JPH0961451A - 加速度センサの支持構造 - Google Patents

加速度センサの支持構造

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JPH0961451A
JPH0961451A JP24056095A JP24056095A JPH0961451A JP H0961451 A JPH0961451 A JP H0961451A JP 24056095 A JP24056095 A JP 24056095A JP 24056095 A JP24056095 A JP 24056095A JP H0961451 A JPH0961451 A JP H0961451A
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尾 翼 増
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外的加速度が無いときに発生する不規則な振
動を抑制することができる、加速度センサの支持構造を
提供する。 【解決手段】 加速度センサ10は、長さ方向に振動す
る振動子12含む。振動子12は、たとえば短冊状の振
動体14を含み、振動体14の両主面には、圧電素子1
6a〜16dが形成される。振動子12の長手方向にお
ける一端部およびノード部分近傍は、支持部材24で支
持される。支持部材24の水平支持板26および垂直支
持板36には、それぞれ、切欠き部28,30および3
8,40が設けられる。振動子12の長手方向における
他端側である自由端部には、重り46が取り付けられ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は加速度センサの支
持構造に関し、特にたとえば、移動体の受ける外的加速
度を検知するもので、加速度から移動速度を計算して、
移動体の軌跡を地図上に表示するナビゲーションなどの
運転支援システムに応用できる、加速度センサの支持構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の加速度センサの支持構造の
一例を示す斜視図である。この加速度センサ1は、長さ
方向に振動する振動子2を含む。振動子2は、たとえば
短冊状の振動体3を含む。振動体3の長手方向における
中央から一端側の部分の両主面には、2つの圧電素子4
aおよび4bが対向するように形成される。同様に、振
動体3の長手方向における中央から他端側の部分の両主
面にも、2つの圧電素子4cおよび4dが対向するよう
に形成される。これらの圧電素子4a〜4dは、それぞ
れ、圧電体層を含み、圧電体層の両主面には、電極がそ
れぞれ形成される。そして、圧電体層の一方の主面上の
電極が振動体3の主面に接着される。また、圧電素子4
aおよび4bの圧電体層は、それぞれ、外側から振動体
3側に厚み方向に分極されている。逆に、圧電素子4c
および4dの圧電体層は、それぞれ、振動体3側から外
側に厚み方向に分極されている。
【0003】振動子2の長手方向における一端側には、
2つの支持部材5が形成される。これらの支持部材5
は、振動子2の一端側を支持するためのものである。2
つの支持部材5は、振動体3の長手方向における一端側
のノード部分および端部から幅方向に延びて振動体3と
一体的に形成される。この場合、支持部材5は、短冊状
の水平支持部6aを含む。水平支持部6aは、その幅方
向の一端側でかつその長さ方向の両端から延びる2つの
結合部6bで振動体3と接続される。また、水平支持部
6aの幅方向の他端側には、その端部から下に垂直に延
びる垂直支持部6cが形成される。
【0004】さらに、振動子2の長手方向における他端
側には、細い接続部材6を介して、取付部材7が形成さ
れる。この場合、接続部材6および取付部材7は、振動
体3の長手方向における他端側の端部から延びて振動体
3と一体的に形成される。そして、取付部材7の両主面
には、溶接あるいははんだ付けによって、重り8が取り
付けられる。この重り8は、加速度による振動子2の撓
みを大きくするためのものである。
【0005】この加速度センサ1では、支持部材5を固
定することによって振動子2の一端側を支持するととも
に、4つの圧電素子4a〜4bに同位相の駆動信号を印
加すれば、振動体2が長さ方向に振動する。この場合、
圧電素子4aおよび4bと、圧電素子4cおよび4dと
は、互いに逆方向に分極されているので、互いに逆方向
