JPH09326063A - レジ用貨幣入出金機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】在高不確定な貨幣は交替時に回収することがで
き、不確定な貨幣の管理責任範囲を明確にするととも
に、入金リジェクト貨幣も機内に取込むようにして迅速
な精算処理を遂行し得るようにする。 【解決手段】入金口５に投入された貨幣を正常か否かを
判別し、複数の収納部へ分類収納するとともに収納部か
ら繰出して正常に繰出された貨幣のみを出金口へ投出す
るようにした貨幣入出金機において、機体に対し着脱可
能に設けられ正常とは判別できなかった貨幣を収納する
リジェクトボックス７０と、リジェクトボックス７０に
付設され操作者の識別情報を示す操作者ＩＤと、リジェ
クトボックス７０の操作者ＩＤを検知する操作者ＩＤ検
知手段８０と、リジェクトボックス７０に収納される貨
幣を除き機内の在高を記憶する在高管理手段６５と、操
作者ＩＤ検知手段８０の操作者ＩＤ検知に基づいて貨幣
の入出金処理を可能とする制御部６０とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ＰＯＳレジスタ等
に接続して使用する硬貨や紙幣の入出金機に係り、特に
レジ操作者が途中で交替するような使用に供して適切な
レジ用貨幣入出金機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ＰＯＳレジスタ等に接続して貨幣
の入出金処理を行う機械として例えば特開平６−２７４
７４３号公報に示される紙幣入出金機および硬貨入出金
機がある。

【０００３】この紙幣入出金機は、図７に略示断面を示
すように、機体２０１に入金紙幣を投入する入金口２０
２と、出金紙幣および入金リジェクト紙幣を払い出す出
金・リジェクト口２０３と、入金紙幣の金種、真偽等を
識別する入金識別部２０４と、出金紙幣の２枚重なり等
を判別する出金判別部２０５と、入金紙幣のうち釣銭紙
幣となり得る千円・五千円紙幣を収納し、かつ釣銭紙幣
として繰出し可能な還流スタッカ２０６₁ 、２０６
₂ と、入金紙幣のうち釣銭紙幣とはなり得ない万円紙幣
および還流スタッカ２０６₁ 、２０６₂ から送り出され
た千円・五千円紙幣のうち２枚重なり紙幣等と判別され
た出金リジェクト紙幣を収納する収納スタッカ２０７
と、上記各部にわたって紙幣を搬送する搬送手段２０８
と、ＰＯＳレジスタ２０９からの指令に基づいて入金ま
たは出金処理を行わせる制御部２００とを有するもので
あり、また硬貨の入出金機についても、出金時における
判別手段である出金判別部がないだけで他は紙幣入出金
機と同様の構成となっている。

【０００４】精算処理の手順としては、ＰＯＳレジスタ
２０９により購入商品の登録がなされ、購入商品の合計
金額が表示部に表示されると、レジ係員がその金額を顧
客に伝え、顧客から現金を受取るとその現金が正常なも
のか否かを確認したうえで顧客から見える箇所に保持さ
せたままＰＯＳレジスタ２０９に受取金額をキー入力す
る。

【０００５】これによりＰＯＳレジスタ２０９が購入商
品の合計金額とキー入力された受取金額とから釣銭を算
出し、釣銭を要する場合には紙幣入出金機および硬貨入
出金機に釣銭投出指令が出され、釣銭の出金が行われ
る。そしてレジ係員がその釣銭を顧客に手渡した時点で
その顧客との精算処理が完了し、顧客はレジから立去
る。

【０００６】一方、レジ係員は、顧客から受取って顧客
の見える箇所に保持させておいた現金を紙幣と硬貨とに
仕分けしてそれぞれの入出金機に投入することにより各
入出金機が入金処理を行って終了する。

【０００７】上記のような貨幣入出金機においては、一
般的に貨幣の在高を管理しており、その管理の仕方とし
ては入出金機の入金口から入金された金額と、出金・リ
ジェクト口２０３に出金または返却された金額との差額
から機内に存在する貨幣の在高を算出するようになされ
ている。

