JPH0961807A - 投影型液晶表示装置 - Google Patents

投影型液晶表示装置

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JPH0961807A
JPH0961807A JP7217984A JP21798495A JPH0961807A JP H0961807 A JPH0961807 A JP H0961807A JP 7217984 A JP7217984 A JP 7217984A JP 21798495 A JP21798495 A JP 21798495A JP H0961807 A JPH0961807 A JP H0961807A
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JP
Japan
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liquid crystal
light
crystal panel
crystal display
incident
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Application number
JP7217984A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Ueda
和彦 上田
Takahiro Miyake
隆浩 三宅
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一波長帯域を有する2本の光束を、互いに
異なる方向から液晶パネルに照射させて、光の有効利用
効率の向上を図る。 【解決手段】 同一の波長帯域を有する2本の光束を、
互いに異なる方向から共通の液晶表示素子26に入射さ
せる入射光学系が設けられている。各光束は、液晶パネ
ル21前面に設けられたマイクロレンズアレイ19によ
って、光の入射角に応じた絵素開口部20bに結像され
る。絵素20aのピッチとマイクロレンズのピッチとを
ずらせて隣合う2つのマイクロレンズの境界を1つの絵
素20aに対向させると、境界方向に向かって入射され
る光束R1、R2は、その絵素20aに集光される。集
光された光束は液晶表示素子により変調され、投射光学
系により合成されてスクリーン上に映像表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投射光学系により
スクリーン上に表示させる投影型の画像表示装置のう
ち、映像を液晶パネルにて作製する投影型液晶表示装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】上述の投影型の画像表示装置に用いられ
る表示パネルとしては、従来より、液晶パネル、エレク
トロクロミックディスプレイ、PLZT等の透過性セラ
ミックを用いたディスプレイ等が知られている。その中
でも、液晶パネルを用いた液晶プロジェクターは、従来
のCRTに代わる大画面画像表示装置として、近年、特
に注目を浴びている。
【0003】このような投影型の画像表示装置として普
及している投影型の液晶表示装置に用いられる従来の照
明光学系においては、光源としてメタルハライドラン
プ、ハロゲンランプ、キセノンランプ等の白色光が用い
られる。これらの光源から発せられた発散光束は、パラ
ボラリフレクター(放物曲面鏡)で反射されて平行光束
に変換された後、透過型液晶パネルに入射される。
【0004】この透過型液晶パネルは、通常、液晶パネ
ルの各絵素にバリスター、MIM(Metal/Ins
ulator/Metal)等の非線形素子を付加する
ことによりクロストークを制御したり、各絵素にスイッ
チング素子としてトランジスターを付加することにより
各絵素を個別に駆動する方法が取られている。しかし、
非線形素子やスイッチング素子等を絵素に付加すると、
表示領域の面積に対して、表示に寄与しない不透明部の
面積の割合が増加することになって、開口率の低下を招
く。開口率が低下すると、液晶パネルに照射された光の
有効利用効率が低下するので、得られる表示が暗くなる
という問題がある。尚、開口率は、表示領域の面積に対
する、全絵素の表示に関与する有効面積の比で定義され
る。
【0005】一方、液晶パネルにおいて解像度が高く鮮
明な映像を得るためには、各絵素の面積を小さくして、
液晶パネル上に絵素を高密度に設けることで対応でき
る。この場合、液晶パネルの構成要素の全ての形状を相
