JPH09501123A - 電気油圧式圧力調整装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、弁収容体（３）上に設けられた電磁的に操作可能な油圧弁（電磁弁）と、弁収容体（３）から突出する部分に電気的な接触要素（１１）を備えたコイル（４）と、コイル（４）と接触要素（１１）を取り囲む成形体（１）とを備え、成形体（１）または成形体（１）の一部が電子制御装置を収容するためあるいは電子制御装置用接続部品を収容するために適している、電気油圧式圧力調整装置に関する。この場合、成形体（１）は中空室（２）を備え、この中空室は弁収容体（３）上の成形体（１）の載置面から、弁収容体（３）と反対側の成形体（１）の外面まで延び、かつコイル（４）の範囲において貫通孔（５）として形成されている。これにより、弁ドーム（６）上にコイル外周壁（７）を簡単に固定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】 電気油圧式圧力調整装置 本発明は、請求項１の上位概念記載の電気油圧式圧力調整装置、特にブレーキ 圧力調整装置に関する。 この種の電気油圧式圧力調整装置は例えば国際公開ＷＯ ９２／１２８７８に 記載されている。この圧力調整装置では、周知である弁収容体ブロック構造から 更に進んで、蓋が板状の支持要素によって分割されている。それによって、一方 では電子制御機器またはその一部を収容することができ、他方では電子制御機器 と電磁弁から突出する接触要素とを電気的に接続することができる。蓋は電磁弁 のコイルと共に弁収容体の弁ドームに嵌め込まれている。この場合、接触要素と 蓋に一体化された電子または電気的な部品とを電気的に接続するために、差し込 み接点が互いに係合している。コイルを支持要素に固定するために、弾性的な保 持部材、例えばばねを使用することあるいはコイルを弾性的な成形体内に埋め込 むことが提案されている。特に成形体の使用は、従来は、必要な特性の観点から 取扱操作が困難である。 本発明の課題は、コイルを簡単に位置決し、弁収容体上にコイルをコンパクト に、機能上最適にそして簡単に製作および検査できるように配置し、そして部品 の異なる熱膨張および部品の誤差をできるだけひずみのないように吸収するため に、前記の技術水準によって知られている圧力調整装置を改良することである。 この課題は本発明に従って、請求項１記載の特徴によって解決される。そのた めに、成形体が中空室を備え、この中空室が弁収容体上の成形体の載置面から、 弁収容体と反対側の成形体の外面まで延び、かつコイルの範囲において貫通孔と して形成されていることが提案される。 二つの実施の形態の次の説明および図示から、他の特徴、効果および用途が明 らかになる。 図１は本発明による圧力調整装置の縦断面図、 図２は図１に示した圧力調整装置の平面図である。 図１は基本構成要素を略示する本発明による圧力調整装置の側面図である。図 示の縦断面は弁列の弁ドーム中心軸線に沿って延びている。この場合、コイル外 周壁を示すために、図示した右外側の電磁弁の範囲の切断面は、弁ドーム中心軸 線の外側で成形体を通っている（これについては次の図２を参照されたし）。弁 収容体３にねじ止めされた成形体１は、強靭な合成樹脂からなっている。この合 成樹脂は、条導体１０または板導体がコイル４から突出する接触要素１１にろう 付けされるや否や、装置内でコイル４の周りに射出または注入される。それによ って、条導体１０とコイル４は成形体の合成樹脂とコイルの合成樹脂外周壁によ って保護されている。弁ドーム６を収容するために、成形体１には、大まかに採 寸された貫通孔５が設けられている。この貫通孔は成形体１と弁ドーム５の間で 、充分に大きな半径方向誤差補償を可能にするので、コイル４を収容する成形体 １は弁ドーム６上に遊びをもって被せられ、弁収容体３上に載せられる。成形体 １の貫通孔５は、コイル４に対して遊びを持ってコイル外周壁７を弁ドーム６に 嵌め込み、例えば掴みリング１２によって保持することができるように、採寸さ れている。そのために、コイル外周壁７は閉じた外周面を備える必要はなく、側 方の切欠き９を備えている。この切欠きはＵ字形脚部として形成されたコイル外 周壁７に、充分に開放した形を付与する。弁ドーム６の接触範囲において、コイ ル外周壁はヨークリングの機能を有するスリーブ８の形をしている。