【発明の詳細な説明】
界面活性剤系
技術分野
本発明は、クリーニング法、特に布帛クリーニングで使用するのに好適な洗剤
組成物への配合用の天然源から誘導される界面活性剤系に関し、より詳細には前
記界面活性剤系を含む高密度粒状洗剤組成物に関する。
背景技術
合成洗剤、特に直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩を含有する粒状洗剤組成物
は、技術上周知であり且つ商業的に汎用されている。通常、直鎖アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩は、1種以上の他の陰イオン界面活性剤または非イオン界面活性
剤と共同して界面活性剤混合物の一部分を構成する。
現在の環境への関心は、更新できない炭化水素源から洗剤成分を誘導する望ま
しくない技術に集中されてきた。それゆえ、天然源から誘導される界面活性剤系
を含む良好に作用する洗剤組成物の処方に対する興味が増大してきている。
容易に生分解性であり且つアルキルベンゼンスルホネート成分を部分的にまた
は全部代替することができる陰イオン界面活性剤の一例は、アルキルサルフェー
ト界面活性剤である。
天然産油脂から誘導されるアルキルサルフェート界面活性剤を配合した洗剤組
成物は、技術上既知である。例えば、プロクター・エンド・ギャンブル・カンパ
ニーの名義の英国特許第1,399,966号明細書は、タロー油またはヤシ油
から誘導されるアルキルサルフェート界面活性剤を含有する洗剤組成物を開示し
ている。
天然油脂は、広範囲のアルキル鎖長を包含する供給原料を与える。アルキル鎖
は、合成源から得られる供給原料の分枝性状と対照的に、主として線状である。
例えば、タロー脂肪は、高い割合(典型的には約70%)のC18アルキル鎖を含
有する。ヤシ油およびパーム油は、一方、高い割合のC12アルキル鎖(典型的に
は約55%)および少ない割合のC14、C16およびC18アルキル鎖長を含有する
。
アルキル鎖を有する界面活性剤の洗浄性能特性は、アルキル鎖の性状および長
さに依存することが既知である。一般に、より短いアルキル鎖を有する界面活性
剤は、より親水性であり、従って、より水溶性であり、このようにより低い洗浄
温度でより良く作用する傾向がある。より長いアルキル鎖を有するものは、逆に
、より高い洗浄温度でよく作用する傾向がある。従って、天然界面活性剤系の処
方業者は、性状によって与えるようにこの目的に最適ではないアルキル鎖長分布
を含有する供給原料から誘導される広範囲の洗浄温度にわたって良好な洗浄力を
与える界面活性剤系を処方する仕方の問題に直面する。
EP−A第342,917号明細書は、陰イオン界面活性剤(その主成分はア
ルキルサルフェートに存在するアルキル鎖の少なくとも10重量%がC12鎖であ
り且つアルキル鎖の少なくとも20重量%がC18鎖であるような混合アルキル鎖
長のアルキルサルフェートである)を含む界面活性剤系(好ましくは天然供給原
料から誘導)を記載している。
発明の開示
出願人は、C12およびC18アルキル鎖長の量が最小限にされ且つC14およびC16
アルキル鎖長が大部分を構成するような混合アルキル鎖長のアルキルサルフェ
ート界面活性剤を含有する界面活性剤系が広範囲の温度にわたって良好な洗浄性
能を与えることを見出した。
また、出願人は、アルキルエトキシサルフェート補助界面活性剤および好まし
くは非イオン界面活性剤を使用して処方する場合においては、組成物中の陰イオ
ン界面活性剤の合計量が少量、即ち、組成物の5〜10重量%の場合においても
、
このような界面活性剤系が陽イオン布帛柔軟剤化合物の存在下で良好な洗浄力を
与えることも見出した。
発明を実施するための最良の形態
本発明の1態様によれば、
(a)アルキル鎖長の混合物(アルキル鎖長の重量分布はアルキル鎖長の20
重量%未満がC12であり、アルキル鎖長の30〜80重量%がC14であり、アル
キル鎖長の30〜50重量%がC16であり且つアルキル鎖長の10重量%未満が
C18であるようなものである)からなる天然源から誘導されるアルキルサルフェ
ート界面活性剤
を含有することを特徴とする界面活性剤系が提供される。
前記陰イオン界面活性剤系は、好ましくは、アルキルエトキシサルフェート界
面活性剤も含有する。前記アルキルエトキシサルフェート界面活性剤は、好まし
くは、C12〜C18アルコール(該C12〜C18アルコールは最も好ましくは天然源
から誘導される)の縮合物から誘導される1モル当たり平均1〜7個のエトキシ
基を含有する水溶性C12〜C18アルキルエトキシ硫酸塩である。
アルキルサルフェート界面活性剤に良好な溶解特性を与え且つ洗浄液中の陽イ
オン布帛柔軟剤成分の存在下で丈夫な性能を与えるためには、前記界面活性剤系
に存在する場合に、アルキルエトキシサルフェート界面活性剤は、最も好ましく
は、アルキルサルフェート界面活性剤との緊密混合物であることが高度に好まし
い。アルキルサルフェート界面活性剤対アルキルエトキシサルフェート界面活性
剤の重量比は、好ましくは、2:1から19:1である。
最も好ましくは、前記界面活性剤系は、本質上アルキルベンゼンスルホネート
を含まない。
粒状洗剤組成物中のアルキルサルフェートとアルキルエトキシサルフェート界
面活性剤との合計量は、好ましくは、組成物の5〜10重量%、より好ましくは
組成物の6〜9重量%、最も好ましくは組成物の6.5〜8重量%である。前記
粒状洗剤組成物は、陽イオン布帛柔軟剤成分が存在する洗浄液中で使用する時に
さえ、良好な洗浄性能を与える。陽イオン布帛柔軟剤成分の例としては、周知の
第四級アンモニウム化合物が挙げられる。陽イオン布帛柔軟剤は、例えば、EP
−A第0125,122号明細書および同時係属欧州特許出願第91−2028
81.8号明細書(水溶性第四級アンモニウム化合物を開示)に開示されている
。
アルキルサルフェート界面活性剤が天然源から誘導されることは、本発明の必
須の態様である。天然源から誘導されるとは、ここで界面活性剤のアルキル鎖部
分が天然産油脂から誘導されることを意味する。このような天然油脂から誘導さ
れるアルキル鎖は、典型的には、線状であり且つ偶数の炭素原子を有するアルキ
ル鎖、最も典型的にはC12、C14、C16およびC18を有する。アルキル鎖は、小
さい割合の不飽和、例えば、アルケニル鎖(所望ならばこれらの不純物量を最小
限にするために水素添加または「硬化」してもよい)を含有してもよい。典型的
には、アルキルサルフェート界面活性剤は、天然油脂の還元によって得られるア
ルコールから製造する。天然油脂の例としては、ヤシ、ババス、パーク核、牛脂
、カポック、オリーブ、落花生、ゴマおよび茶種子から誘導されるものが挙げら
れる。
また、アルキルサルフェート界面活性剤がアルキル鎖長の混合物からなること
は、本発明の必須の態様である。C12およびC18アルキル鎖長の量は最小限にし
且つアルキルサルフェート界面活性剤の大部分はC14およびC16アルキル鎖長か
らなることが好ましい。より詳細には、アルキルサルフェート界面活性剤は、ア
ルキル鎖長の重量分布はアルキル鎖長の20%未満、最も好ましくは15%未満
がC12であり、アルキル鎖長の30%〜80%、好ましくは35%〜70%、最
も好ましくは40%〜60%がC14であり、アルキル鎖長の30%〜50%、好
ましくは30%〜40%、最も好ましくは32%〜38%がC16であり、アルキ
ル鎖長の10%未満、好ましくは5%未満、最も好ましくは3%未満が C18で
あるようなものであるアルキル鎖長の混合物を有するこのような界面活性剤から
なる。
所望のアルキル鎖長分布のアルキルサルフェート界面活性剤は、供給原料を所
