JPH0932710A - 点火時期制御方法及びその装置 - Google Patents

点火時期制御方法及びその装置

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JPH0932710A
JPH0932710A JP7185550A JP18555095A JPH0932710A JP H0932710 A JPH0932710 A JP H0932710A JP 7185550 A JP7185550 A JP 7185550A JP 18555095 A JP18555095 A JP 18555095A JP H0932710 A JPH0932710 A JP H0932710A
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JP
Japan
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ignition timing
value
cylinder
rotational angular
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JP7185550A
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English (en)
Inventor
Sakae Saito
栄 齋藤
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/40Engine management systems

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  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジン構成部品のバラツキや、動弁系のバ
ルブタイミングのずれによる各気筒間の出力の変動を規
制し、この各気筒間の出力変動に基因する車体振動を排
除出来る点火時期制御方法及びその装置を提供すること
にある。 【解決手段】 エンジン10の回転角加速度ω’の変動
値ΔACC(n)を各気筒毎に求め、この変動値または
判定値のいずれか一方を内燃機関の運転状態に応じて正
規化IAC(n)した後、両者を比較して各気筒の出力
に関連する燃焼状態を判定し、出力の異なる燃焼状態示
す気筒の出力をその他の気筒の出力に近づくように出力
の異なる燃焼状態を示す気筒の点火時期θadvをその
他の気筒の点火時期に対し補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多気筒のエンジン
の点火時期制御方法及びその装置、特に、各気筒間での
燃焼のバラツキを規制するようにした点火時期制御方法
及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】多気筒のエンジンの点火系では、適正点
火順序で各気筒の点火処理を行い、各気筒に順次出力ト
ルクを発生させ、エンジン回転を継続させている。この
エンジンの点火系は、各気筒の圧縮上死点前の所定クラ
ンク角を点火時期としてエンジン運転状態に応じて順次
算出し、同点火時期に点火回路を駆動し各気筒の点火を
行っている。この点火時期の基本的な制御では、エンジ
ンの定常運転時において運転条件、例えば、エンジン回
転数、吸入空気量等に応じて基準点火時期を設定し、こ
れをノッキングの発生しない範囲で、適宜補正し、目標
点火時期を求め、同点火時期に点火処理を行なってい
る。
【0003】このような点火時期の制御により、各気筒
の発生する出力は、基準の点火時期を進める(アドバン
ス)ことにより増加し、遅角する(リタード)ことによ
り減少することが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、多気筒のエ
ンジンでは、部品バラツキや、動弁系のベルトトレーン
の撓みなどが原因してバルブタイミングがずれ、気筒毎
の空燃比が変動するという問題がある。例えば、図16
に示すDOHC式のエンジンでは、第1バンクと第2バ
ンクに気筒を配置すると共に、示矢する方向を回転方向
とするタイミングベルトによって第1バンク側の排気カ
ム軸、吸気カム軸、アイドラがこの順で回転され、次い
で、第2バンク側の吸気カム軸、排気カム軸、クランク
軸側回転体がこの順で回転される。
【0005】このようなDOHC式のエンジンでは、図
17、図18に示すような出力変動が生じる。即ち、こ
のDOHC式のV型エンジンでは、その駆動時に左右バ
ンクの吸排気カム軸がタイミングベルトによって同時駆
動されるが、各弁バネの閉弁付勢力及びオーバーラップ
位置のカム形状によって、吸排気カム軸には回転を進め
る方向あるいは回転を遅らす方向への力が生じ、これが
タイミングベルトに対し伸縮方向の変位を生じさせる。
この結果、特に、第1バンクでのタイミングベルトの撓
みt0の傾向が大きく表れ、オーバーラップ量が正規の
値より小さくなる。このようにオーバーラップ量が小さ
くなった第1バンクでは、アイドル時のような低速回転
域であると吹き抜けが低下し出力が向上し、逆に、高速
回転域であると体積効率が低下して出力低下を招くとい
う問題がある。これに加え、部品バラツキによって特定
気筒(ここでは♯5気筒)の出力(図示平均有効圧P
i)が所定の運転域で比較的大きくなっている。
【0006】このように各気筒間の空燃比のずれ等によ
り、気筒毎の燃焼時の出力が微妙に増減変動し、これが
原因して車体に振動を励起してしまい、乗員に不快感を
与えるという問題がある。本発明の目的は、エンジン構
成部品のバラツキや、動弁系のバルブタイミングのずれ
による各気筒間の出力の変動を規制し、この各気筒間の
出力変動に起因する車体振動を排除出来る点火時期制御
方法及びその装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、内燃機関の回転角加速度の変
動値を各気筒毎に求め、この変動値または判定値のいず
れか一方を内燃機関の運転状態に応じて正規化した後、
両者を比較して各気筒の出力に関連する燃焼状態を判定
し、出力の異なる燃焼状態を示す気筒の出力をその他の
気筒の出力に近づくように出力の異なる燃焼状態を示す
気筒の点火時期をその他の気筒の点火時期に対し補正す
ることを特徴とする点火時期制御方法。
【0008】請求項2の発明は、内燃機関の回転角加速
度の変動値を各気筒毎に求め、この変動値または判定値
のいずれか一方を内燃機関の運転状態に応じて正規化し
た後、両者を比較して各気筒の出力に関連する燃焼状態
を判定し、出力の大きな燃焼状態示す気筒の点火時期を
出力の小さな燃焼状態示すその他の気筒の点火時期より
遅角側に補正することを特徴とする。
【0009】請求項3の発明は、内燃機関の回転角加速
度の変動値を各気筒毎に求め、この変動値または判定値
のいずれか一方を内燃機関の運転状態に応じて正規化し
た後、両者を比較して各気筒の出力に関連する燃焼状態
を判定し、出力の小さな燃焼状態を示す気筒の点火時期
を出力の大きな燃焼状態を示すその他の気筒の点火時期
より進角側に補正することを特徴とする。
【0010】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
記載の点火時期制御方法において、上記内燃機関の回転
角加速度の変動値は、内燃機関の運転状態がアイドル運
転時に求められることを特徴とする。
【0011】請求項5の発明は、請求項1乃至請求項3
記載の点火時期制御方法において、上記内燃機関の回転
