JPH09318648A - 車両用角速度検出装置 - Google Patents

車両用角速度検出装置

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JPH09318648A
JPH09318648A JP8133334A JP13333496A JPH09318648A JP H09318648 A JPH09318648 A JP H09318648A JP 8133334 A JP8133334 A JP 8133334A JP 13333496 A JP13333496 A JP 13333496A JP H09318648 A JPH09318648 A JP H09318648A
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滋樹 青島
Tomoyasu Harada
知育 原田
Takeshi Kaiya
武 海谷
Koichi Chikaishi
幸一 近石
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 角速度センサのオフセットの誤差を補正する
ことが可能な車両用角速度検出装置において、一定方向
の旋回運動を行っている場合には補正を禁止することが
考えられる。しかしこの判断を固定値に行っていると、
オフセット誤差の補正の機会を増加しつつ誤補正を少な
くすることができない。 【解決手段】 車両が一定方向に旋回しているか否かの
判断の角速度の基準値をオフセット誤差補正の進行に従
って、小さく設定する。その結果、オフセット誤差が大
きい場合には判断の基準値を大きくすることにより、オ
フセット誤差の補正の機会を増加することができる。一
方、オフセット誤差が進行し、オフセット誤差の大きさ
が小さい場合には前記基準値を小さくすることにより誤
補正が行われる可能性を小さくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の回転角速度
を検出する角速度検出装置に関する。特に、角速度セン
サのオフセット誤差を正確に補正することにより、正確
な車両の回転角速度を検出し得る角速度検出装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】車両の回転角速度を検出する装置は、車
両に設けられた衛星放送受信装置のアンテナの向きを制
御する場合や、車両の走行制御を行う場合等に、広く用
いられている。
【0003】このような車両の回転角速度を検出する装
置においては、一般にジャイロセンサ等の角速度センサ
を用いて車両の回転角速度を検出している場合が多い。
このジャイロセンサ等の角速度センサは一般にその出力
信号にオフセット誤差が生じている場合が多く、かつこ
のオフセット誤差の大きさも車両が走行している際の温
度や経時変化等によって変化してしまうことが知られて
いる。
【0004】そこで、この角速度センサのオフセット誤
差を補正し、またオフセット誤差の大きさにドリフトが
生じた場合そのドリフトに応じてオフセット誤差の補正
をやり直す手法が数多く提案されている。
【0005】例えば、車両が停止している場合には、角
速度センサの出力信号は0となるはずであるから、車両
の停止状態を検出し、これに基づき角速度センサのオフ
セット誤差を補正することが考えられる。この手法を一
般化すると、角速度センサの出力信号の変動量が小さい
場合の角速度センサの出力信号はオフセット誤差そのも
のであると判断し、このオフセット誤差を打ち消すよう
にオフセット補正を行うのである。
【0006】しかしながら、一定の角速度値が角速度セ
ンサから出力される場合、例えば車両が円旋回等の運動
をしている場合には、車両停車時と同様に角速度センサ
出力信号の変動量は小さいため、車両が円旋回運動を行
っている場合の角速度センサの出力信号を、オフセット
誤差であると誤って判断し、この値でオフセット補正が
行われてしまう。
【0007】このように、車両が例えばループ橋走行を
している場合のように一定方向の旋回が続く場合の誤補
正を低減する手法が、「ヨーレートセンサのドリフト補
正ロジック:自動車技術事例集、日本自動車工業会知的
財産部会発行、1996年2月5日発行」に記載されて
いる。ここに記載されているドリフト補正ロジックによ
れば、移動体の角速度センサの出力信号がLPF(ロー
パスフィルタ)を通過することにより、最終的な角速度
値として出力されている。そして、所定の条件が成立し
た場合にはこのLPFの出力信号を、角速度センサのニ
ュートラル値としてオフセット補正が行われる。これに
よって、角速度センサの出力信号にドリフトが生じてい
る場合にも随時ドリフトの補正が行われる。ただし、車
