JPH0942300A - 密封装置 - Google Patents
密封装置Info
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- JPH0942300A JPH0942300A JP7196436A JP19643695A JPH0942300A JP H0942300 A JPH0942300 A JP H0942300A JP 7196436 A JP7196436 A JP 7196436A JP 19643695 A JP19643695 A JP 19643695A JP H0942300 A JPH0942300 A JP H0942300A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fixed
- sealing device
- filler
- slinger
- release agent
- Prior art date
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- Pending
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/72—Sealings
- F16C33/76—Sealings of ball or roller bearings
- F16C33/78—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members
- F16C33/784—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race
- F16C33/7859—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race with a further sealing element
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
- Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 機械的加工精度に影響されることなく、所望
のシール性能を得ることができるラビリンス隙間を設定
することができる密封装置を提供する。 【解決手段】 充填材１１はスリンガ２の外周壁２Ｃに
離型剤を塗布してから外輪３とシール部材１の段部１０
との間に充填されることによってシール部材１および外
輪３に固定されている。スリンガ２がシール部材１に対
して回転することによって上記離型剤が除去されて、充
填材１１とスリンガ２の外周壁２Ｃとの間にラビリンス
隙間ＬＳ１が形成されている。ラビリンス隙間ＬＳ１
は、スリンガ２の外周壁２Ｃおよびシール部材１の段部
１０の機械的な加工精度によって影響されない。
のシール性能を得ることができるラビリンス隙間を設定
することができる密封装置を提供する。 【解決手段】 充填材１１はスリンガ２の外周壁２Ｃに
離型剤を塗布してから外輪３とシール部材１の段部１０
との間に充填されることによってシール部材１および外
輪３に固定されている。スリンガ２がシール部材１に対
して回転することによって上記離型剤が除去されて、充
填材１１とスリンガ２の外周壁２Ｃとの間にラビリンス
隙間ＬＳ１が形成されている。ラビリンス隙間ＬＳ１
は、スリンガ２の外周壁２Ｃおよびシール部材１の段部
１０の機械的な加工精度によって影響されない。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、回転部材と固定
部材との間にラビリンスを有する密封装置に関する。
部材との間にラビリンスを有する密封装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、この種の密封装置としては、図３
に示すものがある。この密封装置は、軸受シール５１と
スリンガ５２を有している。軸受シール５１は、芯金５
３とこの芯金５３を被うように芯金５３に固定されてい
る弾性部材５５を有している。この軸受シール５１は、
軸受の外輪５６の内周凹部５６ａに固定されている。一
方、上記スリンガ５２は軸受の内輪５７に固定されてい
る。外輪５６と軸受シール５１が固定部材を構成してお
り、内輪５７とスリンガ５２が回転部材を構成してい
る。
に示すものがある。この密封装置は、軸受シール５１と
スリンガ５２を有している。軸受シール５１は、芯金５
３とこの芯金５３を被うように芯金５３に固定されてい
る弾性部材５５を有している。この軸受シール５１は、
軸受の外輪５６の内周凹部５６ａに固定されている。一
