JPH09316221A - 白色フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

白色フィルムおよびその製造方法

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JPH09316221A
JPH09316221A JP8131880A JP13188096A JPH09316221A JP H09316221 A JPH09316221 A JP H09316221A JP 8131880 A JP8131880 A JP 8131880A JP 13188096 A JP13188096 A JP 13188096A JP H09316221 A JPH09316221 A JP H09316221A
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賢治 鵜原
Yuzo Shimizu
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Abstract

(57)【要約】 【課題】より高反射率で、より明るい画面の得られる液
晶ディスプレイ反射板用基材などに用いて最適な白色フ
ィルムと製造方法を提供すること。 【解決手段】少なくとも片面(A面)が式(1)を満足
する白色フィルムである。このフィルムは、白色粒子含
有するポリエステル未延伸フィルムに静電荷を印加させ
てから延伸することによって製造される。 300≧(R)×(OD)≧50・・・・・式(1) 但し、Rは白色フィルムを100μmに換算した場合の
光波長領域500〜600nmにおける平均反射率
(%)、ODは白色フィルムを100μmに換算した場
合の光学濃度。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、白色フィルムおよ
びその製造方法に関するものである。更に詳しくは、本
発明は、バーコードプリンタ用受容紙、マッチプリント
用受容紙、ビデオプリンタ用受容紙などの受容紙および
印字基材、包装用紙、複写用紙、ポスター、宅配伝票、
カード、ラベル、印画紙、表示板、白板、磁気カード、
感熱記録用受容シートおよびプリペイドカード、液晶デ
ィスプレイ用の反射板用などの基材に使用される白色フ
ィルム、特に面光源用反射板基材に好ましく使用される
高輝度化白色フィルムおよびその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶ディスプレイを照明する際
に、ディスプレイの背面からライトをあてるバックライ
ト方式が採用されていたが、近年、特開昭63−621
04号公報に示されるようなサイドライト方式が、薄型
で、均一に照明できる特長から広く用いられるようにな
ってきた。
【0003】サイドライト方式とは、図1に示したよう
に、ある厚みを持ったアクリル板などの透明導光板(基
材)4の片面に網点印刷3を施し、片面に反射板2、他
面に拡散板5および画面1が設置されており、その透明
導光板4などのエッジから冷陰極管6などの照明をあて
る方式で、網点印刷3のために照明光が均一に分散さ
れ、均一な明るさを持った画面が得られることが特徴で
ある。また、画面の背面でなく、エッジ部に照明を設置
するため、バックライト方式より薄型にできる利点もあ
る。ただ、照明光の画面背面への逃げを防ぐため、画面
に反射板2を設置する必要があるが、この反射板2には
薄さと、光の高反射性が要求されることから、酸化チタ
ンなどの白色顔料を添加したフィルムが用いられてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように酸化チタンなどの添加により白色化されたフィル
ムは、あるレベルまで光の反射率を上げることはできる
ものの、反射率向上には限界があり、画面の明るさがな
お十分でないという問題があった。
【0005】本発明者らはかかる課題について鋭意検討
した結果、酸化チタンなどは製造工程で特定の不純物の
混入により特定の波長の光を吸収し、ある波長域では全
体の反射率が低下して、十分に明るい画面が得られない
という原因や、酸化チタンなどの粒子の粒度分布が適性
でないことなどにより隠蔽性などが不十分であるという
理由に起因することがわかった。市場の要求としては、
より明るい画面を望む傾向にあり、広い波長域にわたっ
てより高反射率の反射板が強く求められている。また、
液晶表示板に組込む作業性および面光源用反射板基材と
して市場で使用される場合、表裏の反射率および隠蔽性
を掛け合わせた値が一定以上であることが好ましいこと
が分かった。
【0006】本発明の目的は、かかる問題点を解決し、
より高反射率で、より明るい画面の得られる液晶ディス
プレイ反射板用基材など面光源用反射板基材に用いて最
適な白色フィルムおよびその製造方法を提供することに
ある。
【0007】本発明の他の目的は、バーコードプリンタ
用受容紙、マッチプリント用受容紙、ビデオプリンタ用
受容紙などの受容紙および印字基材、包装用、複写用
紙、ポスタ、宅配伝票、カード、ラベル、印画紙、表示
