JPH0944141A - 3次元立体視視覚装置 - Google Patents

3次元立体視視覚装置

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JPH0944141A
JPH0944141A JP7191359A JP19135995A JPH0944141A JP H0944141 A JPH0944141 A JP H0944141A JP 7191359 A JP7191359 A JP 7191359A JP 19135995 A JP19135995 A JP 19135995A JP H0944141 A JPH0944141 A JP H0944141A
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JP
Japan
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dimensional
image
eye
screen
stereoscopic vision
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Application number
JP7191359A
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English (en)
Inventor
Akishi Sato
晶司 佐藤
Naoki Kamaya
直樹 釜谷
Yoshiki Shirochi
義樹 城地
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Testing, Inspecting, Measuring Of Stereoscopic Televisions And Televisions (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 箱庭効果が無く、狭い観察スペースで見ても
大きなスケースの画面と臨場感を得ることができる疑似
3次元立体視視覚装置を提供する。 【解決手段】 疑似3次元立体視視覚装置1を、ブラウ
ン管3等を備えたテレビジョン受像機2と、VTR5
と、疑似立体処理回路6と、シャッター付き眼鏡8とで
大略構成する。そして、通常の2次元(2D)の映像信
号を左眼用の映像信号と右眼用の映像信号として用いる
と共に、疑似立体処理回路6で一方の映像信号に時間的
にディレーをかけてブラウン管3に表示し、さらにブラ
ウン管3に表示するにあたって両眼用の映像4L,4R
を概略眼の幅程度離して表示する。このブラウン管3を
シャッター付き眼鏡8で見ると、ブラウン管3の背面に
ある仮想大画面において、はるかに迫力ある立体映像が
簡単に見られて楽しめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、通常の2次元
(2D)の映像信号を処理することにより、疑似的に3
次元(3D)の映像信号を作成して疑似3次元立体視す
ることができると共に、フィールド毎に左眼用と右眼用
の映像信号が交互に入った3次元の映像信号を用いても
3次元立体視することができる3次元立体視視覚装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】いわゆる立体テレビ等の3次元立体視視
覚装置が開発されても、これで見るための3次元(3
D)用のソフトウエアの数は僅かであり、通常の2次元
(2D)の映像のソフトウエアを処理して疑似3次元映
像にすることが一般に求められている。この1つに、時
間差修飾方式(MTD)の技術を活用した立体テレビジ
ョン装置が開発された。この時間差修飾方式の立体テレ
ビジョン装置に用いられる回路ブロックを図10によっ
て具体的に説明すると、通常の2次元(2D)の映像信
号は、まずA(アナログ)/D(ディジタル)信号変換
器14によってA/D変換されたあと、遅れ方向切換え
器13′により実時間再生用の画像と、フィールドメモ
リー15により8フィールド常にメモリーされる画像
と、動き検出回路16へ送られる画像との3つに分けら
れる。この動き検出回路16は、元の映像の水平(横)
方向の動きの向きと早さの動きを検出する回路であり、
その働きを図11に示す。この動き検出回路16で検出
された元の映像の水平方向の動きの向きと早さの情報は
コンピュータ(CPU)17によって処理され、まずど
のくらい片方の眼鏡を映像を遅らす(ディレーさせる)
か決定され、ディレー時間制御器18を経て、すでにメ
