JPH09319069A - ペリクル光学素子 - Google Patents
ペリクル光学素子Info
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- JPH09319069A JPH09319069A JP13483696A JP13483696A JPH09319069A JP H09319069 A JPH09319069 A JP H09319069A JP 13483696 A JP13483696 A JP 13483696A JP 13483696 A JP13483696 A JP 13483696A JP H09319069 A JPH09319069 A JP H09319069A
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- adhesive
- frame
- contact surface
- resin film
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Abstract
い平坦性を確保する一方で、樹脂フィルムを枠に接着す
る接着剤の塗布量を管理し易くする。 【解決手段】 枠10には、開口11の外周側に沿っ
て、樹脂フィルム3に接触して樹脂フィルム3の平坦性
を確保する接触面12と、接触面12の外周側に沿い且
つ接触面12に対して段差を有する接着面13とが形成
されている。樹脂フィルム3を枠10に接着するエポキ
シ系接着剤2は、枠10の接着面13と、この接着面1
3に対向している樹脂フィルム3の部分との間に施す。
Description
膜材が枠で保持されているペリクル光学素子に関する。
ーには、所定のコーティングを表面に施した硝子製のも
の、所定のコーティングを表面に施した樹脂フィルム製
のものがある。ビームスプリッタは、入射光線束を二分
割して一部を透過し、もう一部を反射する光学素子であ
り、ダイクロイックミラーは、入射する可視光の一部の
波長範囲を反射し、残りを透過する光学素子である。つ
まり、ビームスプリッタ、ダイクロイックミラーは、共
に透過と反射の機能を持った光学素子である。
表面には、高精度の平面性が要求される。高精度の平面
を形成する上からは、硝子製が有利である。一方、ペリ
クルを用いた光学素子(以下、ペリクル光学素子とい
う。)は、厚さが非常に薄いために材質の屈折率による
光路長の変化を無視できる。しかし、樹脂フィルム製の
ように、薄い硝子を製作することは困難である。したが
って、ビームスプリッタなどを多数用いる光学系では、
全体の光学設計を簡略化するために、樹脂フィルム製の
ペリクル光学素子を用いている。
である。金属製の枠1に接着剤2を使って樹脂フィルム
3を固定している。枠1の材質としてはアルミ系金属で
黒色アルマイト仕上しているものが一般的である。枠1
には、その開口の外周側に沿って、樹脂フィルム3に接
触して樹脂フィルム3の平坦性を確保する接触面1a
と、この接触面1aの外周側に沿い且つ接触面1aに対
して鈍角を成す接着面1bとが、形成されている。樹脂
フィルム3の材料は、例えば、ニトロセルロースであ
る。
うな方法で、枠1に接着される。まず、樹脂フィルム3
aを貼付けホルダー5に接着剤4で仮止めしてから、接
着剤2を接着面1bに塗付した枠1をフィルム3aに載
せ、錘6で加圧する。そして、加熱して接着剤2が固ま
った後に、枠1の外形に合わせてフィルム3を切断す
る。
術では、枠1の接着面1b全体に十分に接着剤2を塗布
すると、樹脂フィルム3aで押された接着剤2が枠1の
接触面1aに回り込み、樹脂フィルム3の平坦性が悪く
なる。また、逆に、枠1の接着面1bに少なめに接着剤
2を塗布したとしても、樹脂フィルム3aの外周縁部全
体に接着剤2が行き渡らず、樹脂フィルム3に掛かる張
力が均一にならないために、樹脂フィルム3の平坦性を
確保できない。すなわち、従来技術では、接着剤の塗布
量の管理が非常に難しく、樹脂フィルムの平坦性を確保
することができない場合があるという問題点がある。
て着目してなされたもので、膜材の高い平坦性を確保す
る一方で、接着剤の塗布量を管理し易いペリクル光学素
子を提供することを目的とする。
のペリクル素子は、光透過性を有する膜材と、開口が形
成され該膜材が接着剤で貼付られている枠と、を備えて
いるペリクル光学素子において、膜材が接着剤で貼付ら
れる枠には、その開口の外周側に沿って、該膜材に接触
して該膜材の平坦性を確保する接触面と、該接触面の外
周側に沿い且つ該接触面に対して段差を有し該膜部材に
対向する接着面とが、形成され、前記接着剤は、前記枠
の前記接着面と、該接着面に対向している前記膜材の部
分との間に施されていることを特徴とするものである。
部が形成されていてもよい。
該接触面に対して該接着面に段差を生じさせているけ込
み面は、該接触面に対する角度が90°以下であること
が好ましい。
てのペリクル光学素子について説明する。
る一実施形態としてのペリクル光学素子について説明す
る。この実施形態のペリクル光学素子は、図1に示すよ
うに、薄い樹脂フィルム3と、これを支える枠10とを
有して構成されている。
(図2に図示、張力を加える前の樹脂フィルム)として
は、ポリエチレンテレフタレート製の二軸延伸フィルム
を用いている。この樹脂フィルム3aの厚さは、25μ