板、白板、磁気カード、感熱記録用受容シートおよびプ
リペイドカードなどに好ましく使用される高輝度化白色
フィルムおよびその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の白色フィルムは、少なくとも片面(A面)が次式
(1)を満足する白色フィルムをその骨子とするもので
ある。
【0009】 300≧(R)×(OD)≧50・・・・・式(1) (但し、Rは白色フィルムを100μmに換算した場合
の光波長領域500〜600nmにおける平均反射率
(%)、ODは白色フィルムを100μmに換算した場
合の光学濃度。) また、本発明は、次のa〜eの好ましい実施態様を含む
ものである。
【0010】a.前記白色フィルムがポリエステルおよ
び白色粒子からなること。
【0011】b.前記白色粒子の光波長領域500〜6
00nmにおける光平均反射率が80%以上であるこ
と。
【0012】c.リン化合物を100ppm以上含有
し、少なくとも一軸方向に延伸されボイドを含有するこ
と。
【0013】d.前記白色フィルムの溶融時の比抵抗が
1×107 〜1.9×1012Ω・cmであること。
【0014】e.前記白色フィルムが面光源用反射板基
材に用いられること。
【0015】また、本発明の白色フィルムは、白色粒子
を5〜30体積%含有するポリエステル組成物からなる
未延伸フィルムに、1kV/cm以上の直流電解強度の
静電荷を印加させてから、少なくとも一軸方向に延伸す
ることにより、かかる白色粒子界面で界面剥離を生起さ
せボイドを形成させることによって好ましく製造でき
る。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明においては、上記式(1)
を満足する必要があるが、(R)×(OD)値のより好
ましい範囲は100以上、更に好ましい範囲は110以
上である。本発明では、この値が1000あるいは50
0などと大きいほど好ましいが、実際産業上の製造のし
易さなどを考えると、約300程度までが実際的であ
り、効果も十分である。本発明の白色フィルムが液晶デ
ィスプレイ反射板基材に用いられる場合、上記(R)×
(OD)値が低すぎると、隠蔽性が不足し裏側が透け、
また反射率が低いために十分に明るい画面が得られな
い。
【0017】平均反射率(R)および光学濃度(OD)
の測定方法については後述するが、本発明では500〜
600nmにおけるRの値が高いほど好ましい。この波長
領域は黄色に相当し、人の目にとって一番感度がよい波
長領域である。すなわち、本発明においては、白色フィ
ルムは、上記式(1)を満足する隠ぺい性のある白色系
のフィルムであればよいとの趣旨であり、若干着色して
いても構わない。このような着色を帯びる場合には、得
に限定されないが、好ましい色としては色環でいえば青
色〜黄色を帯びた白色である。
【0018】本発明の白色フィルムにおいて、必要によ
り有機系および/または無機系蛍光剤を含む蛍光増白剤
を添加して白色性を高め、高級感を与えることができ
る。特に、これらの好ましい白色性を得るためには、複
合フィルムの場合には少なくとも最外層などの一部の層
に蛍光増白剤を含有させればよいが、全ての層に蛍光増
白剤を含有させてもよい。この場合、最外層中の蛍光増
白剤の含有量が他の層中の含有量より多いことが望まし
い。
【0019】蛍光増白剤としては、フィルムに添加でき
るもの、または各種のバインダーを用いてフィルムに積
層および/または塗布できるものであればいずれでもよ
いが、特にポリエステル用に開発されたものが耐久性が
良い傾向があり最適である。商品名としては、例えば
“Uvitex”OB,MD (チバガイギー社製)、“Mikawhit
e”(日本化薬−三菱化学社製)、“OB−1”(イー
ストマン・ケミカル・ジャパン社製)等が挙げられる。
蛍光増白剤の添加量は、フィルム基材に対し100〜1
0000ppmが好ましく、更に好ましくは200〜5
000ppmである。100ppm未満では粒子による
黄色味が強く好ましくない場合があり、また、蛍光増白
剤の添加量が多すぎると、逆に反射率が低下する場合が
ある。
【0020】本発明の白色フィルムの素材は、シート状
に成形できる熱可塑性樹脂であればよく、良好な延伸性
を有する樹脂という理由でポリオレフィン、ポリエステ
ル、ポリエステルカーボネート、塩化ビニル、ポリスチ
レンなどが好ましい。更に好ましい寸法安定性および平
面性を付与できる理由で、ポリエステルが特に好まし
い。
【0021】ここに、ポリエステルとは、ジオールとジ
カルボン酸とから縮重合によって得られるポリマーであ
り、ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル
酸、フタル酸ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セ
バチン酸などで代表されるものである。またジオールと
は、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テ