角加速度の変動値は、上死点における瞬間回転角速度と
下死点における瞬間回転角速度とを用いて求めることを
特徴とする。
【0012】請求項6の発明は、請求項5記載の点火時
期制御方法において、上記内燃機関の回転角加速度の変
動値は、上死点における瞬間回転角速度と下死点におけ
る瞬間回転角速度とから回転角加速度を求め、この回転
角加速度とその平均値との偏差から回転角加速度の変動
値を求めることを特徴とする。
【0013】請求項7の発明は、請求項6記載の点火時
期制御方法において、上記回転角加速度の今回の平均値
は、今回求められた回転角加速度と前回までの平均値と
の重み付けにより求めることを特徴とする。
【0014】請求項8の発明は、請求項1乃至請求項3
記載の点火時期制御方法において、上記回転角加速度の
変動値または判定値のいずれか一方の正規化は、内燃機
関のエンジン回転数及び吸気情報に応じて補正すること
により行うことを特徴とする。
【0015】請求項9の発明は、請求項8記載の点火時
期制御方法において、上記吸気情報は体積効率であるこ
とを特徴とする。
【0016】請求項10の発明は、請求項1乃至請求項
3記載の点火時期制御方法において、上記正規化を実施
した後、回転角加速度変動値と判定値とを比較し、回転
角加速度変動値が判定値を上回る回数を求め、その回数
が大きいほど点火時期を進角側に補正することを特徴と
する。
【0017】請求項11の発明は、請求項10記載の点
火時期制御方法において、上記回数に応じて点火時期の
進角、保持、遅角の切換えを行うことを特徴とする。
【0018】請求項12の発明は、請求項11記載の点
火時期制御方法において、上記回数が第1の判定回数以
上のとき点火時期を進角し、上記回数が上記第1の判定
回数より小さい第2の判定回数より小さいとき点火時期
を遅角し、上記回数が上記第1判定回数より小さく且つ
上記第2の判定回数以上のときに点火時期を保持するこ
とを特徴とする。
【0019】請求項13の発明は、請求項1乃至請求項
3記載の点火時期制御方法において、上記回転角加速度
の変動値と判定値とのいずれか他方をエンジンの運転状
態に応じて変更することを特徴とする。
【0020】請求項14の発明は、請求項13記載の点
火時期制御方法において、上記回転角加速度の変動値と
判定値とのいずれか他方をエンジン回転数と吸気情報に
応じて変更することを特徴とする。
【0021】請求項15の発明は、請求項14記載の点
火時期制御方法において、上記吸気情報は体積効率であ
ることを特徴とする。
【0022】請求項16の発明は、内燃機関の回転角加
速度の変動値を検出する変動検出手段と、上記変動検出
手段で検出された変動値または判定値のいずれか一方を
上記内燃機関の運転状態に応じて正規化して正規化変動
値または正規化判定値を求める正規化値検出手段と、上
記正規化変動値または正規化判定値と上記変動値または
判定値とを比較して燃焼悪化判定値を求める燃焼悪化判
定値算出手段と、上記燃焼悪化判定値を参照して、出力
の異なる燃焼状態示す気筒の出力をその他の気筒の出力
に近づくように出力の異なる燃焼状態を示す気筒の点火
時期をその他の気筒の点火時期に対し補正すべく点火駆
動回路を制御する点火制御手段とを備えたことを特徴と
する。
【0023】
【実施例】以下、本発明の一実施例としての点火時期制
御方法及びその装置に付いて説明する。この点火時期制
御装置はDOHC式の6気筒の内燃機関(以下単にエン
ジン10と記す)に装着される。このエンジン10には
吸気路11及び排気路12が接続される。この吸気路1
1はエアクリーナ13よりのエアを吸入し、エアフロー
センサ14によりその空気量を検出し、吸気管15を介
してエンジンの燃焼室に導いている。尚、吸気路11の
途中にはサージタンク16がありその下流側にはエンジ
ン10に支持された燃料噴射弁17より燃料供給がなさ
れている。
【0024】吸気路11はスロットルバルブ18により
開閉され、さらに、このスロットルバルブ18をバイパ
スするバイパス通路11Aが設けられ、このバイパス路
11Aには、ISC弁として機能する捨てっぱステッパ
モータ弁(STM弁)12が介装されている。なお、こ
のバイパス通路11Aには、エンジン冷却水温に応じて
開度が調整されるワックスタイプのファーストアイドル
エアバルブ13も設けられており、STM弁12に併設
されている。STM弁12の開度を後述するエンジンコ
ントロールユニット(以後単にECUと記す)21にて
制御することにより、運転者によるアクセルペダルの操
作とは関係無く、バイパス通路11Aを通して吸気をエ
ンジン10に供給することができる。
【0025】このスロットルバルブ18には同バルブの
開度sθ情報を出力するスロットルセンサ20が付設さ
れ、同センサの電圧値がECU21の入出力回路212
に図示しないA/D変換器を介して入力されている。こ
こで、符号22は大気圧Paを出力する大気圧センサ
を、符号23は大気温Taを出力する大気温センサを、
符号25はエンジン10の水温信号wtを出力する水温
センサを示している。エンジンの排気路12には実空燃
比(A/F)を出力するリニアA/Fセンサ26が装着
され、更に、リニアA/Fセンサ26の下流に三元触媒
28が配設され、その下流には図示しないマフラーが配
設されている。
【0026】三元触媒28は触媒活性温度に達した際
に、排ガスがストイキオ中心のウインドウ域にあると、
HC,CO,NOXの酸化還元処理を行なうことがで
き、無害化された排ガスを排気出来る。なお、場合によ
り、酸素過剰下でNOXを還元することができるリーン
NOX触媒を付加しても良い。更に、エンジン10は各
気筒毎に点火プラグ31を装着され、各気筒♯1〜♯6
のプラグ31は点火駆動手段としての点火コイル32、
パワートランジスタ33、駆動回路34及びECU21
に接続される。点火駆動回路34は各気筒毎に図3、図
4に示す点火駆動部341(342〜346は同様構成
のため図示せず)を備える。
【0027】ここでの点火駆動部341はクランク角信
号(クランク角センサ信号s1に基づき検出されたΔθ)
と、基準信号(TDCセンサ信号s2に基づき検出され
たψo)とによって駆動する。ここで、目標点火時期ψ
tが決定された定常運転時において、ワンショット回路
Bは上死点前(例えば75°)の基準信号ψoによりト
リガされ、クランク角信号Δθを決められた数(点火時
期ψo−ψtに相当するディレイタイムt1)だけ数えた
後に通電開始信号を出力するように構成される(図5参
照)。この場合、目標点火時期ψtは後述する図15の
フローチャートのステップs18で符号θadvとして
求められたものである。
【0028】ワンショット回路Aはその通電開始信号に
よりトリガされ、ドエル角θdに相当するクランク角信
号を決められた数だけ数え点火信号を出力するよう構成
される。フリップフロップF・Fはワンショット回路B
からの通電開始信号によりセットされて、ワンショット
回路Aからの点火信号によりリセットされる。更に、駆
動回路PCはフリップフロップのセット状態時にその出
力信号によりパワートランジスタ33をオンさせて、イ
グニッションコイル32への電流を流させる。イグニッ
ションコイル32はパワートランジスタ33がオフした
時に二次側に高圧電流を生じさせ、この電流が第1気筒
♯1の点火プラグ31に伝えられ、点火が行なわれる。
【0029】同様に、第2〜第6気筒♯2〜♯6の点火
駆動部342〜346も構成され、目標点火時期ψtに
対向する気筒のイグニッションコイル32の二次側高圧
電流が各気筒♯2,♯3の点火プラグ31に供給され、