【０００８】ところでレジ係員は、一般的に一日の営業
時間中に数人が交替するようにしており、その交替方法
としては、前任者は交替時に機内の貨幣をすべて回収
し、後任者は運用に必要な釣銭を用意して来るというよ
うに担当者毎に現金を管理する全回収交替方式と、交替
時に機内に現金をそのまま残して交替する残置交替方式
とがある。

【０００９】上記全回収交替方式は、貨幣が担当者毎に
はっきり区別されるので、不正防止や管理責任の明確さ
の点において有効であるが、交替の都度貨幣の回収や釣
銭の準備等の作業が必要であり、作業の面においては好
ましくない。また残置交替方式は、紙幣の回収や釣銭の
準備等の作業が１日１回でよいので作業の面では好まし
いが、貨幣の管理責任の範囲が明確にならず、そのため
違算や不正があってもその責任の追及ができないという
問題点がある。

【００１０】前記のようにＰＯＳレジスタ２０９に貨幣
入出金機を接続して使用している場合には、貨幣を機械
が管理しているので違算や不正が起きにくいという観点
から、このような貨幣入出金機では残置交替方式が採用
されている。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】しかして前述の貨幣入
出金機の在高管理方法では、貨幣入出金機内の搬送路等
で貨幣が詰り、機械の扉を開けて詰っている貨幣を取り
除いた場合にその貨幣のみが機内から取り出されて在高
データは減算されることがなく、在高データが不正確に
なってしまうという問題を含んでいるにもかかわらず、
レジ係員の交替が残置交替方式であるため違算や不正が
あった場合に厳密な責任の追求ができないという問題が
ある。すなわち貨幣入出金機の搬送路等における詰りが
何回か発生し、それぞれのレジ係員が対処したときに違
算や不正があった場合には何れのレジ係員が行ったもの
か特定することができないという問題があった。

【００１２】また従来の貨幣入出金機では、レジ係員が
正常な貨幣であることを確認して受取った貨幣であって
も、貨幣の汚れや疲労度合い、あるいは取込み時の斜行
や２枚重なり等によって識別することができずにリジェ
クト貨幣として出金・リジェクト口２０３へ返却される
ようになっていたため、出金・リジェクト口２０３に返
却されたリジェクト貨幣をレジ係員が再度入金口２０２
へ投入して入金処理を繰返し行わなければならないとい
うロスタイムを生じ、またどうしても入金することがで
きない貨幣については別の保管庫へ収納して保管しなけ
ればならず、きわめて煩わしい操作が強いられていた。

【００１３】これらにより、貨幣の入金中にリジェクト
貨幣が発生すると、入金処理に著しく手間どり、次の顧
客の精算処理に移ることができず、迅速な精算処理が行
えずにレジが混雑することになる。また入金できない貨
幣を別の保管庫に収納するにしても、その保管庫を別途
管理しなければならず、レジ係員の負担が増すという問
題をもたらすことになる。

【００１４】

【課題を解決するための手段】本発明は、在高が不確定
な貨幣はすべて交替時に回収することができ、不確定な
貨幣の管理責任範囲を明確にするとともに、入金リジェ
クト貨幣も機内に取込むようにして迅速な精算処理を遂
行し得るようにすることを課題とするもので、その解決
手段として本発明は、入金口に投入された貨幣を１枚ず
つ繰込んで正常貨幣か否かを判別し、複数の収納部へ分
類収納するとともに少くとも一つの収納部から貨幣を繰
出して正常に繰出された貨幣のみを出金口へ投出するよ
うにした貨幣入出金機において、正常貨幣を収納する複
数の正常貨幣収納部と、機体に対し着脱可能に設けられ
正常とは判別できなかった貨幣を収納するリジェクトボ
ックスと、このリジェクトボックスに付設され操作者の
識別情報を示す操作者ＩＤと、前記機体の所定位置に装
着されたリジェクトボックスの前記操作者ＩＤを検知す
る操作者ＩＤ検知手段と、前記リジェクトボックスに収
納される貨幣を除き機内の在高を記憶する在高管理手段
と、前記操作者ＩＤ検知手段の操作者ＩＤ検知に基づい
て貨幣の入出金処理を可能とする制御部とを具備する構
成としたことにある。

【００１５】前記操作者ＩＤは、前記リジェクトボック
スの一面に添付されたバーコードとし、前記操作者ＩＤ
検知手段をバーコードリーダとする形態、前記操作者Ｉ
Ｄは前記リジェクトボックス内に設けられた共振タグと
し、前記操作者ＩＤ検知手段を共振周波数検知手段とす
る形態がある。

