JPH0970048A - ベクトル量子化方法、画像情報圧縮方法、音声情報圧縮方法、圧縮画像情報記録媒体、圧縮画像情報再生装置及び圧縮画像情報通信装置 - Google Patents

ベクトル量子化方法、画像情報圧縮方法、音声情報圧縮方法、圧縮画像情報記録媒体、圧縮画像情報再生装置及び圧縮画像情報通信装置

Info

Publication number
JPH0970048A
JPH0970048A JP8160053A JP16005396A JPH0970048A JP H0970048 A JPH0970048 A JP H0970048A JP 8160053 A JP8160053 A JP 8160053A JP 16005396 A JP16005396 A JP 16005396A JP H0970048 A JPH0970048 A JP H0970048A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vector
block
image
image information
representative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8160053A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeo Miyazawa
丈夫 宮沢
Hiroyuki Akutsu
博之 阿久津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
STUDIO GEN KK
Original Assignee
STUDIO GEN KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by STUDIO GEN KK filed Critical STUDIO GEN KK
Priority to JP8160053A priority Critical patent/JPH0970048A/ja
Publication of JPH0970048A publication Critical patent/JPH0970048A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)
  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
  • Television Signal Processing For Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像情報、特に動画像情報を高度に圧縮する
ベクトル量子化方法、画像情報圧縮方法、音声情報圧縮
方法、圧縮画像情報を記録する圧縮画像情報記録媒体、
圧縮画像情報再生装置及び圧縮画像情報通信装置を得
る。 【解決手段】 動画像情報を構成する各画像フレーム
を、キーフレームと動き補償フレームに分け、キーフレ
ームについてはブロックに分割して各ブロックの画像パ
ターンをコホーネンの自己組織化特徴写像アルゴリズム
を使用してベクトル量子化する。また、動き補償フレー
ムについては、各ブロックに対し動きベクトルを決定す
ると共に、さらに、大ブロックを構成するブロックの動
きベクトルパターンをコホーネンの自己組織化特徴写像
アルゴリズムを使用してベクトル量子化する。その際、
正規化してベクトル量子化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ベクトル量子化
方法、画像情報圧縮方法、音声情報圧縮方法、圧縮画像
情報記録媒体、圧縮画像情報再生装置及び圧縮画像情報
通信装置に関し、特に動画像の圧縮方法、圧縮された画
像情報を記録する圧縮画像情報記録媒体、圧縮画像情報
記録媒体に記録された画像情報を伸張、再生する圧縮画
像情報再生装置、圧縮された画像情報をデジタル回線を
通じて通信する圧縮画像情報通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アナログ画像情報をデジタル信号に変換
して記録・再生する装置は公知である。この場合、デジ
タル画像はアナログ信号を標本化、量子化処理すること
によって得られ、縦、横それぞれ所定数の画素から成
る。デジタル画像の各画素は例えばRGB(赤・緑・青
色)各8ビットからなり、それぞれ256色の信号レベ
ルを表現する。
【0003】しかし、動画情報の場合、1秒当たり例え
ば30フレームの画像フレームが必要であり、動画像情
報をデジタル信号で表現する場合、情報量が膨大にな
り、大きな記憶容量が必要と成る。このため、デジタル
画像情報を効率的に圧縮する種々の方法が考えられてい
るが、このような圧縮方法の一つにベクトル量子化があ
る。次にベクトル量子化について説明する。
【0004】ここでは、アナログ動画像からすでにデジ
タル動画情報が得られているものとする。そこで、ま
ず、デジタル動画情報信号の各フレームを複数のブロッ
クに分割する。図20は各画像フレームのブロック分割
を示す図である。例えば縦640画素(X=640)、
横480画素(Y=480)の画像フレーム1を縦、横
4画素(X=4,Y=4)のブロック2Bijに分割す
る。各ブロック2Bijは、縦横4×4画素の16画素か
ら成る。ここで、各ブロック2について、例えば図21
に示すように各画素3(Pij)をジグザグ走査する。こ
の結果、各ブロックBijの16画素からなる画像パター
ンは、16次元ベクトルX=(X1,X2,・・・,
16)で表現される。ここに、ベクトルXの各成分
1,X2,・・・,X16は、ブロックBijの画素P11
21,P12,・・・,P44における信号レベルを表現す
る。
【0005】図22は信号空間におけるブロック画像パ
ターンベクトルの分布を摸式的に示す図である。上のよ
うにして得られた多数の画像パターンベクトルX=(x
1,x2,・・・,xk,・・・,x16)を16次元の信号空間
に分布する。図22はこの分布を摸式的に示す。RGB
(赤・緑・青色)各信号について各画素が0〜255の
256レベルで表現されるとすれば、各信号について各
ブロックBijの画像パターンベクトルX=(x1,x2,・
・・,xk,・・・,x16)は、一辺が255の16次元の
立方体(0≦x1,x2,・・・,xk,・・・,x16≦25
5)の信号空間内に分布する。この画像パターンを表現
する16次元立方体は、25516個の点を含むが、ブロ
ック画像パターンベクトルは、比較的まとまった数百個
程度のクラスタC1,C2,・・・,Ci,・・・を形成して
いるものと考えられる。
【0006】そこで、ベクトル量子化は次のように行わ
れる。各クラスタC1,C2,・・・,Ci,・・・に対して
それぞれ少なくとも1個の代表ベクトルR1,R2,・・
・,Ri,・・・を選択してコードブック(代表ベクトル
の表)を作成する。次に、各画像フレームの各ブロック
ijのブロック画像パターンベクトルXに対し、コード
ブックに含まれる代表ベクトルのなかからXにもっとも
近い代表ベクトルを決定し、各ブロックの画像情報を決
定された代表ベクトルの番号で符号化する。これがベク
トル量子化である。
【0007】以上のようにしてベクトル量子化を行う場
合、コードブックに含まれる代表ベクトルの個数を数百
程度とすれば代表ベクトルの番号は例えば9ビットで表
現でき、各ブロックの画像情報を大幅に圧縮できる。な
おこのベクトル量子化による圧縮は静止画像情報にもそ
のまま適用できる。
【0008】動画像情報の圧縮方法としてはまた動き補
償フレームを使用する方法がある。動き補償フレームを
用いる場合、NTSC方式で1秒間に含まれる30フレ
ームのうち例えば5フレーム程度をキーフレーム(通常
の画像情報を保持するフレーム)とし、キーフレームの
間に挟まれた画像フレームを動き補償フレームとしてキ
ーフレームに対する画像の運動状態を記述する。動き補
償フレームは次のようにして作成される。
【0009】まず、図20に示すように各動き補償フレ
ームを縦、横それぞれ所定画素数から成るブロックBij
に分割する。また、図23に示すように、現在処理中の
動き補償フレームのブロック5(Bij)を中心とする動
き補償範囲4の縦、横方向の動き補償範囲6a、6bを
±v0画素とし、動き補償範囲4に含まれる直前のキー
フレームのブロックB(V)から現フレームブロック5
への動きベクトル8をVとする。よって、V=(v1,v
2)とすると、−v0≦v1,v2≦+v0であり、現フレー
ムブロック5(Bij)を構成する画素Pkl(Pkl
ij)に対し、キーフレームブロック7(B(V))を
構成する画素Pmn(Pmn∈B(V))の添字m、nはm
=k−v1,n=l−v2で与えられる。
【0010】この時、現動き補償フレームのブロック5
(Bij)の動き補償範囲4に含まれるキーフレームブロ
ック7(B(V))の内でもっとも現フレームブロック
5(Bij)の画像パターンに近い画像パターンを有する
ブロック7を決定し、この時のブロック7(B(V))
のベクトルVを現フレームブロック5(Bij)の動きベ
クトル8とする。動き補償フレームの画像情報を再生す
る場合には、各ブロックBijの動きベクトルV=(v1,
2)を用い、再生中の現フレームブロック5(Bij
を含む動き補償フレームの直前のキーフレーム7の対応
ブロックB(V)の画素Pmnを各Pkl∈Bijに対し、m
=k−v1,n=l−v2で決定し、キーフレームのブロ
ック7(B(V))の画像パターンを現フレームブロッ
ク5(Bij)のパターンとしてに再生する。
【0011】なお、動画像情報について動き補償フレー
ムを使用する場合も、キーフレームについては上に述べ
たベクトル量子化の方法を用いて画像情報圧縮を行う事
ができる。また、動き補償フレームの現フレームブロッ
ク5(Bij)に十分にマッチする動き補償範囲のキーフ
レームのブロック7(B(V))が存在しない場合は、
現フレームブロック5(Bij)の画像パターンをキーフ
レームの場合と同様にベクトル量子化して圧縮する事が
できる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ベクトル量子化は高度
な画像情報圧縮を可能にする。しかし、ベクトル量子化
を行うためには、まず、サンプルブロックの画像パター
ンベクトルXの分布が形成する各クラスタCiの代表ベ
クトルRiを決定し、その集合であるコードブックを作
成する必要がある。従来法では、量子化による誤差を少
なくする為、圧縮毎にその圧縮画像データを用いてコー
ドブックをその都度制作しており、このため、圧縮に膨
大な時間がかかり、実用的ではない。
【0013】この圧縮時間を短縮するには、すべての画
像に対して適用出来る汎用のコードブックを作り、圧縮
毎のコードブック制作の工程を省くことで実現される
が、従来法を用いて全ての画像に対して対応出来る汎用
コードブックを作成するとすると、コードブックを形成
する代表ベクトルRi の数が大きくなり、それを格納す
るメモリー領域が増大し、また、代表ベクトルRi と画
像パターンベクトルXとの距離の計算もRiの数に比例
して増大し、その上、代表ベクトルRiの番号を表すの
に要するビット数も増加するため、圧縮効率が大幅にダ
ウンしてしまい実質的に不可能であった。
【0014】例えば、従来法により制作されたある特定
画像群のコードブックの代表ベクトルRiの数を512
個、代表ベクトルRiを符号化する為のビット数を9ビ
ットと仮定し、これと同じ条件で汎用コードブックを作
成し、代表ベクトルRiを符号化する為のビットを13
ビットと仮定すると、コードブックの代表ベクトルRi
の数は8132個、メモリー容量として16倍、代表ベ
クトルRiと画像パターンベクトルXとの距離の計算量
も16倍で、必要計算時間も16倍となり、また、圧縮
率は、符号化する為のビット数のみでの比較とすると、
約45%低減してしまい、汎用コードブック化による圧
縮時間の短縮のメリットだけにしては犠牲が大きく、こ
のため、従来法による汎用コードブック化の方法ではメ
リットがなく、結果、従来のベクトル量子化法では、圧
縮を行う都度コードブックを作らざるを得ず、この為、
圧縮に長時間を要してしまっている。
【0015】動画像情報の場合、動き補償フレームの使
用は効率的な圧縮方法であるが、圧縮には限度がある。
映画等の自然画像から成る動画像情報をデジタル回線で
送信するには、従来の圧縮方法ではかなりの伝送容量の
回線を必要とするため、通常実用的ではなく、さらなる
圧縮が必要とされている。
【0016】従って、この発明は、画像情報の高度な圧
縮を実現するベクトル量子化方法、画像情報圧縮方法、
音声情報圧縮方法、圧縮画像情報記録媒体、圧縮画像情
報再生装置及び圧縮画像情報通信装置を提供する事を目
的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】数値化出来る信号情報を
圧縮する際、この発明に係るベクトル量子化方法は、 ヤ)入力信号を数値化し、一連の信号系列を、量子化単
位のブロックに分割し、所定個数の前記ブロックから成
る大ブロックに分割する工程と、 マ)各大ブロック内のすべての数値化された信号データ
をある一定範囲内に納めるデータ正規化工程と、 ケ)正規化された各ブロックを走査し、ブロックパター
ンベクトルを得る工程と、 フ)複数個の動きベクトルパターンベクトルを代表する
複数個の代表ベクトルを決定し、ベクトル量子化のため
の汎用コードブックを作成する工程と、 コ)各ブロックのブロックパターンベクトルを代表する
代表ベクトルを前記汎用コードブックから選択し、前記
ブロックパターンベクトルを、選択された代表ベクトル
の番号で符号化する工程と、を備える。
【0018】また、複数個の画像フレームから成る動画
像情報を圧縮する場合、この発明に係る画像情報圧縮方
法は、 イ)前記動画像を構成する複数個の画像フレームをキー
フレームまたは動き補償フレームのいずれかとして決定
する工程と、 ロ)前記工程イ)で決定された動き補償フレームを縦、
横それぞれ所定個数の画素から成る複数個のブロックに