各気筒の点火が行なわれる。なお、図6に全気筒♯1〜
♯6の基準点火時期の一例を示した。ここで、各気筒の
点火時期は、ほぼクランク角120°の間隔を保って各
気筒毎に交互に行われている。ここでのエンジン10の
クランク軸35には図13に示すようにクランク角セン
サ信号s1(クランク角信号Δθ,エンジン回転数Ne
の算出に用いる)を出力するクランク角センサ24と、
TDCセンサ信号s2(基準信号ψの算出に用いる)を
出力するTDCセンサ27とが装着され、更に、エンジ
ン10にはノック信号Ksを出力するノックセンサ29
が装着され、バッテリー電圧センサ30も装備される。
【0030】尚、これらセンサ類である、エアフローセ
ンサ14、スロットルセンサ20、大気圧センサ22、
大気温センサ23、クランク角センサ24、水温センサ
25、リニアA/Fセンサ26、TDCセンサ27、ノ
ックセンサ29、バッテリー電圧センサ30等よりの出
力信号がECU21の入出力回路211に入力されてい
る。エンジンコントロールユニットであるECU21は
マイクロコンピュータによってその要部が形成され、上
述の駆動回路171と、入出力回路211と、図14乃
至図15の制御プログラムや各設定値や図8、図11の
各算出マップやその他の設定値等を格納処理された記憶
回路212と、制御プログラムに沿って燃料噴射弁17
及び点火プラグ31を駆動制御する制御回路213とを
備え、エンジン10への燃料供給制御、スロットル弁駆
動制御等の周知の制御処理を行うと共に点火時期制御を
行う。
【0031】なお、ここでの燃料供給制御では吸入空気
量に基づく基本燃料パルス幅Tfを算出し、これに空燃
比その他の補正係数を掛けてインジェクタ駆動時間を決
定し、各気筒のインジェクタを駆動させるという周知の
インジェクタ駆動制御処理を行う。ここで、いま、点火
時期制御に着目すると、この点火時期制御のために、E
CU21はこのECU21は、図2に示すように、変動
検出手段A1、正規化変動値検出手段A2、燃焼悪化判
定値算出手段A3、燃焼状態制御手段A4、燃焼変動要
素A5、角加速度検出手段A6、平滑化手段A7、閾値
更新手段A8及び基準値設定手段A9の機能を備える。
【0032】ここで、燃焼変動要素A5は、燃焼状態制
御手段A4からの制御信号により点火時期をθadvを
所望の状態に調整して、実現すべき出力での運転を行う
もので、点火プラグ31が燃焼変動要素A5として機能
する。なお、点火時期(制御点火時期)θadvは次式
で表される。 θadv=θB+θC+θI(j) この式におけるθBは基本点火時期であり、体積効率E
vとエンジン回転数Neで決まる値で、所定のマップで
演算される。体積効率Evは、エアフローセンサ14か
らの吸入空気量Aとクランク角センサ24からのエンジ
ン回転数Nとからエンジン1回転当たりの吸入空気量A
/Nを求め、この情報に基づき体積効率Evが算出され
ている。
【0033】θCはエンジン冷却水温度wt、吸気温度
Ta、大気圧Pa等に応じた各種点火時期補正値であ
る。θI(j)は、後述のように燃焼変動に対応した点火時
期制御を行うための燃焼変動補正値である。ところで、
本実施例の点火時期制御装置は、エンジンに駆動される
クランク軸35の角加速度を検出する角加速度検出手段
A6を備え、角加速度検出手段A6は次のように構成さ
れる。
【0034】即ち、図13に示すように、角加速度検出
手段A6は、クランク角センサ24、TDCセンサ27
及びECU21を主要素として備え、クランク角センサ
24はクランク軸35と一体的に回転する回転部材36
をそなえる。回転部材36はその周辺に半径方向に突出
する第1〜3のベーン36A〜36Cを形成され、これ
ら第1〜3のベーンに対して両面から対向するように装
備された検出部241が回転部材36の回動に伴うら第
1〜3のベーンの通過を、光学的にもしくは電磁気的に
検出し、対応するパルス出力を行うように構成されてい
る。第1〜3のベーン36A〜36Cは、各々が一定角
度のクランク軸回転角度に対応する周方向長さを備え、
所定角度間隔毎に、周方向に離隔して配設されている。
【0035】即ち、隣合うベーンの対向縁は相互に12
0度の角度間隔を持って配設されている。ところで、T
DCセンサ27は、図示しないカムシャフトに固着され
ており、クランク軸35が2回転してカムシャフトが1
回転する間に、カムシャフトが1つの気等に対向する特
定の回転位置を採る毎に、パルス出力を発生するように
成ってる。そして、点火作動が気筒番号順に行われる6
気筒エンジンに搭載された本装置は、例えば第3のベー
ン36Cの縁部(前端または後端)が検出部241を通
過したときに、第1気筒グループをなす第1気筒及び第
4気筒の何れか一方に対応する第1クランク軸回転角度
領域にクランク軸が突入すると共に、第1ベーン36A
の端縁が検出部241を通過した時に、クランク軸が第
1回転角度領域から離脱するようになっている。
【0036】同様に、第1ベーン36Aの端縁の通過時
に、第2気筒グループをなす第2気筒及び第5気筒の何
れか一方に対応する第2クランク軸回転角度領域に突入
し、次いで、第2ベーン36Bの端縁の通過時に第3気
筒グループをなす第3気筒及び第6気筒の何れか一方に
対応する第3クラン回転角度領域に突入し、次いで、第
3ベーン36Cの端縁の通過時に同領域からの離脱が行
われるようになっている。そして、第1気筒と第4気筒
との識別、第2気筒と第5気筒との識別、第3気筒と第
6気筒との識別は、TCDセンサ27の出力に基づいて
行われるようになっている。このような構成により、角
加速度の検出は次ののように行われている。
【0037】即ち、エンジン回転数中、ECU21はク
ランク角センサ24からのパルス出力とTDCセンサ2
7の検出信号とを逐次入力され、演算を周期的に繰り返
し実行する。またECU21はクランク角センサ24か
らのパルス出力が、TDCセンサ27からのパルス出力
の入力時点以降に順次入力したもののうちの何番目のも
のであるかを判別する。これにより、入力されたクラン
ク角センサ24からのパルス出力が何番目の気筒に対応
するものであるかを識別され、好ましくは、主に膨張行
程(出力行程;BTDC75°)を現時点で実行中の気
筒が識別気筒として識別される。
【0038】そして、ECU21は、クランク角センサ
24からのパルス信号に応じて、識別気筒グループm
(mは1,2または3)に対応するクランク軸回転角度
領域への突入を判別すると、周期計測用タイマ(図示せ
ず)をスタートさせる。次いで、クランク角センサ24
から次のパルス出力を入力すると、ECU21は、識別
気筒グループmに対応するクランク軸回転角度領域から
の離脱を判別し、周期計測用タイマの計時動作を停止さ
せて計時結果を読み取る。この計時結果は、識別気筒グ
ループmに対応するクランク軸回転角度領域への突入時
点から当該領域からの離脱時点までの時間間隔TN
(n)、即ち、識別気筒グループに対応する2つの所定
クランク軸によって定まる周期TN(n)を表してい
る。
【0039】ここで、周期TN(n)における添字n
は、当該周期が識別気筒におけるn回目(今回)の点火
動作に対応することを表す。また、周期TN(n)は、
6気筒エンジンでは識別気筒グループの120度クラン
ク角間周期(隣合う気筒における運転状態BTDC75
°相互の時間間隔)になり、より一般的には、N気筒エ
ンジンでの(720°/N)度クランク角間周期にな
る。なお、今回の識別気筒に対応するクランク軸回転角
度領域からの離脱を表す上記パルス出力は、次の識別気
筒に対応するクランク軸回転角度領域への突入をも表
す。従って、このパルス出力に応じて、次の識別気筒に