mである。また、このポリエチレンテレフタレート樹脂
フィルム3aは、ガラス転移点が約80℃で、完全に溶
解してしまう溶融温度が約260℃である。
に同じく矩形状の開口11が形成されている。枠10に
は、開口11の外周側に沿って、樹脂フィルム3に接触
して樹脂フィルム3の平坦性を確保する接触面12と、
この接触面12の外周側に沿い且つ接触面12に対して
段差を有し樹脂フィルム3に対向する接着面13とが形
成されている。接触面12は、高い平坦度を確保するた
めにラップ仕上げされている。
いて、その外形の縦寸法が95mm、その外形の横寸法
が65mmで、開口11の縦寸法が85mm、開口11
の横寸法が55mmである。従って、開口11の外縁か
ら枠10の外縁までの間隔、つまり枠10の幅Wは5m
mである。また、枠10の厚さTは、10mmである。
開口11の外周り形成されている接触面12の幅W
1は、0.5mmで、そのさらに外周りに形成されてい
る接着面13の幅W2は、枠幅の残りの4.5mmであ
る。接触面12と接着面13との間の段差Hは、言い換
えると、接触面12から接着面13へ伸び、接触面12
に対して接着面13に段差を生じさせているけ込み面1
4の高さHは、0.5mmである。接触面12とけ込み
面14との角度、及び、け込み面14と接着面13との
角度は、いずれも90°である。
その表面に黒色アルマイト処理したものが用いられてい
るが、この実施形態では、ステンレス系金属を用いてい
る。ここでは、ステンレス系金属に表面処理を施してい
ないが、光学的に必要ならば、黒染めや黒クロームなど
の黒色皮膜処理を施したものを用いても構わない。この
実施形態において、枠10の材料としてステンレス系金
属を用いたのは、枠10に高い剛性を持たせることによ
り、ペリクルの平面度が悪くなるのを防止できるからで
ある。
て、図2を用いて説明する。まず、ペリクル光学素子の
枠10とほぼ相似形で、枠10よりも大きい金属製貼付
けホルダー5を準備する。このホルダー5は、具体的に
は、枠1に対して面積比で4倍(縦2倍、横2倍)の大
きさである。
フィルム3aを接着剤4で仮止めする。次に、枠10の
接着面12にエポキシ系接着剤2を塗布して、この枠1
0をホルダー5に仮止めされている樹脂フィルム3a上
に置き、枠10の上から錘6を載せる。つまり、枠10
の上に錘6を載せることにより、樹脂フィルム3aを中
心から外周方向へ均等に引っ張っている。この錘6は、
樹脂フィルム3aの面圧が40g/cm2になるものを
用いる。続いて、ホルダー5、樹脂フィルム3a、枠1
0、錘6を、この状態に保持したまま加熱炉に入れ、こ
れらを樹脂フィルム3aのガラス転移転以上で且つ溶融
温度未満の80℃〜120℃の温度で60分ほど熱す
る。この過程で、樹脂フィルム3aが伸びる一方で、エ
ポキシ系接着剤2が硬化して、伸びた状態の樹脂フィル
ム3が枠10に接着される。その後、ホルダー5、樹脂
フィルム3、枠10等を加熱炉より取り出し、枠10の
外形に合わせて樹脂フィルム3を切断する。
は、ダイクロイックミラーであるので、以上の工程を終
了した後、目的の波長領域の光を反射し、残りの波長領
域の光が透過するよう、所定の物質、例えば、Mg
F2,Al2O3等を樹脂フィルム3上に蒸着させて、光
学素子を完成させる。
クル光学素子は、枠10の接触面12と接着面13との
間に段差があるので、接着面13に接着剤2を多めに塗
布しても、この接着剤2が接触面12に回り込むことを
防ぐことができる。また、接着材2を接着面13に多め
に塗布することができることから、樹脂フィルム3aの
外周縁部全体に接着剤2が確実に行き渡り、樹脂フィル
ム3に掛かる張力を均一にすることができる。従って、
接着剤2の塗布量を厳しく管理しなくとも、樹脂フィル
ム3に関する高い平坦性を確保することができる。
込み防止に関しては、接触面12と接着面13との間に
段差のみならず、け込み面14と接触面12との角度が
90°であることも寄与している。これは、例えば、け
込み面14と接触面12との角度が150°ぐらいの場
合、け込み面14と樹脂フィルム3との成す角度が小さ
くなり、接着剤2が接触面12側へ流れ易いが、この実
施形態のように、け込み面14と接触面12との角度が
90°である場合には、け込み面14と樹脂フィルム3
との成す角度が大きく、接着剤2が接触面12側へ流れ
難くなるからである。従って、この観点から、け込み面
14と接触面12との角度を90°以下にすることが好
ましい。
差は、これを大きくすると、接着剤2の量をより多くす
る必要があるので、1mm以下であることが好ましい。
但し、逆に段差が小さ過ぎると、段差としての効果が無
くなることは言うまでもない。
施形態としてのペリクル光学素子について説明する。こ
の実施形態のペリクル光学素子は、基本的には、先の実
施形態のペリクル光学素子と同じで、接着面13aの接
触面12側に凹部15を形成した点のみ異なる。この凹
部15は、接触面12aの外周、言い換えると接着面1
3aの内周の全体に形成されている。この凹部15の大
きさは、接着面13aからの深さが0.5mmで、幅が
1mmである。但し、この凹部15の大きさは、枠10
aと樹脂フィルム3との要求接着強度により定まる接着
面13aの大きさで決定され、接着面13aが大きくな
ると凹部15の大きさも大きくする。従って、場合によ
