JPH0974199A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JPH0974199A
JPH0974199A JP33011995A JP33011995A JPH0974199A JP H0974199 A JPH0974199 A JP H0974199A JP 33011995 A JP33011995 A JP 33011995A JP 33011995 A JP33011995 A JP 33011995A JP H0974199 A JPH0974199 A JP H0974199A
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道一 松元
Minoru Fujii
稔 藤井
Toshiki Yabu
俊樹 藪
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サリサイド構造を有し、パターンの微細化に
対応した低抵抗値を有するFETを配置した半導体装置
を提供する。 【解決手段】 素子分離2で囲まれる活性領域のシリコ
ン基板1の上にゲート酸化膜3を介してポリシリコン電
極4aを設け、素子分離2の上にポリシリコン配線4b
を設け、ポリシリコン電極4aの両側方にソース・ドレ
イン領域8を設ける。電極4a及び配線4bを構成する
ポリシリコン膜の両側方にポリシリコン膜の高さの4/
5以下の高さを有するサイドウォール7a,7bを形成
し、さらにポリシリコン膜の上面と両側面のサイドウォ
ールよりも上方の部分とに接するシリサイド層9a,9
bと、ソース・ドレイン領域8に接するシリサイド層9
cとを設ける。シリサイド層9a,9bの断面積が拡大
するので、ポリシリコン膜の寸法が微細化されても抵抗
値を小さく維持できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリサイド化され
た電極を有するFETを搭載した半導体装置及びその製
造方法に係り、特に抵抗値の低減対策に関する。
【0002】
【従来の技術】超LSIの分野では、最近素子の微細
化、高密度化、高速化、低消費電力化が進んでいる。そ
のため、超LSIを製造するためのプロセスにおいて
は、MOSトランジスタのポリシリコンゲート電極、ポ
リシリコン配線、ソース・ドレイン拡散層の抵抗を低減
し、ソース・ドレイン拡散層容量を低減することで、素
子の微細化、高密度化、高速化、低消費電力化の向上を
図っている。その場合、一般的に、MOSトランジスタ
のポリシリコンゲート電極やソース・ドレイン領域、あ
るいはポリシリコン配線の抵抗を低減するための1つの
技術として、シリコンと金属の化合物であるシリサイド
を使用するシリサイドプロセスが知られている。また、
このシリサイドプロセスを介して形成される半導体装置
では、ソース・ドレイン領域の抵抗の低減が可能となる
ことから、ソース・ドレイン領域の面積の縮小と、ソー
ス・ドレイン領域の寄生容量の低減と、超LSIの高速
化とが可能となる。
【0003】ここで、上記シリサイドプロセスの中で、
いわゆるサリサイド(Self AlignedSilicide )プロセ
スと呼ばれるプロセスが開発されている。このサリサイ
ドプロセスでは、MOSトランジスタの構造として、下
層のポリシリコン電極と上層のシリサイド層とからなる
ゲート電極と、ソース・ドレイン領域に接するシリサイ
ド層とを備えたもので、工程中では、ポリシリコン電極
とソース・ドレイン領域とを同時にシリサイド化させる
ようにしている。すなわち、サリサイドプロセスを採用
すると、同一工程でゲート電極及びソース・ドレイン領
域をシリサイド化できるため、工程数が少なく、かつコ
ストも低コストになる。このような利点があるので、サ
リサイドプロセスは素子の微細化に必要なプロセスとし
て今後有望視され、研究開発も盛んになってきている。
【0004】以下、従来のサリサイド構造及びサリサイ
ドプロセスについて、図22及び図23(a)〜(f)
を参照しながら説明する。
【0005】図22は、従来のサリサイド構造を有する
MOSトランジスタの断面構造の一例を示す。図22に
おいて、各符号と部材との関係は以下の通りである。1
はシリコン基板を示す。2aは半導体基板1の上に形成
される各MOSトランジスタが配置される活性領域を取
り囲んで電気的に分離するために設けられた素子分離を
示す。3はゲート酸化膜を示す。4aは活性領域上に形
成されゲートとして機能するポリシリコン電極であり、
4bは素子分離2a上に形成され配線として機能するポ
リシリコン配線であって、上記ポリシリコン電極4a及
びポリシリコン配線4bは同時に堆積されたポリシリコ
ン膜で構成されている。5はポリシリコン電極4a等を
保護するために形成された保護酸化膜を示す。6はトラ
ンジスタの信頼性向上として動作時の局所的な電界を緩
和するために低濃度の不純物をドープして形成された低
濃度ソース・ドレイン領域を示す。7はサイドウォール
であり、いわゆるLDD構造を採用するときに、高濃度
ソース・ドレイン領域を形成する時のイオン注入マスク
として使用される。8は高濃度の不純物をドープして形
成された高濃度ソース・ドレイン領域を示す。高濃度ソ
ース・ドレイン領域8は、Nーchトランジスタでは、
例えばAs等が注入されたn+ 領域を示し、Pーchト
ランジスタでは、例えばBF2 等が注入されたp+ 領域
を示す。9aはポリシリコン電極4aの上に形成された
電極部シリサイド膜を示し、9bはポリシリコン配線4
bの上に形成された配線部シリサイド層を示し、9cは
高濃度ソース・ドレイン領域8の上に形成された基板部
シリサイド層を示す。各シリサイド層9a〜9cは、サ
リサイドプロセスでポリシリコン電極4a、ポリシリコ
ン配線4b,及び高濃度ソース・ドレイン領域8の表面
付近の部分を同時にシリサイド化することで形成され
る。シリサイド材料としては、一般的にTiSi2等の
材料が多く用いられている。その他のシリサイド材料と
して、CoSi2 ,NiSi、WSi,PtSi2 等も
用いられている。
【0006】図22の構造を有する半導体装置において
は、ポリシリコン電極4a、ポリシリコン配線4b及び
高濃度ソース・ドレイン領域8に接するシリサイド層9
a〜9cが形成されているので、それぞれの抵抗値を削
減できる。例えば、シリサイド層が形成されていないポ
リシリコン電極,ポリシリコン配線を有する半導体装置
の場合、ポリシリコン膜の厚さが330nmであるとポ
リシリコン膜中にリンをドーピングしても、ポリシリコ
ン膜のシート抵抗値は約30Ω/□程度である。一方、
図22に示すシリサイド層9a,9bを含むポリシリコ
ン膜のシート抵抗値は3Ω/□以下に低減できる。又、
基板部シリサイド9cを含む高濃度ソース・ドレイン領
域8のシート抵抗値は、シリサイド層が形成されていな
い時の値約100Ω/□から3Ω/□以下に低減され
る。更に、図22には示していないが、サリサイド構造
を有するMOSトランジスタにおいては、ポリシリコン
配線4bや高濃度ソース・ドレイン領域8とトランジス
タ間を接続する配線金属とのコンタクトが、非サリサイ
ド構造における配線金属とシリコンとの接合ではなく、
配線金属とシリサイド層との接合となるため、コンタク
ト抵抗が1/10以下の値に低減される。
【0007】以上説明したように、ポリシリコン電極4
a,ポリシリコン配線4b及び高濃度ソース・ドレイン
領域8の上部をシリサイド化することで、抵抗値が減小
するので、配線や素子の微細化、高密度化、高速化、低
消費電力化を促進させることが可能となる。
【0008】次に、図23(a)〜(f)を参照しなが
ら、従来のサリサイド構造を有するMOSトランジスタ
の製造方法について説明する。
【0009】まず、図23(a)に示すように、シリコ
ン基板1の表面付近の領域において、素子分離2aで囲
まれる活性領域の中に、ゲート酸化膜3とポリシリコン
電極4aとを形成し、全面に保護酸化膜5を形成する。
このとき、素子分離2aの上にも、ポリシリコン電極4
aと同時に堆積され同時にパターニングされたポリシリ
コン配線4b及び保護酸化膜5が形成されている。さら
に、ゲート電極4a及び保護酸化膜5をマスクとして、
シリコン基板1の活性領域内に不純物イオンを低濃度で
注入し、低濃度ソース・ドレイン領域6を形成する。そ
の後、化学的気相成長法(CVD)を用いて堆積した厚
い酸化膜に異方性エッチングを施して、ポリシリコン電
極4a及びポリシリコン配線4bの両側方に、サイドウ
ォール7を形成する。図23(a)は、このサイドウォ
ール7の形成が完了した時の基板の断面状態を示す。
【0010】次に、図23(b)に示すように、ポリシ
リコン電極4a及びサイドウォール7をマスクとして、
シリコン基板1の活性領域内に不純物イオンを高濃度で
注入し、高濃度ソース・ドレイン領域8を形成する。
【0011】次に、図23(c)に示すように、ポリシ
リコン電極4a,ポリシリコン配線4b及び高濃度ソー
ス・ドレイン領域8の上に残存する保護酸化膜5をウエ
ット処理により除去し、ポリシリコン膜及びシリコン基
板の表面を露出させた後、スパッタリング法を用いて、
基板の全面上に金属膜10(例えばチタン膜)を堆積す
る。
【0012】さらに、図23(d)に示すように、60
0℃〜700℃でRTA(Rapid Thermal Annealing )
処理[急速熱処理]を行い、ポリシリコン電極4a,ポ
リシリコン配線4b及び高濃度ソース・ドレイン領域8
を構成するシリコンとチタンとを反応させて、TiSi
2 膜からなるシリサイド層11a〜11cを形成する。
このとき、素子分離2a及びサイドウォール7の上のチ
タン膜10は、下地にシリコンが存在しないためシリサ
イド化されないで、未反応のチタンで構成されている。
【0013】その後、図23(e)に示すように、ウエ
ットエッチングを行なって、各シリサイド層11a〜1
1cは残しながら、素子分離2a及びサイドウォール7
の上の未反応チタンからなるチタン膜10のみを選択的
に除去する。通常、選択ウエットエッチング液として、
アンモニア−過酸化水素水や硫酸−過酸化水素水等を用
いる。
【0014】ただし、図23(e)に示す各シリサイド
層11a〜11cを構成するTiSi2 膜(C49)
は、熱処理温度が比較的低い温度(600℃〜700
℃)で形成される膜で抵抗率が若干高い。そこで、図2
3(f)に示すように、形成されたシリサイド層(Ti
Si2 )11a〜11cの抵抗を更に低下させるため
に、2回目のRTA処理を比較的高温(750℃〜85
0℃)で行なって、抵抗率の低いTiSi2 膜(C5
4)からなるシリサイド層9a〜9cを形成する。その
後の工程における基板の断面状態の図示は省略するが、
層間絶縁膜の堆積、平坦化、コンタクトホールの開口、
金属配線膜の堆積、金属配線の形成等を行って、LSI
を形成していく。
【0015】以上のような工程によって、図22に示す
ようなサリサイド構造を有するMOSトランジスタを製
造することができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、超LS
Iの性能向上を行う上で開発,実用化が進められてきた
サリサイドプロセスであるが、超LSIの微細化が進み
設計ルールも0.35μm,0.25μmと微細化され
ていくにともない、ポリシリコン電極及びフイールド酸
化膜上のポリシリコン配線の幅も0.35μm,0.2
5μmと細線化されていく。そして、このようなポリシ
リコン電極4a,ポリシリコン配線4bの細線化に伴
い、ポリシリコン膜の単位面積当たりの抵抗値(シート
抵抗値)は変化しないが、ポリシリコン膜そのものの抵
抗値はその幅の逆数に比例して増加するという問題があ
る。
【0017】特に問題となるのは、シリサイド材料とし
て最も多く使用され、プロセス上最も導入が容易なTi
Si2 膜の場合であり、ポリシリコン膜の幅が1.0μ
mを下回るようになると単位面積当たりの抵抗値(シー
ト抵抗値)自体が非常に上昇するという特性を持つ。し
たがって、TiSi2 の場合、設計ルールが0.35μ
m,0.25μmと微細化された場合、1.0μmを上
回る配線のシート抵抗にくらべ、最小線幅の0.35μ
m,0.25μmの配線のシート抵抗値は非常に高くな
り、シリサイド化したLSI配線として、その有効性を
発揮できなくなる(日経マイクロデバイス 6月号,1
994,52〜59頁参照)。なお、TiSi2 以外の
高融点材料としてCoSi2 、NiSi等があり、これ
らの材料はTiSi2 にくらべ比較的、細線化による単
位面積当たりの抵抗値(シート抵抗値)の増加は少ない
が、細線化が更に進むと、やはりTiSi2 と同様の問
題が発生するつまり抵抗値が増大する虞れがあったり、
実用化が困難であるという問題がある。