モリーされている8フィールドのなかから、適正な遅れ
時間をもった映像を出力されるようにする。さらに、コ
ンピュータ17は上記動きの向きにより、どちらの眼に
遅らせた映像を出すかを計算し、遅れ方向切換え器1
3′により、片方の眼には実時間の映像を、他方にはデ
ィレーさせた映像を出すようする。図10では各D/A
信号変換器19によりD/A変換された2つの映像信号
(L),(R)が出力されているが、これをフィールド
毎に交互にテレビジョン受像機の画面DS上に映しだせ
ばよい。また、上記元の映像の水平方向の動きの早さを
処理して適正な立体感が得られるようにする過程を、図
12に示す。ここでは背景の位置が無限遠でなく、上記
画面DS表面上の位置にある。
【0003】以上構成の時間差修飾方式(MTD)の立
体テレビジョン装置の作用について説明すると、2次元
の通常の映像信号は、8フィールド分、常にメモリーさ
れ、例えば一方の右眼用の画像は実時間再生され、他方
の左眼用の画像は4フィールドから8フィールドの範囲
内で遅らせて再生されて、1フィールド毎に交互にテレ
ビジョン受像機の画面DS上に映し出される。この画面
DSを左右交互にブラインドされる液晶シャッター付き
眼鏡をかけて見れば、左眼LEは常に左眼用のフィール
ドを、右眼REは常に右眼用のフィールドを見ることに
より、立体画像が視覚できる。この場合、元の映像の水
平方向の動きの向きと早さを動き検出回路16により検
出し、どちらの眼の映像をどのくらいのフィールド数遅
らせて再生するか自動調整し、不自然な立体度にならな
いようにしている。例えば図12(A)〜(C)に示す
ように、山を背景に鳥が画面DSを横切るように飛んで
いく通常の2次元の映像について、この時間差修飾方式
で処理したものを立体テレビジョン装置などの3次元立
体視視覚装置で見れば、確かに背景の山より手前の位置
に鳥が見え、立体視することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の時間差修飾
方式の立体テレビジョン装置では、通常の2次元の映像
信号を3次元に変換し、液晶シャッター付き眼鏡で立体
的に見ることが可能となるが、この時間差修飾方式では
例えば山を背景に鳥が画面を横切るように飛んでいく映
像では、立体視したとき背景の山の位置は立体テレビジ
ョン装置の画面DSの表面上にあり、無限遠にあるわけ
ではない。これにより、上記画面DSにある背景部の手
前を鳥が飛ぶことになるため、立体視といってもいわゆ
る箱庭効果(Puppet Theater Effe
ct:左右の網膜像の大きさが同じにもかかわらず、立
体画像として提示されたとき見かけの大きさを小さく感
じる現象)が強調された不満の残る疑似立体的な立体像
になってしまうという不都合があった。
【0005】上記箱庭効果は、立体テレビジョン装置の
画面DSをできるだけ大きくすることによって軽減する
ことができるが、使用できる大きさの立体テレビジョン
装置が限定されてしまい、さらに、実際に家庭等で使用
するときには、大きな画面の立体テレビジョン装置を置
くことができたとしても、画面全体を見るには画面から
離れた位置で見る必要があり、かなり広い観察スペース
が必要となって実用面からも課題を持つことになる また、上記立体テレビジョン装置の画面に表示される
左,右眼用の映像の各画面全体のオフセット量が少ない
(例えば最大で10mm程度)ので、立体効果は横走り
の立体情報から映像を立体化する範囲でしか働かず、例
えば画面の一部が横に動くときは、その動く部分しか立
体化されない欠点があった。
【0006】さらに、上記従来の時間差修飾方式の立体
テレビジョン装置に用いられる回路ブロックでは、フィ
ールド毎に左眼用と右眼用の映像信号が交互に入った3
次元の映像信号が入力されたとき、2次元の映像信号が
入力されたのと区別がつかないため、上記3次元の映像
信号に更にまた疑似立体効果を得るための処理をしてし
まうという不都合があった。また、上記回路ブロックで
は、3次元の映像信号を入力したとき、入力された映像
信号が左眼用または右眼用のどちらかの映像信号出力と
してそのまま出てしまう回路なので、入力されたままの
左右の画像が重なり合った二重の映像が見えてしまい、
このままでは立体映像としては見えないという課題を持
つことになる。
【0007】そこで、この発明は、箱庭効果が無く、狭
い観察スペースで見ても画面の背面にある仮想大画面に
おいて迫力ある立体映像を簡単に楽しむことができる疑
似3次元立体視視覚装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】通常の2次元の映像信号
