を作動させることによって検査治具内を真空圧状態
まで下げることができ、該検査治具内の圧力が予め決め
た真空圧(設定圧)に達したか否かを圧力検出手段によ
って検出できる。そして、この検査治具内の圧力が設定
圧まで下がった状態で前記真空圧発生手段の作動を停止
させ、前記制御弁の流入口側から該制御弁内に高圧供給
手段からの高圧の気体を供給することにより、この気体
が制御弁内から検査治具内へと漏洩したか否かを検査治
具内の圧力変化から判定でき、前記制御弁の気密判定を
正確に行うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例による気密
検査装置を図1ないし図4に基づき、検査対象物として
燃料噴射用の制御弁(以下、噴射弁という)を用いた場
合を例に挙げて説明する。
【0015】図において、1は気密検査を行う検査対象
物としての噴射弁を示し、該噴射弁1は図2に示す如
く、段付き筒状に形成された弁ケーシング2と、該弁ケ
ーシング2の一端(上端)側に設けられ、該弁ケーシン
グ2内へと燃料を流入(供給)させる流入口3と、弁ケ
ーシング2の他端(下端)側に設けられ、先端側に流出
口としての噴射口4Aと弁座4Bとが形成された噴射ノ
ズル4と、該噴射ノズル4の弁座4Bに離着座するよう
に弁ケーシング2内の電磁アクチュエータ(図示せず)
によって駆動される弁体5と、弁ケーシング2内の電磁
アクチュエータに噴射信号を給電すべく弁ケーシング2
の一端(上端)側に設けられたコネクタ6とから大略構
成されている。
【0016】ここで、噴射弁1は燃料配管(図示せず)
等により流入口3から弁ケーシング2内へと供給された
燃料を、噴射口4Aからエンジンの燃焼室(図示せず)
等に向けて噴射供給する燃料噴射用の制御弁を構成して
いる。そして、噴射弁1は外部からコネクタ6を介して
電磁アクチュエータに給電される噴射パルスに応じて弁
体5を噴射ノズル4の弁座4Bに離着座させることによ
り、弁体5の開弁時に噴射口4Aから燃料を噴射させ
る。
【0017】また、噴射弁1は弁体5の閉弁時に該弁体
5を噴射ノズル4の弁座4Bに弁ばね(図示せず)等で
着座させることにより、該弁座4Bと弁体5との間を
気,液密にシールし燃料の噴射を停止させると共に、噴
射口4Aからの燃料漏れ等を防止する構成となってい
る。
【0018】7は噴射弁1の気密検査を行うための検査
治具としての定積槽を示し、該定積槽7は図2に示すよ
うに、一定の内容積Vをもった箱形状の密閉容器として
形成され、その上面側には噴射ノズル4等が装着される
取付部としてのホルダ筒7Aが一体に設けられている。
そして、定積槽7のホルダ筒7Aは有底筒状に形成さ
れ、その底部側には噴射弁1の噴射口4Aを定積槽7内
に連通させる検査穴7Bが穿設されている。
【0019】また、定積槽7にはその周壁に接続口7
C,7D,7E等が形成され、接続口7Cは後述の真空
機器9に真空配管10等を介して接続されている。そし
て、接続口7Dは後述の圧力センサ20に検出配管21
等を介して接続され、接続口7Eは後述の大気開放弁2
3に逃し配管24等を介して接続されている。8はホル
ダ筒7Aの内周側に装着されたシール部材としてのOリ
ングを示し、該Oリング8はホルダ筒7Aと噴射ノズル
4との間を気密にシールし、両者の間から定積槽7内に
大気が侵入するのを防止している。
【0020】9は定積槽7内に真空圧を発生させる真空
圧発生手段としての真空機器で、該真空機器9は真空ポ
ンプ等により構成され、定積槽7に真空配管10等を介
して接続されている。そして、真空配管10の途中には
真空弁11と可変絞り弁12とが設けられ、該可変絞り
弁12は定積槽7内の空気が真空機器9側に吸引(排
出)されるときの速度を可変に調整する構成となってい
る。また、真空弁11は後述するコントロールユニット
26からの制御信号で開,閉弁される電磁弁等によって
構成され、定積槽7と真空機器9との間を連通,遮断さ
せるようになっている。
【0021】13は噴射弁1の弁ケーシング2内に高圧
のエアを供給する高圧供給手段としてのコンプレッサを
示し、該コンプレッサ13は噴射弁1の検査部所等に設
置された工場内のエア源によって構成され、その吐出側
はエア配管14を介して噴射弁1の流入口3に接続され
ている。そして、エア配管14の途中にはエアドライヤ