に変位する。そのため、振動体3の長手方向における中
央から一端側の部分が伸びるときには、振動体3の長手
方向における中央から他端側の部分が縮む。逆に、振動
体3の長手方向における中央から一端側の部分が縮むと
きには、振動体3の長手方向における中央から他端側の
部分が伸びる。また、この場合、振動体3の長手方向に
おける中央から一端側の部分の伸縮量と、振動体3の長
手方向における中央から他端側の部分の伸縮量とが相殺
されるので、振動体3の長手方向における両端間の距離
がほとんど変化しない。さらに、この場合、振動体3
は、圧電素子4aおよび4b間の中央部分と圧電素子4
cおよび4d間の中央部分とをノード部分として振動す
る。また、振動体3は、その長手方向における両端部分
を腹として振動する。
【0006】そして、振動子2の振動体3にその主面に
直交する方向に加速度を加えると、その加速度に応じて
振動体3が圧電素子4a〜4dとともに撓み、その撓み
に応じた電圧が圧電素子4a〜4dに発生する。そのた
め、圧電素子4a〜4dに発生する電圧のいずれかを測
定することによって、加速度を検出することができる。
すなわち、この加速度センサ1は、片持ち梁り構造の振
動子2の先端に重り9を付けたもので、常時は長さ方向
に縦振動している。そして、この加速度センサ1に外的
加速度が加わると、屈曲振動が励振され、振動子2の両
面に配置した圧電素子に発生する出力電圧に差異が生じ
ることを利用している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この加
速度センサ1では、たとえば温度変化などにより支持部
材5に不規則な振動によるドリフトが発生し、振動子2
の振動が不安定になる恐れがあった。
【0008】図6は、図5に示す加速度センサ1と同様
に、支持部材5に切欠き部が設けられていない従来の他
の加速度センサの振動状態をたとえば有限要素法により
解析して視覚的にわかりやすくした図解図である。な
お、図6において、図5に示した加速度センサと同じ符
号を付した部材は、同じ機能を有するものである。この
従来の加速度センサ1に加速度が加わった場合、振動子
2の長さ方向の振動に対して、結合部6b,6bは長さ
方向に大きく変位する。振動子2のノード部Nは長さ方
向には変位せず、幅方向に小さい変位を起こす。そのた
め、水平支持部6aが大きく波打って、支持部材5が不
規則に振動する。これが誘因となり振動子2の振動が不
安定になるので、出力電圧が変動し正確に加速度を検出
することができず、Qm も低下する。
【0009】すなわち、振動子2の振動が不安定になる
と、加速度センサ1に加速度が加わっていない状態で
も、振動子2が撓んで出力電圧が発生する。そのため、
正確に加速度を検出することができず、誤動作の原因と
なる。このような従来の加速度センサ1をたとえば移動
体の速度検出などに用いた場合、ドリフト電圧が発生し
て、その誤差が蓄積されることになり、それを補正する
回路等が必要となる。
【0010】それゆえに、この発明の主たる目的は、外
的加速度が無いときに発生する不規則な振動を抑制する
ことができる、加速度センサの支持構造を提供すること
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、振動子と振動子を支持するための支持部材とを含む
加速度センサの支持構造であって、支持部材に切欠き部
が形成されたことを特徴とする、加速度センサの支持構
造である。
【0012】請求項2に記載の発明は、長さ方向に振動
する振動子を含む片持ち梁構造の加速度センサであっ
て、振動子は、板状の振動体と振動体の両主面に形成さ
れる圧電素子とを含み、さらに、支持部材は、振動体と
並行に配置される水平支持板と、振動体の一端部および
振動体の一端側のノード部近傍に形成され、振動体と水
平支持板とを接続する結合部と、水平支持板の端部から
垂直に延びる垂直支持板とを含み、切欠き部は、水平支
持板に形成される、請求項1に記載の加速度センサの支
持構造である。
【0013】請求項3に記載の発明は、切欠き部が水平
支持板の端部から振動体の長さ方向と同方向に延びて形
成される、請求項2に記載の加速度センサの支持構造で
ある。
【0014】請求項4に記載の発明は、切欠き部が水平
支持板の幅方向の端部に形成される、請求項2に記載の
加速度センサの支持構造である。
【0015】請求項5に記載の発明は、切欠き部がさら
に前記垂直支持板に形成される、請求項2ないし4のい