の横方向の動きの向きと早さを動き検出回路により検出
し、この検出結果から左,右眼用の2次元映像について
ディレーさせる時間と少なくともどちらの映像をディレ
ーさせるか自動的に計算して該左,右眼用の2次元映像
を画面上にそれぞれ映し出し、この左眼用の2次元映像
を左眼で、右眼用の2次元映像を右眼で見て疑似3次元
立体視するようにした3次元立体視視覚装置において、
上記画面上に、左眼用の2次元映像と右眼用の2次元映
像の各画面全体を更に概略左右の眼の幅程度横方向にオ
フセットしてそれぞれ表示するようにしたことを特徴と
する。
【0009】通常の左眼用と右眼用の2次元の映像信号
を、単にその片方を時間的にディレーをかけて画面上に
表示するだけでなく、概略左右の眼の幅(以下、左右の
眼の幅を眼幅という)程度更に離して画面上に表示し、
これを左眼用の映像(画像)は左眼で、右眼用の映像
(画像)は右眼で見る。その結果、まず左右の眼によっ
て結像される画面の位置が変わってくる。認識される画
面の位置は画面上ではなく、そのずっと奥の背後の位置
に大きく拡大されたように見える。さらに、両眼の視線
が概略平行になることにより、画面のごく近くで見て
も、画面全体を見渡せる効果が得られる。このように、
画面に表示するにあたって概略眼幅程度離して表示する
ようにし、これを左の画像は左の眼で、右の画像は右の
眼で見るようにしたので、箱庭効果がなくなり、また、
狭い観察スペースで見ても大きなスケールの画面と臨場
感が得られる。
【0010】さらに、フィールド毎に左眼用と右眼用の
映像信号が交互に入った3次元の映像信号が入力された
ときには、画面上では視差の分、左右にフィールド毎に
ブレが生じていることに着目し、これを上記動き検出回
路によって検出することにより、通常の2次元の映像信
号と3次元の映像信号が判別される。そして、該3次元
の映像信号が入力されたと判別したときには、もともと
信号が3次元になっているわけであるから、自動的に疑
似立体効果が得られる処理をしないか、或は、一部を処
理しないようにする。また、回路ブロックを改良し、上
記3次元の映像信号が入力されたときには、左眼用と右
眼用の別々の映像信号が出力されるようなものにする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の具体的な実施の
形態例を、図面を参照して説明する。
【0012】図1,図2は、この発明の第1の実施形態
例の3次元立体視視覚装置を示す。この3次元立体視視
覚装置1は、デイスプレイとしてのテレビジョン受像機
2と、VTR5と、疑似立体処理回路6と、シャッター
付き眼鏡8とで大略構成されている。
【0013】図1に示すように、テレビジョン受像機2
のブラウン管(画面)3には、左眼LE用の画像(映
像)4Lと右眼RE用の画像(映像)4Rがフィールド
毎に交互に映し出されるようになっている。すなわち、
左眼用の画像4Lと右眼用の画像4Rは、VTR5から
出力された通常の2次元(2D)映像信号を疑似立体処
理回路6によって処理することにより得られた疑似立体
視用の各画像である。そして、上記ブラウン管3にフィ
ールド毎に交互に映し出された左眼用の画像4Lと右眼
用の画像4Rのディレー時間や横ずらし量(オフセッ
ト)量は、操作つまみ7によってそれぞれ調整されるよ
うになっている。
【0014】また、テレビジョン受像機2のブラウン管
3に映し出されてディレー等された画像4L,4Rは、
シャッター付き眼鏡8を使用して立体視できるようにな
っている。即ち、シャッター付き眼鏡8のフレーム9の
左右のレンズ取付枠9L,9Rの部分には、液晶シャッ
ター10L,10Rが入っていると共に、該フレーム9
の中央には受光部11を取付けてある。この受光部11
は、テレビジョン受像機2上に設置された赤外線発光装
置12からの同期信号をコード化した赤外線を受光する
ものである。そして、シャッター付き眼鏡8の受光部1
1で赤外線発光装置12の信号を受光し、シャッター付
き眼鏡8の左右一対の液晶シャッター10L,10Rを
上記2つの画像4L,4Rに合わせて交互に開閉するこ
とにより通常の2Dの画像を疑似3次元立体視できるよ
うになっている。
【0015】図2は3次元立体視視覚装置1に用いられ
る疑似立体処理回路6の回路ブロックの一例を示す。こ
の疑似立体処理回路6にVTR5から出力された通常の
2次元の映像信号は、同期分離回路(Sync Se
p)13とA(アナログ)/D(ディジタル)信号変換
器14に2分される。この通常の2次元の映像信号の上
記A/D信号変換器14側に出力された信号は、該A/