望のアルキル鎖長分布を有する異なる成分に分離させる好適な物理的方法によっ
て、天然油脂またはそれらの混合物を意味する天然供給原料、またはそれらから
誘導される天然アルコールから得られる。好適な物理的方法としては、例えば、
蒸留法が挙げられるであろう。供給原料を所望の組成の異なる成分に分離するこ
とは、しばしば、工業で供給原料の「カッティング」(所望の「カット」への)
と称する。次いで、異なる成分(またはカット)は、そのまま使用してもよく、
または適宜ブレンドして本発明に係る所望のアルキル鎖長分布を有するアルキル
サルフェート界面活性剤の誘導化を可能にしてもよい。
本発明の好ましい実施においては、界面活性剤系は、アルキルエトキシサルフ
ェート界面活性剤、好ましくは、C12〜C18アルコール(該C12〜C18アルコー
ルは最も好ましくは天然源から誘導される)の縮合物から誘導される1モル当た
り平均1〜7モルのエチレンオキシドを含有するC12〜C18アルキルエトキシサ
ルフェート界面活性剤も含有する。アルコールの原料である天然産物質の例は、
ヤシ油およびパーム核油および対応脂肪酸である。1モル当たり平均1〜5個の
エトキシ基、最も好ましくは1モル当たり1〜3個のエトキシ基を有するC12〜
C14アルキルエトキシ硫酸塩が、好ましい。
アルキルサルフェート界面活性剤対アルキルエトキシサルフェート界面活性剤
の重量比は、好ましくは、2:1から19:1、より好ましくは3:1から12
:1、最も好ましくは3.5:1から10:1である。
アルキルサルフェート界面活性剤およびアルキルエトキシサルフェート界面活
性剤は緊密混合物であることが好ましい。粒状組成物に配合する場合には、それ
らは、それらが一部分を構成してもよい粒状成分の調製前に、混合すべきである
。噴霧乾燥粒状物の場合には、この混合は、噴霧乾燥装置に供給される攪拌混合
物中で生じさせることができる。別の種類の粒状物を調製する場合には、界面活
性剤の緊密混合物は、凝集、ミル処理、フレーク化、プリル化または他の粒状物
調製法を行なう前に調製すべきである。
本発明の界面活性剤系は、非必須成分として、アルカンスルホネートおよびア
ルキルエステルスルホネート界面活性剤を含めて他の陰イオン界面活性剤成分を
含有してもよい。
アルカンスルホン酸塩を陰イオン界面活性剤として使用することは、技術上周
知であり、例えば、米国特許第3 929 678号明細書に開示されている。
脂肪族アルカンスルホネン酸塩は、炭素数12〜24の脂肪族炭化水素(イソパ
ラフィン、ネオパラフィン、メソパラフィンおよびn−パラフィンを包含しても
よい)とスルホン化剤(例えば、SO3、H2SO4または発煙硫酸であってもよ
い)との反応から得てもよい(反応は漂白および加水分解を含めて既知のスルホ
ン化法に従って行う)。本発明によれば、脂肪族C12〜C20アルカンスルホン酸
塩が好ましく、脂肪族C14〜C20アルカンスルホン酸塩が最も好ましい。陽イオ
ンとしてアルカリ金属およびアンモニウム陽イオンが好ましい。
本発明のアルキルエステルスルホネート界面活性剤としては、「ザ・ジャーナ
ル・オブ・ジ・アメリカン・オイル・ケミスツ・ソサエティー」,52(197
5),pp.323−329に従ってガス状SO3でスルホン化されるC12〜C20
カルボン酸(即ち、脂肪酸)の線状エステルが挙げられる。好適な出発物質とし
ては、タロー、パーム油などから誘導されるような天然脂肪物質が挙げられる。
本発明に係る好ましいアルキルエステルスルホネート界面活性剤は、構造式
(式中、R3はC12〜C20アルキルであり、R4はメチルであり、Mはメチルエチ
ルスルホネートと塩を生成する陽イオンである)
のメチルエステルスルホネート界面活性剤からなる。好適な塩形成陽イオンして
は、金属、例えば、ナトリウム、カリウムおよびリチウム、および置換または非
置換アンモニウム陽イオン、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、およびトリエタノールアミンが挙げられる。最も好ましくは、R3はC14〜
C20アルキルである。
本発明の界面活性剤系は、望ましくは、例えば、洗濯、手動および自動皿洗い
、および硬質表面クリーナー応用で使用するための洗剤またはクリーニング組成
物の一部分として配合する。界面活性剤系および更に他の成分の配合量は、洗剤
またはクリーニング組成物の性状および特に所望の応用に依存するであろう。
組成物は、加えて、一般に、洗剤製品で通常見出される成分(有機界面活性剤
、洗浄性ビルダー、再付着防止剤および汚れ沈殿防止剤、抑泡剤、酵素、光学増
白剤、光活性化漂白剤、香料、充填剤塩、耐食剤および着色剤が挙げられてもよ
い)を含んでもよい。
洗濯洗剤組成物は、布帛柔軟剤および帯電防止剤も含んでもよい。
本発明の界面活性剤系は、好ましい追加の成分として、非イオン界面活性剤を
包含してもよい。好ましくは、非イオン界面活性剤は、非イオン界面活性剤対陰
イオン界面活性剤の重量比が1:4から4:1、好ましくは1:2から2:1で
あるように配合する。
本発明の1つの好ましいアスペクトにおいては、本発明の界面活性剤系は、洗
濯洗剤組成物内に洗剤組成物の3〜50重量%、好ましくは5〜30重量%、最
も好ましくは7〜15重量%の量で配合する。
本発明の陰イオン界面活性剤系を配合した機械皿洗い洗剤組成物は、本発明の
界面活性剤系0.5〜10重量%、好ましくは1〜10重量%、最も好ましくは
1〜5重量%を含む。好ましくは、前記皿洗い組成物は、非イオン界面活性剤系
も含有する。低起泡性非イオン界面活性剤、特に水溶性エトキシ化C6〜C16脂
肪アルコールおよびC6〜C16混合エトキシ化/プロポキシ化脂肪アルコールお
よびそれらの混合物が、最も好ましい。好ましくは、エトキシ化脂肪アルコール
は、エトキシ化度5〜50を有するC10〜C16エトキシ化脂肪アルコールであり
、最も好ましくは、これらはエトキシ化度8〜40を有するC12〜C16エトキシ
化脂肪アルコールである。好ましくは、混合エトキシ化/プロポキシ化脂肪アル
コールは、炭素数10〜16のアルキル鎖長、エトキシ化度3〜30およびプロ
ポキシ化度1〜10を有する。
非イオン界面活性剤系の一部分としての配合に好適な非イオン界面活性剤とし
ては、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤、アルコールエトキシレート界面
活性剤およびアルキルポリグルコシド界面活性剤が挙げられる。
追加的に、本発明に係る洗剤組成物は、場合によって、陽イオン界面活性剤、
両性界面活性剤、双性界面活性剤および半極性界面活性剤を含有してもよい。
本発明に係るポリヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤は、構造式
〔式中、R5はH、C1〜C4ヒドロカルビル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒド
ロキシプロピル、またはそれらの混合物、好ましくはC1またはC2アルキル、最
も好ましくはC1アルキル(即ち、メチル)であり;R6はC11〜C31ヒドロ
カルビル、好ましくは直鎖C11〜C19アルキルまたはアルカニル、最も好ましく
は直鎖C16〜C18アルキルまたはアルケニル、またはそれらの混合物であり;Z
は鎖に直結された少なくとも3個のヒドロキシルを有する線状ヒドロカルビル鎖
を有するポリヒドロキシヒドロカルビルまたはそのアルコキシ化誘導体(好まし
くはエトキシ化またはプロポキシ化)である〕
の化合物からなる。Zは、好ましくは還元アミノ化反応において還元糖から誘導
