JPH09316064A - 2−アセチル−γ−ブチロラクトンの製造方法 - Google Patents

2−アセチル−γ−ブチロラクトンの製造方法

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JPH09316064A
JPH09316064A JP9036795A JP3679597A JPH09316064A JP H09316064 A JPH09316064 A JP H09316064A JP 9036795 A JP9036795 A JP 9036795A JP 3679597 A JP3679597 A JP 3679597A JP H09316064 A JPH09316064 A JP H09316064A
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JP
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butyrolactone
strongly basic
acetyl
reaction zone
ester
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JP9036795A
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Guenther Dr Koehler
ケーラー ギュンター
Wilfried Uhlenbrock
ウーレンブロック ヴィルフリート
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Huels AG
Original Assignee
Huels AG
Chemische Werke Huels AG
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07D307/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom
    • C07D307/02Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings
    • C07D307/26Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings having one double bond between ring members or between a ring member and a non-ring member
    • C07D307/30Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one oxygen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings having one double bond between ring members or between a ring member and a non-ring member with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 γ−ブチロラクトンおよび酢酸エステルから
強塩基性剤の協力下の縮合反応および差し当たり生じる
エノレートの引き続くプロトン化での2−アセチル−γ
−ブチロラクトンを、公知技術による方法の欠点を回避
して有利に製造することのできる方法を提供する。 【解決手段】γ−ブチロラクトン、酢酸エステルおよび
強塩基性物質を、γ−ブチロラクトン1モル部当たり酢
酸エステル1.0〜6.0モル部および強塩基性物質
0.9〜1.6モル部の割合で、縮合反応の行われる反
応帯域に連続的に供給し、反応帯域から断続的または連
続的に反応混合物を取出し、プロトン化する。有利に、
プロトン化も連続的に実施し、その際pH値は有利に4
〜7の範囲内に保持する 【効果】本方法は、公知技術の回分的方法よりもエネル
ギー消費が僅かでありかつ制御技術的に簡単である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、γ−ブチロラクト
ンと酢酸エステルとを、強塩基性剤の協力下の縮合反応
で連続的に反応させることにより2−アセチル−γ−ブ
チロラクトンを製造する方法に関する。2−アセチル−
γ−ブチロラクトンは、医薬および植物保護剤の作用物
質ならびに種々の複素環式化合物を製造するための重要
な中間生成物である。
【0002】
【従来の技術】ブチロラクトンと酢酸エステルとの縮合
反応および差し当たり生じたエノラートの引き続くプロ
トン化(または中和)での2−アセチル−γ−ブチロラ
