JPH0950605A - 薄膜磁気ヘッド用基板の表面を平滑化する方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッド用基板の表面を平滑化する方法

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JPH0950605A
JPH0950605A JP19960695A JP19960695A JPH0950605A JP H0950605 A JPH0950605 A JP H0950605A JP 19960695 A JP19960695 A JP 19960695A JP 19960695 A JP19960695 A JP 19960695A JP H0950605 A JPH0950605 A JP H0950605A
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JP
Japan
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magnetic head
thin film
film magnetic
substrate
head substrate
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JP19960695A
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Mikio Okumura
実紀雄 奥村
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁体や磁性体等の層または膜が形成された
薄膜磁気ヘッド用基板の表面を、残膜厚が均一となるよ
うに研磨する方法を提供する。 【解決手段】 磁性体等の膜が形成された薄膜磁気ヘッ
ド用基板1をマウントプレート2に固着し、薄膜磁気ヘ
ッド用基板1または定盤4に研磨剤を噴射する。そし
て、研磨剤を噴射しつつ、定盤4をマウントプレート2
と平行に回転させつつ、定盤4を薄膜磁気ヘッド用基板
1に一定圧力で圧着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜磁気ヘッド用
基板の表面を平滑化する方法に係り、特に、導体、絶縁
体または磁性体の層あるいは膜が形成された薄膜磁気ヘ
ッド用基板の表面を、研磨装置で平滑化し、磁性体等の
残膜厚を均一にする方法に関する。
【0002】
【従来の技術】超LSI微細加工技術便覧((株)情報
企画研究所、昭和59年11月10日発行)の39頁と
50頁には、ウエハの片面を鏡面仕上する片面ポリシン
グ装置の模式図が記載されている。これを図8に示す。
回転する定盤4の温度制御が重要であり、この定盤4の
冷却水と温度の制御で定盤4を僅かに上方に凸にするも
のである。
【0003】片面ポリシング装置の構造は片面ラップ機
と似ているが、定盤4の上にポリウレタン等のスポンジ
状弾性材料(研磨布8)が貼付されている点が異なり、
ウエハ10を下面に接着したマウントプレート2を研磨
剤を介して圧着し、各々の回転軸のまわりに自転させる
ことによってポリシングが進行する。
【0004】研磨剤は、研磨布8が貼付された定盤4の
回転軸の近傍に連続供給される。シリカ微粉末(粒径は
サブミクロン)を有機、または無機のアルカリ性水溶液
に懸濁した研磨剤を用いる。ウエハ10の表面を除去
し、平滑化する作用は研磨剤中のアルカリ成分とウエハ
材質との反応、研磨剤中の懸濁粒子を介しての局部的歪
による同反応の促進、それら反応生成物の摩擦除去等が
複雑に絡みあって進行する。また、研磨砥粒はウエハ材
質よりも硬度の低いものが用いられる。
【0005】一方、従来の薄膜磁気ヘッド用基板の表面
を平滑化する方法には、特開平6−150254号公報
に記載された研磨装置によるものがあった。この研磨装
置は、図5と図6のように構成されている。図の中で、
1は薄膜磁気ヘッド用基板、4は定盤、6はノズル、2
6は治具、27は凹部、28はキャリア、36はセンタ
ローラを表す。
