JPH0966265A - 水中清掃装置 - Google Patents

水中清掃装置

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Publication number
JPH0966265A
JPH0966265A JP7223462A JP22346295A JPH0966265A JP H0966265 A JPH0966265 A JP H0966265A JP 7223462 A JP7223462 A JP 7223462A JP 22346295 A JP22346295 A JP 22346295A JP H0966265 A JPH0966265 A JP H0966265A
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JP
Japan
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wall surface
main body
cleaning
underwater
cleaning device
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Application number
JP7223462A
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English (en)
Inventor
Aya Matsuyama
亜弥 松山
Koji Kobayashi
弘二 小林
Toshihiko Sasahara
利彦 笹原
Yuichi Miura
雄一 三浦
Katsumi Kai
勝己 甲斐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
  • Cleaning In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 垂直な壁面を走行しつつ清掃するのに好適で
あり、且つ小型化軽量化を図った水中清掃装置を提供す
る。 【解決手段】 スラストファン10a,10bを正回転
又は逆回転させることにより、装置本体5が腹側4又は
背側19へ移動するよう構成されている。そして、腹側
4の開口の周囲に設けられたシールスカート26が水中
の壁面25に当接されることにより、装置本体5内部が
負圧となって、水中清掃装置1が壁面25に吸着される
よう構成されている。この状態で、移動機構11を駆動
すれば、装置本体5が壁面25上を走行するよう構成さ
れている。更に、壁面25に吸着走行ししつつ清掃機構
40で壁面25を清掃させ得るように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火力発電所の取水
や排水のための水路の清掃や、船舶のスクリューの清掃
や、原子炉の圧力容器の内面清掃や、その他の海洋構造
物に対する清掃に用いるための水中清掃装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】例えば、火力発電所等においては、冷却
用海水を取水したり排水したりするために海と発電プラ
ントとの間に比較的長い水路が設けられているが、この
水路の路面には、種々の貝藻類が付着する。そこで、こ
れら海洋付着生物を除去すべく、水路の路面に沿って自
在に走行する水中移動装置が先ず必要となる。
【0003】この種の水中移動装置としては、図10
(a)(b)に示すようなものが知られている(詳しく
は、実開平3−79323号公報を参照のこと)。この
水中移動装置aは、図示するように、装置本体に備えら
れたスラストファンbを回転させて噴流を発生させるこ
とにより装置本体を水路の水平な路面dへ押し付けさ
せ、この状態で駆動輪cを用いて水平な路面d上を走行
させるようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようにス
ラストファンbの噴流によって装置本体を水路の路面d
へ押し付けさせるタイプの水中移動装置aにあっては、
図示するように水平な路面dではなく垂直な壁面に沿っ
て走行させようとすると、水中移動装置aを壁面に押し