されるであろうし;より好ましくはZはグリシチルである。好適な還元糖として
は、グルコース、フルクトース、マルトース、ラクトース、ガラクトース、マン
ノース、およびキシロースが挙げられる。
原料として、高デキストロースコーンシロップ、高フルクトースコーンシロッ
プ、および高マルトースコーンシロップが前記の個々の糖類と同様に利用できる
。これらのコーンシロップは、Z用糖成分のミックスを調製することがある。他
の好適な原料を決して排除しようとはしないことを理解すべきである。Zは、好
ましくは−CH2−(CHOH)n−CH2OH、−CH(CH2OH)−(CHO
H)n-1CH2OH、i−CH2−(CHOH)2(CHOR′)(CHOH)−C
H2OH(式中、nは3〜5の整数であり、R′はHまたは環式または脂肪族単
糖である)およびそれらのアルコキシ化誘導体からなる群から選ばれるであろう
。nが4であるグリシチル、特に−CH2−(CHOH)4−CH2OHが、最も
好ましい。
R5は、例えば、N−メチル、N−エチル、N−プロピル、N−イソプロピル
、N−ブチル、N−2−ヒドロキシエチル、またはN−2−ヒドロキシプロピル
であることができる。
R6−CO−N<は、例えば、ココアミド、ステアロアミド、オレオアミド、
ラウリンアミド、ミリストアミド、カプリンアミド、パルミトアミド、タローア
ミドなどであることができる。
Zは、1−デオキシグルシチル、2−デオキシフルクチチル、1−デオキシマ
ルチチル、1−デオキシラクチチル、1−デオキシガラクチチル、1−デオキシ
マンニチル、1−デオキシマルトトリオチチルなどであることができる。
最も好ましいポリヒドロキシ脂肪酸アミドは、一般式
(式中、R6はC11〜C19直鎖アルキルまたはアルケニル基である)
を有する。
ポリヒドロキシ脂肪酸アミドの製法は、技術上既知である。一般に、それらは
、アルキルアミンを還元アミノ化反応において還元糖と反応させて対応N−アル
キルポリヒドロキシアミンを生成し、次いで、N−アルキルポリヒドロキシアミ
ンを縮合/アミド化工程において脂肪脂肪族エステルまたはトリグリセリドと反
応させてN−アルキル−N−ポリヒドロキシ脂肪酸アミド生成物を生成すること
によって製造できる。ポリヒドロキシ脂肪酸アミドを含有する組成物の製法は、
例えば、トーマス・ヘッドレー・エンド・カンパニー・リミテッドによる195
9年2月18日公告の英国特許第809 060号明細書、E.R.ウィルソン
に1960年12月20日発行の米国特許第2 965 576号明細書、およ
びピゴットに1934年12月25日発行の米国特許第1 985 424号明
細書(それらの各々をここに参考文献として編入)に開示されている。
本発明で有用な1つの種類の非イオン界面活性剤は、平均親水性親油性バラン
ス(HLB)8〜17、好ましくは9.5〜13.5、より好ましくは10〜1
2.5を有する界面活性剤を与えるエチレンオキシドと疎水性部分との縮合物か
らなる。疎水性(親油性)部分は、性状が脂肪族または芳香族であってもよく且
つ特定の疎水基と縮合するポリオキシエチレン基の長さは、親水性エレメント
と疎水性エレメントとの間の所望のバランス度を有する水溶性化合物を生成する
ために容易に調節できる。
この種の特に好ましい追加の非イオン界面活性剤は、アルコール1モル当たり
平均3〜11モルのエチレンオキシドを含有するC12〜C20第一級アルコールエ
トキシレート、特にアルコール1モル当たり平均3〜7モルのエチレンオキシド
を含有するC12〜C16第一級アルコールエトキシレートおよび最も好ましくはア
ルコール1モル当たり平均3モルのエチレンオキシドを含有するC12〜C16第一
級アルコールエトキシレートである。
別の種類の非イオン界面活性剤は、一般式
RO(CnH2nO)tZx
(式中、Zはグルコースから誘導される部分であり;Rは炭素数12〜18の飽
和疎水性アルキル基であり;tは0〜10であり、nは2または3であり;xは
1.3〜4である)
のアルキルポリグルコシド化合物(化合物は未反応脂肪アルコール10%未満お
よび短鎖アルキルポリグルコシド50%未満を包含)からなる。この種の化合物
および洗剤組成物における用途は、EP−B第0 070 074号明細書、第
0 070 077号明細書、第0 075 996号明細書および第0 09
4 118号明細書に開示されている。
更に他の種類の界面活性剤は、アミンオキシドなどの半極性界面活性剤である
。好適なアミンオキシドは、モノC8〜C20、好ましくはC10〜C14N−アルキ
ルまたはアルケニルアミンオキシドおよびプロピレン−1,3−ジアミンジオキ
シド(残りのN位はメチル、ヒドロキシエチルまたはヒドロキシプロピル基で置
換される)から選ばれる。
陽イオン界面活性剤も、本発明の洗剤組成物で使用でき且つ好適な第四級アン
モニウム界面活性剤は、モノC8〜C16、好ましくはC10〜C14N−アルキルま
たはアルケニルアンモニウム界面活性剤(残りのN位はメチル、ヒドロキシエチ
ルまたはヒドロキシプロピル基で置換される)から選ばれる。
粒状組成物として処方する場合には、粒状成分は、いかなる好適な物理的形も
有していてもよく、即ち、噴霧乾燥または非噴霧乾燥凝集体であってもよいフレ
ーク、プリル、マルメ(marume)、ヌードル、リボン、または顆粒の形を取って
もよい。
本発明に係る洗剤またはクリーニング組成物の別の高度に好ましい成分は、1
種以上の他の洗浄性ビルダーを含む洗浄性ビルダー系である。これらとしては、
限定せずに、ホスフェート、結晶性層状ケイ酸ナトリウム、カーボネート、ボレ
ート、アルカリ金属アルミノケイ酸塩、単量体ポリカルボキシレート、単独重合
体または共重合体ポリカルボン酸またはそれの塩(ポリカルボン酸は2個以下の
炭素原子によって互いに分離された少なくとも2個のカルボキシル基を含む)、
カーボネート、シリケートおよび前記のもののいずれかの混合物が挙げることが
できる。
ビルダー系は、好ましくは、洗剤またはクリーニング組成物に1〜95重量%
の量で存在する。
洗剤組成物が洗濯または機械皿洗い洗剤組成物である時には、ビルダー系の量
は、好ましくは、組成物の1〜80重量%、より好ましくは20〜70重量%で
ある。
好適なシリケートは、SiO2:Na2O比1.6〜3.4を有するものであり
、噴霧乾燥される成分の混合物への添加が必要とされる場合には、SiO2:N
a2O比2.0〜2.8のいわゆる無定形シリケートが使用される。アルミノシ
リケートが噴霧乾燥すべき混合物の成分を構成する場合には、シリケートは、混
合物に存在すべきではないが、他の固体成分用凝集剤として役立つ水溶液の形で
配合でき、またはシリケートがそれら自体粒状形である場合には、組成物の他
の粒状成分に固体として配合できる。しかしながら、噴霧乾燥成分の%が低く、
即ち、30%である組成物の場合には、無定形シリケートを噴霧乾燥成分に配合
することが好ましい。
広範囲のアルミノシリケートイオン交換物質は使用できるが、好ましいアルミ
ノケイ酸ナトリウムゼオライトは、単位セル式
Naz〔(AlO2)z(SiO2)y〕xH2O
(式中、zおよびyは少なくとも6であり、z対yのモル比は1.0〜0.5で
あり、xは少なくとも5、好ましくは7.5〜276、より好ましくは10〜2
64である)
を有する。アルミノシリケート物質は、水和形であり且つ好ましくは結晶性であ
り、結合形の水10%〜28%、より好ましくは18%〜22%を含有する。
前記アルミノシリケートイオン交換物質は、粒径0.1〜10μm、好ましく
は0.2〜4μmによって更に特徴づけられる。ここで「粒径」なる用語は、通
常の分析技術、例えば、走査型電子顕微鏡を利用する顕微鏡測定法により、また
