JPH0942146A - アキシャルピストン機械 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 同心的に配置された複数のシリンダ孔とアキ
シャルピストン機械の回転軸線に対し斜めに位置決めさ
れた又は位置決め可能な行程円板とを有し、該行程円板
に対し、前記シリンダ孔内で長手方向に運動可能に案内
されたピストンがそれぞれ支持体を用いて支持されてい
る形式のアキシャルピストン機械を改良して、簡単な構
成と短い構成長さで効率を高めること。 【解決手段】 支持体がピストンの、行程円板に近い端
部に配置された、行程円板に後ろから係合する支持体受
容部に支承されており、該支持体受容部内に、前記支持
体に向き合った、行程円板の背面に係合するために設け
られた第２の支持体が配置されており、両方の支持体が
互いに同軸的な中心垂線を有する球セグメントとして構
成されていること。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は同心的に配置された
複数のシリンダ孔とアキシャルピストン機械の回転軸線
に対し斜めに位置決めされた又は位置決め可能な行程円
板とを有し、該行程円板に対し、前記シリンダ孔内で長
手方向に運動可能に案内されたピストンがそれぞれ支持
体を用いて支持されている形式のアキシャルピストン機
械に関する。

【０００２】

【従来の技術】このようなアキシャルピストン機械は、
例えば斜板構造のアキシャルピストン機械として構成さ
れている。この場合にはシリンダ孔を有しかつ機械軸と
固定的に結合されたシリンダドラムが回転するのに対
し、斜板として呼ばれる行程円板は停止している。斜板
がアキシャルピストン機械の回転軸に対して垂直な平面
との間に成す角度に関して調節可能である。

【０００３】さらにシリンダドラムが不動であるが、行
程円板が機械軸に固定されていることに基づき回転する
前記形式のアキシャルピストン機械がある。このような
機械においては行程円板は揺動板と呼ばれ、機械は揺動
板構造のアキシャルピストン機械と呼ばれる。この揺動
板も調節可能であることができるが、このためには斜板
の場合よりは著しく大きな費用が必要である。

【０００４】斜板構造として構成されたアキシャルピス
トン機械も揺動板構造として構成されたアキシャルピス
トンもポンプ又はモータとして使用することができる。
さらにそれぞれ機械軸を固定しかつ機械ケーシングを回
転させることもできる。

【０００５】アキシャルピストン機械の効率は幾何学的
な容積流と運転圧との積として規定されている。回転あ
たりの押除け容積と回転数との積である幾何学的な容積
流は行程円板の傾斜角に関連する。

【０００６】ピストンを行程円板に支えるためには通常
はいわゆる滑りシューとして構成された支持体が設けら
れている。この場合には、それぞれピストンが球継手を
用いて滑りシュート結合されている。実地において有利
である構成では球は滑りシューに一体成形され、ピスト
ンに形成された球受け内に受容されている。この場合、
球受けの外壁は球の周囲に縁曲げされている。

【０００７】アキシャルピストン機械の効率を上昇させ
るために行程円板の傾斜角を増大させる限りにおいて
は、滑りシューの球継手においても増大された継手角が
もたらされる。これは、ピストン側の球受けによる球の
取囲みを減少させない限り、球継手の球を滑りシューと
結合するウエブ直径を縮小した場合にだけ可能である。

【０００８】さらに行程円板の傾斜角を拡大した場合に
は、ピストン、ひいては球継手に作用する横力も上昇
し、継手中心と滑りシューの設置点との間の側方のシフ
ト量が大きくなることに基づき球継手に作用する傾動モ
ーメントを増加するので、球継手における材料負荷可能
性の限界がきわめて早期に越えられてしまう。

【０００９】公知技術による斜板構造のアキシャルピス
トン機械においては、回転するシリンダドラムに傾動モ
ーメントを生ぜしめる遠心力が作用し、この遠心力がこ
のような機械の回転数を制限することが考慮されなけれ
ばならない。所定の回転数からシリンダドラムはケーシ
ングに固定された制御面から傾動して離反することがあ
る。この現象はピストンが滑りシューで軸方向に支えら
れていることにより強められる。何故ならば滑りシュー
は質量の大きい構成部分を成すからである。このような
機械を運転回転数を高めるだけで上昇させることはでき
ない。

【００１０】このような機械において、球継手の構成強
度に対する前述の問題を放置して、効率の上昇を目的と
して行程円板の傾斜角を増大させると、長く、ひいては
重いピストンに基づき大きな遠心力が発生し、この遠心
力が長いてこ腕に作用し、既に述べた、同様に増大され
た球継手中心と滑りシュー設置点との間の側方シフト量
によってさらに遠心力が上昇させられ、いわゆる傾動離
反回転数が低下させられることが考えられる。このよう
な機械は回転数強度が低く、傾斜角の拡大によって望ま
れた効率上昇が無駄になる惧れがある。

【００１１】球継手によりピストンに結合された滑りシ
ューを介するピストンの支持は、アキシャルピストン機
械の始動特性にも影響を及ぼす。すでに何回も述べた、
球継手中心と滑りシューの設置点との間の側方のシフト
量に基づき、始動に際しては回転運動とは反対に作用す
るモーメントが発生する。このモーメントは行程円板上
の滑りシューの設置点が球継手中心から離れていればい
るほど大きくなる。この情況も行程円板の傾斜角を増大
させることを不可能にする。