クトンの製造は、原則的に公知である:反応は次の一般
式により表される:
【0003】
【化1】
【0004】式中、R1およびR2は同じかまたは異なる
低級アルキル基を表わし、Mはアルカリ金属イオンまた
は第四級アンモニウムイオンを表わし、Xは酸基を表わ
しかつXは酸陰イオンを表わす。
【0005】強塩基性物質、たとえばナトリウム、カリ
ウム、ナトリウムアミド、水素化ナトリウムまたはアル
カリアルコラートの存在における酢酸エステルでのγ−
ブチロラクトンのアセチル化は、F.Korteにより
Angewandte Chemie 71、23、
09〜752(1959)に記載された。特開昭45−
9538号によれば、殊に酢酸エステルとして酢酸ブチ
ルおよびアルカリアルコラートとしてナトリウムブチラ
ートが使用される。それに反し、M.A.Lipkin
等は断続的方法に対し酢酸エチルならびにナトリウムエ
チラートを推奨し、理論量の75%の収率を報告する。
特開昭58−99473号によれば、これらの物質を使
用する場合の収率を、付加的強極性溶剤、たとえばジメ
チルホルムアミドまたはジメチルアセトアミドを一緒に
使用することによって理論値の80〜85%に改善する
ことができる。他の文書、たとえばポーランド特許15
7263号または特開昭58−162585号において
は、アシル化剤として酢酸エステルの代わりにハロゲン
化アシルが推奨される。しかしその際、収率は低くかつ
塩素化された、蒸留により殆ど分離できない有機副生成
物が生じる。さらに、装入物質の費用は、廉価な酢酸エ
ステルを用いて作業する方法におけるよりも高い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、 γ
−ブチロラクトンおよび酢酸エステルから強塩基性物質
の協力下の縮合反応および差当たり生じるエノレートの
引き続くプロトン化で2−アセチル−γ−ブチロラクト
ンを、従来方法の欠点を回避して有利に製造することの
できる方法を見出すことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題は本発明によ
り、γ−ブチロラクトン、酢酸エステルおよび強塩基性
物質を、γ−ブチロラクトン1モル部当たり酢酸エステ
ル1.0〜6.0モル部および強塩基性物質0.9〜
1.6モル部の割合で、縮合反応の行われる反応帯域に
連続的に供給し、反応帯域から反応混合物を少量ずつま
たは連続的に取出し、プロトン化することにより達成さ
れる。
【0008】本発明による方法は、一連の意外な利点と
結合している。2−アセチル−γ−ブチロラクトンは、
簡単な蒸留により、>99%の純度でかつ従来達成され
なかった、使用したγ−ブチロラクトンに対して90%
以上の非常に良好な収率で得られ、従って該ブチロラク
トンは高選択率で変換される。2−アセチル−γ−ブチ
ロラクトンの収率および選択率を低下する副反応または
連続反応は、十分に抑圧される。それで、たとえば収率
を減少するだけでなく、さらに蒸留により2−アセチル
−γ−ブチロラクトンから分離することの困難なヒドロ
キシまたはアルコキシ酪酸誘導体は、技術水準による方
法よりも著しく少量生じる。
【0009】選択率および収率は、意外にも上述した特
開昭58−99473号により付加的な極性溶剤を一緒
に使用する場合よりも良好である。さらに、付加的極性
溶剤は減少した空時収量ならびに付加的蒸留費用を惹起
し、殊に強塩基性縮合剤としてアルカリアルコラートを
使用する場合には、付加的アルコールが生じる。これに
反して、トルエンのような非極性不活性溶剤は、一緒に
使用することができ、これにより収率が低下することも
ない。
【0010】本発明による方法は、技術水準のバッチ式
方法よりも僅かなエネルギーを消費しかつ制御技術的に
簡単である。γ−ブチロラクトンとアルコラートとをバ
ッチ式に混合する場合、かなりの熱量が発生することが
判明した。この熱量は、強塩基性物質としてナトリウム
メチラートを使用する場合、γ−ブチロラクトン1モル
当たり−55kJと測定された。工業的規模での製造に
おいては、初めに必要な冷却を後で必要な加熱に切り替
えるのは要求が高く、さらに多量のエネルギーを消費す
る。本発明による方法は、上述した発生熱を十分に利用
しかつ定常状態で制御および安全技術的に簡単かつ確実
に制御できる、それというのも熱は系から放出されず、
僅かな程度に後制御すればよいからである。
【0011】最後に、2−アセチル−γ−ブチロラクト
ンの収率は、酸を用いるプロトン化において−5〜+5
0℃の温度および殊に特定の、即ち4〜7のpH値を維
持すればさらに改善される。明らかに、2−アセチル−
γ−ブチロラクトンが中和点に到達する前に曝されてい