はレーザー粒度計により測定された時の所定のイオン交換物質の平均粒径を意味
する。アルミノシリケートイオン交換物質は、無水基準で計算してCaCO3水
硬度少なくとも200mg当量/アルミノシリケート1gであり、一般に300mg
eq/g〜352mgeq/gの範囲内であるカルシウムイオン交換容量によって更に
特徴づけられる。本発明のアルミノシリケートイオン交換物質は、アルミノシリ
ケート(無水基準)のCaCO3少なくとも130mg当量/リットル/分/(g
/リットル)〔Ca++2グレン/ガロン/分/g/ガロン)〕であり、一般にカ
ルシウムイオン硬度に対してCaCO3130mg当量/リットル/分/(g/リ
ットル)〔2グレン/ガロン/分/(g/ガロン)〕〜CaCO3390mg当量
/リットル/分/(g/リットル)〔6グレン/ガロン/分/(g/ガロン)〕
の範囲内であるカルシウムイオン交換速度によってなお更に特徴づけられる。ビ
ルダー目的で最適のアルミノシリケートは、CaCO3少なくとも260mg当量
/リットル/分/(g/リットル)〔4グレン/ガロン/分/(g/ガロン)〕
のカルシウムイオン交換速度を示す。
本発明の実施で有用なアルミノシリケートイオン交換物質は、市販されており
且つ天然産物質であることができるが、好ましくは合成的に誘導する。アルミノ
シリケートイオン交換物質の製法は、米国特許第3,985,669号明細書に
論じられている。ここで有用な好ましい合成結晶性アルミノシリケートイオン交
換物質は、呼称ゼオライトA、ゼオライトB、ゼオライトX、ゼオライトHSお
よびそれらの混合物で入手できる。特に好ましい態様においては、結晶性アルミ
ノシリケートイオン交換物質は、ゼオライトAであり且つ式
Na12〔(AlO2)12(SiO2)12〕・xH2O
(式中、xは20〜30、特に27である)
を有する。式 Na86〔(AlO2)86(SiO2)106〕 ・276H2Oのゼオ
ライトXも、式 Na6〔(AlO2)6(SiO2)6〕7.5H2O)のゼオライ
トHSと同様に好適である。
好適な水溶性単量体またはオリゴマーカルボキシレートビルダーは、広範囲の
化合物から選ぶことができるが、このような化合物は、好ましくは第一カルボキ
シル対数酸性度定数(pK1)9未満、好ましくは2〜8.5、より好ましくは
4〜7.5を有する。
対数酸性度定数は、平衡を参照することによって定義される。
(式中、A-はビルダー塩の完全にイオン化されたカルボキシレート陰イオンで
ある)
それゆえ、平衡定数は、次の通りである。
およびPK1=log10K。
本明細書の目的で、酸性度定数は、25℃、イオン強度零で定義される。文献
値は、可能な場合には取られ(金属イオン複合体の安定度定数、スペシャル・パ
ブリケーションNo.25、ロンドンのザ・ケミカル・ソサエティー参照)、疑い
が生ずる場合には、それらは、ガラス電極を使用して電位差滴定によって測定す
る。
また、好ましいカルボキシレートは、式
によってpK1と同様に定義されるカルシウムイオン安定度定数(pKCa++)に
よって定義できる。
好ましくは、ポリカルボキシレートは、pKCa++約2〜約7、特に約3〜約6
を有する。もう一度、安定度定数の文献値は、可能な場合には取られる。安定度
定数は、アンダーズ・リングボムにより分析化学のComplexation(1963)に
記載のようなガラス電極測定法を使用して25℃、イオン強度零で定義される。
単量体ポリカルボキシレートがコストおよび性能の理由で一般に好ましいが、
カルボキシレートまたはポリカルボキシレートビルダーは、種類が単量体または
オリゴマーであることができる。
単量体およびオリゴマービルダーは、一般式
〔式中、R1はH、C1〜30アルキルまたはアルケニル(場合によってヒドロキシ
、カルボキシ、スルホまたはホスホノ基で置換されるか20個までのエチレンオ
キシ基を含有するポリエチレンオキシ部分に結合)を表わし;R2はH、C1〜4
アルキル、アルケニルまたはヒドロキシアルキル、またはアルカリール、スルホ
、またはホスホノ基を表わし;
Xは単結合;O;S;SO;SO2;またはNR1を表わし;
YはH;カルボキシ;ヒドロキシ;カルボキシメチルオキシ;またはC1〜30ア
ルキルまたはアルケニル(場合によってヒドロキシまたはカルボキシ基で置換)
を表わし;
ZはH;またはカルボキシを表わし;
mは1〜10の整数であり;
nは3〜6の整数であり;
p、qは0〜6の整数であり、p+qは1〜6であり;X、YおよびZは各々所
定の分子式で反復する時には同じか異なるものを有し、分子中の少なくとも1つ
のYまたはZはカルボキシル基を含有する〕
を有する非環式、脂環式、複素環式および芳香族カルボキシレートから選ぶこと
ができる。
1個のカルボキシ基を含有する好適なカルボキシレートとしては、乳酸、グリ
コール酸およびベルギー特許第831 368号明細書、第821 369号明
細書および第821 370号明細書に開示のようなそれらのエーテル誘導体が
挙げられる。
2個のカルボキシ基を含有するポリカルボキシレートとしては、コハク酸、マ
ロン酸、(エチレンジオキシ)二酢酸、マレイン酸、ジグリコール酸、酒石酸、
タルトロン酸およびフマル酸の水溶性塩、並びに独国Offenlegenschrift 第2
446 686号明細書および第2 446 687号明細書および米国特許第
3 935 257号明細書に記載のエーテルカルボキシレートおよびベルギー
特許第840 623号明細書に記載のスルフィニルカルボキシレートが挙げら
れる。3個のカルボキシ基を含有するポリカルボキシレートとしては、特に、水
溶性サイトレート、アコニトレートおよびシトラコネート並びにスクシネート誘
導体、例えば、英国特許第1 379 241号明細書に記載のカルボキシメチ
ルオキシスクシネート、英国特許第1 389 732号明細書に記載のラクト
キシスクシネート、およびオランダ出願第7 205 873号明細書に記載の
アミノスクシネート、および英国特許第1 387 447号明細書に記載の2
−オキサ−1,1,3−プロパントリカルボキシレートなどのオキシポリカルボ
キシレート物質が挙げられる。
4個のカルボキシ基を含有するポリカルボキシレートとしては、英国特許第1
261 829号明細書に開示のオキシジスクシネート、1,1,2,2−エタ
ンテトラカルボキシレート、1,1,3,3−プロパンテトラカルボキシレート
および1,1,2,3−プロパンテトラカルボキシレートが挙げられる。スルホ
置換基を含有するポリカルボキシレートとしては、英国特許第1 398 42
1号明細書および第1 398 422号明細書および米国特許第3 936
448号明細書に開示のスルホスクシネート誘導体、および英国特許第1 43
9 000号明細書に記載のスルホン化熱分解サイトレートが挙げられる。
脂環式および複素環式ポリカルボキシレートとしては、シクロペンタン−cis,
cis,cis−テトラカルボキシレート、シクロペンタジエニドペンタカルボキシレ
ート、2,3,4,5−テトラヒドロフラン−cis,cis,cis−テトラカルボキシ
レート、2,5−テトラヒドロフラン−cis−ジカルボキシレート、2,2,5
,5−テトラヒドロフラン−テトラカルボキシレート、1,2,3,4,5,6
−ヘキサン−ヘキサカルボキシレートおよびソルビトール、マンニトール、キシ
リトールなどの多価アルコールのカルボキシメチル誘導体が挙げられる。芳香族
ポリカルボキシレートとしては、メリト酸、ピロメリト酸および英国特許第1
425 343号明細書に開示のフタル酸誘導体が挙げられる。
前記のうち、好ましいポリカルボキシレートは、1分子当たり3個までのカル