両が一定方向に旋回する状態が継続している場合には、
かかるニュートラル値をオフセット誤差であるとしてド
リフト補正を行うことを禁止するものである。
【0008】上記「ヨーレートセンサのドリフト補正ロ
ジック」に記載されている補正ロジックの動作を表す制
御フローチャートが図5に示されている。図5に示され
ているように、まずステップ1において、舵角センサ、
車速センサ等の各センサ値を読み込み、ステップ2にお
いて舵角の積算値Zθが所定値αより大きいか否かが判
定される。このステップ2における判定の結果、積算値
Zθが所定値αより大きい場合には、車両がループ橋走
行等のように一定方向の旋回を行っている場合であると
判断されるため、ステップ3に移行しニュートラル値に
よる補正を禁止するのである。この補正を禁止すると
は、前回のオフセット補正値によるオフセット誤差の補
正を維持することである。より具体的にいえば、オフセ
ット誤差の補正に用いられる補正値としてはそれまでの
値が用いられ何ら変更が加えられないものである。
【0009】一方、上記ステップ2において、舵角の積
算値Zθが所定値より大きくはないと判断される場合に
は、ループ橋走行等は行われておらず、車両の停止状態
であると判断されるため、ステップ4にて、上述したニ
ュートラル補正が実施される。具体的には、オフセット
誤差の補正に用いられる補正値が新たな値に更新される
のである。
【0010】このように、「ヨーレートセンサのドリフ
ト補正ロジック」に記載されている方法によれば、一定
方向の旋回時には、仮に所定条件が成立した場合におい
てもLPF出力信号をニュートラル値として採用しない
ため、一定方向の旋回が続く場合の誤補正を低減するこ
とが可能となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記「ヨーレートセン
サのドリフト補正ロジック」によれば、車両が一定方向
の旋回を行っている場合にも角速度センサの誤補正を低
減可能である。
【0012】しかしながら、一定方向に旋回運動をして
いるかどうかを、固定の角速度値を基準として判断して
いた。すなわち、角速度の絶対値がある固定の基準値以
上である場合には一定方向に車両が旋回していると判断
したのである。この固定の基準値は、小さすぎる場合に
は補正の機会が減少してしまい、一方大きすぎる場合に
は車両がゆるやかに旋回している状態での角速度センサ
出力を、誤ってオフセット誤差と判断してしまうために
誤補正を行ってしまう可能性がある。
【0013】本発明は、かかる課題に鑑みなされたもの
であり、その目的はオフセット誤差の補正の度合いに応
じて、一定方向の旋回であるか否かの判断基準となる基
準値を変化させることにより、補正の機会を減少させず
に、オフセット誤差が小さい場合の誤補正の低減を図る
ことが可能な車両用角速度検出装置を提供することであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、車両の回転角速度を検出する角速度セン
サと、前記車両の角速度の変動量が所定の変動基準量よ
り少なく、かつ、前記角速度の絶対値が所定の絶対基準
値以下である場合に、前記角速度センサのオフセット誤
差を補正する補正手段と、オフセット誤差の補正が真の
誤差補正量による補正に近づくにしたがって、前記絶対
基準値を小さく設定する絶対基準値設定手段と、を含む
ことを特徴とする車両用角速度検出装置である。
【0015】従って、オフセット誤差の補正が進み、誤
差の値が小さくなるに従って、上記絶対基準値の大きさ
が小さくなる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面に基づいて説明する。
【0017】図1には、本実施の形態にかかる車両用角
速度検出装置の機能を表す機能ブロック図が示されてい
る。図1に示されているように、本角速度検出装置は、
角速度センサであるジャイロセンサ10と、このジャイ
ロセンサ10の出力信号に所定のオフセットを加え、オ
フセット誤差の補正を行うオフセット補正手段12とを
備えている。さらに、このオフセット補正手段12にお
ける補正量を制御する補正量制御手段14が設けられて
いる。また、この補正量制御手段14は、その判断基準
となる基準値を基準値設定手段16から供給を受けてい
る。最終的な角速度の信号は、ジャイロセンサ10の出
力信号をオフセット補正手段12によって補正した信号
として、外部に出力される。
【0018】図1に示されている機能のうち、ジャイロ
センサ10は実際のジャイロセンサ10という構成要素
が装置内に備えられているが、その他のオフセット補正
手段12、補正量制御手段14及び基準値設定手段16
等は、実際にはマイクロコンピュータとこのマイクロコ