方、上記スリンガ５２は軸受の内輪５７に固定されてい
る。外輪５６と軸受シール５１が固定部材を構成してお
り、内輪５７とスリンガ５２が回転部材を構成してい
る。
【０００３】上記軸受シール５１は、第１リップ６０と
第２リップ６１と第３リップ６２とを備えている。第１
リップ６０と第２リップ６１はスリンガ５２の内周壁５
２ａに密接しており、第３リップ６２はスリンガ５２の
覆い部５２ｂに密接している。
第２リップ６１と第３リップ６２とを備えている。第１
リップ６０と第２リップ６１はスリンガ５２の内周壁５
２ａに密接しており、第３リップ６２はスリンガ５２の
覆い部５２ｂに密接している。
【０００４】また、スリンガ５２の外周壁５２ｃは、軸
受シール５１の段部６５の段面６５ａに対向しており、
段面６５ａと外周壁５２ｃの内周面５２ｃ‐１とは所定
のラビリンス隙間ＬＳ０を隔てている。このラビリンス
隙間ＬＳ０は、通常０．１５ｍｍ以下に設定されてい
る。また、このラビリンス隙間ＬＳ０の軸方向寸法は、
通常１．５ｍｍ程度である。
受シール５１の段部６５の段面６５ａに対向しており、
段面６５ａと外周壁５２ｃの内周面５２ｃ‐１とは所定
のラビリンス隙間ＬＳ０を隔てている。このラビリンス
隙間ＬＳ０は、通常０．１５ｍｍ以下に設定されてい
る。また、このラビリンス隙間ＬＳ０の軸方向寸法は、
通常１．５ｍｍ程度である。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】ところで、シール性能
を向上させるためには、上記ラビリンス隙間ＬＳ０が小
さいほど良いが、上記ラビリンス隙間ＬＳ０を小さく設
定し過ぎると、軸受シール５１とスリンガ５２とが接触
する恐れがある。したがって、上記ラビリンス隙間ＬＳ
０の最小値は、軸受シール５１とスリンガ５２の機械的
加工精度さらには外輪５６と内輪５７の機械的加工精度
よりも小さくすることができない。
を向上させるためには、上記ラビリンス隙間ＬＳ０が小
さいほど良いが、上記ラビリンス隙間ＬＳ０を小さく設
定し過ぎると、軸受シール５１とスリンガ５２とが接触
する恐れがある。したがって、上記ラビリンス隙間ＬＳ
０の最小値は、軸受シール５１とスリンガ５２の機械的
加工精度さらには外輪５６と内輪５７の機械的加工精度
よりも小さくすることができない。
【０００６】ところが、上記機械的な加工精度によって
決定されたラビリンス隙間では、必要とするシール性能
を得ることができないことがあるという問題がある。
決定されたラビリンス隙間では、必要とするシール性能
を得ることができないことがあるという問題がある。
【０００７】そこで、この発明の目的は、機械的加工精
度に影響されることなく、所望のシール性能を得ること
ができるラビリンス隙間を設定することができる密封装
置を提供することにある。
度に影響されることなく、所望のシール性能を得ること
ができるラビリンス隙間を設定することができる密封装
置を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１の密封装置は、回転部材とこの回転部材の
周囲に配置されて回転部材を回転可能に支持する固定部
材とを備え、回転部材の一部と回転部材の一部に対して
所定の隙間を挟んで対向する固定部材の一部との間にラ
ビリンスを有し、回転部材と固定部材間の環状空間を密
封する密封装置において、上記回転部材と固定部材との
間に充填されており、上記回転部材または固定部材の一
方に固定されており、上記回転部材または固定部材の他
方との間にラビリンス隙間を形成する樹脂またはゴムま
たはエラストマーで構成されている充填材を備えている
ことを特徴としている。
め、請求項１の密封装置は、回転部材とこの回転部材の
周囲に配置されて回転部材を回転可能に支持する固定部
材とを備え、回転部材の一部と回転部材の一部に対して
所定の隙間を挟んで対向する固定部材の一部との間にラ
ビリンスを有し、回転部材と固定部材間の環状空間を密
封する密封装置において、上記回転部材と固定部材との
間に充填されており、上記回転部材または固定部材の一
方に固定されており、上記回転部材または固定部材の他
方との間にラビリンス隙間を形成する樹脂またはゴムま
たはエラストマーで構成されている充填材を備えている
ことを特徴としている。
【０００９】請求項１の発明の密封装置は、回転部材と
固定部材との間に充填されていて、回転部材または固定
部材の一方に固定されている充填材を備えており、この
充填材が上記回転部材または固定部材の他方との間にラ
ビリンス隙間を形成している。上記充填材は、樹脂また
はゴムまたはエラストマーで構成されている。したがっ