【0018】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、ポリシリコン電極等の上にシリサイ
ド層を有するトランジスタを搭載した半導体装置の構造
又は製造方法として、ポリシリコン電極等の寸法の微細
化にも対応し得る抵抗値の極めて小さな半導体装置及び
その製造方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明が講じた解決手段は、ポリシリコン膜の上面
だけでなく側面をもシリサイド化することで、抵抗値の
低減を図ったものである。
【0020】具体的に本発明に係る第1の半導体装置
は、請求項1に記載されるように、半導体基板の一部に
設けられた活性領域と、上記活性領域を取り囲む素子分
離と、少なくとも上記活性領域の上に形成され上記活性
領域上でゲート電極として機能する線状のポリシリコン
膜と、上記ポリシリコン膜の両側面の上に形成され上記
ポリシリコン膜の高さの4/5以下の高さを有する絶縁
膜からなる1対のサイドウォールと、上記ポリシリコン
膜の上面と上記ポリシリコン膜の両側面のうち上記サイ
ドウォールの上方となる部分とに接して形成され上記活
性領域上で上記ポリシリコン膜と共にゲート電極として
機能するシリサイド層と、上記活性領域のうち上記ポリ
シリコン膜の両側方に位置する領域に形成されたソース
・ドレイン領域とを少なくとも備えている。
【0021】この構成により、ポリシリコン膜の上面だ
けでなく両側面の一部に接するシリサイド層が設けられ
ているので、その分シリサイド層とポリシリコン膜とで
構成されるゲート電極の抵抗値が低減する。したがっ
て、ゲート電極の寸法が微細化されても、十分小さい抵
抗値が得られる。
【0022】請求項2に記載されるように、請求項1に
おいて、上記ポリシリコン膜を上記活性領域及び素子分
離の上に形成し、上記素子分離上の上記ポリシリコン膜
と上記素子分離上の上記シリサイド層とにより配線を構
成することができる。
【0023】この構成により、ゲート電極となる部分よ
りも大きい割合を占める配線部分の抵抗値も低減される
ことになる。
【0024】請求項3に記載されるように、請求項1又
は2において、上記ポリシリコン膜のうち上記サイドウ
ォールの上方となる部分の高さと最小線幅との比を1/
2以上として、上記シリサイド層を、上記ポリシリコン
膜の両側面からシリサイド化された部分が中央で相接触
して形成されている構成とすることができる。
【0025】この構成により、さらにゲート電極が微細
化された場合にも、電気抵抗値を低減することが可能と
なる。
【0026】請求項4に記載されるように、請求項1,
2又は3において、上記ソース・ドレイン領域に接して
形成された第2のシリサイド層をさらに設けることがで
きる。
【0027】この構成により、ソース・ドレイン領域に
接する第2シリサイド層が形成され、いわゆるサリサイ
ド構造となるので、半導体装置が微細化されても、全体
としての抵抗値が小さく維持され、サリサイド構造の利
点を損ねることがない。
【0028】請求項5に記載されるように、請求項1,
2又は3において、上記素子分離をトレンチ型素子分離
とし、かつ上記素子分離の上面が上記活性領域内の上記
半導体基板の上面よりもステップ状に高いように構成す
ることができる。
【0029】この構成により、素子分離がサイドウォー
ル形成時における膜厚の減小による素子分離機能の劣化
を防止可能な構造となるので、ポリシリコン膜の高さよ
りも低いサイドウォールを容易に形成可能な構造とな
る。したがって、半導体装置の製造工程が安定し、半導
体装置の歩留まり及び信頼性が向上する。
【0030】請求項6に記載されるように、請求項5に
おいて、上記ポリシリコン膜を、少なくとも上記活性領
域上では第1ポリシリコン膜と該第1ポリシリコン膜上
に堆積された第2ポリシリコン膜とからなる2層膜で構
成し、上記サイドウォールの高さが上記第1ポリシリコ
ン膜及び上記第2ポリシリコン膜の合計膜厚よりも小さ
くなるように構成することができる。
【0031】この構成により、第1ポリシリコン膜と第
2ポリシリコン膜の不純物濃度等の特性を半導体装置の
使用目的や種類に応じて適宜調整することが可能とな
る。
【0032】請求項7に記載されるように、請求項6に
おいて、上記素子分離上に上記第2ポリシリコン膜のみ
からなる配線を形成して、上記素子分離の上面の高さ位
置が上記活性領域上の上記第1ポリシリコン膜の上面の
高さ位置とほぼ同じになるように構成することができ
る。
【0033】この構成により、第2ポリシリコン膜の下
地がフラットな構造となるので、ポリシリコン膜を形成
時におけるパターニング精度が向上する。すなわち、半
導体装置が微細化された場合にも、ゲート電極の高い寸
法精度を維持することができる。
【0034】請求項8に記載されるように、請求項5,
6又は7において、上記第1ポリシリコン膜に高濃度の
第1導電型不純物がドープされ、上記第2ポリシリコン
膜に低濃度の第1導電型不純物がドープされている構成
とすることができる。
【0035】この構成により、第1ポリシリコン膜の抵
抗値が低くなるとともに、第2ポリシリコン膜はシリサ
イド化が容易な構造となる。したがって、ポリシリコン
膜トータルの抵抗値を大幅に低減することができる。
【0036】請求項9に記載されるように、請求項1又
は5において、上記サイドウォールを一般的な構造式が
Six Ny で表されるシリコン窒化膜で構成し、上記シ
リコン窒化膜と上記ポリシリコン膜及び上記半導体基板
との間に保護酸化膜を介設する構成とすることができ
る。
【0037】この構成により、シリコン窒化膜と酸化膜
とのエッチング選択比が高いことから、サイドウォール
形成時における素子分離の膜厚の減小を可及的に少なく
できる。したがって、素子分離機能が向上することにな
る。
【0038】本発明に係る第2の半導体装置は、請求項
10に記載されるように、半導体基板の一部に設けられ
た活性領域と、上記活性領域を取り囲む素子分離と、少
なくとも上記活性領域の上に形成され上記活性領域上で
ゲート電極として機能する線状のポリシリコン膜と、上
記ポリシリコン電極の両側面の上に形成された垂直部と
該垂直部の基端部から上記ポリシリコン電極とは対向す
る側に延びる水平部とを含むほぼ一定厚さのL字状の絶
縁膜からなる1対の電極部サイドウォールと、上記ポリ
シリコン膜の上面と上記ポリシリコン膜の両側面のうち
上記サイドウォールの上方となる部分とに接して形成さ
れ上記活性領域上で上記ポリシリコン膜と共にゲート電
極として機能するシリサイド層と、上記活性領域のうち
上記ポリシリコン膜の両側方に位置する領域に形成され
たソース・ドレイン領域とを少なくとも備えている。
【0039】この構成により、サイドウォールが高さを
制御しやすい構造となる。したがって、請求項1の作用
をより確実に得ることができる。
【0040】請求項11に記載されるように、請求項1
0において、上記ポリシリコン膜を上記活性領域及び素
子分離の上に形成して、上記素子分離上の上記ポリシリ
コン膜と上記素子分離上の上記シリサイド層とにより配
線を構成することができる。
【0041】請求項12に記載されるように、請求項1
0又は11において、上記ポリシリコン膜のうち上記サ
イドウォールの上方となる部分の高さと最小線幅との比
を1/2以上として、上記シリサイド層を、上記ポリシ
リコン膜の両側面からシリサイド化された部分が中央で
相接触して形成されている構成とすることができる。
【0042】請求項13に記載されるように、請求項1
0,11又は12において、上記ソース・ドレイン領域
に接して形成された第2のシリサイド層をさらに設ける
ことができる。
【0043】請求項14に記載されるように、請求項1
0,11又は12において、上記素子分離をトレンチ型
素子分離として、かつ上記素子分離の上面が上記活性領
域内の上記半導体基板の上面よりもステップ状に高くな
るように構成することができる。
【0044】請求項15に記載されるように、請求項1
4において、上記ポリシリコン膜を少なくとも活性領域
上では第1ポリシリコン膜と該第1ポリシリコン膜上に
堆積された第2ポリシリコン膜とからなる2層膜で構成
し、上記サイドウォールの高さが上記第1ポリシリコン
膜及び第2ポリシリコン膜の合計膜厚よりも小さくなる
ように構成することができる。
【0045】請求項16に記載されるように、請求項1
5において、上記素子分離上に上記第2ポリシリコン膜
のみからなる配線を形成して、上記素子分離の上面の高
さ位置が上記活性領域上の上記第1ポリシリコン膜の上
面の高さ位置とほぼ同じになるように構成することがで
きる。
【0046】請求項17に記載されるように、請求項1
4,15又は16において、上記第1ポリシリコン膜に
高濃度の第1導電型不純物がドープされ、上記第2ポリ
シリコン膜に低濃度の第1導電型不純物がドープされて
いる構成とすることができる。
【0047】請求項18に記載されるように、請求項1
0又は14において、上記サイドウォールを一般的な構
造式がSix Ny で表されるシリコン窒化膜で構成し、
上記シリコン窒化膜と上記ポリシリコン膜及び上記半導
体基板との間に保護酸化膜を介設することができる。
【0048】請求項11〜18の構成により、請求項1
0の作用に加えて、上述の請求項2〜9の作用が付加さ
れる。
【0049】本発明に係る第1の半導体装置の製造方法
は、請求項19に記載されるように、半導体基板の表面
付近の領域に活性領域を取り囲む素子分離を形成する第
1の工程と、上記活性領域内の半導体基板上にゲート絶
縁膜を形成する第2の工程と、上記ゲート絶縁膜及び上
記素子分離の上に平板状ポリシリコン膜を堆積する第3
の工程と、上記平板状ポリシリコン膜をエッチングによ
り選択的に除去して、少なくとも上記活性領域上に線状
ポリシリコン膜を形成する第4の工程と、上記線状ポリ
シリコン膜が形成された基板上にサイドウォール用絶縁
膜を堆積する第5の工程と、上記サイドウォール用絶縁
膜をエッチバックして、上記線状ポリシリコン膜の両側
方に線状ポリシリコン膜の高さの4/5以下の高さを有
するサイドウォールを形成する第6の工程と、上記活性
領域内の上記線状ポリシリコン膜の両側方に位置する半
導体基板内に不純物を導入してソース・ドレイン領域を
形成する第7の工程と、上記線状ポリシリコン膜の上面
と、上記線状ポリシリコン膜の両側面のうち上記サイド
ウォールよりも上方となる部分とが露出した状態で基板
の全面上に金属膜を堆積する第8の工程と、高温熱処理
により、上記金属膜と上記線状ポリシリコン膜の露出し
た部分とを反応させて、上記線状ポリシリコン膜の上面
と両側面の一部とに接するシリサイド層を形成する第9
の工程と、上記金属膜の未反応部を除去する第10の工
程とを備えている。
【0050】請求項20に記載されるように、請求項1
9において、上記第4の工程では、上記活性領域及び上
記素子分離の上に線状ポリシリコン膜を形成することが
できる。
【0051】請求項21に記載されるように、請求項1
9又は20において、上記第6の工程では、上記線状ポ
リシリコン膜のうち上記サイドウォールの上方となる部
分の高さと最小線幅との比が1/2以上となるように上
記サイドウォールを形成し、上記第9の工程では、上記
線状ポリシリコン膜の両側面から進行するシリサイド層
を中央で相接触させて、上記線状ポリシリコン膜のうち
上記サイドウォールの上方となる部分全体をシリサイド
化することができる。
【0052】請求項22に記載されるように、請求項1
9,20又は21において、上記第8の工程では、上記
ソース・ドレイン領域の表面が露出した状態で上記金属
膜を堆積し、上記第9の工程では、ソース・ドレイン領
域に接する第2のシリサイド層を同時に形成することを
特徴とする半導体装置の製造方法。
【0053】請求項19〜22の方法により、請求項1
〜4の構成を有する半導体装置を容易に製造することが
できる。
【0054】請求項23に記載されるように、請求項1
9,20又は21において、上記第6の工程では、異方
性ドライエッチングを施して、上記線状ポリシリコン膜
の厚さとほぼ等しい高さを有するサイドウォールを形成
した後、等方性エッチングを施して、上記サイドウォー
ルの高さを低減することが好ましい。
【0055】この方法により、ウェットエッチングでは
サイドウォールと素子分離とのエッチング選択比を高く
し得るという特性を利用して、第6工程における素子分
離の膜厚の減小を可及的に少なくすることができる。
【0056】請求項24に記載されるように、請求項1
9,20又は21において、上記第5の工程では、サイ
ドウォール用絶縁膜として一般的な構造式がSix Ny
で表されるシリコン窒化膜を堆積し、上記第4の工程の
後上記第5の工程の前に、少なくとも上記線状ポリシリ
