JPH09325255A - 電子カメラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】プリント基板の大きさを大きくすることなく、
基板上に十分な有効スペースを確保したプリント基板を
備えた電子カメラを提供すること。 【解決手段】第１のファインダレンズ１６及び第２のフ
ァインダレンズ１７の側面部にはそれぞれプリント基板
への取付け部となる一対の嵌入溝１６ａ、１７ａが形成
されている。この第１及び第２のファインダレンズ１
６、１７の嵌入溝１６ａ、１７ａをそれぞれ切欠部１１
ａ及び切欠部１２ａに係入することにより、第１のファ
インダレンズ１６が切欠部１１ａに、第２のファインダ
レンズ１７が切欠部１２ａに配設されるので、プリント
基板の大きさを大きくすることなく、プリント基板上の
有効スペースが確保される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ＣＣＤの撮影信号
をデジタル化して記録媒体に記録する電子カメラに関
し、特に、この電子カメラのカメラ筐体内に設けられて
いる光学式ファインダとプリント基板との構成に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】図５に示すようにカメラは、一般的に、
カメラ外装を形成するカメラ筐体１の上面部にシャッタ
ーボタン２及びフィルムカウンタやカメラ状態を表示す
る液晶表示面３を配置しており、正面部にはファインダ
窓４及び撮影レンズ窓５が設けられている。

【０００３】前記カメラ筐体１の内部には図６に示すよ
うに前記撮影レンズ窓５に対応する撮影レンズ６と、前
記ファインダ窓４に対応する光学素子であるレンズを複
数内蔵したファインダユニット７と、第１のプリント基
板８ａと、第２のプリント基板８ｂとが主に配設されて
いる。

【０００４】一般的に、前記ファインダユニット７は、
カメラのレイアウト上、前記第１のプリント基板８ａ及
び第２のプリント基板８ｂに対して直交して配置される
ようになっており、フレームユニット９によって所定の
位置に保持固定されている。

【０００５】前記ファインダユニット７が撮影レンズ６
の軸方向と平行に配設されるのに対し、前記第１のプリ
ント基板８ａ及び第２のプリント基板８ｂは前記ファイ
ンダユニット７に直交して配設されている。このため、
前記ファインダユニット７と前記第１のプリント基板８
ａ及び第２のプリント基板８ｂとが交差する部位では、
前記ファインダユニット７が前記第１のプリント基板８
ａ及び第２のプリント基板８ｂから凸出しないように、
前記ファインダユニット７の外径形状より大きめに切り
欠いて形成した切り欠き部８ｃ、８ｄにファインダユニ
ット７を配置していた。

【０００６】また、前記第１のプリント基板８ａ及び第
２のプリント基板８ｂには撮影レンズ６とファインダユ
ニット７の表示素子とを電気的に接続するためのハーネ
ス１０やファインダ用の表示ＬＥＤとプリント基板とを
接続するためのハーネスなどが必要であるため、これら
第１のプリント基板８ａ及び第２のプリント基板８ｂ
に、ハーネスを設けるための空間部を、予め用意してお
かなければならなかった。

【０００７】このように、前記第１のプリント基板８ａ
及び第２のプリント基板８ｂに切り欠き部８ｃ、８ｄや
ハーネス用空間部を設けることによって、プリント基板
の基板面積が大幅に減少していた。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】上述したようにプリン
ト基板に、ファインダユニットを配設するための切り欠
き部を設けたり、接続のためのハーネス用空間部を設け
ることにより、プリント基板の基板面積が大幅に減少
し、プリント基板上に空きスペースを確保することが難
しくなり、回路設計や部品実装に無理が生じて、作業性
を悪化させると共に、組立時間が増大してコストアップ
の要因になっていた。

【０００９】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、プリント基板の大きさを大きくすることなく、実
装効率を向上することができ、安定した品質、且つ低コ
ストの電子カメラを提供することを目的としている。

【００１０】

【課題を解決するための手段】第１の発明の電子カメラ
は、撮像手段により得られた画像信号をデジタル化して
記録媒体に記録する電子カメラであって、カメラ筐体内
に配設されたプリント基板に、光学式ファインダの光学
素子が保持されている。

【００１１】第２の発明の電子カメラは、光学式ファイ
ンダ用の表示素子がプリント基板に直接実装されてい
る。

【００１２】第３の発明の電子カメラは、撮像手段によ
り得られた画像信号をデジタル化して記録媒体に記録す
る電子カメラであって、カメラ筐体内に配設されたプリ
ント基板に、光学式ファインダの光学素子を所定の位置
に固定したファインダフレームが保持されている。