【0006】薄膜磁気ヘッドが形成される薄膜磁気ヘッ
ド用基板には、Al23−TiC等の非磁性材料からな
るセラミック基板が使用される。かかるセラミック基板
の表面には、下地膜としてアルミナ等の絶縁体が、スパ
ッタリング等によって数μm〜数十μm厚に成膜され
る。この成膜時の膜応力や熱応力によって薄膜磁気ヘッ
ド用基板が反ることがある。この反りを無くするように
研磨するのが、上記の特開平6−150254号公報の
研磨装置である。
【0007】なお、薄膜磁気ヘッド用基板から薄膜磁気
ヘッドを製造する各工程は、特開平7−134810号
公報や、特開平3−58308号公報などに詳しく記載
されている。
【0008】前記の特開平7−134810号公報にお
いては、薄膜磁気ヘッドの製造工程で薄膜磁気ヘッド用
基板について、微細砥粒を用いて鏡面研削または鏡面研
磨し、導体、絶縁体または磁性体の膜や層の段差をなく
し、平滑な表面を得るための平坦化工程が記載されてい
る。また、薄膜磁気ヘッドの製造工程の進行とともに、
絶縁体や磁性体の各膜内部の残留圧縮応力や各膜の成膜
時の熱応力等により、薄膜磁気ヘッド用基板が素子形成
面を凸にして変形することが記載されている。更に、半
径が3インチ以上で厚さが5.2mm以上の薄膜磁気ヘ
ッド用基板では、薄膜磁気ヘッドの設計上許容される薄
膜磁気ヘッド用基板の反り量(0.3μm)を下回るこ
とが記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、半径が3イン
チ以上で厚さが5.2mm以上で平行な両面を有する薄
膜磁気ヘッド用基板に、導体、絶縁体または磁性体の層
あるいは膜を形成しても、この薄膜磁気ヘッド用基板を
上記の特開平6−150254号公報の研磨装置で研磨
すると、偏研磨になるおそれがある。上記の研磨装置は
治具26等からの圧力をそのまま転写する圧力転写型の
研磨装置ゆえ、かかる治具26と(治具収納部34、3
5を有する支持体である)キャリア28とを精密に管理
すれば定盤4に対して薄膜磁気ヘッド用基板1の中心軸
は垂直に保たれるが、精密に管理しないと定盤4に対し
て薄膜磁気ヘッド用基板1の中心軸が傾くことがあるか
らである。
【0010】更には、薄膜磁気ヘッド用基板に絶縁体や
磁性体等の膜をスパッタリングで形成した場合は、スパ
ッタリングのプラズマ密度の差によって、薄膜磁気ヘッ
ド用基板の中心軸付近が10%ほど厚く、かつ、中心軸
付近を頂点とする球面状の磁性体等の膜が形成されるこ
とがあり、この膜厚の差によっても定盤に対して薄膜磁
気ヘッド用基板の中心軸が傾くことがあるからである。
【0011】図7に薄膜磁気ヘッド用基板の偏研磨の説
明図を示す。定盤4に対して薄膜磁気ヘッド用基板1の
中心軸が傾いている一例である。図7の中で、1Aはセ
ラミック基板、1Bは磁性体等の層または膜を表す。薄
膜磁気ヘッド用基板1が偏研磨されると、先に形成され
た平滑化面と今回の加工面は平行でなくなり、結果とし
て薄膜磁気ヘッドを構成する各層または各膜の厚さが薄
膜磁気ヘッド用基板1の全域で不均一になる。
【0012】薄膜磁気ヘッドを構成する各層等の厚さが
その適切な設計値より薄くなると、導体の層(コイル)
の場合はその断面積が減少するため、電気抵抗値が増
す。このため、抵抗ノイズが増加し、磁気テープ等の記
録媒体からの信号再生時にはS/N比が劣化し、信号記
録時には薄膜磁気ヘッドの発熱が大きくなるという問題
が生じる。下部、中間または上部磁性体の層(磁気コ
ア)の場合は、磁路断面積が減少するため、磁気飽和が
生じやすくなる。また、記録媒体に対向して露出する磁
気コアの形状に起因して再生周波数特性のうねりが発生
するが(コンター効果)、磁気コアを構成する各磁性体
の膜厚が不均一のときは、再生周波数特性のうねりも不
均一になるという問題が生じる。
【0013】ところで、ラッピングでは加工単位が小さ
いことにより、平滑化面の表面粗度が良好なこと、表面
に残留する加工変質層が極微小なこと、等の機能的に良
好な加工表面が得られる。一方、工具運動転写型の研削
機械による平坦化では、加工中に寸法を測定して平坦化