似的に縮小できれば開口率が変化しないので問題ない
が、現実には困難である。すなわち、電極へ接続される
金属配線の幅や、上記非線形素子やスイッチング素子等
の付加的構成要素の大きさは、その製造工程におけるエ
ッチングの精度や位置合わせ精度の限界によって、縮小
が制限されるからである。
【0006】従って、各絵素の面積を小さくしていく
と、電極の金属配線部や付加素子部等、表示に寄与しな
い部分の面積が絵素内で占める割合が大きくなって、開
口率の低下を招く。このように開口率が低い液晶パネル
では、同じ照明光学系を用いて光束を投射しても、得ら
れる映像が暗くなるという問題がある。
【0007】この問題を解決する手段として、表示パネ
ルの前面(光入射側)および後面(光出射側)にマイク
ロレンズアレイを形成して光の有効利用効率を高める方
法が、例えば特開昭60−262131号および特開昭
61−11788号に開示されている。この方法は、表
示に寄与しない部分に入射した光束を、マイクロレンズ
アレイの各マイクロレンズによって表示パネルの絵素開
口部に集光させる方法であり、液晶パネルの実質的な開
口率を向上させて、明るい映像を得ることができる。
【0008】このようにマイクロレンズを用いる場合、
実質的な開口率を向上させるために、マイクロレンズに
入射する光束には平行度の高いものが求められる。これ
は、あるマイクロレンズに入射した光束を、そのマイク
ロレンズに対向した位置にある絵素上に結像させるため
である。これに対して平行度があまり高くない光束を用
いた場合は、ある許容入射角を越えて入射する光は、所
定の絵素開口部以外の部分に結像されるので、映像の明
るさに寄与しない。このため、ある一方向から入射す
る、平行度の高い入射光が求められている。
【0009】現状において、液晶プロジェクターの光源
としては、偏光方向が一定方向に直線偏光した光が用い
られることが多い。このような光を得るためには、メタ
ルハライドランプ等、偏光方向が混在する光源と偏光板
とを組み合わせる方法が一般的に用いられている。この
方法では、偏光板に入射した光のうち、偏光板を透過す
る光に対して垂直な偏光面を有する偏光成分光は除去さ
れる。このため、利用できる光の光量割合が元来の半分
以下に減少してしまい、光量損失が大きいという問題が
ある。
【0010】この問題を解決する手段として、以下のよ
うな偏光分離合成手段が存在する。この偏光分離合成手
段による場合は、光源からの光を偏光ビームスプリッタ
ーによりP偏光およびS偏光の2つの直線偏光成分に分
離し、このうちの一方の光を、1/2波長板を透過させ
ることによりその偏光面を90゜回転させる。その後、
他方の光と再度合成することにより、光量損失を抑える
と共に一定方向に直線偏光した光を得ることができる。
【0011】図8に、このような偏光分離合成手段の一
例を示す。光源1から発せられた光は、曲面鏡2により
反射されて平行光8となり、偏光ビームスプリッター3
によりP偏光およびS偏光の2つの直線偏光成分に分離
される。S偏光は、偏光分離膜4により反射され、続い
てミラー5で反射された後、1/2波長板6を透過する
ことにより偏光面が90゜回転してP偏光(P’)に変
換される。このP偏光(P’)は、偏光分離膜4を透過
したP偏光(P)と共に偏光分離合成手段7から出射さ
れる。この偏光分離合成手段7によれば、光源1から発
せられたP偏光とS偏光との2つの偏光成分が混在する
光のうち、S偏光をP偏光に変換してP偏光成分のみの
偏光光として取り出すことができる。
【0012】上述のような偏光分離合成手段からの出射
光は、偏光分離膜を透過したP偏光(P)と、偏光分離
膜で反射された後に変換されたP偏光(P’)との2本
の光束である。このため、2本の出射光の光束径(また
は合計の光束面積)は、偏光分離合成手段への入射光B
の光束径(または光束面積)に対して2倍に広がってい
る。従って、通常、液晶パネル上で約1本の光束の大き
さになるように、偏光分離合成手段からの2本の出射光
を重ねる必要がある。つまり、2本の光束を、その液晶
パネルが有する許容入射角以内の角度で液晶パネルに入
射させるように、重ねる訳である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、液晶パ
ネルには、開口率を向上させるためにマイクロレンズア
レイが設けられ、入射光としては、一方向から入射され
る平行度の良い光束が求められている。
【0014】ところが、メタルハライドランプ等の白色
光を発する光源は、ある特定の一点から光を発する点光