トラメチレングルコール、シクロヘキサンジメタノール
などで代表されるものである。具体的には、例えばポリ
エチレンテレフタレート(PET)、ポリテトラメチレ
ンテレフタレート(PBT)、ポリエチレン−p−オキ
シベンゾエート、ポリ−1、4−シクロヘキシレンジメ
チレンテレフタレート(PCHDMT)、ポリエチレン
−2、6−ナフタレンジカルボキシレート(PEN)な
どを用いることができる。
【0022】本発明のフィルムにおいてポリエステルと
しては、特にPET、PENが好ましい。このポリエス
テルの中には、本発明の効果を損なわない範囲で各種添
加剤、例えば酸化防止剤、帯電防止剤等が添加されても
よい。
【0023】また、好ましいフィルムの白色性を得るた
めに、特に押し出し中において着色物を生成させ難くす
るために、酸化防止剤、耐光安定剤および/または耐熱
添加剤を加えることが好ましい。これらの添加剤の好ま
しい含有量はフィルム基材に対して10〜20000p
pmである。10ppm未満のものでは蛍光灯などの光
で着色する場合があり好ましくなく、また20000p
pmを超えるものであるとブリードアウトし表面を汚染
する場合もあり好ましくない。これらの添加剤の中では
特にリン化合物、ヒンダードアミン系またはフェノール
系の酸化防止剤が好ましい。特に高分子型フェノール系
のものがブリードしにくく、効果が安定しているので特
に好ましい。
【0024】リン化合物の含有量としてはリン元素とし
て100ppm以上が好ましい。より好ましくは200
〜20000ppm、更に好ましくは300〜1000
0ppmである。特に好ましくは400〜8000pp
mである。
【0025】リン化合物の含有量が20000ppmを
超えるものであると、ブリードアウトにより表面を汚染
する場合が発生してくる。一方、フィルム中のリン元素
含有量が100ppm未満のものである場合、白色無機
粒子の分散性が劣ったり、樹脂組成物の高温滞留時に異
物発生、発泡が生じ、好ましい白色性が得られない場合
があるため、好ましくない場合がある。リン化合物の種
類は特に限定されることはないが、例えば、リン酸、亜
リン酸、ホスフィン酸、ホスホン酸およびそれらの誘導
体またはリン酸金属塩類などを用いることができる。具
体的には、リン酸、亜リン酸、リン酸トリメチルエステ
ル、リン酸トリブチルエステル、リン酸モノまたはジメ
チルエステル、ジメチルホスフィン酸、フィニルホスフ
ィン酸、フェニルホスホン酸ジメチルエステル、フェニ
ルホスホン酸ジエチルエステルなど、またリン酸カルシ
ウム、リン酸ナトリウム、リン酸マグネシウム、リン酸
マンガン等のリン酸金属塩類、さらにはリン酸アンモニ
ウム等のリン化合物を用いることができる。
【0026】得られるポリエステルおよび組成物中の無
機粒子の分散性、ポリエステル組成物の品質安定性、ポ
リエステル組成物が高温下で滞留した場合のポリマの発
泡性、無機粒子に起因する異物発生などの点から、上述
のリン化合物としては、リン酸、亜リン酸、ホスフィン
酸、ホスホン酸およびそれらの誘導体またはリン酸金属
塩類が好ましく、更に好ましくはリン酸、亜リン酸、ホ
スフィン酸、ホスホン酸またはそれらの炭素数3以下の
アルキルエステル化合物である。また、これらのリン化
合物は2種以上を併用してもよい。
【0027】本発明の白色フィルムを製造するに際し、
高分子型フェノール系の酸化防止剤を用いることが望ま
しく、特にFDA(FOOD AND DRUG AD- MINISTRATION)
のポリエステルまたはオレフィンに添加されるポジティ
ブリストに記載されたものを用いることが好ましい。特
に、テトラキス−[メチレン−3−(3′、5′−ジ−
t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]メタンが好ましい。酸化防止剤の添加量としてはフ
ィルム基材に対して10ppm〜20000ppmが好
ましい。より好ましくは200ppm〜20000pp
m、更に好ましくは300ppm以上〜10000pp
mである。特に好ましくは400〜8000ppmであ
る。
【0028】酸化防止剤の含有量が20000ppmを
超えているものであると、ブリードアウトにより表面を
汚染する場合がある。一方フィルム中のフェノール系の
酸化防止剤の含有量が10ppm未満のものである場
合、白色無機粒子の分散性が劣ったり、樹脂組成物の高
温滞留時に異物発生、発泡が生じるため好ましくない場
合がある。
【0029】本発明の白色フィルムでは、ボイドおよび
/または白色粒子を含有させることが好ましい。従来、
フィルムを白色化させるため、粒径および光平均反射率
(R)を特に検討せずに酸化チタン等の無機粒子を添加
することもあったが、そのようなフィルムでは既述の如
く反射率向上には限界があり、より明るい液晶画面を得
ることは困難であった。
【0030】本発明では白色粒子としては、光波長領域
500〜600nmにおける光平均反射率(R)が80
%以上である白色粒子が好ましく使用される。この白色
粒子の(R)は高いほどよいが、上限としては150%
程度である。更に好ましい範囲は95〜120%であ