D信号変換器14でA/D変換された後、更にフィール
ドメモリー(Fild Memories)15と動き
検出回路16に2分される。A/D信号変換器14でA
/D変換された一方の映像信号は、8フィールドの画像
としてフィールドメモリー15に常に蓄えられるように
なっている。また、A/D信号変換器14でA/D変換
された他方に映像信号は、動き検出回路16により元の
映像の横(水平)方向の動きの向きと早さが検出され
る。この動き検出回路16で検出された元の映像の横方
向の動きの向きと早さの情報はコンピュータ(CPU)
17に送られる。この情報により、コンピュータ17
は、左眼用と右眼用のどちらの映像信号をどのくらいデ
ィレー(遅延)させて上記ブラウン管3に表示するかを
決定する。このディレー時間等は、操作つまみ7を回す
ことによって少し調整することができるようになってい
る。
【0016】また、テレビジョン受像機2のブラウン管
(画面)3の大きさに合わせて、左眼LEで見る映像4
Lは左に、右眼REで見る映像4Rは右に、画面3上に
おいて合計概略眼幅程度オフセットされるように、フィ
ールドメモリー15から読み出される。この時、ただ横
方向にオフセットしてずらすだけだと、ブラウン管3の
左端又は右端に画のないブランクの部分ができてしまう
ので、操作つまみ7の操作によりタイミングコントロー
ラ18等を介して任意のタイミングで任意の拡大率(基
点X1,X2、拡大率X,Yとする)で画像4を一旦拡大
してから読み出すようにしている(メモリーの何番目の
画を呼び出すかはタイミングコントローラ18からのF
で指定する)。即ち、フィールドメモリー15に蓄えら
れた8フィールドの画像メモリーから、任意のフィール
ドの画を任意の位置で切り取り、拡大して出力される仕
組みになっている(例えば、図4に示す画DL(5)を
図5の左眼LE用の画像4Lに、図4に示す画DL
(2)を図5の右眼RE用の画像4Lとする)ので、こ
れをコンピュータ17によってコントロールして疑似立
体映像信号を作成する仕組みとなっている。ここでは、
フィールド毎に左右の眼の疑似立体処理された映像信号
がD/A信号変換器19でD/A変換されたあとでテレ
ビジョン受像機2のブラウン管3に出力されるようにな
っている。
【0017】以上第1の実施形態例の3次元立体視視覚
装置1により実際の映像がどのように処理されるかを、
図3,図4を用いて説明する。
【0018】まず、図3は固定された山を背景に、一羽
の鳥が左から右へ画面を横切って飛んで行く映像であ
る。このときフィールドメモリー15にメモリーされる
映像を図4に示す。コンピュータ17によって例えば3
コマ分ディレーをかけられ、さらに左眼LE用、右眼R
E用の各映像4L,4Rが左右オフセットされてフィー
ルドメモリー15から切り取られる。これらをシャッタ
ー付き眼鏡8を介して両眼で見れば、背景の山は無限遠
にあり、この手前を一羽の鳥が飛んで行くのを疑似立体
視することができる。即ち、図5,図6は上記3次元立
体視視覚装置1でテレビジョン受像機2のブラウン管3
に映し出される画像4L,4Rを立体視している様子を
示している。観察者Aの左眼用の画像4Lと右眼用の画
像4Rは観察者Aから距離L離れたブラウン管3に表示
されるが、この図5で左眼用と右眼用の画像4L,4R
のずれ量D(概略眼幅程度)が観察者Aの眼幅より僅か
に小さければ距離L′のブラウン管3の奥の仮想大画面
に臨場感のある疑似立体映像4′として図6のように見
える。しかも両眼を上記ブラウン管3に近付けても本格
的な箱庭効果のない、はるかに迫力ある疑似立体画像を
簡単に見ることができる。
【0019】テレビジョン受像機2のブラウン管3に左
右オフセットされて映し出される左眼用と右眼用の画像
4L,4Rのオフセット(ずれ)量Dの許容値は、概略
眼幅程度である。観察者Aの眼幅は一般的に約65mm
といわれているが、上記オフセット量は実際は眼幅の半
分程度から眼幅(例えば、30mm<D<70mm)ま
でであればよい。このオフセット量Dが小さいと、画面
3に対して見える画像の位置がわずかに奥にいくだけで
あり、平面的で立体感がほとんどなくなってしまうから
である。また、オフセット量Dが眼幅を超えてしまう
と、疑似立体感はあるものの輻輳は平行を超えてしまう
ため、実際に自然には発生しない立体の状態となり、こ
れを見続けると疲れ易くなる人が多くなるといわれてい
るからである。このように、上記オフセット量Dが眼幅
の半分程度から眼幅までであれば、観察者Aは画面3に
対して見える画像の位置が奥であることは分かるが、遠
