JPH0933637A - レーダ装置 - Google Patents

レーダ装置

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JPH0933637A
JPH0933637A JP7189200A JP18920095A JPH0933637A JP H0933637 A JPH0933637 A JP H0933637A JP 7189200 A JP7189200 A JP 7189200A JP 18920095 A JP18920095 A JP 18920095A JP H0933637 A JPH0933637 A JP H0933637A
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JP
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signal
target
local signal
detection
receivers
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JP7189200A
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English (en)
Inventor
Kunihiko Sasaki
佐々木  邦彦
Yoriji Utsu
順志 宇津
Masanobu Yukimatsu
正伸 行松
Hiroshi Hazumi
浩史 筈見
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単一の発振器の出力にて多くのミキサを駆動
可能とし、分解能の向上や検出範囲の拡大を図ることが
可能なレーダ装置を提供する。 【解決手段】 受信アンテナ28からの受信信号にロー
カル信号を混合し検波するミキサ30を有する受信器1
6,18,20と、高周波発振器10からの高周波信号
Sを電力分配してなるローカル信号LSを、受信器1
6,18,20のいずれかに巡回的に供給する高周波ス
イッチ22とを備える。高周波スイッチ22によりロー
カル信号LSが時分割にて供給されることにより、一つ
の受信器当りのローカル信号の供給期間が短くなるもの
の、供給されるローカル信号の信号レベルが低下するこ
とがなく、ミキサの感度を良好に維持できる。その結
果、高周波スイッチ22でのローカル信号LSの分配数
を増加させ、受信器の増設することが可能なため、容易
に検出精度の向上や検出範囲の拡大を図ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動体の衝突防止
等のために、移動体の外部に存在する物標をレーダ波の
送受信により検出するレーダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車等の移動体の衝突を未然に
防ぐために、運転者の視覚を補助する手段としてレーダ
波による障害物検出装置の実現が期待されている。この
種の装置においては、前方を走行する車両等の障害物の
水平方向の位置を判別する必要があり、それを実現する
方法の一例として、例えば特開昭56−111479号
公報に開示されているように、所定のレーダ波を送出
し、障害物に反射して戻ってくるレーダ波を受信ビーム
の一部が互いに重なり合うように配置された一対のアン
テナにて夫々受信し、その各受信信号の位相差や振幅差
から方角を検出するモノパルス方式のレーダ装置が知ら
れている。
【0003】そして、このモノパルス方式のレーダ装置
では、アンテナからの受信信号毎に、ローカル信号を混
合して検波するためのミキサが設けられており、各ミキ
サには、単一の発振器にて生成され、電力分配器により
ミキサの数だけ分岐されたローカル信号が供給されるよ
うに構成されている。
【0004】またモノパルス方式のレーダ装置では、分
解能の向上や検出範囲の拡大を図るには、受信ビームの
一部が互いに重なり合うようにされたアンテナ対を増や
せばよく、そのためには、アンテナの増加に応じて増加
するミキサのすべてにローカル信号を供給する必要があ
り、即ち発振器の出力をより多分岐させる必要があっ