付けて駆動輪cに適正な接触圧を与えるために、スラス
トファンbの推力を著しく増大させなければならない。
即ち、垂直な壁面に沿って水中移動装置aを走行させる
ためには、スラストファンbのモータを大型化するか、
その設置個数を増やすかしなければならなくなるため、
台車全体が大型化、大重量化してしまう。
【0005】以上の事情を考慮して創案された本発明の
目的は、垂直な壁面を走行するのに好適であり、且つ小
型化、軽量化を図り得るようにした水中清掃装置を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、腹側が開口さ
れた装置本体と、該装置本体の背側に正逆回転自在に設
けられたスラストファンと、上記装置本体の腹側の開口
の周囲に設けられ壁面吸着時に装置本体内部を負圧に保
つべく壁面と接するシールスカートと、装置本体を壁面
に沿って移動させる移動機構と、装置本体が壁面に吸着
した状態で壁面を清掃する清掃機構とを備えたことを特
徴とする水中清掃装置にかかるものである。
【0007】又、本発明は、腹側が開口された装置本体
と、該装置本体の背側に正逆回転自在に設けられたスラ
ストファンと、上記装置本体の腹側の開口の周囲に設け
られ壁面吸着時に装置本体内部を負圧に保つべく壁面と
接するシールスカートと、装置本体を壁面に沿って移動
させる移動機構と、装置本体が壁面に吸着した状態で壁
面を清掃する清掃機構と、清掃によって発生したゴミ類
を捕集させる集塵装置とを備えたことを特徴とする水中
清掃装置にかかるものである。
【0008】この場合において、移動機構を無端状のク
ローラとしても良い。
【0009】又、清掃機構の清掃具を装置本体の内部に
取付けても良く、清掃具を回転可能なブラシや回転可能
なヤスリとしても良い。
【0010】更に、集塵装置を装置本体の背側に少くと
もスラストファンを覆うように取付けても、集塵装置を
装置本体の背側全面を覆うように取付けても良い。
【0011】集塵装置は網状のものとすることができ
る。
【0012】更に、集塵装置の内部に金属粉吸着具を設
けても良い。
【0013】上記構成によれば、スラストファンを正回
転又は逆回転させると、装置本体は腹側又は背側へ移動
する。
【0014】そして、腹側の開口の周囲に設けられたシ
ールスカートが水中の壁面に接すると、そのシールスカ
ートによって装置本体内部が負圧となり、水中清掃装置
が壁面に吸着される。
【0015】この状態で、移動機構を駆動することによ
り、水中清掃装置は壁面上を走行することができる。
【0016】ここで、シールスカートの内外間に適度な
漏れ水流が生じることにより、スラストファンの駆動系
に過負荷が掛ることが防止される。
【0017】又、シールリング部と壁面との間の摩擦力
が小さくなるため、適度なシール性を確保しつつ移動機
構によって容易に移動することが可能となる。
【0018】更に、水中清掃装置に壁面上を走行させつ
つ、清掃機構で壁面を清掃させ、ゴミ類を集塵装置で捕
集させることができる。
【0019】加えて、移動機構を無端状のクローラとす
ることにより、壁面清掃中に水中清掃装置を安定走行さ
せることができる。
【0020】又、清掃機構の清掃具を装置本体の内部に
取付ければ、水中清掃装置をより小型化することができ
る。
【0021】清掃具としては、回転可能なブラシや回転
可能なヤスリを用いることができる。
【0022】更に、集塵装置を装置本体の背側に少くと
もスラストファンを覆うように取付けたり、集塵装置を
装置本体の背側全面を覆うように取付けたりするここと
ができる。又、集塵装置を網状物とすることができる。
【0023】更に、集塵装置の内部に金属粉吸着具を設
けて、金属粉の吸着除去を行わせるようにすることもで
きる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
示例と共に説明する。
【0025】図1〜図5は、本発明の第一の実施の形態
である。
【0026】図示するように、この水中清掃装置1は、
直径に比べて高さ(全高H)の低い円筒体6の一端面を
円板7で閉止して成る、腹側4が開口した装置本体5を
備えている。
【0027】そして、円板7の内側の面にはケーシング
8が水密に取り付けられており、ケーシング8内の上部
