JPH09329177A - シングルチューブ式ダンパの軸封装置 - Google Patents

シングルチューブ式ダンパの軸封装置

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JPH09329177A
JPH09329177A JP14940396A JP14940396A JPH09329177A JP H09329177 A JPH09329177 A JP H09329177A JP 14940396 A JP14940396 A JP 14940396A JP 14940396 A JP14940396 A JP 14940396A JP H09329177 A JPH09329177 A JP H09329177A
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順 樽田
Hironobu Hosoda
博信 細田
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 ロッドガイド31にシール部材33のシ
ールリップ33aを収納するシール室S4を形成し、且
つ、ロッドガイド31にシール室S4とシリンダ2内の
作動油室S1とを連通する連通路31b,31c,31
dを形成し、この連通路31b,31c,31dの途中
にオリフィス36を形成して、シール室S4の圧を連通
路31b,31c,31d及びオリフィス36を介して
作動油室S1へ逃がす構成とした。 【効果】 シール室内の圧力が作動油室へ逃げるため、
シールリップには大きな圧力が作用せず、ピストンロッ
ドとの接触面の面圧が高くならず、シールリップの耐久
性を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシングルチューブ式
ダンパの軸封装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シングルチューブ式ダンパとしては、特
開昭49−671号公報「緩衝器」が知られている。こ
のダンパは、同公報の第1図に示される通り、ピストン
ロッド案内部材36に通路48,50が開けられ、作動
中に、高圧油が通路48,50を通じてロッドシール部
材52に作用し、シール性を高めるというものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】確かに、シール作用は
高まるが、シール部58がピストンロッド24に強く押
されるため、シール部58の摩耗が著しくなり、シール
部58の寿命が短くなるという不都合がある。そこで、
本発明の目的は、シール部に作用する圧力の増加を抑
え、シール部の耐久性を向上させたシングルチューブ式
ダンパの軸封装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の請求項1は、ロッドガイド部材にシール部材
のシールリップを収納するシール室を形成し、且つ、ロ
ッドガイド部材にシール室とシリンダ内の作動油室とを
連通する連通路を形成し、この連通路の途中にオリフィ
スを形成して、シール室の圧を連通路及びオリフィスを
介して作動油室へ逃がす構成とした。
【0005】連通路にオリフィスを設けることにより、
作動油室の圧はシール室に遅れて伝わる。ピストンロッ
ドが伸び行程の場合に、作動油室の圧が特に高くなり、
この圧がピストンロッドとロッドガイド部材との間の隙
間を通って、シール室に至り、シール室の圧が高まる。
しかし、シール室内の圧が連通路を通って作動油室へ逃
げるので、シールリップには大きな圧が作用せず、ピス
トンロッドとの接触面の面圧が高くならず、シールリッ
プの耐久性を向上させることができる。
【0006】請求項2は、オリフィスの断面積を、ロッ
ドガイド部材とピストンロッド外周面との間の隙間の面
積を越えない範囲で設定した。作動油室内の圧力が高く
なっても、この圧力はオリフィスで減圧され、オリフィ
ス側からシール室に伝わることはない。
【0007】請求項3は、シリンダを局部的に径内方へ
窪ませることで、ロッドガイド部材を固定し、一方、ロ
ッドガイド部材の外周面に軸方向溝を形成し、この軸方
向溝へ窪みの一部を進入させて、軸方向溝の断面積を減
少することでオリフィスを形成した。シリンダにロッド
ガイド部材を固定することで容易にオリフィスを形成す
ることができ、製作工数が削減できる。
【0008】請求項4は、シール部材に、シール室内に