て、請求項１の発明によれば、上記充填材が有している
樹脂またはゴムまたはエラストマーの性質によって、機
械的な加工精度に影響されることなく、所望の密封性能
を得ることができるようなラビリンス隙間を設定するこ
とができる。したがって、請求項１の発明によれば、シ
ール性能を向上させることができる。
固定部材との間に充填されていて、回転部材または固定
部材の一方に固定されている充填材を備えており、この
充填材が上記回転部材または固定部材の他方との間にラ
ビリンス隙間を形成している。上記充填材は、樹脂また
はゴムまたはエラストマーで構成されている。したがっ
て、請求項１の発明によれば、上記充填材が有している
樹脂またはゴムまたはエラストマーの性質によって、機
械的な加工精度に影響されることなく、所望の密封性能
を得ることができるようなラビリンス隙間を設定するこ
とができる。したがって、請求項１の発明によれば、シ
ール性能を向上させることができる。
【００１０】また、請求項２の密封装置は、請求項１に
記載の密封装置において、上記充填材は、上記回転部材
または固定部材の他方に離型剤を塗布してから回転部材
と固定部材との間に充填されることによって、上記回転
部材または固定部材の一方に固定されており、上記回転
部材が固定部材に対して回転することによって上記離型
剤が除去されて、上記充填材と上記回転部材または固定
部材の他方との間にラビリンス隙間が形成されているこ
とを特徴としている。
記載の密封装置において、上記充填材は、上記回転部材
または固定部材の他方に離型剤を塗布してから回転部材
と固定部材との間に充填されることによって、上記回転
部材または固定部材の一方に固定されており、上記回転
部材が固定部材に対して回転することによって上記離型
剤が除去されて、上記充填材と上記回転部材または固定
部材の他方との間にラビリンス隙間が形成されているこ
とを特徴としている。
【００１１】請求項２の発明によれば、上記充填材は、
上記回転部材または固定部材の他方に離型剤を塗布して
から回転部材と固定部材との間に充填されることによっ
て、上記回転部材または固定部材の一方に固定されてい
る。さらに、上記離型剤は、上記回転部材が固定部材に
対して回転することによって除去されており、この離型
剤が除去された空間がラビリンス隙間を構成している。
上記回転部材または固定部材の他方に離型剤を塗布して
から回転部材と固定部材との間に充填されることによっ
て、上記回転部材または固定部材の一方に固定されてい
る。さらに、上記離型剤は、上記回転部材が固定部材に
対して回転することによって除去されており、この離型
剤が除去された空間がラビリンス隙間を構成している。
【００１２】従って、請求項２の発明によれば、離型剤
の塗布厚さによって決定されるような極く微小なラビリ
ンス隙間を形成することができる。また、請求項２の発
明によれば、上記充填材を上記回転部材または固定部材
の他方から離型させるための離型剤をラビリンス隙間を
形成するための手段として兼用することができる。
の塗布厚さによって決定されるような極く微小なラビリ
ンス隙間を形成することができる。また、請求項２の発
明によれば、上記充填材を上記回転部材または固定部材
の他方から離型させるための離型剤をラビリンス隙間を
形成するための手段として兼用することができる。
【００１３】また、請求項３の密封装置は、請求項１に
記載の密封装置において、上記充填材は、硬化時に収縮
して体積が減少する材料で構成されており、上記回転部
材または固定部材の他方に離型剤を塗布してから回転部
材と固定部材との間に充填されることによって、上記回
転部材または固定部材の一方に固定されており、硬化時
の体積減少によって上記回転部材または固定部材の他方
との間にラビリンス隙間を形成していることを特徴とし
ている。
記載の密封装置において、上記充填材は、硬化時に収縮
して体積が減少する材料で構成されており、上記回転部
材または固定部材の他方に離型剤を塗布してから回転部
材と固定部材との間に充填されることによって、上記回
転部材または固定部材の一方に固定されており、硬化時
の体積減少によって上記回転部材または固定部材の他方
との間にラビリンス隙間を形成していることを特徴とし
ている。
【００１４】したがって、請求項３の発明によれば、充
填材の硬化時の体積減少によって決定されるような極く
微小なラビリンス隙間を形成することができる。
填材の硬化時の体積減少によって決定されるような極く
微小なラビリンス隙間を形成することができる。
【００１５】また、請求項４の密封装置は、請求項２ま
たは３に記載の密封装置において、上記離型剤はパラフ
ィンであることを特徴としている。