【００１２】前述のように球継手−滑りシューを用いて
行程円板にピストンを支えることは、他のファクタと関
連してアキシャルピストン機械の構成長さを決定する。

【００１３】行程円板の傾斜角は前述の関係を考慮して
公知の技術のアキシャルピストン機械の場合には最大１
８〜２０度である。

【００１４】

【発明の課題】本発明の課題は冒頭に述べた形式のアキ
シャルピストン機械を改良して、簡単な構成と短い構成
長さで効率を高めることである。

【００１５】

【課題を解決する手段】本発明の課題は前記支持体がピ
ストンの、行程円板に近い端部に配置された、行程円板
に後ろから係合する支持体受容部に支承されており、該
支持体受容部内に、前記支持体に向き合った、行程円板
の背面に係合するために設けられた第２の支持体が配置
されており、両方の支持体が互いに同軸的な中心垂線を
有する球セグメントとして構成されていることによって
解決された。

【００１６】

【発明の効果】本発明の構成により、行程円板の傾斜角
は著しく拡大することができ、これにより幾何学的な容
積流、ひいてはアキシャルピストン機械の効率を超比例
的に上昇させることができる。

【００１７】球セグメントの形をした支持体は質量の小
さい構成部分を成し、この構成部分はシリンダドラムに
作用する傾動遠心力を著しく減少させる。さらに別の利
点としては始動特性が改良される。

【００１８】さらに本発明によるアキシャルピストン機
械の構成長さは短くなる。何故ならば、ピストンが球セ
グメントの形をした支持体で支持されていることによ
り、球継手滑りシューにより支持されている場合に比し
て軸方向できわめて少ないスペースしか必要とされなく
なるからである。さらに本発明による配置は、ピストン
が行程円板と常に、すなわち吸込み行程においても作用
的に結合させられるために役立つピストン引戻し装置と
しても働く。部分的に軸方向の構成スペースを拡大す
る、このために設けられた公知の装置は製作及び組立に
費用がかかる。

【００１９】球セグメントに配属された球の中心点がピ
ストンの中心軸線上に配置されていると、ピストン力を
分散させることに関し、良好な関係が得られる。

【００２０】特に有利であることは球セグメントに配属
された球の中心点が支持体の間にある行程円板の中心平
面上に配置されていることである。

【００２１】支持体が共通する包括球の球セグメントと
して構成されている限り、別の利点、例えば同じ構成部
分の数が多くなるという利点が得られる。

【００２２】本発明の有利な構成によれば、少なくとも
第１の支持体が支持体受容部に対しても行程円板に対し
てもハイドロスタティックに支承されていることが提案
されている。これによって本発明によるアキシャルピス
トン機械の軽い運転が保証される。

【００２３】本発明により構成では、幾何学的条件か
ら、ピストンをピストン中心軸線を中心として不都合に
回動させようとする力成分が存在するので、ピストンが
ピストン中心軸線を中心として回動することを阻止する
ことが有利である。

【００２４】これを達成するためには、本発明の構成で
は支持体受容部が周方向に有効な案内面を備え、該案内
面が隣りのピストンの支持体受容部の対応する案内面に
接触するように構成されており、少なくとも一方の支持
体受容部が、配属されたピストン中心軸線を中心として
回動することを防止されている。したがってピストンは
それぞれ隣接したピストンに支持されている。回転モー
メントは最終的には回動を防止されたピストンによって
機械ケーシングに導入される。

【００２５】この場合には、支持体受容部の周方向に有
効な案内面が−アキシャルピストン機械の軸方向で見て
−円セクタの側方制限部として形成されている構成が有
利である。

【００２６】本発明の有利な別の構成によれば、軸方向
でハイドロスタティックな軸受により軸方向で機械ケー
シングに支えられている機械軸が設けられている。この
配置によって大きな力を受容することができる。残った
軸受力（半径方向）を受容するためにはさらに２つのラ
ジアル軸受が必要である。

【００２７】先に述べたように、本発明によっては、行
程円板の傾斜角の拡大された、ひいては効率の拡大され
たアキシャルピストン機械が得られる。しかしながら拡
大された傾斜角は、支えなければならないピストン横力
を増大させる。

【００２８】さらにこの場合には、ピストン横力が作用
するてこ腕も大きくなる。なぜならば行程円板の傾斜角
が増大することに基づき、ピストンが長く構成されてい
るからである。したがって横力を支えるためには、シリ
ンダ孔内にあって、対抗モーメントを生ぜしめるピスト
ン区分を長くする必要がある。これは死行程を拡大させ
る。

【００２９】しかしながら本発明の別の構成により支持
体受容部がピストンの行程長さ全体に亙って有効な案内
装置を有し、この案内装置が行程円板により生ぜしめら
れた横力を受容できるように構成されていると、行程円
板の傾斜に基づきピストンに作用する横力は、発生する
場所で直接的に支えられることができる。

【００３０】これによってシリンダ孔内でのピストンの
案内長さを不変にしておくことができるだけではなく、
従来の一般的な寸法（ピストン直径のほぼ１.５〜２.５
倍）に対し、シリンダ孔のシールに必要な程まで短縮す
ることができる。この結果、ピストンの死行程が減少さ
せられ、ひいては機械全体の軸方向の構成長さも短くな
る。