る。(R)が80%未満のものであると好ましい高反射
率を有する白色フィルムが得られない場合がある。この
高反射率を有する白色粒子は波長500〜600nmに
おける光吸収を有する着色化合物を取り除くことにより
得ることができる。具体的には粒子を溶解させ、着色化
合物を吸着させるカラムにより除去し、析出させながら
粒子化させる方法がある。
【0031】本発明でいう白色粒子とは、無機白色粒子
および/または有機白色粒子である。無機白色粒子とし
ては炭酸カルシウム、アルミナ、酸化マグネシウム、硫
酸バリウム、シリカ等がある。本発明の場合には特に炭
酸カルシウムを用いることが好ましい。また炭酸カルシ
ウムの結晶形態の50重量%以上がカルサイト型であれ
ば、不純物を少なくでき、また不純物が少ないものが得
られやすいので更に好ましい。
【0032】また、有機白色粒子は、例えば平行光線透
過率が80%以上である熱可塑性樹脂をポリエステルと
溶融混合し分散粒子化することにより得られる。この場
合、分散粒径を小さくするための相溶化剤も好ましく用
いられる。相溶化剤とは、それを添加しない場合に比べ
て添加することにより非相溶樹脂の分散粒径を小さくす
るための効果のあるものである。
【0033】また、本発明のフィルムを得るに際し、好
ましくは後工程においてフィルムは少なくとも一軸方向
に延伸される。この延伸工程で白色粒子界面での界面剥
離によってボイド(気泡)を生成させ、かかるボイドで
光を散乱させることにより反射率を向上させる効果をも
つ。用いられる白色粒子の添加量はフィルム基材に対し
て5〜30体積%が好ましく、更に好ましくは4〜15
体積%である。白色粒子の添加量が5体積%未満である
と、本発明の白色フィルムの反射率および光学濃度が本
発明範囲にすることが困難となる場合がある。また、逆
に白色粒子の添加量が30体積%を越えると、本発明の
白色フィルムの機械的性質が劣ったものになるばかり
か、製膜時の破れが多発し、熱寸法安定性にも劣るなど
の問題が生じる場合がある。
【0034】本発明において、好ましく用いられる白色
粒子の平均粒径としては0.01〜20μmであり、更
に好ましくは0.1〜10μm、最も好ましくは0.4
〜5μmでである。ここで、平均粒径は測定した全粒子
の50重量%の点にある粒子の「等価球形直径」を意味
する。ここで、「等価球形直径」とは粒子と同じ容積を
有する想像上の球を意味し、通常の沈降法による測定等
から計算することができる。平均粒径が20μmより大
きくなると一般に粗大粒子が多く、また光学濃度が低く
なり好ましくない。また平均粒径が0.01μmより小
さくなるとR×ODの値が本発明の範囲内にすることが
難しくなる場合がある。
【0035】フィルムに、白色粒子、酸化防止剤および
各種の添加剤を含有させるには各種の方法を用いること
ができる。好ましく用いられるポリエステルの場合はそ
の代表的な方法として、下記の〜のような方法を用
いることができる。
【0036】ポリエステル合成時のエステル交換もし
くはエステル化反応の終了前に添加、もしくは重縮合反
応の以前に添加する方法。
【0037】ポリエステルに添加し、溶融混練りする
方法。
【0038】上記、の方法において、添加物を多
量に添加してマスタバッチを製造、もしくは白色無機粒
子、酸化防止剤および各種の添加剤をそれぞれ1種また
は2種多量添加したマスタバッチを製造し、粒子を含有
しないポリエステルと混練りし、所定量の添加剤を含有
させる方法。
【0039】なお、酸化防止剤を添加させる方法として
はあらかじめ無機粒子に吸着させ、しかる後に無機粒子
とともに添加する方法も好ましく用いられる。
【0040】本発明の白色フィルムがポリエステルから
なるものである場合、比重は好ましくは0.5以上1.
3以下のものである。比重が1.3より大きいものであ
るとフィルムのソフト感、柔軟性が乏しくなりがちであ
り、また熱伝導率が十分に下がらず、感熱転写用受容紙
として用いた場合高品位な印字ができない場合などがあ
るためである。一方、比重が0.5より低いものである
とフィルムとしての機械強度が概して低くなり、取扱が
難しくなる場合がある。
【0041】本発明の白色フィルムにおいて柔軟性に優
れていることは、例えばビデオプリンタ用などの受容紙
として用いるときの感熱記録ヘッドの押圧を低下させて
も鮮明に画像を転写させることができるために好ましい
特性である。もちろん、手に触れたときの感触も重要な
要素である。このためとり扱い時に皺の入りにくいこと
も重要である。
【0042】本発明を限定をするものではないが、好適
に作られた本発明の白色フィルムはクッション率におい
て概して4%以上の値を示すものである。好ましくは1
0%〜40%、更に好ましくは20%〜40%である。
クッション率が4%未満になると、例えば、ビデオプリ
ンタ用などの受容紙として用いた場合に、感熱記録ヘッ
ドの押圧を下げるとヘッドへの当たりが硬くドット抜け
が起り、鮮明な画像を転写することができず、また手に
触れたときの感触が悪くなる場合があり、好ましくな
い。
【0043】本発明において、分散粒子の界面に予め静