には浮体部2が、又、下部には錘体部3が形成されてい
る。
【0028】前記浮体部2は、空気又は発泡スチロール
等が充填された密閉タンク9から成っており、錘体部3
は、後述するスラストファン10a,10bや移動機構
としての駆動輪11を駆動するモータ12〜17からな
っている。そして、これら密閉タンク9及びモータ12
〜17によって、装置本体5が水中にて垂直に立った状
態で浮遊するように浮力調節されている。より詳しく
は、装置本体5が僅かに沈降するように浮力調節されて
いる。
【0029】スラストファン10a,10bは、円板7
の左右両側に形成された腹側4へ向かって延びるダクト
18内にそれぞれ1個ずつ配置されている。即ち、各ス
ラストファン10a,10bは、装置本体5の背側19
に設けられている。この構成によれば、スラストファン
10a,10bを正逆回転させることにより、装置本体
5を水中にて垂直に浮遊した状態で背側19又は腹側4
へ移動させることができる。そして、左側のスラストフ
ァン10aは、直列に接続された2個のモータ12,1
3によって駆動され、同様に、右側のスラストファン1
0bは、直列に接続された2個のモータ14,15によ
って駆動される。各モータ12〜15は、電流値が一定
になるように制御されており、従って、負荷が大きくな
ると回転速度が遅くなり、負荷が小さくなると回転速度
が速くなるようになっている。
【0030】各ファン用のモータ12〜15は、上記円
板7と平行な面内に四角形状に配置されている。そし
て、モータ12と13の回転軸20は互いに連結されて
いる。同様に、モータ14と15の回転軸21は互いに
連結されている。この構成によれば、全高Hを抑えつ
つ、スラストファン10a,10bの推力を高めること
ができる。又、左側のスラストファン10a用のモータ
12と13、右側のスラストファン10b用のモータ1
4と15は、それぞれ独立して回転速度及び回転方向を
制御できるようになっている。
【0031】スラストファン10a,10b用のモータ
12,15の回転軸20,21には、それぞれ段付プー
リ22が取り付けられている。各段付プーリ22は、左
右のスラストファン10a,10bの駆動軸に取り付け
られた段付プーリ23と、段付ベルト24によって連動
されている。この構成によれば、モータ12,13によ
って左側のスラストファン10aが駆動され、モータ1
4,15によって右側のスラストファン10bが駆動さ
れる。よって、各モータ12〜15の回転速度及び回転
方向を制御し、左右のスラストファン10a,10bの
回転速度及び回転方向を適宜変更することにより、装置
本体5が水中で垂直に浮遊している状態で背側19又は
腹側4へ移動又は転回させることができる。
【0032】上記円筒体6の開口の周囲即ち装置本体5
の腹側4の開口の周囲には、装置本体5が垂直に立った
まま移動してその腹側4が水中の壁面25に突き当った
とき、その壁面25と接して装置本体5内部を負圧に保
たせるためのシールスカート26が設けられている。
【0033】シールスカート26は、図3〜図5に示す
ように、円筒体6の開口の周囲に取り付けられた、ゴム
などの自在に変形可能な膜状の樹脂材料からなるフレア
部27と、フレア部27の外縁に取り付けられた、ポリ
エステル樹脂などの部分的に変形可能な程度の柔軟性を
有するドーナツリング状の樹脂材料からなるシールリン
グ部28とで構成されている。
【0034】フレア部27は、装置本体5内が負圧にな
るとその吸引力により図5に二点鎖線で示すように内方
へ引っ張られ、壁面25に接するように変形する。但
し、このときフレア部27は、装置本体5の内外を完全
に液密にシールしてしまうようなことはなく、壁面25
との間で装置本体5の外から内への水流を許容するよう
になっている。よって、装置本体5内が真空となって完
全に壁面25に固定されてしまうようなことはない。
【0035】又、シールリング部28の外縁には、壁面
25に付着した障害物29(ゴミやボルトや溶接線や貝
類等)を乗り越えるための傾斜面30が形成されてい
る。
【0036】更に、上記ケーシング8の左右には、装置
本体5が壁面25に吸着したときにその壁面25に接す
る駆動輪11が取付けられている。各駆動輪11は、ケ
ーシング8内に収容された駆動輪用のモータ16,17