源ではなく、ある広がりを持った範囲から発光する光源
である。そのため、この光源から発せられた光を液晶パ
ネルへの入射光として用いた場合、その光束の平行度は
あまり良くない。従って、前記偏光分離合成手段から得
られる2本の出射光も、各々がある広がりを持った光束
である。
【0015】このような偏光分離合成手段からの2本の
出射光をマイクロレンズアレイが設けられた液晶パネル
上で重ねる場合、2本の光束は、その光軸自身がある角
度を持って液晶パネルに入射することになる。従って、
各光束が持つ広がりまで含めると、液晶パネルの許容入
射角を越えた角度で入射する光束の割合が多くなる。そ
の結果、液晶パネルの絵素開口部に有効に光を取り込め
ないことになる。
【0016】また、最近においては、投影型の液晶表示
装置には、その構成の小型化が求められている。小型化
の実現のためには、その装置の各々の構成要素を小型化
する必要があり、液晶パネルに関しても同様である。し
かし、小型の液晶パネルを用いると、液晶パネルに入射
する光の光束径(または光束面積)に対して、表示パネ
ル部の面積の割合が小さくなって、光の有効利用効率が
低下する。
【0017】このため、液晶パネルの大きさに合わせて
入射光の光束径を小さくする方法が考えられる。ところ
が、メタルハライドランプ等の白色光を発する光源から
の光束を液晶パネルへの入射光として用いる場合、上述
のように、その光束の平行度があまり良くなく、光束径
を縮小するとさらに平行度が悪化する。このように平行
度が悪い光束は、マイクロレンズを通して所定の絵素上
に結像させることができない。
【0018】本願出願人は、互いに異なる波長帯域を有
する複数の光束を、互いに異なる方向から共通の液晶パ
ネルに入射させるカラー液晶表示装置を提案している
(特開平4−60538号)。この提案した液晶表示装
置は、例えば、赤、緑、青の3原色を選択的に反射する
3枚のダイクロイックミラーにより白色光源からの白色
光を3原色の色光束に分光して入射光とし、または、相
互に異なる方向から照射された複数の色光束を入射光と
して、マイクロレンズにより各々の入射角に対応した絵
素開口部に結像させている。この従来例は、互いに異な
る波長帯域を有する複数の光束を入射光としており、同
一波長帯域を有する複数の光束を入射光とする場合につ
いては言及されていない。
【0019】本発明は、このような従来技術の課題を解
決すべくなされたものであり、同一波長帯域を有する2
本の光束を、互いに異なる方向から液晶パネルに照射さ
せて、光の有効利用効率の向上を図ることができ、明る
く鮮明な映像が得られ、小型化にも対応できる投影型液
晶表示装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の投影型液晶表示
装置は、複数の絵素開口部を有する液晶パネルの光入射
側に複数のマイクロレンズを有するマイクロレンズアレ
イが設けられた液晶表示素子を備え、該マイクロレンズ
アレイの各マイクロレンズにて集光された光が液晶パネ
ルの絵素開口部を通り、該液晶パネルにて変調された光
束を投射光学系によりスクリーン上に映像表示させる投
影型液晶表示装置において、同一の波長帯域を有する2
本の光束を互いに異なる方向から該液晶表示素子に入射
させる入射光学系を備え、該マイクロレンズアレイを透
過した2本の集光した光束が絵素開口部を通るように、
該マイクロレンズアレイおよび液晶パネルが構成され、
そのことにより上記目的が達成される。
【0021】本発明の投影型液晶表示装置において、前
記マイクロレンズアレイは、1つのマイクロレンズに2
つの絵素開口部を対応させて前記液晶パネルの光入射側
に設けられ、該1つのマイクロレンズに入射された前記
2本の光束が各々異なる絵素開口部に集光される構成と
することができる。この投影型液晶表示装置において、
前記液晶パネルが、前記マイクロレンズアレイの1つの
マイクロレンズに対向するように2つの絵素開口部を配
置した構成とすることができる。
【0022】本発明の投影型液晶表示装置において、前
記マイクロレンズアレイは、隣合う2つのマイクロレン
ズに1つの絵素開口部を対応させて前記液晶パネルの光
入射側に設けられ、該隣合う2つのマイクロレンズに入
射された前記2本の光束が共通の絵素開口部に集光され
る構成とすることができる。この投影型液晶表示装置に
おいて、前記液晶パネルは、隣合う2つのマイクロレン
ズの境界に対向するように絵素開口部を配置した構成と
することができる。
【0023】以下、本発明の作用について説明する。
【0024】本発明にあっては、同一の波長帯域を有す