【００１６】また前記制御部は、入金時に正常と識別で
きなかった入金リジェクト貨幣と、出金時に正常に繰出
せなかった出金リジェクト貨幣とを前記リジェクトボッ
クスに収納させる機能を持たせることができる。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態を参照して説明する。図１は本発明の一実施形態の
外観を示すもので、この実施形態では、レジ台１の一側
に紙幣入出金機２が、他側の上部位置に硬貨入出金機３
が配置され、レジ台１の上面にはＰＯＳレジスタ４が配
置されるようになっていて、スーパーマーケット等の販
売店のレジ精算所において使用する形態とした場合を示
している。

【００１８】上記紙幣入出金機２は、機体２Ａに対し前
面側に引出し可能とされる処理ユニット２Ｂを有し、そ
の上部前側に位置して開口する紙幣入金口５と、その直
下位置に開口する紙幣出金口６と、テンキータイプの操
作部７と、その表示部８と、紙幣入出金機２の前扉９の
開閉およびモード切換用のキー挿入孔１０とが外部に露
出して配置されている。

【００１９】上記硬貨入出金機３は、その機体の上部前
側に位置して開口する硬貨入金口１１、および硬貨出金
口１２を有しており、またＰＯＳレジスタ４は、周知の
ように操作キー１３群、係員用表示部１４、顧客用表示
部１５、顧客から受取った現金を顧客に見える位置に一
時的に置いておく貨幣載置部１６、レシート発行口１７
等を有している。

【００２０】図２は、本発明における紙幣入出金機２の
縦断側面視の概要図を示すもので、前記紙幣入金口５に
続いて入金紙幣を水平方向に搬送するベルト１８および
ローラ１９，１９…からなる搬送路２０が配設され、ベ
ルト１８の上部位置には紙幣の上面を押えて浮き上がり
を防止するための自重垂下型の押え板２１が後方に向け
下り傾斜姿勢にして枢支されている。上記のベルト１８
およびローラ１９，１９により繰込み手段を構成してい
る。

【００２１】前記搬送路２０の後端に続いて入金紙幣の
金種、正損等を識別する入金識別部２２を有する識別搬
送路２３が側面視コ字状を画くようにベルト２４，２５
が掛け廻されて形成されており、この識別搬送路２３の
末端は処理ユニット２Ｂの前後方向中ほどの位置まで折
返されて延び、垂直方向に変換されたベルト２４，２５
による垂直搬送路２６に続いている。

【００２２】この垂直搬送路２６の上端位置のベルト２
７は前記出金口６の近くのプーリー２８に巻回されて折
返えされ、出金紙幣の投出機構３０の一部を構成してい
る。

【００２３】上記投出機構３０の直下位置にはリジェク
トボックス７０が、さらにその下方位置には収納スタッ
カ３２が配置され、前記垂直搬送路２６を間にして他側
（処理ユニット２Ｂの奥側）には第１，第２の２つの還
流スタッカ３３，３４が上下に位置されている。

【００２４】また垂直搬送路２６の途中部には、前記投
出機構３０へ紙幣を分岐搬送するための分岐手段として
の分岐爪３５、リジェクトボックス７０への分岐爪３
６、収納スタッカ３２への分岐爪３７、上部の還流スタ
ッカ３３への分岐爪３８がそれぞれ設けられ、収納スタ
ッカ３２への分岐爪３７と上部の還流スタッカ３３への
分岐爪３８との間の垂直搬送路２６には出金紙幣の金種
等を識別する出金識別部３９が配設されている。

【００２５】これら入金口５、出金口６、搬送路２０，
２６を構成するベルト群、リジェクトボックス７０、収
納スタッカ３２、第１，第２還流スタッカ３３，３４等
は、前述の貨幣処理ユニット２Ｂとして機体２Ａの内側
に設けられた上下のガイドレール２ａ，２ｂにそって機
体２Ａに対し図３のように引出し可能に構成されてい
る。