【００３１】この場合には同時にピストン質量も減少
し、本発明のアキシャルピストン機械を斜板構造で構成
した場合に、回転数固定度が上昇させられるという利点
が得られる。

【００３２】したがって行程円板の上にピストンが本発
明の如く支えられていることと相俟って、一方ではきわ
めて大きな傾斜角を可能にし、他方では横力が支えられ
ることによって短い寸法を許すアキシャルピストン機械
が得られる。この結果、アキシャルピストン機械は高い
効率密度を有することになる。

【００３３】行程円板に起因する横力に抗してピストン
を、機能的にかつ製造的に申し分なく支えることは、案
内装置が、アキシャルピストン機械の回転軸線に対して
垂直な交差平面で見て、支持体受容部と結合された又は
支持体受容部に形成された案内スライダを有し、この案
内スライダが案内滑走部に長手方向に運動するように案
内されていることで達成される。

【００３４】この場合には行程円板により生ぜしめられ
た横力の支持は、案内スライダが案内ピストンとしてか
つ案内滑走部がピストン孔として構成されていることよ
って良好に行われる。この場合、ピストンの中心軸線は
案内ピストンの中心軸線に対して平行に配置される。

【００３５】この場合には、ピストン孔が横断面で見
て、案内孔を赤道を越えるまで取り囲んでいる配置が特
に有利である。

【００３６】本発明のアキシャルピストン機械はシリン
ダ孔を有する、機械軸に結合された行程円板を備えた斜
板構造でも、ケーシング固定のシリンダ孔と機械軸に結
合された行程円板を備えた揺動板構造でも構成できる。

【００３７】しかしながら特に有利であるのは本発明の
アキシャルピストン機械を揺動円板構造で構成すること
である。このような機械においてはピストンもシリンダ
孔も回転しないので、斜板構造のアキシャルピストン機
械の場合のように傾動回転数を決定する遠心力も発生し
ない。

【００３８】さらに回転する部分の跳ね飛ばし損失も低
減させられる。何故ならばこの場合には行程円板しか圧
力媒体内で回転しないからである。本発明の如くピスト
ンが球セグメントによって支持されることに基づき行程
円板の厚さが小さくなることによって、行程円板は機械
ケーシング内に集まった漏れ油内にナイフ状に、すなわ
ち跳ね飛ばし損失をできるだけ少なくして浸漬する。

【００３９】全体として本発明による揺動板機械は公知
技術のアキシャルピストン機械に比してかつ回転するシ
リンダブロックを有する公知技術のラジアルピストン機
械に比して損失出力が少ないにも拘わらず、行程円板の
傾斜角、ひいてはピストン行程も運転回転数も大きい。
したがってこのような機械の効率も改善されている。

【００４０】支持体受容部の、第２の支持体に配属され
た側にこの支持体受容部に結合された第２のピストンが
配置されかつケーシングに固定の孔に案内されている限
りにおいては、一方では斜板構造のアキシャルピストン
機械の場合にピストン、滑りシュー及びシリンダブロッ
クに作用する遠心力及びそれを補償する装置がなくな
り、他方では横力の受容に関して良好な配置が同様に得
られる。

【００４１】製作技術的には第２のピストンが第１のピ
ストンに対し同軸的に配置されていると有利である。

【００４２】ピストンの同軸的な案内は支持体受容部に
結合された案内スライダを用いた、前述の平行な案内と
択一的な構成を成す。

【００４３】公知技術の揺動板構造のアキシャルピスト
ン機械の場合には制御ピンがシリンダ孔への圧力油の流
入と流出を制御する配置が公知である。この場合には制
御面は制御ピンの外周に又は制御ピンを半径方向で取囲
む、ケーシング固定の面に配置されている。このような
配置では制御ピンとこれに協働する対応面との間に正確
な遊びを保つことが製作技術的に困難である。さらに比
較的に長い運転のあとでこの遊びが摩耗に基づき拡大
し、ひいては漏れ損失が大きくかつ機械効率が小さくな
る。

【００４４】したがって本発明のアキシャルピストン機
械の効率をできるだけ高く変わらないように保つために
は、揺動板機械構造では、機械ケーシング内に機械軸の
回転軸線に対し垂直に開口面が配置され、この開口面
に、シリンダ孔に接続された供給路並びにこれから間隔
をおいて第１の接続通路と第２の接続通路とが開口して
いる構造が有利である。この場合には軸方向で見て開口
面と機械軸との間には供給通路と接続通路との周期的な
接続を制御する回転する制御体が配置されている。

【００４５】これによって、製作技術的に容易に製作可
能でかつ本発明によるアキシャルピストン機械の比較的
に長い運転時間のあとでも摩耗に起因する漏れ損失の増
大をもたらさない軸方向の制御面が得られる。

【００４６】制御面は例えば直接的にケーシング固定の
開口面に一体成形されていることができる。しかしなが
ら、腎臓形の制御開口を有する制御面が開口面に向き合
って制御体に設けられていることも有利である。この場
合には腎臓形の制御開口は供給通路と協働しかつ制御体
に配置された接続通路にそれぞれ接続されており、この
接続通路が第１又は第２の接続通路に向き合った個所で
制御面に開口している。