る2本の光束を、互いに異なる方向から液晶表示素子に
入射させる入射光学系が設けられている。この入射光学
系は、光源から発せられた光束を液晶パネルの各絵素に
集光するために、液晶パネル前面に設けられたマイクロ
レンズアレイによって、光の入射角に応じた絵素開口部
に結像させる。
【0025】このとき、液晶表示素子の構成を1つのマ
イクロレンズに2つの絵素を対応させた構成にすると、
1つのマイクロレンズに入射される2本の光束が、各々
異なる絵素に集光される。例えば、絵素のピッチとマイ
クロレンズのピッチとをずらせて隣合う2つのマイクロ
レンズの境界を1つの絵素に対向させると、2本の光束
のうち隣合う2つのマイクロレンズの境界方向に向かっ
て入射される光束は、その1つの絵素に集光される。ま
た、液晶表示素子の構成を1つのマイクロレンズに対向
するように2つの絵素を配置した構成にすると、その1
つのマイクロレンズに入射される2本の光束は、別々の
絵素に集光される。
【0026】したがって、2本の光束を入射光としてい
るので、1本の光束を入射光とする場合に比べて明るい
映像が得られる。
【0027】そして、集光された光束は液晶表示素子に
より変調され、投射光学系により合成されてスクリーン
上に映像表示される。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0029】(実施形態1)図1は、本実施形態に係る
投影型液晶表示装置を示す模式図である。この投影型液
晶表示装置において、光源1から発せられた光は、曲面
鏡2により反射されて光束形状が円形の平行光となる。
曲面鏡2からの出射光8は、光形状分割手段11である
3角プリズムを透過する際に、2本の光束12aおよび
12bに分割される。
【0030】光形状分割手段11の後方には、2種類の
ダイクロイックミラー13R、13Gが配置されてい
る。各ダイクロイックミラーは、それぞれ所定波長帯の
光を選択的に反射し、他の光を透過する特性を有してお
り、それぞれ光軸上に配置されている。ダイクロイック
ミラー13R、13Gおよびミラー5を経て各波長帯域
に分光された光束は、各色専用の液晶表示素子14R、
14Gおよび14Bに入射される。これら液晶表示素子
14R、14Gおよび14Bは、共に後述するように、
液晶パネルの光入射側にマイクロレンズアレイが設けら
れた構成となっている。各液晶表示素子14R、14G
および14Bへの光束の入射は、具体的には以下のよう
になっている。すなわち、ダイクロイックミラー13R
にて反射された赤の光は、ミラー5にて反射されて赤色
の液晶表示素子14Rに入射される。ダイクロイックミ
ラー13Gにて反射された緑の光は緑色の液晶表示素子
14Gに入射される。ダイクロイックミラー13Gを透
過した青の光は青色の液晶表示素子14Bに入射され
る。
【0031】各色の光は、2本の光束12aおよび12
bからなり、これら2本の光束12aおよび12bは、
各液晶表示素子14R、14Gおよび14Bに対して、
互いに異なる入射角度±θの角度で入射される。液晶表
示素子14R、14Gおよび14Bに入射した光束は、
変調される。
【0032】液晶表示素子14R、14Gおよび14B
を透過した光束は、各々フィールドレンズ18を経て投
射レンズ16に入射される。具体的には、液晶表示素子
14Rを透過した赤色の光束は、ダイクロイックミラー
13G′に入射される。また、このダイクロイックミラ
ー13G′には、液晶表示素子14Gを透過した緑色の
光束が入射し反射される。これら赤色および緑色の光束
は、ダイクロイックミラー13Bに入射される。このダ
イクロイックミラー13Bには、液晶表示素子14Bを
透過してミラー5にて反射された青色の光束が入射し反
射される。ここで、最終的に3つの色の光束が合成さ
れ、その合成された光束は、投射レンズ16によってス
クリーン17上に投射される。
【0033】図2は、このように構成された投影型液晶
表示装置における液晶表示素子14R、14Gおよび1
4Bに共通して使用される液晶表示素子26を模式的に
示す断面図である。この液晶表示素子26は、液晶パネ
ル21の光入射側にマイクロレンズアレイ19が形成さ
れている。液晶パネル21は、一対のガラス基板24、
27間に液晶層22が封入され、ガラス基板24、27
の内面には、この液晶層22をデューティ駆動するため
にマトリックス電極構造を有する信号電極20および走
査電極23が配列されている。信号電極20および走査
電極23は透明導電膜からなり、ダイクロイックミラー