コン膜及び半導体基板の表面上に保護酸化膜を堆積する
工程をさらに設けることができる。
【0057】請求項25に記載されるように、請求項1
9,20又は21において、上記第1の工程を、上記半
導体基板上にエッチングストッパ膜を堆積する工程と、
上記エッチングストッパ膜の上に素子分離形成領域を開
口したマスクを形成しこのマスクを用いてエッチングを
行い上記マスクの開口部にある上記エッチングストッパ
膜を除去した後半導体基板の一部を表面から所定深さま
で堀込んでトレンチを形成する工程と、上記トレンチが
形成された基板上にトレンチ埋め込み用絶縁膜を堆積す
る工程と、上記トレンチ埋め込み用絶縁膜をエッチバッ
クして少なくとも上記エッチングストッパ膜の表面が露
出するまで基板の表面をほぼ平坦にする工程と、上記エ
ッチングストッパ膜を選択的に除去する工程とで構成
し、上記トレンチ内に残存する上記トレンチ埋め込み用
絶縁膜により、上記活性領域の半導体基板の上面よりも
ステップ状に高い上面を有するトレンチ型素子分離を構
成するように行うことができる。
【0058】この方法により、第6の工程における素子
分離の膜厚の減小が生じても、膜厚の減小を見越した段
差を予め設けておけば、素子分離機能が劣化するという
不具合は生じない。したがって、第6の工程を行う際の
条件の選択の幅が拡大し、製造が容易となる。
【0059】請求項26に記載されるように、請求項1
9,20又は21において、上記第1の工程を、上記半
導体基板上に下層用ポリシリコン膜を堆積する工程と、
上記下層用ポリシリコン膜の上に素子分離形成領域を開
口したマスクを形成しこのマスクを用いてエッチングを
行い上記マスクの開口部にある上記下層用ポリシリコン
膜を除去した後半導体基板の一部を表面から所定深さま
で堀込んでトレンチを形成する工程と、上記トレンチが
形成された基板上にトレンチ埋め込み用絶縁膜を堆積す
る工程と、上記トレンチ埋め込み用絶縁膜をエッチバッ
クして少なくとも上記下層用ポリシリコン膜の表面が露
出するまで基板の表面をほぼ平坦にする工程とで構成
し、上記トレンチ内に残存する上記トレンチ埋め込み用
絶縁膜により上記活性領域の半導体基板の上面よりもス
テップ状に高い上面を有するトレンチ型素子分離を構成
するとともに、上記第2の工程を上記第1の工程のうち
上記下層用ポリシリコン膜を堆積する工程の前に行い、
上記第3の工程では上記下層用ポリシリコン膜及び上記
トレンチ型素子分離の上に上記平板状ポリシリコン膜を
堆積し、上記第4の工程では上記活性領域上においては
上記下層用ポリシリコン膜及び上記平板状ポリシリコン
膜から上記線状ポリシリコン膜を形成する一方上記トレ
ンチ型素子分離上においては上記平板状ポリシリコン膜
のみから上記線状ポリシリコン膜を形成するように行う
ことができる。
【0060】この方法により、請求項25と同じ作用に
加えて、ゲート電極をパターニングする際の精度が向上
する。
【0061】請求項27に記載されるように、請求項2
5又は26において、上記第6の工程では、異方性ドラ
イエッチングを施して、上記線状ポリシリコン膜の厚さ
とほぼ等しい高さを有するサイドウォールを形成した
後、さらに異方性ドライエッチングのオーバーエッチン
グを行うことによりサイドウォールの高さを低減するこ
とができる。
【0062】この方法により、エッチング量の制御性の
よいドライエッチングによりサイドウォールの高さを調
整することができるので、プロセスの安定性が向上す
る。
【0063】本発明に係る第2の半導体装置の製造方法
は、請求項28に記載されるように、半導体基板の表面
付近の領域に活性領域を取り囲む素子分離を形成する第
1の工程と、上記活性領域内の半導体基板上にゲート絶
縁膜を形成する第2の工程と、上記ゲート絶縁膜及び素
子分離の上に平板状ポリシリコン膜を堆積する第3の工
程と、上記平板状ポリシリコン膜をエッチングにより選
択的に除去して、少なくとも上記活性領域に線状ポリシ
リコン膜を形成する第4の工程と、上記半導体基板,素
子分離及び線状ポリシリコン膜の上に、サイドウォール
用絶縁膜を上記半導体基板,素子分離及び線状ポリシリ
コン膜の表面形状に倣った形状で堆積する第5の工程
と、上記サイドウォール用絶縁膜の上に上記サイドウォ
ール用絶縁膜とはエッチング選択比の高い材質からなる
マスク膜を堆積した後、上記マスク膜をエッチバックし
て、上記サイドウォール用絶縁膜の隅部のみに上記マス
ク膜を残す第6の工程と、上記サイドウォール用絶縁膜
の隅部に残されたマスク膜をマスクとしてエッチングを
行い、上記線状ポリシリコン膜の両側方に上記線状ポリ
シリコン膜の高さよりも低い高さを有するL字状サイド
ウォールを形成する第7の工程と、上記活性領域内の上
記線状ポリシリコン膜の両側方に位置する半導体基板内
に不純物を導入してソース・ドレイン領域を形成する第
8の工程と、上記マスク膜を除去した後、上記線状ポリ
シリコン膜の上面と上記線状ポリシリコン膜の両側面の
うち上記サイドウォールよりも上方となる部分とが露出
した状態で基板の全面上に金属膜を堆積する第9の工程
と、高温熱処理により、上記金属膜と上記線状ポリシリ
コン膜の露出した部分とを反応させて、上記線状ポリシ
リコン膜の上面と両側面の一部とに接するシリサイド層
を形成する第10の工程と、上記金属膜の未反応部を除
去する第11の工程とを備えている。
【0064】請求項29に記載されるように、請求項2
8において、上記第4の工程では、上記活性領域及び上
記素子分離の上に線状ポリシリコン膜を形成することが
できる。
【0065】請求項30に記載されるように、請求項2
8又は29において、上記第7の工程では、上記線状ポ
リシリコン膜のうち上記サイドウォールの上方となる部
分の高さと最小線幅との比が1/2以上となるように上
記サイドウォールを形成し、上記第10の工程では、上
記線状ポリシリコン膜の両側面から進行するシリサイド
層を中央で相接触させて、上記線状ポリシリコン膜のう
ち上記サイドウォールの上方となる部分全体をシリサイ
ド化することができる。
【0066】請求項31に記載されるように、請求項2
8,29又は30において、上記第9の工程では、上記
ソース・ドレイン領域の表面が露出した状態で上記金属
膜を堆積し、上記第10の工程では、ソース・ドレイン
領域に接する第2のシリサイド層を同時に形成すること
ができる。
【0067】請求項28〜31の方法により、請求項1
0〜13の構成を有する半導体装置が容易に製造され
る。
【0068】請求項32に記載されるように、請求項2
8,29又は30において、上記第5の工程では、サイ
ドウォール用絶縁膜として一般的な構造式がSix Ny
で表されるシリコン窒化膜を堆積し、上記第4の工程の
後上記第5の工程の前に、少なくとも上記線状ポリシリ
コン膜及び半導体基板の表面上に保護酸化膜を堆積する
工程をさらに設けることができる。
【0069】請求項33に記載されるように、請求項2
8,29又は30において、上記第1の工程を、上記半
導体基板上にエッチングストッパ膜を堆積する工程と、
上記エッチングストッパ膜の上に素子分離形成領域を開
口したマスクを形成しこのマスクを用いてエッチングを
行い上記マスクの開口部にある上記エッチングストッパ
膜を除去した後半導体基板の一部を表面から所定深さま
で堀込んでトレンチを形成する工程と、上記トレンチが
形成された基板上にトレンチ埋め込み用絶縁膜を堆積す
る工程と、上記トレンチ埋め込み用絶縁膜をエッチバッ
クして少なくとも上記エッチングストッパ膜の表面が露
出するまで基板の表面をほぼ平坦にする工程と、上記エ
ッチングストッパ膜を選択的に除去する工程とで構成
し、上記トレンチ内に残存する上記トレンチ埋め込み用
絶縁膜により、上記活性領域の半導体基板の上面よりも
ステップ状に高い上面を有するトレンチ型素子分離を構
成するように行うことができる。
【0070】請求項34に記載されるように、請求項2
8,29又は30において、上記第1の工程を、上記半
導体基板上に下層用ポリシリコン膜を堆積する工程と、
上記下層用ポリシリコン膜の上に素子分離形成領域を開
口したマスクを形成しこのマスクを用いてエッチングを
行い上記マスクの開口部にある上記下層用ポリシリコン
膜を除去した後半導体基板の一部を表面から所定深さま
で堀込んでトレンチを形成する工程と、上記トレンチが
形成された基板上にトレンチ埋め込み用絶縁膜を堆積す
る工程と、上記トレンチ埋め込み用絶縁膜をエッチバッ
クして少なくとも上記下層用ポリシリコン膜の表面が露
出するまで基板の表面をほぼ平坦にする工程とで構成
し、上記トレンチ内に残存する上記トレンチ埋め込み用
絶縁膜により、上記活性領域の半導体基板の上面よりも
ステップ状に高い上面を有するトレンチ型素子分離を構
成するとともに、上記第2の工程を上記第1の工程のう
ち上記下層用ポリシリコン膜を堆積する工程の前に行
い、上記第3の工程では上記下層用ポリシリコン膜及び
トレンチ型素子分離の上に平板状ポリシリコン膜を堆積
し、上記第4の工程では上記活性領域上においては上記
下層用ポリシリコン膜及び上記平板状ポリシリコン膜か
ら線状ポリシリコン膜を形成する一方、上記トレンチ型
素子分離上においては上記平板状ポリシリコン膜のみか
ら線状ポリシリコン膜を形成することができる。
【0071】請求項32,33,34の方法により、上
述の請求項28の作用に加えて、上述の請求項24,2
5,26と同じ作用が得られることになる。
【0072】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)まず、第1の実施形態について、図
1及び図2(a)〜(f)を参照しながら説明する。
【0073】図1は第1の実施形態における半導体装置
の断面構造を示す。図1において、各符号と部材名との
関係は以下の通りである。1はシリコン基板を示す。2
aは各々の活性領域を区画するために設けられた素子分
離を示し、該素子分離2aは、LOCOS分離法によっ
て形成された厚さが350nmのシリコン酸化膜で構成
されている。3はゲート酸化膜を示し、厚さが9nmの
シリコン酸化膜で構成されている。4aは、最小線幅が
0.35μm(350nm)、厚さが330nmの線状
ポリシリコン膜内にAsをイオン注入によりドープして
なるポリシリコン電極4aを示す。また、4bは、素子
分離2aの上に形成されたポリシリコン配線を示し、該
ポリシリコン配線4bは、上記ポリシリコン電極4aを
構成するポリシリコン膜と同じ材料,同じ最小線幅及び
厚さで構成されている。ただし、ポリシリコン配線4b
の一部が半導体基板上に存在していてもよいものとす
る。5は、ポリシリコン電極4a等を保護するために形
成された保護酸化膜を示し、該保護酸化膜5は、厚さが
約10nmのシリコン膜からなる。6は、シリコン基板
1の活性領域内に不純物イオンを低濃度で注入して形成
された低濃度ソース・ドレイン領域を示す。7aはポリ
シリコン電極4aの両側方に形成された電極部サイドウ
ォールを、7bはポリシリコン配線4bの両側方に形成
された配線部サイドウォールをそれぞれ示す。各サイド
ウォール7a,7bは、同時に堆積されたシリコン窒化
膜で構成され、かつ同じ幅70nmと同じ高さ200n
mとを有する。すなわち、サイドウォール7a,7bの
高さは、ポリシリコン電極4a及びポリシリコン配線4
bの厚さ330nmより130nm低い。つまり、ポリ
シリコン電極4a及びポリシリコン配線4bの各側面の
うちサイドウォール7a,7bよりも上方に位置する部
分の長さは130nmである。8は、シリコン基板1の
活性領域内に不純物イオンを高濃度で注入して形成され
た高濃度ソース・ドレイン領域を示し、該ソース・ドレ
イン領域8は、上記低濃度ソース・ドレイン領域6に対
してポリシリコン電極4aとは対向する側に位置する。
【0074】ここで、本実施形態の特徴として、ポリシ
リコン電極4aの上面と、ポリシリコン電極4aの両側
面のうち電極部サイドウォール7aよりも上方の部分と
に接するように、チタンとシリコンとの反応生成物Ti
Si2 からなる電極部シリサイド層9aが形成されてい
る。そして、上記ポリシリコン電極4a及び電極部シリ
サイド層9aにより、ゲート電極が構成されている。ま
た、ポリシリコン配線4bの上面と、ポリシリコン配線
4bの両側面のうち配線部サイドウォール7bよりも上
方の部分とに接するように、TiSi2 からなる配線部
シリサイド層9bが形成されている。そして、上記ポリ
シリコン配線4bと配線部シリサイド層9bとによりゲ
ート配線が構成されている。さらに、高濃度ソース・ド
レイン領域8に接するTiSi2 からなる基板部シリサ
イド層9cが形成されている。本実施形態では、各シリ
サイド層9a〜9cは、厚さが約120nmのTiSi
2膜で構成されている。
【0075】このように構成された本実施形態の半導体
装置では、MOSトランジスタのポリシリコン電極4a
