JPH0962391A - 基準電圧発生回路 - Google Patents
基準電圧発生回路Info
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- JPH0962391A JPH0962391A JP7222203A JP22220395A JPH0962391A JP H0962391 A JPH0962391 A JP H0962391A JP 7222203 A JP7222203 A JP 7222203A JP 22220395 A JP22220395 A JP 22220395A JP H0962391 A JPH0962391 A JP H0962391A
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Abstract
され、しかも基準電圧の温度係数を所定値に設定するこ
とが容易な基準電圧発生回路を提供する。 【解決手段】 出力端子と非反転及び反転入力端子との
間に抵抗12(抵抗値R1),14(抵抗値R2)が接
続された演算増幅器10と、非反転入力端子に接続され
たトランジスタTr1と、抵抗16(抵抗値R3)を介
して反転入力端子に接続されたトランジスタTr2とを
備える。各トランジスタTr1,Tr2のゲート幅Wと
ゲート長Lとが夫々等しく形成され、更に、R1=R
3、(W/L)×R3=0.7×106 Ω、R2/R3
=4.6となるように、抵抗値R1〜R3およびゲート
幅Wとゲート比L,即ちトランジスタ特性は、関連付け
られている。その結果、基準電圧発生回路2が出力する
基準電圧Voの温度係数は、当該回路にて実現可能な温
度係数の最小値に略等しくなる。
Description
等において温度特性の優れた基準電圧を発生させるため
の基準電圧発生回路に関する。
基準とするための温度係数の小さな基準電圧を発生させ
る基準電圧発生回路として、例えば、IEEJournal of
Solidstate circuits.Volsc-8.PP222(1973)に開示され
ているように、半導体素子のPN接合に基づくバンドギ
ャップ電圧が、ばらつきの少ない安定した温度特性を有
することを利用し、このバンドギャップ電圧に基づき基
準電圧を生成するものが知られている。
(a)に示すように、所定の基準電圧Voを出力する演
算増幅器10と、演算増幅器10の出力端子と非反転入
力端子との間に接続された抵抗12(抵抗値R1)と、
演算増幅器10の出力端子と反転入力端子との間に接続
された抵抗14(抵抗値R2)と、ベースとコレクタと
が互いに接続されると共に演算増幅器10の非反転入力
に接続され、且つエミッタが接地されたバイポーラトラ
ンジスタB1からなる第1の半導体回路と、一端が演算
増幅器の反転入力に接続された抵抗16(抵抗値R3)
と、ベースとコレクタとが互いに接続されると共に抵抗
16の他端に接続され、且つエミッタが接地されたバイ
ポーラトランジスタB2からなる第2の半導体回路とに
より構成されている。
は、互いに電流駆動能力が異なるものが用いられてい
る。即ち、これは、出力端子から所定の基準電圧Voが
出力されるように演算増幅器10を動作させるために、
バイポーラトランジスタB1,B2が接続された各電流
経路に流れる電流に基づく各入力端子への印加電圧の特
性が、出力端子が基準電圧Voである時の一点にて交わ
るように、各電流経路の電流特性を互いに異なったもの
にするためである。
においては、演算増幅器10の入力端子のイマジナリシ
ョートにより、抵抗16の一端が接続された反転入力端
子の電位は、非反転入力に印加されるバイポーラトラン
ジスタB1のベース・エミッタ間電圧Vbe1 に等しく、
一方、抵抗16の他端には、バイポーラトランジスタB
2のベース・エミッタ間電圧Vbe2 が印加される。この
ため、抵抗16の両端には、バイポーラトランジスタB