【００４７】さらに、制御体が開口面に向けられたハイ
ドロスタティックな放圧溝を有し、機械軸に隣接した端
面に少なくとも１つの孔を備え、この孔が制御体に配置
された接続通路の少なくとも１つに接続されておりかつ
この孔に長手方向に運動する補償ピストンがあり、この
補償ピストンの、制御体から突出する端面側が機械軸に
接触させられるようになっていると有利であることが証
明されている。これによって強制のない制御体の配置が
得られる。

【００４８】有利には補償ピストンはばね力により機械
軸に向かって負荷されている。ばね力は一方ではアキシ
ャルピストン機械が停止している場合にも制御体をケー
シング固定の開口面に接触させ、他方では機械軸をアキ
シャル軸受に対して押し付ける。

【００４９】さらに少なくとも２つの補償ピストンが設
けられ、これらの補償ピストンの１つが制御面の高圧側
にかつもう１つが低圧側に配属されていると有利であ
る。この場合には補償ピストンの孔は接続通路の１つに
それぞれ接続されている。補償ピストンは３つであると
有利である。これにより制御体は静的に規定されて機械
軸に対し支えられる。

【００５０】制御体がシリンダ孔の半径方向の間隔内に
かつ軸方向の寸法内に配置されていると、特にスペース
を節減した構造形式が得られる。

【００５１】本発明の別の構成によれば制御体にシャト
ル弁を配置し、このシャトル弁の入口にそれぞれ接続通
路の１つを接続しかつシャトル弁の出口を機械軸のハイ
ドロスタティックな軸受に接続することが提案されてい
る。

【００５２】これによってハイドロスタティックな軸受
は運転中に常に十分に圧力媒体で負荷されるようにな
る。この場合圧力媒体は制御体に配置されたシャトル弁
の作用によってアキシャルピストン機械の高圧側から取
出される。

【００５３】さらに有利であることは機械軸にハイドロ
スタティック式の軸受のための圧力媒体通路が配置され
ており、この圧力媒体通路がシャトル弁の出口と接続さ
れていることである。この場合にはシャトル弁の出口と
圧力媒体通路との間にはブッシュが配置されており、こ
のブッシュは一端で機械軸の軸方向の孔に保持されかつ
他端で制御体の軸方向の孔に保持されている。

【００５４】このような形式でハイドロスタティックな
軸受には、最も簡単な形式で、すなわち機械のケーシン
グに敷設された圧力媒体導管なしで圧力媒体が供給され
る。

【００５５】機械軸と制御体との技術的に簡単な連結
は、機械軸と制御体の向き合った端面とが、協働する結
合部材を備えていることで達成される。これらの結合部
材は例えば爪として構成することができる。

【００５６】

【実施例】次に本発明の利点と詳細を、図面に略示した
複数の実施例に基づき説明する。

【００５７】図１に示された本発明によるアキシャルピ
ストン機械は、この実施例の場合には揺動板構造形式で
構成され、内部に加工されたシリンダ孔２を有する機械
ケーシング１を有している。シリンダ孔２は機械軸３の
中心軸線Ｄに対して同心的に配置されている。

【００５８】機械軸は軸方向力を受容するためのハイド
ロスタティック式の軸受３ａと半径方向の力を受容する
ための転がり軸受３ｂ及び滑り軸受３ｃとにより機械ケ
ーシング１に支承されている。軸方向の力を受容するた
めにハイドロスタティック式の軸受３ａの代わりに傾斜
転がり軸受、例えば円錐ころ軸受を設けておくことも可
能である。これによって先に付加的に必要な転がり軸受
３ｂは省略できる。

【００５９】シリンダ孔２内にはそれぞれ１つのピスト
ン４が長手方向に摺動可能に案内されている。このピス
トン４はシリンダ孔２から突出する端部において、機械
軸３と固定的に結合された行程円板５に支えられてい
る。行程円板５は中心軸線Ｄに対して垂直な面と所定の
角度を成している。この角度は以後行程円板の傾斜角と
呼ぶことにする。図１から図５までに示した実施例では
この傾斜角は不変である。しかしながら原則的には行程
円板を調節可能に構成することも可能である。

【００６０】本発明によればピストン４には行程円板を
背後から掴む支持体受容部６が結合されている。この支
持体受容部６内には第１の支持体７と第２の支持体８と
が向き合って配置されている。この場合には第１の支持
体７は行程円板５の、ピストン４に隣接した側との直接
的又は間接的な係合のために設けられ、第２の支持体８
は行程円板５の背面側との直接的又は間接的な係合のた
めに設けられている。支持体７と８は互いに同軸的な中
心垂線Ｓ１，Ｓ２を有する球セグメントとして構成され
ている。この実施例では球セグメントは、中心点Ｍが支
持体７と８との間にある行程円板５の中心平面の上に配
置されている共通の球の部分である。球中心点Ｍはこの
実施例ではピストン４の中心軸線Ａの上に位置してい
る。

【００６１】本発明の配置によって行程円板の傾斜角を
従来一般的である１８〜２０度の値に比して著しく増大
させること、例えば３０度以上にすることができる。し
たがってハイドロスタティック式のアキシャルピストン
機械の効率を著しく上昇させることができる。何故なら
ばいわゆる幾何学的な容積流は行程円板の傾斜角の拡大
に際して超比例的に増大するからである。