【００１３】第１の発明の電子カメラによれば、光学素
子を配置するための切り欠き部の大きさが小さくなる。

【００１４】第２の発明の電子カメラによれば、表示素
子を接続するためのハーネスが不要になる。第３の発明
の電子カメラによれば、光学素子を配置するための切り
欠き部の大きさが小さくなると共に、光学素子の配置位
置精度が向上する。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態を説明する。図１及び図２は本発明の第１の実施
形態に係り、図１は基板とファインダとの関係を示す説
明図、図２はファインダレンズの基板への取り付けの構
成を示す説明図である。

【００１６】図１に示すようにカメラ筐体の内部には撮
影レンズ窓に対応する撮影レンズ１３を配設した第１の
プリント基板１１と、この第１のプリント基板１１に対
して並行な第２のプリント基板１２とが配設されてお
り、前記第１のプリント基板１１の上部中央に形成した
切欠部１１ａには光学式ファインダを構成する光学素子
である第１のファインダレンズ１６が保持され、前記第
２のプリント基板１２の上部中央に形成した切欠部１２
ａには前記光学式ファインダを構成する光学素子である
第２のファインダレンズ１７が保持されている。

【００１７】前記第１のプリント基板１１の切欠部１１
ａ及び第２のプリント基板１２の切欠部１２ａは、前記
第１のファインダレンズ１６及び第２のファインダレン
ズ１７の幅寸法よりやや幅狭な幅寸法に切り欠かれて形
成されており、前記切欠部１１ａ及び切欠部１２ａにそ
れぞれ、第１のファインダレンズ１６及び第２のファイ
ンダレンズ１７を配置したとき、前記第１のファインダ
レンズ１６の光軸と前記第２のファインダレンズ１７の
光軸とが一致するようになっている。

【００１８】図２に示すように前記第１のファインダレ
ンズ１６及び第２のファインダレンズ１７の側面部には
それぞれのプリント基板１１、１２の切欠部１１ａ、１
２ａへの取付け部となる一対の嵌入溝１６ａ、１７ａが
形成されている。この嵌入溝１６ａ、１７ａの幅寸法
は、前記第１のプリント基板１１及び第２のプリント基
板１２の板厚寸法よりやや幅広になっている。

【００１９】このため、前記第１のファインダレンズ１
６の嵌入溝１６ａ及び第２のファインダレンズ１７の嵌
入溝１７ａを、前記第１のプリント基板１１の切欠部１
１ａ及び第２のプリント基板１２の切欠部１２ａに係入
させていくことにより、前記第１のファインダレンズ１
６が切欠部１１ａの所定位置に、前記第２のファインダ
レンズ１７が切欠部１２ａの所定位置に配設されるよう
になっている。

【００２０】また、同図に示すように第２のプリント基
板１２のファインダ接眼レンズ１８側の表面にはオート
フォーカス、露出などカメラの動作状態を撮影者に知ら
せるためのＬＥＤなどの表示素子２１が直接実装されて
いる。

【００２１】このように、プリント基板に切り欠いて形
成した切欠部の開口面積をファインダ用の光学素子の大
きさと略同形状で形成することによって、プリント基板
の外形寸法を大きくすることなく、プリント基板上の有
効スペースを確保することができる。このことにより、
実装スペースが大幅に向上して効率的で無理のない実装
レイアウトが実現される。

【００２２】また、ファインダ用のＬＥＤなどの表示素
子を、プリント基板に直接実装することにより、表示素
子とプリント基板とを接続するためのハーネスが不要に
なって、プリント基板上の有効スペースがさらに増大す
ると共に、部品点数が減少して組立作業を含むコストダ
ウンを図ることができる。

【００２３】さらに、ファインダレンズの側面部にプリ
ント基板への取付け部となる嵌入溝を形成したことによ
り、ファインダを所定位置に配設するためのフレームユ
ニットを用意することなく、光学素子を直接プリント基
板の切欠部の所定位置に容易に配設することができる。
このことにより、ファインダ用の光学素子を保持するた
めのフレームユニットが不要になって部品コストが低減
されると共に、組み立て作業性が大幅に向上する。