15およびエア供給弁16等が設けられ、該エア供給弁
16はコントロールユニット26からの制御信号で開,
閉弁される電磁弁等によって構成されている。そして、
エア供給弁16は開弁時にコンプレッサ13からのエア
を噴射弁1内に供給し、閉弁時にはエアの供給を遮断す
るものである。
【0022】17はエアドライヤ15とエア供給弁16
との間に位置してエア配管14の途中に設けられた精密
減圧弁を示し、該減圧弁17はエア供給弁16(噴射弁
1)側のエア圧を設定圧Pc (例えば5kg/cm2
に設定し、これ以上の高圧がエア配管14を介してエア
供給弁16(噴射弁1)側に供給されるのを防止するも
のである。
【0023】18は減圧弁17とエア供給弁16との間
に位置してエア配管14の途中に設けられた圧力センサ
を示し、該圧力センサ18は減圧弁17の下流側でエア
配管14内の圧力を監視し、この圧力が減圧弁17の設
定圧Pc (5kg/cm2 )に保持されているか否か
を、コントロールユニット26側で判別できるようにし
ている。
【0024】19はエアドライヤ15と減圧弁17との
間に位置してエア配管14の途中に設けられた遮断弁を
示し、該遮断弁19は検査対象物となる各噴射弁1等の
気密検査を開始するとき等に開弁され、例えば1日分の
気密検査が終了したとき等に手動で閉弁操作されるもの
である。
【0025】20は定積槽7に検出配管21を介して接
続された圧力検出手段としての圧力センサを示し、該圧
力センサ20は定積槽7内の圧力を検出し、その検出信
号を圧力値Pとしてコントロールユニット26に出力す
る。22は検出配管21の途中部位に設けた圧力弁を示
し、該圧力弁22もコントロールユニット26からの制
御信号で開,閉弁される電磁弁等によって構成され、圧
力センサ20で定積槽7内の圧力を検出するときに、開
弁状態に保持されるものである。
【0026】23は逃し配管24を介して定積槽7に接
続された大気開放弁を示し、該大気開放弁23はコント
ロールユニット26からの制御信号で開,閉弁される電
磁弁等によって構成され、開弁時には定積槽7内の真空
圧を逃し配管24を介して外部に逃がすと共に、定積槽
7内に大気圧を導入することにより、定積槽7のホルダ
筒7Aから噴射弁1の噴射ノズル4等を容易に脱着でき
るようにしている。
【0027】25は定積槽7内の温度を検出する温度検
出手段としての温度センサを示し、該温度センサ25は
定積槽7内を真空圧に設定した状態でその温度Tを検出
し、検出信号をコントロールユニット26に出力するも
のである。
【0028】さらに、26はマイクロコンピュータ等か
らなり気密判定手段および演算手段を構成するコントロ
ールユニットを示し、該コントロールユニット26は図
3に示す如く、その入力側が圧力センサ18,20、温
度センサ25およびスタートスイッチ27等に接続さ
れ、出力側が真空機器9、真空弁11、コンプレッサ1
3、エア供給弁16、圧力弁22、大気開放弁23およ
び報知器28等に接続されている。
【0029】そして、該コントロールユニット26はそ
の記憶回路内に図4に示すプログラム等を格納し、噴射
弁1の気密検査処理等を行うと共に、後述する数1の式
よりエア漏れ量Qを演算するようになっている。また、
コントロールユニット26の記憶回路にはその記憶エリ
ア26A内に、定積槽7内に発生させるべき真空圧の設
定値PS (設定圧)、タイマtおよびエア供給弁16を
開弁してから閉弁させるまでの一定時間t0 (例えば3
〜10秒)等が更新可能に格納されている。
【0030】本実施例による気密検査装置は上述の如き
構成を有するもので、次にコントロールユニット26に
よる気密検査処理について図4を参照して説明する。
【0031】まず、処理動作がスタートすると、ステッ
プ1で噴射弁1の噴射ノズル4を定積槽7のホルダ筒7
A内に図2に示す如く気密状態でセットさせる。そし
て、次なるステップ2でスタートスイッチ27を投入
(閉成)させることにより、ステップ3で圧力弁22を
開弁させると共に、ステップ4に移って真空弁11を開
弁させ、ステップ5では真空機器9を作動させる。
【0032】そして、定積槽7内の空気を真空機器9に
より吸引(排出)させつつ、ステップ6に移って定積槽
7内の圧力を圧力センサ20により検出配管21を介し