それによっ て、成形体１とコイル外周壁７を弁収容体３上に組み立てた後で、コイル４の磁 気回路が弁ドーム６内の磁石鉄心１３によって閉鎖される。材料節約および重量 軽減の理由から、中空室２と成形体１内の貫通孔５が有利であることが実証され 、弁収容体３と成形体１の間の部品誤差を、機械的にかつ熱的な応力を生じない ように補償する。圧力調整装置の各々のコイル外周壁７は所属の弁ドーム６だけ を通って案内され、コイル４および成形体１に対して充分な半径方向遊びを有す る。従って、いつでも部品誤差と関係なく、弁収容体３上でのコイルの位置決め が保証される。図１において、差し込み接続部１４は成形体１と共に射出成形ま たは鋳造されている。それによって、周辺部との電気的な接続を比較的に簡単に 行うことができる。 図２は圧力調整装置の平面図であり、弁収容体３上に最終組み立てした後の成 形体１と電磁弁の部品を示している。成形体１に埋め込まれた条導体１０は図２ において破線で示してある。この場合、圧力調整装置は二つの４列に分割された ８個の電磁弁を備えている。図１に縦断面を示した電磁弁列は、電磁的に励起さ れていない基本位置で閉じる油圧弁である。この油圧弁は図２において切断線に よって示した弁列に対応する。対向する弁列は電磁的に励起されていない基本位 置で開放する油圧弁である。図示したすべての油圧弁は、図に正確に示していな い複数の油圧の主圧力導管と還流導管を介して車輪ブレーキおよびスピンコント ロール式ブレーキ装置のブレーキ圧力変換器に接続可能である。比較的に大きく 形成された、成形体１内の長穴状貫通孔５と、弁ドーム６とコイル４上に及ぶコ イル外周壁７は、図２からよく判る。特に、平面図でそれぞれのコイル外周壁に 関して対称に分配されたコイル外周壁の偏平部がよく判る。この偏平部が切欠き ９に対応しているので、貫通孔５内のコイル４の注入材料が見える。コイル４の 注入材料は成形体１の材料によって部分的に包囲されている。更に、平面図から 、ヨークリングを形成するスリーブ８の破線で示した壁厚力伴1る。このスリー ブは鋼性のコイル外周壁７との一体連結部として弁ドーム壁部に沿って延びてい る。同様に、二叉部またはＵ字形に曲げられた、コイル外周壁７の脚部１５の壁 厚が判る。 要約すると、本発明により、注入材料または絶縁材の必要量が最少に抑えられ るので、コイル４の周りのコストのかかる射出成形部または鋳造が不要である。 従って、製作時の洗浄問題および離型問題も同様に最少に抑えられる。成形体１ はコイル４の絶縁材と共に、簡単に製作可能なユニットを形成する。この場合、 コイル４は絶縁材を介して成形体１との固定連結部を備えている。条導体１０の 接触要素１１は成形体１内に埋め込まれている。成形体１弁収容体３上に組み立 てた後驚くほど簡単に貫通孔５内ひいては弁ドーム６に差し込まれる、簡単に製 作可能なコイル外周壁を使用することにより、部品誤差と関係なくコイル４を弁 ドーム６上にいつでも配置することができ、磁気回路が閉じられる。弁ドーム６ に対するコイル４の水平方向および垂直方向の離隔距離は大まかに採寸可能であ る。これは、弁収容体３上での電気的な構造グループの組み立てを非常に容易に する。 図中符号 １ 成形体 ２ 中空室 ３ 弁収容体 ４ コイル ５ 貫通孔 ６ 弁ドーム ７ コイル外周壁 ８ スリーブ ９ 切欠き １０ 条導体 １１ 接触要素 １２ 掴みリング １３ 磁石鉄心 １４ 差し込み接続部 １５ 脚部

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９５年９月１８日 【補正内容】 〔第２，３頁〕 本発明の課題は、コイルを簡単に位置決し、弁収容体上にコイルをコンパクト に、機能上最適にそして簡単に製作および検査できるように配置し、そして部品 の異なる熱膨張および部品の誤差をできるだけひずみのないように吸収するため に、前記の技術水準によって知られている圧力調整装置を改良することである。 この課題は本発明に従って、請求項１記載の特徴によって解決される。 二つの実施の形態の次の説明および図示から、他の特徴、効果および用途が明 らかになる。 図１は本発明による圧力調整装置の縦断面図、 図２は図１に示した圧力調整装置の平面図である。 図１は基本構成要素を略示する本発明による圧力調整装置の側面図である。図 示の縦断面は弁列の弁ドーム中心軸線に沿って延びている。