13R、13Gおよび13Bなどを経た光が、信号電極
20および走査電極23の形成されていない絵素開口部
20bにマイクロレンズアレイ19を介して集光される
ように構成されている。なお、この図2では、液晶パネ
ル21の構成要素である偏光板や配向膜などは省略して
ある。
【0034】また、マイクロレンズアレイ19を構成す
る複数存在する各マイクロレンズと液晶パネル21の絵
素20aとのピッチが、各絵素間ピッチmに対して半ピ
ッチだけずれて、マイクロレンズアレイ19および液晶
パネル21が形成されている。
【0035】図3に、絵素20aの配列とマイクロレン
ズアレイ19との相対的位置関係を示す。正方形の絵素
20aが半ピッチずつずらしたレンガ積み状に配列され
ており、マイクロレンズアレイ19は、6角形のマイク
ロレンズが蜂の巣状に配列されている。
【0036】このような構成において、マイクロレンズ
アレイ19には、互いに異なる方向から同一波長帯域の
2本の光束、たとえば赤色の光束R1およびR2が入射
し、同一の絵素開口部20bに正確に集光するように、
液晶パネル21への入射角度θ1を設定した。この入射
角度θ1は、マイクロレンズ19の空気中での焦点距離
をfu、各絵素間ピッチをmとすると、 θ1=tan-1(m/2fu) ・・・(1) で与えられる。光形状分割手段11は、2本の光束R1
およびR2が、この入射角度θ1を満たして液晶パネル
21に入射するように設けられる。
【0037】したがって、図3に示す隣合う2つのマイ
クロレンズ19aおよび19bの境界方向に向かって、
互いに異なる方向から入射した2本の光は、この境界位
置に中心を有する同一の絵素20aに集光される。例え
ば、液晶パネル21の大きさを2インチ(縦横比3対
4)、絵素間ピッチm=65μm、マイクロレンズの空
気中での焦点距離をfu=450μmとすると、マイク
ロレンズへの入射角度は、上記式(1)より、θ1=約
±4.1degとなる。また、図1に示した構成におい
て、曲面鏡2からの出射光Aの光束径をφ=80mmと
し、光形状分割手段11から液晶表示素子14R、14
Gおよび14Bまでの距離Lを約200mmとすると、
液晶パネルにおける2本の光束12a、12bの形状と
液晶パネル21の形状とは、図4に示すような位置関係
になる。従って、光形状分割手段11で分割された2本
の光束12a、12bを、互いに異なる方向から入射角
度±θ1で液晶パネル21に入射させることにより、光
の有効利用効率の向上を図ることができ、明るく鮮明な
映像が得られ、小型化にも対応することができる。
【0038】これに対して、光束を2本に分割し、各々
の光束を同じ液晶パネル上に集光させるような構成とし
ない場合には、図5に示すように、液晶パネルへの入射
光束9の面積に対して液晶パネル10の面積が非常に小
さい場合、液晶パネル10への取り込みが可能な光の割
合が小さく、最終的にスクリーン上に投射される映像も
非常に暗いものとなってしまい、光の有効利用効率の向
上を図れない。その理由は、以下の通りである。上述の
ように、光源1は点光源ではなく、ある広がりを持った
光源であるので、平行光8は理想的な平行光束ではな
く、厳密に言えば拡散光である。鏡面鏡2の内径が大き
い場合には、光束8は平行光に近付き、逆に、鏡面鏡2
の内径が小さい場合には、光束8の平行度は悪化する。
従って、曲面鏡2の内径は、全く自由に決定できる訳で
はなく、各液晶パネルに固有の許容入射角を満足できる
平行度が得られるような内径とされる。一方、平行光8
の光束径は、曲面鏡2の内径により決定される。従っ
て、小型の液晶パネルを用いる際に、曲面鏡2からの出
射光8の光束径を自由に小型化できるわけではないから
である。
【0039】なお、マイクロレンズアレイ19の作製
は、たとえば特開平4−60538号に記述されてい
る、以下の7つの方法を採用できる。第1の方法は、選
択的イオン拡散により屈折率分布型レンズを得る方法で
ある。第2の方法は、プラスチックあるいはガラスを機
械加工または金型によって成形する方法である。第3の
方法は、ある種の感光性樹脂をパターン状に露光した
時、非露光部から露光部に未反応のモノマーが移動し、
露光部が盛り上がるという現象を利用して、凸レンズを
形成する方法である。第4の方法は、熱可塑性樹脂を周
知のフォトリソグラフィー技術等によりレンズの平面形
状にパターン化し、その後、軟化点以上の温度に加熱し
て流動性を持たせ、エッジのダレを起こさせることによ
り、凸レンズを形成する方法である。第5の方法は、感
光性樹脂にプロキシミティ露光(フォトマスクを密着さ