収納されるメインシールリップ部を有し、このメインシ
ールリップ部を、ピストンロッドに摺接する第1リップ
と、この第1リップの径外方のシール室内周面に当接す
る第2リップとから構成し、これら第1リップ及び第2
リップの間に第1リップのピストンロッド軸方向長さよ
りも深さの小さい環状溝を形成した。
【0009】環状溝の第1リップ側の壁面にだけ径外方
から径内方へシール室内圧が作用し、このシール室内圧
によって、第1リップ側の壁面の面積より大きい第1リ
ップのピストンロッド接触面には、シール室内圧より小
さい面圧が発生する。また、第2リップには、径外方か
ら径内方へシール室内圧が作用しないので、第2リップ
によって第1リップのピストンロッド接触面の面圧が増
加することはない。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。図1は本発明に係るシングルチ
ューブ式ダンパの断面図であり、シングルチューブ式ダ
ンパ1は、シリンダ2と、このシリンダ2内を摺動する
ピストン10と、このピストン10に固定したピストン
ロッド21と、このピストンロッド21のシリンダ2内
への進退によるオイルの体積変化分を補償するためのフ
リーピストン22とからなる。
【0011】また、シングルチューブ式ダンパ1は、上
記ピストンロッド21をシールするシリンダ2上端のシ
ール部30と、ピストンロッド21上部に取付けた車体
取付け部41と、この車体取付け部41の下部に設けた
フランジ部42と、このフランジ部42から垂下したダ
ストカバー43と、シリンダ2下部の外周に取付けたプ
ロテクタ50と、シリンダ2下端に取付けた車輪側取付
け部61とからなる。なお、22aはOリング、S1は
上部油室、S2は下部油室、S3はガス室である。
【0012】ピストン10は、伸び側バルブ11と、伸
び側通孔12と、縮み側バルブ13と、縮み側通孔14
とを備える。なお、15,16は挟持部材、17はナッ
ト、18はピストンリングである。軸封装置であるシー
ル部30は、外周をシリンダ2に固定したロッドガイド
31と、このロッドガイド31の軸方向外側に設けた支
持板34と、この支持板34に一体的に焼き付けられた
オイルシール33とを備える。
【0013】図2は本発明に係るシール部の断面図(拡
大図)であり、シール部30は、更に、シリンダ2内周
と支持板34外周との間を塞ぐ、支持板34の下端外周
に一体的に焼き付けられた円盤状シール35を備える。
ロッドガイド31は、軸方向外側に形成した凹部31a
と、外周に形成した小径部31bと、凹部31aから小
径部31bに至る径方向溝31c…(…は複数個を示
す。以下同様。2箇所は省略。)と、小径部31bから
上部油室S1に至る軸方向溝31dと、内径部に設けた
ブッシュ31eとを備える。
【0014】凹部31aは、ピストンロッド21外周面
と支持板34内面とでシール室S4を形成する。このシ
ール室S4内には、オイルシール33の軸方向内側に設
けたリップ33aを収納し、このリップ33aでピスト
ンロッド21外周面を締め付け、リップ33aとピスト
ンロッド21との間を密封する。径方向溝31c…、小
径部31b、軸方向溝31dでシール室S4と上部油室
S1との連通路31fを構成する。
【0015】小径部31bは、シリンダ2内周面と支持
板34内面とで外周シール室S5を形成する。ブッシュ
31eは、ピストンロッド21に摺接する部材である。
なお、ピストンロッド21にロッドガイド31を直接摺
接させ、ブッシュ31eを用いなくてもよい。
【0016】ロッドガイド31の軸方向溝31dに、シ
リンダ2を径内方へ窪ませてオリフィス36を形成す
る。このオリフィス36は、ロッドガイド31の位置決
めのためのシリンダ2の窪み2aを利用して形成したも
のなので、容易にオリフィス36を形成することがで
き、別にオリフィスを作製する工数が省け、製作コスト
を抑えることができる。オリフィス36の断面積は、ブ
ッシュ32内周面とピストンロッド21外周面との間の
隙間の面積(径方向断面における断面積)を越えない範
囲で設定する。
【0017】請求項2に記載した「ロッドガイド部材と
ピストンロッド外周面との間の隙間の面積」とは、ロッ
ドガイド31にブッシュ31eを設けた場合の、上記し
た「ブッシュ32内周面とピストンロッド21外周面と
の間の隙間の面積」と同じ意味であり、当然のことなが
ら、これを包含する。
【0018】図3は本発明に係るロッドガイドの斜視図