ずれかに記載の加速度センサの支持構造である。
【0016】
【作用】請求項1〜5に記載の発明では、切欠き部は、
ドリフトの原因となる支持部材の不規則な振動を抑制
し、それに基づくドリフト電圧を抑制する。そのため、
振動子の振動が安定し、機械的品質係数Qm が向上す
る。
【0017】
【発明の効果】請求項1〜5に記載の発明によれば、ド
リフトの原因になる支持部材の不規則な振動を抑制する
ことができる。この場合、請求項5に記載の発明によれ
ば、垂直支持板にも切欠き部が形成されるので、より一
層、支持部材の不規則な振動を抑制することができる。
そのため、振動子の振動が安定し、Qm が向上する。し
たがって、外的加速度が無いときに発生する不規則な振
動に基づくドリフト電圧を抑制することができる、加速
度センサの支持構造が得られる。
【0018】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施
の形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0019】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の実施の形態の一
例を示す斜視図であり、図2はその側面図である。この
発明の実施の形態例では、長さ方向に縦振動し、2つの
ノード部分を有する振動子を含む片持ち梁構造の加速度
センサについて説明する。
【0020】この加速度センサ10は、長さ方向に縦振
動する振動子12を含む。振動子12は、たとえば短冊
状の振動体14を含む。振動体14は、たとえば、ニッ
ケル,鉄,クロム,チタン、あるいはそれらの合金たと
えばエリンバ,鉄−ニッケル合金などの恒弾性金属材料
で形成される。なお、振動体14は、たとえば、石英,
ガラス,水晶,セラミックなどのように一般的に機械的
な振動を生じる金属以外の材料で形成されてもよい。
【0021】振動体14の長さ方向における中央から一
端側の部分の両主面には、2つの圧電素子16aおよび
16bが対向するように形成される。一方の圧電素子1
6aは、たとえばセラミックからなる圧電体層18aを
含み、圧電体層18aの両主面には、電極20aおよび
22aがそれぞれ形成される。そして、電極20aが、
振動体14の一方の主面にたとえば接着剤で接着され
る。同様に、他方の圧電素子16bは、たとえばセラミ
ックからなる圧電体層18bを含み、圧電体層18bの
両主面には、電極20bおよび22bがそれぞれ形成さ
れる。そして、電極20bが、振動体14の他方の主面
にたとえば接着剤で接着される。また、これらの圧電素
子16aおよび16bの圧電体層18aおよび18b
は、電極22aおよび22bから電極20aおよび20
bに向かって、すなわち外側から振動体14側に向かっ
て厚み方向に分極されている。
【0022】さらに、振動体14の長さ方向における中
央から他端側の部分の両主面には、2つの圧電素子16
cおよび16dが対向するように形成される。一方の圧
電素子16cは、たとえばセラミックからなる圧電体層
18cを含み、圧電体層18cの両主面には、電極20
cおよび22cがそれぞれ形成される。そして、電極2
0cが、振動体14の一方の主面にたとえば接着剤で接
着される。同様に、他方の圧電素子16dは、たとえば
セラミックからなる圧電体層18dを含み、圧電体層1
8dの両主面には、電極20dおよび22dがそれぞれ
形成される。そして、電極20dが、振動体14の他方
の主面にたとえば接着剤で接着される。また、これらの
圧電素子16cおよび16dの圧電体層18cおよび1
8dは、電極20cおよび20dから電極22cおよび
22dに向けて、すなわち振動体14側から外側に向か
って厚み方向に分極されている。
【0023】この発明の実施の形態の実施例では、圧電
体層18a,18b,18c,18dは、たとえばチタ
ン酸ジルコン酸鉛を主成分とするセラミックスで形成さ
れる。また、電極20a,22a,20b,22b,2
0c,22c,20d,22dは、たとえば銀ペイント
を焼結したものを長さ11.5mm,幅3.0mm,厚
み0.2mmの大きさに切断し、それをエポキシ樹脂か
らなる接着剤などで圧電体層18a〜18dの表面およ
び裏面にそれぞれ接着することにより形成される。
【0024】この振動子12は、圧電素子16a〜16
dに同位相の駆動信号を印加すれば、長さ方向に縦振動
する。この場合、圧電素子16aおよび16bと、圧電
素子16cおよび16dとは、互いに逆方向に分極され