の終点を検出し所望の残膜厚で加工物を平坦化できる
が、加工単位が大きいことにより加工表面が脆性破壊面
となることがあり、加工変質層が残留したり表面粗度が
劣化したりするという問題がある。
【0014】本発明は、上記した従来技術の課題を解決
するためになされたものであって、第1の目的は、薄膜
磁気ヘッド用基板の研磨において、工具運動転写型の研
削機械の利点である残膜厚の均一性を確保しつつ、ラッ
ピングの利点である表面粗度の良好性を達成することに
ある。
【0015】第2の目的は、スパッタリング等で薄膜磁
気ヘッド用基板上に不均一な厚さで磁性体等の層または
膜が形成されても、定盤に対して薄膜磁気ヘッド用基板
の中心軸が傾かないようにすることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る、磁性体
等の層または膜が形成された薄膜磁気ヘッド用基板の表
面を平滑化する方法では、以下のように構成されたこと
を特徴とする。 (イ) 研磨装置のマウントプレートの側と反対側に平
滑化する面を有する薄膜磁気ヘッド用基板を、マウント
プレートに固着する。 (ロ) 薄膜磁気ヘッド用基板または研磨装置の定盤の
上に、0.1〜0.5μmの粒径のダイヤモンドを混合
した研磨剤、または、0.007〜0.2μm(70〜
2000オングストローム)の粒径のシリカを混合した
研磨剤を噴射する。 (ハ) (ロ)の研磨剤を噴射しつつ、かつ、マウント
プレートを回転させるモータとは別個のモータにより定
盤をマウントプレートと平行に回転させつつ、定盤を薄
膜磁気ヘッド用基板に一定圧力で圧着させて、片面ラッ
ピングする。
【0017】薄膜磁気ヘッド用基板をマウントプレート
に固着して、その平滑化面を定盤と対向させるものであ
る。薄膜磁気ヘッド用基板または研磨装置の定盤の上
に、0.1〜0.5μmの粒径のダイヤモンドを混合し
た研磨剤、または、0.007〜0.2μmの粒径のシ
リカを混合した研磨剤を噴射(例えば、スプレー噴射
等)することで、研磨剤を広く付着させることができ
る。
【0018】砥粒である0.1〜0.5μmの粒径のダ
イヤモンド、または、0.007〜0.2μmの粒径の
シリカにより、薄膜磁気ヘッド用基板の表面から微量の
切屑が削り取られ、薄膜磁気ヘッド用基板の表面は平滑
化され、良好な表面粗度とすることができる。
【0019】定盤をマウントプレートと平行に回転させ
ることにより、薄膜磁気ヘッド用基板の表面はマウント
プレートと平行に平滑化される。薄膜磁気ヘッド用基板
はマウントプレートに固着されるので、定盤に対しても
薄膜磁気ヘッド用基板の中心軸を固定して傾かないよう
にすることができる。定盤をマウントプレートと平行に
回転させる平行度は、0.1μm/φ150mm程度、
または、それよりも平行であることとする。
【0020】なお、通常の研削機械では、工具である定
盤に所定の粒径の砥粒が樹脂や金属等のボンドマトリッ
クスによって固定されている。そして、固定された砥粒
がボンドマトリックスから突出した部分が表面加工に寄
与する。従って、加工単位を小さくするには、使用する
砥粒の粒径を小さくする必要がある。ラッピングのラッ
プ液に混合する微細寸法の砥粒を使用した場合は、ボン
ドマトリックスから突出する砥粒の寸法は微小となる
が、ボンドマトリックスと加工物が干渉しやすくなり、
安定した研削が困難になる。
【0021】本発明では、ラッピングに使用する定盤を
工具として用い、ラッピングで使用する粒径の砥粒を遊
離させた混合液を研磨剤として用い、工具と加工物との
間に介在させて、遊離砥粒の転動によりラッピングと同
等の加工単位で加工物の表面を研磨するものである。
【0022】その際、工具である定盤は砥粒を含まない
ため、通常の研削のようには、加工物に切込みを与える
ことはできない。定盤を加工物に圧着させる圧力を一定
に制御しながら、加工物に切込みを与える方法をとる。
また、定盤を回転(自転)させるモータと、マウントプ
レートを回転(自転)させるモータは、異なるモータを
使用して、定盤をマウントプレートと平行に回転(自