っては、凹部15の深さは0.5mmより深いことも浅
いこともあり、また、凹部15の幅は1mmより広いこ
とも狭いこともある。
15を形成することにより、この凹部15が接着剤溜り
となるため、先の実施形態よりも、より多くの接着剤2
を用いても、樹脂フィルム3の平坦性を確保することが
できる。
及び枠の開口は、いずれも矩形状であるが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、これらの形状は、例え
ば、円や楕円であってもよい。また、以上の各実施形態
では、樹脂フィルムとして、ポリエチレンテレフタレー
トを用いたが、本発明はこれに限定されるものではな
く、例えば、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォ
ン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ニトロセルロー
スなどを用いてもよい。但し、ペリクル光学素子は、光
学的に高い透明性が要求されるので、この観点からポリ
エチレンテレフタレートが最も好ましい。また、フィル
ムの高い平坦度を得るために、フィルムを加熱しつつフ
ィルムに張力を加えているので、ある程度以上の引っ張
り強さも要求される。従って、この観点からも、以上の
樹脂のうち、最も引っ張り強さが大きいポリエチレンテ
レフタレートが最も好ましい。さらに、本発明において
は、膜材としての樹脂フィルムの換わりに、ガラス材を
用いてもよい。
の間に段差があるので、接着面に接着剤を多めに塗布し
ても、この接着剤が接触面に回り込むことを防ぐことが
できる。また、接着材を接着面に多めに塗布することが
できることから、膜材の外周縁部全体に接着剤が確実に
行き渡り、膜材に掛かる張力を均一にすることができ
る。従って、接着剤の塗布量を厳しく管理しなくとも、
膜材に関する高い平坦性を確保することができる。
素子の断面図である。
素子の製造過程を示す説明図である。
学素子の断面図である。
図である。
前)、3a…樹脂フィルム(張力を加えた後)、5…貼
付けホルダー、6…錘、10,10a…枠、11…開
口、12…接触面、13,13a…接着面、14,14
a…け込み面、15…凹部。
Claims (3)
- 【請求項1】光透過性を有する膜材と、開口が形成され
該膜材が接着剤で貼付られている枠と、を備えているペ
リクル光学素子において、 前記枠には、前記開口の外周側に沿って、前記膜材に接
触して該膜材の平坦性を確保する接触面と、該接触面の
外周側に沿い且つ該接触面に対して段差を有し該膜部材
に対向する接着面とが、形成され、 前記接着剤は、前記枠の前記接着面と、該接着面に対向
している前記膜材の部分との間に施されていることを特
徴とするペリクル光学素子。 - 【請求項2】請求項1記載のペリクル光学素子におい
て、 前記接着面の前記開口側には、凹部が形成されているこ
とを特徴とするペリクル光学素子。 - 【請求項3】請求項1又は2記載のペリクル光学素子に
おいて、 前記接触面から前記接着面へ伸び、該接触面に対して該
接着面に段差を生じさせているけ込み面は、該接触面に
対する角度が90°以下であることを特徴とするペリク
ル光学素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13483696A JPH09319069A (ja) | 1996-05-29 | 1996-05-29 | ペリクル光学素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13483696A JPH09319069A (ja) | 1996-05-29 | 1996-05-29 | ペリクル光学素子 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007074645A Division JP2007183675A (ja) | 2007-03-22 | 2007-03-22 | ペリクル光学素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09319069A true JPH09319069A (ja) | 1997-12-12 |
Family
ID=15137606
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13483696A Pending JPH09319069A (ja) | 1996-05-29 | 1996-05-29 | ペリクル光学素子 |
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Country | Link |
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JP (1) | JPH09319069A (ja) |
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-
1996
- 1996-05-29 JP JP13483696A patent/JPH09319069A/ja active Pending
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