JPH095135A - 熱式流量計およびその測定素子 - Google Patents

熱式流量計およびその測定素子

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JPH095135A
JPH095135A JP7151316A JP15131695A JPH095135A JP H095135 A JPH095135 A JP H095135A JP 7151316 A JP7151316 A JP 7151316A JP 15131695 A JP15131695 A JP 15131695A JP H095135 A JPH095135 A JP H095135A
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heat generating
heating
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Application number
JP7151316A
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English (en)
Inventor
Nobukatsu Arai
信勝 荒井
Takehiko Kowatari
武彦 小渡
Kaoru Uchiyama
内山  薫
Izumi Watanabe
渡辺  泉
Tadashi Isono
磯野  忠
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Hitachi Ltd
Hitachi Automotive Systems Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】一枚のセラミック基板に形成した測定素子を用
いて、素子の強度、応答性を保ちつつ、吸入空気の一部
逆流を伴う場合においても測定誤差の回避可能な熱式流
量計を提供する。 【構成】発熱抵抗膜3、23と温度補償抵抗膜4、24
とを段付きの基板上に一括して形成し、発熱抵抗素子に
幅広の非発熱部5cと、その上流にスリットを設け、幅
広の非発熱部5cを流体に曝されるよう、段付き形状の
支持部材15で保持した。 【効果】スリット設けることによる測定素子自身の折り
曲げ強度の低下を小さくでき、流速変動に対する過渡応
答性の向上が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱式流量計およびその
測定素子に係り、特に内燃機関の吸気量検出に好適な熱
式空気流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の熱式空気流量計は、特開昭59ー
151020号公報の第3図に示される様に、円柱型セ
ラミックの外表面に温度依存性の抵抗体を形成した各々
独立した発熱抵抗素子および温度補償抵抗素子を段違い
に配置したもの、また、特開平2ー67922号公報の
第2図に示される様に、薄板の電気絶縁性基板上に温度
依存性の抵抗膜を形成した各々独立な流速検出抵抗
体(:発熱抵抗素子)RSおよび吸気温度検出抵抗
体(:温度補償抵抗素子)RTをRTを上流側に且つ段
違いに配置しているものが知られている。すなわち、発
熱抵抗素子と温度補償抵抗素子を段違いに配置すること
は従来知られている。また、複数の素子を一枚の基板上
に形成することも知られている。
【0003】特開平5ー126613号公報の図1に
は、一枚の電気絶縁性基板上に温度センサと補償抵抗と
加熱(および測定)抵抗を作って、且つ、温度センサよ
り補償抵抗を、補償抵抗より加熱抵抗を接触接続面(:
接続電極端子)に対し突き出した段付き形状に形成した
ものが記載されている。また、同図には補償抵抗と加熱
抵抗との間にスリットを設けることが開示されている。
【0004】また、特開平1ー185416号公報に
は、電気絶縁性基板上に気流の方向に並んだ各々一対の
発熱抵抗体および温度補償抵抗体を一枚の基板上に形成
した素子(同公報第4図)と、逆流検知が可能な回路
(同公報第3図)が開示されている。
【0005】一方、特開平2ー232524号等には、
測定素子を主流路の中に収納した副流路に配し、その副
流路の上流側入口開口の全周に、上流側に突出する縁を
設けて凹部からなる空気流安定手段を設け、その凹部底