【００２６】前記投出機構３０は、前記ベルト２７の直
下位置に受板４０が前後方向中央位置において支持アー
ム４１の先端に枢支して設けられ、この支持アーム４１
の基部はユニット側に枢支されて図示しない駆動手段
（例えばソレノイド等）により紙幣投出時に上昇するよ
う構成されており、この受板４０の前後位置に周面の一
部が受板４０の上面から突出するように軸着されたロー
ラ４２，４２と前記ベルト２７の下面との間に紙幣を挟
持したとき該ベルト２７の駆動により紙幣が出金口６か
ら投出されるようになっている。この受板４０上が出金
保留部３０Ａを構成する。

【００２７】なお図２中符号４３は上記受板４０上へ送
入される紙幣の後端をはたき落して受板４０上に紙幣を
良好に集積させるための羽根車であり、また４４は受板
４０の端部に受板４０の上面との間に所要の間隔をおい
て一体に設けられた規制部で、受板４０の上昇時（紙幣
投出時）に処理ユニット２Ｂの出金口６に正対する出口
を構成し、紙幣の先端が浮き上がることを規制するもの
である。

【００２８】リジェクトボックス７０は図４にその一例
を示すように、上面が開放された偏平箱状のボックス本
体７１と、このボックス本体７１の長手方向一側にヒン
ジ７２により屈曲自在に連設され前記ボックス本体７１
の開放面を閉鎖し得る蓋体７３とを備え、この蓋体７３
はその端部長手方向中央に止着用突片７４が突設されて
おり、図５（Ｂ）のように蓋体７３を図４に矢印ａで示
すように回動して閉じたときボックス本体７１側の止具
７５に係着される止具７６が設けられている。

【００２９】上記蓋体７３は、前記ヒンジ７２からボッ
クス本体７１の厚み相当の距離だけ離れた位置に外折り
可能な折曲線７７が形成されており、この蓋体７３をボ
ックス本体７１の下側に図４の矢印ｂ方向に回動して図
５（Ａ）のように折り曲げることができるようになって
いる。

【００３０】上記蓋体７３を閉じたとき内面側となる面
には、操作者の識別情報を示す操作者ＩＤが設けられて
いる。図示の例ではＩＤとしてバーコード７８が用いら
れており、バーコード７８が表記されたラベル７９を蓋
体７３の内面に貼布することにより構成されている。上
記図において７１ａは操作用の取手を示す。

【００３１】上記リジェクトボックス７０を装着する部
位の処理ユニット２Ｂ内には、図２，図３に示すように
このリジェクトボックス７０の蓋体７３を図５（Ａ）の
ように下面側に折り返した状態としてリジェクトボック
ス７０を装着したとき前記操作者ＩＤ（バーコード７
８）と正対する位置に操作者ＩＤを読取るバーコードリ
ーダからなる操作者ＩＤ検出手段８０が設けられてい
る。

【００３２】前記収納スタッカ３２は、上面が開放され
たトレイ状の収納カセットとされ、いずれも前扉９を開
けることにより処理ユニット２Ｂ外に引出せるようにな
っている。なお収納スタッカ３２の開口部には略示する
シャッタ２９が設けられており、引出し時にはこのシャ
ッタ２９が閉じられて金庫となるようになっている。図
２中符号３２ａは収納スタッカ３２のロック手段、３１
ａは、リジェクトボックス７０へ送入される紙幣の後端
をはたき落して良好な集積状態とするための羽根車であ
り、また４６は収納スタッカ３２へ放出される紙幣の先
端を羽根間に受入れて順次下方へ集積させるための羽根
車である。

【００３３】前記還流スタッカ３３，３４は、図示の例
では上部の還流スタッカ３３が千円紙幣用、下部の還流
スタッカ３４が５千円紙幣と、所定枚数（例えば５枚）
の両替用としての１万円紙幣が収納されるもので、各還
流スタッカ３３，３４は紙幣を巻込んで収納する構造の
ものが用いられており、その構造自体は公知に属するの
でその構成について簡単に説明する。

【００３４】上下の還流スタッカ３３，３４は同じ構成
を有するので上部のものについて説明すると、機枠４７
内に正逆回転自在で周面に紙幣が巻付けられる単一の回
転ドラム４８が軸支され、この回転ドラム４８の周縁に
２種のテープ４９，５０が共に巻付けられ、これらテー
プ４９，５０の一方のテープ４９は機枠４７の紙幣出入
口５１の上部に位置するプーリー５２、中間プーリー５
３，５４を経由して巻取軸５５に巻付けられ、他方のテ
ープ５０は前記紙幣出入口５１の下部に位置するプーリ
ー５６、中間プーリー５７を経由して巻取軸５８に巻き
付けられている。