ついての気筒識別ステップが実行されるとともに、当該
次の識別気筒に係る周期計測を開始すべく、首記計測用
タイマがリスタートされる。
【0040】このような動作により、ECU21は12
0度クランク間周期TN(n)を検するが、♯1気筒か
ら♯6気筒に至る一連の状態を表示すると、図7に示す
ようになり、120度クランク間周期は、TN(n−
5)からTN(n)であらわされる。これらの検出値を
用いて当該周期におけるクランク軸の角加速度ACC
(n)を次式により算出する。 ACC(n)=1/TN(n)・{KL(m)/TN
(n)−KL(m−1)/TN(n−1)} ここで、KL(m)はセグメント補正値であり、今回の
識別気筒に関連して、ベーン製造上及び取付け上のベー
ン角度間隔のバラツキによる周期測定誤差を除去するた
めの補正を行うべく、ECU21により次式でセグメン
ト補正値KL(m)が算出される。
【0041】KL(m)={KL(m−3)×(1−X
MFDKFG)+KR(n)×(XMFDKFD)} ただし、XMFDKFGはセグメント補正ゲインを示し
ている。またKL(m)におけるmに対応する気筒グル
ープ毎に設定されるもので、気筒グループ♯1,♯4に
対しm=1、気筒グループ♯2,♯5に対しm=2、気
筒グループ♯3,♯6に対しm=3がそれぞれ対応し、
図7に示すようにKL(1)〜KL(3)が繰り返され
る。そして、KL(m−1)におけるm−1は、対応す
るmの直前のものを意味しているため、KL(m)=K
L(1)のときKL(m−1)=KL(3)、KL
(m)=KL(2)のときKL(m−1)=KL
(1)、KL(m)=KL(3)のときKL(m−1)
=KL(2)を示している。
【0042】更に、上式におけるKL(m−3)は同一
気筒グループにおける前の回のKL(m)を示してお
り、♯4気筒の演算時におけるKL(m−3)は前の♯
1気筒におけるるKL(1)が用いられ、♯1気筒の演
算時におけるKL(m−3)は前の♯4気筒におけるK
L(1)が用いられる。♯5気筒の演算時におけるKL
(m−3)は前の♯2気筒におけるKL(2)が用いら
れ、♯2気筒の演算時におけるKL(m−3)は前の♯
5気筒におけるるKL(2)が用いられる。♯6気筒の
演算時におけるKL(m−3)は前の♯3気筒における
KL(3)が用いられ、♯3気筒の演算時におけるKL
(m−3)は前の♯6気筒におけるKL(3)が用いら
れる。一方、上式におけるKR(n)は次式で求められ
る。
【0043】KR(n)=3・TN(n)+TN(n−
1)+TN(n−2) これは、2回前の計測時間TN(n−2)から今回の計
測時間TN(n)までの平均計測時間に対応した計測値
であり、セグメント補正値KL(m)の算出に際し、K
R(n)に対して、セグメント補正値ゲインXMFDK
FGによる一時フィルタ処理が前述の式を用いて行われ
る。ところで、本実施例の点火時期制御装置は、角加速
度検出手段A6の検出信号を用いて角加速度の変動値を
検出する変動検出手段A1を備えている。
【0044】そして、変動検出手段A1の演算は、検出
された各速度を平滑化手段A7により平滑化した平滑値
と、角加速度検出手段A6から出力された角加速度との
差を求めることにより行われるように構成されている。
【0045】即ち、変動検出手段A1においては、加速
度変動値ΔACC(n)が次式により算出される。 ΔACC(n)=ACC(n)−ACCAV(n) ここでACCAV(n)は、検出された角速度を平滑化
手段A7により平滑化した平滑値であり、次式による一
時フィルタ処理を行うことにより算出される。ACCA
V(n)=α・ACCAV(n−1)−(1−α)・A
CC(n)ここでαは一次フィルタ処理における更新ゲ
インであり、0.95程度の値が採られる。
【0046】また、変動検出手段A1から出力される変
動値ΔACC(n)をエンジンの運転状態に応じて正規
化し、正規化変動値IAC(n)を求める正規化変動値
検出手段A2が設けられる。すなわち、正規化変動値検
出手段A2における正規化変動値IAC(n)の算出は
次式により行われる。 IAC(n)=ΔACC(n)・Kte(Ev,Ne) ここで、Kte(Ev,Ne)は出力補正係数であり、
図11に示す特性によって設定されるようになってい
る。
【0047】図11の特性は、横軸に体積効率Evをと
り、この体積効率Evに対する出力補正係数Kte(E
v,Ne)を縦軸に採って示されており、エンジン回転
数Neが大きくなるほど右上側の線の特性を採用するよ
うに構成されている。従って、図11の特性がマップと
して記憶されており、クランク角センサ24等の検出信
号から算出されるエンジン回転数Neと体積効率Evと
から、出力補正係数Kte(Ev,Ne)がECU21
において設定され、エンジン出力に対応した補正による
正規化が行われるように構成されている。そして、正規
化変動値IAC(j)と所定の閾値IACTHとを比較
して、燃焼悪化判定値VAC(j)を求める燃焼悪化判
定値算出手段A3が設けられており、燃焼悪化判定値V
AC(j)は、正規化変動値IAC(j)が閾値IAC
THを下回る悪化量を累積して求めるように構成されて
いる。
【0048】即ち、燃焼悪化判定値VAC(j)は、次
式により算出される。 VAC(j)=Σ{IAC(j)<IACTH}×{I
ACTH−IAC(j)} ここで、上式の{IAC(j)<IACTH}は、IA
C(j)<IACTHが成立しているとき「1」をと
り、成立していないとき「0」をとる関数であり、正規
化変動値IAC(n)が所定の閾値IACTHを下回っ
ているとき、この下回った量を悪化量として累積するよ
うに構成されている。従って、燃焼悪化判定値VAC
(j)は、閾値IACTHと正規化変動値IAC(j)
との差を重みとした悪化量を累積して求められ、閾値付
近の影響を小さくして、悪化の状態を正確に反映しうる
ように構成されている。
【0049】そして、燃焼悪化判定値算出手段A3にお
ける所定の閾値IACTHは、閾位置更新手段A8によ
ってエンジン運転状態に対応して更新される。尚、上述
の添字jは気筒番号を示している。また、燃焼悪化判定
値VAC(j)としては、より簡単なプログラムを用い
て、正規化変動値IAC(j)が閾値IACTHを下ま
わる回数を累積して求めても良い。即ち、次式によって
燃焼悪化判定値VAC(j)を求めても良い。 VAC(j)=Σ{IAC(j)<IACTH}} 上述のような燃焼悪化判定値算出手段A3からの演算結
果は、燃焼状態制御手段A4で用いられるように構成さ
れている。
【0050】即ち、燃焼状態制御手段A4は、燃焼悪化
判定値算出手段A3により算出された燃焼悪化判定値V
AC(j)及び燃焼悪化気筒jを参照し、基準値設定手
段A9からのエンジン運転状態に応じて設定される基準
点火時期θBについてエンジンの燃焼変動調整要素A5
としての点火プラグ31を制御するように構成されてい
る。燃焼状態制御手段A4による燃焼変動調整要素A5
の制御についての基準値として、基準値設定手段A9に
より上限基準値VACTH1と下限基準値VACTH2
とが設定される。そして、燃焼変動調整要素A5による
制御は燃焼悪化判定値をVAC(j)を上限基準値VA
CTH1と下限基準値VACTH2との間に納めるべく
行われるように構成されている。
【0051】即ち、燃焼変動調整要素A5としての点火
プラグ31による制御は、前述のように、点火時期制御
に際しての基準点火時期θBの補正により行われるよう
に構成され、制御点火時期θadvは次式で算出される
ように構成されている。 θadv=θB+θC+θI(j) そして、この式におけるθI(j)は次のように調整される