転)させる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施例
に基づいて説明する。図1は、本発明に係る薄膜磁気ヘ
ッド用基板の表面を平滑化する方法の説明図である。図
2は、本発明に使用する研磨装置の要部断面図である。
図3は、本発明に使用する研磨装置の全体概念図であ
る。
【0024】本実施例の、導体、絶縁体または磁性体の
層あるいは膜が形成された薄膜磁気ヘッド用基板の表面
を平滑化する方法は、以下のステップで実行する。 (イ) 研磨装置のマウントプレート2の側と反対側に
平滑化する面を有する薄膜磁気ヘッド用基板1を、マウ
ントプレート2に固着する。 (ロ) 薄膜磁気ヘッド用基板1の上に、0.5μmの
粒径のダイヤモンドを混合したスラリをノズル6で噴射
する。 (ハ) (ロ)のスラリをノズル6で噴射しつつ、か
つ、マウントプレート2を回転させるモータとは別個の
モータにより定盤4をマウントプレート2と平行に回転
させつつ、定盤4を薄膜磁気ヘッド用基板1に一定圧力
で圧着させて、片面ラッピングする。
【0025】薄膜磁気ヘッド用基板1をマウントプレー
ト2に固着するには、ワックス等を用いる。固着すると
きに用いるワックス等の厚さは、できるだけ薄く、か
つ、均一にする。ワックス等を塗る方法にはスプレー法
があり、これにより塗布膜を精度よく制御できる。空気
中の微粒子のサイズ及び含有量が問題となるので、クリ
ーンルーム内で作業するとよい。なお、固着する方法に
は、テンプレート法や、プラスチックの表面を溶剤で処
理して粘着性を持たせる方法や、水の表面張力を利用す
る方法もある。保持具で固着する方法もある。
【0026】薄膜磁気ヘッド用基板1の上に噴射される
スラリは、研磨剤として作用する。研磨剤は、軽油等の
石油類または水等に0.5μmの粒径のダイヤモンドを
混合したものである。なお、研磨剤での砥粒の混合割合
は、例えば等量ずつの混合としてもよい。
【0027】研磨剤としては、エチレングリコールに
0.5μmの粒径のダイヤモンド(またはダイヤモンド
パウダー)を混合したものでもよい。シリカを用いた研
磨剤としては、KOH水溶液に0.007〜0.2μm
の粒径のシリカ(またはシリカパウダー)を混合したも
のでもよい。
【0028】マウントプレート2を回転させるモータ4
7と定盤4を回転させるモータ48は別個のものとす
る。定盤4を回転させるモータ48または両方のモータ
47、48を高精度に回転させて、マウントプレート2
と定盤4を平行に保ちつつ回転させるものである。定盤
4の回転速度は、例えば1000〜2000rpmとす
る。マウントプレート2の回転速度は、例えば0〜10
0rpmとする。マウントプレート2と定盤4とを平行
に保ちつつ回転させる平行度は、例えば0.1μm/φ
150mm程度とする。
【0029】定盤4を薄膜磁気ヘッド用基板1に圧着さ
せる圧力により、研磨量を制御できる。この圧力は、例
えば100g/cm2 とする。なお、定盤4の加圧は、
研磨開始時は軽いほうがよい。反りを矯正したり、薄膜
磁気ヘッド用基板1の厚さが不揃いの場合に部分的に加
重が集中しないようにするためである。このような注意
と、遊離砥粒の粒径分布幅に注意することで、薄膜磁気
ヘッド用基板1の部分的破壊、すなわち、クロウトラッ
ク、周辺に生ずるチップ並びにカケ、あるいは関連して
発生するヘヤークラックを避けることができる。
【0030】また、薄膜磁気ヘッド用基板としては、直
径3インチまたは5インチで厚さ10mmあるいは20
mmのセラミック基板を用いてもよい。直径3インチ以
上の一方のセラミック基板(ブロック基板)に厚さ2m
mのセラミック基板を接着して、全体の厚さを10mm
あるいは20mmとしてもよい。接着剤としては、例え
ば、Snを主成分とするメタルボンディング材を用いる
とよい。また、薄膜磁気ヘッド用基板は、その平坦度が
0.3μm以内で、両面の平行度は1μm以内のものを
用いるとよい。
【0031】なお、定盤4は、形成する素子の寸法精度
を満たす程度に充分に高い運動精度、剛性、熱安定性、
圧力制御性、及び、耐震動性を備えたものとする。運動
精度と平坦度は、0.1μm/φ150mm程度とす