【００３５】したがって紙幣を収納するときは、回転ド
ラム４８が正転駆動（図２において矢印イ方向）して紙
幣出入口５１から送入される紙幣をテープ４９，５０間
に挟み込み、回転ドラム４８の周面に順次巻付けて収納
し、紙幣を出金するときは、回転ドラム４８が逆転駆動
（図２において矢印ロ方向）してテープ４９，５０間に
挟持されていた紙幣をプーリー５２，５６間から紙幣出
入口５１へ送出するようになっている。

【００３６】なお下部の還流スタッカ３４も同一構成で
あるから、上記の還流スタッカ３３と同一符号を付して
おく。また図３において４７ａは上記第１，第２還流ス
タッカ３３，３４の側部を開閉するための扉を示し、ロ
ック手段４７ｂによってロックされるようになってい
る。このロック手段４７ｂを解除するためのキーは、通
常現金管理者が所有し、レジ係員は所有しない。

【００３７】上記各部の駆動は、機体内のモータＭによ
り行われ、還流スタッカ３３，３４の回転ドラム４８，
４８は収納または繰出し時に図示しないクラッチの離接
により前記モータＭからの回転伝達を受けるようになさ
れている。

【００３８】またリジェクトボックス７０の装着部につ
いてはそれ専用の鍵５９が設けられおり、この鍵５９を
開けない限り引出し不能とされている。

【００３９】前記投出機構３０への入口部、リジェクト
ボックス７０への入口部、収納スタッカ３２への入口
部、還流スタッカ３３，３４への出入口部にはそれぞれ
紙幣の通過を検知するための検知手段としてのセンサＳ
₁ ，Ｓ₂ ，Ｓ₃ ，Ｓ₄ ，Ｓ₅ （フォトセンサ）が配設さ
れている。

【００４０】前記各部の動作を制御する制御部６０は、
図６にその内容を示すように、出金制御部６１、入金制
御部６２を持ち、還流スタッカ３３，３４の駆動手段、
収納スタッカ３２の羽根車４６の駆動手段が各センサか
らの信号入力によって制御される。

【００４１】このほか入金口５に入金された紙幣の存否
の検知手段６３、処理ユニット２Ｂ内の搬送手段２０，
２３，２６、分岐手段（分岐爪）３５，３６，３７，３
８、記憶手段６４、入金識別部２２、出金識別部３９等
の制御が行われる。

【００４２】このほか第１還流スタッカ３３、第２還流
スタッカ３４、収納スタッカ３２内の在高の検知から機
内在高を管理する在高管理手段６５が制御される。

【００４３】そして硬貨での釣銭を要するときは、その
釣銭用硬貨の投出指令が硬貨入出金機３へ出される。

【００４４】次に紙幣の入、出金動作について説明す
る。機械の運用に先立って操作者個人用のリジェットボ
ックス７０をその蓋体７３をリジェクトボックス７０の
ボックス本体７１の下側に折り返して処理ユニット２Ｂ
の所定の位置に装着する。これによりリジェクトボック
ス７０の蓋体７３に設けられている操作者ＩＤであるバ
ーコード７８が処理ユニット２Ｂ内の操作者ＩＤ検知手
段８０（バーコードリーダ）により検知され、その操作
者であることが記憶される。