分割する工程と、 ハ)前記工程イ)で決定された各動き補償フレームの各
ブロックに対し、直前のキーフレームに対する動きを決
定する工程と、 ニ)各動き補償フレームを縦、横それぞれ所定個数の前
記ブロックから成る大ブロックに分割し、さらに各動き
補償フレームを縦、横それぞれ所定個数の前記大ブロッ
クから成る巨大ブロックに分割する工程と、 ホ)各巨大ブロック内のすべての動きベクトルデータの
値をある一定の範囲内に納めるデータ正規化工程と、 へ)正規化された各大ブロックを走査する事により複数
個の動きベクトルパターンベクトルを得る工程と、 ト)予め前記工程イ)〜工程ヘ)の方法により得た、不
特定多数の動画像の複数個の動きベクトルパターンベク
トルを代表する複数個の代表ベクトルを決定し、動き補
償フレームのベクトル量子化のための汎用コードブック
を作成する工程と、 チ)前記工程ヘ)で得られた動きベクトルパターンベク
トルを代表する代表ベクトルを前記工程ト)で作成され
た汎用コードブックから1個、選択して前記動きベクト
ルパターンベクトルを、選択された代表ベクトルの番号
で符号化する工程と、を備える。
【0019】この際、前記工程ホ)は、 ホ1)各巨大ブロック内の動きベクトルデータの値をす
べて比較し、最大値MAXと最小値MINを算出する工程
と、 ホ2)前記工程ホ1)で得られた最大値MAXと最小値MIN
を用いて各巨大ブロック内の動きベクトルデータの値を
正規化する工程と、を備えることが望ましい。
【0020】また、前記工程ト)は、 ト1)三次元以上の空間の格子点に配置された複数個の
ユニットの荷重ベクトルであって、前記動きベクトルパ
ターンベクトルの次元と等しい次元の入力ベクトルを前
記各ユニットにそれぞれ結合する荷重ベクトルを初期化
する工程と、 ト2)予め前記工程イ)〜工程ヘ)の方法により得た不
特定多数の動画像の複数個の動きベクトルパターンベク
トルの内の1個と前記各荷重ベクトルの距離を計算する
工程と、 ト3)前記工程ト2)で計算された距離の最小値を与え
る勝者ユニットを決定し、前記勝者ユニットの近傍のユ
ニットの荷重を更新する工程と、 ト4)前記工程ト2)、ト3)を、それぞれ異なった不
特定多数の動画像の複数個の動きベクトルパターンベク
トルについて反復し、この結果得られる各ユニットの荷
重ベクトルを代表ベクトルとする前記汎用コードブック
を作成する工程と、を備えることが望ましい。
【0021】また、前記工程イ)で決定されたキーフレ
ームについて リ)各キーフレームを、縦、横それぞれ所定個数の画素
から成る複数個のブロックに分割する工程と、 ヌ)各キーフレームを縦、横それぞれ所定個数の前記ブ
ロックから成る大ブロックに分割する工程と、 ル)各大ブロック内のすべての画素データの値を比較
し、最大値MAXと最小値MINを算出し、得られた最大値MA
Xと最小値MINを用いて各大ブロック内の画素データの値
を正規化する工程と、 ヲ)前記各キーフレームの各正規化されたブロックを走
査し、ブロック画像パターンベクトルを得る工程と、 ワ)三次元以上の空間の格子点に配置された複数個のユ
ニットの荷重ベクトルであって、前記ブロック画像パタ
ーンベクトルの次元と等しい次元の入力ベクトルで前記
各ユニットにそれぞれ結合する荷重ベクトルを初期化す
る工程と、 カ)予め前記工程リ)〜工程ヲ)の方法により得た不特
定多数の画像の複数個のブロック画像パターンベクトル
の内の1個と前記各荷重ベクトルの距離を計算する工程
と、 ヨ)前記工程カ)で計算された距離の最小値を与える勝
者ユニットを決定し、前記勝者ユニットの近傍のユニッ
トの荷重を更新する工程と、 タ)前記工程カ)、ヨ)を、それぞれ異なる不特定多数
の画像の複数個のブロック画像パターンベクトルについ
てを反復し、この結果得られた各ユニットの荷重ベクト
ルを代表ベクトルとして決定し、前記キーフレームの画
像情報のベクトル量子化のための汎用コードブックを作
成する工程と、 レ)前記工程ヲ)で得られた各キーフレームの各ブロッ
クのブロック画像パターンベクトルを代表する代表ベク
トルを前記汎用コードブックから選択し、前記ブロック
画像パターンベクトルを、選択された代表ベクトルの番
号で符号化する工程と、を備えることが望ましい。
【0022】また、静止画情報を圧縮する場合、この発
明に係わる画像情報圧縮方法は、 ソ)画像フレームを、縦、横それぞれ所定個数の画素か
ら成る複数個のブロックに分割する工程と、 ツ)画像フレームを縦、横それぞれ所定個数の前記ブロ
ックから成る大ブロックに分割する工程と、 ネ)各大ブロック内のすべての画素データの値を比較
し、最大値MAXと最小値MINを算出し、得られた最大値MA
Xと最小値MINを用いて各大ブロック内の画素データの値
を正規化する工程と、 ナ)前記画像フレームの各正規化されたブロックを走査
し、ブロック画像パターンベクトルを得る工程と、 ラ)三次元以上の空間の格子点に配置された複数個のユ
ニットの荷重ベクトルであって、ブロック画像パターン
ベクトルの次元と等しい次元の入力ベクトルを前記各ユ
ニットにそれぞれ結合する荷重ベクトルを初期化する工
程と、 ム)予め前記工程ソ)〜工程ナ)の方法により得た不特
定多数の画像の複数個のブロック画像パターンベクトル
の内の1個と前記各荷重ベクトルの距離を計算する工程
と、 ウ)前記工程ム)で計算された距離の最小値を与える勝
者ユニットを決定し、前記勝者ユニットの近傍のユニッ
トの荷重を更新する工程と、 ノ)前記工程ム)、ウ)を、それぞれ異なる不特定多数
の画像の複数個のブロック画像パターンベクトルについ
て反復し、この結果得られた各ユニットの荷重ベクトル
を代表ベクトルとして決定し、前記画像フレームの画像
情報のベクトル量子化のための汎用コードブックを作成
する工程と、 ク)前記工程ナ)で得られた画像フレームの各ブロック
のブロック画像パターンベクトルを代表する代表ベクト
ルを前記汎用コードブックから選択し、前記ブロック画
像パターンベクトルを、選択された代表ベクトルの番号
で符号化する工程と、を備える。
【0023】また、この発明に係る圧縮画像情報記録媒
体は、この発明に係る画像情報圧縮方法により圧縮され
た動画像情報、静止画情報を記録する媒体であって、前
記工程チ)、工程レ)、工程ク)のいずれかで決定され
た代表ベクトル番号を記録するインデックス記録領域
と、前記工程ト)、工程タ)、工程ノ)のいずれかで作
成されたコードブックそれぞれ所定のアドレスに記録す
る代表ベクトル記録領域と、を備える。
【0024】また、この発明に係る圧縮画像情報再生装
置は、この発明に係る圧縮画像情報記録媒体に記録され
た動画像情報を再生する装置であって、前記インデック
ス記録領域に記録された代表ベクトル番号を読み出すベ
クトル番号読み出し手段と、ベクトル番号読み出し手段
によって読み出された代表ベクトル番号に基づいて前記
コードブックの前記代表ベクトル番号に対応する代表ベ
クトル成分アドレスを計算する代表ベクトル成分アドレ
ス計算手段と、代表ベクトル成分情報読出手段で読み出
された代表ベクトル成分に基づきキーフレームを復元す
るキーフレーム復元手段と、代表ベクトル成分情報読出
手段で読み出された代表ベクトル成分に基づき動き補償
フレームを復元する動き補償フレーム復元手段と、を備
える。
【0025】また、この発明に係る圧縮画像情報通信装
置は、この発明に係る画像圧縮方法により圧縮された動
画像情報をデジタル信号送りうる回線を通じて通信する
装置であって、前記工程チ)、工程レ)、工程ク)のい
ずれかで決定された代表ベクトル番号と、前記工程
ト)、工程タ)、工程ノ)のいずれかで作成されたコー
ドブックを受け入れる、ベクトル番号およびコードブッ
ク受信手段と、前記工程チ)、工程レ)、工程ク)のい
ずれかで決定された代表ベクトル番号と前記工程ト)、
工程タ)、工程ノ)のいずれかで作成されたコードブッ
クを発信する、ベクトル番号およびコードブック発信手
段と、を備える。
【0026】さらに、この発明に係る音声情報圧縮方法
は、数値化出来る音声情報を圧縮する音声情報圧縮方法
であって、 キ)音声信号を数値化し、一連の信号系列を、量子化単
位のブロックに分割する工程と、 ユ)所定個数の前記ブロックから成る大ブロックに分割
する工程と、 メ)各大ブロック内のすべての数値化された音声信号デ
ータを比較し、最大値MAXと最小値MINを算出し、得られ
た最大値MAXと最小値MINを用いて各大ブロック内の信号
データの値を正規化する工程と、 ミ)正規化された各ブロックを走査し、ブロック音声パ
ターンベクトルを得る工程と、 シ)三次元以上の空間の格子点に配置された複数個のベ
クトルであって、前記ブロック音声パターンベクトルの
次元と等しい次元の複数個の荷重ベクトルを入力し、一
定の規則に従って初期化する工程と、 ヱ)予め前記工程キ)〜工程ミ)の方法により得た、不
特定多数のブロック音声パターンベクトルの内の1個と
前記各荷重ベクトルの距離を計算する工程と、 モ)前記工程ヱ)で計算された距離の最小値を与える勝
者ユニットを決定し、前記勝者ユニットの近傍のユニッ
トの荷重を更新する工程と、 セ)前記工程ヱ)、モ)を、それぞれ異なる不特定多数
のブロック音声パターンベクトルについてを反復し、こ
の結果得られた各ユニットの荷重ベクトルを代表ベクト
ルとして決定し、音声情報のベクトル量子化のための汎
用コードブックを作成する工程と、 ス)前記工程ミ)で得られた各ブロックのブロック音声
パターンベクトルを代表する代表ベクトルを前記工程
セ)で作成された汎用コードブックから選択し、前記ブ
ロック音声パターンベクトルを、選択された代表ベクト
ルの番号で符号化する工程と、を備える。
【0027】
【発明の実施の形態】次に、図を参照しながら動画像情
報圧縮方法の実施例について説明する。ここでは、自然
色アナログ動画像情報を標本化、量子化する事により既
にディジタル動画像情報が得られているものとする。動
画像情報は複数の画像フレームから構成され、各画像フ
レームはRGB(赤・緑・青色)信号、あるいはYIQ
信号(輝度信号Yおよび色相信号IQ)、YUV信号
(輝度信号Yおよび色相信号UV)などの3信号から成
るが、この実施例ではYUV信号から成るものとする。
【0028】図20に示すように、各画像フレーム1の
輝度信号Yは、縦X=640画素、横Y=480画素で
構成されるものとする。人間の視覚は明暗で与えられた
形状の細部に対しては鋭く、敏感に反応するが、色彩の
細部に対する反応は鈍い事が知られている。従って、色
相信号U、Vについては解像度を輝度信号Yの1/2と
し、画像フレーム1を縦X=320画素、横Y=240
画素で構成するものとする。従って、Y信号の2×2=
4画素がU、V信号1画素に対応する事に成る。なお、
RGB(赤・緑・青色)信号からYUV信号への変換、
およびYUV信号からRGB(赤・緑・青色)信号への
変換は公知の線形変換で行う事ができる。
【0029】この実施例では、動画像情報は1秒間当た
り30フレームから成るものとする。各フレームがYU
Vの3信号を含み、Y信号が640×480画素、U、
V信号が320×240画素から成るディジタル動画像
情報が既に得られているものとし、このディジタル動画
像情報を圧縮する方法について以下に説明する。なお、
YUV各信号の各画素は例えば8ビットで256の信号
レベルを表現する。また、この実施例では、1秒間に含
まれる30フレームの内、5フレーム程度をキーフレー
ムとし他のフレームを動き補償フレームとするが、キー
フレームと動き補償フレームの決定方法については後に
説明する。
【0030】キーフレームの画像情報圧縮は、本発明に
よる汎用コードブック方式のベクトル量子化によって行
う。汎用コードブック方式のベクトル量子化法は、圧縮
時のコードブックの作成が不要になるため、圧縮時間は
大幅に短縮される。また、汎用コードブックの代表ベク
トルの決定には、例えば神経回路網の研究から生まれた
アルゴリズム、即ちコホーネン(T.Kohonenn )によっ
て開発された自己組織化特徴写像のアルゴリズムを使用
し、これにより代表ベクトルを効率的に決定し汎用コー
ドブックを作成する。このキーフレームのベクトル量子
化は静止画像情報の圧縮にも利用できる。
【0031】一方、動き補償フレームの画像情報圧縮
は、まず各フレームをブロックに分割し各ブロックの動
き量を決定した後、複数個のブロックからなる大ブロッ
クの動きベクトルパターンをベクトル量子化することに
より、高度な情報圧縮を実現する。この場合のベクトル
量子化にも汎用コードブック法及びコホーネンによる自
己組織化特徴写像のアルゴリズムを使用する。
【0032】まず、キーフレームの画像情報圧縮につい
て詳しく説明する。キーフレームの画像情報の圧縮は、
(1)汎用コードブック仕様のブロック画像パターンの
学習系列を作成し、(2)この学習系列をコホーネンの
神経回路網モデルに提示してブロック画像パターンの代
表ベクトルを選択して汎用コードブックを作成し、
(3)各キーフレームのブロックBijの画像パターンに
もっとも近いブロック画像パターン代表ベクトルを汎用
コードブックから選択して各ブロックBijの画像パター
ンを汎用コードブック中の代表ベクトル番号で符号化す
る、ことにより行われる。以下、これらの(1)〜
(3)の手続きについて詳しく説明する。
【0033】まず、(1)の汎用コードブック仕様のブ
ロック画像パターンの学習系列の作成は次のように行
う。例えばY信号の各フレームは640×480画素か
ら構成されている(図20参照)。この640×480
画素のフレームを4×4画素のブロックに分割し、この
ブロックを縦、横8個ずつ、計64ブロック(=64×
16画素)を合わせて大ブロック化する。その大ブロッ
クの内のすべての画像情報を比較して最大値MAXと最小
値MINを算出し、得られた最大値MAXと最小値MINを用
い、例えば次の変換式を用いて、各大ブロック内の画素
データの値を正規化する。 Xij"=(Xij-MIN)/(MAX-MIN) ここで、Xij"はXijの正規化データ値を表す。
【0034】正規化された大ブロックをベクトル化単位
(ここでは4×4画素)のブロックに分割し、図21に
示すようにジグザグ走査することにより、各ブロックに