部に入口開口を位置させ、且つ主流路軸に対し偏心させ
た内燃機関用熱式空気流量計の構成が開示されている。
この構成は、内燃機関の吸入空気流の平均的な正方向の
流れを精度良く測定することを目的としており、機関か
らの逆流に対してはむしろ検知しずらいような副流路構
成であり、逆流を検知してこれを補正しようとする熱式
流量計には適当な副流路構成ではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平5ー126613号公報に記載された技術は、補償
抵抗が設けられた基板部分が、測定抵抗(および加熱抵
抗)の上流側に部分的に重なって形成されている為、加
熱抵抗の非発熱部端部に気流が当りにくく、非発熱部は
冷却されにくい。従って、スリットを電極近くまで長く
する必要があり、特に、応答性向上には流れ方向に小さ
な幅で形成したい測定抵抗(発熱抵抗素子)部分の基板
長が長くなり、強度的に問題がある。さらには、補償抵
抗の基板部分で乱された流れが測定抵抗に当たるので、
ノイズの問題が生じる。
【0007】また、特開平1ー185416号公報本開
示例の第4図の素子では、各一対の抵抗体が上下に形成
され、且つ両者の間には断熱用のスリットが設けられて
おり、素子としてのこの様な形状は、各一対の抵抗体が
上下に形成されている為、逆流検出補正に必要な応答性
を確保するには流れ方向に小さな幅で形成したい発熱抵
抗素子を実現するには、必然的に長手方向の長さが長く
なり、強度的に問題が発生する。これは中間のスリット
も強度を一層低下させる要因になる。
【0008】本発明の目的は、発熱抵抗素子と温度補償
抵抗素子との間の熱絶縁を確実にし、各素子の流体流へ
の接触を良好にして高い応答性と出力精度を実現しつ
つ、強度を高くすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、薄板の電気
絶縁体基板と、その表面に膜状に形成された少なくとも
各一個の発熱抵抗素子と温度補償抵抗素子と、これら発
熱抵抗素子及び温度補償抵抗素子に対応して形成された
複数の電極と、前記発熱抵抗素子及び温度補償抵抗素子
と前記電極とを接続するリード部材と、前記発熱抵抗素
子と前記温度補償抵抗素子とが流れ方向に前記発熱抵抗
素子が突出するように段差をもって前記絶縁体基板上に
形成された測定素子とを備えた熱式流量計において、前
記発熱抵抗素子が形成された基板部と流れ方向に同幅の
基板部分と、前記温度補償抵抗素子膜が形成された基板
部分と流れ方向にほぼ同段に、スリットを介して少なく
とも上流側に幅広に形成された基板部分と、前記発熱抵
抗素子が形成された基板部と同幅の基板部分およびこれ
に連続する幅広に形成された基板部分を除き、前記スリ
ットの根本部を含むように収納する収納部材と、この収
納部材を熱不良導体部材で構成し保持部材と兼用するこ
とにより達成される。
【0010】
【作用】本発明では、一体基板が段付きで、突出し長さ
の短い温度補償素子と幅広に形成された発熱抵抗素子の
非発熱部の間に熱絶縁のためのスリットが設けられ、発
熱抵抗膜が形成された基板部と同幅の非発熱部およびこ
れに連続する幅広に形成された非発熱部の少なくとも上
流側エッジ部分を、測定する流体流にさらすように形成
した段付き形状の短い長さで設けられているので、低流
速時においてもこの部分が良く冷却され、高流速時との
温度変化が小さくなる。即ち、発熱部から基板根本方向
への伝導熱量変化を小さくでき、温度分布を平衡させる
時間が短縮され、その結果、流速変動に対する過渡応答
性の向上が達成される。一方、スリット設けたことによ
る測定素子自身の折り曲げ強度の低下については、スリ
ットの根本まで収納し、この収納部材を熱不良導体部材
で構成し、支持構造と兼用したので、強度が増強され
る。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1により説明す
る。図1は、本発明の熱式流量計の測定素子の一実施例
の平面図である。発熱抵抗素子1は、基板5の発熱部5
aに形成された発熱抵抗素子膜3、発熱部5aと同幅の
形成され基板部が露出している非発熱部5b、および非
発熱部5b部分に段差をつけて形成された幅広の非発熱
部5cから成る。温度補償抵抗素子2は、被測定空気流
100に対して一番上流側の基板部分5dと素子膜4か
ら成る。これら発熱抵抗素子1及び温度補償抵抗素子2