せずに露光させる方法)を行い、パターンのエッジのボ
ケに応じて光反応生成物の量の分布を持たせて、凸レン
ズを形成する方法である。第6の方法は、感光性樹脂に
強度分布を持った光を照射し、光の強度に応じた屈折率
分布のパターンを形成して、レンズ効果を持たせる方法
である。第7の方法は、銀塩により感光性を付与された
感光性ガラスに対してパターン化された光照射を行い、
それにより生成された銀の結晶核を熱処理によって成長
させ、それにより引き起こされるガラスの結晶化に伴う
体積収縮を利用して凸レンズを得る方法である。なお、
これら以外の他の方法を用いて形成しても良い。
【0040】(実施形態2)この実施形態では、図6に
示すように、マイクロレンズアレイ19と液晶パネルと
は、1つのマイクロレンズに対して2つの絵素20a、
20aを対向するように配置した。尚、図6において
は、液晶パネル21の構成要素である偏光板や配向膜な
どは省略してある。
【0041】本実施形態においては、マイクロレンズア
レイ19には、互いに異なる方向から同一波長帯域の2
本の光束、たとえば緑色の光束G1およびG2が入射
し、隣合う2つの絵素開口部20b、20bに正確に集
光するように、液晶パネル21への入射角度θ2を設定
した。その入射角度θ2は、マイクロレンズアレイ19
の空気中での焦点距離をfu、1つのマイクロレンズに
対向した2つの絵素間ピッチをnとすると、 θ2=tan-1(n/2fu) ・・・(2) で与えられる。光形状分割手段11は、2本の光束G1
およびG2が、この入射角度θ2を満たして液晶パネル
21に入射するように設けられる。
【0042】図7に、この実施形態における絵素配列と
マイクロレンズアレイとの相対的位置関係を示す。長方
形の絵素20aが格子状に配列されており、マイクロレ
ンズアレイは、2つの絵素20a、20aが1つのマイ
クロレンズ19cに対向するように、6角形のマイクロ
レンズ19cが蜂の巣状に配列されている。1つのマイ
クロレンズ19cに対して、互いに異なる方向から入射
した2本の光は、このマイクロレンズ19cと対向する
2つの絵素20a、20aに別々に集光される。
【0043】この場合、2本の光束12a、12bの形
状と液晶パネル21の形状とは、図4と同じような位置
関係になる。従って、光形状分割手段11で分割された
2本の光束12a、12bを、互いに異なる方向から入
射角度±θ2で液晶パネル21に入射させることによ
り、光の有効利用効率の向上を図ることができ、明るく
鮮明な映像が得られ、小型化にも対応することができ
る。
【0044】尚、上記実施形態では、光形状分割手段1
1として、図1に示した三角プリズムを用いた場合につ
いて説明したが、図8に示した偏光分離合成手段7を用
いても良く、他の方法を用いても良い。また、同一波長
帯域の2本の光束は、メタルハライドランプ等の光源と
曲面鏡等とを組み合わせた照明源を2つ設けて、互いに
異なる角度で液晶パネルに入射する構成にしても良い。
【0045】また、上記実施形態では、デューティー駆
動の液晶表示素子を形成したが、非線形素子やスイッチ
ング素子を絵素に付加する構成にしてもよい。
【0046】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
にあっては、光源から発せられた白色光を例えば光形状
分割手段によって2本の光束に分割して、あるいは光源
と曲面鏡等とを組み合わせた照明源を2つ設けて、ダイ
クロイックミラー等により赤、緑、青の三原色に分光
し、それぞれ同一波長帯域の2本の光束を互いに異なる
方向から共通の液晶パネルに入射させることができるの
で、光の有効利用効率の向上を図って、明るい映像が得
られる。
【0047】各光束は、光源から発せられた光束を液晶
パネルの各絵素に集光するために液晶パネル前面に設け
られたマイクロレンズアレイによって、光の入射角に応
じた絵素開口部に結像される。よって、表示に関与しな
い不透明部の面積割合が増加しても、開口率を高くする
ことができ、各絵素の面積を小さくして解像度の高い鮮
明な映像が得られる。また、入射光の光束径に対して小
さい液晶パネルに対しても、絵素開口部に光を取り込め
るので、液晶表示装置の小型化を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る投影型液晶表示装置を示す模
式図である。
【図2】実施形態1の投影型液晶表示装置における液晶
パネル部分の断面模式図である。
【図3】実施形態1における絵素配列とマイクロレンズ
アレイとの相対的位置関係を示す図である。