た。
【0005】なお、受信ビームが互いに異なるエリアを
カバーするように配置された複数のアンテナからの受信
信号に基づき、各エリアにて夫々独立に障害物を検出す
るマルチビーム方式のレーダ装置でも、アンテナからの
受信信号毎にミキサが設けられるので、分解能の向上や
検出範囲の拡大を図るためには、アンテナを増加させ、
それに応じてローカル信号を生成する発振器の出力をよ
り多分岐させる必要があることは、モノパルス方式のレ
ーダ装置と同様であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、レーダ波とし
て使用されるミリ波帯のような高周波域では、発振器を
構成するトランジスタ等がその特性上十分な利得を確保
できないため、発振器の出力を大電力とすることが困難
であると共に、電力分配器での分岐数を多くする程、各
ミキサに供給されるローカル信号のレベルが小さくなっ
てミキサの感度を劣化させるため、電力分配器によるロ
ーカル信号の分岐可能数、即ち、設置可能なアンテナ
(ミキサ)数が限られてしまい、自由に分解能の向上や
検出範囲の拡大を図ることができないという問題があっ
た。
【0007】本発明は、上記問題点を解決するために、
単一の発振器の出力にて多くのミキサを駆動可能とし、
分解能の向上や検出範囲の拡大を図ることが可能なレー
ダ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた請求項1に記載の発明は、所定の高周波信号
を生成する信号源、及び該信号源からの高周波信号をレ
ーダ波として空間に放射する送信アンテナを備えた送信
器と、上記送信アンテナから放射され、物標に反射した
レーダ波を受信する受信アンテナ、及び該受信アンテナ
からの受信信号に所定のローカル信号を混合し検波する
ミキサを備えた複数の受信器と、上記各ミキサにて使用
されるローカル信号を生成するローカル信号生成手段
と、該ローカル信号生成手段からのローカル信号を、上
記各ミキサに分配するローカル信号分配手段と、上記各
受信器からの検波信号に基づき、上記レーダ波の放射方
向に位置する物標を検出する物標検出手段と、を備えた
レーダ装置において、上記ローカル信号分配手段は、上
記各ミキサへのローカル信号の供給を時分割にて行うこ
とを特徴とする。
【0009】このように構成されたレーダ装置において
は、信号源にて生成された高周波信号は送信アンテナを
介してレーダ波として空間に放射される。そして、受信
器では、受信アンテナが、送信アンテナから放射され物
標に反射して戻ってきたレーダ波を受信し、ミキサが、
受信アンテナからの受信信号に所定のローカル信号を混
合し検波する。この受信アンテナ及びミキサを備えた受
信器は複数設けられており、物標検出手段は、各受信器
のミキサからの検波信号に基づき、レーダ波の放射方向
に位置する物標を検出する。
【0010】なお、ローカル信号生成手段にて生成され
たローカル信号は、ローカル信号分配手段により、時分
割にて巡回的に各ミキサに分配供給されるので、ローカ
ル信号の分配数を増加させても、一つのミキサ当りへの
ローカル信号の供給期間が短かくなるだけで、従来装置
の電力分配器にてローカル信号を電力分配して分岐する
場合のようにローカル信号の信号レベルを低下させてし
まうことがなく、延いては、ローカル信号の分配数に関
わらずミキサの感度は維持される。
【0011】また、ミキサには時分割されたローカル信
号が供給されることにより、ミキサからの検波信号は、
受信信号と時分割されていないローカル信号とを混合し
た場合に得られる検波信号を、時分割されたローカル信
号の供給期間だけサンプリングしたような波形となり、
即ち、受信信号とローカル信号との周波数差に応じて生
成される中間周波成分に、ローカル信号の時分割供給の
周期(以下、単に時分割周期とよぶ)に基づく周波数成
分が重畳されたものとなる。
【0012】そこで、時分割周期に基づく周波数成分の
周波数が、中間周波成分の周波数より十分に大きくなる
ように時分割周期を設定すれば、例えばローパスフィル
タを通過させるだけで検波信号から時分割周期に基づく
周波数成分を簡単に除去でき、また、そのまま検波信号
にフーリエ変換処理を施し、周波数スペクトルを算出し