1,B2のベース・エミッタ間電圧の差(Vbe1−Vbe
2)が印加され、この両端電圧と抵抗値R3とに応じた
一定電流I2が流れる。その結果、電流I2により抵抗
14に誘起される所定電圧I2・R2と、バイポーラト
ランジスタB1のベース・エミッタ間電圧Vbe1 との加
算値が基準電圧Voとして演算増幅器10から出力され
る。
る基準電圧Voは、次の(1)式にて表される。
電気素量である。なお、図5(b)に示す基準電圧発生
回路9は、図5(a)の基準電圧発生回路8のダイオー
ド接続されたバイポーラトランジスタB1,B2の代わ
りに、ダイオードD1,D2を用いて構成し、ベース・
エミッタ間電圧Vbe1,Vbe2に代わり、順方向電圧Vr
1,Vr2に基づき基準電圧Voを発生させるものであ
り、この場合の基準電圧Voは、次の(2)式にて表さ
れる。
(順方向電圧Vr1)は、負の温度係数(−2mV/℃程
度)を持つのであるが、(1),(2)式からわかるよ
うに、抵抗値R1〜R3、及びトランジスタの特性を適
宜設定して、(1),(2)式の第1項に、これと同じ
大きさで正の温度係数を持たせることにより、基準電圧
Voの温度係数を略ゼロにすることができる。
9をCMOS集積回路上に実現しようとした場合、まず
バイポーラトランジスタB1,B2を用いた基準電圧発
生回路8では、その製造においては、CMOS工程とバ
イポーラ工程とを組み合わせたBiCMOS工程が必要
となり、工程が複雑になってしまうという問題があっ
た。
電圧発生回路9の場合は、CMOS工程における様々な
PN接合を利用することが考えられるが、回路特性を悪
化させる寄生トランジスタが形成されないように設計す
ることが難しいという問題があった。
第1及び第2の半導体回路として、バイポーラトランジ
スタB1,B2(ダイオードD1,D2)の代わりに、
NチャネルのMOS型電界効果トランジスタを用いて構
成する試みが行われている。
効果トランジスタを用いた場合、非反転入力に印加され
る電圧が、PN接合に基づくものとはならないため、基
準電圧を求める理論式が上記(1)(2)式に比べて極
めて複雑なものとなり、その結果、基準電圧の温度係数
が所定値になるように、抵抗値R1〜R3やトランジス
タの特性といったパラメータを設計しようとすると極め
て手間を要するという問題があった。
いた場合、パラメータの設計を簡単化するためには、理
論式を少しでも簡単にするために、MOS型電界効果ト
ランジスタのスレッショルド電圧を等しくする必要があ
るが、例えば、CMOS集積回路上に当該基準電圧発生
回路を形成する場合、従来装置のように、各トランジス
タの電流駆動能力を互いに異なるようにすると、各トラ
ンジスタで、製造上生じる特性のばらつき方が異なって
しまうため、各トランジスタのスレッショルド電圧を一
致させることが難しく、その結果、実際に製造したとき
に、設計値通りの温度係数を実現することができず、精
度を劣化させてしまうという問題があった。
MOS型電界効果トランジスタを用いて構成され、しか
も、基準電圧の温度係数を所定値に設定することが容易
な基準電圧発生回路を提供することを目的とする。
になされた請求項1に記載の発明は、外部装置に対して
所定の基準電圧を出力するための演算増幅器と、該演算
増幅器の出力端子と非反転入力端子との間に接続された
第1の抵抗と、上記演算増幅器の出力端子と反転入力端
子との間に接続された第2の抵抗と、一端が上記非反転
入力端子に接続されると共に他端が接地され、上記第1
の抵抗に上記出力端子側から上記非反転入力端子側に向
けて電流を流す第1の半導体回路と、一端が上記反転入
力端子に接続された第3の抵抗と、一端が該第3の抵抗
の上記反転入力端子とは反対側に接続されると共に他端
が接地され、上記第2の抵抗に上記出力端子側から上記
反転入力端子側に向けて電流を流す第2の半導体回路
と、を備え、上記演算増幅器が、上記第1及び第2の半