及びポリシリコン配線4bの上面と両側面の一部(断面
内において、ポリシリコン膜の厚さの1/5以上の長さ
を有する部分)とに接するシリサイド層9a,9bが形
成されている。一方、図23に示すような従来のサリサ
イド構造を有する半導体装置では、MOSトランジスタ
のポリシリコン電極4a及びポリシリコン配線4bの上
面にのみ接するシリサイド層9a,9bが形成されてい
る。したがって、本実施形態における半導体装置の構造
では、各シリサイド層9a,9bがポリシリコン電極9
a及びポリシリコン配線4bの両側面上に接する領域に
まで亘って形成されている分、ゲート電極及びゲート配
線の抵抗値をさらに低減できる。すなわち、従来のシリ
サイド層9a,9bの幅は、ポリシリコン膜の幅350
nmに等しいが、本実施形態のシリサイド層9a,9b
の幅は、ポリシリコン膜の幅350nmに左右のポリシ
リコン側面の長さ(130nm+130nm)260n
mを加算した合計した値610nmとなる。したがっ
て、従来の構造に比較してシリサイド層9a,9bの面
積が1.85倍になるため、ゲート電極及びゲート配線
の抵抗値も0.54倍に低減できる。
【0076】なお、本実施形態では、ポリシリコン電極
4a及びポリシリコン配線4bを構成するポリシリコン
膜の両側部のうちシリサイド化される部分の長さを13
0nmとしているが、本発明は斯かる実施形態に限定さ
れるものではない。ポリシリコン膜の厚さが厚ければ厚
いほど、あるいはサイドウォール7a,7bが低くけれ
ば低いほど、ポリシリコン膜のシリサイド化される領域
の面積を大きくできるので、ゲート電極及びゲート配線
の抵抗値を低減でき、その効果は非常に大きくなる。
【0077】また、本実施形態においては、シリサイド
層をTiSi2 膜で構成したが、その他の材料として、
CoSi2 膜,NiSi膜、WSi膜,PtSi2 膜等
でシリサイド層を構成してもよい。
【0078】更に、各サイドウォール7a,7bをシリ
コン窒化膜で構成したが、SiO2膜あるいはその他の
絶縁膜で構成することもできる。なお、シリコン窒化膜
の組成は、本実施形態におけるSi3 N4 に限定される
ものではなく、一般的な組成式Six Ny を満足するも
のであればよい。
【0079】また、ポリシリコン電極4a及びポリシリ
コン配線4bを構成するポリシリコン膜の幅,厚さや、
各サイドウォール7a,7bの幅や高さ、各シリサイド
層9a〜9cを構成するTiSi2 膜の厚さ等は、本実
施形態で示した値に限定されるものではない。
【0080】また、サイドウォール7a,7bとポリシ
リコン電極4a,ポリシリコン配線4b及びシリコン基
板1との間に保護酸化膜5は必ずしも設けなくてもよ
い。ただし、本実施形態のごとくサイドウォールを窒化
シリコン膜で構成する場合には、下地のポリシリコン膜
及びシリコン基板との密着性等を向上する上で、サイド
ウォールの下方に保護酸化膜を介在させることが好まし
い。
【0081】次に、図2(a)〜(f)を参照しなが
ら、上記図1に示す半導体装置の製造方法について説明
する。
【0082】まず、図2(a)に示すように、シリコン
基板1の表面付近の領域において、活性領域を取り囲む
ための素子分離2aを形成し、活性領域内のシリコン基
板1上にゲート酸化膜3を形成した後、基板全体にポリ
シリコン膜を堆積する。そして、フォトレジストマスク
を用いて(図示せず)、エッチングによりポリシリコン
膜を選択的に除去して、活性領域の中にポリシリコン電
極4aを、素子分離2aの上にポリシリコン配線4aを
それぞれ同時にパターニングする。その後、基板上に保
護酸化膜5を形成する。
【0083】本実施形態では、素子分離2aを形成する
際にLOCOS分離法を用い、厚さが350nmのシリ
コン酸化膜からなる素子分離2aを設けている。ゲート
酸化膜3の厚さは9nmである。ポリシリコン電極4a
及びポリシリコン配線4bを形成する際、厚さが330
nmのポリシリコン膜を堆積し、これを最小線幅0.3
5μmの細線にパターニングしている。さらに、ポリシ
リコン電極4a及び保護酸化膜5をマスクとして、活性
領域のシリコン基板1内に不純物イオンを低濃度で注入
し、低濃度ソース・ドレイン領域6を形成する。その
後、化学的気相成長法(CVD)を用いて堆積した厚い
シリコン窒化膜に異方性エッチングを施して、ポリシリ
コン電極4a及びポリシリコン配線4bの両側方に電極
部サイドウォール7a及び配線部サイドウォール7bを
形成する。ただし、各サイドウォール7a,7bを形成
する際、厚さが200nmのシリコン窒化膜を堆積し、
異方性エッチングを行なって、幅が200nm,厚さが
330nmのサイドウォール7a,7bを形成する。
【0084】次に、図2(b)に示すように、ウエット
エッチングあるいはドライエッチングによりサイドウォ
ール7a,7bの高さを低減し、その後不純物イオンを
高濃度で注入して高濃度ソース・ドレイン領域8を形成
した後、注入された不純物を活性化するための熱処理を
行なう。
【0085】この図2(b)に示す工程において、本実
施形態では、サイドウォール7a,7bの高さを低減す
る方法として、熱燐酸(H3 PO4 )によるウエットエ
ッチングを使用しているが、サイドウォール7a,7b
がシリコン窒化膜で構成されているため、保護酸化膜5
及び素子分離2aを構成するSiO2 やポリシリコンと
のエッチング選択比が大きく取れる。例えば、150℃
の濃度制御された熱燐酸(H3 PO4 )液を使用すれ
ば、シリコン窒化膜のエッチングレートは35A/mi
nで選択比は30以上となる。そして、等方的エッチン
グとなり、素子分離2a等をほとんど除去することな
く、シリコン窒化膜からなるサイドウォール7a,7b
の寸法を、幅200nm、高さ330nmから幅70n
m、高さ200nmまで縮小できる。この時のウエット
エッチング時間は、約40minである。なお、ドライ
エッチングにおいて、シリコン窒化膜とポリシリコン、
酸化膜の選択比を大きく取れば、図2(a)に示すサイ
ドウォール形成時にオーバーエッチングを行なって、図
2(b)に示すサイドウォール7a,7bの寸法まで縮
小することができる。
【0086】本実施形態ではサイドウォール7a,7b
をシリコン窒化膜で構成して、熱燐酸によるウェットエ
ッチングを行うようにしているので、その際素子分離2
aがエッチングされず、素子分離2aの膜厚の減小に起
因する分離リーク等の発生もなく安定してトランジスタ
を形成できる利点がある。
【0087】次に、図2(c)に示すように、ポリシリ
コン電極4a,ポリシリコン配線4b及び高濃度ソース
・ドレイン領域8の上に残存する保護酸化膜5をウエッ
ト処理により除去し、ポリシリコン電極4a及びポリシ
リコン配線4b及びシリコン基板1の表面を露出させ
る。このとき、本実施形態では、NH4 F対HFに対す
るエッチング速度比が20対1である溶液を用いて、2
0secの間ウエットエッチングしている。
【0088】次に、図2(d)に示すように、スパッタ
リング法を用いて、基板の全面上にチタン膜10を堆積
する。このチタン膜10の厚さは50nmである。
【0089】さらに、図2(e)に示すように、650
℃でRTA(Rapid Thermal Annealing )処理[急速熱
処理]を行い、ポリシリコン電極4a,ポリシリコン配
線4b及び高濃度ソース・ドレイン領域8を構成するシ
リコンとチタンとを反応させて、TiSi2 膜からなる
シリサイド層11a〜11cを形成する。このとき、ポ
リシリコン電極4a及びポリシリコン配線4bの上面及
び両側面の一部がシリサイド化される。そして、素子分
離2a及びサイドウォール7a,7bの上のチタン膜1
0は、下地にシリコンが存在しないためシリサイド化さ
れないで、未反応のチタンのままで残っている。
【0090】その後、図2(f)に示すように、ウエッ
トエッチングを行なって、各シリサイド層11a〜11
cは残しながら、素子分離2a及びサイドウォール7
a,7bの上の未反応チタンからなるチタン膜10のみ
を選択的に除去する。本実施形態では、選択ウエットエ
ッチング液として、アンモニア−過酸化水素水を用いて
いる。さらに、図2(e)に示す各シリサイド層11a
〜11cを構成するTiSi2 膜(C49)は、熱処理
温度が比較的低い温度(650℃)で形成される膜で抵
抗率が若干高いことから、2回目のRTA処理を比較的
高温(825℃)で行ない、抵抗率の低いTiSi2 膜
(C54)からなる電極部シリサイド層9a,配線部シ
リサイド層9b及び基板部シリサイド層9cを形成す
る。その後の工程における基板の断面状態の図示は省略
するが、層間絶縁膜の堆積、平坦化、コンタクトホール
の開口、金属配線膜の堆積、金属配線の形成等を行っ
て、LSIを形成する。
【0091】以上の工程により、図1に示すサリサイド
構造を有するMOSトランジスタを搭載した半導体装置
を形成することができる。
【0092】(第2の実施形態)次に、第2の実施形態
における半導体装置の構造について、図3を参照しなが
ら説明する。
【0093】図3において、上記図1に示す半導体装置
の部材と同じ部材には同じ符号を付して、説明を省略す
る。図3に示すように、本実施形態における半導体装置
の構造は、上記第1の実施形態の図1に示す半導体装置
の構造とほぼ同じである。ただし、本実施形態では、ポ
リシリコン電極4a及びポリシリコン配線4bの幅が非
常に微細化されているので、ポリシリコン電極4a及び
ポリシリコン配線4bの両側部に形成された各シリサイ
ド層9a,9bがポリシリコン膜の中央で互いに接触し
ている。つまり、各サイドウォール7a,7bよりも上
方に位置するポリシリコン膜がすべてシリサイド化され
ている点が本実施形態の特徴である。この場合、ポリシ
リコン電極4a及びポリシリコン配線4bを構成するポ
リシリコン膜の最小線幅は、ポリシリコン膜のうちシリ
サイド化される層の深さの2倍以下である。例えばポリ
シリコン膜のシリサイド化される深さが120nmの場
合には、ポリシリコン膜の最小線幅は240nm以下で
ある。その場合には、ポリシリコン膜の両側面から漸次
シリサイド化されていく部分が、ポリシリコン膜の上面
からシリサイド化されていく部分がサイドウォール7
a,7bの上端と同じ高さ位置まで到達するよりも早く
互いに接するようになる。本実施形態では、将来の超微
細化LSIにも十分対応し得る利点がある。
【0094】なお、本実施形態における半導体装置の構
造を得るための製造工程は、上記第1の実施形態におい
て説明した図2(a)〜(f)に示す工程と基本的に同
じであるので、図示及び説明を省略する。
【0095】(第3の実施形態)次に、第3の実施形態
における半導体装置の構造について、図4〜図6を参照
しながら説明する。図4は第3の実施形態における半導
体装置の製造工程中における状態を示す斜視図であり、
図5は図4に示すV−V線における断面図である。図4
及び図5において、上記第1の実施形態の図1に示す部
材と同じ部材には同じ符号を付して、説明を省略する。
図5に示すように、本実施形態における半導体装置の構
造は、上記第1の実施形態の図1に示す半導体装置の構
造とほぼ同じである。ただし、本実施形態では、第1の
実施形態と異なり、ポリシリコン電極4aの両側面上の
サイドウォール7の高さがポリシリコン膜の厚さとほぼ
同等であり、電極部シリサイド層9aはポリシリコン電
極4aの上面に接する部分のみに形成されている。一
方、ポリシリコン電極4aに近い部分を除くポリシリコ
ン配線4bにはサイドウォールが存在せず、配線部シリ
サイド層9bは、ポリシリコン配線4bの上面および両
側面の上に接するように形成されている。なお、基板部
シリサイド層9cの構造は、上記第1の実施形態におけ
る基板部シリサイド層9cの構造と同じである。
【0096】本実施形態における半導体装置の構造で
は、通常のMOSLSIにおいてトランジスタの能動領
域(活性領域)に存在するポリシリコン電極4aがポリ
シリコン膜全体に占める割合は、素子分離2a上のポリ
シリコン配線4bが占める割合に比べ非常に小さい。素
子分離2a上のポリシリコン配線4bは各トランジスタ
の接続等に使用されているからである。したがって、素
子分離2a上のポリシリコン配線4bの抵抗値を低減す
るだけでも、MOSLSIの高速化、高密度化に寄与し
その効果は非常に大きい。本実施形態において、例え
ば、第1の実施形態と同じくポリシリコン膜の最小線幅
が0.35μm(350nm)、ポリシリコン膜の厚さ
が330nmである場合、配線部シリサイド層9bの図
4の断面内における合計長さは、ポリシリコン配線4b
の最小線幅の350nmと左右ポリシリコン配線4bの
両側方の高さ(330nm+330nm)の合計101
0nmとなる。したがって、従来例と比較して約2.9
倍の面積がシリサイド化され、抵抗値も単純計算で0.