ように成っている。まず燃焼悪化判定値VAC(j)が
上限基準値VACTH1を越えている場合には、所定以
上に燃焼変動値が悪化している場合であるとして、点火
時期を進角させる補正が次式による補正係数θI(j)の算
出により行われるようになっている。
【0052】θI(j)=θI(j)+Kadv・{VAC
(j)−VACTH1} これは図8に示す補正特性のうち進角側右上特性の補正
値を示し、Kadvは特性の傾きを示す係数である。そ
して、右辺のθI(j)は、番号j気筒について、前の演算
サイクル(n−1)において算出された補正係数を示し
ており、上式により更新が行われる。なお、図8は横軸
に燃焼悪化判定値VACをとり、縦軸に補正係数θI(j)
をとって補正特性を示している。一方、燃焼悪化判定値
VAC(j)が下限基準値VACTH2を下回っている
場合には、遅角化を行う余裕があるとして、点火時期を
遅角させる補正が次式による補正係数θI(j)の算出によ
り行われるようになっている。
【0053】θI(j)=θI(j)+Kret・{VAC
(j)−VACTH2} これは図8に示す補正特性のうち遅角側左下特性の補正
値を示し、Kretは特性の傾きを示す係数である。更
に、燃焼悪化判定値VAC(j)が、下限基準値VAC
TH2以上で、上限基準値VACTH1以下である場合
には、適正な運転状態であるとして、点火時期を前の状
態に保つため、補正係数θI(j)の変更を行わないように
成っている。これは、図8に示す進角側右上特性と遅角
側左下特性との間の平坦な特性に対応するもので、補正
に関しての不感帯を構成している。
【0054】ここで、上限基準値VACTH1と下限基
準値VACTH2とは、燃焼変動目標値VAC0を中心
とし、下限基準値VACTH2を(VAC0−ΔVA
C)の値に、上限基準値VACTH1を(VAC0−Δ
VAC)の値に設定されている。燃焼変動目標値VAC
0は、COV(Coefficient of variance)の目標値(10
%程度)に対応した値であり、燃焼変動目標値VAC0の
両側におけるΔVACの範囲における点火時期補正をし
ないようにすることにより、回転変動を有限期間(12
8サイクル)で評価したり、閾値以下のもので演算して
いることに基因した誤差によるリミットサイクルを防止
するようにしている。
【0055】そして、上述の補正係数θI(j)は、上下限
値でクリップされるように構成されており、例えば、−
1<θI(j)<+5の範囲内に収まるように設定され、急
速な補正を行わず、徐々に補正を行うことにより、ショ
ック等の発生を防止し、安定した確実な制御が行われる
ように構成されている。つぎに、上述のように構成され
ている本発明の一実施例としての点火時期制御装置を用
いての点火時期制御方法を、ECU21の制御プログラ
ムに沿って説明する。
【0056】図示しないエンジンキーのオン操作と共に
エンジン10のECU21が作動を開始し、メイン処理
での制御に入り、各機能のチェック、初期値セット等の
初期機能セットがなされ、続いて、エンジンの各種運転
情報を読み取り、その上で図14、図15の制御処理に
達する。ここでは、ステップs1で角加速度検出手段A
6により角加速度ACC(n)が検出される。ここで、
検出に用いられる演算は次式による。
【0057】ACC(n)=1/TN(n)・{KL
(m)/TN(n)−KL(m−1)/TN(n−
1)} ここで、KL(m)はセグメント補正値であり、今回の
識別気筒に関連して、ベーン製造上及び取付け上のベー
ン角度間隔のバラツキによる周期測定誤差を除去するた
めの補正を行うべく、ECU21により次式でセグメン
ト補正値KL(m)が算出される。
【0058】KL(m)={KL(m−3)×(1−X
MFDKFG)+KR(n)×(XMFDKFD)} ただし、XMFDKFGはセグメント補正ゲインを示し
ている。一方、上式におけるKR(n)は次式で求めら
れる。
【0059】KR(n)=3・TN(n)+TN(n−
1)+TN(n−2) これは、2回前の計測時間TN(n−2)から今回の計
測時間TN(n)までの平均計測時間に対応した計測値
であり、セグメント補正値KL(m)の算出に際し、K
R(n)に対して、セグメント補正値ゲインXMFDK
FGによる一次フィルタ処理が前述の式を用いて行われ
る。そしてステップs2において、平均加速度ACCA
V(n)が算出される。
【0060】ここで、ACCAV(n)は、検出された
角速度ACC(n)を平滑化手段A7により平滑化した
平滑値であり、次式による一次フィルタ処理にを行うこ
とにより算出される。 ACCAV(n)=α・ACCAV(n−1)−(1−
α)・ACC(n) ここでαは一時フィルタ処理における更新ゲインであ
り、0.95程度の値が採られる。次いで、ステップs
3において、変動検出手段A1により、加速度変動値Δ
ACC(n)が検出される。
【0061】即ち、角加速度検出手段A6により検出さ
れた角速度ACC(n)と、平滑化手段A7により平滑
化した平滑値としての平均化加速度ACCAV(n)と
の差を求めることにより、加速度変動値ΔACC(n)
が次式で算出される。 ΔACC(n)=ACC(n)−ACCAV(n) また、ステップs4において、正規化変動値検出手段A
2により、変動検出手段A1から出力される変動値ΔA
CC(n)をエンジンの運転状態に応じて正規化した正
規化変動値IAC(n)が次式により算出される。
【0062】 IAC(n)=ΔACC(n)・Kte(Ev,Ne) ここで、Kte(Ev,Ne)は出力補正係数であり、
図11に示す特性によって設定される。図11の特性
は、横軸に体積効率Evをとり、この体積効率Evに対
する出力補正係数Kte(Ev,Ne)を縦軸に採って
示されており、エンジン回転数Neが大きくなるほど右
上側の線の特性を採用するように構成されている。即
ち、マップとして記憶され図11の特性において、クラ
ンク角センサ24等の検出信号から算出されるエンジン
回転数Neと体積効率Evとから、出力補正係数Kte
(Ev,Ne)がECU21において設定され、エンジ
ン出力に対応した補正による正規化が行われる。
【0063】ここで、上述のような、エンジン出力に対
応する正規化をした場合における制御特性に付いて説明
する。即ち、角加速度ω’は次式のように示される。 ω’=1/Ie・(Te−Tl)・・・・・・・・ ここで、Te:エンジントルク、Tl:負荷トルク、I
e:慣性モーメントを示す。
【0064】 一方、ω’=ωo’+Δω’・・・・・・・・ ここで、ωo’:平均角加速度を示す。
【0065】、式より、 ωo’+Δω’=1/Ie・(Te−Tl) =1/Ie・(Teo−Tl)+ΔTe/Ie よって、Δω’=ΔTe/Ie・・・・・・・・ ところで前述したステップs1における加速度ACC
(n)の検出手法では、エンジントルク情報が、負荷外
乱の無い場合に比較的良く保存される。そして、式に
示すように、平均角加速度ωo’からの変動Δωo’
「加速度変動値ΔACC(n)」を用いると共に、慣性
モーメントIeを考慮した正規化出力「正規化変動値I
AC(n)」として制御を行うことにより、燃焼変動の
統計的性質を考慮し、燃焼室変動を確実に反映させた制
御が行われる。
【0066】ステップs4の動作が行われると、次い
で、ステップs5〜s8の燃焼悪化判定値算出手段A3
の動作が実行され、正規化変動値IAC(j)と所定の
閾値IACTHとを比較して、次式により悪化判定値V
AC(j)が算出される。
【0067】VAC(j)=Σ{IAC(j)<IAC