て検出し、このときの圧力値Pが予め決めた第1圧力と
しての設定値PS (真空圧)に達したか否かを判定す
る。そして、ステップ6で「YES」と判定したときに
は定積槽7内の圧力が設定値PS (真空圧)まで減圧さ
れているから、ステップ7に移って真空弁11を閉弁さ
せると共に、ステップ8では真空機器9を停止させ、定
積槽7内を設定値PS の圧力状態に保持する。
【0033】次に、ステップ9では定積槽7内の圧力値
Pが設定値PS の圧力に保持されているかを、圧力セン
サ20からの検出信号に基づいて確認しつつ、ステップ
10に移ってエア供給弁16を開弁させ、ステップ11
ではタイマtをスタートさせる。この結果、コンプレッ
サ13からのエアは減圧弁17の設定圧Pc (5kg/
cm2 )に保持された状態で、エア供給弁16およびエ
ア配管14等を介して噴射弁1の弁ケーシング2内に流
入口3から供給される。
【0034】そして、ステップ12ではコンプレッサ1
3からのエアをエア供給弁16等を介して噴射弁1内に
供給し始めてから、例えば3〜10秒程度の一定時間t
0 が経過したか否かを判定し、「NO」と判定する間は
ステップ10以降の処理を繰返すようにする。
【0035】次に、ステップ10で「YES」と判定し
たときには、ステップ13に移ってエア供給弁16を閉
弁させると共に、タイマtを停止させる。そして、次な
るステップ14では圧力センサ20から定積槽7内の圧
力値Pe を第2圧力として読込むと共に、温度センサ2
5から定積槽7内の温度Tを読込み、このときの圧力値
Pe と前記設定値PS との圧力差(Pe −PS )から噴
射弁1の気密判定を実行する。
【0036】即ち、ステップ9の段階で定積槽7内を設
定値PS の圧力に保持しつつ、ステップ10でエア供給
弁16を開弁して一定時間t0 の間だけ噴射弁1内に設
定圧Pc (5kg/cm2 )のエアを供給したから、噴
射弁1の弁座4Bと弁体5との間が気密状態にシールさ
れていないときには、噴射弁1内のエア圧が噴射口4A
側に漏れることにより、定積槽7内の圧力値Pe は設定
値PS (真空圧)に比較して大きく上昇することにな
る。
【0037】そこで、圧力値Pe と設定値PS との圧力
差(Pe −PS )から噴射弁1の弁座4Bと弁体5との
間が気密状態にシールされているか否かを正確に気密判
定することができ、圧力差(Pe −PS )が一定の判定
値よりも大きいときには、例えば報知ランプまたはブザ
ー等からなる報知器28を作動させて噴射弁1にエア漏
れが発生していることを報知できる。
【0038】また、この間のエア漏れ量Qを、
【0039】
【数1】Q=(Pe −PS )/Pc ×V/t0 但し、V:定積槽7の内容積 として単位時間当りのエア漏れ量Qを算定することがで
きる。なお、この場合、定積槽7内の温度Tに基づいて
前記設定圧Pc および圧力値Pe 等を補正演算すること
により、エア漏れ量Qをより正確に算定することができ
る。
【0040】次に、ステップ14による気密判定が終了
すると、ステップ15に移って大気開放弁23を開弁さ
せ、定積槽7内に大気を導入することによって該定積槽
7の内,外で圧力差が生じるのを解消させる。そして、
ステップ16で圧力弁22を閉弁させると共に、ステッ
プ17で大気開放弁23を閉弁させ、ステップ18に移
って噴射弁1を定積槽7のホルダ筒7Aから取外すこと
により、処理動作を終了させる。
【0041】かくして、本実施例によれば、定積槽7の
ホルダ筒7Aに噴射弁1の噴射ノズル4側を気密状態に
セットした後に、真空機器9を作動させることによって
定積槽7内の圧力を真空圧状態まで下げると共に、圧力
センサ20で定積槽7内の圧力が予め決めた設定値PS
(真空圧)に達したか否かを検出し、設定値PS まで下
がった状態では真空機器9(真空弁11)の作動を停止
させ、噴射弁1の流入口3側から該噴射弁1内に設定圧
Pc (5kg/cm2 )のエアを供給する構成としてい
るから、下記のような作用効果を得ることができる。
【0042】即ち、流入口3側から噴射弁1内に設定圧
Pc のエアを一定時間t0 に亘って供給した状態で、圧
力センサ20から定積槽7内の圧力値Pe を読込むこと
により、仮に噴射弁1の弁座4Bと弁体5との間からエ
ア漏れが発生しているようなときには、このときの圧力