【図4】実施形態1の投影型液晶表示装置の液晶パネル
における2本の光束の形状と液晶パネルの形状との位置
関係を示す図である。
【図5】液晶パネルへの入射光束形状と小型液晶パネル
の形状を示す図である。
【図6】実施形態2の投影型液晶表示装置における液晶
パネル部分の断面模式図である。
【図7】実施形態2における絵素配列とマイクロレンズ
アレイとの相対的位置関係を示す図である。
【図8】偏光分離合成手段の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 光源 2 曲面鏡 5 ミラー 8 出射光 9 入射光 10、14R、14G、14B 液晶パネル 11 光形状分割手段 12a、12b 光束 13R、13G、13G′、13B ダイクロイックミ
ラー 16 投射レンズ 17 スクリーン 18 フィールドレンズ 19 マイクロレンズアレイ 19a、19b、19c マイクロレンズ 20 信号電極 20a 絵素 20b 絵素開口部 21 液晶パネル 22 液晶層 23 走査電極 24、27 ガラス基板 26 液晶表示素子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の絵素開口部を有する液晶パネルの
    光入射側に複数のマイクロレンズを有するマイクロレン
    ズアレイが設けられた液晶表示素子を備え、該マイクロ
    レンズアレイの各マイクロレンズにて集光された光が液
    晶パネルの絵素開口部を通り、該液晶パネルにて変調さ
    れた光束を投射光学系によりスクリーン上に映像表示さ
    せる投影型液晶表示装置において、 同一の波長帯域を有する2本の光束を互いに異なる方向
    から該液晶表示素子に入射させる入射光学系を備え、該
    マイクロレンズアレイを透過した2本の集光した光束が
    絵素開口部を通るように、該マイクロレンズアレイおよ
    び液晶パネルが構成されている投影型液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記マイクロレンズアレイは、1つのマ
    イクロレンズに2つの絵素開口部を対応させて前記液晶
    パネルの光入射側に設けられ、該1つのマイクロレンズ
    に入射された前記2本の光束が各々異なる絵素開口部に
    集光される構成となっている請求項1に記載の投影型液
    晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記液晶パネルは、前記マイクロレンズ
    アレイの1つのマイクロレンズに対向するように2つの
    絵素開口部を配置した構成となっている請求項2に記載
    の投影型液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 前記マイクロレンズアレイは、隣合う2
    つのマイクロレンズに1つの絵素開口部を対応させて前
    記液晶パネルの光入射側に設けられ、該隣合う2つのマ
    イクロレンズに入射された前記2本の光束が共通の絵素
    開口部に集光される構成となっている請求項1に記載の
    投影型液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 前記液晶パネルが、隣合う2つのマイク
    ロレンズの境界に対向するように絵素開口部を配置した
    構成となっている請求項4に記載の投影型液晶表示装
    置。
JP7217984A 1994-09-07 1995-08-25 投影型液晶表示装置 Pending JPH0961807A (ja)

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JP7217984A JPH0961807A (ja) 1995-08-25 1995-08-25 投影型液晶表示装置
US08/702,343 US5852479A (en) 1994-09-07 1996-08-23 Color liquid crystal projector device

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008233921A (ja) * 2008-03-31 2008-10-02 Fujitsu Ltd 表示装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Effective date: 20010312