は引出し電極膜10、11、12、13を介して接続端
子膜6、7、8、9に接続される。スリット14は、発
熱素子1と温度補償素子2を熱絶縁するため設けられて
いる。
【0012】発熱抵抗素子1の発熱部5aは、この部分
に空気流が吹かれることにより抵抗値が変化し、この変
化を後段の演算装置(図示せず)が空気流量に変換し、
この空気流量に基づいて内燃機関の燃料噴射料を制御す
る。このため、制御精度を向上するためには、つまり、
内燃機関のレスポンスを向上するためには、発熱部5a
の温度変化が空気流量変化に遅れなく追従しなければな
らない。すなわち、発熱部5aを熱的に独立させること
が必要である。このため、本実施例では、発熱部5aと
同幅の形成され基板部が露出している非発熱部5bを有
し、この部分を冷却することにより発熱部5aが発生し
た熱が発熱抵抗素子1の全体に極力広がらぬようにして
いる。
【0013】他方、温度補償抵抗素子2は、発熱部5a
の出力を温度による誤差を補正するために設けられてい
るものであり、発熱部5aと熱的に接続していると発熱
部5aが発生した熱により正確な温度補償ができなくな
る。そこで、本実施例においては、スリット14及び幅
広の非発熱部5cを設けている。もし、スリット14が
存在しないとすると、発熱部5aの熱伝導が高くなり温
度補償に支障を来してしまう。さらに、幅広の非発熱部
5cの一部を後述するように支持体5で覆わずに空気流
中にさらす上流側エッジ部とすることにより、発熱部5
aからの熱を冷却し、温度補償抵抗素子2への熱的影響
を減少させている。
【0014】ところで、基板5はアルミナ等のセラミッ
クよりなり、応答速度を速めるために0.1mm前後の
極めて薄い板厚としている。抵抗膜3、4は白金薄膜等
よりなり、スパッタ、蒸着等の方法により0.002m
m(2ミクロン)以下の膜厚で一括して基板5上に着膜
された後、ホトエッチング等の方法によりパターン形成
される。端子電極6、7、8、9および引出し電極1
0、11、12、13は、電気抵抗を下げるため、白金
薄膜3、4より厚い白金ー銀合金等の厚膜を白金薄膜上
に印刷等の方法で形成する。また、図には示さないが、
抵抗膜3、4には、素子の保護のためにガラス等の保護
膜が形成されている。
【0015】このように基板5は極めて薄いので強度上
脆い。そこで、破線で輪郭を示した部分を、熱不良導体
部材で形成した基板5の支持体15で覆うようにした。
発熱抵抗素子1の発熱部5a、非発熱部5b部分と幅広
の非発熱部5c部分の上流端部および温度補償抵抗素子
2が、流れ100に対してさらされるよう、15a、1
5bとして図示した部分で段差をもって形成されてい
る。幅広の非発熱部5cは、熱的にはこの部分(非発熱
部5bと同幅として)をなくしてスリットとすることが
有利であるが、強度的に弱くなるので幅広としたもので
ある。熱的には前述したように、幅広の非発熱部5cの
一部を覆わずに露出させてエッジ部を形成することによ
り解決している。また、スリット14のつけ根は脆弱で
あるので、このスリット14のつけ根をも熱不良導体部
材で覆った。
【0016】この発熱抵抗素子1は、内燃機関の吸気系
のいずれかに固定しなければならない。しかし、前述し
たように基板5は弱いので、基板5を直接固定するので
はなく基板5を覆っている熱不良導体部材を支持部材と
して兼用した。
【0017】以上のように、本実施例では、空気流量検
出精度を維持しつつこれと相反する強度の問題も解決し
ている。
【0018】図2は、図1に示した測定素子を内燃機関
の空気流量計として構成した本発明の実施例の断面図で
ある。吸気90の主通路102を形成する流量計のボデ
ィ101とL字形副流路104を形成する通路部材10
3で流量計としての流路を形成している。発熱抵抗素子
1、および温度補償抵抗素子2は副通路104の流れに
並行な流路部分に回路ユニット106と一体化された支
持部材15を介して配置され、発熱素子1の非発熱幅広
基板の上流端部分5cと共に、副通路104に流入する
気流100にさらされるよう構成されている。107は
副通路104よりの流出流である。通路部材103に
は、副通路104の上流側開口には順流90に対し上流
側に向かう突出する縁が全周に設けられ、凹部からなる
空気流安定手段105が形成されている。
【0019】図3は、本発明の熱式流量計の測定素子の
第二の実施例の平面図である。図1で示した実施例との