ているので、互いに逆方向に変位する。そのため、図2
の実線の矢印で示すように、振動体14の長さ方向にお
ける中央から一端側の部分が伸びるときには、振動体1
4の長さ方向における中央から他端側の部分が縮む。逆
に、図2に1点鎖線の矢印で示すように、振動体14の
長さ方向における中央から一端側の部分が縮むときに
は、振動体14の長さ方向における中央から他端側の部
分が伸びる。また、この場合、振動体14の長さ方向に
おける中央から一端側の部分の伸縮量と、振動体14の
長さ方向における中央から他端側の部分の伸縮量とが相
殺されるので、振動体14の長さ方向における両端間の
距離がほとんど変化しない。さらに、この場合、振動体
14は、圧電素子16aおよび16b間の中央部分と圧
電素子16cおよび16d間の中央部分とをノード部分
として振動する。また、振動体14は、その長さ方向に
おける両端部分を腹として振動する。
【0025】この振動子12の長さ方向における一端側
には、2つの支持部材24が形成される。2つの支持部
材24は、振動体14の長さ方向における一端側のノー
ド部分および端部から幅方向に延びて振動体14と一体
的に形成される。これらの支持部材24は、振動子12
の一端側の部分を支持するためのものである。すなわ
ち、支持部材24は、振動体14と間隔を隔てて平行に
配置されるたとえば短冊状の水平支持板26を含む。水
平支持板26には、その長さ方向の一端および他端から
水平支持板26の長さ方向に延びて、それぞれ、切欠き
部28および30が形成される。切欠き部28および3
0は、たとえば平面略U字状に形成され、水平支持板2
6の長さ方向の一端および他端でかつその幅方向の中央
から、水平支持板26の長さ方向に延びて形成される。
つまり、切欠き部28および30は、振動体14の長さ
方向と並行して形成される。
【0026】この水平支持板26は、2つの結合部32
および34で振動体14と接続される。結合部34は、
振動体14のノード部分近傍の両側に配置される。この
場合、ノード部は、振動体14の縦振動の節となり、振
動体14の長さ方向の端部からおおむね振動体14の全
長の1/4の長さの位置にある。水平支持板26は、振
動体14の長さ方向における一端側のノード部分および
端部から幅方向に延びて結合部32および34で接続さ
れる。2つの結合部32および34は、それぞれ、水平
支持板26の幅方向の一端でかつその長さ方向の一端部
および他端部に接続される。2つの結合部32および3
4は、振動体14と一体的に形成される。
【0027】さらに、水平支持板26の幅方向の他端に
は、垂直支持板36が形成される。垂直支持板36は、
水平支持板26の幅方向の他端から下に垂直に延びて形
成される。この垂直支持板36には、その長さ方向の一
端および他端でかつその幅方向の中央部に、たとえば平
面略U字状の切欠き部38および40がそれぞれ形成さ
れる。これらの切欠き部38および40は、垂直支持板
36の幅方向に延びて形成される。つまり、切欠き部3
8および40は、それぞれ、振動体14の主面と直交す
る方向に並行して形成される。なお、2つの支持部材2
4は、たとえばガラス−エポキシ系プラスチックからな
るプリント基板(図示せず)などに固着される。この場
合、たとえば半田付けなどで垂直支持板36がプリント
基板に固着される。
【0028】この発明の実施の形態の実施例では、振動
体14がたとえば長さ23mm,幅2mm,厚み0.2
mmの大きさに形成され、結合部32,34が幅0.2
mm,長さ1mm,厚み0.2mmの大きさに形成され
る。また、水平支持板26は、たとえば幅2mm,長さ
5.8mm,厚み0.2mmの大きさに形成され、垂直
支持板36は、たとえば高さ4.5mm,長さ5.8m
m,厚み0.2mmの大きさに形成される。さらに、振
動体14の長さ方向の他端側の自由端部に設けられる重
り46,46は、それぞれ、その重さがたとえば0.6
gのものが用いられる。
【0029】また、振動体14と支持部材24とは、た
とえばFe−Ni合金(42Ni)からなる板材に、フ
ォトリソグラフィなどによるエッチングを施すことよっ
て形成される。この場合、振動体14と結合部32,3
2および34,34とは同一平面に形成されるが、垂直
支持板36は水平支持板26の幅方向の一端部を垂直に
折り曲げることにより形成される。なお、エッチング液
としてはたとえば塩化第二鉄が用いられ、レジストとし
てはたとえばポリビニールアルコール系のものが用いら
れる。