て各種処理を実行するような場合であっても、中間周波
成分と時分割供給に基づく周波数成分とを簡単に分離で
き、物標の検出に必要な中間周波成分を抽出できるの
で、このように、断続的に供給されるローカル信号を用
いて混合検波して得られる信号からでも確実に物標の検
出を行うことができる。
【0013】従って、本発明によれば、ミキサの感度を
大きく劣化させることなく、ローカル信号の分配数、即
ち受信器の数を増加させることができるので、容易に検
出精度の向上や検出範囲の拡大を図ることができる。次
に、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のレーダ
装置において、上記ローカル信号生成手段は、上記信号
源から上記送信アンテナに供給される高周波信号を電力
分配してローカル信号を生成する電力分配器からなり、
上記受信器はホモダイン検波を行うことを特徴とする。
【0014】このように送信に使用される高周波信号の
一部を電力分配することによりローカル信号を得ている
レーダ装置では、各ミキサに供給可能なローカル信号の
全電力が、元々小さく抑えられてしまうため、ローカル
信号の分配を時分割にて行うことにより、感度を劣化さ
せることなく複数のミキサにローカル信号の供給が可能
な本発明の構成を採用することは、より効果的である。
【0015】また次に、請求項3に記載の発明は、請求
項2に記載のレーダ装置において、上記送信器の信号源
は、周波数変調された高周波信号を生成し、上記物標検
出手段は、上記受信器からの検波信号に含まれる、レー
ダ波が物標までの距離を往復することによる時間遅れ成
分、及び物標との相対速度による周波数偏位成分に基づ
き、物標との距離及び相対速度を検出することを特徴と
する。
【0016】即ち、このレーダ装置においては、所謂F
MCW方式を用いて検出を行う。従って、本発明によれ
ば、物標の検出性能を向上させることができ、また、F
MCW方式の装置は構成が比較的簡単であるため、装置
を安価に構成できる。また、請求項4に記載の発明は、
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のレーダ装置
において、上記複数の受信器の各受信アンテナを、各受
信ビームが互いに異なる領域をカバーするように配置
し、上記物標検出手段は、上記複数の受信器からの各検
波信号に基づき、いずれの領域内に物標が存在するかを
求めるマルチビーム方式にて検出を行うことを特徴とす
る。
【0017】従って、本発明のレーダ装置によれば、物
標の検出は、各領域毎に独立して行われるため、物標の
検出を速やかに行うことができる。また、ローカル信号
を時分割にて各ミキサに分配しているので、ミキサの感
度を劣化させることなく受信器を容易に増設することが
でき、その結果、単に受信器を追加するのであれば、検
出範囲を拡大でき、また、各受信器の受信ビームを狭く
し、且つ隣接する受信ビームが互いに接するように密に
並べれば、物標の位置をより狭い領域に確定できるよう
になり、検出精度を高めることができる。
【0018】更に請求項5に記載の発明は、請求項1な
いし請求項3に記載のレーダ装置において、上記複数の
受信器の各受信アンテナを、各受信ビームが水平方向に
並び、且つ隣接する2つの受信ビームが互いに重なり合
う重合領域を有するように配置し、上記物標検出手段
は、物標が上記重合領域に存在する場合に、該重合領域
を受信アンテナの受信ビーム内に含む2つの受信器から
の検波信号の差に基づき、物標の方角を求めるモノパル
ス方式にて検出を行うことを特徴とする。
【0019】従って、本発明のレーダ装置によれば、重
合領域に存在する物標については、方角まで検出でき、
高精度な検出を行うことができる。また更に請求項6に
記載の発明は、請求項5に記載のレーダ装置において、
上記受信器を3つ以上備え、上記受信アンテナは、受信
ビームの上記重合領域が互いに接するように配置されて
いることを特徴とする。
【0020】従って、本発明のレーダ装置によれば、隣
接した重合領域間に、モノパルス方式による検出のでき
ない領域が発生してしまうことがなく、高精度な検出を