【００６２】少なくとも、突出行程のピストン力が作用
する。ピストン４に隣接した支持体７は、ハイドロスタ
ティック式に、支持体受容部６に対しても行程円板５に
対しても支承され、本発明のアキシャルピストン機械が
強制のない、軽い運転を行なうことができるようになっ
ている。すなわち、一方では回転する行程円板５が支持
体７，８の間で妨げられずに滑動でき、他方では支持体
受容部６内で支持体７，８が妨げられずに旋回できるよ
うになっている。第２の支持体８においてはハイドロス
タティック式の支承は必ずしも必要ではない。何故なら
ば第２の支持体８においては引戻し力しか作用しないか
らである。しかしながら部品の多様性を低下させるため
には両方の支持体７，８は同じく形成されていると有利
である。

【００６３】行程円板５の厚さに基づき、支持体７，８
の支持点におけるピストン力の分散に際しては、ピスト
ン４をその中心軸線を中心として回動させようとする力
成分が発生する。この不都合な運動を防止するために
は、図２から判るように、支持体受容部６は周方向に有
効な案内面６ａを備えている。この案内面６ａは隣接し
たピストン４の支持体受容部６の対応する案内面６ａが
接触するように構成されている。この場合、案内面６ａ
は円セクタの側方制限として形成されている。支持体受
容部６の少なくとも１つは、ピストン中心軸線を中心と
した回動が防止されている。これは当該支持体受容部６
の外周６ｂに一体成形された軸方向を溝６ｃによって行
なわれる。この軸方向溝６ｃは機械ケーシング１に固定
された軸方向ピン９と協働する。

【００６４】シリンダ孔２はそれぞれ１つの供給通路１
０を有し、この供給通路１０は中心軸線Ｄに対して垂直
に配置されたケーシング固定の開口面１１に開口してい
る。

【００６５】この開口面１１には供給通路に対して半径
方向に間隔をおいた第１の接続孔１２並びに第２の接続
孔１３も開口している。機械の回転方向に応じかつ機械
がポンプ又はモータとして使用されるかに応じて接続通
路１２，１３の一方は流入通路を成しかつ他方は流出通
路を成す。

【００６６】図３はアキシャルピストン機械を断面して
開口面１１を示した図である。

【００６７】開口面１１に隣接して制御体１４がシリン
ダ孔２の半径方向の間隔内にかつ軸方向の寸法内に配置
されている。この制御体１４は機械軸３と連結され、し
たがって機械軸３と一緒に回転する。

【００６８】制御体１４は円筒形に構成され、開口面１
１に向き合って制御面１５を有している。この制御面１
５はこの実施例では２つの腎臓形の制御開口１６を有し
ている。制御開口面１１の範囲において供給通路１０と
同じ半径方向の間隔を中心軸線Ｄに対して有し、供給通
路１０と協働する（圧力媒体の周期的な供給及び排
出）。

【００６９】各制御開口１６は制御体１４に配置された
接続通路１７もしくは１８に接続されている。この接続
通路は第１の接続通路１２又は第２の接続通路１３の開
口に向き合った個所で制御面１５に開口している。図４
にはアキシャルピストン機械を断面して制御面１５が示
されている。

【００７０】もちろん制御面１５をケーシング固定の面
として構成すること、すなわち開口面１１に統合させる
ことも可能である。この場合のは制御体１４は制御開口
１６を有しておらず、ケーシング固定の制御開口１６を
周期的に流入通路１２又は流出通路１３に接続するため
の接続通路１７，１８しか有していない。

【００７１】制御体１４は開口面１１に向けられたハイ
ドロスタティックな放圧溝１９を有し、この放圧溝１９
は、開口面に配置されかつ第２の接続通路１３と接続さ
れた接続孔２０を介して圧力媒体で負荷される。さらに
ハイドロスタティックな放圧溝１９は開口面１１に形成
されていることもできる。制御体１４の機械軸３に隣接
した端面２１を示した図５から判るように、端面２１に
は直径の大きい２つの孔２２と直径の小さな１つの孔２
３とが配置されている。

【００７２】孔２２内にはそれぞれ１つの補償ピストン
２４がある。孔２３内には補償ピストン２５がある。補
償ピストン２４と２５はそれぞれ機械軸３に向う方向で
ばね力で負荷され、これによって制御体１４は開口面１
１に向って押され、同時に機械軸のハイドロスタティッ
クな軸受３ａが結合保持されている。

【００７３】孔２２は接続通路１７に接続されている。
孔２３は接続通路１８に接続されている。補償ピストン
２４はアキシャルピストン機械の高圧側からの圧力で機
械軸３に向って負荷され、制御面１５の高圧範囲で制御
体１４のハイドロスタティックな負荷軽減の補償に役立
つのに対し、補償ピストン２５はアキシャルピストン機
械の低圧側の圧力で機械軸３に向って負荷され、制御面
１５の低圧範囲において制御体１４をハイドロスタティ
ックに負荷軽減するために役立つ。