TH}×{IACTH−IAC(j)
} まず、ステップs7において、正規化変動値IAC
(n)と所定の閾値IACTHとの差ΔIAC(n)が
算出され、ついで、ステップs8において、差ΔIAC
(n)が負であるかどうかが判断される。この判断は、
上式における関数{IAC(j)<IACTH}に対応
するもので、IAC(j)<IACTHが成立している
時「1」をとり、成立していないとき「0」をとる動作
を行う。
【0068】即ち、IAC(j)<IACTHが成立し
ているときΔIAC(n)が正であるため、「No」ル
ートを通じて、ステップs8における燃焼悪化判定値V
AC(j)の累積が行われ、上記の関数が「1」を採っ
た状態になる。一方、IAC(j)<IACTHが成立
していないときΔIAC(n)が負であるため、「Ye
s」ルートを通じて、ステップs7によりΔIAC
(n)=0が実行される。これにより、ステップs8で
は、燃焼悪化判定値VAC(j)の累積は行われない状
態と成り、上記の関数が「1」を採った状態になる。
【0069】これにより、図9で点A〜Dに示すよう
な、正規化変動値IAC(n)が所定の閾値IACTH
を下回っているとき、この下回った量を悪化量として累
積されることになる。
【0070】従って、燃焼悪化判定値VAC(j)は、
閾値IACTHと正規化変動値IAC(n)との差を重
みとした悪化量を累積して求められ、閾値付近の数値の
影響を小さくして、悪化の状態が燃焼悪化判定値VAC
(j)に正確に反映される。そして、燃焼悪化判定値V
AC(j)における所定の閾値IACTHは、閾値更新
手段A8により、エンジン運転状態に対応して更新され
るように構成されている。なお、上述の添字jは、気筒
番号を示しており、各気筒j毎に燃焼悪化判定値VAC
(j)が累積される。
【0071】次いで、ステップs9が実行され、サンプ
リングの回数を示すnが128を越えたかどうかが判断
される。即ち、図7に示す積算区間を経過したかどうか
が判断され、経過していない場合は、「No」ルートを
とって、ステップs11を実行し、回数nを「1」増加
させて燃料補正を行わないままステップs18が実行さ
れる。これにより、128サイクルの積算区間内につい
て、点火時期θadvにおける補正係数θI(j)に関する
補正は行われず、もっぱら燃焼悪化判定値VAC(j)
の累積が行われる。
【0072】したがって、燃焼悪化判定値VAC(j)
は設定された燃焼回数、例えば、128サイクル毎に更
新される用に成っており、比較的長い期間を対象とした
燃焼状態の把握による制御を行うことにより、統計的な
特性を反映する安定した確実な制御が行われる。そし
て、積算区間が経過すると、ステップs9の「Yes」
のルートを通じ、ステップs10〜ステップs16が実
行される。まず、ステップs10において、回数nが
「1」にリセットされ、次いで、ステップs12とステ
ップs13とにおいて、燃焼悪化判定値VAC(j)を
参照して、基準値設定手段A9で設定された所定の基準
値との比較が行われる。
【0073】まず、燃焼悪化判定値VAC(j)と上限
基準値VACTH1との比較が行われ、燃焼悪化判定値
VAC(j)が上限基準値VACTH1を越えている場
合、即ち、図10に示すように、燃焼変動の悪化量が限
界を越えている場合は、ステップs13において、次式
による補正係数θI(j)の算出が行われる。 θI(j)=θI(j)+Kadv・{VAC(j)−VACT
H1} これは図8に示す進角側右上特性の補正値を算出するも
ので、所定以上に燃焼変動値が悪化している場合である
として、点火時期を進角させる補正がθI(j)の算出によ
って行われるようになっている。ここでKadvは特性
の傾きを示す係数であり、右辺のθI(j)は、番号j気筒
について、前の演算サイクル(n−1)において算出さ
れた補正係数を示しており、上式により更新が行われ
る。
【0074】また、燃焼悪化判定値VAC(j)が下限
基準値VACTH2を下回っている場合には、ステップ
s14において「Yes」ルートをとり、更に遅角化を
行う余裕があるとして、点火時期を遅角させる補正が補
正係数θI(j)の算出により行われる。 θI(j)=θI(j)+Kret・{VAC(j)−VACT
H2} これは図8に示す遅角側左下特性の補正値を算出するも
ので、Kretは特性の傾きを示す係数である。更に、
燃焼悪化判定値VAC(j)が、下限基準値VACTH
2以上で、上限基準値VACTH1以下である場合に
は、ステップ12及びステップs13においていずれも
「No」ルートをとり、適正な運転状態であるとして、
点火時期を前の状態に保つため、補正係数θI(j)の変更
を行わない。
【0075】これは、図8に示す進角側右上特性と遅角
側左下特性との間の平坦な特性に対応するもので、補正
に関しての不感帯を構成している。ここで、上限基準値
VACTH1と下限基準値VACTH2とは、点火時期
変動目標値VAC0を中心とし、下限基準値VACTH
2を(VAC0−ΔVAC)の値に、上限基準値VAC
TH1を(VAC0−ΔVAC)の値に設定されてい
る。燃焼変動目標値VAC0は、COV(Coefficient
of variance)の目標値(10%程度)に対応した値であり、
燃焼変動目標値VAC0の両側におけるΔVACの範囲
における点火時期補正をしないようにすることにより、
回転変動を有限期間(128サイクル)で評価したり、
閾値以下のもので演算していることに基因した誤差によ
るリミットサイクルを防止するようにしている。
【0076】そして、ステップs16が実行され、燃焼
悪化判定値VAC(j)が「0」にリセットされる。更
に、ステップs17において、補正係数θI(j)が、上下
限値を越えた場合には、越えた側の限界値にクリップさ
れる。例えば、−1<θI(j)<+5の範囲内に収まるよ
うに設定された場合、ステップs13における算出値が
+5を越えると+5に設定され、ステップs14におけ
る算出値が−1を下回ると−1に設定される。これによ
り、急速な補正を行わず、徐々に補正を行うことによ
り、ショック等の発生を防止し、安定した確実な制御が
行われる。
【0077】そしてステップs18において、上述のよ
うにして決定された補正係数θI(j)による点火処理に際
しての基本点火時期θBの補正が行われる。即ち制御点
火時期θadvは次式で算出される。 θadv=θB+θC+θI(j) この基本点火時期θBの補正により、燃焼状態制御手段
A4による燃焼変動調整要素である点火プラグ31の点
火制御が行われる。この点火制御は各気筒(j)毎に実
行され、図12に示すように、各気筒毎に遅角処理ある
いは進角処理が実行され、全気筒の出力レベルが同レベ
ルに揃えられる。このため、エンジン10は安定した運
転状態に保たれ、各気筒間の出力のバラツキによる車体
側への振動の励起が防止される。
【0078】
【発明の効果】請求項1の発明は、内燃機関の回転角加
速度の変動値が各気筒毎に求められ、この変動値または
判定値のいずれか一方が内燃機関の運転状態に応じて正
規化され、両者が比較されて各気筒の出力に関連する燃
焼状態が判定され、出力の異なる燃焼状態を示す気筒の
出力がその他の気筒の出力に近づくように、出力の異な
る燃焼状態を示す気筒の点火時期がその他の気筒の点火
時期に対し補正されるので、この補正により出力の異な
る気筒の出力がその他の気筒の出力に近づくようにな
る。このため、エンジン構成部品のバラツキや、動弁系
のバルブタイミングのずれによる各気筒間の出力の変動
を応答性良く規制でき、各気筒間の出力変動に基因する
車体振動を防止出来る。
【0079】請求項2の発明は、内燃機関の回転角加速