ボキシ基を含有するヒドロキシカルボキシレート、より特にサイトレートである
。
単量体またはオリゴマーポリカルボキシレートキレート化剤の親酸またはそれ
らと塩との混合物、例えば、クエン酸またはクエン酸塩/クエン酸混合物も、本
発明に係る洗剤組成物のビルダー系の成分として意図される。
他の好適な水溶性有機塩は、ポリカルボン酸が2個以下の炭素原子によって互
いに分離された少なくとも2個のカルボキシル基を含む単独重合体または共重合
体ポリカルボン酸またはそれらの塩である。後者の種類の重合体は、英国特許第
1 596 756号明細書に開示されている。このような塩の例は、分子量
2000〜5000のポリアクリレートおよびそれらと無水マレイン酸との共重
合体であり、このような共重合体は分子量20 000〜100 000、特に
70 000〜90 000を有する。これらの物質は、通常、組成物の0.5
〜10重量%、より好ましくは0.75〜8重量%、最も好ましくは1〜6重量
%の量で使用される。
有機ホスホネートおよびアミノアルキレンポリ(アルキレンホスホネート)と
しては、アルカリ金属のエタン1−ヒドロキシジホスホン酸塩、ニトリロトリメ
チレンホスホン酸塩、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸塩およびジエ
チレントリアミンペンタメチレンホスホン酸塩が挙げられる(組成物中のリン化
合物の最小化が望まれる場合には、これらの物質は余り好ましくないが)。
これらのホスホネート物質は、通常、組成物の5重量%未満、より好ましくは
3重量%未満、最も好ましくは1重量%未満の量で存在する。
洗剤組成物は、雑多な成分(好ましくは合計量0〜45重量%で)も包含でき
、このような成分の例は光学増白剤、再付着防止剤、光活性化漂白剤(テトラス
ルホン化亜鉛フタロシアニンなど)および重金属イオン封鎖剤である。
粒状組成物として処方する時には、本発明の界面活性剤系を含有する洗剤また
はクリーニング組成物の粒状成分の粒径は、通常であり、好ましくは5重量%以
下が1.4mmより大きくあるべきである一方、10重量%以下は最大寸法が0.
15mm未満であるべきである。好ましくは、粉末の少なくとも60重量%、最も
好ましくは少なくとも80重量%は、大きさが0.7mm〜0.25mmである。本
発明に係る好ましい粒状洗剤組成物は、少なくとも1種の噴霧乾燥粒状界面活性
剤含有粒状成分および少なくとも1種の界面活性剤含有粒状凝集体成分を含む。
噴霧乾燥粉末の場合には、噴霧乾燥塔からの粒子の嵩密度は、通常、400〜
450g/リットルの範囲内であり且つこれは、次いで、更に他の加工工程、例
えば、高速カッター/ミキサー中で大きさを減少した後に好ましくは圧密するこ
とにより高めて、550g/リットルより高い最終密度を達成する。或いは、噴
霧乾燥以外の方法は、高密度粒状物を直接形成するために使用してもよい。
粒状成分が粒状凝集体である場合には、これらの成分の嵩密度は、製法の関数
であろう。しかしながら、このような成分の好ましい形は、成分を乾燥状態また
は凝集剤と共にパン・アグロメレーター、Zブレードミキサーまたはより好まし
くはインラインミキサー、例えば、オランダのレリスタッドの29クロロムスト
ラット8211ASのシュギ(オランダ)BVおよびFRGのポストファッハ2
050のエルゼナーストラッセ7−9のD−4790パーダーボーン1のゲブル
ーダー・レジゲ・マシーネンバンGmbH製のものに加えることによって調製し
てもよい機械的に混合された凝集体である。この手段によって、第二成分には、
嵩密度650g/リットル〜1190g/リットル、より好ましくは700g/
リットル〜850g/リットルを与えることができる。
好ましくは、粒状凝集体成分は、成分の20〜40重量%の量の炭酸ナトリウ
ムを包含する。好ましくは、組成物は、組成物の3〜18重量%、より好ましく
は5〜15重量%の炭酸ナトリウムを包含する。
粒状凝集体成分の高度に好ましい成分は、第二成分の10〜55重量%で存在
する前記合成ゼオライト型の水和水不溶性アルミノシリケートイオン交換物質で
もある。このようにして配合する水不溶性アルミノシリケート物質の量は、組成
物の1〜15重量%、より好ましくは2〜10重量%である。
粒状凝集体成分の1つの製法においては、界面活性剤塩は、インラインミキサ
ー中でその場で生成する。液体酸形の界面活性剤は、レジゲKMミキサーなどの
連続高速ブレンダー中で粒状無水炭酸ナトリウムと水和アルミノケイ酸ナトリウ
ムとの混合物に加え、混合物の粒状性状を維持しながら中和して界面活性剤塩を
生成する。得られた凝集混合物は、第二成分を調製し、次いで、この第二成分は
製品の他の成分に加える。この方法の変法においては、界面活性剤塩は、予備中
和し、他の成分の混合物に粘稠ペーストとして加える。変法においては、ミキサ
ーは、単に成分を凝集して第二成分を調製するのに役立つ。
組成物に1種のみの界面活性剤含有成分がある場合には、1種以上の他の成分
は、粒状成分として加えるであろうし、好ましくは1種より多い界面活性剤含有
粒状成分が組成物の一部分を構成する場合にも存在するであろう。このように、
酸素漂白剤、光活性化漂白剤、漂白活性剤、ビルダー塩、洗剤酵素、抑泡剤、布
帛柔軟剤、汚れ沈殿防止剤および再付着防止剤、防汚重合体、および光学増白剤
の1種以上は、固体として添加できる。
好適な酸素漂白剤としては、無機ペルハイドレート、例えば、過ホウ酸ナトリ
ウム1水和物および4水和物、過炭酸ナトリウム、過リン酸ナトリウムおよび過
ケイ酸ナトリウムが挙げられる。過炭酸ナトリウムおよび過ホウ酸ナトリウム塩
が、最も好ましい。これらの物質は、通常、結晶性固体として加え、過炭酸ナト
リウムの場合には、例えば、シリケートで被覆して安定性を助長してもよい。使
用量は、3〜22重量%、より好ましくは8〜18重量%である。
光活性化漂白剤としては、少ない使用量、典型的には組成物の0.0005〜
0.01重量%のため他の物質に分散液として通常加えるトリおよびテトラスル
ホン化フタロシアニンの亜鉛塩およびアルミニウム塩が挙げられる。
漂白活性剤またはペルオキシ酸漂白剤前駆物質は、広範囲の種類から選ぶこと
ができ且つ好ましくは1個以上のNまたはO−アシル基を含有するものである。
好適な種類としては、無水物、エステル、イミドおよびイミダゾールおよびオ
キシムのアシル化誘導体が挙げられ、これらの種類内の有用な物質の例は、英国
特許第1586789号明細書に開示されている。最も好ましい種類は、エステ
ル、例えば、英国特許第836 988号明細書、第864 798号明細書、
第1 147 871号明細書および第2 143 231号明細書に開示のも
のおよびイミド、例えば、英国特許第855 735号明細書および第1 24
6 338号明細書に開示のものである。配合量は、組成物の1〜10重量%、
より一般に2〜6重量%である。
特に好ましい前駆物質化合物は、式
(式中、xは0または1〜6の整数であることができる)
のN,N,N1,N1−テトラアセチル化化合物である。
例としては、xが1であるテトラアセチルメチレンジアミン(TAMD)、x
が2であるテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)およびxが6であるテ
トラアセチルヘキシレンジアミン(TAHD)が挙げられる。これらの化合物お
よび類似の化合物は、英国特許第907 356号明細書に記載されている。最
も好ましいペルオキシ酸漂白剤前駆物質は、TAEDである。
本発明の組成物で有用な固体ペルオキシ酸漂白剤前駆物質は、融点>30℃、