ついて16次元のブロックの画像パターンベクトル X"=(X1",X2",X3",・・・・・・,X16") を得る。
【0035】ここで、ベクトルX"の各成分X1",X2",
3",・・・・X16"はX1,X2,X3,・・・・・・,X16
を正規化したデータであり、X1,X2,X3,・・・・・
・,X16は対応する画素のY信号レベルである。不特定
多数の画像について、上記の方法を用いて、学習用ブロ
ックの画像パターンベクトルX"を求めることにより、
学習系列X"(t)を得る。ここに パラメータtは、0≦
t<Tの整数であり、Tは学習系列に含まれる画像パタ
ーンベクトルの個数であって、例えば2万個程度とす
る。U信号、V信号についても同様に求めることができ
る。
【0036】上に述べたように、各信号の各画素の信号
が8ビット、256レベルで量子化されるとすれば、学
習系列の各ベクトル X"(t)=(x1"(t),・・・,x16"(t)) は、一辺255の16次元の立方体 0≦x1",x2",・・・,xk",・・・,x16"≦255 から成る信号空間の内部に分布するが、これらのベクト
ルX(t)は、図23に示すように、数百程度のクラス
タを形成すると考えられる。なお、これ以降の説明では
全て正規化した値を前提で行うが、説明上特に問題がな
い限り「"」の符号は省略する。
【0037】次に、(2)のコホーネンの神経回路網モ
デルを使用する代表ベクトルの選択とコードブックの作
成について説明する。図1はベクトル量子化の際に代表
ベクトルの決定に使用されるコホーネンの神経回路網モ
デルを示す摸式図である。なお、この実施例では、3次
元の神経回路網を使用するが、図1は2次元の場合を示
す。神経回路網は競合層9および入力層10からなり、
図1の2次元神経回路網では競合層9の各ニューロンま
たはユニット9a(Uij)は、平面上の格子点(即ち平
面上の整数座標点(i、j))に配置され、それぞれの
ユニット9a(Uij)が、入力層10を構成する入力ベ
クトル X=(x1,x2,・・・,xh,・・・) に荷重ベクトル11 Wij=(wij1,wij2,・・・,wijh,・・・) を介して結合されている。即ち、各ユニットUijは、第
1入力成分x1とは荷重wij1で、第2入力成分x2とは
荷重wij2で、また、第h入力成分xhとは荷重wijh
それぞれ結合されている。なお、図ではユニットUij
ついてのみ荷重を示してあるが、他のユニットも同様に
入力層10に結合される。
【0038】この発明で使用するコホーネンの自己組織
化特徴写像のアルゴリズムは、後に説明するように、学
習系列のベクトルを順次入力として神経回路網に提示す
る事により、各ユニットの荷重を更新し、神経回路網の
各ユニットの荷重ベクトルを信号空間に展開していくも
のである。こうして決定された各ユニットの荷重ベクト
ルをベクトル量子化の代表ベクトルとする。即ち、最終
的に決定されたこれらの荷重ベクトルによってコードブ
ックを作成する。
【0039】従来、コホーネンの自己組織化特徴写像ア
ルゴリズムでは、通常、図1に示すような2次元の神経
回路網が使用されている。しかし、神経回路網を2次元
とした場合、競合層9を構成するユニット9aの配置が
信号空間内で捩れ、信号空間における各ユニット9aの
形成する神経回路網の展開が阻害される場合がある。こ
のような捩れが発生すると、各クラスタに対し適切な代
表ベクトルを決定することができない。そこで、この発
明においては3次元以上の神経回路網を使用する。特
に、この実施例では3次元の神経回路網を使用する。
【0040】3次元の神経回路網は、3次元空間の格子
点、即ち、空間内の整数座標点 (i、j、k) に配置されたユニットUijkからなり、各ユニットUijk
は、入力ベクトル X=(x1,x2,・・・,xh,・・・,x16) と荷重ベクトル Wijk=(wijk1,wijk2,・・・,wijkh,・・・,w
ijk16) を介して結合される。即ち、各ユニットUijkは入力成
分 x1,x2,・・・,xh,・・・,x16 と、それぞれ wijk1,wijk2,・・・,wijkh,・・・,wijk16 を介して結合されている。
【0041】ところで、学習系列ベクトルX(t)が構
成する各クラスタはそれぞれ少なくとも1個のユニット
により代表される必要があるが、コホーネンの自己組織
化特徴写像アルゴリズムでは一般に1個のクラスタに複
数のユニットの荷重ベクトルが対応する。従って、ユニ
ットの個数はクラスタの個数に対しある程度大きく選択
する必要があるが、この実施例では 1≦i、j、k≦8 とする。従って、神経回路網を構成するユニットの個数
は、この実施例では8×8×8=512である。これら
のユニットUijkは荷重 Wijk=(wijk1,wijk2,・・・,wijkh,・・・,w
ijk16) で入力ベクトル X=(x1,x2,・・・,xh,・・・,x16) と結合されており、上の(1)で求めた学習系列X
(t)を入力ベクトルとして提示する事により各ユニッ
トUijkの荷重Wijkを順次更新し、代表ベクトルを決定
する。
【0042】図2はコホーネンの神経回路網モデルを使
用してベクトル量子化の代表ベクトルを決定する自己組
織化特徴写像の手続きを示すフローチャートである。次
に図2を参照しながらコホーネンの自己組織化特徴写像
アルゴリズムを使用する代表ベクトルの決定手続きにつ
いて説明する。
【0043】工程S1において、学習系列パラメータt
を初期化する(t←0、ただし記号←は手続き型プログ
ラム言語における変数への値の代入を表す)。次に、工
程S2で各ユニットUijkの荷重ベクトル Wijk=(wijk1,wijk2,・・・,wijkh,・・・,w
ijk16) を初期化する。この荷重Wijkの初期化は、例えば学習
系列ベクトルX(t)の分布する一辺の長さ255の1
6次元の立方体の中心の近傍に乱数で分布させる事によ
り行う。即ち、各h(1≦h≦16)について荷重ベク
トルwijkの第h成分wijkhを、 wijkh=127.5±ε で設定する。ただし、εは255×0.1=25.5以内
の乱数である。
【0044】次に、工程S3において、学習系列のベク
トルX(t)と各ユニットUijkの荷重ベクトルWijk
の距離 d(Wijk,X(t)) を計算する。距離d(Wijk,X(t))は Σ(wijkh−xh(t))2 (ただしΣは添字hの1≦h≦16についての和)の平
方根 √(Σ(wijkh−xh(t))2) で定義する。
【0045】次に、工程S4において、勝者ユニット、
即ち工程S3で計算された距離 d(Wijk,X(t)) を最小にするユニットUijkを決定する。また、工程S
5において勝者ユニットUijkの近傍Nd(Uijk)(一
辺の長さが2dのユニットUijkを中心とする立方体)
に含まれるすべてのユニットUlmnの荷重ベクトルWlmn
を以下に説明するように更新する。
【0046】図3は2次元の神経回路網のユニットUij
の正方形近傍を示す図である。Uijの近傍Nd(Uij
(一辺の長さが2dのユニットUijを中心とする正方
形)は、 i−d≦l≦i+d、 j−d≦m≦j+d を満足するすべてのユニットUlmから成る。図3はd=
1、2、3の場合の近傍12、Nd(Uij)を示す。
【0047】3次元の神経回路網のユニットUijkの近
傍Nd(Uijk)(一辺の長さが2dの立方体)も同様
に、 i−d≦l≦i+d、 j−d≦m≦j+d、 k−d≦n≦k+d を満足するユニットUlmnの集合として定義される。な
お、図2の工程S5における近傍Nd(Uijk)の大きさ
を示す添字パラメータdは学習系列パラメータtの値に
対して d=d0(1−(t/T)) で設定される。ここに、d0は例えば神経回路網の一辺
の大きさの1/2とする。即ち、この実施例の場合 d0=(8−1)/2=3.5 である。
【0048】図2の工程S5における Ulmn∈Nd(Uijk) 即ち勝者ユニットUijkの近傍Nd(Uijk)に含まれる
ユニットUlmnの荷重ベクトルWlmnの更新は、荷重ベク
トルWlmnの各成分について wlmnh←wlmnh+α(xh(t)−wlmnh2 で行う。ただし、αは学習系列パラメータtを使用して α=α0(1−(t/T)) で表される係数であり、α0は0.2〜0.5とする。ま
た、xh(t)は学習系列のベクトルX(t) X(t)=(x1(t),・・・,xh(t),・・・,x16
(t)) の第h成分である。
【0049】以上のように、勝者ユニットUijkの近傍
のユニットの荷重ベクトルの更新が終了すると、工程S
6において学習系列パラメータtの値を t←t+1 で更新し、更に工程S7において、すべての学習系列ベ
クトルX(t)が処理されたかどうか、即ち t≧T となったかどうかを判断する。まだ処理されていない学
習系列ベクトルが残っていれば、工程S3にもどって工
程S3〜工程S7を反復する。工程S7においてすべて
の学習系列ベクトルX(t)が処理されたと判断される
と図2の手続きを終了する。
【0050】図2の手続きにおいては、工程S5が行わ
れる毎に勝者ユニットUijk(即ち提示された学習系列
入力ベクトルX(t)にもっとも近いユニット)に対し
すべてのユニット Ulmn∈Nd(Uijk) の荷重ベクトルWlmnが入力ベクトルX(t)にに向か
って引っ張られ、入力ベクトルX(t)に近付くように
更新される。この結果、神経回路網の各ユニットUijk
の荷重ベクトルWijkは、学習系列X(t)の形成する
クラスタ(図23参照)の分布にしたがって徐々に信号
空間に展開される。図2の手続きが終了すると、学習系
列のベクトルX(t)の形成する各クラスタに対し少な
くとも1個のユニットの荷重ベクトルがクラスタを代表
するように成る。
【0051】従って、これらの荷重ベクトルWijkを適
当な順序に並べ、ベクトル量子化のコードブック R1=(r11,・・・,R1n)、 R2=(r21,・・・,R1n)、 ・・・ RM=(rM1,・・・,RMn) を得る事ができる(n=16、M=512)。例えば、 s=i+8・j+64・k として Rs=Wijk(rs1=wijk1,・・・,rsn=wijkn) とする事により各ユニットUijkの荷重ベクトルWijk
一定の順序に並べたコードブックを作成する事ができ
る。この場合には、パラメータ s=i+8・j+64・k が代表ベクトルWijkの番号と成る。
【0052】図4は図2の手続きにより決定された荷重
ベクトルWijkを適当な順番に並べる事により得られる
コードブックを示す表である。コードブック13は代表
ベクトルの各番号sに対し対応する代表ベクトルの成分
を与える。図4のようなコードブックはY信号、U信
号、V信号のそれぞれについて図2の手続きを用いて作
成される。
【0053】以上で(2)コードブック作成手続きの説
明を終り、次に(3)の手続き、即ち各キーフレームの
ブロックBijの画像パターンにもっとも近いブロック画
像パターン代表ベクトルをコードブックから選択し、各
ブロックBijの画像パターンを代表ベクトル番号で符号
化するベクトル量子化の手続きについて説明する。この
ベクトル量子化手続きは図4のコードブックを使用して
次のように行われる。
【0054】図5は図4のコードブックを使用して各ブ
ロックの画像パターンベクトルXを符号化する代表ベク
トルRs を選択する手続きを示すフローチャートであ
る。例えばY信号の場合のベクトル量子化について説明
する。工程S11において正規化された入力パターンベ
クトルX、即ちキーフレームのY信号の各ブロックBij
の画素をジグザグ走査して得られた各画素信号レベルを
正規化し、これを成分とするブロック画像パターンベク
トル X=(x1,・・・,x16) と、Y信号のコードブックの各代表ベクトルRs の距離 d(Rs,X) (1≦s≦M=512) を計算する。距離d(Rs,X)は Σ(rsi−xi2 (ただしΣは添字iの1≦i≦16についての和を表
す)の平方根 √(Σ(rsi−xi2) で与えられる。
【0055】次に、工程S12において、距離d(Rs,
X)を最小にする代表ベクトルRsを入力パターンベク
トルXの代表ベクトルとして選択し、入力パターンベク
トルXを選択された代表ベクトルの番号sで符号化す
る。この代表ベクトル番号sは 1≦s≦512=29 の範囲にあるから、各ブロック画像パターンXは9ビッ
トで符号化できる。このように、図4のコードブックを
用いて正規化された各ブロックBijを対応する代表ベク
トルの番号sと正規化係数で符号化する事によりキーフ
レームのY信号のベクトル量子化を行う。
【0056】キーフレームのU信号、V信号のベクトル
量子化も、それぞれのコードブックを使用し、Y信号の
ベクトル量子化と同様に行う。従って、各ブロックの画
像パターンはYUV信号それぞれのコードブックの代表
ベクトルの番号で符号化される。ただし、U信号、V信
号はそれぞれ320×240画素から成るから、4×4
のブロックBijに分割すると、80×60=4800個
のブロックから構成される。一方、Y信号は640×4
80画素から構成されるから160×120=1920
0個の4×4画素のブロックから成る。各キーフレーム
はYUV信号それぞれの各ブロックに対し決定された符
号(代表ベクトルの番号s)の列、および各信号のコー
ドブックにより符号化される。このベクトル量子化情報
を記録する記録媒体の構成、および再生方法については
後述する。
【0057】次に、キーフレームと動き補償フレームの
配置を決定する方法について説明する。各フレームをキ
ーフレームとするか動き補償フレームとするかは次のよ
うに決定する。即ち、まず、第1フレームはキーフレー
ムとし、第2フレーム以下については図6の手順に従
う。
【0058】図6の手続きを実行するにあたっては、ま
ず、各Y信号フレーム(640×480画素)は4×4
画素のブロックBijに分割する(図21参照)。また、
320×240画素のU信号、V信号画像フレームはそ
れぞれ2×2画素のブロックに分割する。従って、Y信
号、U信号、V信号は、それぞれ縦、横とも等しい個数
のブロックに分割される。この分割において、Y信号の
ブロックBijと、U、V信号の添字(i、j)のブロッ