広範囲に渡って安定して行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面と共
に説明する。図1は、本発明が適用された実施例の障害
物検出用のレーダ装置の全体構成を表すブロック図であ
る。
【0022】図1に示すように、本実施例のレーダ装置
は、レーダ波として送出するためのミリ波帯(30GH
z以上)の高周波信号Sを生成する高周波発振器10
と、この高周波信号Sを2方向に電力分配し、送信信号
T及びローカル信号LSとして各部に供給する電力分配
器12と、送信信号Tに応じてレーダ波を放射する送信
アンテナ14と、送信アンテナ14から放射され、物標
に反射して戻ってくるレーダ波を受信する受信器16,
18,20と、電力分配器12からのローカル信号LS
を、受信器16,18,20のいずれか一つに供給する
高周波スイッチ22と、レーダ波を受信することにより
受信器16,18,20から出力される中間周波の検波
信号IF1〜IF3に基づき、障害物を検出する処理を
実行する電子制御装置(ECU)24と、ECU24の
制御に従い、警報を発する警報装置26とにより構成さ
れている。
【0023】そして、本実施例では、レーダ装置により
自動車前方の障害物を検出するために、高周波発振器1
0、電力分配器12、送信アンテナ14及び受信器1
6,18,20からなるレーダユニット8が、自動車の
前面に取り付けられ、ECU24及び警報装置26が、
車室内又は車室近傍の所定位置に取り付けられている。
【0024】このうち、受信器16は、レーダ波を受信
する受信アンテナ28と、受信アンテナ28からの受信
信号R1に高周波スイッチ22からのローカル信号L1
を混合し検波するミキサ30と、ミキサ30の出力を増
幅する増幅器、及び不要な高周波成分を除去するローパ
スフィルタからなり、検波信号IF1をECU24に供
給するる中間周波(IF)回路32とにより構成されて
いる。
【0025】なお、受信器18,20は、受信器16と
全く同様の構成をしており、高周波スイッチ22からロ
ーカル信号L2,L3が入力され、検波信号IF2,I
F3を出力する。また、高周波発振器10は、印加する
電圧値に応じて発振周波数の制御が可能な電圧制御発振
器からなり、ECU24からの制御信号TXに応じて周
波数変調された高周波信号Sを生成するように構成さ
れ、電力分配器12は、方向性結合器からなり、送信ア
ンテナ14にて受信される信号が、高周波スイッチ22
側に洩れることのないようにされている。更に、高周波
スイッチ22は、ローカル信号LSの供給先を巡回的に
切り換えるように動作し、受信器16,18,20の各
ミキサ30に、時分割されたローカル信号L1〜L3
が、夫々1μsec周期で供給されるようにされてい
る。
【0026】このように構成されたレーダユニット8に
おいては、高周波発振器10からの高周波信号Sが、電
力分配器12により送信信号Tとローカル信号LSとに
分配され、夫々送信アンテナ14と、高周波スイッチ2
2とに供給される。すると、送信アンテナ14は、この
送信信号Tをレーダ波として放射し、一方、高周波スイ
ッチ22は、図2(a)に示すように、タイムスロット
TS1の間は受信器16に、またタイムスロットTS2
の間は受信器18に、更にタイムスロットTS3の間は
受信器20にというように、ローカル信号LSを時分割
して各受信器16,18,20に供給する。
【0027】そして、受信器16,18,20では、送
信アンテナ14から放射され、物標に反射して戻ってき
たレーダ波が受信アンテナ28にて受信され、更に、受
信アンテナ28からの受信信号R1〜R3と、高周波ス
イッチ22からのローカル信号L1〜L3とがミキサ3
0に供給される。
【0028】その結果、受信器16のミキサ30の出力
MX1(受信器18,20も全く同様であるため、受信
器16についてのみ説明する)は、図2(a)に示すよ
うに、ローカル信号L1が印加されているタイムスロッ
トTS1の間だけ信号が出力される櫛状の信号波形とな
る。
【0029】そして、IF回路32の増幅器が、ミキサ
出力MX1を増幅し、更にローパスフィルタが、ローカ
ル信号L1が時分割で供給されることに基づいて生じる
周波数成分を除去することにより、図2(b)に示すよ