相違点を主に説明する。発熱抵抗素子1には、順流10
0に対して上流側抵抗膜3と下流側抵抗膜23の二個の
抵抗膜が近接して形成されている。また、温度補償抵抗
素子2にも、上流側抵抗膜4と下流側抵抗膜24の二個
の抵抗膜が形成されている。接続電極端子26〜31は
全部で6個設けられており、端子26と29は発熱抵抗
素子1と温度補償抵抗素子2の引出し電極が接続された
共通端子となっている。上流側抵抗膜3と下流側抵抗膜
23の温度は、通常の定温度型熱式流量計と同様に、各
々空気温度との差が空気流速に関係なく一定値になるよ
う各一個の発熱抵抗素子膜と温度補償抵抗素子膜とで独
立に作動する駆動回路により電気加熱される。矢印10
0に示される順方向に流れがある時は、上流側抵抗膜3
は下流側抵抗膜23に比べて流れによる冷却が大である
ので、駆動回路からの供給電流は上流側抵抗膜3の方が
下流側抵抗膜23の方より大となる。一方、矢印200
に示される逆流の場合、流れによる冷却は下流側抵抗膜
23の方が上流側抵抗膜3の方より大となり、駆動回路
からの供給電流は下流側抵抗膜23の方が上流側抵抗膜
3の方より大となる。従って、発熱抵抗膜3と23への
供給電流の差により、流れの方向を検知することができ
る。上流側抵抗膜3と下流側抵抗膜23のそれぞれの流
量に応じた出力を電圧比較器により、流れの方向を検知
すると共に、スイッチ回路により出力を切り替えて逆流
分を出力しない、さらには、逆流分を差し引く等の補正
が可能になる。但し、これを精度良く行うためには、発
熱抵抗素子に高い過渡応答性が必要である。高い過渡応
答性を実現するには、基板の熱容量すなわち板厚、流れ
方向の幅を極力小さくすること、支持部への熱移動量の
低減、流速による温度分布の変化の低減等が有効であ
る。しかし、基板の板厚、流れ方向の幅を小さくするこ
とは、素子の折り曲げ強度の低下という問題を生じる。
さらに、一枚の基板に発熱抵抗素子と温度補償素子を作
りこんだ場合、両者の熱絶縁は精度向上には必須で、こ
のために両者の間にスリットを設けるのが有効である。
しかし、このスリットも強度低下の原因になることは解
る。そこで、高い過渡応答性を得るよう、発熱抵抗素子
膜3、23を設ける基板部分5aの流れ方向の幅は小さ
くするが、スリットを設ける部分を幅広にする、即ち5
cの部分を設けることで強度低下がおさえられる。さら
に、支持部への熱移動量の低減、流速による温度分布の
変化の低減を計るには、発熱抵抗素子の非発熱部の低温
化と流速変化による温度変化の低減が有効である。この
ため、発熱抵抗素子膜3、23を設ける基板部分5aと
同幅の非発熱部分5bを強度のゆるす限り長くとり、こ
の部分と前記の幅広の非発熱部分5cを低流速時におい
ても有効に冷却してやることが重要である。そのため、
図1で説明したと同様に、15a、15bで示す支持部
材15の段差構造がとられている。
【0020】図4は、図3で示した実施例の少変形した
実施例の平面図である。発熱抵抗素子の幅広の非発熱部
分5c部分を、温度補償素子2の下端エッジより発熱抵
抗素子膜3、23側へ延長して形成したものである。こ
れにより、発熱抵抗素子の幅広の非発熱部分5c部分の
冷却がより十分に行える。
【0021】図5は、図3で示した実施例をさらに改良
した実施例の平面図である。発熱抵抗素子1の幅広に形
成される非発熱部5c、5eが上下流方向にほぼ均等に
形成し、且つ、発熱部の抵抗膜3、23、接続電極端子
26、27、28、29までの引出し電極40、41、
42、43のパターンを含め、スリット14から下流の
発熱抵抗素子1が形成された基板部分が、2個の膜状発
熱抵抗膜3、23の分離部5fの中心に対し流れ方向に
ほぼ対称に形成されている。これにより、2個の発熱抵
抗素子3、23の電気的特性を均等にでき、逆流検出補
正の精度向上が成される。次に、もう一つの変更点につ
いて述べる。
【0022】基板5の大基板からの切出しは、レーザー
加工等の方法で行われる。段差やスリットの隅部でレー
ザーが、方向変更のため一時停止してその部分の温度が
上昇し、基板が損傷する割合が増大する。そこで、段差
の隅部16a、16bやスリット隅部17を円弧などの
曲線で形成して、レーザーの動きを連続したものにする
ことで損傷率を低減できる。
【0023】図6は、図5で示した測定素子に対し、支
持部材18の形状を若干変えた実施例の平面図である。
発熱抵抗素子1に形成された上下流方向に均等な幅広の