【００４５】こうして前扉９を閉じたのち入金口５に係
員が紙幣を挿入すると、その紙幣は繰込み手段であるベ
ルト１８、ローラ１９，１９により１枚ずつ繰込まれ、
搬送路２０の駆動により搬入されて識別搬送路２３へ送
られ、入金識別部２２により金種が識別されてその識別
結果に基づきその紙幣が千円紙幣であれば上部の還流ス
タッカ３３への分岐爪３８が切換ってそのスタッカ３３
へ送り込み、５千円紙幣であれば垂直搬送路２６の末端
から下部の還流スタッカ３４へ送り込まれる。各還流ス
タッカ３３，３４では、回転ドラム４８が正転し、テー
プ４９，５０間に紙幣が挟まれて回転ドラム４８に巻付
けられ、収納される。また各還流スタッカ３３，３４が
満杯に近くなると、一旦還流スタッカ３３，３４に受入
れたのち逆転駆動して逆送すると同時に収納スタッカ３
２への分岐爪３７が切換わり、垂直搬送路２６から収納
スタッカ３２へ収納させる。さらに入金識別部２２にお
いて識別できない紙幣である場合は、リジェクトボック
ス７０への分岐爪３６が切換わり、リジェクトボックス
７０内へ収納される。出金に必要性のない紙幣も収納ス
タッカ３２へ収納されるよう制御部６０により制御され
る。

【００４６】出金の場合は、ＰＯＳレジスタ４から釣銭
の投出指令があると、千円紙幣を要するときは上部の還
流スタッカ３３から、５千円紙幣が含まれる場合は下部
の還流スタッカ３４からそれぞれ出金される。いずれも
還流スタッカ３３，３４から出た紙幣は垂直搬送路２６
により上方へ送られ、分岐爪３５により投出機構３０の
受板４０上の出金保留部３０Ａへ送り込まれて集積保留
される。

【００４７】所定金額の紙幣が集積されると、受板４０
が上昇し、受板４０上の紙幣の上面がベルト２７に押し
つけられ、このベルト２７の矢印方向の回動により出金
口６から投出させる。出金時に正常に繰出せなかった紙
幣は、リジェクトボックス７０に収納される。

【００４８】前記リジェクトボックス７０にリジェクト
された紙幣は、レジ係員の交替毎に処理ユニット２Ｂの
前扉９を開け、リジェクトボックス７０を処理ユニット
２Ｂから抜き出して蓋体７３を反転させて閉じ、止具７
５，７６で閉鎖してレジ係員が持ち帰り、ＰＯＳレジス
タ４から出票される売上明細票等と共に管理者に渡す。
また収納スタッカ３２については、１日の営業が終了し
た精算時にシャッタ２９により開口部が閉鎖されてから
引出される。

【００４９】上記紙幣入出金機２の在高管理について
は、制御部６０の在高管理手段６５により、現在の第１
還流スタッカ３３、第２還流スタッカ３４、収納スタッ
カ３２に収納されている金種別紙幣の枚数および合計額
がそれぞれ記憶され、各スタッカ内の紙幣の枚数および
金額の合計が機内在高として記憶される。なおリジェク
トボックス７０内の金種別紙幣の枚数および金額も記憶
されるが、前記機内在高には含まれない。

【００５０】リジェクトボックス７０に収納されたリジ
ェクト紙幣は機内在高には変化をもたらさないが、リジ
ェクトボックス７０内の紙幣の在高は管理されており、
かつそのリジェクトボックス７０を含む機械の操作者は
リジェクトボックス７０の操作者ＩＤが操作者ＩＤ検知
手段８０により検知されて記憶されているのでそのリジ
ェクトボックス７０の管理責任が明確となる。

【００５１】したがって入金時に正常と判断できなかっ
た紙幣であってもそのまま機内に取込んでリジェクトボ
ックス７０内に収納して精算業務の迅速化が図られ、リ
ジェクトボックス７０内の在高に関してもレジ係員の管
理責任が明確となり、レジ係員による不正行為が難くな
る。

【００５２】前記リジェクトボックス７０に設ける操作
者ＩＤは、バーコード７８以外に例えば特開平２−１９
５４９１号公報にみられるような共振周波数の異る少く
とも２つの共振回路を有し、これら共振回路の共振周波
数を検出することにより他との識別を行う共振タグを用
い、処理ユニット２Ｂに設ける操作者ＩＤ検知手段を共
振周波数検知手段とし、非接触で認識し得るようにする
ことができる。

【００５３】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、入
金識別部において金種の識別ができなかった入金リジェ
クト紙幣はリジェクトボックスに収納されるので、入金
時に入金リジェクト紙幣の再入金操作や別の保管庫に収
納させるなどの作業が一切不要となり、レジ係員の負担
の軽減とレジでの迅速な入金処理が行え、レジにおける
混雑を緩和することができる。