ンピュータが実行するプログラムとから構成されてい
る。
【0019】図2には、本実施の形態にかかる車両用角
速度検出装置の動作を表すフローチャートが示されてい
る。以下、このフローチャートに基づき、本実施の形態
の動作について説明する。
【0020】まず、電源投入直後においては、ステップ
S2−1において、角速度(ヨーレート)の変動量がΔ
Yより小さいか否かが検査される。このΔYは、角速度
の変動量が大きいか小さいかを判断するための基準とな
る変動基準量である。この判断の結果、角速度の変動量
が変動基準量ΔYより小さい場合にはステップS2−2
に処理が移行する。なお、このステップS2−1におけ
る角速度の変動量が所定の変動基準量より小さいか否か
の検査は、図1における補正量制御手段14の内部にお
いて行われる。具体的には補正量制御手段14に相当す
るプログラムにおいて実行されるのである。
【0021】ステップS2−2においては角速度の絶対
値が置き換え閾値以下であるか否かが検査される。本実
施の形態にかかるこの置き換え閾値は、本発明における
絶対基準値に相当し、車両が停止状態か、または一定速
度で旋回運動をしているか否かを判断する際の基準とな
る基準値である。この検査の結果、角速度の絶対値が置
き換え閾値以下である場合には、次のステップS2−3
に処理が移行する。逆に、角速度の絶対値が置き換え閾
値以下でない場合には再び上記ステップS2−1に処理
が移行する。このステップS2−2における角速度の絶
対値の大きさの判断も、図1における補正量制御手段1
4に相当するプログラムが実行されることにより行われ
る。
【0022】ステップS2−3においては上記「ヨーレ
ートセンサのドリフト補正ロジック」に記載されている
ように、一定方向の旋回が続く場合ではないと判断し、
現在のジャイロセンサ10の出力信号を零点とするオフ
セット補正が実行される。なお、本実施の形態において
は、このステップS2−3におけるオフセットの補正を
方式2によるオフセット補正と呼ぶ。このステップS2
−3におけるオフセット補正の実行後、再びステップS
2−1に処理が移行する。
【0023】以上述べたステップS2−1、S2−2、
S2−3の処理動作は、上記「ヨーレートセンサのドリ
フト補正ロジック」における補正ロジックとほぼ同様で
ある。本実施の形態において特徴的なことはステップS
2−2における置き換え閾値の値が、補正の度合いに応
じて変更されることである。
【0024】上記ステップS2−1において角速度の変
動量が所定の変動基準量ΔYより小さくない場合には、
ステップS2−4に処理が移行する。ステップS2−4
においては、衛星放送受信装置の受信状態が良好である
か否かが検査される。本実施の形態においては、ステッ
プS2−2における置き換え閾値の値を変更するのに、
補正の度合いを利用してかかる閾値を変更することにし
ている。そこで、ステップS2−3におけるオフセット
の補正以外のオフセットの補正方式を種々採用してい
る。このオフセットの補正の方式としては本実施の形態
においては、衛星放送受信装置の追尾動作におけるジャ
イロセンサのオフセット補正が利用されている。
【0025】衛星放送受信装置が車両に搭載される場合
には、かかる受信装置のアンテナを車両の回転に応じて
回転させ、アンテナを常に衛星の方向に向けておく必要
がある。従って、この衛星放送受信装置においても、車
両の角速度を検出するためジャイロセンサが用いられる
ことが多いのである。
【0026】本実施の形態においてはステップS2−3
におけるオフセット補正方式以外の他のオフセット補正
方式として、衛星放送受信装置におけるオフセットの補
正方式を利用したが、オフセットの補正ができるもので
あればその他種々の方式を採用し得ることはいうまでも
ない。
【0027】ステップS2−4において衛星放送受信装
置における受信状態が悪いと判断される場合には、衛星
放送受信装置におけるオフセットの補正方式は採用され
ず、上記ステップS2−1に処理が移行する。
【0028】一方、ステップS2−4において衛星放送
受信装置の受信状態が良好であると判断される場合に
は、ステップS2−5に処理が移行し、後述する方式1
のオフセット補正が完了しているか否かが検査される。
この補正が完了しているか否かは、所定のフラグを設け
ることにより完了状態の検出をすることが可能である。
なお、電源投入直後はこのフラグはクリアしておくこと
が必要である。
【0029】ステップS2−5において方式1によるオ
フセットの補正が完了していない場合には、引き続き方
式1によるオフセットの補正を実行すべくステップS2
−6に処理が移行する。一方、ステップS2−5におい
て方式1によるオフセットの補正が完了していると判断
される場合には、後述する方式3によるオフセットの補