たは３に記載の密封装置において、上記離型剤はパラフ
ィンであることを特徴としている。
【００１６】請求項４の発明によれば、上記離型剤はパ
ラフィンであるから、離型剤の塗布厚さを、回転部材の
回転時に上記充填材が回転部材または固定部材の他方に
衝突しないような比較的厚い厚さにすることができる。
ラフィンであるから、離型剤の塗布厚さを、回転部材の
回転時に上記充填材が回転部材または固定部材の他方に
衝突しないような比較的厚い厚さにすることができる。
【００１７】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示の実施の形
態により詳細に説明する。
態により詳細に説明する。
【００１８】〔第１例〕図１にこの発明の密封装置の第
１例を示す。この第１例は、シール部材１とスリンガ２
を備えている。シール部材１は、軸受の外輪３の内周面
３Ａに形成された凹部３Ａー１に固定されている。シー
ル部材１は芯金１Ａとこの芯金１Ａを被うように固定さ
れている弾性部材１Ｂを有している。上記スリンガ２
は、軸方向に延びている内周壁２Ａと径方向に延びてい
る覆い部２Ｂと軸方向に延びている外周壁２Ｃを備えて
いる。上記内周壁２Ａは回転軸５の外周面に固定されて
いる。上記シール部材１と外輪３が固定部材を構成して
おり、スリンガ２と回転軸５が回転部材を構成してい
る。
１例を示す。この第１例は、シール部材１とスリンガ２
を備えている。シール部材１は、軸受の外輪３の内周面
３Ａに形成された凹部３Ａー１に固定されている。シー
ル部材１は芯金１Ａとこの芯金１Ａを被うように固定さ
れている弾性部材１Ｂを有している。上記スリンガ２
は、軸方向に延びている内周壁２Ａと径方向に延びてい
る覆い部２Ｂと軸方向に延びている外周壁２Ｃを備えて
いる。上記内周壁２Ａは回転軸５の外周面に固定されて
いる。上記シール部材１と外輪３が固定部材を構成して
おり、スリンガ２と回転軸５が回転部材を構成してい
る。
【００１９】上記シール部材１は径方向内端に２つのリ
ップ６と７を有しており、この２つのリップ６と７はス
リンガ２の内周壁２Ａに接触している。また、シール部
材１はリップ７に隣接する３番目のリップ８を備えてお
り、この３番目のリップ８はスリンガ２の覆い部２Ｂに
接触している。
ップ６と７を有しており、この２つのリップ６と７はス
リンガ２の内周壁２Ａに接触している。また、シール部
材１はリップ７に隣接する３番目のリップ８を備えてお
り、この３番目のリップ８はスリンガ２の覆い部２Ｂに
接触している。
【００２０】また、上記スリンガ２の外周壁２Ｃの内周
面２Ｃ−１は、シール部材１の段部１０の径方向外方を
向いている段面１０Ａに対して径方向に対向している。
また、上記外周壁２Ｃの外周面２Ｃ−２は、外輪３の内
周面３Ａに対して径方向に対向している。
面２Ｃ−１は、シール部材１の段部１０の径方向外方を
向いている段面１０Ａに対して径方向に対向している。
また、上記外周壁２Ｃの外周面２Ｃ−２は、外輪３の内
周面３Ａに対して径方向に対向している。
【００２１】そして、上記外輪３の内周面３Ａと上記シ
ール部材１の段部１０との間には、上記スリンガ２の外
周壁２Ｃを挟むように充填材１１が充填されている。こ
の充填材１１は樹脂製であり、上記外周壁２Ｃとの間に
極微小な０．１ｍｍのラビリンス隙間ＬＳ１を形成して
いる。このラビリンス隙間ＬＳ１は、外周壁２Ｃに塗布
されていた離型剤としてのパラフィンが除去されてでき
た空間である。上記パラフィンは、外周壁２Ｃに対して
充填材１１を離型させるために、スリンガ２の外周壁２
Ｃに塗布されたものであり、回転軸５と一緒にスリンガ
２を回転させたときにスリンガ２の外周壁２Ｃから取り
除かれる。
ール部材１の段部１０との間には、上記スリンガ２の外
周壁２Ｃを挟むように充填材１１が充填されている。こ
の充填材１１は樹脂製であり、上記外周壁２Ｃとの間に
極微小な０．１ｍｍのラビリンス隙間ＬＳ１を形成して
いる。このラビリンス隙間ＬＳ１は、外周壁２Ｃに塗布
されていた離型剤としてのパラフィンが除去されてでき
た空間である。上記パラフィンは、外周壁２Ｃに対して
充填材１１を離型させるために、スリンガ２の外周壁２
Ｃに塗布されたものであり、回転軸５と一緒にスリンガ
２を回転させたときにスリンガ２の外周壁２Ｃから取り
除かれる。
【００２２】上記構成の密封装置によれば、離型剤とし
てのパラフィンの塗布厚さによって決定される０．１ｍ
ｍの極く微小なラビリンス隙間がスリンガ２と充填材１
１との間に形成されている。したがって、スリンガ２の
外周壁２Ｃおよびシール部材１の段部１０の機械的な加
工精度によって影響されることなく、充填材１１が有し
ている樹脂の性質を利用して、所望の微小なラビリンス