【００７４】機械軸３により制御体１５を回転同期的に
連行するためには、端面２１と機械軸３の向き合った端
面とに爪２６の形をした結合部材が設けられている。

【００７５】制御体１４にはシャトル弁２７が配置され
ている。このシャトル弁２７の両方の入口は両方の接続
通路１７，１８の１つとそれぞれ接続されている。シャ
トル弁の出口は、この実施例の場合には端面２１の中央
に配置された軸方向の孔２８に通じている。この軸方向
の孔２８にはブッシュ２９の一端が延びている。このブ
ッシュ２９は他端で機械軸３の軸方向の孔３０内で案内
されている。軸方向の孔２８には機械軸３において圧力
媒体通路３１が続いている。この圧力媒体通路３１はハ
イドロスタティック式の軸受３ａに通じ、この軸受３ａ
にアキシャルピストン機械の高圧側から圧力媒体を供給
する。

【００７６】図６には図７と関連して、本発明によるア
キシャルピストン機械の１実施例が示されている。この
実施例は揺動板構造で構成され、この実施例においては
ピストン４に作用する横力を受容するために各ピストン
４に行程長さ全体に亙って有効な案内装置が設けられて
いる。この案内装置は支持体受容部６と結合された案内
スライダ３２から成っている。この案内スライダ３２は
案内ピストンとして構成され、ケーシング固定の、ピス
トン孔として構成された案内滑走部３３内で長手方向に
移動可能である。案内スライダ３２と案内滑走部３３の
中心軸線Ｆはピストン４の中心軸線Ａに対して平行であ
る。ピストン孔（案内滑走部３３）は案内ピストン（案
内スライダ３２）を赤道を越えて取囲んでいる（図７参
照）。

【００７７】行程円板５の傾斜に基づきピストン４に作
用する横力は、この配置により発生場所で直接的に支え
られる。これによってシリンダ孔２におけるピストン４
の案内長さを、従来一般的であった寸法（ピストン直径
のほぼ１.５〜２.５倍に相当）に対し、シリンダ孔のシ
ールに必要な程度まで短縮することができる。したがっ
てピストン４の死行程が減少され、ひいては機械全体の
構成長さが短縮される。シリンダ孔の壁に挿入されたシ
ールリング３４はピストン２４と案内スライダ３２との
間もしくはシリンダ孔２と案内滑走部３３との間の平行
性誤差の補償を可能にする。シリンダ孔２内に挿入され
たシールリングの代りにピストンの溝内に挿入されたシ
ールリング（ピストンリング）を設けることもできる。

【００７８】図８は図９と関連して本発明のアキシャル
ピストンポンプの１実施例を示し、この実施例は斜板構
造で構成され、シリンダ孔は回転するシリンダドラム３
５内に配置されている。行程円板５の傾斜角はこの実施
例では変えることができない。

【００７９】ピストン４に作用する横力を受容するため
には、図６と図７の実施例の場合のように、各ピストン
４に全行程長さに亙って有効な案内装置が設けられてい
る。この案内装置は先に述べた案内装置と同様に構成さ
れている。この場合にはもちろん、支持体受容部６と結
合された、案内ピストンとして構成された案内スライダ
３２は、ピストン孔として構成された案内滑走部３３内
にある。案内滑走部３３はシリンダドラム３５の、シリ
ンダ孔に軸方向で接続された延長区分３５ａ内に配置さ
れている。シリンダドラム３５はこの延長区分３５ａの
範囲で機械ケーシング１に（この実施例では滑り軸受３
６で）支承されているので、横力と遠心力とが直接機械
ケーシングに導入される、力的にきわめて好ましい構造
形式が得られる。

【００８０】図６から図９までに示された実施例に示さ
れたピストン４に作用する力の「平行」な支持はピスト
ン４がその中心軸線Ａを中心として回動することも同時
に阻止する。

【００８１】図１０には揺動板構造の本発明のアキシャ
ルピストン機械が示されている。このアキシャルピスト
ン機械においては、ピストン４に作用する横力を受容す
るためには、支持体受容部６の、第２の支持体８に配属
された側で、第２のピストン５０が支持体受容部６と結
合されている。この第２のピストン５０はケーシング固
定の、この実施例では滑り軸受を備えた孔５１に案内さ
れている。第２のピストン５０は第１のピストン４に対
して同軸に配置されている。図６、７、８、９に示され
たピストン４の平行な案内と異なって、この場合は同軸
的な案内である。この同軸的な案内は同様に、シリンダ
孔２から外に出ないピストン区分を著しく短縮すること
を可能にする。この場合には、高圧に対してシールする
のに十分である侵入深さで足りる。図１の実施例の場合
のように、この場合にも図２のように配置された案内面
がケーシング固定の軸方向ピン９と協働してピストン４
と５０がその中心軸を中心として回動することを阻止す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による第１のアキシャルピストン機械を
機械軸の中心軸線に沿って断面した図。

【図２】第１のアキシャルピストン機械を、機械軸の中
心軸線に対して垂直に、図１のＩＩ−ＩＩ線に沿って断
面した図。

【図３】アキシャルピストン機械を、機械軸の中心軸線
に対して垂直に、図１のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿って断面
した図。