値Pe は大気圧レベルまたはそれ以上の圧力まで早期に
上昇するから、この圧力値Pe と前記設定値PS との圧
力差(Pe −PS )に基づいて、噴射弁1の弁座4Bと
弁体5との間が気密状態にシールされているか否かを正
確に判定することができる。
【0043】また、このときに前記数1の式により噴射
口4Aからのエア漏れ量Qを算出でき、エア漏れ量Qが
僅かであっても、前記設定値PS は真空圧に設定されて
いるから、エア圧供給後の圧力値Pe との圧力差(Pe
−PS )を大きく変化させることができ、微少なエア漏
れ量Qも正確に算定できる。
【0044】この場合、従来技術でも述べた如く噴射弁
1の気密検査を行う前に、例えば噴射弁1の流入口3に
燃料配管(図示せず)等を接続し、擬似燃料等の試験液
を噴射弁1内に供給して微小流量の検査や液密検査等を
行うと、この試験液が噴射弁1内に残留したままの状態
になることがある。
【0045】しかし、本実施例では、噴射弁1内に流入
口3側から高圧のエアを供給する前に、定積槽7内が設
定値PS の真空圧状態になるまで真空機器9を作動し
て、定積槽7内の空気を外部に吸引(排出)させるよう
にしたから、前記試験液の影響によって定積槽7内の圧
力が変動するのを確実に防止でき、微少なエア漏れ量Q
の検出も正確に行うことができる。
【0046】そして、このときに温度センサ25から定
積槽7内の温度Tを読込むことにより、前記圧力値Pe
および設定値PS 等を定積槽7内の温度Tに基づいて補
正演算することができ、エア漏れ量Qをより正確に算定
することができる。
【0047】従って、本実施例によれば、定積槽7を用
いて前記圧力差(Pe −PS )から噴射弁1の気密判定
を実行することにより、噴射弁1の気密検査を高精度に
行うことができ、気密検査の前に行う液密検査時等の試
験液の影響をなくし得ると共に、微少なエア漏れ量Qの
検出演算を正確に行うことができ、検査精度を大幅に向
上できる等の効果を奏する。
【0048】なお、前記実施例では、図4に示すプログ
ラムのうちステップ14が、本発明を特定する事項であ
る気密判定手段の具体例を示し、前記数1の式がエア漏
れ量Qを算定する演算手段の具体例を示すものである。
【0049】また、前記実施例では、検査対象物として
噴射弁1を用いる場合を例に挙げて説明したが、本発明
はこれに限らず、例えば流入口側から流出口側へと流通
する液体の流量を制御する電磁式の流量制御弁(電磁バ
ルブ)等、種々の制御弁に適用してもよく、また、制御
弁以外であっても内部を気密状態に形成する必要のある
種々の気密部品等に適用してもよいものである。
【0050】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1に記載の発
明によれば、検査治具の取付部に検査対象物をセットし
た状態で真空圧発生手段を作動させ、検査治具内を真空
圧状態に設定すると共に、真空圧発生手段を停止させた
状態で高圧供給手段から前記検査対象物内に高圧の気体
を供給することにより、高圧気体を供給する前,後で前
記検査治具内の圧力を検出し、この圧力の検出結果に基
づき気密判定手段で前記検査対象物の気密判定を行う構
成としたから、一旦は真空圧状態まで減圧した検査治具
内の圧力が、検査対象物内に供給した高圧の気体によっ
て圧力上昇するか否かを気密判定手段で判別することに
より、検査対象物の気密検査を高精度に行うことができ
ると共に、気密検査の前に行う液密検査時の試験液等が
検査対象物内に残留している場合でも、この影響をなく
して微少な漏れ量の検出をも正確に行うことができ、検
査精度を大幅に向上できる等の効果を奏する。
【0051】また、請求項2に記載の発明では、圧力検
出手段を用いて検査治具内を真空圧に設定したときの第
1圧力と前記検査対象物内に高圧の気体を一定時間供給
したときの第2圧力とを検出すると共に、演算手段を備
える構成とすることにより、前記圧力検出手段による第
1,第2圧力の圧力差に基づいて演算手段では前記検査
対象物から検査治具内に漏洩した気体の漏れ量を算定で
き、真空圧を用いることによって微少な漏れ量の演算
(算出)を正確に行うことができる。
【0052】さらに、請求項3に記載の発明のように、
流入口から流出口に向けて液体が流通するのを制御する