る強酸性媒体は、特別な予防処置なしに反応混合物を酸
に入れるかまたは酸を反応混合物に供給する場合、加水
分解反応およびそれと結合した可成りの収率損失を生じ
る。
【0012】本発明による方法には、一価アルコール、
たとえばメタノール、エタノール、1−および2−イソ
プロパノール、1−および2−ブタノール、2−メチル
−1−プロパノール、1−ヘキサノール、2−エチル−
1−ヘキサノール、ベンジルアルコールおよびβ−フェ
ニルエチルアルコールとの酢酸のエステルが適当であ
る。1〜4個の炭素原子を有するアルコールからのエス
テルが好ましい。酢酸メチルがとくに好ましい。酢酸エ
ステルのアルコール残基は縮合反応においてアルコール
として脱離するので、酢酸エステルの混合物も容易に使
用することができる。
【0013】縮合剤として公知の強塩基性剤のうち、ア
ルカリアルコラート、殊に1〜4個の炭素原子を有する
アルコールから誘導されるリチウム−、ナトリウム−お
よびカリウムアルコラートが好ましい。殊に、ナトリウ
ムエチラートおよびナトリウムメチラートが好ましい。
他の適当な強塩基性剤はアルカリ金属、アルカリ金属水
素化物およびアルカリ金属アミドである。ただ1種の物
質の代わりに、種々の適当な物質の混合物も強塩基性剤
として使用することができる。強塩基性剤は微細な形
で、たとえば市販のナトリウムメチラート粉末として、
メータリングスクリュー等のような常用の配量装置を用
いて供給することができる。選択的に、微細な強塩基性
剤を酢酸エステルの部分量中またはトルエンのような不
活性の非極性有機溶剤中に懸濁させることができる。固
形分30〜60重量%を有する撹拌懸濁液は、屡々固形
物質単独よりも容易に配量できる。
【0014】有利に、γ−ブチロラクトン、酢酸エステ
ルおよび強塩基性剤は、γ−ブチロラクトン1モル部当
たり酢酸エステル1.0〜5.0モル部、殊に1.05
〜2.5モル部、および強塩基性剤1.0〜1.5モル
部、殊に1.05〜1.4モル部の量で使用される。酢
酸エステルの分量は、記載された量を越えて高めること
ができるが、これにより空時収量が減少する。記載され
た反応成分をできるだけ不変の、記載された範囲内にあ
るモル比で反応帯域に供給するのが有利である、それと
いうのもこうして良好な選択率が得られるからである。
【0015】反応帯域は、撹拌釜反応器の内部空間であ
ってもよい。一般に、反応パラメーター 物質量、反応
温度および平均滞留時間は、反応が等温かつ同時に断熱
的に経過するように互いに調和させることができる。し
かし、加熱(長い平均滞留時間および/または小さい物
質量の場合)および冷却(短い平均滞留時間および/ま
たは大きい物質量の場合)するための装置を有する反応
器が有利である、それというのも該反応器は反応実施に
おける所望の柔軟性を保証するからである。差し当たり
アルカリアルコラートの形で存在する2−アセチル−γ
−ブチロラクトンの出発物質との再混合を少なくするた
めに、反応器カスケードを用いて作業することにより、
反応帯域を細分することができる。その際、異なる反応
器中に種々の温度を調節することができる。本発明によ
る方法は流動管中で実施することができ;線形流動にお
いては実際に再混合は起きない。この場合でも、所望で
あれば、温度勾配を調節できる。
【0016】反応帯域中での最適温度および最適平均滞
留時間は相互に関連がある。有利に、温度は20〜16
0℃、有利には30〜140℃の範囲内にある。平均滞
留時間は、一般に5分〜30時間、有利には10分〜2
0時間である。与えられた酢酸エステル、与えられた強
塩基剤および反応器の特定の形状寸法に対する最適パラ
メーターは容易に確かめられる。
【0017】反応帯域から流出する、2−アセチル−γ
−ブチロラクトンをそのエノレートの形で含有する反応
混合物は、約50℃で十分に希液性であるので、機械的
ポンプ作用により輸送することができる。比較的低い温
度および/または酢酸エステル小過剰においては、反応
混合物をポンプ輸送可能にするために、トルエンのよう
な不活性溶剤を添加することができる。反応混合物は少
量ずつまたは有利に連続的に取出される。
【0018】それから、反応混合物は無機酸、有機酸ま
たは有機酸無水物でプロトン化される。適当な無機酸
は、たとえば塩酸のようなハロゲン化水素酸、硫酸、リ
ン酸、硝酸および炭酸(二酸化炭素として)である。適
当な有機酸のうち、たとえばギ酸、酢酸およびプロピオ
ン酸のようなカルボン酸、ならびにベンゼンスルホン酸
またはp−トルエンスルホン酸が挙げられる。適当な有
機酸無水物は、たとえば無水酢酸である。とくに好まし
い酸は硫酸である。有利に、pH値の測定により完全な
プロトン化を酸過剰量なしに達成するために、特定分
量、たとえば約10〜70重量%の水を有する酸が使用