好ましくは>40℃を有する。このような前駆物質は、通常、粉末の少なくとも
90重量%が粒径>150μmを有する微粉末または結晶性形であろう。
この粉末は、通常、凝集して粒状物質を形成し、粒状物質の少なくとも85%
は粒径400〜1700μmを有する。好適な凝集剤としては、脂肪族モノおよ
びポリカルボン酸、アルコール1モル当たり10〜80モルのエチレンオキシド
と縮合されたC12〜C18脂肪族アルコール、セルロース誘導体、例えば、メチル
セルロース、カルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロース、
分子量4,000〜10,000のポリエチレングリコールおよび高分子物質、
例えば、ポリビニルピロリドンが挙げられる。
前駆物質は、好ましくは、1991年2月6日出願の普通に譲渡された同時係
属英国特許出願第9102507.2号明細書に開示のようなクエン酸、グリコ
ール酸などの有機酸化合物で被覆する。
固体粒状物として有利に添加できるビルダー塩としては、シリケートおよび或
るポリカルボキシレートビルダー、例えば、サイトレートが挙げられる。
無定形ケイ酸ナトリウム、特にSiO2:Na2O比2.0:1から3.2:1
のものの乾式混合添加は、不溶性反応生成物の生成を回避するために、アルミノ
シリケートが噴霧乾燥成分の一部分を構成する場合には使用される。更に、結晶
性、いわゆる「層状」シリケートの洗剤組成物への配合は、固体としての添加を
必要とする。
これらの結晶性層状ケイ酸ナトリウムは、一般式
NaMSixO2x+1・yH2O
(式中、Mはナトリウムまたは水素であり、xは1.9〜4の数であり、yは0
〜20の数である)
を有する。この種の結晶性層状ケイ酸ナトリウムは、EP−A第0 164 5
14号明細書に開示されており且つそれらの製法は、DE−A第3 417 6
49号明細書およびDE−A第3 742 043号明細書に開示されている。
本発明の目的で、前記一般式中のxは、2、3または4の値を有し、好ましくは
2である。より好ましくは、Mはナトリウムであり、yは0であり、この式の好
ましい例はNa2Si2O5のγおよびδ形からなる。これらの物質は、FRGの
ヘキストAGからそれぞれNaSKS−11およびNaSKS−6として入手で
きる。最も好ましい物質は、δ−Na2Si2O5(NaSKS−6)である。結
晶性層状シリケートは、乾式混合固体として、または他の成分を有する凝集体の
固体成分としてのいずれかで配合する。
ここで好適な再付着防止剤および汚れ沈殿防止剤としては、メチルセルロース
、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース
誘導体、および単独重合体または共重合体ポリカルボン酸またはそれらの塩が挙
げられる。この種の重合体としては、無水マレイン酸とエチレン、メチルビニル
エーテルまたはメタクリル酸との共重合体(無水マレイン酸は共重合体の少なく
とも20モル%を構成する)が挙げられる。これらの物質は、通常、組成物の0
.5〜10重量%、より好ましくは0.75〜8重量%、最も好ましくは1〜6
重量%の量で使用される。
他の有用な高分子物質は、ポリエチレングリコール、特に分子量1000〜1
0000、より特に2000〜8000、最も好ましくは約4000のものであ
る。これらは、0.20〜5重量%、より好ましくは0.25〜2.5重量%の
量で使用される。これらの重合体および前記単独重合体または共重合体ポリカル
ボン酸塩は、白色度維持、布帛灰付着、および遷移金属不純物の存在下における
粘土、タンパク質および酸化性汚れに対するクリーニング性能を改善するのに価
値がある。
好ましい光学増白剤は、特性が陰イオンであり、それらの例は、4,41−ビ
ス−(2−ジエタノールアミノ−4−アニリノ−s−トリアジン−6−イルアミ
ノ)スチルベン−2:21−ジスルホン酸二ナトリウム、4,41−ビス−(2−
モルホリノ−4−アニリノ−2−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2
:21−ジスルホン酸二ナトリウム、4,41−ビス−(2,4−ジアニリノ−s
−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2:21−ジスルホン酸二ナトリ
ウム、41,411−ビス−(2,4−ジアニリノ−s−トリアジン−6−イルア
ミノ)スチルベン−2−スルホン酸−ナトリウム、4,41−ビス−(2−アニ
リノ−4−(N−メチル−N−2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−トリアジン
−6−イルアミノ)スチルベン−2,21−ジスルホン酸二ナトリウム、4,
41−ビス−(4−フェニル−2,1,3−トリアゾール−2−イル)スチルベ
ン−2,21−ジスルホン酸二ナトリウム、4,41−ビス(2−アニリノ−4−
(1−メチル−2−ヒドロキシエチルアミノ)−s−トリアジン−6−イルアミ
ノ)スチルベン−2,21−ジスルホン酸二ナトリウムおよび2(スチルビル−
411−(ナフト−11,21:4,5)−1,2,3−トリアゾール−211−スル
ホン酸ナトリウムである。
本発明に係る洗剤またはクリーニング組成物で有用な防汚剤は、通常、テレフ
タル酸と各種の配置のエチレングリコール単位および/またはプロピレングリコ
ール単位との共重合体または三元共重合体である。このような重合体の例は、普
通に譲渡された米国特許第4 116 885号明細書および第4 711 7
30号明細書および欧州公告特許出願第0 272 033号明細書に開示され
ている。EP−A第0 272 033号明細書に係る特に好ましい重合体は、
式
(CH3(PEG)43)0.75(POH)0.25(T−PO)2.8(T−PEG)0.4
)T(PO−H)0.25((PEF)43CH3)0.75
(式中、PEGは−(OC2H4)O−であり、POは(OC3H6O)であり、T
は(PCOC6H4CO)である)
を有する。
或る高分子物質、例えば、典型的には分子量5000〜20000、好ましく
は10000〜15000のポリビニルピロリドンも、洗浄プロセス時に布帛間
の不安定な染料の移動を防止する際に有用な薬剤を構成する。
別の任意の洗剤組成物成分は、シリコーンおよびシリカ−シリコーン混合物に
よって例証される抑泡剤である。シリコーンは、一般に、アルキル化ポリシロキ
サン物質によって代表できる一方、シリカは、通常、微粉砕形で使用され、シリ
カエーロゲルおよびキセロゲルおよび各種の疎水性シリカによって例証される。
これらの物質は、粒状物(抑泡剤は有利には水溶性または水分散性の実質上非表
面活性洗剤不浸透性担体に放出自在に配合する)として配合できる。或いは、抑
泡剤は、液体担体に溶解または分散し、他の成分の1種以上にスプレーオンする
ことによって適用することができる。
前記のように、有用なシリコーン制泡剤は、前記の種類のアルキル化シロキサ
ンと固体シリカとの混合物からなることができる。このような混合物は、シリコ
ーンを固体シリカの表面に貼着することによって製造する。好ましいシリコーン
制泡剤は、粒径10nm〜20nmおよび50m2/gよりも高い比表面積を有する
疎水性シラン化(最も好ましくはトリメチルシラン化)シリカを分子量約500
〜約200,000を有するジメチルシリコーン流体とシリコーン対シラン化シ
リカの重量比約1:1から約1:2で緊密に混合したものによって代表される。
好適なリコーン制泡剤は、米国特許第3 933 672号明細書およびDT
OS第2 646 126号明細書に開示されており、後者の例はダウ・コーニ