クは等しい画像領域に対応する。従って、上の分割にお
いて添字(i、j)に位置するYUV信号それぞれに共
通の画像領域を画像ブロックBij(1≦i≦160、1
≦j≦120)と呼ぶ事にする。また、図23に示すよ
うに、動き補償範囲4の縦方向動き補償範囲6a、横方
向動き補償範囲6bをY信号フレームで±v0画素
(U、V信号フレームについてはv0/2画素に相当)
とする。例えばv0=32画素である。
【0059】以上の準備の後、図6の手続きを行う。ま
ず、図6の工程S21において、処理画像ブロックの添
字パラメータi、jを初期化する。即ち i←1、j←1 と設定する。
【0060】次に、工程S22において、現フレームの
各画像ブロックBijについて一致度評価関数 M(Bij,B(V)) を計算する。ここに、B(V)は動き補償範囲4に含ま
れる直前のキーフレームのブロックであって、B(V)
から現フレームブロック5への動きベクトル8が V=(v1,v2) (−v0≦v1,v2≦+v0) と成るキーフレームブロック7である。よって、現フレ
ームブロック5(Bij)を構成する画素Pkl(Pkl∈B
ij)に対し、キーフレームブロック7(B(V))を構
成する画素Pmn(Pmn∈B(V))の添字m、nは m=k−v1、 n=l−v2 で与えられる。一致度評価関数 M(Bij,B(V)) は、動き補償範囲4に含まれるすべてのキーフレームブ
ロック7(B(V))について計算する。
【0061】一致度評価関数M(Bij,B(V))は例
えば次のように定義される。現フレームの画像ブロック
ij上のY信号の画素信号レベルを Y11,・・・,Y44、 U信号の画素信号レベルを U11,・・・,U22、 V信号の画素信号レベルを V11,・・・,V22 とする。また、直前のキーフレームの画像ブロック7
(B(V))のY信号画素信号レベルを Y'11,・・・,Y'44、 U信号の画素信号レベルを U'11,・・・,U'22、 V信号の画素信号レベルを V'11,・・・,V'22 とする。この時、一致度評価関数を M(Bij,B(V))=Σ|Ypq−Y'pq|+Σ|Urs
U'rs|+Σ|Vrs−V'rs| で定義する。ただし、第1番目のΣは添字p、qについ
て、1≦p、q≦4の範囲の和であり、第2、第3番目
のΣは添字r、sについて、1≦r、s≦2の範囲の和
である。
【0062】次に、工程S23において、現フレームの
現フレームブロック5(Bij)について計算された一致
度評価関数M(Bij,B(V))の最小値minを決定
し、工程S24において、この最小値minが所定閾値
min0以上であるかどうかを判断する。
【0063】一致度評価関数M(Bij,B(V))の最
小値minが所定閾値min0以上の場合には、マッチ
するキーフレームブロック7(B(V))が動き補償範
囲には存在しないものと判断される。よって、工程S2
5に進み、画像ブロック5(Bij)を直接画像情報使用
ブロック(即ち動きベクトルを使用しないブロック)と
決定する。
【0064】一方、工程S24において、最小値が所定
閾値min0よりも小さいと判断される場合には、工程
S26に進み、最小値を与えるキーフレームの画像ブロ
ックB(V)を決定し、そのV=(v1,v2)を画像ブ
ロックBijの動きベクトル Vij=(vij1,vij2) と決定する。
【0065】次に、工程S25、S26に続いて工程S
27に進み、処理画像ブロックの添字パラメータi、j
を更新し、工程S28ですべての現フレームブロック5
(Bij)が処理されたかどうかを判断する。未処理の画
像ブロックが残っている場合は工程S22に戻り工程S
22〜S28を反復する。このようにして、すべての画
像ブロックBijについてマッチするキーフレームのブロ
ックB(V)が動き補償範囲4内に存在するかどうかを
判断し、存在する場合には各画像ブロックBijについて
動きベクトルVij=(vij1,vij2)を決定していく。
現フレームのすべての画像ブロックBijが処理されると
工程S28から工程S29に進む。マッチするキーフレ
ームブロック7(B(V))が動き補償範囲4内に存在
しない画像ブロックBij(直接画像情報使用ブロック)
の個数Numが所定閾値Num0以上であるかどうか判
断する。個数Numが所定閾値Num0以上の場合には
工程S30に進み、現フレームをキーフレームとし、所
定値を下回る場合には工程S31に進み、現フレームを
動き補償フレームとする事を決定する。
【0066】以上に説明した図6の手続きを第2フレー
ム以下の各フレームについて反復して行い、そのフレー
ムをキーフレームとするか、動き補償フレームとするか
を順次決定していく。ただし、キーフレームが連続する
事を避けるため、例えばキーフレームと決定されたフレ
ームの直後の所定数フレーム(例えば3フレーム)につ
いては上の手続きの結果とは無関係に強制的に動き補償
フレームとする。
【0067】キーフレームのベクトル量子化については
既に説明した。次に、動き補償フレームの動きベクトル
パターンのベクトル量子化について説明する。
【0068】上に説明したように、動き補償フレームは
160×120個の画像ブロックBijに分割され、図6
の手続きの実行の結果、一部を除いて各画像ブロックB
ijに対し動きベクトルVijが決定されている。ここで、
更に縦、横4個の画像ブロックをまとめて大ブロックZ
st(1≦s≦40、1≦t≦30)を構成する。
【0069】図7は動き補償フレームの左上隅の大ブロ
ックZ11を示す摸式図である。ただし、大ブロック14
(Zst)を構成する画像ブロックBijのなかに直接画像
情報使用ブロックが存在する場合(図6の工程S25参
照)にはその大ブロック14内に含まれる画像ブロック
ijをすべて直接画像情報使用ブロックと決定する。こ
の結果、動き補償フレームは、それぞれ動きベクトルV
ijが決定された画像ブロックBijから成る大ブロック1
4(Zst)と、直接画像情報使用ブロックBijに分割さ
れる。動きベクトルパターンが決定された大ブロック1
4は、Y信号フレームについて、縦、横それぞれ16画
素の画像領域に相当する。また、画像情報使用ブロック
はY信号の縦、横4画素の画像領域に相当する。
【0070】動き補償フレームの直接画像使用画像ブロ
ック(図7の大ブロック14に相当する画像ブロック)
については、上記画像情報使用ブロック内のYUV信号
それぞれについて、キーフレームの量子化法と同様に正
規化(但し、ブロック数は4×4個)を行い、正規化さ
れたYUV信号それぞれについて、ブロックを走査して
画像パターンベクトル得る。この画像パターンベクトル
をそれぞれの汎用コードブックを使用して、図5の手続
きによって量子化を実行する。一方、図7に示すような
動きベクトルパターンが決定された大ブロック14(Z
st)は次の様にベクトル量子化する。
【0071】大ブロック14Zst内の各画像ブロックB
ijの動きベクトル Vij=(vij1,vij2) の成分vij1、vij2はそれぞれ −v0≦vij1,vij2≦+v0 の範囲にあり、v0は例えば32である。従って、各動
きベクトルVijの成分vi j1,vij2は例えば11ビット
で表現する事ができる。
【0072】ここでは、そのままこの大ブロック14
(Zst)を縦、横2個ずつ、計4ブロックを合わせて巨
大ブロック化する。、その巨大ブロックの内のすべての
動き成分を比較して最大値MAXと最小値MINを算出し、得
られた最大値MAXと最小値MINを用い、例えば次の変換式
を用いて、各巨大ブロック内の動き成分の値を正規化す
る。 Vij1"=(Vij1-MIN)/(MAX-MIN) Vij2"=(Vij2-MIN)/(MAX-MIN) ここで、Vij"はVijの正規化データ値を表す。正規化
された巨大ブロックをベクトル化単位である大ブロック
に分割し、図21に示すようにジグザグ走査することに
より、各ブロックについて32次元のブロック画像パタ
ーンベクトル X"=(X1",X2",X3",・・・,Xh",・・・,X32") を得る。ここで、ベクトルX"の各成分X1",X2",X3",
・・・,Xh",・・,X32"は各動きベクトルVijの成分V
ij1,Vij2の正規化された値であり、例えば11ビット
で表現される。
【0073】このようにして、多数の正規化された動き
ベクトルパターンベクトルX"から成る学習系列X"
(t)を作成し、作成された学習系列X"(t)をコホー
ネンの神経回路に提示して図2と同様な手続きにより動
きベクトルパターンの汎用コードブック(図4参照)を
得ることができる。更に、図5と同様の手続きにより各
大ブロック14に対応する代表ベクトルを選択し、選択
された代表番号と正規化係数により動き補償フレームの
各大ブロック14の動きベクトルパターンを符号化する
ことにより動き補償フレームの各大ブロックのベクトル
量子化を行う。
【0074】次に、図8〜図13を参照しながら、圧縮
された動画像情報を記録する記録媒体における圧縮動画
情報の記録方式について説明する。
【0075】図8はキーフレームおよび動き補償フレー
ムをベクトル量子化する代表ベクトルの番号を記録する
インデックス記録領域を摸式的に示すブロック図であ
る。インデックス記録領域15は所定のアドレスA0
ら開始する。図8に示すように、インデックス記録領域
15は多数の記録管理単位15aを含む。各記録管理単
位15aは例えば256個のフレームインデックス(キ
ーフレームインデックス16ないし動き補償フレームイ
ンデックス17)からなり、ヘッダ15b H1,H2,・・・ で管理される。各記録管理単位15aのヘッダ15b
は、管理下の記録管理単位15aに含まれる256個の
キーフレームインデックス16および動き補償フレーム
インデックス17の順序を記録する。
【0076】上に説明したように、この実施例の場合、
1秒当たり30フレームを含んでおり、例えばほぼ5フ
レーム毎にキーフレームが配置されているが、キーフレ
ーム間の間隔は一定ではない。例えばキーフレームの間
に6ないし7個の動き補償フレームが入る事もあり、あ
るいはまた3ないし4個の動き補償フレームしか入らな
い事もあり得る。従って、ヘッダ15bは後続の管理下
のキーフレームインデックス16および動き補償フレー
ムインデックス17の発生順序を指定する。
【0077】各ヘッダ15bは256ビットからなり、
例えばビット0によってキーフレームインデックス16
を、またビット1によって動き補償フレームインデック
ス17を表現する。例えば図8の最初の記録管理単位1
5aの場合、Y信号インデックス領域16(KF1)、
動き補償フレームインデックス17(MCF1)、動き
補償フレームインデックス17(MCF2)、動き補償
フレームインデックス17(MCF3)、動き補償フレ
ームインデックス17(MCF4)、キーフレームイン
デックス16(KF2)、動き補償フレームインデック
ス17(MCF5)、動き補償フレームインデックス1
7(MCF6)、・・・の順番で並んでいるので、ヘッ
ダ15b(H1)のビットは、 01111011・・・ と成る。
【0078】図9は図8の各キーフレームインデックス
の構成を摸式的に示すブロック図である。各キーフレー
ムインデックス16は、Y信号インデックス領域16a
(CY)、U信号インデックス領域16b(CU)、V信
号インデックス領域16c(CV)から成る。
【0079】図10は図9のキーフレームインデックス
を構成する各Y信号インデックス領域(あるいはU信号
インデックス領域、V信号インデックス領域)を摸式的
に示すブロック図である。上に説明したようにコホーネ
ンの自己組織化特徴写像アルゴリズムによってYUV信
号それぞれについてブロック画像パターンを代表する図
4のようなコードブックが得られ、更に図5の手続きに
よって各キーフレームの各ブロック2(Bij)に対しそ
れぞれのコードブックから代表ベクトル番号sが決定さ
れている。従って、各Y信号インデックス領域16a
(あるいはU信号インデックス領域16b、V信号イン
デックス領域16c)は各フレームのブロックBijに対
応する代表ベクトル番号 C1,C2,・・・,CM を記録する。
【0080】また、大ブロック(64ブロック)毎に正
規化係数である信号のMIN,MAX値を8ビットで記録す
る。各ブロックの画像情報をベクトル量子化する正規化
された代表ベクトル番号C1,C2,・・・,CMはそれぞ
れブロック B11,B21,・・・,B12,B22,・・・ に対応する。
【0081】図11は図8の各動き補償フレームインデ
ックスの構成を摸式的に示すブロック図である。上に説
明したように動き補償フレームは、大ブロック14の動
きベクトルパターン情報をその代表ベクトル番号で記録
する部分と、画像ブロックBijの画像情報をYUV信号
のコードブックを使用してその代表ベクトル番号で符号
化した部分及び2種類の正規化係数から成る。動きベク
トルパターン正規化係数である信号のMIN,MAX値は動き
補償フレームインデックス17の最初17cに記録され
る。また、画像ブロックBij の正規化係数は、代表ベク
トル番号の最初に記録される。
【0082】また、各動き補償フレームインデックス1
7の代表ベクトル番号17b C1,C2,・・・,CN はそれぞれ先頭に識別ビット17a Z1,Z2,・・・,ZN を有し、後続の代表ベクトル番号17bが大ブロック1
4の動きベクトルパターン代表ベクトル番号であるかY
UV信号のブロック画像パターンの代表ベクトル番号
(即ち画像情報使用ブロックの代表ベクトル番号)であ
るかを識別する。例えば識別ビット17aが0の場合
は、後続の代表ベクトル番号17bは大ブロック14の
動きベクトルパターン代表ベクトル番号であり、識別ビ
ット17aが1の場合はYUV信号のブロック画像パタ
ーンの代表ベクトル番号である事を示す。
【0083】識別ビット17aがすべて0、即ち代表ベ
クトル番号17bがすべて大ブロック14の動きベクト
ルパターン代表ベクトル番号であるとすれば、番号 C1,C2,・・・,CN は、例えば大ブロック14 Z11,Z21,・・・,Z12,Z22,・・・ にそれぞれ対応する。ただし識別ビット17aのなかに