うな検波信号IF1、即ちミキサ出力MX1の包絡線信
号が、ECU24に入力される。この検波信号IF1
は、ローカル信号LSを時分割することなく連続的にミ
キサ30に供給した場合に得られる出力と同等のもので
ある。
【0030】なお、ここでは、受信信号R1とローカル
信号L1との周波数差に基づき発生するビート信号、即
ち検波信号IF1の周波数は、数十kHz程度となるよ
うにされているため、ローカル信号L1の断続的供給に
基づいて生じる周波数成分(略1MHz=1/1μse
c)を、IF回路32のローパスフィルタにて十分に除
去できる。
【0031】次に、ECU24は、CPU,ROM,R
AMからなるマイクロコンピュータを中心に構成され、
更に検波信号IF1〜IF3をデジタル値にして取り込
むためのA/D変換器、及び高周波発振器10の発振周
波数を制御する制御信号TXを生成するための信号発生
器を備えている。
【0032】信号発生器は、本実施例のレーダ装置にお
いて、物標との距離及び相対速度の検出を周知のFMC
W方式にて行うために、高周波信号Sを周波数変調する
ための制御信号TXとして、数msec程度の周期を有
する三角波の電圧信号を生成するものであり、制御信号
TXにより制御された高周波発振器10からは、制御信
号TXに応じて周波数が連続的に増加減少する高周波信
号Sが出力される。
【0033】そして、このように高周波信号Sが周波数
変調されることにより、送信アンテナ14を介して放射
され、車両等の物標に反射して戻ってくるレーダ波の受
信信号R1〜R3は、レーダ波が物標までの距離を往復
することによる時間遅れと、物標との相対速度による周
波数偏位とを受ける分だけ、ローカル信号L1〜L3の
周波数と異なるため、これらを混合検波することによ
り、受信器16,18,20からは、時間遅れに基づく
周波数成分と、相対速度に基づく周波数成分とを含んだ
検波信号IF1〜IF3が得られる。
【0034】ここで、受信器16,18,20からの検
波信号IF1〜IF3に基づき、ECU24のCPUに
て実行される障害物検出処理について説明する。まず、
図3及び図4を用いて、モノパルス方式の検出を行うよ
うに構成した場合の障害物検出処理Aについて説明す
る。なお、図3は、本実施例のレーダ装置が搭載された
車両の前方における受信ビームの分布状態を表す説明図
であり、図4は、障害物検出処理Aの処理手順を表すフ
ローチャートである。
【0035】受信器16,18,20の各受信アンテナ
28は、図3に示すように、受信ビームRB11〜RB
13が水平方向に並び、受信ビームRB11,RB12
及び受信ビームRB12,RB13がそれぞれ重なり合
うエリアA2,A3を有し、しかもそのエリアA2,A
3は、互いに接するように配置され、また、送信アンテ
ナ14の送信ビームは、受信ビームRB1〜RB3をす
べて覆うように設定されているものとする。つまり、全
エリアA1〜A4にて、FMCW方式による物標との距
離及び相対速度の検出が可能にされ、受信ビームRB1
〜RB3が重なり合うエリアA2,A3では、更にモノ
パルス方式による物標の方角の検出が可能なようにされ
ている。
【0036】図4に示すように、障害物検出処理Aが起
動されると、先ずステップ110にて、受信器16,1
8,20からの検波信号IF1〜IF3をA/D変換器
にてデジタル値に変換して読み込み、一定期間待機して
所定数のデータが蓄積されると、ステップ120に進
み、蓄積されたデータに対して高速フーリエ変換処理を
施すことにより、検波信号IF1〜IF3毎に周波数ス
ペクトルを表す周波数データを算出する。
【0037】なお、ステップ110,120では、A/
D変換したデータを所定数だけ蓄積した後、周波数デー
タを算出するようにされているが、A/D変換が行われ
る毎に周波数データを算出し、これを所定回繰り返すよ
うにしてもよい。続くステップ130では、ステップ1
20にて算出された周波数データを調べることにより、
未処理の物標が有るか否かを判断し、未処理の物標があ
ればステップ140に移行して、未処理の物標が複数あ
る場合には、その中のいずれか一つを抽出し、その抽出
された物標がいずれのエリアA1〜A4に位置するかを
特定し、ステップ150に進む。