【0030】さらに、切欠き部28,30および38,
40は、それぞれ、たとえば幅0.2mm,長さ1.0
mm,厚み0.2mmの大きさに形成される。なお、切
欠き部28,30および38,40の長さをたとえば
2.0mm以上に形成すると、振動子12が水平支持板
36に屈曲振動を誘発させ、支持部材24に不規則な振
動を発生させるので、却って振動子12の振動が不安定
になる。
【0031】一方、振動子12の長さ方向における他端
側には、たとえば略コ字形の細い接続部材42を介し
て、帯状の取付部材44が形成される。この場合、接続
部材42および取付部材44は、振動体14の長さ方向
における他端側の端部から延びて振動体14と一体的に
形成される。そして、取付部材44の両主面には、溶接
あるいははんだ付けによって、重り46が取り付けられ
る。この重り46は、加速度による振動子12の撓みを
大きくするためのものである。
【0032】この加速度センサ10では、2つの支持部
材24を固定することによって振動子12の一端側を支
持するとともに、4つの圧電素子16a〜16dに同位
相の駆動信号を印加すれば、振動子12は、図2の実線
の矢印および1点鎖線の矢印で示すように、長さ方向に
振動する。すなわち、この振動子12の振動モードとし
ては、長さ方向縦振動となる。
【0033】そして、振動子12の振動体14にその主
面に直交する方向に加速度を加えると、その加速度に応
じて振動体14が圧電素子16a〜16dとともに撓
み、その撓みに応じた電圧が圧電素子16a〜16dに
発生する。そのため、圧電素子16a〜16dに発生す
る電圧のいずれかを測定することによって、加速度を検
出することができる。
【0034】この加速度センサ10では、振動体14の
一端部と振動体14の一端側のノード部分近傍とを結合
部32および34を介して結合しているため、振動子1
2が長さ方向に振動することにより、支持部材24の水
平支持板26が波打つように振動するが、水平支持板2
6に形成された切欠き部28および30によって、その
水平支持板26の振動が抑制される。そのため、水平支
持板26の振動による変位が緩和され、支持部材24の
不規則な振動が抑制される。この場合、垂直支持板36
にも切欠き部38および40が形成されているため、よ
り一層、支持部材24の不規則な振動が抑制される。す
なわち、切欠き部28,30,38,40によって、支
持部材24の不要振動が開放され、除外される。
【0035】そのため、この加速度センサ10では、支
持部材24の不規則な振動で誘発される振動子12の不
規則な振動が抑制され、振動子12の振動が安定する。
つまり、振動子12のQm が向上する。したがって、こ
の加速度センサ10では、圧電素子16a〜16dに発
生する出力電圧の変動を防止することができ、温度ドリ
フトなどによる誤動作などを防止することができる。
【0036】図3および図4は、図1および図2に示す
加速度センサと同様に、支持部材に切欠き部を設けた他
の加速度センサの振動状態をたとえば有限要素法により
解析して視覚的にわかりやすくした図解図である。この
場合、図3は支持部材の水平支持板に切欠き部を設けた
場合の振動状態を示す図解図であり、図4は支持部材の
水平支持板および垂直支持板に切欠き部を設けた場合の
図解図である。なお、図3および図4において、図1お
よび図2に示した加速度センサと同じ符号を付した部材
は、それぞれ同じ機能を有するものである。
【0037】支持部材24の水平支持板26だけに切欠
き部28,30を設けた加速度センサ10では、図3に
示すように、振動子12の一端部と振動子12の一端側
のノード部分近傍とを結合部32および34を介して結
合しているため、振動子12が長さ方向に振動すること
により、支持部材24の水平支持板26が波打つように
振動するが、水平支持板26に形成された切欠き部28
および30によって、その水平支持板26の振動が抑制
されている。さらに、垂直支持板36に切欠き部38,
40を設けた加速度センサ10では、図4に示すよう
に、図3に示す加速度センサ10と比べて、一層、支持
部材24の不要振動が抑制されている。すなわち、支持
部材に切欠き部を形成した加速度センサでは、支持部材
の不規則な振動が抑制され、振動子の振動が安定する。
つまり、振動子のQm も向上する。そのため、不要な振
動による出力電圧の変動を防止して、正確に加速度を検
出することができる。
【0038】上述の各実施例では、切欠き部28,30