る。剛性は、1.0×108 N/m程度(0.1μm/
10N程度)とする。寸法制御性は、工具切込み設定の
最小単位が0.1μm以下とする。熱安定性としては、
研磨中の摩擦熱等によって定盤4等が膨張しないように
冷却対策を施すこととする。圧力制御性は、研磨中の設
定圧力が50〜100g/cm2 程度または50〜20
0g/cm2 程度とする。耐震動性としては、研磨装置
の固有振動数が工具の毎秒あたりの回転速度よりも充分
に高いこととする。
【0032】工具である定盤4は、ラッピングの定盤に
用いられる樹脂に軟質金属パウダ(例えば、Sn、Pb
等)を混入した物を使用する。樹脂のみ、または、金属
のみからなる定盤4を使用してもよい。
【0033】また、マウントプレート2も、定盤4と同
様に、形成する素子の寸法精度を満たす程度に充分に高
い運動精度、剛性、及び、熱安定性を備えたものとす
る。運動精度と平坦度は、0.1μm/φ150mm程
度とする。剛性は、1.0×108 N/m程度(0.1
μm/10N程度)とする。熱安定性としては、研磨中
の摩擦熱等によってマウントプレート2等が膨張しない
ように冷却対策を施してもよい。材質は、例えばアルミ
ナのポーラスセラミックとする。
【0034】前述の高い運動精度で相対運動している定
盤4の運動を薄膜磁気ヘッド用基板1に転写して研磨す
るので、残膜厚の均一性は良好となり、かつ、ラッピン
グの表面品位を達成できることとなる。
【0035】図4に、本発明に係る薄膜磁気ヘッド用基
板の表面を平滑化する方法を使用して製造した、薄膜磁
気ヘッドの要部拡大断面図を示す。
【0036】この薄膜磁気ヘッドは、セラミック基板か
ら、第1、第2及び第3の製造工程を経て、製造された
ものである。
【0037】第1の製造工程は、第1の絶縁体の層52
の形成工程、下部磁性体の層53の形成工程、第2の絶
縁体の層54の形成工程、第1の平坦化工程、ギャップ
用の層55の形成工程、及び、中間磁性体の層56の形
成工程からなる。
【0038】第2の製造工程は、第3の絶縁体の層57
の形成工程、第2の平坦化工程、コイル用の溝の形成工
程、コイル用の導体59の埋込み工程、第3の平坦化工
程、及び、コイル用の絶縁体の層60の形成工程からな
る。
【0039】第3の製造工程は、上部磁性体の層61の
形成工程、第4の絶縁体の層62の形成工程、第4の平
坦化工程、電極63の形成工程、及び、薄膜磁気ヘッド
用基板の矢印Cでの切断工程からなる。但し、薄膜磁気
ヘッド用基板として、直径3インチ等で厚さ10mm等
のセラミック基板を用いた場合は、薄膜磁気ヘッド用基
板を所定の厚さに切断する工程が、上記の矢印Cでの切
断工程の直前に入る。また、ブロック基板に厚さ2mm
のセラミック基板を接着して全体の厚さを10mm等と
した場合は、メタルボンディング材剥離工程が、上記の
矢印Cでの切断工程の直前に入る。
【0040】図4に示した薄膜磁気ヘッドは、本発明に
係る薄膜磁気ヘッド用基板の表面を平滑化する方法を、
上記の第1〜第4の平坦化工程にて使用したものであ
る。上述のように、薄膜磁気ヘッドを製造する製造工程
には、数回の平坦化工程があり、この平坦化工程が重要
な工程であることは明白である。
【0041】なお、本発明は上記実施例の他に種々の実
施例が考えられるが、それらはすべて本発明に含まれる
ものである。
【0042】
【発明の効果】請求項1に係る薄膜磁気ヘッド用基板の
表面を平滑化する方法では、薄膜磁気ヘッド用基板また
は研磨装置の定盤の上に、0.1〜0.5μmの粒径の
ダイヤモンドを混合した研磨剤、または、0.007〜
0.2μmの粒径のシリカを混合した研磨剤を噴射しつ
つ、かつ、定盤をマウントプレートと平行に回転させつ
つ、定盤を薄膜磁気ヘッド用基板に一定圧力で圧着させ
て、片面ラッピングするものである。
【0043】砥粒である0.1〜0.5μmの粒径のダ
イヤモンド、または、0.007〜0.2μmの粒径の
シリカにより、薄膜磁気ヘッド用基板の表面から微量の
切屑が削り取られ、薄膜磁気ヘッド用基板の表面は平滑
化される。従って、ラッピングと同程度の良好な表面粗