電荷を注入した後延伸することによりボイド(気泡)を
効率的に生成させることも好ましい製造方法であるが、
特に溶融時に静電気を注入することができるので静電印
加キャスト方法を用いる製造方法が好ましい。この静電
印加キャスト方法は表裏の冷却を急速にすることがで
き、その効果によりフィルム表裏の(R)×(OD)の
差を小さくする効果もあるため好ましい手段である。ま
た、フィルム表裏の(R)×(OD)の差は10以内と
することが好ましく、更に好ましくは5以内、最も好ま
しくは2以内である。
【0044】本発明の白色フィルムの溶融時の比抵抗
は、1×106 〜1.9×1012Ω・cmであることが
好ましい。更に好ましくは1×107 〜1.9×1010
Ω・cmである。1×106 Ω・cm未満では溶融時の
熱安定性が劣り好ましくない場合がある。1.9×10
12Ω・cmを越える場合はキャストドラムとも密着性が
劣り好ましくない場合がある。
【0045】更に、色差計で求めた色調b値は−20以
上4以下が好ましい。b値が小さいほど見掛けのフィル
ムの白さが向上し、高級なイメージを与え、また液晶デ
ィスプレイ用の反射板用にも好ましい。
【0046】フィルム製造時の巻取性を良くするためお
よび表面の光沢性を改良するため、さらに積層して使用
されることもある。
【0047】本発明における白色フィルムの好ましい表
面粗さ(Ra)は1μm以下である。さらに好ましくは
0.5μm以下、最も好ましくは0.2μm以下であ
る。表面粗さがこの値より大きいと印字基材として使用
した場合の印字適性が良好でない場合がある。また、磁
気カード等では電磁変換特性が劣り、好ましくない場合
がある。ただし、(Ra)が0.01μm未満等になる
とフィルムの滑り性が悪化し取扱が困難となって、ま
た、艶光が発生し安っぽく感じられ商品価値が低くなる
場合があるので注意を要する。
【0048】本発明においてフィルム中の白色粒子に起
因するボイド形状は、形状係数が10以上100以下が
望ましい。この範囲を外れると使用中に折れ皺が発生し
易くなり、磁気カードなどでは使用が困難になる場合が
ある。
【0049】次に、本発明の白色フィルムの製造方法に
ついて述べるが、本発明はかかる方法に限定されない。
【0050】あらかじめ酸化防止剤を白色粒子にまぶ
し、これを樹脂に十分混ぜて樹脂組成物とし、それを樹
脂の融点以上の温度に加熱された押出機に供給して口金
から押出し、ドラム上でフィルムに成形する。ここで樹
脂組成物はベント付き二軸押出機により押出し途中に水
分を除去し押出すこともできる。このとき、好ましい表
面特性のフィルムを得るためにフィルタを通過させるこ
ともできる。またこのとき、この口金から押し出された
フィルムをドラム上で静電気で密着冷却固化させること
もできる。このドラムの表面は、金属メッキされた平滑
な表面がよい。
【0051】次に、このように冷却固化した未延伸フィ
ルムを、樹脂の延伸温度で機械軸方向に縦延伸した後、
この一軸延伸フィルムの両端をクリップで把持しながら
テンターに導き、樹脂の延伸温度で機械方向に垂直な方
向に横延伸する。このとき延伸によりボイドを生成さ
せ、望みの白色フィルムを得ることができる。
【0052】更に好ましく実施されるポリエステルを用
いた場合の白色フィルムの製造方法について、より具体
的に述べる。
【0053】白色粒子として炭酸ガス化合法により合成
し十分不純物が除去されたされた炭酸カルシウムを、ま
た酸化防止剤としてトリメチルリン酸を、それぞれポリ
エチレンテレフタレートに配合し、それを十分混合、乾
燥させて、270〜300℃の温度に加熱された押出機
に供給し押出しする。ここでポリエステル組成物は、ベ
ント付き2軸押出機により押出し途中に水分を除去し押
出すこともできる。このとき好ましい表面特性のフィル
ムを得るために、粗大異物を除く目的でフィルム成形前
に、少なくとも1回溶融状態でフィルタを通過させるこ
とが望ましい。用いられるフィルタの濾過精度は400
μm以下である。好ましくは100μm以下で、更に好
ましくは50μm以下である。
【0054】このように溶融押出しされたシートを、次
にドラム表面温度10〜60℃に冷却されたドラム上で
静電気で密着冷却固化させる。本発明では、分散粒子の
界面に予め静電気を注入した後延伸させると界面剥離が
効果的に起こるので、静電気を注入することは好まし
い。静電気の注入は縦延伸前、横延伸前であればよい
が、特に溶融時に静電荷を付加させる静電印加キャスト
が好ましい。負荷電解強度は1kV/cm以上、好まし
くは1kV/cm以上の直流電解である。20kV/c
m以上ではコロナ放電が起こり好ましくない場合があ
る。
【0055】このドラムの表面は金属メッキされた平滑
な表面が良い。ドラム表面粗さとして1S以下のものを
用いるのがよい。より好ましくは0.5S以下、更に好
ましくは0.3S以下のものを用いることである。ドラ
ムの表面が荒れていると、ドラム表面粗さが転写されて
フィルム表面が荒れるため好ましくない。
【0056】次に、例えばこのように冷却固化した未延
伸フィルムを75〜120℃に加熱したロール群に導