であり、ロッドガイド31は、上面中央の凹部31a
と、外周上部の小径部31bと、上面の径方向溝31c
…と、外周下部の軸方向溝31dとを備える。このロッ
ドガイド31を焼結等で作製すれば、上記凹部31a、
小径部31b、径方向溝31c…及び軸方向溝31dは
型で形成することができ、加工が不要となって、加工コ
ストを低減することができる。
【0019】以上に述べたシングルチューブ式ダンパの
軸封装置の作用を次に説明する。図4は本発明に係るシ
ール部の作用図であり、ピストンロッド21が、例え
ば、矢印Uで示すように上方に移動する伸び行程では、
上部油室S1内の圧力が高くなる。これと同時に、上部
油室S1内でピストンロッド21表面に油膜として付着
したオイルは、一種のポンプ作用を為すピストンロッド
21によって、矢印のようにピストンロッド21外周
面とブッシュ31e内周面との間の隙間を介してシール
室S4へ強制的に送り込まれる。シール室S4内に送り
込まれたオイルは、矢印のようにオイルシール33の
リップ33aでかき落とされる。
【0020】上部油室S1内の圧力が高いこと、及びオ
イルが強制的にシール室S4に送り込まれることによっ
て、シール室S4内には、瞬時に、しかも上部油室S1
内よりも高い圧力がのように作用する。この時、上部
油室S1からオリフィス36を通ってオイルが逆流する
ことが考えられるが、上部油室S1内の圧力は、瞬時に
はオリフィス36で減圧され、オリフィス36の下流と
なる軸方向溝31d側に高い圧力が伝わりにくい。従っ
て、上部油室S1よりも圧力の高いシール室S4のオイ
ルは、オリフィス36側から逆流するオイルの影響をあ
まり受けずに、のように径方向溝31c、外周シール
室S5、軸方向溝31d、オリフィス36を通って上部
油室S1に戻る。
【0021】このように、シール室S4に送られたオイ
ルは、上部油室S1に戻るので、シール室S4内の瞬時
の圧力上昇が抑えられ、オイルシール33のリップ33
aに径方向の大きな圧力が作用しないので、リップ33
aのピストンロッド21との接触面33bの面圧は高く
ならず、リップ33aの摩耗を低減することができる。
【0022】しかも、オリフィス36の断面積をピスト
ンロッド21外周面とブッシュ31eとの間の隙間を越
えない範囲に設定したので、オリフィス36を通って上
部油室S1にオイルが戻る時に、上記したオリフィス3
6側から逆流するオイルの影響は更に小さくなるため、
オイルの戻りは速くなり、シール室S4内の圧力上昇を
抑えることができ、リップ33aの摩耗を更に低減する
ことができる。
【0023】図5は本発明に係るシール部の別の実施の
形態を示す断面図(拡大図)であり、図2で述べたシー
ル部と同一構成要素には同一符号を付け、詳しい説明は
省略する。軸封装置であるシール部70は、外周をシリ
ンダ2に固定したロッドガイド71と、このロッドガイ
ド71の軸方向外側に設けたオイルシール73とを備え
る。ロッドガイド71は、軸方向外側に形成した凹部7
1aと、外周に形成した小径部71bと、凹部71aか
ら小径部71bに至る径方向孔71cと、小径部71b
から上部油室S1に至る軸方向溝71dとを備える。こ
れら径方向孔71c…、小径部71b、軸方向溝71d
でシール室S4と上部油室S1との連通路71fを構成
する。
【0024】オイルシール73は、シール室S4内にメ
インシールリップ部73aを有し、このメインシールリ
ップ部73aは、ピストンロッド21に摺接する環状の
第1リップ73bと、凹部71aの内周面に当接する環
状の第2リップ73cとからなる。
【0025】第1リップ73bは、ピストンロッド21
と接触する接触面73dを備える。この接触面73dの
軸方向長さはL1である。メインリップ部73aは、第
1リップ73bと第2リップ73cとの間に、上記軸方
向長さL1よりも小さい深さL2の環状溝73eを有す
る。
【0026】図6は本発明に係るシール部の別の実施の
形態における作用図であり、ピストンロッド21が、例
えば、矢印Vで示すように上方に移動する伸び行程で
は、上部油室S1内の圧力が高くなる。これと同時に、
上部油室S1内でピストンロッド21表面に油膜として
付着したオイルは、一種のポンプ作用を為すピストンロ
ッド21によって、矢印のようにピストンロッド21
外周面とブッシュ31e内周面との間の隙間を介してシ
ール室S4へ強制的に送り込まれる。
【0027】上部油室S1内の圧力が高いこと、及びオ