34倍に低減でき、抵抗値の低減効果が特に大きい。
【0097】次に、本実施形態における半導体装置の製
造工程について、図6を参照しながら説明する。
【0098】まず、図6(a)に示すように、上記第1
の実施形態における図2(a)で説明した工程と同じ工
程を実施する。ただし、本実施形態では、サイドウォー
ル7を形成するためのシリコン窒化膜の厚さは100n
mとしている。
【0099】次に、図6(b)に示すように、CVD法
により、基板の全面上に厚さが20nmのエッチング用
酸化膜12を堆積する。
【0100】次に、図6(c)に示すように、NH4 F
対HFの比が20対1の溶液を用いて、上記エッチング
用酸化膜12のうち活性領域及び活性領域の近辺を除く
素子分離2a上の部分を除去する。このとき、図示しな
いが、エッチング用酸化膜12の除去領域のみを開口し
たフォトレジストマスクを形成して、エッチング用酸化
膜のエッチングを行なう。
【0101】次に、図6(d)に示すように、150℃
の熱燐酸を用いたウェットエッチングにより、活性領域
上のポリシリコン電極4aの両側方のサイドウォール7
は残し、素子分離2a上のポリシリコン配線4bの両側
方のサイドウォール7を除去する。ただし、図6(d)
には示されていないが図5に示すように、活性領域の近
辺のポリシリコン配線4bの両側方のサイドウォール7
は残存している。
【0102】次に、図6(e)に示すように、NH4 F
対HFの比が20対1の溶液を用いて、上記エッチング
用酸化膜11の残存部分をすべて除去した後、活性領域
のポリシリコン電極4a及びサイドウォール7をマスク
として不純物イオンを高濃度で注入し、高濃度ソース・
ドレイン領域8を形成する。その後、注入された不純物
を活性化するための熱処理を行ない、保護酸化膜5のう
ち活性領域内のシリコン基板1上で露出した部分及びポ
リシリコン膜の周囲のサイドウォール7で覆われていな
い部分をウェットエッチングにより除去する。その後、
基板の全面上に厚さが50nmのチタン膜10を堆積す
る。
【0103】さらに、図6(f)に示すように、1回目
のRTA処理により、ポリシリコン膜とチタン膜10と
が接触する部分及びシリコン基板1とチタン膜10とが
接触する部分でチタンとシリコンとを反応させて、Ti
Si2 膜よりなるシリサイド層を形成した後、チタン膜
10の未反応部を除去した後、2回目のRTA処理を行
なって、抵抗率の低いシリサイド層9a〜9cを形成す
る。その後、層間絶縁膜の堆積、平坦化、コンタクトホ
ールの開口、金属配線膜の堆積、金属配線の形成等を行
って、LSIを形成する。
【0104】以上の工程によって、図4及び図5に示す
サリサイド構造を有するMOSトランジスタを搭載した
半導体装置を形成することができる。
【0105】なお、本実施形態の工程では、ポリシリコ
ン電極4aの側方にのみサイドウォールを形成するため
に、電極部サイドウォール9a及び配線部サイドウォー
ル9bを形成した後、エッチング用酸化膜12を形成し
て配線部サイドウォール9bを除去するようにしたが、
例えば活性領域内の基板上にのみサイドウォール形成用
の絶縁膜を堆積し、異方性エッチングにより電極部サイ
ドウォールを形成するようにしてもよい。
【0106】(第4の実施形態)次に、第4の実施形態
における半導体装置について、図7を参照しながら説明
する。図7は第4の実施形態における半導体装置の構造
を示す断面図である。図7に示すように、本実施形態の
半導体装置の構造は、上記第3の実施形態における図4
に示す半導体装置の構造とほぼ同じであるが、本実施形
態では、第1の実施形態と同様に、電極部シリサイド層
9aが、ポリシリコン電極4aの上面と両側面の一部と
に接するように形成されている点が異なる。すなわち、
サイドウォール7よりも上方に位置するポリシリコン電
極4aの両側面の上に亘って電極部シリサイド層9aが
形成されている。
【0107】したがって、本実施形態では、第3の実施
形態におけるポリシリコン配線4bの周囲に形成された
電極部シリサイド層9bによる大きな抵抗値の低減効果
に加え、配線部シリサイド層9aによる抵抗値の低減効
果をも発揮することができる。
【0108】(第5の実施形態)次に、第5の実施形態
について、図8〜図11を参照しながら説明する。
【0109】図8は本実施形態に係る半導体装置の構造
を示す断面図であり、図9は図8の一部を拡大した断面
図である。同図において、上記第1の実施形態の図1に
示す部材と同じ部材には同じ符号を付して、説明を省略
する。図8に示すように、本実施形態における半導体装
置の構造は、上記第1の実施形態の図1に示す半導体装
置の構造とほぼ同じであるが、本実施形態では、ポリシ
リコン電極4a及びポリシリコン配線4bの両側方に保
護酸化膜5を介してL字状の電極部サイドウォール7a
及び配線部サイドウォール7bが設けられている点が第
1の実施形態と異なる。そして、電極部シリサイド層9
a,配線部シリサイド層9b及び基板部シリサイド層9
cの構造は、上記第1の実施形態の図1に示す構造と基
本的に同じである。
【0110】本実施形態では、後述のように、製造工程
において、ポリシリコン電極4a及びポリシリコン配線
4bを構成するポリシリコン膜の厚さ以下の高さを有す
るL字状のサイドウォール7a,7bを確実に作り込め
る利点がある。また、電極部サイドウォール7aの幅を
ある程度維持しながら高さを低減することが容易となる
ので、LDD構造によるMOSトランジスタの高速動作
や高耐圧性を維持しながら、抵抗値の低減を図ることが
できる利点がある。
【0111】次に、上記図8及び図9に示す構造を有す
る半導体装置の製造工程について、図10(a)〜
(f)及び図11を参照しながら説明する。ただし、図
10(a)〜(f)は本実施形態に係る半導体装置の製
造工程における構造の変化を示す断面図であり、図11
は図10(c)に示す状態における半導体装置の一部を
拡大して示す断面図である。
【0112】まず、図10(a)に示すように、シリコ
ン基板1の活性領域内に、ゲート酸化膜3を介してポリ
シリコン電極4aを形成する一方、素子分離2aの上に
ポリシリコン配線4bを形成する。ただし、これらの部
材の材質や形成方法は上記第1の実施形態と同様であ
る。この状態で、基板全体の上に保護酸化膜5を堆積
し、ポリシリコン電極4a及びその両側方の保護酸化膜
5をマスクとして、不純物イオンを低濃度で注入して、
低濃度ソース・ドレイン領域6を形成する。さらに、保
護酸化膜5の上に、サイドウォール用のシリコン窒化膜
7xと、マスク用ポリシリコン膜14とを、いずれもC
VD法により堆積する。このとき、図11に示すよう
に、ポリシリコン電極4a及びポリシリコン配線4bを
構成するポリシリコン膜の厚みは330nm,最小線幅
は0.35ミクロンであり、保護酸化膜5の厚みは20
nmであり、シリコン窒化膜7の厚さは30nmであ
り、ポリシリコン膜14の厚さは100nmである。
【0113】次に、図10(b)に示すように、RIE
により、ポリシリコン膜14をオーバーエッチングし、
コーナー部のみ残して他の部分を除去する。この処理に
よって、ポリシリコン電極4aとポリシリコン配線4b
の基端付近の両コーナー部にそれぞれ電極部ポリシリコ
ンマスク14aと配線部ポリシリコンマスク14bとを
形成する。このとき、ポリシリコン膜14とシリコン窒
化膜7xとのエッチング選択比は大きい。
【0114】次に、図10(c)に示すように、残存す
るポリシリコンマスク14a,14bをマスクとしてH
3 PO4 (150℃の熱燐酸)によるウェットエッチン
グを行ない、シリコン窒化膜7xのうち各ポリシリコン
マスク14a,14bに覆われた部分のみ残し他の部分
を除去する。このとき、シリコン窒化膜7xとポリシリ
コンマスク14a,14bとのエッチングの選択比は、
30:1程度にすることができる。この工程により、ポ
リシリコン電極4a及びポリシリコン配線4bの両側方
に、いずれもL字状の電極部サイドウォール9a及び配
線部サイドウォール9bが形成される。この各サイドウ
ォール9a,9bの高さは、ポリシリコン電極4a及び
ポリシリコン配線4bを構成するポリシリコン膜の厚さ
よりもかなり小さくすることができる。その理由は、上
記第1の実施形態の場合には、余りに長時間のエッチン
グを行ってサイドウォール7a,7bの高さを低くしよ
うとすると、素子分離2aの膜厚の減小を招き、素子分
離機能が劣化する虞れがあったが、本実施形態では斯か
る虞れはないからである。
【0115】次に、図10(d)に示すように、ポリシ
リコン電極4a,電極部ポリシリコンマスク14a及び
電極部サイドウォール9aをマスクとして、活性領域の
シリコン基板1内に不純物イオンを高濃度で注入し、高
濃度ソース・ドレイン領域8を形成する。その後、ドラ
イエッチング又はウェットエッチングにより、ポリシリ
コンマスク14a,14bを除去する。
【0116】次に、図10(e)に示すように、HF系
のエッチング液を用いて、基板上で露出した部分の保護
酸化膜5を除去する。その後、チタン膜を堆積し、1回
目のRTA処理を行なって、チタンとシリコンとの反応
によりTiSi2 膜からなるシリサイド層を形成する。
このときの状態は、上記各実施形態の製造工程で図示し
たとおりであるので、図示は省略する。
【0117】そして、図10(f)に示すように、チタ
ン膜を除去した後、2回目のRTA処理を行なって、抵
抗率の低いシリサイド層9a〜9cを形成する。その
後、層間絶縁膜の堆積、平坦化、コンタクトホールの開
口、金属配線膜の堆積、金属配線の形成等を行って、L
SIを形成する。
【0118】以上の工程によって、図8及び図9に示す
サリサイド構造を有するMOSトランジスタを搭載した
半導体装置を形成することができる。
【0119】本実施形態に係る半導体装置の製造方法で
は、ポリシリコン膜14をエッチバックしてポリシリコ
ンマスク14a,14bを形成する際に、保護酸膜5に
よってポリシリコン膜14の下方が覆われているので、
長時間のドライエッチングを行っても下地のシリコン基
板1や素子分離2aをエッチングしてしまうことがな
い。すなわち、上記第1の実施形態において、図2
(b)に示す工程で、ドライエッチングのオーバーエッ
チングにより高さの低いサイドウォール7a,7bを形
成しようとすると、素子分離2aの膜厚の減小が大きく
なり、素子分離機能が劣化する虞れがある。そこで、上
記第1の実施形態では、ウェットエッチングにより高さ
の低いサイドウォール7a,7bを形成するようにして
いるが、ウェットエッチングの場合、サイドウォールの
形状の制御性がドライエッチングよりも劣る。その点、
本実施形態では、素子分離2aの素子分離機能の劣化を
防止しながら、非エッチング物の形状の制御性のよいド
ライエッチングによりサイドウォール7a,7bを形成
することができる。
【0120】なお、本実施形態では、L字状のサイドウ
ォール7a,7bの高さはポリシリコン電極4a,ポリ
シリコン配線4bの高さの4/5以下であることが、抵
抗値の低減のためには好ましい。ただし、特に本実施形
態では、サイドウォール高さのバラツキを極めて小さく
抑制できるので、ポリシリコン膜の4/5以上を越える
場合でも、ある程度の効果を発揮し得る。
【0121】(第6の実施形態)まず、第6の実施形態
について、図12,図13(a)〜(e)及び図14
(a)〜(e)を参照しながら説明する。
【0122】図12は第6の実施形態における半導体装
置の断面構造を示す。本実施形態に係る半導体装置の構
造は、図1に示す上記第1の実施形態に係る半導体装置
の構造と基本的に同じであり、図1に示す部材と同じ部
材は同じ符号を付して、説明を省略する。本実施形態で
は、上記第1の実施形態におけるLOCOS膜からなる
素子分離2aに代えて、トレンチ分離法によって形成さ
れたシリコン酸化膜で構成される素子分離2bを設けて
いる。本実施形態でも、ポリシリコン電極4a及びポリ
シリコン配線4bは、上記第1の実施形態におけると同
様の幅,厚さを有し、含有する不純物の種類,材料も同
じである。また、各サイドウォール7a,7b及びゲー
ト酸化膜3の材質,厚さも、第1の実施形態において説
明した通りである。さらに、本実施形態においても、第
1の実施形態におけると同様の材質,厚みを有する電極
部シリサイド層9aと、配線部シリサイド層9bと、基
板部シリサイド層9cとが形成されている。
【0123】このように構成された本実施形態の半導体
装置では、第1の実施形態と同様に、各シリサイド層9
a,9bがポリシリコン膜の側面にまで亘る分、更に抵
抗値を低減できる。
【0124】特に本実施形態では、MOSトランジスタ
を形成する活性領域を区画するために、トレンチ分離法
で形成された素子分離2bを用いているので、サイドウ
ォール7a,7bを形成する材料が素子分離2bを構成
する材料と同じシリコン酸化膜(CVDによって堆積さ
れたSiO2 膜)である場合でも安定なプロセスを提供
できる。すなわち、このようなポリシリコン膜の高さよ
りも低いサイドウォール7a,7bを有する構造では、
サイドウォール形成のための異方性エッチング工程にお
いて、サイドウォール高さを低減するためにオーバーエ
ッチングを行う必要がある。その際、分離絶縁膜(例え
ばシリコン酸化膜)がサイドウォールのオーバーエッチ
ングと同時にエッチングされても形状が垂直であるた
め、エッチングによる除去領域の横方向への拡がり(分
離絶縁膜幅の減少)が抑えられ、分離耐圧の低下(分離
リ−クの発生)を招く虞れがない。
【0125】また、ゲート長の小さい微細化されたMO
Sトランジスタを搭載した半導体装置では、LOCOS
法により形成された素子分離はバーズビークが生じる等
トレンチ構造の素子分離よりも問題が多い。したがっ
て、トレンチ型素子分離の使用はLSIの素子集積度を
向上させる点でも有利であるとともに、サイドウォール
高さを低減する上で安定なプロセスを提供でき、ポリシ
リコン膜の両側部の一部までシリサイド化することによ
る効果と相俟って著効を発揮することができる。
【0126】なお、本実施形態では、ポリシリコン電極
4a及びポリシリコン配線4bを構成するポリシリコン
膜の側面のうちシリサイド化される部分の長さを130
nmとしているが、ポリシリコン膜の厚さが厚ければ厚
いほど、あるいはサイドウォール7a,7bの高さが低
ければ低いほど、ポリシリコン膜の側方のシリサイド化
される領域の面積を大きくできるので、ゲート電極及び
ゲート配線の抵抗値を低減でき、よって、その効果は非
常に大きくなる。
【0127】また、本実施形態においては、シリサイド
層をTiSi2 膜で構成したが、その他の材料として、
CoSi2 膜,NiSi膜、WSi膜,PtSi2 膜等
でシリサイド層を構成してもよい。
【0128】更に、各サイドウォール7a,7bをSi
O2 膜で構成したが、シリコン窒化膜あるいはその他の
絶縁膜で構成することもできる。
【0129】また、ポリシリコン電極4a及びポリシリ
コン配線4bを構成するポリシリコン膜の幅,厚さや、
各サイドウォール7a,7bの幅や高さ、各シリサイド
層9a〜9cを構成するTiSi2 膜の厚さ等は、本実
施形態で示した値に限定されるものではない。
【0130】次に、図13(a)〜(e)及び図14
(a)〜(e)を参照しながら、上記図12に示す半導