方により距離感が分からなくなる。それゆえ今までにな
い疑似的な立体感を得ることができる。すなわち、図5
を見たときに画面3に顔を近付けるようにすると、図6
に示すように、画面3の背面にある仮想大画面に大きな
自然が視界いっぱいに広がり、その手前を鳥が横切って
飛んで行くことが実感できる。
【0020】この狭い観察スペースで画面3の全体を見
渡せる効果は、両眼の視線が概略平行であることから説
明できる。図7に示すように、観察者Aが手Bを伸ばし
て該手BのひらCを見ようとすると、眼は寄り眼とな
り、手BのひらCははっきりと見ることができるが、回
りのものはぼやけてしまうことが判る。これと反対に、
遠くの景色を眺めるときは視界全体を見ることができ
る。このとき、両眼の視線は平行になっている。即ち、
両眼の視線を概略平行にすれば、全体が見渡せる。しか
も視線を平行に見るようにすると、画面3の近くでも画
面全体を見渡せるので、狭い部屋等に大画面の映像装置
を置いたときのように画面3のすぐ近くで見ることがで
きる。
【0021】図8,図9は、この発明の第2の実施形態
例を示すものであり、前記第1の実施形態例と同じ3次
元立体視視覚装置1で、フィールド毎に左眼用と右眼用
の映像信号が交互に入った3次元の映像信号を用いて3
次元立体視するものである。この3次元の映像信号は、
図8に示すように、2台のビデオカメラ20L,20R
を概略眼幅だけ離して被写体24を撮影したものであ
る。この図8では、山を背景にして小熊を撮影している
ところである。そして、2つのビデオカメラからの出力
を処理回路30で処理し、フィールド毎に左眼用と右眼
用の映像信号の入った3次元映像信号を作り出す。
【0022】次に、フィールド毎に左眼用と右眼用の映
像信号の入った3次元映像信号を、図2に示す3次元立
体視視覚装置1の疑似立体処理回路6に入力した場合に
ついて説明する。図8で撮影された映像を、上記疑似立
体処理回路6に内蔵された動き検出回路(判別回路)1
6によって処理すると、例えば図9のようになる。つま
り画L1からR1への動きは(その中間の下図のように)
背景が右に動くことになる。そして、画R1からL2への
動きは(その中間の下図のように)背景が左に動くこと
になる。つまり両眼の視差の分だけ、フィールド毎に横
方向で反対の方向のブレがあり、これを動き検出回路1
6によって検出し、3次元映像信号であると判別する。
被写体24やビデオカメラ20L,20Rを移動しなが
ら撮影した場合でも、この視差は基本的に存在するので
画のブレは生ずる。
【0023】次に、上記3次元映像信号が動き検出回路
16に入力されて、該動き検出回路16で3次元映像信
号であることが判別されると、通常の2次元映像信号の
場合のような疑似立体効果が得られるような処理は不要
であるので、疑似立体処理回路6が働かないようにす
る。尚、左眼用の映像と右眼用の映像を概略眼幅程度オ
フセットして画面3上に表示する疑似立体法について
は、多少疑似立体処理回路6を働かせた方が見易いこと
もあるので、回路の一部を限定して働かせるようにして
もよい。
【0024】以上のように、図2に示す3次元立体視視
覚装置1の疑似立体処理回路6において、3次元映像信
号の入ったソフトウェアをVTR5等で再生したときに
は、まず該3次元映像信号であることを、動き検出回路
16で検出し、疑似立体処理回路6を働かせないか、ま
たは限定して働かせるようにしたので、3次元映像信号
をそのまま3次元映像として見て楽しむことができる。
このように、上記動き検出回路16を、2次元/3次元
映像信号を自動的に判別する判別回路として使用し、3
次元映像信号と判断したときには、2次元映像信号用の
疑似立体効果を得る処理をしないか、或は、弱い疑似立
体効果が得られるように処理して、これを画面3上に映
し出し、シャッター付き眼鏡8をかけて見れば、疑似で
ない3次元映像が簡単に楽しめる。
【0025】尚、前記各実施形態例では、3次元立体視
視覚装置のテレビジョン受像機のブラウン管(画面)
を、特殊眼鏡としてのシャッター付き眼鏡により見るこ
とにより、疑似立体視したが、特殊眼鏡はシャッター付
き眼鏡に限らず、左右では偏光方向が直交したり、或は
円偏光方向が反対方向である偏光フィルター等を用いた
偏光眼鏡で見ることにより立体視してもよい。また、拡
散板の前後にレンチキュラーレンズ(かまぼこをいくつ
も並べたような断面形状のレンズ)を配置したものを上
記画面の前面に取付けて偏光眼鏡等の特殊眼鏡を用いる
ことなく立体視してもよい。
【0026】また、左眼用と右眼用の映像のオフセット
量とディレーの関係を観察者の眼幅や好みに合わせて手