イルが強制的にシール室S4に送り込まれることによっ
て、シール室S4内には、瞬時に、しかも上部油室S1
内よりも高い圧力がのように作用する。この時、上部
油室S1からオリフィス36を通ってオイルが逆流する
ことが考えられるが、上部油室S1内の圧力は、瞬時に
はオリフィス36で減圧され、オリフィス36の下流と
なる軸方向溝31d側に高い圧力が伝わりにくい。従っ
て、上部油室S1よりも圧力の高いシール室S4のオイ
ルは、オリフィス36側から逆流するオイルの影響をあ
まり受けずに、のように径方向孔71c、外周シール
室S5、軸方向溝71d、オリフィス36を通って上部
油室S1に戻る。
【0028】このように、シール室S4に送られたオイ
ルは、上部油室S1に戻るので、シール室S4内の瞬時
の圧力上昇が抑えられる。しかも、オリフィス36の断
面積をピストンロッド21外周面とブッシュ31eとの
間の隙間を越えない範囲に設定したので、オリフィス3
6を通って上部油室S1にオイルが戻る時に、上記した
オリフィス36側から逆流するオイルの影響は更に小さ
くなるため、オイルの戻りは速くなり、シール室S4内
の圧力上昇を更に抑えることができる。
【0029】ここで、(1)シール室S4内の第1リッ
プ73bが径内方に圧力を受けるのは、深さL2である
環状溝73eの第1リップ側の壁面73fだけである。
また、(2)接触面73dの軸方向長さL1よりも深さ
L2が小さいため、環状溝73eの壁面73fの外径と
接触面73dの内径とがほぼ等しいとすると、筒状の接
触面73dの面積は、壁面73fを径方向と直角な面へ
投影した投影面積よりも大きくなる。
【0030】これら(1),(2)より、シール室S4
内の圧力によって、筒状の接触面73dには、シール室
S4内の圧力よりも小さい面圧しか発生しないため、シ
ール室S4内の圧力が高くなっても、接触面73dの面
圧は高くならない。また、第2リップ73cには、径外
方から径内方へシール室S4内の圧力が作用しないの
で、第2リップ73cによって、第1リップ73bの接
触面73dの面圧が増加することはない。更に、接触面
73dの面圧が高くならないので、第1リップ73bの
軸方向長さL1を大きくしてシール性を向上させること
ができる。
【0031】以上のように、オリフィス36を設けたこ
と、及び第1リップ73bと第2リップ73cとの間に
第1リップ73bのピストンロッド21軸方向長さL1
よりも深さL2の小さい環状溝73eを形成したことに
よって、第1リップ73bの接触面73dの面圧を抑え
ることができ、接触面73dの摩耗を低減することがで
きる。
【0032】尚、オリフィス36は、図2や図5に示し
たように、軸方向溝31d,71dの端部に形成した
が、軸方向溝31d,71dの途中や、外周シール室S
5内、径方向溝31c、径方向孔71cの端部又は途中
に形成してもよい。また、オリフィス36の形状、長
さ、数量は問わない。要は、その断面積が、ロッドガイ
ド31とピストンロッド21外周面との間の隙間の面積
を越えない範囲であり、上部油室S1内の圧力が高くな
っても、軸方向溝31d、外周シール室S5、径方向溝
31c、又は、軸方向溝71d,外周シール室S5、径
方向孔71cを介して上部油室S1内の圧力をシール室
S4内へ伝えなければよい。
【0033】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1のシングルチューブ式ダンパの軸封装置
は、ロッドガイド部材にシール部材のシールリップを収
納するシール室を形成し、且つ、ロッドガイド部材にシ
ール室とシリンダ内の作動油室とを連通する連通路を形
成し、この連通路の途中にオリフィスを形成して、シー
ル室の圧を連通路及びオリフィスを介して作動油室へ逃
がす構成としたので、シール室内の圧力が作動油室へ逃
げるため、シールリップには大きな圧力が作用せず、ピ
ストンロッドとの接触面の面圧が高くならず、シールリ
ップの耐久性を向上させることができる。
【0034】請求項2のシングルチューブ式ダンパの軸
封装置は、オリフィスの断面積を、ロッドガイド部材と
ピストンロッド外周面との間の隙間の面積を越えない範
囲で設定したので、作動油室内の圧力が高くなっても、
この圧力はオリフィスで減圧され、オリフィス側からシ
ール室に伝わることはない。
【0035】請求項3のシングルチューブ式ダンパの軸
封装置は、シリンダを局部的に径内方へ窪ませること