正を行うべくステップS2−7に処理が移行する。な
お、方式1のオフセットの方式も、方式3のオフセット
の補正方式もいずれも衛星放送受信装置におけるオフセ
ットの補正方式である。
【0030】ここでは、上記「ヨーレートセンサのドリ
フト補正ロジック」に記載されているオフセット誤差の
補正方式である方式2のオフセット補正方式以外の補正
方式の例としてこれらの方式を示したものであり、これ
らの方式1及び方式3のオフセット補正方式の詳細な内
容については本願出願人らによる別の特許出願において
詳述している。そのため、本文においてはこの方式1及
び方式3のオフセット方式については概要だけを述べ、
その詳細な内容については触れない。
【0031】ステップS2−6においてはハイブリッド
方式による衛星の追尾動作が行われる。このハイブリッ
ド方式による追尾動作とは、ジャイロセンサによる車両
の回転角速度を打ち消すようにアンテナを回転させるジ
ャイロ追尾と、アンテナによる受信信号の大きさが大き
くなるようにアンテナを回転させるステップトラック追
尾の双方の追尾を同時に行う追尾方式であり、その詳細
においては別の特許出願において詳述している。
【0032】次に、ステップS2−8においては、ハイ
ブリッド方式による追尾動作が一定のt秒間続いたか否
かが検査される。これは方式1によるオフセットの補正
が、所定時間ハイブリッド追尾を行った場合の追尾動作
に基づきオフセットの補正を行う方式だからである。こ
のステップS2−8においてハイブリッド方式による追
尾動作が所定のt秒間続いていると判断される場合に
は、次のステップS2−9に処理が移行する。一方、ハ
イブリッド方式による追尾動作が所定のt秒間続いてい
ない場合には、ハイブリッド追尾を続行すべく上記ステ
ップS2−1に処理が戻る。
【0033】ステップS2−9においては方式1による
オフセットの補正が行われる。この補正は、ハイブリッ
ド方式による追尾動作を所定のt秒間続けた場合に、そ
の間のCW方向(時計回り方向)の積算時間と、CCW
方向(反時計回り方向)の積算時間と、このハイブリッ
ド追尾に用いられたステップレート(ステップトラック
を行う場合のアンテナの回転角速度)とに基づき、オフ
セットの誤差を算出する補正である。
【0034】そして、ステップS2−10において上記
方式1によるオフセットの補正に引き続き、置き換え閾
値の値が変更される。例えば、電源投入後の置き換え閾
値の値は、±10deg/secと設定されているが、
方式1によるオフセットの補正が実行された後、置き換
え閾値は例えば±3deg/secの値に小さく設定さ
れるのである。この設定は基準値設定手段16により行
われる。
【0035】本実施の形態において特徴的なことは、ス
テップS2−2における置き換え閾値(本発明における
絶対基準値)の値がオフセットの補正が進むに従って小
さく設定されていくことである。このように、オフセッ
トの補正が不十分である場合には置き換え閾値として大
きな値が採用され、オフセットの補正が進み、正しい角
速度の値が出力されるようになると、置き換え閾値とし
て小さな値を採用したのである。このように置き換え閾
値の大きさを変更することによって、オフセットの補正
が不十分である場合には方式2によるオフセットの補正
が実行されやすく設定することができ(S2−3)、一
方オフセットの補正が完全に近くなればなるほど方式2
によるオフセットの補正が実行されにくくなり、誤補正
を未然に防止することが可能である。ステップS2−1
0におけるこのような置き換え閾値の変更が終了した
後、再び上記ステップS2−1に処理が移行する。
【0036】さて、ステップS2−10において方式1
によるオフセット補正の実行後の置き換え閾値の変更が
終了した後は、上記ステップS2−5には方式1による
オフセットの補正が完了していると判断されるべく、所
定のフラグが「完了」に設定されている。このようにし
て、ステップS2−9及びステップS2−10における
方式1のオフセット補正及びこれに伴う置き換え閾値の
変更が終了した後は、上記ステップS2−5における判
断においては方式1によるオフセット補正はすでに完了
したと判断される。
【0037】従って、方式1によるオフセットの補正が
行われた後は、次にステップS2−5においては「ye
s」の方向に処理が移行し、ステップS2−7における
ハイブリッド及びジャイロ追尾を組み合わせた追尾方式
が採用される。この追尾方式は、上記ステップS2−6
におけるハイブリッド追尾と、ジャイロセンサによる角
速度信号のみを参照し、車両の回転方向を打ち消すよう
な方向にアンテナを回転させるジャイロ追尾のみを行う
場合とを切り替える追尾方式である。これは、衛星放送
の受信信号の強度が最大値付近にある場合には、受信信