この場合、コイル外 周壁を示すために、図示した右外側の電磁弁の範囲の切断面は、弁ドーム中心軸 線の外側で成形体を通っている（これについては次の図２を参照されたし）。弁 収容体３にねじ止めされた成形体１は、強靭な合成樹脂からなっている。この合 成樹脂は、条導体１０または板導体がコイル４から突出する接触要素１１にろう 付けされるや否や、装置内でコイル４の周りに射出または注入される。それによ って、条導体１０とコイル４は成形体の合成樹脂とコイルの合成樹脂外周壁によ って保護されている。弁ドーム６を収容するために、成形体１には、大まかに採 寸された貫通孔５が設けられている。この貫通孔は成形体１と弁ドーム５の間で 、充分に大きな半径方向誤差補償を可能にするので、コイル４を収容する成形体 １は弁ドーム６上に遊びをもって被せられ、弁収容体３上に載せられる。成形体 １の貫通孔５は、コイル４に対して遊びを持ってコイル外周壁７を弁ドーム６に 嵌め込み、例えば掴みリング１２によって保持することができるように、採寸さ れている。そのために、コイル外周壁７は閉じた外周面を備える必要はなく、側 方の切欠き９を備えている。この切欠きはＵ字形脚部として形成されたコイル外 周壁７に、充分に開放した形を付与する。弁ドーム６の接触範囲において、コイ ル外周壁はヨークリングの機能を有するスリーブ８の形をしている。それによっ て、 成形体１とコイル外周壁７を弁収容体３上に組み立てた後で、コイル４の磁気回 路が弁ドーム６内の磁石鉄心１３によって閉鎖される。材料節約および重量軽減 の理由から、中空室２と 〔第５ページ〕 比較的に大きく形成された、成形体１内の長穴状貫通孔５と、弁ドーム６とコイ ル４上に及ぶコイル外周壁７は、図２からよく判る。特に、平面図でそれぞれの コイル外周壁に関して対称に分配されたコイル外周壁の偏平部がよく判る。この 偏平部が切欠き９に対応しているので、貫通孔５内のコイル４の注入材料が見え る。コイル４の注入材料は成形体１の材料によって部分的に包囲されている。更 に、平面図から、ヨークリングを形成するスリーブ８の破線で示した壁厚が判る 。このスリーブは鋼性のコイル外周壁７との一体連結部として弁ドーム壁部に沿 って延びている。同様に、二叉部またはＵ字形に曲げられた、コイル外周壁７の 脚部１５の壁厚が判る。 要約すると、本発明により、注入材料または絶縁材の必要量が最少に抑えられ るので、技術水準に対して、量的なコストかかかるコイル４の周りの射出成形部 または鋳造が不要である。従って、製作時の洗浄問題および離型問題も同様に最 少に抑えられる。成形体１はコイル４の絶縁材と共に、簡単に製作可能なユニッ トを形成する。この場合、コイル４は絶縁材を介して成形体１との固定連結部を 備えている。条導体１０の接触要素１１は成形体１内に埋め込まれている。成形 体１弁収容体３上に組み立てた後驚くほど簡単に貫通孔５内ひいては弁ドーム６ に差し込まれる、簡単に製作可能なコイル外周壁を使用することにより、部品誤 差と関係なくコイル４を弁ドーム６上にいつでも配置することができ、 請求の範囲 １．弁収容体（３）上に設けられた電磁的に操作可能な油圧弁（電磁弁）と、弁 収容体（３）に取付けられ、弁収容体（３）から突出する部分に電気的な接触要 素（１１）を有する複数のコイル（４）を収容している弁ドーム（６）と、 コイ ル（４）と接触要素（１１）を収容している成形体（１）とを備え、成形体（１ ） または成形体（１）の一部が電子制御装置を収容するためあるいは電子制御装 置用接続部品を収容するために適しており、成形体（１）か中空室（２）を備え 、この中空室が弁収容体（３）上の成形体（１）の載置面から、弁収容体（３） と反対側の成形体（１）の外面に達している、 電気油圧式圧力調整装置、特にア ンチロック調整装置、トラクションコントロール調整装置のようなブレーキ圧力 調整装置において、コイル（４）の中空室（２）が貫通孔（５）として形成され 、この貫通孔か弁ドーム（６）の外径よりも大きい ことを特徴とする電気油圧式 圧力制御装置。２ ．各々の貫通孔（５）にコイル外周壁（７）か入れられ、このコイル外周壁が 弁ドーム（６）に形状補完的におよびまたは摩擦的に保持されていることを特徴 とする請求項１記載の電気油圧式圧力調整装置。３ ．