によって駆動される。各駆動輪用のモータ16,17
は、ファン用のモータ14,15にそれぞれ隣接して配
置されている。各駆動輪用のモータ16,17の回転軸
には、ピニオン31が取り付けられている。これらピニ
オン31は、各駆動輪11の駆動軸に取り付けられたピ
ニオン32と歯合されている。
【0037】そして、左右の駆動輪用のモータ16,1
7は、それぞれ独立に回転速度及び回転方向を制御でき
るようになっている。この構成によれば、装置本体5を
壁面25に吸着させた後、左右の駆動輪用のモータ1
6,17の回転速度及び回転方向を制御して左右の駆動
輪11を独立に駆動させることにより、壁面25上を自
在に直進又は旋回走行させることができる。
【0038】上記駆動輪11は、垂直に立った装置本体
5の腹側4の下部寄りに設けられている。よって、駆動
輪11の取付け位置は、垂直に立った装置本体5の重心
位置に近くなり、壁面25に接したときのトラクション
(接触摩擦)が良好となる。その結果、駆動輪11の空
回りを抑制することができる。又、上記ケーシング8の
上部には、ボールキャスタ(従動輪)33が設けられて
いる。ボールキャスタ33は、装置本体5の走行方向を
自在に変更させ得るようになっている。
【0039】上記ケーシング8内の上部には、様々な基
板34及び各モータ12〜17用の制御装置35が設け
られている。又、ケーシング8の上部には、コネクタ3
6が設けられている。コネクタ36には、給電用及び制
御信号用のケーブル37(以下、動力伝達用ケーブル3
7という)が接続される。動力伝達用ケーブル37は、
水中にて垂直に立った状態で浮遊する装置本体5に対す
る上下方向の移動を操作する操作ケーブルの機能をも兼
ねている。
【0040】上記ケーシング8の左右には、壁面25に
対する走行距離を検出するプラニメータ38が設けられ
ている。プラニメータ38は、装置本体5が壁面25上
を走行するときに壁面25に接して転動されるフリクシ
ョンローラ39と、フリクションローラ39の回転数を
カウントするロータリエンコーダ(図示せず)とを備え
ており、これらによって壁面25上の走行距離を検出す
るものである。
【0041】更に、上記のような基本構成を有する水中
清掃装置1に対し、内部に清掃機構40を取付ける。
【0042】上記清掃機構40は、ケーシング8の下部
に突設された一対の支持部材41に、図示しない軸受を
介して背側19から腹側4へ向けて延びる回転軸42を
取付け、該回転軸42の腹側4の端部に、図3に示すよ
うな回転ブラシ(ナイロンブラシやワイヤブラシ)など
の清掃具43、或いは、図4に示すようなヤスリなどの
清掃具44を取付けて、壁面25を研掃研磨し得るよう
にしたものである。
【0043】そして、回転軸42の背側19の端部にそ
れぞれシーブ45を取付け、該シーブ45間にベルト4
6を掛け渡して回転軸42が一体に回転し得るようにす
ると共に、一方の回転軸42の背側19の端部に傘歯車
47を取付けて、ケーシング8の内部に取付けたモータ
などの清掃具駆動装置48の出力軸49に取付けた傘歯
車50を歯合させ、清掃具駆動装置48によって一対の
清掃具43(44)を回転駆動し得るようにしている。
【0044】更に、水中清掃装置1の背側19に、少く
ともダクト18の開口を覆うように、集塵装置51を取
付ける(図では水中清掃装置1の背側19全面に対して
取付けられている)。該集塵装置51は、網やこれに不
織布などの濾過材を取付けたものなどとするが、スラス
トファン10a,10bによる噴流を弱めるようなもの
であってはならないため、目の粗さは適宜調整する。
【0045】加えて、集塵装置51の内部に、シート状
をした磁石などの金属粉吸着具52を取付ける。金属粉
吸着具52は、例えば、水中清掃装置1の背側19の一
部に取付けるようにしても、或いは、水中清掃装置1の
背側19のダクト18の開口を除く全面に対して取付け
るようにしても良い。
【0046】以上の構成からなる本発明の実施の形態の
作動について述べる。
【0047】上記構成の水中清掃装置1は、ケーシング
8内の上部に浮体部2としての密閉タンク9を有し、下
部に錘体部3としてのモータ12〜17を有しているた
め、水中にて垂直に立った状態で浮遊する。よって、こ