【0038】ステップ150では、ステップ140にて
物標が存在するとして特定されたエリアが2つの受信ビ
ームが重なり合うエリアA2或はA3であるか否かを判
断し、エリアA2或はA3であれば、ステップ160に
移行する。ステップ160では、検波信号IF2から算
出された周波数データに基づき、周知のFMCW方式に
より、時間遅れによる周波数成分と、相対速度による周
波数成分とから、物標との距離及び相対速度を算出し、
続くステップ170では、物標がエリアA2に存在する
場合には検波信号IF1,IF2に基づき、また、物標
がエリアA3に存在する場合には検波信号IF2,IF
3に基づき、その振幅差から振幅モノパルス方式により
物標の存在する方角を算出しステップ130に戻る。
【0039】また、先のステップ150にて、物標が存
在するとして特定されたエリアがエリアA2,A3では
ないと判断された場合、ステップ180に移行して、物
標がエリアA1に存在するのであれば検波信号IF1か
ら算出された周波数データに基づき、また物標がエリア
A4に存在するのであれば検波信号IF3から算出され
た周波数データに基づき、先のステップ160と同様
に、障害物との距離及び相対速度を算出し、ステップ1
30に戻る。
【0040】一方、先のステップ130にて、未処理の
物標がないと判断された場合、即ち、受信ビームRB1
1〜RB13のエリア内で検出される全ての物標につい
て処理を終了した場合には、ステップ190に移行し、
ステップ160或はステップ180にて算出された物標
との距離及び相対速度、エリアA2或はA3にて検出さ
れた物標については更に物標の方角に基づいて、各物標
の危険の有無を判断し、危険な物標が一つでも存在する
場合には、ステップ200に移行して警報装置26を作
動させ、運転者に危険を知らせた後、ステップ110に
戻り、ステップ190にて、危険な物標が一つも存在し
ないと判断された場合には、そのままステップ110に
戻る。
【0041】即ち、図3に示すように、エリアA2に車
両M1、エリアA4に車両M2が存在する場合には、車
両M1,M2との距離及び相対速度が算出され、車両M
1についは更にエリアA2内における詳細な方角が算出
され、これらの算出値に基づき危険の有無が判定される
のである。
【0042】次に、図5及び図6を用いてマルチビーム
方式の検出を行う場合の障害物検出処理Bについて説明
する。なお、図5は、本実施例のレーダ装置が搭載され
た車両Vを上方から眺めた場合の受信ビームの分布状態
を表す説明図であり、図6は、障害物検出処理Bの処理
手順を表すフローチャートである。
【0043】ここで、受信器16,18,20の各受信
アンテナ28は、図5に示すように、受信ビームRB2
1〜RB23が水平方向に並び、しかも互いに接するよ
うに配置され、互いに異なるエリアをカバーするように
されており、また、送信アンテナ14の送信ビームは、
受信ビームRB21〜RB23の全エリアをカバーする
ように設定されている。つまり、受信ビームRB21〜
RB23の全エリアにおいて、FMCW方式による物標
との距離及び相対速度の検出が可能なようにされてい
る。
【0044】図6に示すように、障害物検出処理Bは、
障害物検出処理Aにおいてステップ150〜ステップ1
70の処理を省略したものとなっている。即ち、ステッ
プ210,220は、ステップ110,120と全く同
様に動作し、受信器16,18,20からの検波信号I
F1〜IF3をA/D変換器にてデジタル値に変換して
読み込み、一定期間待機して所定数のデータが蓄積され
ると、蓄積されたデータに対して高速フーリエ変換処理
を施すことにより、検波信号IF1〜IF3毎に、周波
数スペクトルを表す周波数データを算出する。
【0045】続くステップ230では、ステップ220
にて算出された周波数データを調べることにより、未処
理の物標が有るか否かを判断し、未処理の物標があれば
ステップ240に移行して、未処理の物標が複数ある場
合には、その中のいずれか一つを抽出し、その抽出され
た物標がいずれの受信ビームRB21〜RB23のエリ
アA5〜A6に位置するかを特定し、ステップ250に
進む。
【0046】ステップ250では、特定されたエリアA