隙間を設定することができる。したがって、この例によ
れば、従来に比べて、シール性能を向上させることがで
きる。
てのパラフィンの塗布厚さによって決定される０．１ｍ
ｍの極く微小なラビリンス隙間がスリンガ２と充填材１
１との間に形成されている。したがって、スリンガ２の
外周壁２Ｃおよびシール部材１の段部１０の機械的な加
工精度によって影響されることなく、充填材１１が有し
ている樹脂の性質を利用して、所望の微小なラビリンス
隙間を設定することができる。したがって、この例によ
れば、従来に比べて、シール性能を向上させることがで
きる。
【００２３】〔第２例〕次に図２に第２例を示す。この
第２例は、シール部材とスリンガおよび外輪と回転軸は
第１例と同じ構成であるから、第１例と同じ番号を付し
て詳細な説明を略し、第１例と異なっている充填材の構
成について重点的に説明する。
第２例は、シール部材とスリンガおよび外輪と回転軸は
第１例と同じ構成であるから、第１例と同じ番号を付し
て詳細な説明を略し、第１例と異なっている充填材の構
成について重点的に説明する。
【００２４】シール部材１の段部１０とスリンガ２の外
周壁２Ｃとの間には、充填材２１が充填されている。こ
の充填材２１は吸水ポリマを含有したゴムで作製されて
いる。このゴムは、所定の適度な収縮率と接着強度を有
している。この充填材２１は上記段部１０に固定されて
いる一方、スリンガ２の外周壁２Ｃとの間に０．１ｍｍ
の微小なラビリンス隙間ＬＳ２を形成している。
周壁２Ｃとの間には、充填材２１が充填されている。こ
の充填材２１は吸水ポリマを含有したゴムで作製されて
いる。このゴムは、所定の適度な収縮率と接着強度を有
している。この充填材２１は上記段部１０に固定されて
いる一方、スリンガ２の外周壁２Ｃとの間に０．１ｍｍ
の微小なラビリンス隙間ＬＳ２を形成している。
【００２５】このラビリンス隙間ＬＳ２は、スリンガ２
の外周壁２Ｃと段部１０との間に流し込まれた充填材２
１が硬化して収縮し、スリンガ２の外周壁２Ｃから離型
することによって、形成されたものである。なお、充填
材２１がスリンガ２の外周壁２Ｃから離型するのは、充
填材２１を流し込むまえに、外周壁２Ｃに離型剤が塗布
されていたからである。
の外周壁２Ｃと段部１０との間に流し込まれた充填材２
１が硬化して収縮し、スリンガ２の外周壁２Ｃから離型
することによって、形成されたものである。なお、充填
材２１がスリンガ２の外周壁２Ｃから離型するのは、充
填材２１を流し込むまえに、外周壁２Ｃに離型剤が塗布
されていたからである。
【００２６】上記構成の密封装置によれば、充填材２１
の硬化時の体積減少によって決定されるような極く微小
な０．１ｍｍのラビリンス隙間を形成することができ
る。したがって、スリンガ２の外周壁２Ｃおよびシール
部材１の段部１０の機械的な加工精度によって影響され
ることなく、充填材２１が有している樹脂の性質を利用
して、所望の微小なラビリンス隙間ＬＳ２を設定するこ
とができる。従って、この例によれば、従来に比べて、
シール性能を向上させることができる。
の硬化時の体積減少によって決定されるような極く微小
な０．１ｍｍのラビリンス隙間を形成することができ
る。したがって、スリンガ２の外周壁２Ｃおよびシール
部材１の段部１０の機械的な加工精度によって影響され
ることなく、充填材２１が有している樹脂の性質を利用
して、所望の微小なラビリンス隙間ＬＳ２を設定するこ
とができる。従って、この例によれば、従来に比べて、
シール性能を向上させることができる。
【００２７】尚、上記例では、離型剤としてパラフィン
を用いたが、パラフィンに替えてシリコンを用いてもよ
い。また、上記充填材２１として吸水ポリマを含有した
ゴムを用いたが、他の樹脂やエラストマーを使用しても
よい。
を用いたが、パラフィンに替えてシリコンを用いてもよ
い。また、上記充填材２１として吸水ポリマを含有した
ゴムを用いたが、他の樹脂やエラストマーを使用しても
よい。
【００２８】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項１の発
明の密封装置は、回転部材と固定部材との間に充填され
ていて、回転部材または固定部材の一方に固定されてい
る充填材を備えており、この充填材が上記回転部材また
は固定部材の他方との間にラビリンス隙間を形成してい
る。上記充填材は、樹脂またはゴムまたはエラストマー
で構成されている。したがって、請求項１の発明によれ
ば、上記充填材が有している樹脂またはゴムまたはエラ
ストマーの性質によって、機械的な加工精度に影響され
ることなく、所望の密封性能を得ることができるような