【００２４】図３は本発明の第２実施形態に係るファイ
ンダレンズの基板への取り付けの他の構成を示す説明図
である。

【００２５】図に示すように本実施形態においては、前
記第１のファインダレンズ１６及び第２のファインダレ
ンズ１７を、直接第１のプリント基板１１及び第２のプ
リント基板１２の切欠部１１ａ、１２ａに配設する代わ
りに、これらファインダレンズ１６、１７を、ファイン
ダレンズ１６、１７よりやや幅広に形成されているファ
インダフレーム２２に配設した後、このファインダフレ
ーム２２を図に示す前記第１のプリント基板１１及び第
２のプリント基板１２にそれぞれ切り欠いて形成したフ
ァインダ配置溝１１ｂ、１２ｂに配設するものである。

【００２６】前記ファインダフレーム２２は、断面形状
が略凹字形状をしており、このファインダフレーム２２
の外側両側面部には前記第１のプリント基板１１または
第２のプリント基板１２への取付け部となる嵌合溝２２
ａ、２２ａが設けられている。

【００２７】また、ファインダフレーム２２の凹部溝２
２ｂ内には前記第１のファインダレンズ１６及び第２の
ファインダレンズ１７を所定位置に配置するためのレン
ズ位置決め溝２２ｃ、２２ｃが設けられている。

【００２８】さらに、前記第１のファインダレンズ１６
及び第２のファインダレンズ１７を前記ファインダフレ
ーム２２内に保持するため、前記ファインダフレーム２
２の凹部溝２２ｂを塞ぐファインダカバー２３が設けら
れている。

【００２９】なお、前記ファインダカバー２３の係止爪
２３ａを、ファインダフレーム２２の係止部２２ｄに係
止させることによって、ファインダカバー２３とファイ
ンダフレーム２２とが一体的に被さるようになってい
る。その他の構成は前記第１の実施形態と同様であり、
同部材には同符号を付して説明を省略する。

【００３０】ここで、本実施形態の組立て手順を説明す
る。まず、前記ファインダフレーム２２のレンズ位置決
め溝２２ｃ、２２ｃに、第１のファインダレンズ１６及
び第２のファインダレンズ１７を配置し、ファインダカ
バー２３を被せる。このことによって、第１のファイン
ダレンズ１６と第２のファインダレンズ１７との配置位
置が安定的に保持されて、光学性能の安定した光学式フ
ァインダが得られる。

【００３１】次に、前記の第１のファインダレンズ１６
及び第２のファインダレンズ１７を配置したファインダ
フレーム２２の嵌合溝２２ａ、２２ａを、第１のプリン
ト基板１１及び第２のプリント基板１２に形成してある
ファインダ配置溝１１ｂ、１２ｂに係入する。このこと
によって、前記ファインダフレーム２２が所定位置に配
置されると共に、第１のプリント基板１１と第２のプリ
ント基板１２との間隔が所定間隔で並行になる。

【００３２】このように、ファインダレンズを配設した
ファインダフレームをプリント基板のファインダ配置溝
に配設することによって、プリント基板の面積を大きく
することなく、プリント基板上の有効スペースを確保す
ることができると共に、簡単な構成でファインダレンズ
の位置関係及び基板同士の間隔を所定の値に容易に設定
することができる。このことにより、実装スペースが向
上して効率的な実装レイアウトが実現すると共に、光学
性能の劣化の無いファインダ機構が得られる。その他の
作用及び効果は前記第１実施形態と同様である。

【００３３】図４は本発明の第３実施形態に係るファイ
ンダレンズの基板への取り付けの別の構成を示す説明図
である。

【００３４】図に示すように本実施形態においては、第
１のプリント基板（不図示）及び第２のプリント基板１
２に開口部２５ａを設け、各プリント基板に設けた開口
部２５ａに第１のファインダレンズ（不図示）及び第２
のファインダレンズ１７を配置している。本図において
は第２のファインダレンズ１７を、第２のプリント基板
１２に例えばピン２６を第１の係止孔２５ｂに嵌合させ
ることによって、一体的に取り付ける様子を示している
が、第１のファインダレンズ１６の第１のプリント基板
１１への取付けもこれと同様に行われるものとする。

【００３５】また、前記第２のプリント基板１２の撮影
者側面の前記第２のファインダレンズ１７が配設される
開口部２５ａ周辺には例えば黒色など略黒色に着色した
着色部２７を設けている。

【００３６】さらに、前記第２のプリント基板１２には
前記第２のファインダレンズ１７の被写体の有効光線が
ケラれることが無く、この第２のファインダレンズ１７
の周囲を覆う遮蔽カバー２８が設けられている。この遮
蔽カバー２５は、第２のプリント基板１２に形成した第
２の係止孔２５ｃに保持爪２８ａを嵌入させて一体的に
配置固定されるようになっている。その他の構成は前記
実施形態と同様であり、同部材には同符号を付して説明
を省略する。