5〜A6に対応する検波信号IF1〜IF3から算出さ
れた周波数データに基づき、ステップ160と同様に物
標との距離及び相対速度を算出し、ステップ230に戻
る。一方、先のステップ230にて、未処理の物標がな
いと判断された場合には、ステップ260に移行し、ス
テップ240にて特定されたエリアA5〜A7、及びス
テップ250にて算出された物標との距離及び相対速度
に基づいて、各物標の危険の有無を判断し、危険な物標
が一つでも存在する場合には、ステップ270に移行し
て警報装置26を作動させ、運転者に危険を知らせた
後、ステップ210に戻り、ステップ260にて、危険
な物標が一つも存在しないと判断された場合には、その
ままステップ210に戻る。
【0047】なお、マルチビーム方式の検出を行う場
合、受信ビームは、必ずしも互いに接するように配置す
る必要はなく、車体の前、後、両横方向などに別々に取
り付けてもよい。この場合、取付位置によっては送信ア
ンテナ14が複数必要となることがある。
【0048】以上説明したように、本実施例の障害物検
出用のレーダ装置においては、受信器16,18,20
を構成する各ミキサ30には、単一のローカル信号LS
を時分割してなるローカル信号L1〜L3が供給される
ようにされている。また、ローカル信号L1〜L3が時
分割で断続的にミキサ30に供給されることによりミキ
サ出力MX1に重畳される時分割周期に基づく周波数成
分(略1MHz)は、ローカル信号L1〜L3と受信信
号R1〜R3との混合検波により得られるビート信号の
周波数(数十KHz)より十分に大きく設定され、物標
の検出に必要なビート信号の周波数成分を確実に抽出で
きるようにされている。
【0049】従って、本実施例によれば、ローカル信号
LSの分配を時分割にて行っているので、各ミキサ30
に分配されるローカル信号L1〜L3の信号レベルを低
下させることがなく、ミキサ30の感度を良好に維持で
きる。また、ローカル信号LSの分配を時分割にて行っ
ているため、分配数を増加させても、一つの受信器当り
のローカル信号の供給期間が短縮されるだけで、ローカ
ル信号の信号レベルを低下させてしまうことがなく、ミ
キサ30の感度を劣化させることなく、更なる受信器の
増設が可能となる。
【0050】その結果、モノパルス方式を用いて障害物
検出処理を行う場合には、モノパルス方式による方角の
検出処理を適用できる範囲を拡大することができ、より
広範囲に渡って精度のよい検出が可能なレーダ装置を構
成できる。また、マルチビーム方式を用いて障害物検出
処理を行う場合でも、単純に受信器からの受信ビームが
他の受信ビームと重なり合わないように増設するのであ
れば検出範囲を拡大でき、また、各受信器の受信ビーム
を狭くして、隣接する受信ビームが互いに接するように
密に配置すれば、物標の方角をより狭い範囲で特定可能
なレーダ装置を構成できる。
【0051】なお、上記実施例では、ローカル信号LS
を高周波発振器10からの高周波信号Sを電力分配して
生成するように構成されているが、ローカル信号LS発
生用の発振器を高周波発振器10とは別途設けるように
してもよい。また、上記実施例では、受信器が3個にて
構成されているが、2つでも、また4つ以上でもよい。
【0052】更に、上記実施例では、ミキサ出力MX1
をローパスフィルタを通過させることにより包絡線信号
にしてECU24に入力しているが、ミキサ出力MX1
をそのまま、または増幅しただけのものをECU24に
入力してもよい。この場合、高周波スイッチ22のスイ
ッチ切換タイミングに同期したタイミングにて検波信号
IF1〜IF3のA/D変換を行うことにより、ビート
信号の成分のみをA/D変換してECU24に取り込む
ようにしてもよいし、高周波スイッチ22の切換タイミ
ングとの同期をとることなく、A/D変換を行う場合に
は、高速フリーエ変換処理を施した時に、周波数スペク
トル上に表れる、時分割周期に基づく周波数成分を無視
して処理を行うようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の障害物検出用レーダ装置の全体構成
を表すブロック図である。
【図2】 高周波スイッチ22,ミキサ30,IF回路
32の動作を表す説明図である。