導体回路の両端電圧の差と上記第3の抵抗の抵抗値とに
基づいて上記第2及び第3の抵抗に流れる電流により誘
起される上記第2の抵抗の両端電圧と、上記第1の半導
体回路による非反転入力端子への印加電圧との加算値
を、出力端子から上記基準電圧として出力する基準電圧
発生回路において、上記第1の半導体回路を、ゲート及
びドレインが上記演算増幅器の非反転入力端子に接続さ
れ、ソースが接地された第1のNチャネルMOS型電界
効果トランジスタから構成すると共に、上記第2の半導
体回路を、ゲート及びドレインが上記第3の抵抗に接続
され、ソースが接地された第2のNチャネルMOS形電
界効果トランジスタから構成し、しかも、上記第1及び
第2のNチャネルMOS型電界効果トランジスタのゲー
ト幅及びゲート長を、それぞれ同一寸法に形成し、上記
基準電圧の温度係数が所定値となるように、上記第1な
いし第3の抵抗の抵抗値を設定してなることを特徴とす
る。
おいては、演算増幅回路の入力端子のイマジナリショー
トにより、反転入力端子の電位は非反転入力端子の電位
に等しくなるため、一端が反転入力端子、他端が第2の
半導体回路に接続された第3の抵抗の両端には、第1及
び第2の半導体回路の両端電圧の差が印加される。その
結果、この第3の抵抗の両端への印加電圧と、第3の抵
抗の抵抗値とに応じた所定電流が、第2及び第3の抵抗
に流れ、この所定電流により第2の抵抗に誘起される両
端電圧と、第1の半導体回路による非反転入力端子への
印加電圧との加算値が、基準電圧として上記出力端子か
ら出力される。また、第1ないし第3の抵抗の抵抗値、
及び第1及び第2のNチャネルMOS型電界効果トラン
ジスタの特性を適宜設定することにより、基準電圧の温
度係数は任意に設定される。
のNチャネルMOS型電界効果トランジスタのゲート幅
及びゲート長が、それぞれ同一寸法に形成され、各トラ
ンジスタは同じ電流特性を持つようにされている。従っ
て、本発明によれば、当該基準電圧発生回路をCMOS
集積回路上に形成する場合に、各トランジスタの形成時
の条件が全く同じになるため、各トランジスタのスレッ
ショルド電圧を正確に等しくすることができ、当該基準
電圧発生回路に設計値通りの精度のよい基準電圧を発生
させることができる。
ているため、この基準電圧を表す理論式,延いては、こ
の基準電圧の理論式を温度について微分することにより
求められる温度係数の理論式が簡略化され、温度係数を
所定値に設定する場合に、第1ないし第3の抵抗の抵抗
値等のパラメータの設計を容易にすることができる。
に記載の基準電圧発生回路において、上記第1及び第3
の抵抗の各抵抗値を、同一値に設定し、上記第1及び第
2の半導体回路を構成する各NチャネルMOS型電界効
果トランジスタのゲート幅Wとゲート長Lとの比W/L
と、上記第3の抵抗の抵抗値との乗算値を、0.7×1
06 Ω以上に設定してなることを特徴とする。
よれば、第2の抵抗の抵抗値R2と第3の抵抗の抵抗値
R3の比R2/R3を適宜設定することにより、当該基
準電圧発生回路にて実現可能な温度係数の絶対値の最小
値を下限として、任意に温度係数を設定することができ
る。
抵抗の抵抗値R2と第3の抵抗の抵抗値R3の比R2/
R3をパラメータとして変化させた時の、温度係数の絶
対値の特性を求めると、その特性は極小値を持つ。そし
て、トランジスタのゲート幅Wとゲート長Lとの比W/
Lと、上記第3の抵抗の抵抗値との乗算値を0.7×1
06 Ω以上に設定した場合には、その極小値は、当該基
準電圧発生回路にて実現可能な最小の温度係数に略等し
くなる。従って、第2及び第3の抵抗の抵抗値の比R2
/R3を任意に設定することにより、当該基準電圧発生
回路にて実現可能な温度係数の絶対値の最小値を下限と
して、任意に温度係数を設定することができるのであ
る。
項2に記載の基準電圧発生回路において、更に、上記第
2の抵抗の抵抗値R2と上記第3の抵抗の抵抗値R3と
の比R2/R3を、略4.6に設定してなることを特徴