1と成るものがあり、列 Z11,Z21,・・・,Z12,Z22,・・・ において大ブロック14(Zst)に相当する箇所に画像
情報使用ブロックが表れる場合は、その大ブロック14
(Zst)を構成する各ブロックBijのY信号、U信号、
V信号それぞれの代表ベクトル番号(YUV信号それぞ
れについて4×4=16個、即ち3×16=48個の代
表ベクトル番号)及びその正規化係数である信号のMIN,
MAX値が列 C1,C2,・・・,CN の相当箇所に挿入される。
【0084】図12は代表ベクトル記録領域(汎用コー
ドブック記録領域)の構成を摸式的に示すブロック図で
ある。代表ベクトル記録域18は、Y信号ブロック画像
パターン代表ベクトル記録領域18a、U信号ブロック
画像パターン代表ベクトル記録領域18b、V信号ブロ
ック画像パターン代表ベクトル記録領域18c、大ブロ
ック動きベクトルパターン代表ベクトル記録領域18d
を含む。Y信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録
領域18a、U信号ブロック画像パターン代表ベクトル
記録領域18b、V信号ブロック画像パターン代表ベク
トル記録領域18c、大ブロック動きベクトルパターン
代表ベクトル記録領域18dはそれぞれ所定のアドレス
1、A2、A3、A4から開始される。
【0085】図13は図12のY信号ブロック画像パタ
ーン代表ベクトル記録領域18a、U信号ブロック画像
パターン代表ベクトル記録領域18b、V信号ブロック
画像パターン代表ベクトル記録領域18c、大ブロック
動きベクトルパターン代表ベクトル記録領域18dそれ
ぞれの構成を摸式的に示すブロック図である。Y信号ブ
ロック画像パターン代表ベクトル記録領域18a、U信
号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領域18b、
V信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領域18
cはそれぞれY信号、U信号、V信号のコードブックに
対応する情報を記録する。また、大ブロック動きベクト
ルパターン代表ベクトル記録領域18dは大ブロック1
4動きベクトルパターンのコードブックに対応する情報
を記録する。従って、例えばY信号ブロック画像パター
ン代表ベクトル記録領域18aの場合、Ai=A1から開
始し、図4に示されるコードブックのY信号ブロック画
像パターン代表ベクトル R1,R2,R3,R4,・・・,RM をそれぞれアドレス Ai1,Ai2,Ai3,Ai4,・・・,AiM に順番に記録する。
【0086】上に説明したように1ブロックが16画素
を含み、各画素が8ビットで表現されるとすると、各Y
信号ブロック画像パターン代表ベクトルR1,R2,R3,R
4,・・・,RMは、例えば 16×8ビット=128ビット で表現される。従って、アドレスをビット単位で表示す
る事にすれば、 A12=A11+128、 A13=A12+128、 ・・・ と成る。従って、代表ベクトル番号sに対応する代表ベ
クトルRsの記録アドレスA1sは、 A1s=A1+128×(s−1) で計算される。代表ベクトルの個数Mは例えば512で
ある。U信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録領
域18b、V信号ブロック画像パターン代表ベクトル記
録領域18cもY信号ブロック画像パターン代表ベクト
ル記録領域18aと同様である。大ブロック動きベクト
ルパターン代表ベクトル記録領域18dの場合、代表ベ
クトルRsがそれぞれ例えば 11×32ビット=352ビット から成る事以外はY信号ブロック画像パターン代表ベク
トル記録領域18aと同様に構成される。
【0087】図14はこの発明に係わる圧縮画像情報再
生装置の物理的構成を示すブロック図である。この実施
条件に係わる圧縮画像情報再生装置は、CPU20、着
脱自在記録媒体21、固定ROM22、RAM23、入
出力インターフェイス24、操作スイッチ25、表示装
置26、ターミナルアダプター28、固定磁気ディスク
装置29を備える。CPU20、着脱自在記録媒体2
1、固定ROM22、RAM23、入出力インターフェ
イス24、固定磁気ディスク装置29はバス27によっ
て相互に接続される。操作スイッチ25、ターミナルア
ダプター28及び表示装置26は入出力インターフェイ
ス24、バス27を介してCPU20に接続される。
【0088】CPU20は、例えば操作スイッチ25に
含まれる再生スイッチの操作に応答して、着脱自在記録
媒体21に記録された圧縮画像情報の伸張・再生動作を
開始し、以下に説明するように、圧縮画像情報の再生を
制御する。着脱自在記録媒体21は、図8〜13に示す
圧縮画像情報(インデックス領域15および代表ベクト
ル記録域18)をそれぞれの所定のアドレス (A0,
1)に記録する。同様に例えばターミナルアダプター
28を通じて外部回線より入力された図8〜図13に示
す圧縮画像情報(インデックス領域15および代表ベク
トル記録域18)を入出力インターフェイス24を通じ
それぞれの所定のアドレス (A0,A1)に記録する。固
定ROM22は、以下に説明する再生動作を制御するプ
ログラムなどを記録する。RAM23は、圧縮画像情報
の伸張・再生に必要な情報を一時的に記録する。操作ス
イッチ25は、例えば再生スイッチ、停止スイッチなど
を含む。表示装置26は、例えば液晶表示装置あるいは
陰極線管からなりRGB信号により駆動されて画像を表
示する。
【0089】図15はこの発明に係る圧縮画像情報再生
装置の機能的構成を示すブロック図である。この実施例
に係る圧縮画像情報再生装置は機能的にみると、データ
読取手段31、キーフレーム復元手段32、動き補償フ
レーム復元手段33、RGB変換手段34を含む。これ
らの手段31〜34は固定ROM22に記録されたプロ
グラムにより実現され、これらの手段の動作はCPU2
0によって実行される。
【0090】データ読取手段31は、インデックス情報
読出手段31a、代表ベクトル成分アドレス計算手段3
1b、代表ベクトル成分情報読出手段31cを含む。イ
ンデックス情報読出手段31aは、フレーム識別手段3
10、ベクトル番号読出手段311、ベクトル種識別手
段312を含み、着脱自在ROM(圧縮画像情報記録媒
体)21に記録されたインデックス情報41を、また
は、ターミナルアダプター28を通じて外部回線より入
力されたインデックス情報41を読み出す。フレーム識
別手段310は、インデックス情報41に含まれたヘッ
ダ15bの情報を保持し、現在処理中のインデックス情
報がキーフレームインデックス16であるか動き補償フ
レームインデックス17であるかを判断する。
【0091】また、ベクトル番号読出手段311は、キ
ーフレームインデックス16、動き補償フレームインデ
ックス17に含まれる代表ベクトル番号及び正規化係数
を順次読み出し、代表ベクトル番号情報及び正規化係数
情報50を代表ベクトル成分アドレス計算手段31bに
出力する。また、ベクトル種識別手段312は、読み出
された代表ベクトル番号が画像パターン代表ベクトルに
関するものであるか動きベクトル代表ベクトルに関する
ものであるかを判断し、更に、画像パターン代表ベクト
ルに関するものである場合は、Y信号、U信号、V信号
いづれの画像パターン代表ベクトルに関するものである
かを判断し、その判断の結果得られたベクトル種情報5
1を代表ベクトル成分アドレス計算手段31bに出力す
る。
【0092】代表ベクトル成分アドレス計算手段31b
は、ベクトル種識別手段312から供給されたベクトル
種情報51に基づいてベクトル番号読出手段311から
供給された代表ベクトル番号情報及び正規化係数情報5
0に対応する代表ベクトル代表ベクトル記録域18内の
アドレスを計算し、その計算の結果得られたアドレス情
報52を代表ベクトル成分情報読出手段31cに出力す
る。代表ベクトル成分情報読出手段31cは、代表ベク
トル成分アドレス計算手段31bから供給されたアドレ
ス情報52に基づいて代表ベクトル成分情報42を読み
出す。データ読取手段31は、代表ベクトル成分情報読
出手段31cによって読み出された代表ベクトル成分情
報42の内、キーフレーム代表ベクトル情報43をキー
フレーム復元手段32に、また、動き補償フレーム代表
ベクトル情報44を動き補償フレーム復元手段33にそ
れぞれ供給する。
【0093】キーフレーム復元手段32は、Y信号バッ
ファ32a、U信号バッファ32b、V信号バッファ3
2cを含み、データ読取手段31から供給されたキーフ
レーム代表ベクトル情報及び正規化係数情報43に基づ
いて各キーフレームのY信号、U信号、V信号を伸張
し、復元されたYUV信号フレーム情報46をRGB変
換手段34に出力する。一方、動き補償フレーム復元手
段33は、動きベクトルバッファ33a、Y信号バッフ
ァ33b、U信号バッファ33c、V信号バッファ33
dを含み、データ読取手段31から供給された動き補償
フレーム代表ベクトル情報及び正規化係数情報44に基
づいて各動き補償フレームのY信号、U信号、V信号を
復元し、復元されたYUV信号フレーム情報47をRG
B変換手段34に出力する。RGB変換手段34は、キ
ーフレーム復元手段32ないし動き補償フレーム復元手
段33から供給されるYUV信号フレーム情報46、4
7に線形変換を行い、この結果得られたRGB信号48
を(必要に応じてディジタル・アナログ変換手段(図示
せず)を介して)表示装置26に出力する。なお、キー
フレーム復元手段32、動き補償フレーム復元手段33
のバッファ32a、32b、32c、33a、33b、
33c、33dはRAM23内の所定メモリ領域で構成
される。
【0094】次に、図14、図15の圧縮画像情報再生
装置の再生動作について図16を参照しながら説明す
る。図16は図15の圧縮画像情報再生装置の圧縮画像
情報の伸張・再生手続きを示すフローチャートである。
例えば操作スイッチ25に含まれる再生スイッチが操作
されると、CPU20は、図16の手続きを開始する。
図16の手続きは固定ROM22に記録されたプログラ
ムにしたがってCPU20により実行される。
【0095】まず、工程S51において、インデックス
情報読出手段31aのパラメータGを G←0 で初期化し0を代入する。パラメータGは現在処理中の
記録管理単位15aの番号を保持するパラメータであ
り、以下に説明するように記録管理単位15aが処理さ
れる毎に工程S69で G←G+1 と更新される。また、インデックス情報読出手段31a
のアドレスカウンタAがインデックス記録領域15の先
頭アドレスA0 に初期化される。アドレスカウンタAは
現在処理中のインデックス記録領域15のアドレスを保
持するものであり、ここではビット単位で表現されたア
ドレスを保持するものとする。
【0096】圧縮画像情報の再生は、工程S52〜S7
0のサイクルを反復する事により行われる。各記録管理
単位15aは工程S52〜S68のサイクルによって処
理される。以下、これについて説明する。
【0097】まず、工程S52において、インデックス
情報読出手段31aはアドレスカウンタAに保持された
インデックス記録領域15のヘッダ15bを読み込み、
フレーム識別手段310内のバッファにヘッダ15bの
情報を保持するとともに、アドレスカウンタAを A←A+256 で更新する。この結果、アドレスカウンタAには次に処
理されるべきキーフレームインデックス16ないし動き
補償フレームインデックス17のアドレスが保持され
る。更に、工程S53において、フレーム識別手段31
0はパラメータFを0に初期化する。パラメータFは、
現在処理中のフレーム(キーフレームインデックス16
または動き補償フレームインデックス17)が記録管理
単位15a内において先頭から何番目に位置するかを保
持するパラメータであり、以下に説明するように工程S
67で更新され、工程S68において、記録管理単位1
5aに含まれるキーフレームインデックス16、動き補
償フレームインデックス17の個数 FMAX=256 を超えると、次の記録管理単位15aの処理に進む。
【0098】工程S54において、フレーム識別手段3
10は工程S52で読み込まれたヘッダ15bの情報、
およびパラメータFの値に基づきアドレスカウンタAに
保持されたアドレスがキーフレームインデックス16を
参照するか、動き補償フレームインデックス17を参照
するかを判断する。即ち、フレーム識別手段310は、
F番目のヘッダ情報ビットが0の場合はキーフレームイ
ンデックス16であると判断し、1の場合は動き補償フ
レームインデックス17であると判断する。この工程S
54において、アドレスカウンタAがキーフレームイン
デックス16を参照すると判断された場合は工程S55
に、動き補償フレームインデックス17を参照すると判
断された場合は工程S59に進む。
【0099】工程S54において、次に処理されるフレ
ームがキーフレームインデックス16であると判断され
た場合には、ベクトル番号読出手段311は、キーフレ
ームインデックス16に記録された代表ベクトル番号及
び正規化係数を順次読み出して代表ベクトル成分アドレ
ス計算手段31bに代表ベクトル番号情報及び正規化係
数情報50を供給する。また、ベクトル種識別手段31
2は、現在処理中のキーフレームインデックス16先頭
からの現在アドレス(アドレスカウンタAの値)のオフ
セットから、アドレスカウンタAがY信号インデックス
領域16a、U信号インデックス領域16b、V信号イ
ンデックス領域16cのいづれを参照しているかを判断
し、代表ベクトル成分アドレス計算手段31bにベクト
ル種情報51を出力する。
【0100】代表ベクトル成分アドレス計算手段31b
は、代表ベクトル番号情報及び正規化係数情報50、ベ
クトル種情報51に基づいて代表ベクトルアドレスを計
算し、アドレス情報52を代表ベクトル成分情報読出手
段31cに出力する。代表ベクトル成分情報読出手段3
1cは、アドレス情報52に基づき順次代表ベクトル成
分を読み出し、キーフレーム代表ベクトル情報及び正規
化係数情報43をキーフレーム復元手段32に供給す
る。キーフレーム復元手段32は、データ読取手段31