度の変動値が各気筒毎に求められ、この変動値または判
定値のいずれか一方が内燃機関の運転状態に応じて正規
化され、両者が比較されて各気筒の出力に関連する燃焼
状態が判定され、出力の大きな燃焼状態を示す気筒の点
火時期が出力の小さな燃焼状態を示すその他の気筒の点
火時期より遅角側に補正されるので、この補正により出
力の異なる気筒の出力がその他の気筒の出力に近づくよ
うになる。このため、エンジン構成部品のバラツキや、
動弁系のバルブタイミングのずれによる各気筒間の出力
の変動を応答性良く規制でき、各気筒間の出力変動に基
因する車体振動を防止出来る。
【0080】請求項3の発明は、内燃機関の回転角加速
度の変動値が各気筒毎に求められ、この変動値または判
定値のいずれか一方が内燃機関の運転状態に応じて正規
化され、両者を比較されて各気筒の出力に関連する燃焼
状態が判定され、出力の小さな燃焼状態を示す気筒の点
火時期を出力の大きな燃焼状態を示すその他の気筒の点
火時期より進角側に補正されるので、この補正により出
力の異なる気筒の出力がその他の気筒の出力に近づくよ
うになる。このため、エンジン構成部品のバラツキや、
動弁系のバルブタイミングのずれによる各気筒間の出力
の変動を応答性良く規制でき、各気筒間の出力変動に基
因する車体振動を防止出来る。
【0081】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
記載の点火時期制御方法において、特に、内燃機関の回
転角加速度の変動値は、内燃機関の運転状態がアイドル
運転時に求められるので、アイドル時において出力の異
なる気筒の出力がその他の気筒の出力に近づくようにな
る。このため、アイドル時における各気筒間の出力の変
動を応答性良く規制でき、各気筒間の出力変動に基因す
る車体振動を防止出来る。
【0082】請求項5の発明は、請求項1乃至請求項3
記載の点火時期制御方法において、特に、内燃機関の回
転角加速度の変動値は、上死点における瞬間回転角速度
と下死点における瞬間回転角速度とを用いて求めるの
で、比較的容易に回転角加速度の変動値を求められる。
このため、回転角加速度の変動値を確実に求められ、各
気筒間の出力変動に基因する車体振動をより確実に防止
出来る。
【0083】請求項6の発明は、請求項5記載の点火時
期制御方法において、特に、内燃機関の回転角加速度の
変動値は、上死点における瞬間回転角速度と下死点にお
ける瞬間回転角速度とから回転角加速度を求め、この回
転角加速度とその平均値との偏差から回転角加速度の変
動値を求めるので、比較的容易に回転角加速度の変動値
を求められる。このため、回転角加速度の変動値を確実
に求められ、車体振動をより確実に防止出来る。
【0084】請求項7の発明は、請求項6記載の点火時
期制御方法において、特に、回転角加速度の今回の平均
値は、今回求められた回転角加速度と前回までの平均値
との重み付けにより求められ、算出された平均値の信頼
性が高まる。このため、算出された回転角加速度の変動
値の信頼性が高まり、車体振動をより確実に防止出来
る。
【0085】請求項8,9の発明は、請求項1乃至請求
項3記載の点火時期制御方法において、特に、回転角加
速度の変動値または判定値のいずれか一方の正規化は、
内燃機関のエンジン回転数及び吸気情報、例えば、体積
効率に応じて補正するので、この補正を応答性良く行
え、出力の異なる気筒の出力がその他の気筒の出力に近
づくようになる。このため、応答性良く各気筒間の出力
の変動を規制でき、各気筒間の出力変動に基因する車体
振動を防止出来る。
【0086】請求項10、11の発明は、請求項1乃至
請求項3記載の点火時期制御方法において、特に、正規
化を実施した後、回転角加速度変動値と判定値とを比較
し、回転角加速度変動値が判定値を上回る回数を求め、
その回数が大きいほど点火時期を進角側に補正し、ある
いは点火時期の進角、保持、遅角の切換えを行うので、
この補正により出力の異なる気筒の出力がその他の気筒
の出力に近づくようになる。このため、エンジン構成部
品のバラツキや、動弁系のバルブタイミングのずれによ
る各気筒間の出力の変動を応答性良く規制でき、各気筒
間の出力変動に基因する車体振動を防止出来る。
【0087】請求項12の発明は、請求項11記載の点
火時期制御方法において、特に、回数が第1の判定回数
以上のとき点火時期を進角し、回数が第1の判定回数よ
り小さい第2の判定回数より小さいとき点火時期を遅角
し、回数が第1判定回数より小さく且つ第2の判定回数
以上のときに点火時期を保持するという切換えを行って
もよく、この補正により出力の異なる気筒の出力がその
他の気筒の出力に近づくようになる。このため、エンジ
ン構成部品のバラツキや、動弁系のバルブタイミングの
ずれによる各気筒間の出力の変動を応答性良く規制で
き、各気筒間の出力変動に基因する車体振動を防止出来
る。
【0088】請求項13の発明は、請求項1乃至請求項
3記載の点火時期制御方法において、特に、回転角加速
度の変動値と判定値とのいずれか他方をエンジンの運転
状態に応じて変更するので、この変更によって、出力の
異なる気筒の出力がその他の気筒の出力に近づくように
なる。このため、エンジン構成部品のバラツキや、動弁
系のバルブタイミングのずれによる各気筒間の出力の変
動を応答性良く規制でき、各気筒間の出力変動に基因す
る車体振動を防止出来る。
【0089】請求項14,15の発明は、請求項13記
載の点火時期制御方法において、特に、回転角加速度の
変動値と判定値とのいずれか他方をエンジン回転数と吸
気情報、例えば、体積効率に応じて変更するので、この
補正を応答性良く行え、出力の異なる気筒の出力がその
他の気筒の出力に近づくようになる。このため、応答性
良く各気筒間の出力の変動を規制でき、各気筒間の出力
変動に基因する車体振動を防止出来る。
【0090】請求項16の発明は、変動検出手段によっ
て内燃機関の回転角加速度の変動値が検出され、正規化
値検出手段によって変動検出手段で検出された変動値ま
たは判定値のいずれか一方が内燃機関の運転状態に応じ
て正規化されて正規化変動値または正規化判定値が求め
られ、燃焼悪化判定値算出手段によって正規化変動値ま
たは正規化判定値と変動値または判定値とが比較されて
燃焼悪化判定値が求められ、点火制御手段によって、燃
焼悪化判定値が参照されて、出力の異なる燃焼状態を示
す気筒の出力がその他の気筒の出力に近づくように出力
の異なる燃焼状態を示す気筒の点火時期がその他の気筒
の点火時期に対し補正されるように点火駆動回路が制御
されるので、この補正により出力の異なる気筒の出力が
その他の気筒の出力に近づくようになる。このため、エ
ンジン構成部品のバラツキや、動弁系のバルブタイミン
グのずれによる各気筒間の出力の変動を応答性良く規制
でき、各気筒間の出力変動に基因する車体振動を防止出
来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての点火時期制御方法を
採用し、その装置を装備するエンジンの概略構成図であ
る。
【図2】図1の点火時期制御装置のECUが備える機能
ブロック面である。
【図3】図1の点火時期制御装置のECU及び点火制御
回路の概略構成図である。
【図4】図1の点火時期制御装置が用いる点火制御回路
内の点火駆動部の機能構成図である。
【図5】図4の点火駆動部の作動を示す波形図である。
【図6】図1の点火時期制御装置を備えたエンジンの点
火順序の説明図である。
【図7】図1の点火時期制御装置を備えたエンジンの回
転作動を説明するための波形図である。
【図8】図1の点火時期制御装置のECUが用いる補正