体装置の製造方法について説明する。
【0131】まず、図13(a)に示すように、トレン
チ型素子分離を形成するために、シリコン基板1の上
に、下敷き酸化膜21と、トレンチへの埋め込み用シリ
コン酸化膜を平坦化する際のエッチングストッパ−とな
るシリコン窒化膜22とを堆積し、さらにその上にトレ
ンチ形成領域を開口したレジスト膜23を形成する。
【0132】次に、図13(b)に示すように、レジス
ト膜23をマスクとして、シリコン窒化膜22、下敷き
酸化膜21をエッチングし、更にシリコン基板1を垂直
にエッチングして、深さが約300nmのトレンチ24
を形成する。
【0133】次に、図13(c)に示すように、基板表
面に対して若干熱酸化を行った後、基板の全面上に厚さ
が約1μmのトレンチへの埋め込み用シリコン酸化膜2
xをCVD法を用いて堆積する。
【0134】次に、図13(d)に示すように、埋め込
み用シリコン酸化膜2xをCMP法を用いて平坦化する
と同時に、埋め込み用シリコン酸化膜2xから素子分離
2bをパターニングする。ここで、本実施形態では、平
坦化時のエッチングストッパ−としてシリコン窒化膜2
2を用いているが、ポリシリコン膜を用いてもよい。
又、平坦化法としてCMP法の代わりにレジスト膜を堆
積してエッチバックする等の平坦化法を用いてもよい。
【0135】次に、図13(e)に示すように、エッチ
ングストッパ−として用いたシリコン窒化膜22と下敷
き酸化膜21とをエッチングにより除去する。
【0136】次に、図14(a)に示すように、ゲ−ト
酸化を行った後、ポリシリコン膜4xを堆積し、ゲ−ト
電極パタ−ン用のレジスト膜31を形成する。本実施形
態では、ゲ−ト酸化膜3の膜厚は9nm、ポリシリコン
膜4xの厚みは330nmである。
【0137】次に、図14(b)に示すように、レジス
ト膜31をマスクとしてエッチングを行ってポリシリコ
ン膜4x及びゲート酸化膜3をパターニングし、ゲート
長が約0.35μmのポリシリコン電極4aと、ポリシ
リコン配線4bとを形成する。その後、ポリシリコン電
極4a,ポリシリコン配線4a及び素子分離2bをマス
クとしてシリコン基板1内に不純物イオンを低濃度で注
入し、低濃度ソース・ドレイン領域6を形成する。
【0138】次に、図14(c)に示すように、基板上
にサイドウォール形成用のシリコン酸化膜7xを堆積す
る。本実施形態におけるこのシリコン酸化膜7xの厚み
は120nmであり、第1の実施形態におけるサイドウ
ォール形成用のシリコン酸化膜の厚み(350nm)よ
りもかなり薄い。これは、次の工程で、異方性の強いド
ライエッチングによサイドウォールを形成するからであ
る。
【0139】次に、図14(d)に示すように、上記シ
リコン酸化膜7xの異方性エッチングを行って、ポリシ
リコン電極4a及びポリシリコン配線4bの両側方に電
極部サイドウォール7a及び配線部サイドウォール7b
を形成する。
【0140】、本実施形態では、サイドウォール高さを
低減するためにドライエッチング時のオ−バ−エッチン
グ量を大きくしており、各サイドウォール7a,7bの
高さを200nm(酸化膜を250nmエッチングする
ことに相当)とし、ポリシリコン膜7xの厚み以下まで
低減している。また、このサイドウォール高さを低減す
るためのオ−バ−エッチングによって、素子分離2bの
一部も同時にエッチングされる。しかし、トレンチ構造
をしている素子分離2bの側面は垂直方向に延びてお
り、しかも素子分離2bの上面は、エッチングストッパ
−膜であるシリコン窒化膜22の膜厚の分だけゲ−ト酸
化膜3より高い位置にある。したがって、素子分離2b
の一部がある程度除去されても、素子分離2bのうち素
子分離として機能する部分の幅は低減することがなく、
LOCOS法によって形成される素子分離のようにオー
バーエッチングによってその幅が低減することに起因す
るリークの発生等の問題がない。その後、ポリシリコン
電極4a,ポリシリコン配線4b,電極部サイドウォー
ル7a,配線部サイドウォール7b及び素子分離2bを
マスクとして、シリコン基板1内に不純物イオンを高濃
度で注入しさらに熱処理を行って高濃度ソース・ドレイ
ン領域8を形成する。また、これにより低濃度ソース・
ドレイン領域6の範囲も決定される。
【0141】次に、図14(e)に示す工程で、上記第
1の実施形態における図2(c)〜(f)に示す工程と
同じ処理を行って、ポリシリコン電極4a,ポリシリコ
ン配線4b及び高濃度ソース・ドレイン領域8を構成す
るシリコンとチタンとを反応させて、TiSi2 膜から
なるシリサイド層を形成する。その後、層間絶縁膜の堆
積、平坦化、コンタクトホ−ルの開口、金属配線膜の堆
積、金属配線の形成等を行ってLSIを形成する。
【0142】以上のMOSトランジスタの製造方法によ
り、図13に示すMOSトランジスタの構造を作製で
き、低抵抗のポリシリコン電極、配線を容易に形成でき
る。なお、本実施形態ではサイドウォール材料としてシ
リコン酸化膜(SiO2 )を使用したが、シリコン酸化
膜以外の窒化膜やその他材料を使用しても差支えない。
【0143】また、シリサイド材料としてTiSi2 を
使用したが、その他の材料、例えば、CoSi2 ,Ni
Si,PtSi等を使用してもよい。
【0144】(第7の実施形態)次に、第7の実施形態
について、図15,図16(a)〜(e)及び図17
(a)〜(e)を参照しながら説明する。
【0145】図15は、第7の実施形態におけるMOS
トランジスタの断面構造の一例を示すものである。図1
5において、上記第6の実施形態における図12に示す
符号と同じ符号を付したものは同一の部材を示し、説明
を省略する。
【0146】第6の実施形態とは異なり本実施形態で
は、活性領域上には第1ポリシリコン電極4a1とその上
の第2ポリシリコン電極4a2とが形成され、活性領域以
外のトレンチ型素子分離となる素子分離2b上では、上
記第2ポリシリコン配線4b2のみが設けられ、第1ポリ
シリコン配線4b1は存在しない。ただし、シリコン基板
1上でもポリシリコン膜がゲートとして機能しない部分
には、第1ポリシリコン配線4b1及び第2ポリシリコン
配線4b2が形成されている。そして、第1ポリシリコン
電極4a1の側面のほぼ全体が電極部サイドウォール7a
で覆われ、第2ポリシリコン電極4a2の上面及びその両
側面に接する電極部シリサイド層9aが形成され、第2
ポリシリコン配線4b2の上面及びその側面に接する配線
部シリサイド層9bが形成され、高濃度ソース・ドレイ
ン領域8に接する基板部シリサイド層9cが形成されて
いる。そして、第1,第2ポリシリコン電極4a1,4a2
及び電極部シリサイド層9aによりゲート電極が構成さ
れ、第1,第2ポリシリコン配線4b1,4b2及び配線部
シリサイド層9bによりゲート配線が構成されている。
【0147】後述するように、このような構造を有する
トランジスタの製造工程では、トレンチ型素子分離を形
成する前に、第1ポリシリコン電極4a1及び第1ポリシ
リコン配線4b1となるポリシリコン膜を堆積すること
で、活性領域上の第1ポリシリコン電極4a1や第1ポリ
シリコン配線4b1と素子分離の上面とが同じ高さにな
る。したがって、それらの上に形成される第2ポリシリ
コン配線4b2内の段差がなくなるので、安定したトラン
ジスタ形成とポリシリコン配線の信頼性の向上とを可能
としている。
【0148】このように構成された本実施形態の半導体
装置では、MOSトランジスタの第2ポリシリコン電極
4a2及び第2ポリシリコン配線4b2に対し、その上面及
び各側面の一部に接するシリサイド層9a,9bが形成
されているので、上記第1の実施形態と同様にゲート電
極やゲート配線の抵抗値を低減することができる。ま
た、MOSトランジスタを形成する活性領域を区画する
ために、トレンチ分離法で形成された素子分離2bを用
いているので、上記第1の実施形態と同様にサイドウォ
ール7を形成する材料がシリコン酸化膜(CVDによっ
て堆積されたシリコン酸化膜)である場合でも、素子分
離2bの幅の減小を招くことがなく分離耐圧の低下を防
止できる等、安定なプロセスを提供できる。
【0149】加えて、本実施形態では、ポリシリコン電
極を2つのポリシリコン膜からなる2層構造としている
ので、例えば第1ポリシリコン電極4a1は高濃度不純物
を含むポリシリコン膜(例えば高濃度n+ ポリシリコ
ン)で構成し、第2ポリシリコン電極4a2は低濃度不純
物を含むポリシリコン膜で構成することで、電極部シリ
サイド層9aを安定に形成できるという利点がある。不
純物濃度が低いポリシリコン膜の方がシリサイド層を安
定して形成するために好ましい理由は、不純物として使
用される砒素(As)や燐(P)がシリサイド層の形成
を阻害するので、一般的には高濃度不純物がドープされ
たシリサイド層ではシ−ト抵抗が上昇するからである。
したがって、高濃度n+ ポリシリコン膜で第1ポリシリ
コン電極4a1を構成し、低濃度n- ポリシリコン膜で第
2ポリシリコン電極4a2を構成して、第2ポリシリコン
電極4a2の上面及びその両側面の上にシリサイド層9a
を形成することで、非常に低抵抗のゲ−ト電極を形成す
ることが可能となる。この効果は、第1,第2ポリシリ
コン配線4b1,4b2で構成されるポリシリコン配線4b
及び配線部シリサイド層9bについても同様である。
【0150】なお、第1の実施形態と同様に、本実施形
態では、各シリサイド層9a,9b,9cをTiSi2
で構成したが、CoSi2 ,NiSi、WSi,PtS
i2等の他のシリサイドで構成するようにしてもよい。
さらに、サイドウォール7aをSiO2 で構成したが、
Si3 N4 あるいはその他の材料で構成してもよい。
【0151】また、ポリシリコン膜の幅,膜厚あるいは
サイドウォールの幅,高さや、シリサイド層の膜厚等は
本実施形態の寸法に限定されるものではない。
【0152】さらに、各ポリシリコン膜にドーピングさ
れる不純物の導電型をn型としたがp型としてもよい。
【0153】次に、図16(a)〜(e)及び図17
(a)〜(e)を参照しながら、上記図15に示す半導
体装置の製造方法について説明する。
【0154】まず、図16(a)に示すように、シリコ
ン基板1の上に、ゲート酸化膜3及び第1ポリシリコン
膜4x1を堆積し、その上にトレンチ形成領域を開口した
レジスト膜23を形成する。ゲ−ト酸化膜3と第1ポリ
シリコン膜4x1とは、後の工程で埋め込み用酸化膜を平
坦化するためのエッチングストッパ−としても兼用させ
る。本実施形態では、ゲ−ト酸化膜3の膜厚は9nm、
第1ポリシリコン膜4x1の膜厚は200nmである。
【0155】次に、図16(b)に示すように、レジス
ト膜23をマスクとして、第1ポリシリコン膜4x1、ゲ
ート酸化膜3をエッチングし、更にシリコン基板1を垂
直にエッチングして、トレンチ24を形成する。
【0156】次に、図16(c)に示すように、基板表
面に対して若干熱酸化を行った後、基板の全面上にトレ
ンチへの埋め込み用シリコン酸化膜2xをCVD法を用
いて堆積する。
【0157】次に、図16(d)に示すように、シリコ
ン酸化膜2xをCMP法を用いて平坦化すると同時に、
シリコン酸化膜2xから素子分離2bをパターニングす
る。ここで、平坦化時のエッチングストッパ−として第
1ポリシリコン膜4x1を用いる。又、平坦化法としてC
MP法の代わりにレジスト膜を堆積してエッチバックす
る等の平坦化法を用いてもよい。また、第1ポリシリコ
ン膜4x1への不純物(p+ 型不純物)の導入は、図5
(a)に示す第1ポリシリコン膜4x1の堆積工程の後
か、図5(d)に示す平坦化工程の後に行う。
【0158】次に、図16(e)に示すように、基板上
に第2ポリシリコン膜4x2を堆積する。本実施形態で
は、第2ポリシリコン膜4x2の膜厚は130nmであ
る。その後、第2ポリシリコン膜4x2内に低濃度不純物
(n- 型不純物)を導入する。
【0159】次に、図17(a)に示すように、第2ポ
リシリコン膜4x2の上に、ゲ−ト電極パターニング用の
レジスト膜31を形成する。
【0160】次に、図17(b)に示すように、レジス
ト膜31を用いて第1,第2ポリシリコン膜4x1,4x2
及びゲート酸化膜3をパターニングし、ゲート長が約
0.35μmの第1,第2ポリシリコン電極4a1,4a2
と、第1,第2ポリシリコン配線4b1,4b2とを形成す
る。その後、ポリシリコン電極4a1,4a2,ポリシリコ
ン配線4b1,4b2及び素子分離2bをマスクとしてシリ
コン基板1内に不純物イオンを低濃度で注入し、低濃度
ソース・ドレイン領域6を形成する。
【0161】次に、図17(c)に示すように、厚みが
120nm程度のサイドウォール形成用のシリコン酸化
膜7xを堆積する。
【0162】次に、図17(d)に示すように、上記シ
リコン酸化膜7xの異方性エッチングを行って、第1ポ
リシリコン電極4a1の両側面上に電極部サイドウォール
7aを形成する。本実施形態では、素子分離2b上の第
2ポリシリコン配線4b2の両側面上にはほとんどサイド
ウォールは形成されない。
【0163】その後、各ポリシリコン電極4a1,4a2、各
ポリシリコン配線4b1,4b2、電極部サイドウォール7
a,配線部サイドウォール7b及び素子分離2bををマ
スクとして、シリコン基板1内に不純物イオンを高濃度
で注入しさらに熱処理を行って高濃度ソース・ドレイン
領域8を形成する。また、これにより低濃度ソース・ド
レイン領域6の範囲も決定される。
【0164】次に、図17(e)に示す工程で、上記第
1実施形態における図1(c)〜(f)に示す工程と同
じ処理を行って、各シリサイド層9a〜9cを形成す
る。その後、層間絶縁膜の堆積、平坦化、コンタクトホ
−ルの開口、金属配線膜の堆積、金属配線の形成等を行
ってLSIを形成する。
【0165】以上のMOSトランジスタの製造方法によ
り、図15に示すMOSトランジスタの構造を作製で
き、低抵抗のポリシリコン電極、配線を容易に形成でき
る。特に、第5の実施形態の製造方法と比較して、各ポ
リシリコン電極4a1,4a2及びポリシリコン配線4b1,
4b2をパターニングする際に、下地が完全にフラットに
なっているので、パターニング性が向上する利点があ
る。
【0166】(第8の実施形態)次に、第8の実施形態
について、図18及び図19(a)〜(f)を参照しな
がら説明する。
【0167】図18は、本実施形態に係る半導体装置の
断面図である。同図に示すように、本実施形態では、ト
レンチ構造の素子分離2bが設けられており、さらに、
ポリシリコン電極4a及びポリシリコン配線4bの側面
上に保護酸化膜5を介して絶縁膜からなるL字状のサイ
ドウォール7a,7bがそれぞれ形成されている。その
他の構造は、上記図8に示す構造と同じである。
【0168】本実施形態の半導体装置により、上記第6
の実施形態と同様の効果を発揮することができる。加え
て、本実施形態では、後述するように、L字状サイドウ
ォール7a,7bを形成するためのオーバーエッチング
時に、トレンチ構造の素子分離2bの膜厚の減小を防止
できる利点がある。すなわち、素子分離2bと活性領域
の基板面との段差をそれほど大きくしなくても素子分離
2bの素子分離機能を確実に保持することができる、し
たがって、ポリシリコン電極4aとポリシリコン配線4
bとの高低差を低減することができ、ポリシリコンゲー
ト4aのパターニング精度の向上を図ることができる。