とする。
おいては、基準電圧の温度係数の絶対値を、当該基準電
圧発生回路にて実現可能な最小値に略等しくすることが
できる。即ち、温度係数の理論式に基づいて、温度係数
の絶対値を求めると、トランジスタのゲート幅Wとゲー
ト長Lとの比W/Lと、上記第3の抵抗の抵抗値との乗
算値が0.7×106 Ω以上であれば、第2及び第3の
抵抗の抵抗値の比R2/R3が、略4.6の時に極小値
となる。従って、第1ないし第3の抵抗値、及び第1及
び第2のNチャネルMOS型トランジスタのゲート幅W
とゲート長Lとの比W/Lが、上述のように関係づけら
れた基準電圧発生回路の基準電圧の温度係数は、当該基
準電圧発生回路にて実現可能な温度係数の最小値に略等
しくなるのである。
ば、第1の抵抗の抵抗値と、第2の抵抗の抵抗値と、第
1及び第2のNチャネルMOS型電界効果トランジスタ
のゲート幅Wとゲート長Lとの比W/Lとが、すべて第
3の抵抗の抵抗値と関連付られており、従って、第1な
いし第3の抵抗のいずれかの抵抗値を設定すると、これ
らの抵抗値と第1及び第2のNチャネルMOS型電界効
果トランジスタの特性とが全て確定できるため、極めて
簡単に設計を行うことができる。
に説明する。図1に、本実施例の基準電圧発生回路の全
体構成を表す回路図を示す。なお、図1に示すように、
本実施例の基準電圧発生回路2は、図5にて示した従来
装置の基準電圧発生回路8,9において、第1の半導体
回路が、バイポーラトランジスタB1(ダイオードD
1)の代わりに、ソースが接地されゲート及びドレイン
が演算増幅器10の非反転入力端子に接続されたNチャ
ネルのMOS型電界効果トランジスタからなる第1のト
ランジスタTr1にて構成され、第2の半導体回路が、
バイポーラトランジスタB2(ダイオードD2)の代わ
りに、ソースが接地され、ゲート及びドレインが抵抗1
6に接続されたNチャネルのMOS型電界効果トランジ
スタからなる第2のトランジスタTr2にて構成されて
いるだけで、それ以外の構成、即ち、演算増幅器10,
及び抵抗12,14,16は、抵抗値R1,R2,R3
が異なるだけで、従来装置と全く同じである。
1,Tr2を構成するNチャネルMOS型電界効果トラ
ンジスタ(以下、NMOSトランジスタとよぶ)は、図
2に示すように、P型のシリコン基板20と、このシリ
コン基板20上に不純物拡散にて形成されたN型のドレ
イン領域22及びソース領域24と、これらドレイン領
域22及びソース領域24の間の基板表面に形成された
電気絶縁性の酸化膜26と、酸化膜26を挟んで基板2
0に対向するように形成された金属からなるゲート電極
28とにより構成されている。
すると、ゲート電極28直下の酸化膜26と基板20と
の界面に電子が誘起され、ドレイン領域22とソース領
域24との間に、N型の導電層(チャネル)30が形成
される。このチャネル30の大きさ、即ちゲート電極2
8の大きさにより、ドレイン電流の大きさが決まり、そ
の長さ(ゲート長)Lが短いほど、また、その幅(ゲー
ト幅)Wが広いほど、電流値は大きくなる。つまり、第
1及び第2のトランジスタTr1,Tr2の電流特性
は、これらゲート幅Wと、ゲート長Lとにより決定され
る。なお、図2において、ゲート幅Wは、図の奥行き方
向に広がっている。
においては、第1のトランジスタTr1は、そのゲート
電圧・ドレイン電流特性に基づき、抵抗12の抵抗値R
1と、基準電圧Voとにより決まる所定電流I1を抵抗
12に流すと共に、演算増幅器10の非反転入力端子に
所定電圧を印加する。一方、第2のトランジスタTr2
は、そのゲート電圧・ドレイン電流特性に基づき、抵抗
16の抵抗値R3と演算増幅器10の反転入力端子の電
位とにより決まる所定電流I2を抵抗14,16に流
す。そして、演算増幅器10は、非反転入力端子の電位
と、電流I2による抵抗14の両端電圧との加算値を基
準電圧Voとして出力する。