非発熱部5c、5eの両方が測定する流れに曝される
様、支持部材18の18aのごとく、逆流を示す矢印2
00側にも段差を設けている。これにより、温度的な対
称性の点でも逆流検出補正の精度向上に有利となる。
【0024】図7は、図3または図5に示した測定素子
を内燃機関の空気流量計として構成した本発明の実施例
の断面図である。吸気90の主通路102を形成する流
量計のボディ101と副流路114を形成する通路部材
113で流量計としての流路を形成している。発熱抵抗
素子1、および温度補償抵抗素子2は副通路114の流
れに並行な流路部分に回路ユニット116と一体化され
た支持部材15を介して配置され、発熱素子1の非発熱
幅広基板の上流端部分5cと共に、副通路114に流入
する気流100に曝されるよう構成されている。117
は副通路114よりの流出流である。通路部材113に
は、副通路114の上流および下流側開口には各々順流
90の上、下流に対し全周に突出する縁が設けられ、凹
部からなる空気流安定手段115aおよび115bが形
成されている。矢印91は、機関からの逆流を示し、矢
印200は、その副通路114への侵入流れを示す。
【0025】図8は、図7の順流90側から見た正面図
である。各々図7に対応して、1は発熱抵抗素子、2は
温度補償抵抗素子、15は支持部材、101はボディ、
102は主通路、116は回路ユニットである。副通路
114は回路ユニット116側の壁面が円弧で形成さ
れ、入口部に空気流安定手段115aを備えている。下
流側空気流安定手段115bの正面形状も、上流側空気
流安定手段115aとほぼ同等の形状を有する。空気流
安定手段115aおよび115bにより正流側および逆
流側共に、流れの流速分布の影響が低減され、計測精度
の向上が達成される。
【0026】上記したこれら実施例によれば、スリット
設けることによる測定素子自身の折り曲げ強度の低下を
小さくでき、且つ発熱部から基板根本方向への伝導熱量
変化を小さくでき、温度分布を平衡させる時間が短縮さ
れ、その結果、流速変動に対する過渡応答性の向上が達
成される。これにより、逆流補正を良好に可能にする熱
式流量計が実現する。また、スリットから下流の発熱抵
抗素子が形成された基板部分を2個の膜状発熱抵抗パタ
ーンの分離部の中心に対し対称に形成することにより、
2個の発熱抵抗素子の電気的特性を均等にでき、また、
幅広に形成した発熱抵抗素子の非発熱部上下流端を流体
流にさらされるようにして温度的な対称性を得て逆流検
出補正の精度向上が達成される。また、発熱抵抗素子の
非発熱部の段差部分の内側隅部を連続する曲線で形成す
ることで、基板をレーザを用いて切り出す場合の欠損を
少なく出来、素子製造時の低コスト化と単体強度の向上
も実現する。一方、上流側および下流側開口の全周に突
出する縁を設けて凹部からなる空気流安定手段を形成し
た副流路に測定素子を配置することで流れの流速分布の
影響が低減され、逆流補正を含めた計測精度向上が達成
される。逆流による誤差は、機関によりまた条件により
異なるが、30〜100%にもなる。本実施例を適用し
た逆流補正により、誤差5%以下が実現する。
【0027】
【発明の効果】応答性を向上させることにより強度の低
下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱式流量計の測定素子の第一の実施例
の平面図
【図2】本発明の実施例による熱式流量計の断面図
【図3】本発明の熱式流量計の測定素子の第二の実施例
の平面図
【図4】本発明の熱式流量計の測定素子の第三の実施例
の平面図
【図5】本発明の熱式流量計の測定素子の第四の実施例
の平面図
【図6】本発明の熱式流量計の測定素子の第五の実施例
の平面図
【図7】本発明の実施例による熱式流量計の断面図
【図8】図7に示した本発明の実施例による熱式流量計
の正面図
【符号の説明】
1…発熱抵抗素子、2…温度補償抵抗素子、3、4、2
3、24…抵抗膜、5…基板、5a…発熱抵抗膜が形成
された基板部分、5b…発熱抵抗膜が形成された基板部
分と同幅の発熱抵抗素子の非発熱部、5c,5e…発熱
抵抗膜が形成された基板部分より幅広の発熱抵抗素子の
非発熱部、6、7、8、9、26、27、28、29、
30、31…接続電極端子、14…スリット、15、1
8…支持部材、90、100…順流流れ、91、200
…逆流流れ、101…ボディ、102…主通路、10