ングから市販されているDC0544、自己乳化性シロキサン/グリコール共重
合体である。シリカ/シリコーン混合物をベースとする特に好ましい抑泡剤系は
、デンプン78%、ステアリルアルコールバインダー12%およびダウ・コーニ
ングから参照X2/3419で入手できるシリカ/シロキサンブレンド10%か
らなる。この系は、欧州特許第0 210 721号明細書の主題である。
好ましい配合法は、組成物の主成分の1種以上へのスプレーオンによって液体
形の抑泡剤の適用または或いは抑泡剤の別個の粒状物への成形(粒状物は次いで
組成物の他の固体成分と混合できる)からなる。このような粒状物の好ましい一
例は、抑泡剤が吸収されている結晶性または無定形アルミノシリケートゼオライ
トである。この種の抑泡剤粒状物は、普通に譲渡された同時係属欧州特許出願第
91201343.0号明細書の主題である。別個の粒状物としての泡調節剤の
配合は、さもなければマトリックスの分散性に悪影響を及ぼすであろう他の制泡
性物質、例えば、C20〜C24脂肪酸、ミクロクリスタリンワックスおよびエチレ
ンオキシドとプロピレンオキシドとの高分子量共重合体のそこへの配合も可能に
する。
このような泡調節粒状物を形成するために技術は、前記米国特許第3 933
672号明細書に開示されている。
特に好ましい抑泡剤系は、組み合わせで粒状抑泡成分およびスプレーオン抑泡
成分からなる。
前記抑泡剤は、通常、組成物の0.01〜5.0重量%、好ましくは0.01
〜1.5重量%、最も好ましくは0.1〜1.2重量%の量で使用される。
本発明で有用な別の任意成分は、1種以上の酵素である。
好ましい酵素物質としては、洗剤組成物に通常配合されている市販のアミラー
ゼ、中性およびアルカリ性プロテアーゼ、リパーゼ、エステラーゼおよびセルラ
ーゼが挙げられる。好適な酵素は、米国特許第3 519 570号明細書およ
び第3 533 139号明細書に論じられている。
布帛柔軟剤も、本発明に係る洗剤組成物に配合できる。これらの薬剤は、種類
が無機または有機であってもよい。無機柔軟剤は、英国特許第1 400 89
8号明細書に開示のスメクタイト粘土によって例証される。有機布帛柔軟剤とし
ては、英国特許第1 514 276号明細書およびEP−B第0 011 3
40号明細書に開示のような水不溶性第三級アミンが挙げられる。
それらとモノC12〜C14第四級アンモニウム塩との組み合わせは、EP−B第
0 026 527号明細書および第0 026 528号明細書に開示されて
いる。他の有用な有機布帛柔軟剤は、EP−B第0 242 919号明細書に
開示のようなジ長鎖アミドである。布帛柔軟化系の追加の有機成分としては、E
P−A第0 299 575号明細書および第0 313 146号明細書に開
示のような高分子量ポリエチレンオキシド物質が挙げられる。
スメクタイト粘土の量は、通常、5〜15重量%、より好ましくは8〜12重
量%の範囲内であり、その物質は乾式混合成分として処方物の残部に加える。水
不溶性第三級アミン、ジ長鎖アミド物質などの有機布帛柔軟剤は、0.5〜5重
量%、通常1〜3重量%の量で配合する一方、高分子量ポリエチレンオキシド物
質および水溶性陽イオン物質は、0.1〜2重量%、通常0.15〜1.5重量
%の量で加える。組成物の一部分を噴霧乾燥する場合には、若干の場合には乾式
混合粒状物として加えるか溶融液体として組成物の他の固体成分上に噴霧するこ
とがより好都合であることがあるが、これらの物質は、噴霧乾燥塔に供給された
水性スラリーに添加できる。
本発明に係る洗剤組成物の特に好ましい調製法においては、粒状成分の1つか
らなる噴霧乾燥製品の一部分は、迂回し、残部と再ブレンド前に低水準の非イオ
ン界面活性剤スプレーオンに付す。第二粒状成分は、前記の好ましい方法を使用
して調製する。次いで、ペルハイドレート漂白剤、漂白剤前駆物質粒状物、他の
乾式混合成分、例えば、カルボキシレートキレート化剤、防汚重合体、通常の型
または結晶性層状型のシリケート、および酵素と一緒に第一成分および第二成分
は、コンベヤーベルトに供給し、このコンベヤーベルトから水平方向に回転する
ドラムに移し、ここで香料およびシリコーン抑泡剤は製品上にスプレーオンする
。高度に好ましい組成物においては、少量の(約2重量%)の微粉砕結晶性物質
を導入して密度を増大し且つ粒状流れ特性を改善する更なるドラム混合工程が、
使用される。
本発明の濃縮粒状組成物は、嵩密度少なくとも550g/リットル、好ましく
は少なくとも650g/リットル、より通常約700g/リットルを有する。
嵩密度は、ベース上に堅く成形され且つ漏斗の内容物を漏斗の下に配置された
軸方向に整列された円筒形カップ内に空にさせるために下端にフラップ弁が設け
られた円錐形漏斗からなる単純な漏斗/カップ装置によって測定する。漏斗は、
それぞれの上端および下端で130mmおよび40mmである。それは、下端がベー
スの上面よりも140mm上であるように装着する。カップは、全高さ90mm、内
部高さ87mmおよび内径84mmを有する。その公称容量は、500mlである。
測定を行うために、漏斗に粉末を手注加によって充填し、フラップ弁を開き、
粉末をカップに超過充填させる。充填されたカップをフレームから取り外し、上
縁を横切って直線刃のある道具、例えば、ナイフを通過することによって、過剰
の粉末をカップから除去する。次いで、充填されたカップを秤量し、粉末の重量
の場合に得られた値を2倍して嵩密度(g/リットル)を与える。反復測定を必
要に応じて行う。
前記嵩密度限定を条件として、本発明の組成物は、乾式混合、噴霧乾燥、凝集
および造粒を含めて各種の方法によって調製できる。組成物の好ましい製法は、
噴霧乾燥と高速ミキサー中での凝集と乾式混合との組み合わせを包含する。
本発明に係る組成物は、複数の別個の粒状成分を含む。粒状物は、好適な形、
例えば、顆粒、フレーク、プリル、マルメまたはヌードルを有することができる
が、好ましくは粒状である。顆粒自体は、パンまたはドラム凝集により、または
インラインミキサーにより調製された凝集体であってもよく且つ成分の水性スラ
リーを大部分の水を除去する熱風流中で微粒化することによって調製された噴霧
乾燥粒子であってもよい。次いで、噴霧乾燥顆粒は、再凝集前に、緻密化工程に
付し、例えば、高速カッターミキサーおよび/または圧密ミルによって緻密化工
程に付して密度を増大する。
本発明に係る好ましい組成物は、少なくとも1種の噴霧乾燥粒状界面活性剤含
有成分および少なくとも1種の界面活性剤含有粒状凝集体成分を含む。
1種以上の界面活性剤含有粒状成分が噴霧乾燥顆粒である場合には、これらは
、好ましくは合計で組成物の少なくとも15重量%、より好ましくは25〜45
重量%を占めるであろう。1種以上の界面活性剤含有粒状成分が粒状凝集体であ
る
場合には、好ましくは合計で組成物の1〜50重量%、より好ましくは10〜4
0重量%を占めるであろう。
界面活性剤含有粒状物が多成分のみである場合には、成分の残部は、個々に乾
燥固体として添加でき、または粒状成分または固体成分のいずれかまたはすべて
にスプレーオンできる。
ペルハイドレート塩としてアルカリ金属過炭酸塩を配合した好ましい濃縮洗剤
製品においては、製品の数種のアスペクト、例えば、重金属イオン含量および平
衡相対湿度を制御することが必要であることが見出された。高められた安定性を
有するこの種の過炭酸ナトリウム含有組成物は、1990年10月6日に出願の
普通に譲渡された英国特許出願第9021761.3号明細書に開示されている
。
本発明の好ましい洗濯洗剤組成物は、洗浄サイクルの初めに自動洗濯機のドラ