〜R3、及び、第1及び第2のトランジスタTr1,T
r2のゲート電圧・ドレイン電流特性を定めるパラメー
タであるゲート幅W1,W2及びゲート長L1,L2
は、次の関係式(A)〜(C)を満たすように設定され
ている。
タTr1,Tr2は、同じゲート電圧・ゲート電流特性
を有するようにされており、関係式(B)により、抵抗
値R1,R3が互いに関連付けられており、また、関係
式(C)により、第1及び第2のトランジスタTr1,
Tr2の特性と抵抗値R1,R3とが関連づけられてい
る。なお、以後、ゲート幅Wとゲート長Lとの比W/L
と、抵抗値R3との乗算値をパラメータK(=(W/
L)×R3)とよぶ。
て、抵抗14の抵抗値R2と抵抗16の抵抗値R3との
比を、パラメータM(=R2/R3)として、温度係数
を求める理論式(後述の(10)式を参照)を用いて温
度係数の絶対値|Verr| を求めたグラフである。な
お、R1=R3=18kΩ,W/L=40とし、R2を
変化させることでパラメータMを変化させている。
err| は、パラメータMが4.6の時に、極小値を持
ち、その時の値は、0.039mV/℃となる。そし
て、この特性は、パラメータKの値を0.7×106 Ω
より大きくした場合には、図3に示した特性と略同様
に、M=4.6の付近にて極小値を持つ特性となり、そ
の極小値もこれと略同様なものとなる。また、逆に、パ
ラメータKの値を0.7×106 Ωより小さくした場合
には、パラメータKの値がより小さくなる程、図3に示
した特性より、図中左上方にシフトしたものとなる。
2において実現可能な温度係数|Verr| の最小値とな
っている。従って、関係式(A)〜(C)を満たすよう
に設定された本実施例の基準電圧発生回路2において
は、パラメータMの値を適宜選択して設定することによ
り、基準電圧Voの温度係数Verr を、当該回路におい
て実現可能な温度係数|Verr| の最小値を下限とし
て、任意に設定することができる。
が所定値に設計された基準電圧発生回路2を、CMOS
集積回路上に実現する場合に、第1及び第2のトランジ
スタTr1,Tr2のゲート幅W1,W2及びゲート長
L1,L2が、夫々等しくされているため、各トランジ
スタTr1,Tr2を全く同じ条件にて製造でき、これ
らトランジスタTr1,Tr2のスレッショルド値Vth
を正確に等しくすることができる。このため、設計によ
り求めた温度係数|Verr| を精度よく実現することが
できる。
を、0.7×106 Ωより大きくしても、略同様の極小
値を得ることができるので、関係式(C)を満たす場合
だけに限らず、下記の関係式(C′)を満たす範囲であ
れば、本実施例と同様の効果を得ることができる。
係式(A)〜(C)を満たすように設定された第1実施
例の基準電圧発生回路2において、更に、次の関係式
(D)を満たすように設定されている。
Ω,W/L=40に設定されている。即ち、関係式
(A)〜(D)を満たすように設定された本実施例の基
準電圧発生回路2においては、その基準電圧Voの温度
係数の絶対値|Verr| が、必ず、当該基準電圧発生回
路2において実現可能な最小値に略等しくなり、温度特
性の優れた基準電圧Voを発生させることができる。
〜(D)により、抵抗値R1と、抵抗値R2と、第1及
び第2のトランジスタTr1,Tr2のゲート幅Wとゲ
ート長Lとの比W/Lとが、すべて抵抗値R3に関係付
けられているため、抵抗値R1〜R3のいずれかを決定
すれば、抵抗値R1〜R3及びトランジスタTr1,T
r2の特性を全て確定でき、極めて簡単に設計すること
ができる。
理論式(後述の(10)式参照)に基づき、パラメータ
Kを変化させて、温度係数の絶対値|Verr| を求めた
グラフである。なお、抵抗値R1〜R3は、R1=R3
=18kΩ,R2=82.8kΩに固定し、ゲート幅W
とゲート長Lとの比W/Lを変化させることでパラメー
タKを変化させている。