き、機械軸方向に2〜5縦延伸し、20〜50℃のロー
ル群で冷却する。この際フィルム内部はボイドを含有し
た構造を持つ。目的の白色フィルムを得るためには、こ
の工程でボイドを生成させることがよい。
【0057】さらに、このとき得られた一軸延伸フィル
ムに、コロナ放電処理を施しコーティングすることも可
能である。次に、この一軸延伸フィルムの両端をクリッ
プで把持しながらテンターに導き、90〜140℃に加
熱された雰囲気中で機械方向に垂直な方向に横延伸す
る。延伸倍率は縦、横それぞれ2〜5倍に延伸するが、
その面積倍率は6〜15倍であることが望ましい。面積
倍率が6倍未満であると白色度が不足し、逆に15倍を
越えると延伸時に破れを生じやすくなり製膜性が不良と
なる傾向がある。
【0058】このようにして二軸延伸されたフィルムは
その平面性、寸法安定性付与のために、テンタ内で15
0〜230℃の熱固定を行ない、均一に徐冷後、室温ま
で冷却して巻取られる。この熱固定の際熱収縮率を小さ
くするため10%以下のリラックスを加えることも可能
である。このようにして本発明の白色ポリエステルフィ
ルムを得ることができる。
【0059】あるいはまた、上述のようにポリエステル
からなる白色フィルムを上記条件にてまず製造し、その
上に別途コーティング層を溶融押出し、またはコーティ
ングにより積層することもできる。
【0060】本発明のポリエステルからなる白色フィル
ムには、炭酸カルシウムや、非晶性ゼオライト粒子、リ
ン酸カルシウム、シリカ、カオリン、タルク、クレー等
の微粒子を併用してもよい。これらの添加量はポリエス
テル組成物100重量部に対して0.005〜1重量部
とするのが好ましい。またこのような微粒子以外にも、
ポリエステルの重縮合反応系で触媒残渣とリン化合物と
の反応により析出した微細粒子を併用することもでき
る。析出粒子としては、例えば、カルシウム、リチウム
およびリン化合物よりなるもの、または、カルシウム、
マグネシウムおよびリン化合物からなるもの等を用いる
ことができ、これらの粒子のポリエステル中の含有量は
ポリエステル100重量部に対して0.05〜1重量部
であることが好ましい。
【0061】本発明の白色フィルムは、バーコードプリ
ンタ用受容紙、マッチプリント用受容紙、ビデオプリン
タ用受容紙などの受容紙および印字基材、包装用紙、複
写用紙、ポスター、宅配伝票、カード、ラベル、印画
紙、表示板、白板、磁気カード、感熱記録用受容シート
およびプリペイドカード、液晶ディスプレイ用の反射板
用などの基材など、特に面光源用反射板基材に好ましく
使用される。
【0062】なお、本発明において、物性の測定方法な
らびに効果の評価方法は次のとおりである。
【0063】1.比重 フィルムを100×100mm角に切り、ダイアルゲー
ジ(三豊製作所製No.2109−10)に直径10m
mの測定子(No.7002)を取り付けたものにて最
低10点の厚みを測定し、厚みの平均値d(μm)を計
算する。また、このフィルムを直示天秤にて秤量し、重
さw(g)を104 gの単位まで読み取る。このとき、
比重=w/d×100とする。
【0064】2.光学濃度 フィルムを1枚あるいは数枚重ね、光学濃度計(TR9
27、マクベス社製)を用いて透過濃度を測定する。フ
ィルムの厚みと光学濃度とをプロットし、100μmの
厚みに相当する光学濃度を補間法または補外法にて求め
た。
【0065】3.クッション率(%) 三豊製作所(株)ダイヤルゲージNo.2109−10
に標準測定子900030を用い、更にダイヤルゲージ
スタンドNo.7001DGS−Mを用いてダイヤルゲ
ージ押さえ部分荷重50gと500gとをかけたときの
それぞれのフィルムの厚さd 50、d 500 から次式により
求めた。
【0066】 クッション率=100×(d 50−d 500 )/d 50 4.表面粗さRa、Rt JIS B−0601に準じて、触針式表面粗さ計(小
坂研究所製ET−10)にて測定した。
【0067】5.無機粒子の平均粒径 無機粒子をエタノール中に分散させ,遠心沈降式粒度分
布測定装置(堀場製作所CAPA500)を用いて測定
し、体積平均径を算出し、平均粒径とした。
【0068】6.光線透過率 押出機で融点以上に溶融させ押出し、Tダイにより試験
片を1mm厚さに調整し、JIS−7105測定法Aに
準じて測定を行なう。積分球式光線透過率測定装置を用
いて全光線透過率および散乱光量を測定し、全光線透過
率、拡散透過率およびこれらの差として平行光線透過率
を求めた。
【0069】7.白色粒子の光平均反射率 (株)日立製作所製分光光度計U−3410形でMgO
白色板を標準板として100%を調整後、光学用石英ガ
ラス(セル光路長1cm)に白色粒子を入れ測定する。
【0070】フィルム中の白色粒子の採取は、マトリッ
クス樹脂を溶解させ白色粒子に影響を与えない溶媒でマ
トリックス樹脂を溶かし、遠心分離および洗浄によりマ
トリックス樹脂と白色粒子とを分離させ乾燥させること
により行なう。特にポリエチレンテレフタレートフィル
ムの場合は、溶媒としてオルトクロロフェノール/クロ