コイル外周壁（７）が弁収容体（３）と反対側の端側で、コイル（４）の外 側範囲からコイル（４）の内側範囲までスリーブ（８）の形に移行し、このスリ ーブが移行範囲においてコイル（４）の端面に、そして内側範囲において弁ドー ム（６）に当てることが可能であることを特徴とする請求項２記載の電気油圧式 圧力調整装置。４ ．コイル外周壁（７）がその外周面に沿って切欠き（９）を有し、この切欠き が特にコイル外周壁（７）にＵ字形のプロフィルを付与していることを特徴とす る請求項２記載の電気油圧式圧力調整装置。５ ．切欠き（９）の間にあるコイル外周壁（７）の軸がそれぞれ、弁収容体（３ ）まで延びていることを特徴とする請求項１〜４のいずれか一つに記載の電気油 圧式圧力調整装置。６ ．成形体が互いに隣接するコイル（４）の間にそれぞれ中空室（２）を備え、 この中空室が弁収容体（３）上の成形体（１）の載置面から成形体（１）に即め 込まれた条導体（１０）まで離隔されて延びていることを特徴とする請求項１〜５ のいずれか一つに記載の電気油圧式圧力調整装置。７ ．コイル（４）の外周が成形体（１）の材料によって部分的に取り囲まれ、成 形体（１）の材料を備えていないコイル（４）の部分が、コイル外周壁（７）の 脚部（１５） とスリーブ（８）の軸を収容する貫通孔（５）を形成していること を特徴とする請求項５記載の電気油圧式圧力調整装置。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ディンケル・ディーター ドイツ連邦共和国、デー‐65817 エップ シュタイン／タウヌス、アドルフ‐グッケ ス‐ヴェーク、２ (72)発明者 シュテッフェス・ヘルムート ドイツ連邦共和国、デー‐65795 ハッテ ルスハイム、アム・ゼー、22

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．弁収容体上に設けられた電磁的に操作可能な油圧弁（電磁弁）と、弁収容体 から突出する部分に電気的な接触要素を備えたコイルと、コイルと接触要素を取 り囲む成形体とを備え、成形体または成形体の一部が電子制御装置を収容するた めあるいは電子制御装置用接続部品を収容するために適している、電気油圧式圧 力調整装置、特にアンチロック調整装置、トラクションコントロール調整装置の ようなブレーキ圧力調整装置において、成形体（１）が中空室（２）を備え、こ の中空室が弁収容体（３）上の成形体（１）の載置面から、弁収容体（３）と反 対側の成形体（１）の外面まで延び、かつコイル（４）の範囲において貫通孔（ ５）として形成されていることを特徴とする電気油圧式圧力制御装置。 ２．貫通孔（５）が弁収容体（３）に取付けられた弁ドーム（６）を収容してい ることを特徴とする請求項１記載の電気油圧式圧力調整装置。 ３．各々の貫通孔（５）にコイル外周壁（７）が入れられ、このコイル外周壁が 弁ドーム（６）に形状補完的におよびまたは摩擦的に保持されていることを特徴 とする請求項１または２記載の電気油圧式圧力調整装置。 ４．コイル外周壁（７）が弁収容体（３）と反対側の端側で、コイル（４）の外 側範囲からコイル（４）の内側範囲までスリーブ（８）の形に移行し、このスリ ーブが移行範囲においてコイル（４）の端面に、そして内側範囲において弁ドー ム（６）に当てることが可能であることを特徴とする請求項１〜３のいずれか一 つに記載の電気油圧式圧力調整装置。 ５．コイル外周壁（７）がその外周面に沿って切欠き（９）を有し、この切欠き が特にコイル外周壁（７）にＵ字形のプロフィルを付与していることを特徴とす る請求項１〜４のいずれか一つに記載の電気油圧式圧力調整装置。 ６．切欠き（９）の間にあるコイル外周壁（７）の軸がそれぞれ、弁収容体（３ ）まで延びていることを特徴とする請求項１〜５のいずれか一つに記載の電気油 圧式圧力調整装置。 ７．成形体が互いに隣接するコイル（４）の間にそれぞれ中空室（２）を備え、 この中空室が弁収容体（３）上の成形体（１）の載置面から成形体（１）に埋め 込まれた条導体（１０）まで離隔されて延びていることを特徴とする請求項１〜 ６のいずれか一つに記載の電気油圧式圧力調整装置。 ８．コイル（４）の外周が成形体（１）の材料によって部分的に取り囲まれ、成 形体（１）の材料を備えていないコイル（４）の部分が、コイル外周壁（７）と スリーブ（８）の軸を収容する貫通孔（５）を形成していることを特徴とする請 求項１〜７のいずれか一つに記載の電気油圧式圧力調整装置。