なるに従って、温度係数の絶対値|Verr| は急激に減
少し、K=0.7×106 Ωにて最小値0.039mV
/℃となり、パラメータK>0.7×106 Ωでは、温
度係数の絶対値|Verr| は、略一定値となる。
4.6より大きくすると、図中右上方向にシフトし、逆
に、パラメータMの値を4.6より小さくすると、図中
左上方向にシフトする。つまり、パラメータKの値が
0.7×106 Ωの時に限らず、これ以上の値であれ
ば、温度係数の絶対値|Verr| は、略最小値に等しく
なるので、本実施例においても、上記第1実施例と同様
に、関係式(C)の場合に限らず、関係式(C′)の範
囲であれば、本実施例と同様の効果を得ることができ
る。
めるために使用した理論式について説明する。まず、基
準電圧発生回路2の基準電圧Voを表す理論式は、次式
にて表される。
t:絶対温度、e:自然対数の底 I1(t),I2(t):各トランジスタTr1,Tr
2のドレイン電流 Vth(t):トランジスタTr1,Tr2のスレッショ
ルド電圧 G(t):基板20の物性に基づく関数 なお、(3)式は、トランジスタTr1,Tr2のスレ
ッショルド電圧が等しいと仮定した場合のものである。
演算増幅器10の非反転入力端子(反転入力端子も同
じ)の電位を、第3項が抵抗14の両端電圧を表してい
る。そして、ドレイン電流Ii(t),{i=1,
2}、スレッショルド電圧Vth(t)、関数G(t)
は、次の(4)〜(6)式にて表される。
率 Cox:酸化膜26の容量 μ :基板20の表面におけるキャリアの移動度 Ns:基板20の不純物濃度 Ni:基板20の
真性キャリア濃度 Vds:ドレイン・ソース間電圧 Vsb:ソース・基
板間電圧 Vde:ドレイン・ソース間電圧及びドレイン飽和電圧の
うち小さい方の電圧 fb,fs:不純物拡散により基板上に形成されたドレ
イン領域22及びソース領域24が、ゲート電極28直
下にまで拡散されチャネル30の長さが短縮されること
による誤差の影響を補正するための補正値 なお、(4)式は、各トランジスタTr1,Tr2を、
サブスレッショルド領域、即ち、ゲート・ソース間にス
レッショルド電圧Vth付近の電圧を印加し、ドレイン・
ソース間に完全にチャネルができきらないようにして動
作させた時のものである。
マン定数k,電子の電荷量q,自然対数の底eは定数で
あり、また、シリコンの誘電率εsi,キャリアの移動度
μ,酸化膜容量Cox,不純物濃度Ns,真性キャリア濃
度Ni,補正値fb,fsは、製造工程の条件により所
定値に決定され、ドレイン・ソース間電圧Vds,ソース
・基板間電圧Vsb,電圧Vdeは、作製されたトランジス
タの特性に基づき、回路動作に従って従属的に決まる値
である。
Voの理論式を微分した式により求められる温度係数V
errは、抵抗値R1〜R3、及び電流値I1(t),I
2(t)を適宜設定することにより調整され、このう
ち、電流値I1(t),I2(t)は、(4)式からわ
かるように、第1及び第2のトランジスタTr1,Tr
2のゲート幅Wi及びゲート長Liにより調整されるの
である。
(3)式に示した基準電圧Voの理論式を整理すると、
次式のようになる。なお、関係式(C),(D)につい
ては、数値を定めず、パラメータM,Kを使用する。
のトランジスタTr1,Tr2のゲート幅W1,W2、
ゲート長L1,L2を夫々等しくしたことにより、I1
(t)=I2(t)となり、(3)式において、互いに
打ち消し合って、温度に依存する項が減少するため、基
準電圧Voの理論式は簡易化される。
て微分することにより求められる基準電圧Voの温度係
数Verr は、次式のように表される。
メータMを変化させると、図3に示すように、温度係数
の絶対値|Verr| が極小値を持つ特性が得られ、ま
た、第2のパラメータKを変化させると、図4に示すよ
うに、所定値以上にて、略一定の値となる特性が得られ
るのである。
回路図である。