ロホルム混合溶液が良い。
【0071】8.フィルムの光平均反射率 (株)日立製作所製分光光度計U−3410形に積分球
を取付け、MgO白色板を標準板として100%を調整
後、500〜600nmにわたって測定する。得られた
チャートより5nm間隔で反射率を読み取り、平均値を
計算し、平均反射率とする。フィルムの厚みと光平均反
射率とをプロットし、100μmの厚みに相当する光平
均反射率を補間法または補外法にて求めた。
【0072】9.フィルムの溶融時の比抵抗の測定 BRITISH JOURNAL OF APPLIED PHYSICS 第17巻、第1
149〜1154頁(1966年)に記載されている方
法にしたがった。但し、この場合ポリマー組成物の溶融
時の温度は300℃とし、直流3,000Vを印加した
直後の値を溶融時の比抵抗とする。
【0073】10.画面の明るさおよび色目 図1に示す装置において、3mm厚さのアクリル板に網
点印刷を施し、反射板2としてフィルムをセットした上
で、片側端面から6Wの蛍光灯により照明した。画面1
上を照度計(日置電気製3421)にて照度を測定し、
画面の明るさとする。照度の測定は受光子に20mm幅
の黒画用紙を受光子の大きさに巻いて円筒としたものを
取り付け、画面1と受光子の距離を20mmとして測定
する。1000(Lx)以上のものを合格とした。
【0074】また画面を視感で判断し、白色光のものを
「白」、黄色味がかっているものを「黄」、赤色味がか
っているものを「赤」、青色味がかっているものを
「青」とした。
【0075】11.画面の輝度 図1で、画面1上を輝度計(ミノルタ製LS−110)
にて15点輝度を測定し、平均値をとり画面の輝度とし
た。200(cd/m2 )以上のものを合格とした。
【0076】12.印字品質 得れた白色フィルムに感熱転写受容層を塗布し4版に裁
断した。このフィルムにシャープ社製CX−5000カ
ラープリンターを用いて熱転写記録を行ない、得られた
ハードコピーについて目視で印字濃度、印字ムラおよび
コントラストの程度を下記の5段階で評価し平均値を出
した。4以上を合格とした。
【0077】
【0078】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0079】実施例1 平均粒径1.4μmの炭酸カルシウム20重量%、ポリ
エチレンテレフタレート(PET)80重量%およびリ
ン酸トリメチル(TMPA)1000ppmを混合し、
270〜300℃に加熱された2軸ベント付き押出機か
らベント圧力が5(mmHg)となるように真空ポンプ
で脱気乾燥させながら押出を行ない、Tダイよりシート
状に形成した。このとき静電印加キャスト法を用いた。
電極として直径0.5mmのタングステンワイヤーに+
電荷、キャスティングドラムをアース(0電位)とし7
kVの直流電界をかけた。このとき溶融フィルムのキャ
スティングドラムとの接地点とタングステンワイヤーと
の距離は1cmであった。なお炭酸カルシウムの500
nm〜600nmにおける平均反射率は90%であり、
溶融時の比抵抗は1×108 Ω・cmであった。さら
にこのフィルムを表面温度25℃の冷却ドラムで冷却固
化させ、100℃に加熱されたロール群に導き、機械軸
方向に3倍縦延伸し、25℃のロール群で冷却した。続
いて、この縦延伸したフィルムの両端をクリップで把持
しながらテンタに導き、125℃に加熱された雰囲気中
で機械軸方向に垂直な方向に3.6倍横延伸した。その
後テンタ内で220℃の熱固定を行ない、均一に徐冷後
室温まで冷却して巻取り厚み100μmのフィルムを得
た。得られたフィルムのについては表1に示したよう
に、印字品質が最高レベルにあり、輝度が大きく白色で
明るい画面が得られた。
【0080】比較例1 実施例1において使用したリン酸トリメチル(TMP
A)を添加せず、炭酸カルシウム添加量を10wt%と
した以外は実施例1と同様の方法でフィルムを得た。得
られたフィルムの物性は表1のとおりであった。フィル
ムのR×ODの値が50を下回っており、画面の明るさ
が十分でなく印字品質も劣っていた。
【0081】実施例2 平均粒径0.1μmの二酸化チタン20重量%、ポリエ
チレンテレフタレート(PET)80重量%およびリン
酸トリメチル(TMPA)1000ppmを混合し、2
70〜300℃に加熱された2軸ベント付き押出機より
ベント圧力が10(mmHg)となるように真空ポンプ
で脱気乾燥させながら押出し、Tダイよりシート状に形
成し、以降は実施例1と同様の方法でフィルムを得た。
得られたフィルムについては表1に示したように、印字
品質レベルが高く、輝度が大きく明るい画面が得られ
た。
【0082】比較例2 TMPA無添加とした以外は実施例2と同様の方法でフ
ィルムを得た。得られたフィルムの物性は表1のとおり
であった。
【0083】TMPAが添加されていないために平均反
射率の低いフィルムとなり、このフィルムを用いた画面
は十分明るいものとはならなかった。また印字品質も若
干低下していた。
【0084】実施例3 平均粒径0.8μmの炭酸カルシウム10重量%、ポリ