【図3】 モノパルス方式を用いた障害物検出処理Aを
行う場合の受信ビームの設定を表す説明図である。
【図4】 ECU24にて実行される障害物検出処理A
を表すフローチャートである。
【図5】 マルチビーム方式を用いた障害物検出処理B
を行う場合の受信ビームの設定を表す説明図である。
【図6】 ECU24にて実行される障害物検出処理B
を表すフローチャートである。
【符号の説明】
8…レーダユニット 10…高周波発振器 12…
電力分配器 14…送信アンテナ 16,18,20…受信器
22…高周波スイッチ 24…電子制御装置(ECU) 26…警報装置
28…受信アンテナ 30…ミキサ 32…中間周波(IF)回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 筈見 浩史 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の高周波信号を生成する信号源、及
    び該信号源からの高周波信号をレーダ波として空間に放
    射する送信アンテナを備えた送信器と、 上記送信アンテナから放射され、物標に反射したレーダ
    波を受信する受信アンテナ、及び該受信アンテナからの
    受信信号に所定のローカル信号を混合し検波するミキサ
    を備えた複数の受信器と、 上記各ミキサにて使用されるローカル信号を生成するロ
    ーカル信号生成手段と、 該ローカル信号生成手段からのローカル信号を、上記各
    ミキサに分配するローカル信号分配手段と、 上記各受信器からの検波信号に基づき、上記レーダ波の
    放射方向に位置する物標を検出する物標検出手段と、 を備えたレーダ装置において、 上記ローカル信号分配手段は、上記各ミキサへのローカ
    ル信号の供給を時分割にて行うことを特徴とするレーダ
    装置。
  2. 【請求項2】 上記ローカル信号生成手段は、上記信号
    源から上記送信アンテナに供給される高周波信号を電力
    分配してローカル信号を生成する電力分配器からなり、 上記受信器はホモダイン検波を行うことを特徴とする請
    求項1に記載のレーダ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のレーダ装置において、 上記送信器の信号源は、周波数変調された高周波信号を
    生成し、 上記物標検出手段は、上記受信器からの検波信号に含ま
    れる、レーダ波が物標までの距離を往復することによる
    時間遅れ成分、及び物標との相対速度による周波数偏位
    成分に基づき、物標との距離及び相対速度を検出するこ
    とを特徴とするレーダ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載のレーダ装置において、 上記複数の受信器の各受信アンテナを、各受信ビームが
    互いに異なる領域をカバーするように配置し、 上記物標検出手段は、上記複数の受信器からの各検波信
    号に基づき、いずれの領域内に物標が存在するかを求め
    るマルチビーム方式にて検出を行うことを特徴とするレ
    ーダ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項3に記載のレーダ
    装置において、 上記複数の受信器の各受信アンテナを、各受信ビームが
    水平方向に並び、且つ隣接する2つの受信ビームが互い
    に重なり合う重合領域を有するように配置し、 上記物標検出手段は、物標が上記重合領域に存在する場
    合に、該重合領域を受信アンテナの受信ビーム内に含む
    2つの受信器からの検波信号の差に基づき、物標の方角
    を求めるモノパルス方式にて検出を行うことを特徴とす
    るレーダ装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のレーダ装置において、 上記受信器を3つ以上備え、 上記受信アンテナは、受信ビームの上記重合領域が互い
    に接するように配置されていることを特徴とするレーダ
    装置。
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