で、ロッドガイド部材を固定し、一方、ロッドガイド部
材の外周面に軸方向溝を形成し、この軸方向溝へ窪みの
一部を進入させて、軸方向溝の断面積を減少することで
オリフィスを形成したので、シリンダにロッドガイド部
材を固定することで容易にオリフィスを形成することが
でき、製作工数を削減することができる。
【0036】請求項4のシングルチューブ式ダンパの軸
封装置は、シール部材に、シール室内に収納されるメイ
ンシールリップ部を有し、このメインシールリップ部
を、ピストンロッドに摺接する第1リップと、この第1
リップの径外方のシール室内周面に当接する第2リップ
とから構成し、これら第1リップ及び第2リップの間に
第1リップのピストンロッド軸方向長さよりも深さの小
さい環状溝を形成したので、環状溝の第1リップ側の壁
面にだけ径外方から径内方へシール室内圧が作用し、こ
のシール室内圧によって、第1リップ側の壁面の面積よ
り大きい第1リップのピストンロッド接触面には、シー
ル室内圧より小さい面圧しか発生しないため、第1リッ
プが大きく摩耗することがなくなり、耐久性を向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシングルチューブ式ダンパの断面
【図2】本発明に係るシール部の断面図(拡大図)
【図3】本発明に係るロッドガイドの斜視図
【図4】本発明に係るシール部の作用図
【図5】本発明に係るシール部の別の実施の形態を示す
断面図(拡大図)
【図6】本発明に係るシール部の別の実施の形態におけ
る作用図
【符号の説明】
1…シングルチューブ式ダンパ、2…シリンダ、21…
ピストンロッド、30,70…軸封装置(シール部)、
31,71…ロッドガイド、31a,71a…凹部、3
1b,31c,31d,71b,71c,71d…連通
路、33,73…シール部材(オイルシール)、33a
…シールリップ(リップ)、33b,73d…接触面、
36…オリフィス、73a…メインシールリップ部、7
3b,73c…シールリップ(第1リップ、第2リッ
プ)、73e…環状溝、73f…壁面、S1,S2…作
動油室(上部油室、下部油室)、S4…シール室。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 細田 博信 埼玉県行田市藤原町1丁目14番地1 株式 会社ショーワ埼玉本社工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダの端部にピストンロッドをガイ
    ドするロッドガイド部材とシール部材とを内から外へこ
    の順に設けたシングルチューブ式ダンパにおいて、前記
    ロッドガイド部材に前記シール部材のシールリップを収
    納するシール室を形成し、且つ、ロッドガイド部材にシ
    ール室とシリンダ内の作動油室とを連通する連通路を形
    成し、この連通路の途中にオリフィスを形成して、シー
    ル室の圧を連通路及びオリフィスを介して作動油室へ逃
    がす構成としたことを特徴とするシングルチューブ式ダ
    ンパの軸封装置。
  2. 【請求項2】 前記オリフィスの断面積を、前記ロッド
    ガイド部材とピストンロッド外周面との間の隙間の面積
    を越えない範囲で設定したことを特徴とする請求項1記
    載のシングルチューブ式ダンパの軸封装置。
  3. 【請求項3】 シリンダを局部的に径内方へ窪ませるこ
    とで、ロッドガイド部材を固定し、一方、ロッドガイド
    部材の外周面に軸方向溝を形成し、この軸方向溝へ前記
    窪みの一部を進入させて、軸方向溝の断面積を減少する
    ことでオリフィスを形成したことを特徴とする請求項1
    又は請求項2記載のシングルチューブ式ダンパの軸封装
    置。
  4. 【請求項4】 前記シール部材は、前記シール室内に収
    納されるメインシールリップ部を有し、このメインシー
    ルリップ部は、前記ピストンロッドに摺接する第1リッ
    プと、この第1リップの径外方のシール室内周面に当接
    する第2リップとからなり、これら第1リップ及び第2
    リップの間に第1リップのピストンロッド軸方向長さよ
    りも深さの小さい環状溝を形成したことを特徴とする請
    求項1、請求項2又は請求項3記載のシングルチューブ
    式ダンパの軸封装置。
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