から供給されるキーフレーム代表ベクトル情報及び正規
化係数情報43に基づいて工程S55〜S57の手続き
によってY信号バッファ32a、U信号バッファ32
b、V信号バッファ32cにキーフレームの画像情報を
復元していく。
【0101】また、この発明は、汎用コードブックを用
いて音声情報圧縮にも下記のような要件を備えて適用で
きる。すなわち、 キ)音声信号を数値化し、一連の信号系列を、量子化単
位のブロックに分割する工程と、 ユ)所定個数の前記ブロックから成る大ブロックに分割
する工程と、 メ)各大ブロック内のすべての数値化された音声信号デ
ータを比較し、最大値MAXと最小値MINを算出し、得られ
た最大値MAXと最小値MINを用いて各大ブロック内の信号
データの値を正規化する工程と、 ミ)正規化された各ブロックを走査し、ブロック音声パ
ターンベクトルを得る工程と、 シ)三次元以上の空間の格子点に配置された複数個のベ
クトルであって、前記ブロック音声パターンベクトルの
次元と等しい次元の複数個の荷重ベクトルを入力し、一
定の規則に従って初期化する工程と、 ヱ)予め前記工程キ)〜工程ミ)の方法により得た、不
特定多数のブロック音声パターンベクトルの内の1個と
前記各荷重ベクトルの距離を計算する工程と、 モ)前記工程ヱ)で計算された距離の最小値を与える勝
者ユニットを決定し、前記勝者ユニットの近傍のユニッ
トの荷重を更新する工程と、 セ)前記工程ヱ)、モ)を、それぞれ異なる不特定多数
のブロック音声パターンベクトルについてを反復し、こ
の結果得られた各ユニットの荷重ベクトルを代表ベクト
ルとして決定し、音声情報のベクトル量子化のための汎
用コードブックを作成する工程と、 ス)前記工程ミ)で得られた各ブロックのブロック音声
パターンベクトルを代表する代表ベクトルを前記工程
セ)で作成された汎用コードブックから選択し、前記ブ
ロック音声パターンベクトルを、選択された代表ベクト
ルの番号で符号化する工程と、 を備えることにより、音声情報を圧縮することができ
る。
【0102】以下、これらの手続について図17を参照
しながら音声情報圧縮方法の実施例について詳しく説明
する。最初に、音声信号を音声信号数値化手段53によ
り数値化する。音声信号の数値化手段としては、量子化
方式を用いる。ここでは、一例としてサンプル周波数2
2KHzで、アナログ音声情報をサンプリングし、サンプ
リングされた各アナログ音声強度を16ビットで655
35の信号レベルで表現し、数値化するものとする。次
に、数値化された一連の信号系列すなわち16ビットデ
ジタル音声信号(以下これを音素と言う)を、ブロック
分割手段54により、連続して8音素ずつの量子化単位
のブロックに分割する。この量子化の分割単位数に制限
はないが、4音素、8音素、16音素が好ましい。
【0103】次に、大ブロック分割手段55により、
所定個数の前記ブロックから成る大ブロックに分割す
る。例えば、前記工程で得られた8音素ずつの量子化単
位のブロックを8個組合わせて大ブロックに分割する。
すなわち、8ブロック(つまり、64音素の16ビット
デジタル音声信号)を1つの大ブロックとして分割す
る。大ブロック化にあたってブロックを組み合わせる数
量に制限はないが、4個、8個、16個が好ましい。
【0104】続いて、音素データの最大値MAXと最小値M
INを算出する手段56により、各大ブロック内のすべて
の数値化された音声信号データを比較し、最大値MAXと
最小値MINを算出する。次に、最大値MAXと最小値MINを
用いた正規化手段57により、得られた最大値MAXと最
小値MINを用いて各大ブロック内の信号データの値を正
規化する。例えば得られた最大値MAXと最小値MINを用
い、次の変換式を用いて、各大ブロック内の画素データ
の値を正規化する。 Xij"=(Xij-MIN)/(MAX-MIN) ここで、Xij"はXijの正規化データ値を表す。
【0105】次に、正規化ブロック音声パターンベクト
ル生成手段58により、正規化された各ブロックを走査
し、正規化ブロック音声パターンベクトルを得る。つま
り、上記工程で正規化された大ブロックをベクトル化単
位(ここでは8音素)のブロックに分割、走査し、各ブ
ロックについて8次元のブロック音素パターンベクトル X"=(X1",X2",X3",・・・,X8") を得る。ここで、ベクトルX"の各成分X1",X2",X3",
・・・,X8"はX1,X2,X3,・・・,X8を正規化したデ
ータであり、X1,X2,X3,・・・,X8は対応する音素の
強度信号レベルである。
【0106】次に、図18を用いてコードブックの生成
手段について説明する。ここでは、8次元のブロック音
素パターンベクトルを例として説明する。まず、8次元
の空間の格子点に配置された複数個のベクトルであっ
て、前記ブロック音声パターンベクトルの次元と等しい
次元(個々では8次元)の複数個の荷重ベクトルをn次
元荷重ベクトル発生手段62により入力し、この荷重ベ
クトルを乱数を用いて荷重ベクトル初期化手段63によ
り初期化する。予め、不特定多数の音声について、図1
7に示した手段53〜58と同じ手段により構成される
学習用ブロック音声パターンベクトル生成手段66によ
り学習用ブロック音声パターンベクトルX"を求め、学
習系列X"(t)を得ておく。ここに、パラメータt
は、0≦t<Tの整数であり、Tは学習系列に含まれる
音声パターンベクトルの個数であって、例えば2万個程
度とする。予め得られた不特定多数のブロック音声パタ
ーンベクトルの内の1個(学習用ベクトル)と初期化さ
れた各荷重ベクトルの距離を距離計算手段67により計
算する。ここで、計算された距離の最小値を与える勝者
ユニットを決定手段68により決定する。
【0107】次に、勝者ユニットの近傍のユニットの荷
重を荷重更新手段69により更新する。この工程を、そ
れぞれ異なる不特定多数のブロック音声パターンベクト
ルについて、学習回数カウント手段64と学習継続/終
了判断手段65により、学習回数がT−1になるまで反
復する。この結果得られた各ユニットの荷重ベクトルを
代表ベクトルとして決定し、音声情報のベクトル量子化
のための音声圧縮用汎用コードブックを作成する。
【0108】図17に戻って説明する。前記工程で得ら
れた正規化ブロック音声パターンベクトル生成手段58
による各ブロックの8次元のブロック音声パターンベク
トルと前記工程で作成された音声圧縮用汎用コードブッ
ク59を用いて代表番号を決定手段60により決定し、
汎用コードブックの代表ベクトルとの距離を計算し、距
離が最小の代表ベクトルを前記汎用コードブックから選
択し、前記ブロック音声パターンベクトルを、選択され
た代表ベクトルの番号で符号化し、及びMAX,MIN読み出
し手段61を用いて、対応するMAX,MINを読み出し、圧
縮信号を得る。
【0109】なお、図17及び図18を用いた説明は、
音声情報圧縮方法について述べたものであるが、この音
声情報圧縮方法により圧縮された音声情報もまた、動画
像情報と同様に、図8に示す如く記録領域への記録方式
によって記録媒体に記録することができ、また、図14
及び図15に示す如く再生装置を用いて圧縮音声情報記
録媒体に記録された音声情報を再生することができる。
【0110】次に、図19を参照しながら上述した圧縮
方法により圧縮された画像情報または音声情報をデジタ
ル信号を送り得る回線を通じて通信する圧縮情報通信装
置について具体的に説明する。通信回線を用いる場合、
通信回線の通信方式により変復調方式が決定される。例
えば、一般のアナログ音声通信方式を用いた場合は、ア
ナログ音声式変復調方式を用いる。これを具現化する
と、一般のアナログ電話回線を用いる場合はモデムと呼
ばれている変復調器を用いる。また、衛星回線の場合は
コンバータと呼ばれる変復調器を用いる。
【0111】まず、受信の場合は、復調手段70を介し
てデータ受信するデータ受信手段100に、代表ベクト
ル番号受信手段100a及びコードブック受信手段10
0bを備え、少なくとも代表ベクトル番号及びコードブ
ック情報を含んだ情報で変調器で変調された信号を受信
し復調することにより、代表ベクトル番号及びコードブ
ック情報を受信する。例えば一般アナログ電話回線によ
り通信する場合、モデムを用いて復調することにより、
代表ベクトル番号及びコードブック情報を受信すること
を実現できる。同様に、発信の場合も、データ発信手段
200に、代表ベクトル番号発信手段200a及びコー
ドブック発信手段200bを備え、例えば一般アナログ
電話回線により通信する場合、モデムでなる変調手段8
0を用いた変調することにより、代表ベクトル番号及び
コードブック情報を送信することを実現することができ
る。
【0112】上述したように、この発明に係るベクトル
量子化方法によれば、 ヤ)入力信号を数値化し、一連の信号系列を、量子化単
位のブロックに分割し、所定個数の前記ブロックから成
る大ブロックに分割する工程と、 マ)各大ブロック内のすべての数値化された信号データ
をある一定範囲内に納めるデータ正規化工程と、 ケ)正規化された各ブロックを走査し、ブロックパター
ンベクトルを得る工程と、 フ)複数個の動きベクトルパターンベクトルを代表する
複数個の代表ベクトルを決定し、ベクトル量子化のため
の汎用コードブックを作成する工程と、 コ)各ブロックのブロックパターンベクトルを代表する
代表ベクトルを前記汎用コードブックから選択し、前記
ブロックパターンベクトルを、選択された代表ベクトル
の番号で符号化する工程と、 を備えることにより、単位ブロック当り非常に少ないビ
ット数で、正規化情報を表し、汎用コードブックを用い
て符号化することが可能になる。
【0113】また、この発明に係る画像情報の圧縮方法
によれば、前記工程ニ)、前記工程ヌ)および前記工程
ツ)において、画像フレームを複数のブロックに分割
し、さらに縦、横それぞれ所定個数の前記ブロックから
なる、大ブロック(前記工程ニ)では巨大ブロックに読
み替える)に分割し、この大ブロックごと正規化を行
う。このことにより、単位ブロック当り非常に少ないビ
ット数で、正規化情報を表すことが可能になる。
【0114】また、正規化の方法として、各大ブロック
内のすべての画素データの値を比較し、最大値MAXと最
小値MINを算出し、得られた最大値MAXと最小値MINを用
い、例えばH=(MAX-MIN)のHを用いて、各大ブロック
内の画素データの値を正規化し、各正規化されたブロッ
クを走査し、ブロック画像パターンベクトルを得ること
により、正規化された分布図を得ることが出来る。
【0115】図24、図25はブロック画像パターンベ
クトルXの分布図を摸式的に2次元で表わしたもので、
図24は従来法により各種の画像A群、B群、D群を、
作成し、ブロック画像パターンベクトルXの分布図を一
つの図に合わせたものである。また、図25は各種の画
像A群、B群、D群を、本発明の正規化法により作成し
たブロック画像パターンベクトルXの分布図を一つの図
に合わせたものである。この図24から分かるように、
従来法では画像A群、B群、D群がそれぞれ一つの纏ま
りとして広く分布しており、例えば画像A群のブロック
画像パターンベクトルXaiをもとにコードブックを作っ
た場合、画像B群のブロック画像パターンベクトルXbn
を表わすコードブックの代表ベクトルRanをこのコード
ブックから選択するとするとすると、XbnとRanの距離
が大きくなってしまう。つまり、誤差が非常に大きくな
ってしまい、再生した画質が大幅に劣化してしまうこと
が理解される。このため、従来法では画像A群を圧縮/
再生する場合は画像A群のコードブックをその都度作成
して使用せざる得ない。
【0116】一方、図25に示した正規化された分布図
では画像A群、B群、D群の分布が重なることになり、
例えば画像A群のブロック画像パターンベクトルXaiを
もとにコードブックを作って、このコードブックから画
像B群のブロック画像パターンベクトルXbnを表わすコ
ードブックの代表ベクトルRanを選択したとしても、ほ
とんど誤差が生じることもなく最適な代表ベクトルを選
択することが可能になることが理解される。つまり一つ
のコードブックを作れば、ほとんど全ての画像に対して
使用出来る汎用コードブックを作ることを可能にする。
【0117】本発明の正規化法により作成したブロック
画像パターンベクトルXを基に、ベクトル量子化のため
の汎用コードブックを作成する。これにより、従来法で
は、圧縮時にその都度常に圧縮対象画像用のコードブッ
クを作成する工程が必要であったが、本発明の方法によ
れば、最初の圧縮時に一度だけ汎用コードブックを作成
すればそれ以降の圧縮ではこの工程は不要になり、圧縮
時間が大幅に短縮される。
【0118】さらに、前記工程ト)、前記工程ワ)〜
タ)、および前記工程ラ)〜ノ)を、コホーネンによる
自己組織化特徴写像のアルゴリズムで実現することによ
り代表ベクトルを効率的に最適化し、その結果汎用コー
ドブックの代表ベクトルRi の数を大幅に減少すること
を可能にしたことにより、代表ベクトルRi を表わす符
号化の番号に当てはめるビット数を減らすことが可能に
なり、従って極めて高度に画像を圧縮をすることが可能
になる。
【0119】さらに、この発明に係る圧縮画像情報記録
媒体は、この発明に係る画像情報圧縮方法により、圧縮
された画像情報を記録する圧縮画像情報記録媒体を提供
する。
【0120】また、この発明に係る圧縮画像情報再生装
置は、この発明に係る圧縮画像情報記録媒体に記録され
た圧縮画像情報を高速で伸張し再生する装置を提供す
る。
【0121】また、この発明に係る圧縮画像情報通信装
置は、この発明に係る画像情報圧縮方法により、圧縮さ
れた画像情報を伝送容量の小さいデジタル信号回線でも
画質の犠牲を最小限にして容易に通信することが出来る
装置を提供する。
【0122】さらに、この発明に係る音声情報圧縮方法
は、 キ)音声信号を数値化し、一連の信号系列を、量子化単
位のブロックに分割する工程と、 ユ)所定個数の前記ブロックから成る大ブロックに分割
する工程と、 メ)各大ブロック内のすべての数値化された音声信号デ
ータを比較し、最大値MAXと最小値MINを算出し、得られ
た最大値MAXと最小値MINを用いて各大ブロック内の信号