動操作にて調整するようにしたが、コンピュータにより
左右のオフセット量とディレーの関係を自動調整するよ
うにしてもよい。また、左右にオフセットさせると同時
に、ブランク部を隠すように拡大もしたが、ブランク部
を画面上に出し単にオフセットさせるだけでも、立体効
果が得られることは勿論である。
【0027】さらに、通常(画面の縦横比が3対4)の
テレビジョン受像機を用いたが、画面の縦横比が9対1
6の横長の高精彩度テレビジョン受像機(以下、ハイビ
ジョン(High Definition Telev
ision)という)に応用してもよい。また、テレビ
ジョン受像機を用いずに、例えば、左眼用、右眼用の映
像信号を別々に作成し、2台のプロジェクターに入力
し、スクリーンの同一画面に互いに直行する偏光投影光
として結像させ、これを偏光眼鏡等の特殊眼鏡をかけて
見るようにしてもよい。
【0028】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、左眼
用の2次元の映像を左眼で、右眼用の2次元の映像を右
眼で見て疑似立体視するようにした3次元立体視視覚装
置において、もとの2次元の映像の横方向の動きと方向
を検出し、それによって片方の眼の映像をディレーをか
けたものを上記疑似3次元立体視視覚装置の画面上に表
示するようにし、さらに2次元の映像信号を上記画面上
で、左右の眼の幅程度オフセットさせた2つの映像信号
に変換し、これらを上記疑似3次元立体視視覚装置の左
眼用、右眼用の映像信号として入力して疑似立体効果を
もって2次元の映像信号を見ることにより、疑似立体映
像を簡単で、しかも本格的な箱庭効果のない画像として
見ることができる。
【0029】また、画面上、左眼用の2次元映像を左眼
で、右眼用の2次元映像を右眼で見て3次元立体視する
ようにした3次元立体視視覚装置において、通常の2次
元の映像信号が入力された場合は、内蔵された疑似立体
処理回路により疑似立体効果が得られる処理をして疑似
立体視できるようにすると共に、フィールド毎に左眼
用、右眼用の映像信号の入った3次元の映像信号が入力
されたときは、上記疑似立体処理回路に内蔵された判別
回路により入力信号が該3次元の映像信号であること判
別して、疑似立体効果が得られる処理をしないか、或
は、疑似立体効果が得られる処理の一部をしないように
して出力するようにしたことにより、通常の2次元の映
像信号を処理することにより、疑似的に3次元の映像信
号を作成して疑似立体視することができるほかに、3次
元の映像信号が入力された場合には該3次元の映像信号
をそのまま用いて立体視することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態例を示す3次元立体
視視覚装置の全体斜視図。
【図2】上記第1の実施形態例の3次元立体視視覚装置
に用いられる疑似立体処理回路の回路ブロック図。
【図3】固定された山を背景に、一羽の鳥が左から右へ
画面を横切って飛んで行く映像の説明図。
【図4】上記鳥が飛んで行くときメモリーされる映像の
説明図。
【図5】実際の画面上よりも奥の方に疑似立体像が見え
る状態を示す説明図。
【図6】上記3次元立体視視覚装置により鳥が飛んでい
る景色を疑似立体視している説明図。
【図7】上記3次元立体視視覚装置の疑似立体視におけ
る現象の説明図。
【図8】第2の実施形態例の3次元立体視視覚装置に用
いられる3次元の映像信号を作成する回路ブロック図。
【図9】(A)は上記第2の実施形態例の3次元立体視
視覚装置において例えば小熊が山を背景として横方向に
動く映像の説明図、(B)は同小熊を点(・)で、同山
を矢印(→,←)で、それぞれ表した説明図。
【図10】従来の時間差修飾方式の立体テレビジョン装
置に用いられる疑似立体処理回路の回路ブロック図。
【図11】(A)は上記従来の装置において例えば鳥が
山を背景として左から右に飛んでいく映像の説明図、
(B)は同山を点(・)で、同鳥を矢印(→)で、それ
ぞれ表した説明図。
【図12】(A)は上記従来の装置において例えば鳥が
山を背景として(a)速く、(b)遅く飛ぶ状態を説明
する図、(B)は、同(a)状態及び(b)状態のディ
レー前の画面表面上の説明図、(C)は、同(a)状態
及び(b)状態のディレー後の画面表面上の説明図。
【符号の説明】
1…疑似3次元立体視視覚装置 3…ブラウン管(画面) 4L…左眼用の映像 4R…右眼用の映像 6…疑似立体処理回路 8…シャッター付き眼鏡 16…動き検出回路(判別回路) LE…左眼 RE…右眼