エチレンテレフタレート(PET)90重量%を混合
し、270〜300℃に加熱された2軸ベント付き押出
機Aよりベント圧力が5(mmHg)となるように真空
ポンプで脱気乾燥させながら押出し、PET80重量
%、平均粒径1.4μmの炭酸カルシウム20重量%お
よびリン酸トリメチル(TMPA)1000ppmを1
80℃で3時間真空乾燥し押出機Bより押出し、押出機
Aが内層、押出機Bが外層の3層構成(B/A/B)と
なるように共押出を行ない、Tダイよりシート状に形成
し、以降は実施例1と同様の方法でフィルムを得た。な
お用いた炭酸カルシウムの500nm〜600nmにお
ける平均反射率は90%であった。得られたフィルムに
ついては表1に示したように、印字品質レベルが高く、
輝度が大きく明るい画面が得られた。
【0085】
【表1】
【0086】
【発明の効果】本発明によれば、平均反射率および隠蔽
性を掛け合わせた値が大きい白色フィルムが得られる。
かかる白色フィルムの使用により、液晶ディスプレイ反
射板用基材など面光源用反射板基材に用いて、より高反
射率で明るい画面が得られると同時に印字品質にも優れ
るという効果が得られる。また、受容紙または印字基材
として使用した場合、印字のコントラストがよく高級感
を与える。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、反射板をサイドライト式面発光体に組
み込んだ際の概略断面図である。
【符号の説明】
1・・・画面 2・・・反射板 3・・・網点印刷 4・・・透明導光板 5・・・拡散板 6・・・冷陰極管(蛍光灯)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02F 1/1335 520 B41M 5/26 H // B29K 67:00 C08L 67:02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも片面(A面)が次式(1)を満
    足する白色フィルム。 300≧(R)×(OD)≧50・・・・・式(1) (但し、Rは白色フィルムを100μmに換算した場合
    の光波長領域500〜600nmにおける平均反射率
    (%)、ODは白色フィルムを100μmに換算した場
    合の光学濃度。)
  2. 【請求項2】前記白色フィルムがポリエステルおよび白
    色粒子からなることを特徴とする請求項1記載の白色フ
    ィルム。
  3. 【請求項3】前記白色粒子の光波長領域500〜600
    nmにおける光平均反射率が80%以上であることを特
    徴とする請求項2記載の白色フィルム。
  4. 【請求項4】リン化合物を100ppm以上含有し、少
    なくとも一軸方向に延伸され、ボイドを含有することを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の白色フィル
    ム。
  5. 【請求項5】前記白色フィルムの溶融時の比抵抗が1×
    107 〜1.9×1012Ω・cmであることを特徴とす
    る請求項1〜4のいずれかに記載の白色フィルム。
  6. 【請求項6】面光源用反射板基材に用いられる請求項1
    〜5のいずれかに記載の白色フィルム。
  7. 【請求項7】白色粒子を5〜30体積%含有するポリエ
    ステル組成物からなる未延伸フィルムに、1kV/cm
    以上の直流電解強度の静電荷を印加させてから、少なく
    とも一軸方向に延伸することにより、該白色粒子界面で
    界面剥離を生起させボイドを形成させることを特徴とす
    る白色フィルムの製造方法。
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JP2006336022A (ja) * 2003-05-20 2006-12-14 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 脂肪族ポリエステル系樹脂反射フィルム及び反射板
US7868967B2 (en) 2005-10-27 2011-01-11 Sharp Kabushiki Kaisha Light source device, and display device and television receiver therewith
JP2011012268A (ja) * 2010-08-09 2011-01-20 Mitsubishi Plastics Inc 微細気泡含有ポリエステルフィルム、当該フィルムの製造方法および当該フィルムを基材とするビデオプリンター用受像紙
WO2013151078A1 (ja) * 2012-04-04 2013-10-10 東レ株式会社 白色フィルム並びにそれを用いてなるランプユニットおよび照明装置
KR101398507B1 (ko) * 2006-10-27 2014-06-27 도레이 카부시키가이샤 광 반사판용 백색 폴리에스테르 필름

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