度を得ることができ、また、加工変質層を微小にするこ
とができる。
【0044】定盤をマウントプレートと平行に回転させ
ることにより、薄膜磁気ヘッド用基板の表面はマウント
プレートと平行に平滑化される。また、薄膜磁気ヘッド
用基板はマウントプレートに固着されるので、定盤に対
しても薄膜磁気ヘッド用基板の中心軸を固定して傾かな
いようにすることができる。従って、残膜厚の均一性が
薄膜磁気ヘッド用基板全域で良好となる。
【0045】以上に詳述したように、本発明を薄膜磁気
ヘッドの製造工程における平坦化工程で使用することに
より、平坦化工程ごとに薄膜磁気ヘッドを構成する各層
または各膜の厚みを均一かつ高精度に形成し、平行に積
層していくことができるという特有の大きな効果があ
る。
【0046】よって、同一の薄膜磁気ヘッド用基板に形
成される薄膜磁気ヘッドを、厚み分布が良好で、高歩留
まりで、かつ、高品質で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薄膜磁気ヘッド用基板の表面を平
滑化する方法の説明図
【図2】本発明に係る薄膜磁気ヘッド用基板の表面を平
滑化する方法に使用する研磨装置の要部断面図
【図3】本発明に係る薄膜磁気ヘッド用基板の表面を平
滑化する方法に使用する研磨装置の全体概念図
【図4】薄膜磁気ヘッドの要部拡大断面図
【図5】従来の研磨装置の平面図
【図6】従来の研磨装置の側面図
【図7】薄膜磁気ヘッド用基板の偏研磨の説明図
【図8】片面ポリシング装置の模式図
【符号の説明】
1…薄膜磁気ヘッド用基板、1A…セラミック基板、1
B…磁性体等の層または膜、2…マウントプレート、3
…ヘッド、4…定盤、5…支持部材、6…ノズル、7…
ワックス、8…研磨布、9…水路、10…ウエハ、11
…電磁弁、12…パイプ、24…揺動機構、25…研磨
装置本体、26…治具、27…凹部、28…キャリア、
29…駆動モータ、30…カム、31…クランクシャフ
ト、32,33…スライダ、34,35…治具収納部、
36…センタローラ、37,38…ガイドローラ、3
9,40…連結部材、41…制御装置、42…研磨剤供
給タンク、43…圧力検出機構、44…スライド機構、
45…各種制御スイッチ、46…モニタ用CRT、4
7,48…モータ、52…第1の絶縁体の層、53…下
部磁性体の層、54…第2の絶縁体の層、55…ギャッ
プ用の層、56…中間磁性体の層、57…第3の絶縁体
の層、59…コイル用の導体、60…コイル用の絶縁体
の層、61…上部磁性体の層、62…第4の絶縁体の
層、63…電極、矢印A…定盤4の回転方向、矢印B…
キャリア28の揺動方向、矢印C…薄膜磁気ヘッド用基
板1の切断位置。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下のように構成された、導体、絶縁体
    または磁性体の層あるいは膜が形成された薄膜磁気ヘッ
    ド用基板の表面を平滑化する方法。 (イ) 研磨装置のマウントプレートの側と反対側に平
    滑化する面を有する前記薄膜磁気ヘッド用基板を、前記
    マウントプレートに固着する。 (ロ) 前記薄膜磁気ヘッド用基板または前記研磨装置
    の定盤の上に、0.1〜0.5μmの粒径のダイヤモン
    ドを混合した研磨剤、または、0.007〜0.2μm
    の粒径のシリカを混合した研磨剤を噴射する。 (ハ) (ロ)の研磨剤を噴射しつつ、かつ、前記マウ
    ントプレートを回転させるモータとは別個のモータによ
    り前記定盤を前記マウントプレートと平行に回転させつ
    つ、前記定盤を前記薄膜磁気ヘッド用基板に一定圧力で
    圧着させて、片面ラッピングする。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003109923A (ja) * 2001-09-28 2003-04-11 Sumitomo Mitsubishi Silicon Corp 半導体ウェーハの研磨装置

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