の状態でスラストファン10a,10bを正回転又は逆
回転させると、水中清掃装置1は水中にて垂直に立った
状態で腹側4又は背側19へ移動する。
【0048】そして、左右のスラストファン10a,1
0bの回転速度を変えることにより、水中清掃装置1は
垂直に立った状態で水中を移動しつつ方向転回する。
又、左右のスラストファン10a,10bの回転方向を
互いに反対にすることにより、水中清掃装置1は垂直に
立った状態でその場で転回する。又、装置本体5に接続
された操作ケーブルを兼ねた動力伝達用ケーブル37を
上方から操作することにより、水中清掃装置1は垂直に
立った状態で水中を上下方向へ移動する。
【0049】上記スラストファン10a,10bの操作
によって水中清掃装置1をその腹側4が水中の垂直な壁
面25に対向した状態で壁面25に近付け、図3に示す
ように、水中清掃装置1の腹側4の開口の周囲に設けら
れたシールスカート26を水中の壁面25に当接させ
る。すると、当接されたシールスカート26により水中
清掃装置1の装置本体5内が閉空間となるので、スラス
トファン10a,10bによる排水作用で装置本体5内
が負圧になり、このとき発生する吸引力によりシールス
カート26のフレア部27が図5に示すように内方へ吸
引されて変形すると共に、装置本体5内部が負圧に保た
れて水中清掃装置1が壁面25に吸着される。
【0050】ここで、上記シールスカート26は、装置
本体5よりも広い面積を囲うようにしているため、単位
面積当りでは小さな負圧であっても、全体としては大き
な吸着力を得ることが可能となる。よって、スラストフ
ァン10a,10bのモータ12〜15の出力を小さく
でき、小型化を図ることができる。
【0051】尚、吸引されて変形されたフレア部27
は、壁面25との間を完全に液密にシールしてしまうよ
うなものではなく、装置本体5の外から内へ流入される
漏れ水流程度の水流は通過させることが可能である。よ
って、スラストファン10a,10bは、この水流分の
水量及び負圧にするための水量を排出するように回転さ
れる。
【0052】このようにして装置本体5が壁面25に吸
着されると同時に、装置本体5の腹側4に設けられた駆
動輪11が壁面25に接触する。よって、この後はこの
駆動輪11を回転させることにより、水中清掃装置1は
壁面25上を走行することができる。ここで、シールス
カート26によって装置本体5内部を負圧に保たせるよ
うにしているため、必要なシール性を確保しつつ両者間
の摩擦を小さくすることができるので、上記駆動輪11
によって容易に壁面25上を走行させることができる。
よって、駆動輪用のモータ16,17を小型化すること
ができる。
【0053】駆動輪11は、垂直に立った装置本体5の
腹側4の下部に設けられているため、取付け位置が重心
位置に近くなるので、壁面25に接したときのトラクシ
ョン(駆動摩擦)が良好となる。よって、駆動輪11の
空回りが抑制される。又、左右の駆動輪11の回転速度
を変えることにより、水中清掃装置1は壁面25上を旋
回走行することができる。このとき、プラニメータ38
によって壁面25上の走行距離を検出することにより、
水中清掃装置1の位置決め精度を向上させることができ
る。又、水中清掃装置1の全高Hが低く抑えられている
ため、狭い隙間への侵入も容易にできる。
【0054】図5に示すように壁面25上に障害物29
(ゴミやボルトや溶接線や貝類等)がある場合であって
も、水中清掃装置1はシールスカート26のシールリン
グ部28の傾斜面30によって容易に乗り越えることが
できる。このとき、柔軟性のあるシールリング部28が
部分的に変形して多少装置本体5内外のシール性が悪化
するため外から内への吸込水流(以下漏れ水流という)
が増加するが、スラストファン10a,10bのモータ
12〜15を電流値一定に制御しているので、装置本体
5内をほぼ一定の負圧に保つことができる。即ち、電流
値一定制御の場合、モータ12〜15は、漏れ水流が多
くなれば負荷が小さくなるため回転速度が速まり、漏れ
水流が少なくなれば負荷が大きくなるため回転速度が遅
くなる。この結果、装置本体5内をほぼ一定の負圧に保
つことができるのである。
【0055】こうして、壁面25に沿って水中清掃装置
1を走行させつつ、モータなどの清掃具駆動装置48を