【００３７】このように、ファインダレンズをプリント
基板に設けた開口部に対して直接配置することによっ
て、プリント基板の大きさを大きくすることなく、プリ
ント基板上の有効スペースを十分に確保することができ
る。

【００３８】また、ファインダレンズが配設される開口
部周辺に着色部を設けたことによって、撮影者がファイ
ンダ接眼レンズを覗いたとき、プリント基板の例えば緑
色や黄色などの地肌が見えずに被写体のみをすっきりと
見ることができる。

【００３９】さらに、第２のファインダレンズの周囲を
覆う遮蔽カバーを設けたことによって、撮影者がファイ
ンダ接眼レンズを覗いたとき、遮蔽カバーによってカメ
ラ筐体内に配設されている部品類が見えることを防止し
て、被写体のみ見ることができる。

【００４０】なお、本発明は、以上述べた実施形態のみ
に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範
囲で種々変形実施可能である。

【００４１】［付記］以上、実施の形態に基いて説明し
たが、本明細書中には以下の発明が含まれる。

【００４２】（１） 撮像手段により得られた画像信号
をデジタル化して記録媒体に記録する電子カメラであっ
て、カメラ筐体内に配設されたプリント基板に、光学式
ファインダの光学素子が保持されることを特徴とする電
子カメラ。この構成によれば、光学素子を配設するため
のプリント基板の切り欠きが小さくなる。

【００４３】（２） 上記光学式ファインダ用の表示素
子がプリント基板に直接実装されることを特徴とする付
記１記載の電子カメラ。この構成によれば、表示素子と
接続するためのハーネスが不要になる。

【００４４】（３） 撮像手段により得られた画像信号
をデジタル化して記録媒体に記録する電子カメラであっ
て、カメラ筐体内に配設されたプリント基板に、光学式
ファインダの光学素子を所定の位置に固定したファイン
ダフレームが保持されることを特徴とする電子カメラ。
この構成によれば、光学素子を配置するための切り欠き
の大きさが小さくなると共に、光学素子の配置位置精度
が向上する。

【００４５】（４） 上記光学式ファインダの光学素子
が、上記プリント基板に直接取り付け可能な形状である
ことを特徴とする付記１記載の電子カメラ。この構成に
よれば、取り付け用の部品が不要になるので、そのスペ
ース及びコスト低減になる （５） 上記プリント基板の撮影者側の基板面であっ
て、上記光学式ファインダの光学素子が配置される部位
ないしその近傍を、略黒色化したことを特徴とする付記
１記載の電子カメラ。この構成によれば、ファインダー
を覗いたときにプリント基板の表面が見えることを防止
する。

【００４６】（６） 上記光学式ファインダの光学素子
の周囲に遮蔽手段を設けたことを特徴とする付記１記載
の電子カメラ。

【００４７】この構成によれば、ファインダーを覗いた
ときにカメラ筐体内の部品が見えることを防止し、被写
体のみが見える。

【００４８】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、プ
リント基板の大きさを大きくすることなく、基板上に十
分な有効スペースを確保したプリント基板を備えた電子
カメラを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１及び図２は本発明の第１の実施形態に係
り、図１は基板とファインダとの関係を示す説明図

【図２】ファインダレンズの基板への取り付けの構成を
示す説明図

【図３】本発明の第２実施形態に係るファインダレンズ
の基板への取り付けの他の構成を示す説明図

【図４】本発明の第３実施形態に係るファインダレンズ
の基板への取り付けの別の構成を示す説明図

【図５】図５及び図６は一般的なカメラを説明するもの
であり、図５はカメラの外観を示す説明図

【図６】カメラ筐体内のファインダユニットと基板との
関係を示す説明図

【符号の説明】

１１…第１のプリント基板 １２…第２のプリント基板 １６…第１のファインダレンズ １７…第２のファインダレンズ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 撮像手段により得られた画像信号をデジ
   タル化して記録媒体に記録する電子カメラであって、 カメラ筐体内に配設されたプリント基板に、光学式ファ
   インダの光学素子が保持されることを特徴とする電子カ
   メラ。
2. 【請求項２】 上記光学式ファインダ用の表示素子がプ
   リント基板に直接実装されることを特徴とする請求項１
   記載の電子カメラ。
3. 【請求項３】 撮像手段により得られた画像信号をデジ
   タル化して記録媒体に記録する電子カメラであって、 カメラ筐体内に配設されたプリント基板に、光学式ファ
   インダの光学素子を所定の位置に固定したファインダフ
   レームが保持されることを特徴とする電子カメラ。