4、114…副通路、105、115a,115b…空
気流安定手段、106…回路ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小渡 武彦 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 内山 薫 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 渡辺 泉 茨城県ひたちなか市大字高場字鹿島谷津 2477番地3日立オートモティブエンジニア リング株式会社内 (72)発明者 磯野 忠 茨城県ひたちなか市大字高場字鹿島谷津 2477番地3日立オートモティブエンジニア リング株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薄板の電気絶縁体基板と、その表面に膜状
    に形成された少なくとも各一個の発熱抵抗素子と温度補
    償抵抗素子と、これら発熱抵抗素子及び温度補償抵抗素
    子に対応して形成された複数の電極と、前記発熱抵抗素
    子及び温度補償抵抗素子と前記電極とを接続するリード
    部材と、前記発熱抵抗素子と前記温度補償抵抗素子とが
    流れ方向に前記発熱抵抗素子が突出するように段差をも
    って前記絶縁体基板上に形成された測定素子とを備えた
    熱式流量計において、前記発熱抵抗素子が形成された基
    板部と流れ方向に同幅の基板部分と、前記温度補償抵抗
    素子膜が形成された基板部分と流れ方向にほぼ同段に、
    スリットを介して少なくとも上流側に幅広に形成された
    基板部分と、前記発熱抵抗素子が形成された基板部と同
    幅の基板部分およびこれに連続する幅広に形成された基
    板部分を除き、前記スリットの根本部を含むように収納
    する収納部材と、この収納部材を熱不良導体部材で構成
    し保持部材と兼用した熱式流量計。
  2. 【請求項2】前記温度補償抵抗素子用膜状パターンと前
    記発熱抵抗素子用膜状パターンが各々2個づつ近接して
    形成され、一個の温度補償抵抗素子と一個の発熱抵抗素
    子が一対となって独立して駆動される定温度型駆動回路
    を有すると共に、流れに対して上下流に近接した2個の
    発熱抵抗素子の出力の大きさを比較する比較回路等を有
    し、逆流補正を可能にする請求項1に記載の熱式流量
    計。
  3. 【請求項3】前記発熱抵抗素子の非発熱部が上下流方向
    に均等に幅広に形成され、且つ、発熱部の抵抗膜パター
    ン、接続電極端子までの引出し電極のパターンを含め、
    前記スリットから下流の発熱抵抗素子が形成された基板
    部分が、前記2個の膜状発熱抵抗膜パターンの分離部の
    中心に対しほぼ対称に形成されている請求項2に記載の
    熱式流量計の測定素子。
  4. 【請求項4】前記幅広に形成された発熱抵抗素子の非発
    熱部上下流端が測定する流体流に曝されるよう、上下流
    に段が形成された形状の熱不良導体部材で保持した請求
    項2又は請求項3に記載の測定素子を備えた熱式流量
    計。
  5. 【請求項5】少なくとも、前記発熱抵抗素子の非発熱部
    の段差部分の内側隅部が円弧などの連続する曲線で形成
    されている請求項1に記載の熱式流量計の測定素子。
  6. 【請求項6】前記発熱抵抗素子の幅広に形成された非発
    熱部の下端エッジが、前記温度補償抵抗素子の下端エッ
    ジより少し突き出した3段形状とし、前記幅広の非発熱
    部の下端エッジも測定する流体流に曝されるよう構成し
    た請求項1に記載の熱式流量計。
  7. 【請求項7】吸入空気を流通する主流路と、前記吸入空
    気の一部を流通し、且つ内部に測定素子を備えて吸入空
    気量を計測する主流路内に収納された副流路を有し、該
    副流路の上流側および下流側開口の全周に突出する縁を
    設けて凹部からなる空気流安定手段を形成し、該凹部の
    底部に前記副流路の上下流開口を設けると共に、該上下
    流開口を主流路軸に対し回路ユニット側に偏心して位置
    させた請求項2に記載の熱式空気流量計。
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