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通常の2次元の映像信号の横方向の動き
    の向きと早さを動き検出回路により検出し、 この検出結果から左,右眼用の2次元映像についてディ
    レーさせる時間と少なくともどちらの映像をディレーさ
    せるか自動的に計算して該左,右眼用の2次元映像を画
    面上にそれぞれ映し出し、 この左眼用の2次元映像を左眼で、右眼用の2次元映像
    を右眼で見て疑似3次元立体視するようにした3次元立
    体視視覚装置において、 上記画面上に、左眼用の2次元映像と右眼用の2次元映
    像の各画面全体を更に概略左右の眼の幅程度横方向にオ
    フセットしてそれぞれ表示するようにしたことを特徴と
    する3次元立体視視覚装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の3次元立体視視覚装置に
    おいて、 上記2次元の映像信号を、一旦拡大してから左右の眼に
    合わせて概略左右の眼の幅程度ずらすことを特徴とする
    3次元立体視視覚装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の3次元立体視視覚装置に
    おいて、 上記画面上にフィールド毎に左右の映像を映し、これを
    同期させたシャッター付き眼鏡で見ることを特徴とする
    3次元立体視視覚装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の3次元立体視視覚装置に
    おいて、 上記画面に左眼用の映像と右眼用の映像を偏光方向が直
    交或は円偏光方向が反対方向であるような映像で表示
    し、これを左右の眼に対応させて映像をみることができ
    る偏光フィルターの入った偏光眼鏡で見ることを特徴と
    する3次元立体視視覚装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の3次元立体視視覚装置に
    おいて、 上記画面の前方にレンチキュラーレンズを配置して特殊
    眼鏡なしで立体視することを特徴とする3次元立体視視
    覚装置。
  6. 【請求項6】 画面上、左眼用の2次元映像を左眼で、
    右眼用の2次元映像を右眼で見て3次元立体視するよう
    にした3次元立体視視覚装置において、 通常の2次元の映像信号が入力された場合は、内蔵され
    た疑似立体処理回路により疑似立体効果が得られる処理
    をして疑似立体視できるようにすると共に、 フィールド毎に左眼用、右眼用の映像信号の入った3次
    元の映像信号が入力されたときは、上記疑似立体処理回
    路に内蔵された判別回路により入力信号が該3次元の映
    像信号であること判別して、疑似立体効果が得られる処
    理をしないか、或は疑似立体効果が得られる処理の一部
    をしないようにして出力するようにしたことを特徴とす
    る3次元立体視視覚装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の3次元立体視視覚装置に
    おいて、 上記通常の2次元の映像信号か、フィールド毎に左眼用
    と右眼用の映像信号が交互に入った3次元の映像信号か
    を判別するにあたって、 上記通常の2次元の映像信号の横方向の動きの向きと早
    さを検出する動き検出回路によって、画面上の映像がフ
    ィールド毎に横方向に左右に交互に動くブレのような動
    きがあることを検出することにより、2次元の映像信号
    ではなく3次元の映像信号であるという判別をするよう
    にしたことを特徴とする3次元立体視視覚装置。
JP7191359A 1995-07-27 1995-07-27 3次元立体視視覚装置 Pending JPH0944141A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020088592A (ja) * 2018-11-26 2020-06-04 株式会社ハニカムラボ 表示装置、表示処理装置、および表示処理プログラム

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JP2020088592A (ja) * 2018-11-26 2020-06-04 株式会社ハニカムラボ 表示装置、表示処理装置、および表示処理プログラム

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