ラビリンス隙間を設定することができる。したがって、
請求項１の発明によれば、シール性能を向上させること
ができる。
明の密封装置は、回転部材と固定部材との間に充填され
ていて、回転部材または固定部材の一方に固定されてい
る充填材を備えており、この充填材が上記回転部材また
は固定部材の他方との間にラビリンス隙間を形成してい
る。上記充填材は、樹脂またはゴムまたはエラストマー
で構成されている。したがって、請求項１の発明によれ
ば、上記充填材が有している樹脂またはゴムまたはエラ
ストマーの性質によって、機械的な加工精度に影響され
ることなく、所望の密封性能を得ることができるような
ラビリンス隙間を設定することができる。したがって、
請求項１の発明によれば、シール性能を向上させること
ができる。
【００２９】また、請求項２の発明によれば、上記充填
材は、上記回転部材または固定部材の他方に離型剤を塗
布してから回転部材と固定部材との間に充填されること
によって、上記回転部材または固定部材の一方に固定さ
れている。さらに、上記離型剤は、上記回転部材が固定
部材に対して回転することによって除去されており、こ
の離型剤が除去された空間がラビリンス隙間を構成して
いる。
材は、上記回転部材または固定部材の他方に離型剤を塗
布してから回転部材と固定部材との間に充填されること
によって、上記回転部材または固定部材の一方に固定さ
れている。さらに、上記離型剤は、上記回転部材が固定
部材に対して回転することによって除去されており、こ
の離型剤が除去された空間がラビリンス隙間を構成して
いる。
【００３０】従って、請求項２の発明によれば、離型剤
の塗布厚さによって決定されるような極く微小なラビリ
ンス隙間を形成することができる。また、請求項２の発
明によれば、上記充填材を上記回転部材または固定部材
の他方から離型させるための離型剤をラビリンス隙間を
形成するための手段として兼用することができる。
の塗布厚さによって決定されるような極く微小なラビリ
ンス隙間を形成することができる。また、請求項２の発
明によれば、上記充填材を上記回転部材または固定部材
の他方から離型させるための離型剤をラビリンス隙間を
形成するための手段として兼用することができる。
【００３１】また、請求項３の発明によれば、上記充填
材は、硬化時に収縮して体積が減少する材料で構成され
ている。そして、上記充填材は回転部材または固定部材
の他方に離型剤を塗布してから回転部材と固定部材との
間に充填されることによって、回転部材または固定部材
の一方に固定されている。そして、上記充填材は硬化時
の体積減少によって回転部材または固定部材の他方との
間にラビリンス隙間を形成している。
材は、硬化時に収縮して体積が減少する材料で構成され
ている。そして、上記充填材は回転部材または固定部材
の他方に離型剤を塗布してから回転部材と固定部材との
間に充填されることによって、回転部材または固定部材
の一方に固定されている。そして、上記充填材は硬化時
の体積減少によって回転部材または固定部材の他方との
間にラビリンス隙間を形成している。
【００３２】したがって、請求項３の発明によれば、充
填材の硬化時の体積減少によって決定されるような極く
微小なラビリンス隙間を形成することができる。
填材の硬化時の体積減少によって決定されるような極く
微小なラビリンス隙間を形成することができる。
【００３３】また、請求項４の発明によれば、上記離型
剤はパラフィンであるから、離型剤の塗布厚さを、回転
部材の回転時に上記充填材が回転部材または固定部材の
他方に衝突しないような比較的厚い厚さにすることがで
きる。
剤はパラフィンであるから、離型剤の塗布厚さを、回転
部材の回転時に上記充填材が回転部材または固定部材の
他方に衝突しないような比較的厚い厚さにすることがで
きる。
【図１】 この発明の密封装置の実施の形態の第１例の
断面図である。
断面図である。
【図２】 この発明の密封装置の実施の形態の第２例の
断面図である。
断面図である。
【図３】 従来の密封装置の断面図である。
１…シール部材、２…スリンガ、２Ｃ…外周壁、２Ｃ−
２…外周面、３…外輪、５…回転軸、６，７，８…リッ
プ、１０…段部、１０Ａ…断面、１１，２１…充填材、
ＬＳ１，ＬＳ２…ラビリンス隙間。
２…外周面、３…外輪、５…回転軸、６，７，８…リッ
プ、１０…段部、１０Ａ…断面、１１，２１…充填材、
ＬＳ１，ＬＳ２…ラビリンス隙間。
Claims (4)
- 【請求項１】 回転部材とこの回転部材の周囲に配置さ
れて回転部材を回転可能に支持する固定部材とを備え、
回転部材の一部と回転部材の一部に対して所定の隙間を
挟んで対向する固定部材の一部との間にラビリンスを有