【図４】アキシャルピストン機械を、機械軸の中心軸線
に対して垂直に、図１のＩＶ−ＶＩ線に沿って断面した
別の断面図。

【図５】アキシャルピストン機械を、機械軸の中心軸線
に対して垂直に、図１のＶ−Ｉ線に沿って断面した別の
断面図。

【図６】本発明による第２のアキシャルピストン機械を
機械軸の中心軸線に沿って断面した図。

【図７】第２のアキシャルピストン機械を機械軸の中心
軸線に対して垂直に断面した図。

【図８】本発明による第３のアキシャルピストン機械を
機械軸の中心軸線に沿って断面した図。

【図９】第３のアキシャルピストン機械を機械軸の中心
軸線に対して垂直に断面した図。

【図１０】本発明による第４のアキシャルピストン機械
を、機械軸の中心軸線に沿って断面した図。

【符号の説明】

１ 機械ケーシング、 ２ シリンダ孔、 ３ 機械
軸、 ４ ピストン、５ 行程円板、 ６ 支持体受容
部、 ７ 支持体、 ８ 支持体、 １０ 供給通路、
１１ 開口面、 １２，１３ 接続通路、 １４ 制
御体、 １５制御面、 １６ 制御開口、 １７ 接続
通路、 １８ 接続通路、 １９ 放圧溝、 ２０ 接
続孔、 ２１ 端面、 ２２ 孔、 ２３ 孔、 ２４
補償ピストン、 ２５ 補償ピストン、 ２６ 爪、
２７ シャトル弁、 ２８軸方向の孔、 ２９ ブッ
シュ、 ３０ 軸方向の孔、 ３１ 圧力媒体通路、３
２ 案内スライダ、 ３３ 案内滑走部、 ３４ シー
ルリング、 ３５シリンダドラム、 ３６ 滑り軸受、
５０ ピストン、 ５１ 孔