係数θI(j)算出マップの特性線図である。
【図9】図1の点火時期制御装置を備えたエンジンの変
動加速度の波形図である。
【図10】図1の点火時期制御装置のECUが用いる正
規化変動値と閾値の差である悪化積算値−燃焼変動値の
特性線図である。
【図11】図1の点火時期制御装置のECUが正規化で
用いる出力補正係数算出マップの特性線図である。
【図12】図1の点火時期制御装置の各気筒の点火時期
の補正を説明する図である。
【図13】図1の点火時期制御装置が用いる回転変動検
出部を示す模式的斜視図である。
【図14】図1の点火時期制御装置のECUが行う制御
プログラムのフローチャートの上部である。
【図15】図1の点火時期制御装置のECUが行う制御
プログラムのフローチャートの下部である。
【図16】従来の点火時期制御装置を備えたエンジンの
第1、第2バンクにおけるタイミングベルトの変動の説
明図である。
【図17】従来の点火時期制御装置を備えたエンジンの
各気筒毎の出力特性図である。
【図18】従来の点火時期制御装置を備えたエンジンの
各気筒毎のオーバーラップ量、吸入空気量の特性図であ
る。
【符号の説明】
10 エンジン 14 エアフローセンサ 20 スロットルセンサ 21 ECU 24 クランク角センサ 27 TDCセンサ 29 ノックセンサ 31 点火プラグ 341〜346 点火駆動部 35 クランク軸 θadv 点火時期 A6 角加速度検出手段 TN(n) クランク間周期 A1 変動検出手段 A2 正規化変動値検出手段 A3 燃焼悪化判定値算出手段 A4 燃焼状態制御手段 A5 燃焼変動要素 A6 角加速度検出手段 A7 平滑化手段 A8 閾値更新手段 A9 基準値設定手段 θB 基本点火時期 Ev 体積効率 Ne エンジン回転数 A/N エンジン1回転当たりの吸入空気量 θI(j) 燃焼変動補正値 ω’ 角加速度 ωo’ 平均角加速度 Δωo’ 変動 ΔACC(n) 加速度変動値 Ie 慣性モーメント IAC(n) 正規化変動値

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の回転角加速度の変動値を各気筒
    毎に求め、この変動値または判定値のいずれか一方を内
    燃機関の運転状態に応じて正規化した後、両者を比較し
    て各気筒の出力に関連する燃焼状態を判定し、出力の異
    なる燃焼状態を示す気筒の出力をその他の気筒の出力に
    近づくように出力の異なる燃焼状態を示す気筒の点火時
    期をその他の気筒の点火時期に対し補正することを特徴
    とする点火時期制御方法。
  2. 【請求項2】内燃機関の回転角加速度の変動値を各気筒
    毎に求め、この変動値または判定値のいずれか一方を内
    燃機関の運転状態に応じて正規化した後、両者を比較し
    て各気筒の出力に関連する燃焼状態を判定し、出力の大
    きな燃焼状態を示す気筒の点火時期を出力の小さな燃焼
    状態を示すその他の気筒の点火時期より遅角側に補正す
    ることを特徴とする点火時期制御方法。
  3. 【請求項3】内燃機関の回転角加速度の変動値を各気筒
    毎に求め、この変動値または判定値のいずれか一方を内
    燃機関の運転状態に応じて正規化した後、両者を比較し
    て各気筒の出力に関連する燃焼状態を判定し、出力の小
    さな燃焼状態を示す気筒の点火時期を出力の大きな燃焼
    状態を示すその他の気筒の点火時期より進角側に補正す
    ることを特徴とする点火時期制御方法。
  4. 【請求項4】請求項1乃至請求項3記載の点火時期制御
    方法において、 上記内燃機関の回転角加速度の変動値は、内燃機関の運
    転状態がアイドル運転時に求められることを特徴とす
    る。
  5. 【請求項5】請求項1乃至請求項3記載の点火時期制御
    方法において、 上記内燃機関の回転角加速度の変動値は、上死点におけ
    る瞬間回転角速度と下死点における瞬間角速度とを用い
    て求めることを特徴とする。
  6. 【請求項6】請求項5記載の点火時期制御方法におい
    て、 上記内燃機関の回転角加速度の変動値は、上死点におけ
    る瞬間回転角速度と下死点における瞬間回転角速度とか
    ら回転角加速度を求め、この回転角加速度とその平均値
    との偏差から回転角加速度の変動値を求めることを特徴
    とする。
  7. 【請求項7】請求項6記載の点火時期制御方法におい
    て、 上記回転角加速度の今回の平均値は、今回求められた回
    転角速度と前回までの平均値との重み付けにより求める
    ことを特徴とする。
  8. 【請求項8】請求項1乃至請求項3記載の点火時期制御
    方法において、 上記回転角加速度の変動値または判定値のいずれか一方
    の正規化は、内燃機関のエンジン回転数及び吸気情報に
    応じて補正することにより行うことを特徴とする。
  9. 【請求項9】請求項8記載の点火時期制御方法におい
    て、 上記吸気情報は体積効率であることを特徴とする。
  10. 【請求項10】請求項1乃至請求項3記載の点火時期制
    御方法において、 上記正規化を実施した後、回転角加速度変動値と判定値
    とを比較し、回転角加速度変動値が判定値を上回る回数
    を求め、その回数が大きいほど点火時期を進角側に補正
    することを特徴とする。
  11. 【請求項11】請求項10記載の点火時期制御方法にお
    いて、 上記回数に応じて点火時期の進角、保持、遅角の切換え
    を行うことを特徴とする。
  12. 【請求項12】請求項11記載の点火時期制御方法にお
    いて、 上記回数が第1の判定回数以上のとき点火時期を進角
    し、上記回数が上記第1の判定回数より小さい第2の判
    定回数より小さいとき点火時期を遅角し、上記回数が上
    記第1判定回数より小さく且つ上記第2の判定回数以上
    のときに点火時期を保持することを特徴とする。
  13. 【請求項13】請求項1乃至請求項3記載の点火時期制
    御方法において、 上記回転角加速度の変動値と判定値とのいずれか他方を
    エンジンの運転状態に応じて変更することを特徴とす
    る。
  14. 【請求項14】請求項13記載の点火時期制御方法にお
    いて、 上記回転角加速度の変動値と判定値とのいずれか他方を
    エンジン回転数と吸気情報に応じて変更することを特徴
    とする。
  15. 【請求項15】請求項14記載の点火時期制御方法にお
    いて、 上記吸気情報は体積効率であることを特徴とする。
  16. 【請求項16】内燃機関の回転角加速度の変動値を検出
    する変動検出手段と、 上記変動検出手段で検出された変動値または判定値のい
    ずれか一方を上記内燃機関の運転状態に応じて正規化し
    て正規化変動値または正規化判定値を求める正規化値検
    出手段と、 上記正規化変動値または正規化判定値と上記変動値また
    は判定値とを比較して燃焼悪化判定値を求める燃焼悪化
    判定値算出手段と、 上記燃焼悪化判定値を参照して、出力の異なる燃焼状態
    示す気筒の出力をその他の気筒の出力に近づくように出
    力の異なる燃焼状態を示す気筒の点火時期をその他の気
    筒の点火時期に対し補正すべく点火駆動回路を制御する
    点火制御手段とを備えたことを特徴とする点火時期制御
    装置。
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