【００５４】また在高を正確に管理することができない
リジェクトボックスについては、レジ係員の操作者毎に
自分の識別情報を示す操作者ＩＤを付したリジェクトボ
ックスを持たせ、そのリジェクトボックスが貨幣入出金
機の所定の位置にセットされて操作者ＩＤ検知手段で検
知されることに基づいて貨幣の入出金処理が可能となる
ので、機械では在高を正確に管理することができなくな
った貨幣はその処理を行なった操作者のリジェクトボッ
クスに収納され、操作者が交替する毎に自分のリジェク
トボックスを持ち帰るので、貨幣の管理責任範囲が明確
となり、これにより不正行為を行い難くすることができ
る。

【００５５】こうして入金処理の迅速化を図りながら操
作者の管理責任を明確化し、レジの混雑緩和と不正行為
の防止とを達成することができる。

【００５６】さらに請求項４によれば、機内在高には含
まれない入金時のリジェクト貨幣と出金時のリジェクト
貨幣とを機体に対し着脱可能な同一のリジェクトボック
スへ収納させるので、レジ係員の管理責任範囲に属する
貨幣の管理を容易に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態を示す外観斜視図。

【図２】図１における紙幣入出金機の略示断面図。

【図３】同、処理ユニットを引出した状態時の略示断面
図。

【図４】リジェクトボックスの蓋体を開けた状態を示す
斜視図。

【図５】（Ａ），（Ｂ）は図４のリジェクトボックスの
作用を示し、（Ａ）は機械への装着時、（Ｂ）は同取出
し後蓋体を閉じた状態の側面図。

【図６】制御ブロック図。

【図７】従来の技術を示す略示断面図。

【符号の説明】

１ レジ台 ２ 紙幣入出金機 ２Ａ 機体 ２Ｂ 貨幣処理ユニット ３ 硬貨入出金機 ４ ＰＯＳレジスタ ５ 紙幣入金口 ６ 紙幣出金口 ９ 前扉 ２２ 入金識別部 ２３ 識別搬送路 ２６ 垂直搬送路 ３０ 投出機構 ３０Ａ 出金保留部 ３２ 収納スタッカ ３３，３４ 還流スタッカ ３５，３６，３７，３８ 分岐爪 ３９ 出金識別部 ７０ リジェクトボックス ７１ ボックス本体 ７３ 蓋体 ７８ 操作者ＩＤの一例としてのバーコード ８０ 操作者ＩＤ検知手段

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】入金口に投入された貨幣を１枚ずつ繰込ん
   で正常貨幣か否かを判別し、複数の収納部へ分類収納す
   るとともに少くとも一つの収納部から貨幣を繰出して正
   常に繰出された貨幣のみを出金口へ投出するようにした
   貨幣入出金機において、正常貨幣を収納する複数の正常
   貨幣収納部と、機体に対し着脱可能に設けられ正常とは
   判別できなかった貨幣を収納するリジェクトボックス
   と、このリジェクトボックスに付設され操作者の識別情
   報を示す操作者ＩＤと、前記機体の所定位置に装着され
   たリジェクトボックスの前記操作者ＩＤを検知する操作
   者ＩＤ検知手段と、前記リジェクトボックスに収納され
   る貨幣を除き機内の在高を記憶する在高管理手段と、前
   記操作者ＩＤ検知手段の操作者ＩＤ検知に基づいて貨幣
   の入出金処理を可能とする制御部とを具備することを特
   徴とするレジ用貨幣入出金機。
2. 【請求項２】前記操作者ＩＤが前記リジェクトボックス
   の一面に添付されたバーコードからなり、前記操作者Ｉ
   Ｄ検知手段がバーコードリーダである請求項１記載のレ
   ジ用貨幣入出金機。
3. 【請求項３】前記操作者ＩＤが前記リジェクトボックス
   内に設けられた共振タグからなり、前記操作者ＩＤ検知
   手段が共振周波数検知手段である請求項１記載のレジ用
   貨幣入出金機。
4. 【請求項４】前記制御部は、入金時に正常と識別できな
   かった入金リジェクト貨幣と、出金時に正常に繰出せな
   かった出金リジェクト貨幣とを前記リジェクトボックス
   に収納させるようにした請求項１〜３のいずれか１項記
   載のレジ用貨幣入出金機。