し、回転部材と固定部材間の環状空間を密封する密封装
置において、 上記回転部材と固定部材との間に充填されており、上記
回転部材または固定部材の一方に固定されており、上記
回転部材または固定部材の他方との間にラビリンス隙間
を形成する樹脂またはゴムまたはエラストマーで構成さ
れている充填材を備えていることを特徴とする密封装
置。 - 【請求項２】 請求項１に記載の密封装置において、 上記充填材は、上記回転部材または固定部材の他方に離
型剤を塗布してから回転部材と固定部材との間に充填さ
れることによって、上記回転部材または固定部材の一方
に固定されており、 上記回転部材が固定部材に対して回転することによって
上記離型剤が除去されて、上記充填材と上記回転部材ま
たは固定部材の他方との間にラビリンス隙間が形成され
ていることを特徴とする密封装置。 - 【請求項３】 請求項１に記載の密封装置において、 上記充填材は、硬化時に収縮して体積が減少する材料で
構成されており、上記回転部材または固定部材の他方に
離型剤を塗布してから回転部材と固定部材との間に充填
されることによって、上記回転部材または固定部材の一
方に固定されており、硬化時の体積減少によって上記回
転部材または固定部材の他方との間にラビリンス隙間を
形成していることを特徴とする密封装置。 - 【請求項４】 請求項２または３に記載の密封装置にお
いて、 上記離型剤はパラフィンであることを特徴とする密封装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7196436A JPH0942300A (ja) | 1995-08-01 | 1995-08-01 | 密封装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7196436A JPH0942300A (ja) | 1995-08-01 | 1995-08-01 | 密封装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0942300A true JPH0942300A (ja) | 1997-02-10 |
Family
ID=16357802
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7196436A Pending JPH0942300A (ja) | 1995-08-01 | 1995-08-01 | 密封装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0942300A (ja) |
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102005016705A1 (de) * | 2005-04-12 | 2006-10-19 | Schaeffler Kg | Kassettendichtung, insbesondere zur Abdichtung von Radsatzlagern an Schienenfahrzeugen |
| DE102005016709A1 (de) * | 2005-04-12 | 2006-10-19 | Schaeffler Kg | Kassettendichtung, insbesondere zur Abdichtung von Radsatzlagern an Schienenfahrzeugen |
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| JP2006342827A (ja) * | 2005-06-07 | 2006-12-21 | Nok Corp | 密封装置 |
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| CN111094777A (zh) * | 2017-09-15 | 2020-05-01 | Ntn株式会社 | 密封构件以及具备该密封构件的车轮用轴承装置 |
-
1995
- 1995-08-01 JP JP7196436A patent/JPH0942300A/ja active Pending
Cited By (14)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| CN111094777B (zh) * | 2017-09-15 | 2021-11-02 | Ntn株式会社 | 密封构件以及具备该密封构件的车轮用轴承装置 |
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