【0169】次に、図19(a)〜(f)を参照しなが
ら、図18に示す半導体装置の製造工程を説明する。
【0170】まず、図19(a)に示す状態は、シリコ
ン基板1の活性領域内に、ゲート酸化膜3を介してポリ
シリコン電極4aを形成する一方、素子分離2aの上に
ポリシリコン配線4bを形成する。この状態で、基板全
体の上に保護酸化膜5を堆積し、ポリシリコン電極4a
及びその両側方の保護酸化膜5をマスクとして、不純物
イオンを低濃度で注入して、低濃度ソース・ドレイン領
域6を形成する。さらに、保護酸化膜5の上に、サイド
ウォール用のシリコン窒化膜7xと、マスク用ポリシリ
コン膜14とを、いずれもCVD法により堆積する。こ
のとき、ポリシリコン電極4a及びポリシリコン配線4
b,保護酸化膜5,シリコン窒化膜7x,ポリシリコン
膜14の寸法は、上記第5の実施形態と同じであり、素
子分離2bのトレンチの深さは及び全体の厚さは上記第
6の実施形態と同じである。
【0171】次に、図19(b)に示すように、RIE
により、ポリシリコン膜14をオーバーエッチングし、
コーナー部のみ残して他の部分を除去する。この処理に
よって、ポリシリコン電極4aとポリシリコン配線4b
の基端付近の両コーナー部にそれぞれ電極部ポリシリコ
ンマスク14aと配線部ポリシリコンマスク14bとを
形成する。このとき、ポリシリコン膜14とシリコン窒
化膜7xとのエッチング選択比は大きい。なお、素子分
離2bとシリコン基板面との段差が大きい場合には素子
分離2bの側面上にもポリシリコン膜14の一部が残る
場合があり得るが、本実施形態のごとく段差がそれほど
大きくない場合には、素子分離2bの側面上にはポリシ
リコン膜14が残らない。
【0172】次に、図19(c)〜(f)に示す工程
で、上記第5の実施形態における図10(c)〜(f)
に示す工程と同じ工程を行う。その後、層間絶縁膜の堆
積、平坦化、コンタクトホールの開口、金属配線膜の堆
積、金属配線の形成等を行って、LSIを形成する。
【0173】以上の工程によって、図18に示すサリサ
イド構造を有するMOSトランジスタを搭載した半導体
装置を容易に形成することができる。
【0174】特に、本実施形態の方法では、図19
(d)に示す工程で、酸化保護膜5が素子分離2b及び
活性領域のシリコン基板の上に形成されているので、サ
イドウォール7a,7bを形成する際に素子分離2bの
膜厚の減小が生じない。したがって、その分素子分離2
bとシリコン基板1との間の段差を低減することがで
き、ゲートのパターニング精度の向上を図ることができ
る。
【0175】(第9の実施形態)次に、第9の実施形態
について、図20(a)〜(e)及び図21(a)〜
(e)を参照しながら説明する。本実施形態でも、トレ
ンチ構造を有する素子分離とL字状のサイドウォールを
設けている点は、上記第8の実施形態と同じである。た
だし、本実施形態では、図21(e)に示すように、素
子分離2bが活性領域のシリコン基板と同じ高さ位置に
形成されており、ポリシリコン電極9a及びポリシリコ
ン配線4bの下地が完全に平坦化されている。
【0176】まず、図20(a)〜(e)に示す工程
で、上記第6の実施形態における図13(a)〜(e)
とほぼ同様の工程を行う。ただし、本実施形態では、図
20(e)に示す工程で、素子分離2bと活性領域のシ
リコン基板とがほぼ平坦化される。このような平坦化
は、図20(a)に示す工程でシリコン窒化膜22の厚
みを薄めにしておき、図20(e)に示す工程で、シリ
コン窒化膜22及び下敷き酸化膜21をエッチングする
際に、素子分離2bを同時にエッチングして最終的にほ
ぼ平坦化することで容易に実現する。つまり、各部のエ
ッチング比等を考慮して、予めシリコン窒化膜22の厚
みを決定しておけばよい。あるいは、図20(d)に示
す状態からさらにシリコン窒化膜22及び下敷き酸化膜
21を除去するようにCMPを行うこともできる。
【0177】その後、図21(a)〜(e)に示す工程
で、上記第8の実施形態における図19(a)〜(f)
と同じ工程を行う。ただし、本実施形態では、図19
((d)に示す工程に対応する工程の図示を省略してい
る。
【0178】本実施形態で形成される半導体装置の構造
は、素子分離2bの上面と活性領域のシリコン基板1の
上面との間に段差がないことを除けば、上記第8の実施
形態による半導体装置の構造と同じである。したがっ
て、上記第8の実施形態とほぼ同じ効果を発揮し、特
に、本実施形態では、ポリシリコン電極4a及びポリシ
リコン配線4bのパターニング時に素子分離2bと活性
領域のシリコン基板1とが完全に平坦化されているの
で、パターニング精度が極めて高くなるという著効を発
揮することができる。
【0179】
【発明の効果】請求項1〜9によれば、半導体装置のゲ
ート電極等を構成する線状のポリシリコン膜の高さより
も低いサイドウォールを設け、ポリシリコン膜の上面と
両側面のうちサイドウォールよりも上方の部分とに接す
るシリサイド層を設ける構成としたので、寸法が微細化
されたポリシリコン電極等においても抵抗値の低減を図
ることができる。
【0180】請求項10〜18によれば、半導体装置の
ゲート電極等を構成する線状のポリシリコン膜の高さよ
りも低いほぼ一定の厚みを有するL字状のサイドウォー
ルを設け、ポリシリコン膜の上面と両側面のうちL字状
のサイドウォールよりも上方の部分とに接するシリサイ
ド層を設ける構成としたので、シリサイド層の高さをよ
り安定して形成することができる。
【0181】請求項19〜27によれば、請求項1〜9
の構成を有する半導体装置を容易に製造することができ
る。
【0182】請求項28〜34によれば、請求項10〜
18の構成を有する半導体装置を容易に製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る半導体装置の断面図であ
る。
【図2】第1の実施形態に係る半導体装置の製造工程を
示す断面図である。
【図3】第2の実施形態に係る半導体装置の断面図であ
る。
【図4】第3の実施形態に係る半導体装置の斜視図であ
る。
【図5】図4に示すV−V線における半導体装置の断面
図である。
【図6】第3の実施形態に係る半導体装置の製造工程を
示す断面図である。
【図7】第4の実施形態に係る半導体装置の断面図であ
る。
【図8】第5の実施形態に係る半導体装置の断面図であ
る。
【図9】第5の実施形態に係る半導体装置の一部を拡大
して示す断面図である。
【図10】第5の実施形態に係る半導体装置の製造工程
を示す断面図である。
【図11】第5の実施形態に係る半導体装置の製造工程
の途中における構造を拡大して示す断面図である。
【図12】第6の実施形態に係る半導体装置の断面図で
ある。
【図13】第6の実施形態に係る半導体装置の製造工程
のうち素子分離を形成するまでの工程を示す断面図であ
る。
【図14】第6の実施形態に係る半導体装置の製造工程
のうち素子分離を形成した後の工程を示す断面図であ
る。
【図15】第7の実施形態に係る半導体装置の断面図で
ある。
【図16】第7の実施形態に係る半導体装置の製造工程
のうち第2ポリシリコン膜を形成するまでの工程を示す
断面図である。
【図17】第7の実施形態に係る半導体装置の製造工程
のうち第2ポリシリコン膜を形成した後の工程を示す断
面図である。
【図18】第8の実施形態に係る半導体装置の断面図で
ある。
【図19】第8の実施形態に係る半導体装置の製造工程
を示す断面図である。
【図20】第9の実施形態に係る半導体装置の製造工程
のうち素子分離を形成するまでの工程を示す断面図であ
る。
【図21】第9の実施形態に係る半導体装置の製造工程
のうち素子分離を形成した後の工程を示す断面図であ
る。
【図22】従来のサリサイド構造を有する半導体装置の
断面図である。
【図23】従来の半導体装置の製造工程を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 シリコン基板(半導体基板) 2 素子分離 3 ゲート酸化膜 4 ポリシリコン電極 5 保護酸化膜 6 低濃度ソース・ドレイン領域 7a 電極部サイドウォール 7b 配線部サイドウォール 8 高濃度ソース・ドレイン領域 9a 電極部シリサイド層 9b 配線部シリサイド層 9a 基板部シリサイド層 10 チタン膜(金属膜) 11 シリサイド層 12 エッチング用酸化膜 14 マスク用ポリシリコン膜

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板の一部に設けられた活性領域
    と、 上記活性領域を取り囲む素子分離と、 少なくとも上記活性領域の上に形成され上記活性領域上
    でゲート電極として機能する線状のポリシリコン膜と、 上記ポリシリコン膜の両側面の上に形成され上記ポリシ
    リコン膜の高さの4/5以下の高さを有する絶縁膜から
    なる1対のサイドウォールと、 上記ポリシリコン膜の上面と上記ポリシリコン膜の両側
    面のうち上記サイドウォールの上方となる部分とに接し
    て形成され上記活性領域上で上記ポリシリコン膜と共に
    ゲート電極として機能するシリサイド層と、 上記活性領域のうち上記ポリシリコン膜の両側方に位置
    する領域に形成されたソース・ドレイン領域とを少なく
    とも備えていることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置において、 上記ポリシリコン膜は、上記活性領域及び素子分離の上
    に形成されており、上記素子分離上の上記ポリシリコン
    膜と上記素子分離上の上記シリサイド層とにより配線が
    構成されていることを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の半導体装置におい
    て、 上記ポリシリコン膜のうち上記サイドウォールの上方と
    なる部分の高さと最小線幅との比が1/2以上であり、 上記シリサイド層は、上記ポリシリコン膜の両側面から
    シリサイド化された部分が中央で相接触して形成されて
    いることを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3記載の半導体装置に
    おいて、 上記ソース・ドレイン領域に接して形成された第2のシ
    リサイド層をさらに備えていることを特徴とする半導体
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項1,2又は3記載の半導体装置に
    おいて、 上記素子分離はトレンチ型素子分離であり、かつ上記素
    子分離の上面は上記活性領域内の上記半導体基板の上面
    よりもステップ状に高いことを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の半導体装置において、 上記ポリシリコン膜は、少なくとも上記活性領域上では
    第1ポリシリコン膜と該第1ポリシリコン膜上に堆積さ
    れた第2ポリシリコン膜とからなる2層膜で構成されて
    おり、 上記サイドウォールの高さは上記第1ポリシリコン膜及
    び上記第2ポリシリコン膜の合計膜厚よりも小さいこと
    を特徴とする半導体装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の半導体装置において、 上記素子分離上には、上記第2ポリシリコン膜のみから
    なる配線が形成されていて、 上記素子分離の上面の高さ位置は、上記活性領域上の上
    記第1ポリシリコン膜の上面の高さ位置とほぼ同じであ
    ることを特徴とする半導体装置。
  8. 【請求項8】 請求項5,6又は7記載の半導体装置に
    おいて、 上記第1ポリシリコン膜には、高濃度の第1導電型不純
    物がドープされており、 上記第2ポリシリコン膜には、低濃度の第1導電型不純
    物がドープされていることを特徴とする半導体装置。
  9. 【請求項9】 請求項1又は5記載の半導体装置におい
    て、 上記サイドウォールは、一般的な構造式がSix Ny で
    表されるシリコン窒化膜からなり、 上記シリコン窒化膜と上記ポリシリコン膜及び上記半導
    体基板との間には保護酸化膜が介在することを特徴とす
    る半導体装置。
  10. 【請求項10】 半導体基板の一部に設けられた活性領
    域と、 上記活性領域を取り囲む素子分離と、 少なくとも上記活性領域の上に形成され上記活性領域上
    でゲート電極として機能する線状のポリシリコン膜と、 上記ポリシリコン電極の両側面の上に形成された垂直部
    と該垂直部の基端部から上記ポリシリコン電極とは対向
    する側に延びる水平部とを含むほぼ一定厚さのL字状の
    絶縁膜からなる1対の電極部サイドウォールと、 上記ポリシリコン膜の上面と上記ポリシリコン膜の両側
    面のうち上記サイドウォールの上方となる部分とに接し
    て形成され上記活性領域上で上記ポリシリコン膜と共に
    ゲート電極として機能するシリサイド層と、 上記活性領域のうち上記ポリシリコン膜の両側方に位置
    する領域に形成されたソース・ドレイン領域とを少なく
    とも備えていることを特徴とする半導体装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の半導体装置におい
    て、 上記ポリシリコン膜は、上記活性領域及び素子分離の上
    に形成されており、上記素子分離上の上記ポリシリコン
    膜と上記素子分離上の上記シリサイド層とにより配線が
    構成されていることを特徴とする半導体装置。
  12. 【請求項12】 請求項10又は11記載の半導体装置
    において、 上記ポリシリコン膜のうち上記サイドウォールの上方と
    なる部分の高さと最小線幅との比が1/2以上であり、 上記シリサイド層は、上記ポリシリコン膜の両側面から
    シリサイド化された部分が中央で相接触して形成されて
    いることを特徴とする半導体装置。
  13. 【請求項13】 請求項10,11又は12記載の半導
    体装置において、 上記ソース・ドレイン領域に接して形成された第2のシ
    リサイド層をさらに備えていることを特徴とする半導体
    装置。
  14. 【請求項14】 請求項10,11又は12記載の半導
    体装置において、 上記素子分離はトレンチ型素子分離であり、かつ上記素
    子分離の上面は上記活性領域内の上記半導体基板の上面
    よりもステップ状に高いことを特徴とする半導体装置。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の半導体装置におい
    て、 上記ポリシリコン膜は、少なくとも活性領域上では第1
    ポリシリコン膜と該第1ポリシリコン膜上に堆積された
    第2ポリシリコン膜とからなる2層膜で構成されてお
    り、 上記サイドウォールの高さは上記第1ポリシリコン膜及
    び第2ポリシリコン膜の合計膜厚よりも小さいことを特
    徴とする半導体装置。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の半導体装置におい