号の強度が一番大きい方向を探すためにアンテナを微小
角度振らせるステップトラック追尾(ハイブリッド追
尾)を行うとかえって受信信号の強度が低下してしまう
場合があるため、受信信号の強度が最大値付近にある場
合にはジャイロ追尾のみを行うことが好適だからであ
る。
【0038】次に、このようにハイブリッド追尾と、ジ
ャイロ追尾とを適宜切り替えるような追尾方式が採用さ
れている場合には、ステップS2−11において、方式
3によるオフセットの補正が収束したか否かが検査され
る。この方式3によるオフセットの補正は、ハイブリッ
ド追尾と、ジャイロ追尾とを適宜切り替えるように制御
をする追尾方式が採用されている場合にのみ採用するこ
とができるオフセットの補正方式である。この補正方式
は、受信信号の強度が低下し、ジャイロ追尾からハイブ
リッド追尾に移行した場合に、その移行はオフセット誤
差があるからであると仮定し、この移行に伴ってオフセ
ットの誤差の補正を行う方式である。具体的には、ハイ
ブリッド追尾からジャイロ追尾に移行する度に、オフセ
ット誤差の補正量を所定量更新するのである。このステ
ップS2−11において方式3によるオフセットの補正
による補正量が収束していないと判断される場合には、
ステップS2−12においてこの方式3のオフセットの
補正が実行される。このステップS2−12における方
式3のオフセットの補正が行われた後は、上記ステップ
S2−1に再び処理が移行する。
【0039】上記ステップS2−11において方式3に
よるオフセットの補正によって補正量が一定の値に収束
することが完了していると判断される場合には、ステッ
プS2−13に処理が移行する。
【0040】ステップS2−13においては、方式3に
よるオフセットの補正が完了したと判断されるため、上
記置き換え閾値の変更が、ステップS2−10と同様に
行われる。このステップS2−13においては、上記ス
テップS2−10において±3deg/secに変更さ
れた値が、さらに小さな値である±1deg/secに
変更される。
【0041】本実施の形態において特徴的なことは、方
式1によるオフセットの補正が完了した時点において置
き換え閾値の値が小さくなり、また引き続いて方式3の
オフセット補正が完了した場合にさらに置き換え閾値の
値が小さく変更されることである。このように、オフセ
ットの補正が進んでいくに従い、置き換え閾値の値もそ
れに伴って小さく変更されていくため、オフセット誤差
の補正が不十分である場合にはステップS2−3におけ
る方式2のオフセット補正が行われやすくなり、オフセ
ット補正が進み誤差が小さくなった場合には、ステップ
S2−3におけるオフセットの補正が行われにくくなり
誤補正を未然に防止することが可能である。
【0042】ステップS2−13において置き換え閾値
が±1deg/secに変更された後、ステップS2−
14における方式3´のオフセット補正が実行される。
この方式3´のオフセット補正は、方式3のオフセット
補正がハイブリッド追尾からジャイロ追尾に移行する度
に所定量オフセットの補正値を更新しているのに対し、
ハイブリッド追尾からジャイロ追尾の移行の度に更新す
るのではなく、20秒から30秒間の間におけるハイブ
リッド追尾からジャイロ追尾に移行する回数に基づきそ
の回数に比例した量だけオフセットの補正量の更新を行
うのである。このように方式3´によるオフセットの補
正は方式3によるオフセットの補正をいわば数十秒間ま
とめて1回で行ったものである。これは、オフセットの
補正が進み、誤差が十分小さくなっているため余分な雑
音等の影響を排除し、かつ不要な補正が行われることを
防止するため、一定の期間のオフセットの補正をまとめ
て実行したものである。このステップS2−14におけ
る方式3´のオフセット補正が実行された後、再び上記
ステップS2−1に処理が移行する。
【0043】このように、本実施の形態においては、ジ
ャイロセンサ10が出力する角速度が所定の置き換え閾
値以下である場合にオフセットの補正を実行するような
方式において、この置き換え閾値の値をオフセット誤差
の補正が進むに従い小さく設定している。その結果、本
実施の形態によればオフセット誤差が大きいときの補正
の機会を増加させるとともに、オフセット誤差が小さく
なった場合の誤補正の低減の両立を図ることが可能であ
る。
【0044】ジャイロ追尾及びハイブリッド追尾の簡単
な説明 最後に、ジャイロ追尾及びハイブリッド追尾の動作につ
いてフローチャートを用いて簡単に説明しておく。
【0045】図3には、ジャイロ追尾のフローチャート
が示されている。ステップS3−1においてはジャイロ
出力の読み込みが行われ、ステップS3−2においては
このジャイロ出力が角速度ωGに変換される。ステップ
S3−3においてはこの角速度ωGに基づき角速度の計