が支持部材24の水平支持板26の長さ方向の両端か
ら、水平支持板26の長さ方向に延びて形成されたが、
この切欠き部28,30は水平支持板26の幅方向に延
びるように形成してもよい。また、切欠き部28,30
は、水平支持板26の幅方向の端部から、その長さ方向
あるいは幅方向に延びるように形成してもよい。
【0039】なお、上述の各実施例では、振動体14お
よび支持部材24をたとえばFe−Ni合金で形成した
が、これらの部材は、たとえばNi−Span−C(商
品名)等の恒弾性鋼やインバー等の板材で形成してもよ
い。この場合、板の厚みは、たとえば0.1〜1.0m
mが望ましい。また、支持部材24に設けられる切欠き
部28,30,38,40の大きさは、振動体14の材
質や形状によって最適条件が異なるので、振動体14の
形状や大きさが異なれば、たとえば有限要素法等の手法
により設定するとよい。
【0040】また、上述の各実施例では、圧電素子16
aおよび16bに発生する電圧の差や圧電素子16cお
よび16dに発生する電圧の差を検出することによって
も、加速度を検出することができる。さらに、上述の各
実施例において、1以上の圧電素子の圧電体層の分極方
向を逆にするとともに、分極方向を逆にした圧電素子に
印加する駆動信号の位相を逆にしてもよい。なお、上述
の各実施例において、振動子を長さ方向に縦振動してい
るのは、常時振動子が縦振動していると、加速度0付近
に不感帯がなく、微小加速度が検出できるからであり、
振動子に加速度を加えた場合に振動子が大きく撓み、加
速度を検出する感度がよくなるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態の一例を示す斜視図であ
る。
【図2】図1に示す加速度センサの側面図である。
【図3】支持部材の水平支持板に切欠き部を設けた他の
加速度センサに加速度が加わったときの振動子および支
持部材の変位状態を有限要素法により解析して視覚的に
わかりやすくした図解図である。
【図4】支持部材の水平振動板および垂直振動板の両側
に切欠き部を設けたさらに他の加速度センサに加速度が
加わったときの振動子および支持部材の変位状態を有限
要素法により解析して視覚的にわかりやすくした図解図
である。
【図5】従来の加速度センサの一例を示す斜視図であ
る。
【図6】支持部材に切欠き部が設けられていない他の従
来の加速度センサに加速度が加わったときの振動子およ
び支持部材の変位状態を有限要素法により解析して視覚
的にわかりやすくした図解図である。
【符号の説明】
10 加速度センサ 12 振動子 14 振動体 16a〜16d 圧電素子 18a〜18d 圧電体層 20a〜20d,22a〜22d 電極 24 支持部材 26 水平支持板 28,30,38,40 切欠き部 32,34 結合部 36 垂直支持板 42 接続部材 44 取付部材 46 重り

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動子および前記振動子を支持するため
    の支持部材を含む加速度センサの支持構造であって、 前記支持部材に切欠き部が形成されたことを特徴とす
    る、加速度センサの支持構造。
  2. 【請求項2】 長さ方向に振動する振動子を含む片持ち
    梁構造の加速度センサであって、 前記振動子は、板状の振動体および前記振動体の両主面
    に形成される圧電素子を含み、さらに、 前記支持部材は、前記振動体と並行に配置される水平支
    持板と、前記振動体の一端部および前記振動体の一端側
    のノード部近傍に形成され、前記振動体と前記水平支持
    板とを接続する結合部と、前記水平支持板の端部から垂
    直に延びる垂直支持板とを含み、 前記切欠き部は、前記水平支持板に形成される、請求項
    1に記載の加速度センサの支持構造。
  3. 【請求項3】 前記切欠き部は、前記水平支持板の端部
    から前記振動体の長さ方向と同方向に延びて形成され
    る、請求項2に記載の加速度センサの支持構造。
  4. 【請求項4】 前記切欠き部は、前記水平支持板の幅方
    向の端部に形成される、請求項2に記載の加速度センサ
    の支持構造。
  5. 【請求項5】 前記切欠き部は、さらに前記垂直支持板
    に形成される、請求項2ないし4のいずれかに記載の加
    速度センサの支持構造。
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