駆動させると、清掃具駆動装置48の出力軸49、傘歯
車50,47を介して一方の回転軸42が回転され、更
に、該回転軸42に取付けたシーブ45及びベルト46
を介して他方の回転軸42も回転され、回転軸42に取
付けられた図3に示すような回転ブラシ(ナイロンブラ
シやワイヤブラシ)などの清掃具43で壁面25が研掃
され、或いは、図4に示すようなヤスリなどの清掃具4
4で壁面25が研磨される。これにより、壁面25に付
着した貝藻類や、壁面25に発生した錆などが除去され
る。
【0056】こうして除去された貝藻類や錆などのゴミ
類は、スラストファン10a,10bの発生する噴流に
よってダクト18から背側19へ排出される。このう
ち、大きいものは、装置本体5の背側19に取付けられ
た集塵装置51によって捕集され、金属粉などは、金属
粉吸着具52によって吸着され、水中清掃装置1と共に
外部へ取り出され回収される。
【0057】尚、清掃機構40は水中清掃装置1の外部
に取付けることもできるが、このようにすると、清掃機
構40の水中清掃装置1に対する一体性が失われて、水
中清掃装置1を大きくせざるを得なくなってしまうとい
う問題があるので、清掃機構40は水中清掃装置1の内
部に取付けた方が、水中清掃装置1を小型化するという
所期の目的を達成するには適している。
【0058】又、清掃機構40を水中清掃装置1の内部
に取付けた上で、装置本体5の背側19全体に集塵装置
51を取付けることにより、集塵装置51の容量を大き
くすることができるので、清掃作業を長時間に亘って行
わせることが可能となる。
【0059】図6・図7は、本発明の第二の実施の形態
であり、移動機構として駆動輪11単独で壁面25を走
行させる代りに、装置本体5の上部に従動輪53を取付
け、駆動輪11と従動輪53の間に無限軌道状のクロー
ラ54を掛け渡して、クローラ54で壁面25を走行さ
せ得るようにしたものである。
【0060】上記構成によれば、駆動輪11を駆動する
ことにより、従動輪53との間に掛け渡されたクローラ
54が無限軌道状に移動され、クローラ54の移動によ
り壁面25を走行するようになっている。これにより、
壁面25を清掃しながらでも安定した状態で水中清掃装
置1を走行させることができるようになる。
【0061】上記以外については、前記実施の形態と同
様の構成を備えており、同様の作用・効果を得ることが
できる。
【0062】図8は、本発明の第三の実施の形態であ
り、清掃具55を円柱状のロータリーブラシとしたもの
である。
【0063】この場合において、56はロータリーブラ
シの両端部近傍を支持する支持部材、57はロータリー
ブラシの両端部に取付けられたシーブ、58は装置本体
5に取付けられたモータなどの清掃具駆動装置、59は
清掃具駆動装置58の出力軸にピニオン60,61を介
して取付けられたシーブ、62はシーブ57,59間を
連結するベルトである。
【0064】そして、モータなどの清掃具駆動装置58
を駆動することにより、ピニオン60,61、シーブ5
7、ベルト62、シーブ59を介してロータリーブラシ
などの清掃具55が回転駆動され、壁面25が清掃され
る。このように、清掃具55としてロータリーブラシを
使用することにより、一度に広い範囲を清掃することが
可能となる。
【0065】上記以外については、前記実施の形態と同
様の構成を備えており、同様の作用・効果を得ることが
できる。
【0066】図9は、本発明の第四の実施の形態であ
り、図8の場合と同様のロータリーブラシなどの清掃具
55を備えた水中清掃装置1を、図7・図8の場合と同
様のクローラ54を用いて走行させ得るようにしたもの
である。
【0067】上記以外については、前記実施の形態と同
様の構成を備えており、同様の作用・効果を得ることが
できる。
【0068】尚、本発明は、上述の実施の形態にのみ限
定されるものではなく、各実施の形態に記載した事項の
上記以外の組合せも可能であること、その他、本発明の
要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得るこ
とは勿論である。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように本発明にかかる水中