される。プロトン化剤として炭酸または有機酸無水物を
用いて作業する場合には、相応量の水を他の方法で供給
すべきである。
【0019】プロトン化は有利に、酸および反応混合物
が同時にプロトン化帯域(または中和帯域)中へ配量さ
れるように実施される。その際、生じる混合物中に、実
際に直ちに一定のpH値が生じ、該pH値は通常の測定
および制御技術により、とくに制御量として酸配量を用
いて、有利に4〜7、殊に5〜6.5の範囲内に一定に
保つことができる。プロトン化(または中和)において
熱が発生するので、冷却により、−5〜+50℃、殊に
10〜30℃の所望温度が支配するように配慮しなけれ
ばならない。
【0020】施設または装置を始動するためには、有利
に基礎充填物として酢酸エステルまたは不活性溶剤を装
入し、次に酢酸エステルおよびγ−ブチロラクトンを別
個にまたは混合物で、ならびに強塩基性剤を粉末または
懸濁液として規定の混合比で供給し、暫くして反応混合
物の取出しを開始し、同時に上記の反応成分を所望の量
比でさらに供給する。供給量および取出し量は、反応器
または数個の反応器中で液相の水準が保持されるように
決める。
【0021】次の例は、本発明をさらに説明するために
(しかし制限するためではない)記載する。
【0022】
【実施例】
例1 固体配量装置を有する2lのガラス反応器中に、基礎充
填物として酢酸エチル500mlを装入し、55℃に加
熱する。次いで、60分内に固体配量装置によりナトリ
ウムメチラート粉末ならびに同時に配量ポンプによりγ
−ブチロラクトン344gおよび酢酸エチル529gか
らなる混合物を配量する。反応器内容物を弱く加熱する
ことにより55℃に保ち、翼型撹拌機を用いて良く十分
に撹拌する。次に、もう1つの配量ポンプにより反応混
合物1.132g/hの取出しを開始し、同時にナトリ
ウムメチラート粉末259g/hならびにγ−ブチロラ
クトン344g/hおよび酢酸エチル529g/h(後
者は混合物で)の供給を続行する。その際、反応器中の
水準は変わらない。反応器中での平均滞留時間は、約6
0分である。この連続作業法の数時間後に定常状態が生
じる。γ−ブチロラクトンの変換率はGC分析によれば
約85%であり、2−アセチル−γ−ブチロラクトン生
成の選択率は、使用したγ−ブチロラクトンに対して約
80%である。
【0023】ガラス反応器から取出された反応混合物
(1.132g/h)は、第2反応器としての加熱可能
な耐圧性流動管中に供給され、この中で加熱することに
より90℃の温度が維持される。その際、反応混合物の
低沸点成分の蒸気圧のため、約0.6Mpaの内圧が生
じる。圧力反応器中での混合物の平均滞留時間は、約2
時間である。毎時供給される反応混合物に相当する量の
混合物が、毎時排出物として取出される。
【0024】圧力反応器から取出される混合物(1.1
32g/h)ならびに80%の硫酸296gを、6±
0.2のpH値が生じるように、翼型撹拌機でプロトン
化反応器(または中和反応器)中へ配量する。プロトン
化反応器中の混合物の量は、平均滞留時間が約4時間で
あるように制御される。毎時、硫酸ナトリウムが懸濁し
ているプロトン化混合物約1.430gが取出される。
この硫酸ナトリウムを濾過により分離し、若干のメタノ
ールで洗浄する。濾液を洗浄液と合し、蒸留する、その
際差し当たり低沸点成分が回転蒸発器中で分離する。ラ
シッヒリングが充填された、長さ20cmの塔による精
留において、γ−アセチルブチロラクトン466g/h
が得られ、このものはGC分析により>99%の純度を
有する。収率は、使用したγ−ブチロラクトンに対し
て、理論値の91%である。
【0025】例2 固体配量装置および撹拌機を有する2lのガラス反応器
中に、基礎充填物として酢酸メチル500mlを装入
し、45℃に加熱する。その後、1時間内に固体配量装
置によりナトリウムメチラート粉末194gならびに同
時に配量ポンプにより先に調製したγ−ブチロラクトン
258および酢酸メチル422gの混合物を配量する。
反応器内容物を、差し当たり冷却することにより45℃
に保つ。約1時間後に、もう1つの配量ポンプを用いて
反応混合物874g/hの取出しを開始し、同時にナト
リウムメチラート粉末194g/h、γ−ブチロラクト
ン258g/hおよび酢酸メチル422g/h(後者は
相互に混合して)の供給を続行する。反応器中の水準は
常に一定であり、滞留時間は約11時間である。反応混
合物の取出しを開始した後、反応器内容物の温度を弱く
加熱することによって45℃に保持する。
【0026】反応器から取出した反応混合物を、上述し
た第2配量ポンプを用いて連続的に、翼型撹拌機を備え
ている内容4lの第2の鋼製圧力反応器に移す。この鋼
製圧力反応器を、内温100℃に加熱する、その際0.