算が行われる。なお、ΔωGはジャイロ出力のオフセッ
ト誤差の補正値である。従って、正しい角速度はωG−
ΔωGで計算される。
【0046】ステップS3−4においては、求められた
ωに基づき、アンテナを回転させるモータのパルス速度
fが計算される。ステップS3−5においては、アンテ
ナを回転させるモータの回転方向と、パルス速度の設定
が行われる。このような動作により、ジャイロ追尾が行
われる。
【0047】図4には、ハイブリッド追尾の動作を表す
フローチャートが示されている。ステップS4−1にお
いては、受信レベルLR と、ジャイロ出力との読み込み
が行われる。ステップS4−2においては、上記ジャイ
ロ出力が角速度ωGに変換される。ステップS4−3に
おいては、前回に検出された受信レベルLR (LAST)と、
今回検出された受信レベルLR との大きさの比較が行わ
れる。この比較の結果、今回の受信レベルLR の方が小
さければ、ステップトラックの回転方向を変更すべく、
ステップS4−4に処理が移行する。ステップトラック
は、電波が最も強く受信できる方向にアンテナを向ける
べく、アンテナを所定の回転速度(ステップレート)で
左右に振らせることによって、アンテナを衛星の方向に
向ける方式である。ステップS4−4においてはこのス
テップレートωSの符号が反転される。
【0048】ステップS4−5においては、今回受信し
た受信レベルLR を、次回の制御の際に用いるため、L
R (LAST)として保存する。すなわち、LR (LAST)の更新
を行うのである。ステップS4−6においては、アンテ
ナ角速度の計算が行われる。具体的には、ω=−ωG+
ωS+ΔωGの計算が行われる。ここで、ωGはジャイ
ロ出力の角速度であり、ωSはステップレートであり、
ΔωGはオフセット誤差の補正値である。そして、ステ
ップS4−7においては、求められたωに基づき、アン
テナを回転させるモータのパルス速度fが計算される。
そして、ステップS4−8においては、このアンテナを
回転させるモータの回転方向と、パルス速度の設定が行
われる。このような動作により、ハイブリッド追尾が行
われる。
【0049】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば絶対
基準値の値は、オフセット誤差の補正が進むにつれて小
さく設定している。その結果、オフセット誤差の大きさ
が大きい場合にはオフセット誤差の補正をする機会を増
加することができるとともに、オフセット誤差の補正が
進み誤差の大きさが小さくなった場合には、誤補正とな
る場合を少なくすることが可能な車両用角速度検出装置
が実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の好適な実施の形態にかかる車両用角
速度検出装置の機能ブロック図である。
【図2】 本実施の形態にかかる車両用角速度検出装置
の動作を表すフローチャートである。
【図3】 ジャイロ追尾の動作を表すフローチャートで
ある。
【図4】 ハイブリッド追尾の動作を表すフローチャー
トである。
【図5】 従来の車両用角速度検出装置の動作を表すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
10 ジャイロセンサ、12 オフセット補正手段、1
4 補正量制御手段、16 基準値設定手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01S 3/38 G01D 3/04 Q (72)発明者 青島 滋樹 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 原田 知育 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 海谷 武 兵庫県神戸市兵庫区御所通1丁目2番28号 富士通テン株式会社内 (72)発明者 近石 幸一 兵庫県神戸市兵庫区御所通1丁目2番28号 富士通テン株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の回転角速度を検出する角速度セン
    サと、 前記車両の角速度の変動量が所定の変動基準量より少な
    く、かつ、前記角速度の絶対値が所定の絶対基準値以下
    である場合に、前記角速度センサのオフセット誤差を補
    正する補正手段と、 オフセット誤差の補正が真の誤差補正量による補正に近
    づくにしたがって、前記絶対値基準値を小さく設定する
    絶対基準値設定手段と、 を含むことを特徴とする車両用角速度検出装置。
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