清掃装置によれば、垂直な壁面を走行しつつ清掃可能な
小型、軽量の装置を提供することができるという優れた
効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態を示す水中清掃装置
の全体概略斜視図である。
【図2】図1の部分破断平面図である。
【図3】第一の実施の形態を示す水中清掃装置が壁面に
吸着した状態を示す側断面図である。
【図4】図3とは異なる清掃具を備えた水中清掃装置の
図3と同様の図である。
【図5】図3及び図4の部分拡大図である。
【図6】本発明の第二の実施の形態を示す水中清掃装置
の部分破断平面図である。
【図7】第二の実施の形態を示す水中清掃装置が壁面に
吸着した状態を示す側断面図である。
【図8】本発明の第三の実施の形態を示す水中清掃装置
の部分破断平面図である。
【図9】本発明の第四の実施の形態を示す水中清掃装置
の部分破断平面図である。
【図10】従来例を示す水中清掃装置の説明図であり、
(a)は側面図、(b)は平面図である。
【符号の説明】
1 水中清掃装置 4 腹側 5 装置本体 10a,10b スラストファン 11 駆動輪(移動機構) 19 背側 25 壁面 26 シールスカート 40 清掃機構 43,55 清掃具(ブラシ) 44 清掃具(ヤスリ) 51 集塵装置 52 金属粉吸着具 54 クローラ(移動機構)
フロントページの続き (72)発明者 笹原 利彦 神奈川県横浜市磯子区新中原町1番地 石 川島播磨重工業株式会社横浜エンジニアリ ングセンター内 (72)発明者 三浦 雄一 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内 (72)発明者 甲斐 勝己 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 腹側が開口された装置本体と、該装置本
    体の背側に正逆回転自在に設けられたスラストファン
    と、上記装置本体の腹側の開口の周囲に設けられ壁面吸
    着時に装置本体内部を負圧に保つべく壁面と接するシー
    ルスカートと、装置本体を壁面に沿って移動させる移動
    機構と、装置本体が壁面に吸着した状態で壁面を清掃す
    る清掃機構とを備えたことを特徴とする水中清掃装置。
  2. 【請求項2】 腹側が開口された装置本体と、該装置本
    体の背側に正逆回転自在に設けられたスラストファン
    と、上記装置本体の腹側の開口の周囲に設けられ壁面吸
    着時に装置本体内部を負圧に保つべく壁面と接するシー
    ルスカートと、装置本体を壁面に沿って移動させる移動
    機構と、装置本体が壁面に吸着した状態で壁面を清掃す
    る清掃機構と、清掃によって発生したゴミ類を捕集させ
    る集塵装置とを備えたことを特徴とする水中清掃装置。
  3. 【請求項3】 移動機構が無端状のクローラである請求
    項1又は請求項2記載の水中清掃装置。
  4. 【請求項4】 清掃機構の清掃具が装置本体の内部に取
    付けられた請求項1乃至3いずれか記載の水中清掃装
    置。
  5. 【請求項5】 清掃機構の清掃具が回転可能なブラシで
    ある請求項1乃至4いずれか記載の水中清掃装置。
  6. 【請求項6】 清掃機構の清掃具が回転可能なヤスリで
    ある請求項1乃至4いずれか記載の水中清掃装置。
  7. 【請求項7】 集塵装置が装置本体の背側に少くともス
    ラストファンを覆うように取付けられた請求項2乃至6
    いずれか記載の水中清掃装置。
  8. 【請求項8】 集塵装置が装置本体の背側全面を覆うよ
    うに取付けられた請求項2乃至6いずれか記載の水中清
    掃装置。
  9. 【請求項9】 集塵装置が網状をした請求項2乃至8い
    ずれか記載の水中清掃装置。
  10. 【請求項10】 集塵装置の内部に金属粉吸着具が設け
    られた請求項2乃至9いずれか記載の水中清掃装置。
JP7223462A 1995-08-31 1995-08-31 水中清掃装置 Pending JPH0966265A (ja)

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