6Mpaの内圧が生じる。この反応器に、毎時反応混合
物874gを供給し、この量の反応混合物を取出す。
【0027】取出した反応混合物を、例1に記載したよ
うに相当量の硫酸を用いてプロトン化する。濾過により
硫酸ナトリウムを分離し、メタノールで洗浄した後、濾
液と洗浄液とを合し、蒸留する。有利に、差し当たり低
沸点成分を回転蒸発器または薄膜蒸発器を用いて分離す
る。ラシッヒリングを充填した長さ20cmの塔による
残留物の蒸留により、2−アセチル−γ−ブチロラクト
ン(GCによる純度99%)332g/hが得られ、こ
れは使用したγ−ブチロラクトンに対して、理論値の8
6%に相当する。
【0028】例3 先行例の2lのガラス反応器中に、基礎充填物としてト
ルエン500mlを装入し、60℃に加熱する。60分
内に、配量ポンプによりγ−ブチロラクトン258gお
よび酢酸エチル502gならびに実験室用ギヤポンプに
よりトルエン200g中のナトリウムメチラート粉末2
44gの懸濁液を供給する。トルエン中のナトリウムメ
チラート粉末の懸濁液を、別個の受器中で十分に混合す
る。反応器を初めに冷却して、60℃の反応器内温を維
持する。1時間後、反応混合物の取出しを開始するとと
もに、酢酸エチル502gとの混合物でγ−ブチロラク
トン258g/hならびにトルエン200g/h中に懸
濁したナトリウムメチラート粉末244g/hの供給を
続行する。平均滞留時間は約1時間である。反応器から
取出された混合物は、例2に記載した第2の鋼製圧力シ
リンダーに移す。その内温は再び100℃であり、内圧
は再び0.6Mpaである。
【0029】鋼製圧力シリンダーから流出する反応混合
物(1.204g/h)を、例1に記載したようにプロ
トン化する。硫酸ナトリウムを濾過し、メタノールで洗
浄し差し当たり低沸点成分を回転蒸発器中で除去し、残
留物を、ラシッヒリングを充填した長さ20cmの塔で
の蒸留により2−アセチル−γ−ブチロラクトン(GC
による純度99%)338gが得られ、これは使用した
γ−ブチロラクトンに対して、理論値の88%の収率に
相当する。
【0030】例4 例1におけるように操作するが、プロトン化を50%の
リン酸を用いて実施する。蒸留により2−アセチル−γ
−ブチロラクトン(GCによる純度98.5%)464
g/hが得られ、これは使用したγ−ブチロラクトンに
対して、理論値の91%の収率に相当する。
【0031】例5 例1におけるように操作するが、プロトン化を60%の
酢酸を用いて実施する。蒸留により2−アセチル−γ−
ブチロラクトン(GCによる純度98.5%)458g
/hが得られ、これは使用したγ−ブチロラクトンに対
して、理論値の88%の収率に相当する。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 γ−ブチロラクトンおよび酢酸エステル
    から強塩基性剤の協力下の縮合反応および差し当たり生
    じたエノレートの引き続くプロトン化での2−アセチル
    −γ−ブチロラクトンを製造する方法において、γ−ブ
    チロラクトン、酢酸エステルおよび強塩基性物質を、γ
    −ブチロラクトン1モル部当たり酢酸エステル1.0〜
    6.0モル部および強塩基性物質0.9〜1.6モル部
    の割合で、縮合反応の行われる反応帯域に連続的に供給
    し、反応帯域から反応混合物を少量ずつまたは連続的に
    取出し、プロトン化することを特徴とする2−アセチル
    −γ−ブチロラクトンの製造方法。
  2. 【請求項2】 反応帯域中の温度が20〜160℃であ
    ることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 反応帯域中の平均滞留時間が5分〜30
    時間であることを特徴とする請求項1または2記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 反応器カスケード中で作業することによ
    り、反応帯域を細分することを特徴とする請求項1から
    3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 【請求項5】 酢酸エステルとして1〜4個の炭素原子
    を有するアルコールとの酢酸のエステルを使用すること
    を特徴とする請求項1から4までのいずれか1項記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 酢酸エステルとして酢酸メチルを使用す
    る事を特徴とする請求項1から5までのいずれか1項記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 強塩基性物質として1〜4個の炭素原子
    を有するアルコールのアルカリアルコラートを使用する
    ことを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 強塩基性物質としてナトリウムメチラー
    トを使用することを特徴とする請求項1から7までのい
    ずれか1項記載の方法。
  9. 【請求項9】 強塩基性物質を微細な形で、場合により
    酢酸エステルの部分量または不活性の非極性溶剤に懸濁
    して、供給することを特徴とする請求項1から8までの
    いずれか1項記載の方法。
  10. 【請求項10】 プロトン化を連続的に無機酸、有機酸
    または有機酸無水物を用いならびに−5〜+50℃の温
    度および4〜7のpHで実施することを特徴とする請求
    項1から9までのいずれか1項記載の方法。
  11. 【請求項11】 プロトン化を連続的に硫酸を用い10
    〜30℃の温度および5〜6のpHで実施することを特
    徴とする請求項1から9までのいずれか1項記載の方
    法。
JP9036795A 1996-02-24 1997-02-21 2−アセチル−γ−ブチロラクトンの製造方法 Pending JPH09316064A (ja)

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DE19606975.0 1996-02-24
DE19606975A DE19606975A1 (de) 1996-02-24 1996-02-24 Verfahren zur Herstellung von 2-Acetyl-gamma-butyrolakton

Publications (1)

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