構造を表す説明図である。
Voの温度係数の特性を求めたシミュレーション結果を
表すグラフである。
準電圧Voの温度係数の特性を求めたシミュレーション
結果を表すグラフである。
路図である。
14,16…抵抗 20…シリコン基板 22…ドレイン領域 24…
ソース領域 26…酸化膜 28…ゲート電極 30…チャネル Tr1…第1のトランジスタ Tr2…第2のトラン
ジスタ
Claims (3)
- 【請求項1】 外部装置に対して所定の基準電圧を出力
するための演算増幅器と、 該演算増幅器の出力端子と非反転入力端子との間に接続
された第1の抵抗と、 上記演算増幅器の出力端子と反転入力端子との間に接続
された第2の抵抗と、 一端が上記非反転入力端子に接続されると共に他端が接
地され、上記第1の抵抗に上記出力端子側から上記非反
転入力端子側に向けて電流を流す第1の半導体回路と、 一端が上記反転入力端子に接続された第3の抵抗と、 一端が該第3の抵抗の上記反転入力端子とは反対側に接
続されると共に他端が接地され、上記第2の抵抗に上記
出力端子側から上記反転入力端子側に向けて電流を流す
第2の半導体回路と、 を備え、上記演算増幅器が、上記第1及び第2の半導体
回路の両端電圧の差と上記第3の抵抗の抵抗値とに基づ
いて上記第2及び第3の抵抗に流れる電流により誘起さ
れる上記第2の抵抗の両端電圧と、上記第1の半導体回
路による非反転入力端子への印加電圧との加算値を、出
力端子から上記基準電圧として出力する基準電圧発生回
路において、 上記第1の半導体回路を、ゲート及びドレインが上記演
算増幅器の非反転入力端子に接続され、ソースが接地さ
れた第1のNチャネルMOS型電界効果トランジスタか
ら構成すると共に、上記第2の半導体回路を、ゲート及
びドレインが上記第3の抵抗に接続され、ソースが接地
された第2のNチャネルMOS形電界効果トランジスタ
から構成し、 しかも、上記第1及び第2のNチャネルMOS型電界効
果トランジスタのゲート幅及びゲート長を、それぞれ同
一寸法に形成し、 上記基準電圧の温度係数が所定値となるように、上記第
1ないし第3の抵抗の抵抗値を設定してなることを特徴
とする基準電圧発生回路。 - 【請求項2】 請求項1に記載の基準電圧発生回路にお
いて、 上記第1及び第3の抵抗の各抵抗値を、同一値に設定
し、 上記第1及び第2の半導体回路を構成する各Nチャネル
MOS型電界効果トランジスタのゲート幅Wとゲート長
Lとの比W/Lと、上記第3の抵抗の抵抗値との乗算値
を、0.7×106 Ω以上に設定してなることを特徴と
する基準電圧発生回路。 - 【請求項3】 請求項2に記載の基準電圧発生回路にお
いて、 更に、上記第2の抵抗の抵抗値R2と上記第3の抵抗の
抵抗値R3との比R2/R3を、略4.6に設定してな
ることを特徴とする基準電圧発生回路。
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---|---|---|---|
JP22220395A JP3557744B2 (ja) | 1995-08-30 | 1995-08-30 | 基準電圧発生回路 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007249733A (ja) * | 2006-03-17 | 2007-09-27 | Oki Electric Ind Co Ltd | 基準電位発生回路 |
JP2009116748A (ja) * | 2007-11-08 | 2009-05-28 | Panasonic Corp | 定電圧回路 |
-
1995
- 1995-08-30 JP JP22220395A patent/JP3557744B2/ja not_active Expired - Fee Related
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