データの値を正規化する工程と、 ミ)正規化された各ブロックを走査し、ブロック音声パ
ターンベクトルを得る工程と、 シ)三次元以上の空間の格子点に配置された複数個のベ
クトルであって、前記ブロック音声パターンベクトルの
次元と等しい次元の複数個の荷重ベクトルを入力し、一
定の規則に従って初期化する工程と、 ヱ)予め前記工程キ)〜工程ミ)の方法により得た、不
特定多数のブロック音声パターンベクトルの内の1個と
前記各荷重ベクトルの距離を計算する工程と、 モ)前記工程ヱ)で計算された距離の最小値を与える勝
者ユニットを決定し、前記勝者ユニットの近傍のユニッ
トの荷重を更新する工程と、 セ)前記工程ヱ)、モ)を、それぞれ異なる不特定多数
のブロック音声パターンベクトルについてを反復し、こ
の結果得られた各ユニットの荷重ベクトルを代表ベクト
ルとして決定し、音声情報のベクトル量子化のための汎
用コードブックを作成する工程と、 ス)前記工程ミ)で得られた各ブロックのブロック音声
パターンベクトルを代表する代表ベクトルを前記工程
セ)で作成された汎用コードブックから選択し、前記ブ
ロック音声パターンベクトルを、選択された代表ベクト
ルの番号で符号化する工程と、 を備え、音声情報を圧縮する。
【0123】
【発明の効果】以上のように、この発明に係るベクトル
量子化方法によれば、画像情報、とくに動画像の圧縮の
時間を従来のベクトル量子化方法に比べて1/20以下
に短縮出来る。例えば従来のベクトル量子化方法では、
圧縮時に常にコードブックを作成しなければならず、こ
のコードブックの作成のために、圧縮時間の95%以上
を取られていた。この発明により汎用コードブック作成
できた為、圧縮時間は従来のベクトル量子化方法の5%
以下の時間で圧縮が可能になった。このことは、結果的
に計算量の大幅な削減となり、時間のみならず、従来の
ベクトル量子化方法では動画の圧縮はスーパーコンピュ
ータを用いても実行が難しかったものが、通常のワーク
ステーションで実行可能となった。また正規化を行うこ
とにより、汎用コードブックの制作が可能になったばか
りでなく、大幅に画質の向上が図れ、この結果、同じ画
質であれば、従来法にくらべ2倍以上の高圧縮が可能に
なった。
【0124】また、この発明に係る圧縮画像情報記録媒
体はこのように高度に圧縮された画像情報を記録する記
録媒体を可能にする。更に、この発明に係る圧縮画像情
報再生装置は圧縮画像情報記録媒体に記録された圧縮画
像情報を高速で読み出して実時間で再生することを可能
にした。このことは回線を通じて圧縮画像情報を通信す
ることも可能にした。
【図面の簡単な説明】
【図1】ベクトル量子化の際に代表ベクトルの決定に使
用されるコホーネンの神経回路網モデルを示す摸式図で
ある。
【図2】コホーネンの神経回路網モデルを使用してベク
トル量子化の代表ベクトルを決定する自己組織化特徴写
像の手続きを示すフローチャートである。
【図3】2次元の神経回路網のユニットUijの正方形近
傍を示す図である。
【図4】図2の手続きにより決定された荷重ベクトルW
ijkを適当な順番に並べる事により得られるコードブッ
クを示す表である。
【図5】図4のコードブックを使用して各ブロックの画
像パターンベクトルXを符号化する代表ベクトルRi
選択する手続きを示すフローチャートである。
【図6】各フレームを動き補償フレームとするかどうか
を判断する手続きを示すフローチャートである。
【図7】動き補償フレームの左上隅の大ブロックZ11
示す摸式図である。
【図8】キーフレームおよび動き補償フレームをベクト
ル量子化する代表ベクトルの番号を記録するインデック
ス記録領域を摸式的に示すブロック図である。
【図9】図8の各キーフレームインデックスの構成を摸
式的に示すブロック図である。
【図10】図9の正規化係数を有するキーフレームイン
デックスを構成する各Y信号インデックス領域(あるい
はU信号インデックス領域、V信号インデックス領域)
を摸式的に示すブロック図である。
【図11】図8の正規化係数を有する各動き補償フレー
ムインデックスの構成を摸式的に示すブロック図であ
る。
【図12】代表ベクトル記録域(コードブック記録領
域)の構成を摸式的に示すブロック図である。
【図13】図12のY信号ブロック画像パターン代表ベ
クトル記録領域18a、U信号ブロック画像パターン代
表ベクトル記録領域18b、V信号ブロック画像パター
ン代表ベクトル記録領域18c、大ブロック動きベクト
ルパターン代表ベクトル記録領域18dそれぞれの構成
を摸式的に示すブロック図である。
【図14】この発明に係る圧縮画像情報再生装置の物理
的構成を示すブロック図である。
【図15】この発明に係る圧縮画像情報再生装置の機能
的構成を示すブロック図である。
【図16】図15の圧縮画像情報再生装置の圧縮画像情
報の伸張・再生手続きを示すフローチャートである。
【図17】この発明に係る音声情報圧縮方法の機能的構
成を示すブロック図である。
【図18】図17におけるコードブックの生成手段の機
能的構成を示すブロック図である。
【図19】この発明に係る圧縮情報通信装置の構成を示
すブロック図である。
【図20】各画像フレームのブロック分割を示す図であ
る。
【図21】各ブロックの操作順序を示す図である。
【図22】信号空間におけるブロック画像パターンベク
トルの分布を摸式的に示す図である。
【図23】動きベクトルと動き補償範囲を摸式的に示す
図である。
【図24】ブロック画像パターンベクトルの分布図であ
る。
【図25】図24のブロック画像パターンベクトルを正
規化する説明図である。
【符号の説明】
1 画像フレーム 2 ブロック 3 画素 4 動き補償範囲 5 現フレームブロック 6a 縦方向動き補償範囲 6b 横方向動き補償範囲 7 キーフレームブロック 8 動きベクトル 9 競合層 9a ニューロン 10 入力層 11 荷重ベクトル 12 近傍 13 コードブック 14 大ブロック 15 インデックス記録領域 15a 記録管理単位 15b ヘッダ 16 キーフレームインデックス 16a Y信号インデックス領域 16b U信号インデックス領域 16c V信号インデックス領域 17 動き補償フレームインデックス 17a 識別ビット 17b 代表ベクトル番号 18 代表ベクトル記録域 18a Y信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録
領域 18b U信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録
領域 18c V信号ブロック画像パターン代表ベクトル記録
領域 18d 大ブロック動きベクトルパターン代表ベクトル
記録領域 20 CPU 21 着脱自在ROM(圧縮画像情報記録媒体) 22 固定ROM 23 RAM 24 入出力インターフェース 25 操作スイッチ 26 表示装置 27 バス 31 データ読取手段 32 キーフレーム復元手段 33 動き補償フレーム復元手段 34 RGB変換手段 41 インデックス情報 42 代表ベクトル成分情報 43 キーフレーム代表ベクトル情報 44 動き補償フレーム代表ベクトル情報 45 YUV信号ブロック情報 46 YUV信号フレーム情報 47 YUV信号フレーム情報 48 RGB信号 50 代表ベクトル番号情報 51 ベクトル種情報 52 アドレス情報 70 復調手段 80 変調手段 100 データ受信手段 100a 代表ベクトル番号受信手段 100b コードブック受信手段 200 データ発信手段 200a 代表ベクトル番号発信手段 200b コードブック発信手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 1/41 H04N 1/41 B 5/92 5/92 H

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 数値化出来る信号情報を圧縮する方法で
    あって、 ヤ)入力信号を数値化し、一連の信号系列を、量子化単
    位のブロックに分割し、所定個数の前記ブロックから成
    る大ブロックに分割する工程と、 マ)各大ブロック内のすべての数値化された信号データ
    をある一定範囲内に納めるデータ正規化工程と、 ケ)正規化された各ブロックを走査し、ブロックパター
    ンベクトルを得る工程と、 フ)複数個の動きベクトルパターンベクトルを代表する
    複数個の代表ベクトルを決定し、ベクトル量子化のため
    の汎用コードブックを作成する工程と、 コ)各ブロックのブロックパターンベクトルを代表する
    代表ベクトルを前記汎用コードブックから選択し、前記
    ブロックパターンベクトルを、選択された代表ベクトル
    の番号で符号化する工程と、 を備えるベクトル量子化方法。
  2. 【請求項2】 複数個の画像フレームから成る動画像情
    報を圧縮する方法であって、 イ)前記動画像を構成する複数個の画像フレームをキー
    フレームまたは動き補償フレームのいずれかとして決定
    する工程と、 ロ)前記工程イ)で決定された動き補償フレームを縦、
    横それぞれ所定個数の画素から成る複数個のブロックに
    分割する工程と、 ハ)前記工程イ)で決定された各動き補償フレームの各
    ブロックに対し、直前のキーフレームに対する動きを決
    定する工程と、 ニ)各動き補償フレームを縦、横それぞれ所定個数の前
    記ブロックから成る大ブロックに分割し、さらに各動き
    補償フレームを縦、横それぞれ所定個数の前記大ブロッ
    クから成る巨大ブロックに分割する工程と、 ホ)各巨大ブロック内のすべての動きベクトルデータの
    値をある一定の範囲内に納めるデータ正規化工程と、 へ)正規化された各大ブロックを走査する事により複数
    個の動きベクトルパターンベクトルを得る工程と、 ト)予め前記工程イ)〜工程ヘ)の方法により得た、不
    特定多数の動画像の複数個の動きベクトルパターンベク
    トルを代表する複数個の代表ベクトルを決定し、動き補
    償フレームのベクトル量子化のための汎用コードブック
    を作成する工程と、 チ)前記工程ヘ)で得られた動きベクトルパターンベク
    トルを代表する代表ベクトルを前記工程ト)で作成され
    た汎用コードブックから1個、選択して前記動きベクト
    ルパターンベクトルを、選択された代表ベクトルの番号
    で符号化する工程を備える画像情報圧縮方法。
  3. 【請求項3】 前記工程ホ)は、 ホ1)各巨大ブロック内の動きベクトルデータの値をす
    べて比較し、最大値MAXと最小値MINを算出する工程と、 ホ2)前記工程ホ1)で得られた最大値MAXと最小値MIN
    を用いて各巨大ブロック内の動きベクトルデータの値を
    正規化する工程と、 を備える請求項2記載の画像情報圧縮方法。
  4. 【請求項4】 前記工程ト)は、 ト1)三次元以上の空間の格子点に配置された複数個の
    ユニットの荷重ベクトルであって、前記動きベクトルパ
    ターンベクトルの次元と等しい次元の入力ベクトルを前
    記各ユニットにそれぞれ結合する荷重ベクトルを初期化
    する工程と、 ト2)予め前記工程イ)〜工程ヘ)の方法により得た不
    特定多数の動画像の複数個の動きベクトルパターンベク
    トルの内の1個と前記各荷重ベクトルの距離を計算する
    工程と、 ト3)前記工程ト2)で計算された距離の最小値を与え
    る勝者ユニットを決定し、前記勝者ユニットの近傍のユ
    ニットの荷重を更新する工程と、 ト4)前記工程ト2)、ト3)を、それぞれ異なった不
    特定多数の動画像の複数個の動きベクトルパターンベク
    トルについて反復し、この結果得られる各ユニットの荷
    重ベクトルを代表ベクトルとする前記汎用コードブック
    を作成する工程と、 を備える請求項2または3記載の画像情報圧縮方法。
  5. 【請求項5】 複数個の画像フレームから成る動画像情
    報を圧縮する方法であって、 イ)前記動画像を構成する複数個の画像フレームをキー
    フレームまたは動き補償フレームのいずれかとして決定
    する工程と、 リ)前記工程イ)で決定された各キーフレームを、縦、
    横それぞれ所定個数の画素から成る複数個のブロックに
    分割する工程と、 ヌ)前記工程イ)で決定された各キーフレームを縦、横
    それぞれ所定個数の前記ブロックから成る大ブロックに
    分割する工程と、 ル)大ブロック内のすべての画素データの値を比較し、
    最大値MAXと最小値MINを算出し、得られた最大値MAXと
    最小値MINを用いて各大ブロック内の画素データの値を
    正規化する工程と、 ヲ)前記各キーフレームの各正規化されたブロックを走
    査し、ブロック画像パターンベクトルを得る工程と、 ワ)三次元以上の空間の格子点に配置された複数個のユ
    ニットの荷重ベクトルであって、前記ブロック画像パタ
    ーンベクトルの次元と等しい次元の入力ベクトルで前記
    各ユニットにそれぞれ結合する荷重ベクトルを初期化す
    る工程と、 カ)予め前記工程リ)〜工程ヲ)の方法により得た不特
    定多数の画像の複数個のブロック画像パターンベクトル
    の内の1個と前記各荷重ベクトルの距離を計算する工程
    と、 ヨ)前記工程カ)で計算された距離の最小値を与える勝
    者ユニットを決定し、前記勝者ユニットの近傍のユニッ
    トの荷重を更新する工程と、 タ)前記工程カ)、ヨ)を、それぞれ異なる不特定多数
    の画像の複数個のブロック画像パターンベクトルについ
    てを反復し、この結果得られた各ユニットの荷重ベクト
    ルを代表ベクトルとして決定し、前記キーフレームの画
    像情報のベクトル量子化のための汎用コードブックを作
    成する工程と、 レ)前記工程ヲ)で得られた各キーフレームの各ブロッ
    クのブロック画像パターンベクトルを代表する代表ベク
    トルを前記汎用コードブックから選択し、前記ブロック
    画像パターンベクトルを、選択された代表ベクトルの番