Claims (26)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 同心的に配置された複数のシリンダ孔と
   アキシャルピストン機械の回転軸線に対し斜めに位置決
   めされた又は位置決め可能な行程円板とを有し、該行程
   円板に対し、前記シリンダ孔内で長手方向に運動可能に
   案内されたピストンがそれぞれ支持体を用いて支持され
   ている形式のアキシャルピストン機械において、前記支
   持体（７）がピストン（４）の、行程円板（５）に近い
   端部に配置された、行程円板（５）に後ろから係合する
   支持体受容部（６）に支承されており、該支持体受容部
   （６）内に、前記支持体（７）に向き合った、行程円板
   （５）の背面に係合するために設けられた第２の支持体
   （８）が配置されており、両方の支持体(７，８)が互い
   に同軸的な中心垂線（Ｓ１，Ｓ２）を有する球セグメン
   トとして構成されていることを特徴とする、アキシャル
   ピストン機械。
2. 【請求項２】 前記球セグメントに配属された球の中心
   点がピストン（４）の中心軸線の上に配置されている、
   請求項１記載のアキシャルピストン機械。
3. 【請求項３】 前記球セグメントに配属された球が前記
   支持体（７，８）の間にある行程円板（５）の中心平面
   （Ｅ）上に配置されている、請求項１記載のアキシャル
   ピストン機械。
4. 【請求項４】 前記支持体（７，８）が共通包括球の球
   セグメントとして構成されている、請求項１から３まで
   のいずれか１項記載のアキシャルピストン機械。
5. 【請求項５】 少なくとも第１の支持体（７）が支持体
   受容部（６）に対しても行程円板（５）に対してもハイ
   ドロスタティックに支承さている、請求項１から４まで
   のいずれか１項記載のアキシャルピストン機械。
6. 【請求項６】 ピストン（４）がピストン中心軸線
   （Ａ）を中心として回動することが防止されている、請
   求項１から５までのいずれか１項記載のアキシャルピス
   トン機械。
7. 【請求項７】 支持体受容部（６）が周方向に有効な案
   内面（６ａ）を備え、該案内面（６ａ）が隣りのピスト
   ン（４）の支持体受容部（６）の対応する案内面（６
   ａ）に接触するように構成されており、少なくとも一方
   の支持体受容部（６）が、配属されたピストン中心軸線
   （Ａ）を中心として回動することを防止されている、請
   求項６記載のアキシャルピストン機械。
8. 【請求項８】 支持体受容部（６）の周方向に有効な案
   内面（６ａ）が−アキシャルピストン機械の軸線方向で
   見て−円セクタの側方制限部として形成されている、請
   求項７記載のアキシャルピストン機械。
9. 【請求項９】 軸方向でハイドロスタティック式の軸受
   （３ａ）を用いて機械ケーシング（１）に支えられてい
   る機械軸（３）が設けられている、請求項１から８まで
   のいずれか１項記載のアキシャルピストン機械。
10. 【請求項１０】 支持体受容部（６）がピストン（４）
    の全行程長さに亙って有効な案内装置を備え、該案内装
    置が行程円板（５）によって発生させられたピストン横
    力を受容するために構成されている、請求項１から９ま
    でのいずれか１項記載のアキシャルピストン機械。
11. 【請求項１１】 案内装置が、アキシャルピストン機械
    の中心軸線（Ｄ）に対して垂直な交差平面で見て、支持
    体受容部（６）と結合された又は支持体受容部（６）に
    形成された案内スライダ（３２）を有し、この案内スラ
    イダ（３２）が案内滑走部（３３）内で長手方向に案内
    されている、請求項１０記載のアキシャルピストン機
    械。
12. 【請求項１２】 案内スライダ（３２）が案内ピストン
    としてかつ案内滑走部（３３）がピストン孔として構成
    されており、ピストンの中心軸線（Ａ）が案内ピストン
    の中心軸線（Ｆ）に対して平行に配置されている、請求
    項１１記載のアキシャルピストン機械。
13. 【請求項１３】 ピストン孔が、横断面で見て、案内ピ
    ストンを赤道を越えるまで取囲んでいる、請求項１２記
    載のアキシャルピストン機械。
14. 【請求項１４】 シリンダ孔（２）を有し、機械軸
    （３）と結合されたシリンダドラムと、ケーシング固定
    された行程円板（５）とを備えた斜板構造のアキシャル
    ピストン機械として構成されている、請求項１から１３
    までのいずれか１項記載のアキシャルピストン機械。
15. 【請求項１５】 ケーシング固定のシリンダ孔（２）
    と、機械軸（３）に結合された行程円板（５）とを備え
    た揺動円板構造のアキシャルピストン機械として構成さ
    れている、、請求項１から１３までのいずれか１項記載
    のアキシャルピストン機械。
16. 【請求項１６】 支持体受容部（６）の、第２の支持体
    （８）に配属された側に、これと結合された第２のピス
    トン（５０）がそれぞれ配置されかつケーシング固定の
    孔（５１）に案内されている、請求項１から１５までの
    いずれか１項記載のアキシャルピストン機械。
17. 【請求項１７】 第２のピストン（５０）が第１のピス
    トン（４）に対し同軸に配置されている、請求項１６記
    載のアキシャルピストン機械。
18. 【請求項１８】 機械ケーシングに機械軸（３）の回転
    軸線（Ｄ）に対して垂直な開口面（１１）が配置され、
    この開口面（１１）において、シリンダ孔（２）に接続
    された供給通路（１０）並びにこれから半径方向に間隔
    をおいた、第１の接続通路（１２）と第２の接続通路
    （１３）とが終っており、軸方向で見て開口面（１１）
    と機械軸（３）との間に、供給通路（１０）と接続通路
    （１２，１３）との周期的な接続を制御する回転する制
    御体（１４）が配置されている、請求項１５から１７ま
    でのいずれか１項記載のアキシャルピストン機械。
19. 【請求項１９】 腎臓形の制御開口（１６）を有する、
    前記開口面（１１）に向き合った制御面（１５）が制御
    体（１４）に設けられており、腎臓形の制御開口（１
    ６）が供給通路（１０）と協働しかつ制御体（１４）内
    に配置された接続通路（１７，１８）にそれぞれ接続さ
    れており、接続通路が流入通路（１２）又は流出通路
    （１３）に向き合った個所で制御面（１５）に開口して
    いる、請求項１８記載のアキシャルピストン機械。
20. 【請求項２０】 制御体（１４）が開口面に向けられた
    ハイドロスタティック式の放圧溝（１９）を有し、機械
    軸（３）に隣接した端面（２１）に少なくとも１つの孔
    （２２；２３）を備えており、この孔が制御体（１４）
    内に配置された接続通路（１７，１８）の少なくとも１
    つに接続されておりかつこの孔内に長手方向に運動する
    圧縮ピストン（２４；２５）があり、この圧縮ピストン
    が、制御体（１４）から突出する端面で機械軸（３）に
    接触させられる、請求項１８又は１９記載のアキシャル
    ピストン機械。
21. 【請求項２１】 圧縮ピストン（２４；２５）がばね力
    で機械軸（３）に向って負荷されている、請求項２０記
    載のアキシャルピストン機械。
22. 【請求項２２】 少なくとも２つの圧縮ピストン（２
    ４；２５）が設けられており、一方の圧縮ピストンが制
    御面（１５）の高圧側に配属されかつ他方の圧縮ピスト
    ンが低圧側に配属されており、この場合、圧縮ピストン
    （２４；２５）の孔（２２；２３）がそれぞれ接続通路
    （１７；１８）の一方に接続されている、請求項２０又
    は２１記載のアキシャルピストン機械。
23. 【請求項２３】 制御体（１４）がシリンダ孔（２）の
    半径方向の間隔内にかつ軸方向の長さ内に配置されてい
    る、請求項１８から２２までのいずれか１項記載のアキ
    シャルピストン機械。
24. 【請求項２４】 制御体（１４）内にシャトル弁（２
    ７）が配置されており、このシャトル弁（２７）の両方
    の入口には接続通路（１７，１８）の一方が接続されか
    つシャトル弁（２７）の出口が機械軸（３）のハイドロ
    スタティック式の軸受（３ａ）と接続されている、請求
    項１８から２３までのいずれか１項記載のアキシャルピ
    ストン機械。
25. 【請求項２５】 機械軸（３）内にハイドロスタティッ
    ク式の軸受（３ａ）のための圧力媒体通路（３１）が配
    置され、この圧力媒体通路（３１）がシャトル弁（２
    ７）の出口と接続されており、シャトル弁（２７）の出
    口と圧力媒体通路（３１）との間にブッシュ（２９）が
    配置されており、このブッシュ（２９）が一方の端部で
    機械軸の軸方向の孔（３０）内に保持されかつ他端で制
    御体（１４）の軸方向の孔（２８）内に保持されてい
    る、請求項２４記載のアキシャルピストン機械。
26. 【請求項２６】 機械軸（３）と制御体（１４）の向き
    合った端面（２１）とが協働する結合部材（２６）を備
    えている、請求項１８から２５までのいずれか１項記載
    のアキシャルピストン機械。