ム中の製品の一時的な局部的な高濃度を与える送達(delivery)システムと併用
するように処方する。これらの送達システムは、洗濯機の管機構またはサンプに
おける製品の損失と関連づけられる問題も回避し且つ高い一時的濃度は布帛クリ
ーニング上の利益を与える。
高い一時的濃度は、組成物の迅速な溶解/分散を必要とするが、界面活性剤含
有粒状成分(それにはアルキルサルフェート界面活性剤が比較的不溶性であり、
従って成分を疎水性にさせる)の場合には困難である。しかしながら、少量の水
溶性エトキシサルフェート界面活性剤のアルキルサルフェート界面活性剤含有粒
状物への配合は、界面活性剤によって与えられる洗浄力を保持しながら、許容可
能な溶解速度特性を達成することを可能にすることが見出された。
本発明に係る洗濯洗剤組成物を自動洗濯機に導入するための送達システムは、
多数の形を取ることができる。このように、組成物は、バッグまたは容器(これ
から組成物は攪拌、温度上昇またはドラム中の洗浄水への浸漬に応答して洗浄サ
イクルの初めに迅速に放出自在である)に配合できる。或いは、洗濯機自体は、
例えば、アクセスドアーにおける分与装置によって組成物のドラムへの直接添加
を可能にするように適応してもよい。
バッグまたは容器に封入された洗濯洗剤組成物からなる製品は、通常、容器一
体性が乾燥状態で維持されて乾燥時の内容物の導出を防止するが、通常水溶液中
での浸漬時に、暴露時の容器内容物の洗浄環境への放出に適応するような方式に
設計される。
通常、バッグ、パウチなどの容器は、可撓性であろう。バッグは、内容物を保
持するように不透水性保護物質で被覆された繊維状構造を有してもよく、例えば
、欧州公告特許出願第0 018 678号明細書に開示のものであってもよい
。或いは、それは、欧州公告特許出願第0 011 500号明細書、第0 0
11 501号明細書、第0 011 502号明細書および第0 011 9
68号明細書に開示のような水性媒体中で破断するように設計されたエッジシー
ルまたはクロージャーが設けられた水不溶性合成高分子物質から形成してもよい
。好都合な形の水脆性クロージャーは、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの不
透水性高分子フィルムから形成されたパウチの1エッジに沿って配置され且つシ
ールする水溶性接着剤からなる。
バッグまたは容器形の変形においては、中心可撓性層に組成物を含浸し且つ/
または中心可撓性層を組成物で被覆した後に1以上の外層を適用して布帛様美観
効果を生ずる積層シート製品が、使用できる。層は、使用時に結合したままにす
るために一緒にシールしてもよく、または被覆または含浸物質の放出を容易にす
るために水との接触時に分離してもよい。
別のラミネート形は、一連のパウチ様容器(それらの各々には洗剤成分が所定
量で付着し、第二層は第一層の上にあり且つ2層が接触状態にある場合にパウチ
様容器間の面積でそれにシールする)を与えるためにエンボスされるか変形され
た1層を具備する。成分は、粒状、ペーストまたは溶融形で付着してもよく且つ
ラミネート層は、水への添加前にパウチ様容器の内容物の導出を防止すべきであ
る。層は、水との接触時に分離してもよく、または一緒に結合したままであって
もよく、唯一の要件は構造物がパウチ様容器の内容物の溶液への迅速な放出を可
能にすべきであることである。基体の単位面積当たりのパウチ様容器の数は、選
択事項であるが、通常、1m2当たり500〜25,000で変化するであろう
。
本発明のこの態様で可撓性ラミネート層に使用できる好適な材料としては、と
りわけ、スポンジ、紙および織布および不織布が挙げられる。
しかしながら、本発明の方法の好ましい実施手段は、液体に対して浸透性であ
るが固体組成物に対して不浸透性である壁を有する再使用可能な分与装置によっ
て、組成物を、ドラム内にある布帛を囲む液体に導入することである。
この種の装置は、欧州特許出願公告第0 343 069号明細書および第0
343 070号明細書に開示されている。後者の出願は、オリフィスを規定す
る支持リングから延出するバッグの形の可撓性シースを具備する装置(オリフィ
スは自動法の1回の洗浄サイクルに十分な製品をバッグに入れるのに適している
)を開示している。洗浄媒体の一部分は、オリフィスを通してバッグに流入し、
製品を溶解し、次いで、溶液はオリフィスを通して外方に通過して洗浄媒体に達
する。支持リングは、濡れた未溶解製品の導出を防止するためにマスキング装置
を備えており、この装置は典型的にはスポーク車輪形状で中心ボスから延出する
径方向延出壁、または壁が螺旋形である同様の構造物からなる。
好ましい分与装置は、再使用でき且つ容器一体性が乾燥状態と洗浄サイクル時
との両方で維持されるような方式で設計される。本発明に従って使用するのに特
に好ましい分与装置は、下記の特許に記載されている:英国特許第2,157,
717号明細書、英国特許第2,157,718号明細書、EP−A第0201
376号明細書、EP−A第0288345号明細書およびEP−A第0288
346号明細書。1989年11月にマニュファクチャリング・ケミストで発行
のJ.ブランドによる論文第41頁〜第46頁も、「小粒状物(granulette)」
として通常既知の種類を有する粒状洗濯製品の場合に使用する特に好ましい分与
装置を記載している。
洗剤組成物においては、略称された成分同定は、下記の意味を有する。
246AS:C12アルキル鎖15%、C14アルキル鎖45%、C16アルキル鎖
35%、C18アルキル鎖5%のアルキル鎖長重量分布を含有するアルキル硫酸ナ
トリウム界面活性剤
24AE3S:1モル当たり平均3個のエトキシ基を含有するC12〜C14アル
キルエトキシサルフェート
TAEn:アルコール1モル当たりnモルのエチレンオキシドでエトキシ化さ
れたタローアルコール
35E7:平均7モルのエチレンオキシドと縮合されたC13〜15第一級アルコ
ール
25E3:平均3モルのエチレンオキシドと縮合されたC12〜C15第一級アル
コール
NaSKS−6:式 Na2Si2O5の結晶性層状シリケート(NaSKS−
6)
ペルボレート:過ホウ酸ナトリウム1水和物
TAED:テトラアセチルエチレンジアミン
シリケート:無定形ケイ酸ナトリウム(SiO2:Na2O比通常後述)
カーボネート:無水炭酸ナトリウム
ビカーボネート:無水重炭酸ナトリウム
ゼオライトA:一次粒径1〜10μmを有する式Na12(AlO2SiO2)12
・27H2Oの水和アルミノケイ酸ナトリウム
サイトレート:クエン酸三ナトリウム2水和物
MA/AA:マレイン酸/アクリル酸1:4の共重合体、平均分子量約80,
000
酵素:ノボ・インダストリーズASによって販売されている混合タンパク分解
酵素/デンプン分解酵素例1
下記の低起泡性粒状洗剤組成物を、本発明に従って調製した(%、重量部)。
粒状消泡剤成分は、成分の11重量%のポリジメチルシロキサン、14重量%
のTAE80、5重量%のC12〜C22水素添加脂肪酸の混合物および70重量%
のデンプンからなる凝集体であった。
スプレーオン消泡剤成分は、成分の30重量%の、消泡剤化合物の85重量%
のポリジメチルシロキサンと消泡剤化合物の15重量%のシリカとからなるシリ
コーン/シリカ消泡剤化合物、3重量%のシリコーングリコールレーキ(rake)
共重合体(ダウ・コーニングからのDCO544)、および67重量%のTAE
11担体流体からなっていた。例2
下記の洗濯洗剤組成物を、本発明に従って調製した(重量部)。
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