    て、 上記素子分離上には、上記第2ポリシリコン膜のみから
    なる配線が形成されていて、 上記素子分離の上面の高さ位置は、上記活性領域上の上
    記第1ポリシリコン膜の上面の高さ位置とほぼ同じであ
    ることを特徴とする半導体装置。
  17. 【請求項17】 請求項14,15又は16記載の半導
    体装置において、 上記第1ポリシリコン膜には、高濃度の第1導電型不純
    物がドープされており、 上記第2ポリシリコン膜には、低濃度の第1導電型不純
    物がドープされていることを特徴とする半導体装置。
  18. 【請求項18】 請求項10又は14記載の半導体装置
    において、 上記サイドウォールは、一般的な構造式がSix Ny で
    表されるシリコン窒化膜からなり、 上記シリコン窒化膜と上記ポリシリコン膜及び上記半導
    体基板との間には保護酸化膜が介在することを特徴とす
    る半導体装置。
  19. 【請求項19】 半導体基板の表面付近の領域に活性領
    域を取り囲む素子分離を形成する第1の工程と、 上記活性領域内の半導体基板上にゲート絶縁膜を形成す
    る第2の工程と、 上記ゲート絶縁膜及び上記素子分離の上に平板状ポリシ
    リコン膜を堆積する第3の工程と、 上記平板状ポリシリコン膜をエッチングにより選択的に
    除去して、少なくとも上記活性領域上に線状ポリシリコ
    ン膜を形成する第4の工程と、 上記線状ポリシリコン膜が形成された基板上にサイドウ
    ォール用絶縁膜を堆積する第5の工程と、 上記サイドウォール用絶縁膜をエッチバックして、上記
    線状ポリシリコン膜の両側方に線状ポリシリコン膜の高
    さの4/5以下の高さを有するサイドウォールを形成す
    る第6の工程と、 上記活性領域内の上記線状ポリシリコン膜の両側方に位
    置する半導体基板内に不純物を導入してソース・ドレイ
    ン領域を形成する第7の工程と、 上記線状ポリシリコン膜の上面と、上記線状ポリシリコ
    ン膜の両側面のうち上記サイドウォールよりも上方とな
    る部分とが露出した状態で基板の全面上に金属膜を堆積
    する第8の工程と、 高温熱処理により、上記金属膜と上記線状ポリシリコン
    膜の露出した部分とを反応させて、上記線状ポリシリコ
    ン膜の上面と両側面の一部とに接するシリサイド層を形
    成する第9の工程と、 上記金属膜の未反応部を除去する第10の工程とを備え
    ていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  20. 【請求項20】 請求項19記載の半導体装置の製造方
    法において、 上記第4の工程では、上記活性領域及び上記素子分離の
    上に線状ポリシリコン膜を形成することを特徴とする半
    導体装置の製造方法。
  21. 【請求項21】 請求項19又は20記載の半導体装置
    の製造方法において、 上記第6の工程では、上記線状ポリシリコン膜のうち上
    記サイドウォールの上方となる部分の高さと最小線幅と
    の比が1/2以上となるように上記サイドウォールを形
    成し、 上記第9の工程では、上記線状ポリシリコン膜の両側面
    から進行するシリサイド層を中央で相接触させて、上記
    線状ポリシリコン膜のうち上記サイドウォールの上方と
    なる部分全体をシリサイド化することを特徴とする半導
    体装置の製造方法。
  22. 【請求項22】 請求項19,20又は21記載の半導
    体装置の製造方法において、 上記第8の工程では、上記ソース・ドレイン領域の表面
    が露出した状態で上記金属膜を堆積し、 上記第9の工程では、ソース・ドレイン領域に接する第
    2のシリサイド層を同時に形成することを特徴とする半
    導体装置の製造方法。
  23. 【請求項23】 請求項19,20又は21記載の半導
    体装置の製造方法において、 上記第6の工程では、異方性ドライエッチングを施し
    て、上記線状ポリシリコン膜の厚さとほぼ等しい高さを
    有するサイドウォールを形成した後、等方性エッチング
    を施して、上記サイドウォールの高さを低減することを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
  24. 【請求項24】 請求項19,20又は21記載の半導
    体装置の製造方法において、 上記第5の工程では、サイドウォール用絶縁膜として一
    般的な構造式がSixNy で表されるシリコン窒化膜を
    堆積し、 上記第4の工程の後上記第5の工程の前に、少なくとも
    上記線状ポリシリコン膜及び半導体基板の表面上に保護
    酸化膜を堆積する工程をさらに備えていることを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
  25. 【請求項25】 請求項19,20又は21記載の半導
    体装置の製造方法において、 上記第1の工程は、 上記半導体基板上にエッチングストッパ膜を堆積する工
    程と、 上記エッチングストッパ膜の上に素子分離形成領域を開
    口したマスクを形成し、このマスクを用いてエッチング
    を行い、上記マスクの開口部にある上記エッチングスト
    ッパ膜を除去した後半導体基板の一部を表面から所定深
    さまで堀込んでトレンチを形成する工程と、 上記トレンチが形成された基板上にトレンチ埋め込み用
    絶縁膜を堆積する工程と、 上記トレンチ埋め込み用絶縁膜をエッチバックして、少
    なくとも上記エッチングストッパ膜の表面が露出するま
    で基板の表面をほぼ平坦にする工程と、 上記エッチングストッパ膜を選択的に除去する工程とか
    らなり、 上記トレンチ内に残存する上記トレンチ埋め込み用絶縁
    膜により、上記活性領域の半導体基板の上面よりもステ
    ップ状に高い上面を有するトレンチ型素子分離が構成さ
    れることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  26. 【請求項26】 請求項19,20又は21記載の半導
    体装置の製造方法において、 上記第1の工程は、 上記半導体基板上に下層用ポリシリコン膜を堆積する工
    程と、 上記下層用ポリシリコン膜の上に素子分離形成領域を開
    口したマスクを形成し、このマスクを用いてエッチング
    を行い、上記マスクの開口部にある上記下層用ポリシリ
    コン膜を除去した後半導体基板の一部を表面から所定深
    さまで堀込んでトレンチを形成する工程と、 上記トレンチが形成された基板上にトレンチ埋め込み用
    絶縁膜を堆積する工程と、 上記トレンチ埋め込み用絶縁膜をエッチバックして、少
    なくとも上記下層用ポリシリコン膜の表面が露出するま
    で基板の表面をほぼ平坦にする工程とからなり、 上記トレンチ内に残存する上記トレンチ埋め込み用絶縁
    膜により、上記活性領域の半導体基板の上面よりもステ
    ップ状に高い上面を有するトレンチ型素子分離を構成す
    るとともに、 上記第2の工程は、上記第1の工程のうち上記下層用ポ
    リシリコン膜を堆積する工程の前に行い、 上記第3の工程では、上記下層用ポリシリコン膜及び上
    記トレンチ型素子分離の上に上記平板状ポリシリコン膜
    を堆積し、 上記第4の工程では、上記活性領域上においては上記下
    層用ポリシリコン膜及び上記平板状ポリシリコン膜から
    上記線状ポリシリコン膜を形成する一方、上記トレンチ
    型素子分離上においては上記平板状ポリシリコン膜のみ
    から上記線状ポリシリコン膜を形成することを特徴とす
    る半導体装置の製造方法。
  27. 【請求項27】 請求項25又は26記載の半導体装置
    の製造方法において、 上記第6の工程では、異方性ドライエッチングを施し
    て、上記線状ポリシリコン膜の厚さとほぼ等しい高さを
    有するサイドウォールを形成した後、さらに異方性ドラ
    イエッチングのオーバーエッチングを行うことによりサ
    イドウォールの高さを低減することを特徴とする半導体
    装置の製造方法。
  28. 【請求項28】 半導体基板の表面付近の領域に活性領
    域を取り囲む素子分離を形成する第1の工程と、 上記活性領域内の半導体基板上にゲート絶縁膜を形成す
    る第2の工程と、 上記ゲート絶縁膜及び素子分離の上に平板状ポリシリコ
    ン膜を堆積する第3の工程と、 上記平板状ポリシリコン膜をエッチングにより選択的に
    除去して、少なくとも上記活性領域に線状ポリシリコン
    膜を形成する第4の工程と、 上記半導体基板,素子分離及び線状ポリシリコン膜の上
    に、サイドウォール用絶縁膜を上記半導体基板,素子分
    離及び線状ポリシリコン膜の表面形状に倣った形状で堆
    積する第5の工程と、 上記サイドウォール用絶縁膜の上に上記サイドウォール
    用絶縁膜とはエッチング選択比の高い材質からなるマス
    ク膜を堆積した後、上記マスク膜をエッチバックして、
    上記サイドウォール用絶縁膜の隅部のみに上記マスク膜
    を残す第6の工程と、 上記サイドウォール用絶縁膜の隅部に残されたマスク膜
    をマスクとしてエッチングを行い、上記線状ポリシリコ
    ン膜の両側方に上記線状ポリシリコン膜の高さよりも低
    い高さを有するL字状サイドウォールを形成する第7の
    工程と、 上記活性領域内の上記線状ポリシリコン膜の両側方に位
    置する半導体基板内に不純物を導入してソース・ドレイ
    ン領域を形成する第8の工程と、 上記マスク膜を除去した後、上記線状ポリシリコン膜の
    上面と上記線状ポリシリコン膜の両側面のうち上記サイ
    ドウォールよりも上方となる部分とが露出した状態で基
    板の全面上に金属膜を堆積する第9の工程と、 高温熱処理により、上記金属膜と上記線状ポリシリコン
    膜の露出した部分とを反応させて、上記線状ポリシリコ
    ン膜の上面と両側面の一部とに接するシリサイド層を形
    成する第10の工程と、 上記金属膜の未反応部を除去する第11の工程とを備え
    ていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  29. 【請求項29】 請求項28記載の半導体装置の製造方
    法において、 上記第4の工程では、上記活性領域及び上記素子分離の
    上に線状ポリシリコン膜を形成することを特徴とする半
    導体装置の製造方法。
  30. 【請求項30】 請求項28又は29記載の半導体装置
    の製造方法において、 上記第7の工程では、上記線状ポリシリコン膜のうち上
    記サイドウォールの上方となる部分の高さと最小線幅と
    の比が1/2以上となるように上記サイドウォールを形
    成し、 上記第10の工程では、上記線状ポリシリコン膜の両側
    面から進行するシリサイド層を中央で相接触させて、上
    記線状ポリシリコン膜のうち上記サイドウォールの上方
    となる部分全体をシリサイド化することを特徴とする半
    導体装置の製造方法。
  31. 【請求項31】 請求項28,29又は30記載の半導
    体装置の製造方法において、 上記第9の工程では、上記ソース・ドレイン領域の表面
    が露出した状態で上記金属膜を堆積し、 上記第10の工程では、ソース・ドレイン領域に接する
    第2のシリサイド層を同時に形成することを特徴とする
    半導体装置の製造方法。
  32. 【請求項32】 請求項28,29又は30記載の半導
    体装置の製造方法において、 上記第5の工程では、サイドウォール用絶縁膜として一
    般的な構造式がSixNy で表されるシリコン窒化膜を
    堆積し、 上記第4の工程の後上記第5の工程の前に、少なくとも
    上記線状ポリシリコン膜及び半導体基板の表面上に保護
    酸化膜を堆積する工程をさらに備えていることを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
  33. 【請求項33】 請求項28,29又は30記載の半導
    体装置の製造方法において、 上記第1の工程は、 上記半導体基板上にエッチングストッパ膜を堆積する工
    程と、 上記エッチングストッパ膜の上に素子分離形成領域を開
    口したマスクを形成し、このマスクを用いてエッチング
    を行い、上記マスクの開口部にある上記エッチングスト
    ッパ膜を除去した後半導体基板の一部を表面から所定深
    さまで堀込んでトレンチを形成する工程と、 上記トレンチが形成された基板上にトレンチ埋め込み用
    絶縁膜を堆積する工程と、 上記トレンチ埋め込み用絶縁膜をエッチバックして、少
    なくとも上記エッチングストッパ膜の表面が露出するま
    で基板の表面をほぼ平坦にする工程と、 上記エッチングストッパ膜を選択的に除去する工程とか
    らなり、 上記トレンチ内に残存する上記トレンチ埋め込み用絶縁
    膜により、上記活性領域の半導体基板の上面よりもステ
    ップ状に高い上面を有するトレンチ型素子分離が構成さ
    れることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  34. 【請求項34】 請求項28,29又は30記載の半導
    体装置の製造方法において、 上記第1の工程は、 上記半導体基板上に下層用ポリシリコン膜を堆積する工
    程と、 上記下層用ポリシリコン膜の上に素子分離形成領域を開
    口したマスクを形成し、このマスクを用いてエッチング
    を行い、上記マスクの開口部にある上記下層用ポリシリ
    コン膜を除去した後半導体基板の一部を表面から所定深
    さまで堀込んでトレンチを形成する工程と、 上記トレンチが形成された基板上にトレンチ埋め込み用
    絶縁膜を堆積する工程と、 上記トレンチ埋め込み用絶縁膜をエッチバックして、少
    なくとも上記下層用ポリシリコン膜の表面が露出するま
    で基板の表面をほぼ平坦にする工程とからなり、 上記トレンチ内に残存する上記トレンチ埋め込み用絶縁
    膜により、上記活性領域の半導体基板の上面よりもステ
    ップ状に高い上面を有するトレンチ型素子分離を構成す
    るとともに、 上記第2の工程は、上記第1の工程のうち上記下層用ポ
    リシリコン膜を堆積する工程の前に行い、 上記第3の工程では、上記下層用ポリシリコン膜及びト
    レンチ型素子分離の上に平板状ポリシリコン膜を堆積
    し、 上記第4の工程では、上記活性領域上においては上記下
    層用ポリシリコン膜及び上記平板状ポリシリコン膜から
    線状ポリシリコン膜を形成する一方、上記トレンチ型素
    子分離上においては上記平板状ポリシリコン膜のみから
    線状ポリシリコン膜を形成することを特徴とする半導体
    装置の製造方法。
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