制御弁を検査対象物とすることにより、該制御弁の流出
口側を前記検査治具の取付部に気密状態でセットし、真
空圧発生手段を作動させることによって検査治具内を真
空圧状態まで下げることができ、該検査治具内の圧力が
予め決めた真空圧(設定圧)に達したか否かを圧力検出
手段によって検出できる。そして、この検査治具内の圧
力が設定圧まで下がった状態で前記真空圧発生手段の作
動を停止させ、前記制御弁の流入口側から該制御弁内に
高圧供給手段からの高圧の気体を供給することにより、
この気体が制御弁内から検査治具内へと漏洩したか否か
を検査治具内の圧力変化から判定でき、前記制御弁の気
密判定をより高精度に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による気密検査装置を示す全体
構成図である。
【図2】図1中の定積槽に噴射弁をセットした状態を示
す要部拡大断面図である。
【図3】図1に示す気密検査装置の制御ブロック図であ
る。
【図4】コントロールユニットによる気密検査処理を示
す流れ図である。
【符号の説明】
1 噴射弁(検査対象物) 3 流入口 4 噴射ノズル 4A 噴射口(流出口) 4B 弁座 5 弁体 7 定積槽(検査治具) 7A ホルダ筒(取付部) 9 真空機器(真空圧発生手段) 10 真空配管 11 真空弁 13 コンプレッサ(高圧供給手段) 14 エア配管 16 エア供給弁 20 圧力センサ(圧力検出手段) 21 検出配管 22 圧力弁 23 大気開放弁 25 温度センサ 26 コントロールユニット 28 報知器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査対象物用の取付部を備え密閉容器と
    して形成された検査治具と、該検査治具の取付部に前記
    検査対象物をセットした状態で該検査治具内に真空圧を
    発生させる真空圧発生手段と、該真空圧発生手段を停止
    した状態で前記検査対象物内に外部から高圧の気体を供
    給する高圧供給手段と、該高圧供給手段によって前記検
    査対象物内に高圧気体を供給する前,後で、前記検査治
    具内の圧力をそれぞれ検出する圧力検出手段と、該圧力
    検出手段による圧力の検出結果に基づいて前記検査対象
    物の気密判定を行う気密判定手段とから構成してなる気
    密検査装置。
  2. 【請求項2】 前記圧力検出手段は、前記検査治具内を
    真空圧に設定したときの第1圧力と、前記検査対象物内
    に高圧の気体を一定時間供給したときの第2圧力とを検
    出する構成とし、さらに該圧力検出手段による第1圧力
    と第2圧力との圧力差に基づき前記検査対象物から検査
    治具内に漏洩した気体の漏れ量を算定する演算手段を備
    える構成としてなる請求項1に記載の気密検査装置。
  3. 【請求項3】 前記検査対象物は、流入口から流出口に
    向けて液体が流通するのを制御する制御弁であり、前記
    検査治具の取付部には該制御弁の流出口側を気密状態で
    セットし、該制御弁の流入口には前記高圧供給手段を接
    続する構成としてなる請求項1または2に記載の気密検
    査装置。
JP25707995A 1995-09-08 1995-09-08 気密検査装置 Pending JPH0979935A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007218918A (ja) * 2006-02-17 2007-08-30 Kaco Gmbh & Co Kg 特に自動車分野の好ましくは摺動リングシールにおける、少なくとも1つの漏れ箇所の蒸気放出を検出するための検査装置
KR100922587B1 (ko) * 2002-11-12 2009-10-21 한국항공우주산업 주식회사 밀폐용기 누설검사장치
CN105300622A (zh) * 2015-11-02 2016-02-03 艾赛孚消防科技(天津)有限公司 储气钢瓶容器阀启动器的气密性测试装置
JP2017089388A (ja) * 2015-11-02 2017-05-25 トヨタ自動車株式会社 燃料配管構造

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