    号で符号化する工程と、 を備える画像情報圧縮方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも1個の画像フレームからなる
    画像情報を圧縮する画像情報圧縮であって、 ソ)画像フレームを、縦、横それぞれ所定個数の画素か
    ら成る複数個のブロックに分割する工程と、 ツ)画像フレームを縦、横それぞれ所定個数の前記ブロ
    ックから成る大ブロックに分割する工程と、 ネ)各大ブロック内のすべての画素データの値を比較
    し、MAXとMINを算出し、得られたMAXとMINを用いて各大
    ブロック内の画素データの値を正規化する工程と、 ナ)前記画像フレームの各正規化されたブロックを走査
    し、ブロック画像パターンベクトルを得る工程と、 ラ)三次元以上の空間の格子点に配置された複数個のユ
    ニットの荷重ベクトルであって、ブロック画像パターン
    ベクトルの次元と等しい次元の入力ベクトルを前記各ユ
    ニットにそれぞれ結合する荷重ベクトルを初期化する工
    程と、 ム)予め前記工程ソ)〜工程ナ)の方法により得た不特
    定多数の画像の複数個のブロック画像パターンベクトル
    の内の1個と前記各荷重ベクトルの距離を計算する工程
    と、 ウ)前記工程ム)で計算された距離の最小値を与える勝
    者ユニットを決定し、前記勝者ユニットの近傍のユニッ
    トの荷重を更新する工程と、 ノ)前記工程ム)、ウ)を、それぞれ異なる不特定多数
    の画像の複数個のブロック画像パターンベクトルについ
    て反復し、この結果得られた各ユニットの荷重ベクトル
    を代表ベクトルとして決定し、前記画像フレームの画像
    情報のベクトル量子化のための汎用コードブックを作成
    する工程と、 ク)前記工程ナ)で得られた画像フレームの各ブロック
    のブロック画像パターンベクトルを代表する代表ベクト
    ルを前記汎用コードブックから選択し、前記ブロック画
    像パターンベクトルを、選択された代表ベクトルの番号
    で符号化する工程と、 を備える画像情報圧縮方法。
  7. 【請求項7】 請求項2、5、6のいずれかの画像圧縮
    方法により圧縮された動画像情報を記録する圧縮画像情
    報記録媒体であって、 前記工程チ)、工程レ)、工程ク)のいずれかで選択さ
    れた代表ベクトル番号を記録するインデックス記録領域
    と、 前記工程ト)、工程タ)、工程ノ)のいずれかで作成さ
    れたコードブックをそれぞれ所定のアドレスに記録する
    代表ベクトル記録領域と、 を備える圧縮画像情報記録媒体。
  8. 【請求項8】 請求項7の圧縮画像情報記録媒体に記録
    された動画像情報を再生する装置であって、 前記インデックス記録領域に記録された代表ベクトル番
    号を読み出すベクトル番号読み出し手段と、 ベクトル番号読み出し手段によって読み出された代表ベ
    クトル番号に基づいて前記コードブックの前記代表ベク
    トル番号に対応する代表ベクトル成分アドレスを計算す
    る代表ベクトル成分アドレス計算手段と、 代表ベクトル成分情報読出手段で読み出された代表ベク
    トル成分に基づきキーフレームを復元するキーフレーム
    復元手段と、 代表ベクトル成分情報読出手段で読み出された代表ベク
    トル成分に基づき動き補償フレームを復元する動き補償
    フレーム復元手段と、 を備えた圧縮画像情報再生装置。
  9. 【請求項9】 請求項2、5、6のいずれかの画像圧縮
    方法により圧縮された画像情報をデジタル信号を送りう
    る回線を通じて通信する装置であって、 前記工程チ)、工程レ)、工程ク)のいずれかで決定さ
    れた代表ベクトル番号と、前記工程ト)、工程タ)、工
    程ノ)のいずれかで作成されたコードブックを受け入れ
    る、ベクトル番号およびコードブック受信手段と、 前記工程チ)、工程レ)、工程ク)のいずれかで決定さ
    れた代表ベクトル番号と前記工程ト)、工程タ)、工程
    ノ)のいずれかで作成されたコードブックを発信する、
    ベクトル番号およびコードブック発信手段と、 を備えた圧縮画像情報通信装置。
  10. 【請求項10】 数値化出来る音声情報を圧縮する音声
    情報圧縮方法であって、 キ)音声信号を数値化し、一連の信号系列を、量子化単
    位のブロックに分割する工程と、 ユ)所定個数の前記ブロックから成る大ブロックに分割
    する工程と、 メ)各大ブロック内のすべての数値化された音声信号デ
    ータを比較し、最大値MAXと最小値MINを算出し、得られ
    た最大値MAXと最小値MINを用いて各大ブロック内の信号
    データの値を正規化する工程と、 ミ)正規化された各ブロックを走査し、ブロック音声パ
    ターンベクトルを得る工程と、 シ)三次元以上の空間の格子点に配置された複数個のベ
    クトルであって、前記ブロック音声パターンベクトルの
    次元と等しい次元の複数個の荷重ベクトルを入力し、一
    定の規則に従って初期化する工程と、 ヱ)予め前記工程キ)〜工程ミ)の方法により得た、不
    特定多数のブロック音声パターンベクトルの内の1個と
    前記各荷重ベクトルの距離を計算する工程と、 モ)前記工程ヱ)で計算された距離の最小値を与える勝
    者ユニットを決定し、前記勝者ユニットの近傍のユニッ
    トの荷重を更新する工程と、 セ)前記工程ヱ)、モ)を、それぞれ異なる不特定多数
    のブロック音声パターンベクトルについてを反復し、こ
    の結果得られた各ユニットの荷重ベクトルを代表ベクト
    ルとして決定し、音声情報のベクトル量子化のための汎
    用コードブックを作成する工程と、 ス)前記工程ミ)で得られた各ブロックのブロック音声
    パターンベクトルを代表する代表ベクトルを前記工程
    セ)で作成された汎用コードブックから選択し、前記ブ
    ロック音声パターンベクトルを、選択された代表ベクト
    ルの番号で符号化する工程と、 を備える音声情報圧縮方法。
JP8160053A 1995-06-21 1996-06-20 ベクトル量子化方法、画像情報圧縮方法、音声情報圧縮方法、圧縮画像情報記録媒体、圧縮画像情報再生装置及び圧縮画像情報通信装置 Pending JPH0970048A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8160053A JPH0970048A (ja) 1995-06-21 1996-06-20 ベクトル量子化方法、画像情報圧縮方法、音声情報圧縮方法、圧縮画像情報記録媒体、圧縮画像情報再生装置及び圧縮画像情報通信装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7-154875 1995-06-21
JP15487595 1995-06-21
JP8160053A JPH0970048A (ja) 1995-06-21 1996-06-20 ベクトル量子化方法、画像情報圧縮方法、音声情報圧縮方法、圧縮画像情報記録媒体、圧縮画像情報再生装置及び圧縮画像情報通信装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0970048A true JPH0970048A (ja) 1997-03-11

Family

ID=26483031

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8160053A Pending JPH0970048A (ja) 1995-06-21 1996-06-20 ベクトル量子化方法、画像情報圧縮方法、音声情報圧縮方法、圧縮画像情報記録媒体、圧縮画像情報再生装置及び圧縮画像情報通信装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0970048A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006001121A1 (ja) * 2004-06-25 2006-01-05 Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd. データ圧縮装置及び方法,データ解析装置及び方法並びにデータ管理システム
JP2011133421A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 Nissha Printing Co Ltd 感圧センサ
JP2015080181A (ja) * 2013-10-18 2015-04-23 Kddi株式会社 ベクトル符号化プログラム、装置及び方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006001121A1 (ja) * 2004-06-25 2006-01-05 Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd. データ圧縮装置及び方法,データ解析装置及び方法並びにデータ管理システム
US7664715B2 (en) 2004-06-25 2010-02-16 Caterpillar Japan Ltd. Apparatus and method for compressing data, apparatus and method for analyzing data, and data management system
JP2011133421A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 Nissha Printing Co Ltd 感圧センサ
JP2015080181A (ja) * 2013-10-18 2015-04-23 Kddi株式会社 ベクトル符号化プログラム、装置及び方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Hang et al. Interpolative vector quantization of color images
JP3681386B2 (ja) 改良されたベクトルの量子化のための前処理及び後処理
US6453073B2 (en) Method for transferring and displaying compressed images
US6404923B1 (en) Table-based low-level image classification and compression system
EP0632656A2 (en) Interframe adaptive vector quantization encoding apparatus
US6968092B1 (en) System and method for reduced codebook vector quantization
WO1996002895A9 (en) Method and apparatus for compressing images
JP3736394B2 (ja) 画像圧縮装置
US5802211A (en) Method and apparatus for transmitting and utilizing analog encoded information
US5594503A (en) Image information compressing method, compressed image information recording medium and compressed image information reproducing apparatus
US6343151B1 (en) Method and apparatus for transmitting and utilizing analog encoded information
JPH0970048A (ja) ベクトル量子化方法、画像情報圧縮方法、音声情報圧縮方法、圧縮画像情報記録媒体、圧縮画像情報再生装置及び圧縮画像情報通信装置
JPH04507034A (ja) デジタルカラービデオ用の統計学的にエンコードされたデータを圧縮および伸張させるための方法および装置
KR980013427A (ko) 영상 코딩 장치, 영상 코딩 방법, 영상 디코딩 방법,영상 디코딩 장치, 영상 데이터 전송 방법 및 기록 매체(Image Coding Apparatus, Image Coding Method, Image Decoding Method, Image Decofing Apparatus, Image Data Transmitting Method and Recording Medium)
JP2955266B2 (ja) 画像符号化のための量子化テーブルの最適化方法及び装置並びに記録媒体
JP3912558B2 (ja) 画像符号化装置および画像符号化方法、並びに記録媒体
JP2862022B2 (ja) 画像符号化方式
JPH02504099A (ja) カラービデオデータの圧縮方法、およびそのシステム
JP2000299866A (ja) 画像符号化方法
Sezan et al. Progressive transmission of images using a prediction/residual encoding approach
JP2002369201A (ja) 画像データ圧縮装置、画像データ圧縮方法、記録媒体およびプログラム
JP4447671B2 (ja) 画像信号の変換装置および変換方法、並びにそれに使用されるニューラルネットワークの結合係数の生成装置および生成方法
JP4491701B2 (ja) データ処理装置およびデータ処理方法、並びに記録媒体
JP2698641B2 (ja) カラー画像データ符号化方法及び複号方法
JP4538699B2 (ja) データ処理装置およびデータ処理方法、並びに記録媒体